JP2001041916A - ガス検出装置 - Google Patents

ガス検出装置

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JP2001041916A
JP2001041916A JP2000145359A JP2000145359A JP2001041916A JP 2001041916 A JP2001041916 A JP 2001041916A JP 2000145359 A JP2000145359 A JP 2000145359A JP 2000145359 A JP2000145359 A JP 2000145359A JP 2001041916 A JP2001041916 A JP 2001041916A
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sensor
gas
calibration
chamber
catalyst
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JP2000145359A
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English (en)
Inventor
Yoshihide Ito
芳英 伊藤
Kenji Masuda
堅司 増田
Kazuhisa Shigemori
和久 重森
Ryuji Akiyama
竜司 秋山
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検出の対象ガスの変化が小さい場合や、緩やか
な場合であっても正確にガス濃度を検出し、更に、定常
的に存在する微量ガスをも検出し、測定精度の向上及び
測定の信頼性の向上を図る。 【解決手段】チャンバ(40)の外部のガス濃度を検出す
るガスセンサ(20)を設けている。ガスセンサ(20)の
基準値を較正するためにチャンバ(40)の内部空気を清
浄にするための触媒(50)を設けている。チャンバ(4
0)内に清浄空気を生成するために触媒(50)を活性化
するためのヒータ(60)を設けている。チャンバ(40)
は、高熱伝導率材料の筒状に形成し、ヒータ(60)の熱
により上昇ガス流を生じさせ、触媒(50)によって生成
された清浄空気をガスセンサ(20)に導き、ガスセンサ
(20)の基準値補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス濃度を検出す
るガス検出装置に関し、特に、センサの較正対策に係る
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスセンサには、定電位電解
型センサや半導体型センサや固体電解質型センサなど多
くの種類のものがある。このガスセンサは、一般計測の
他、都市ガス及びプロパンガスなどの漏れ検知に応用さ
れる一方、空気清浄機や空気調和装置の室内機などに至
るまで広く応用されている。
【0003】この従来のガスセンサの共通した課題に
は、センサの経時変化や妨害ガスの影響による実用感度
の低下がある。
【0004】つまり、ガスセンサの出力がドリフトする
ため、零点補正を行わないと、正確な絶対値レベルの測
定が困難である。この問題は、最も広く使われている半
導体型センサにおいて特に著しい。
【0005】このため、上記ガスセンサを民生機器に組
み込む場合など、補正が困難な応用分野では、ガスセン
サの検出方法が限定されていた。つまり、上記ガスセン
サの実用感度の低下を許容するか、又は絶対値レベルの
検出ではなく、比較的短時間の変動を検出する方法に限
定されていた。
【0006】例えば、上記ガスセンサをガス漏れ検知や
空気清浄機のタバコ煙検出に用いる場合、通常のセンサ
出力は低レベルである。そして、上記ガスセンサは、ガ
ス漏れや喫煙などが起こったときに高レベル出力とな
る。
【0007】このように、センサ出力の変化を検出する
ことにより、対象ガスを検出している。一方、ガスセン
サの低レベル出力を判定して、零点(基準値)を逐次更
新し、対象ガスを検出するようにしている。
【0008】この種のガス検出装置として、従来、特開
平1−199143号公報に開示されているような基準
値補正を行うものがある。このガス検出装置は、センサ
出力が時間的にほぼ一定であると、この一定値を基準値
に変更する。そして、上記ガス検出装置は、この新たな
基準値に対するセンサ出力の相対変化からガス濃度を検
出する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のガス検出装置は、基準値補正、つまり、零点補正を行
っているが、センサ出力に基づいて基準値を補正してい
るに過ぎないものである。
【0010】したがって、検出の対象ガスが測定環境に
定常的に存在する場合、又はこの対象ガスの変化が小さ
い場合や、緩やかな場合には測定が極めて難しいという
問題があった。特に、定常的に存在する微量ガスを検出
することは、ほとんど不可能であった。この結果、測定
精度が悪く、測定の信頼性が低いという問題があった。
【0011】本発明は、斯かる点に鑑みて成されたもの
で、検出の対象ガスの変化が小さい場合や、緩やかな場
合であっても正確にガス濃度を検出し、更に、定常的に
存在する微量ガスをも検出し、測定精度の向上及び測定
の信頼性の向上を図ることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】〈発明の概要〉本発明
は、清浄空気をセンサに供給して基準値補正を行うよう
にしたものである。
【0013】〈解決手段〉上記の目的を達成するため
に、第1の発明は、チャンバ(40)の外部のガス濃度を
センサ(20)によって検出する一方、触媒(50)を活性
化してチャンバ(40)の内部空気を清浄にし、該清浄空
気をセンサ(20)に供給して該センサ(20)の基準値を
較正する。
【0014】また、第2の発明は、第1の発明におい
て、触媒(50)が駆動源(60)によって活性化する。
【0015】第3の発明は、チャンバ(40)と、該チャ
ンバ(40)の外部のガス濃度を検出するセンサ(20)と
を備えている。更に、該センサ(20)の基準値を較正す
るために上記チャンバ(40)の内部空気を清浄にするた
めの触媒(50)を備えている。加えて、上記チャンバ
(40)内に清浄空気を生成するために上記触媒(50)を
活性化するための駆動源(60)を備えている。
【0016】また、第4の発明は、第2又は第3の発明
において、触媒(50)が熱触媒であり、駆動源(60)が
ヒータである構成としている。
【0017】また、第5の発明は、第2又は第3の発明
において、記触媒(50)が光触媒であり、駆動源(60)
が光源である構成としている。
【0018】また、第6の発明は、第2又は第3の発明
において、触媒(50)がプラズマ触媒であり、駆動源
(60)が放電電極である構成としている。
【0019】また、第7の発明は、第4〜第6の発明の
何れか1の発明において、チャンバ(40)の外部空気が
流入し拡散するように開口(4a)が形成され、上記セン
サ(20)と触媒(50)と駆動源(60)とがチャンバ(4
0)に収納された構成としている。
【0020】また、第8の発明は、第7の発明におい
て、開口(4a)が、チャンバ(40)の内部の清浄レベル
がセンサ(20)の基準値となるレベルに維持されるよう
に制限された構成としている。
【0021】また、第9の発明は、第4の発明におい
て、チャンバ(40)が高熱伝導率材料で形成された構成
としている。
【0022】また、第10の発明は、第4の発明におい
て、チャンバ(40)が筒状に形成され、ヒータ(60)の
熱により上昇ガス流を生じさせ、該上昇ガス流の清浄空
気をセンサ(20)に導くように構成されている。
【0023】また、第11の発明は、第7の発明におい
て、チャンバ(40)が所定容量の容器に形成され、駆動
源を構成するヒータ(60)の熱によりガス対流を生じさ
せ、該ガス対流の清浄空気をセンサ(20)に導くように
構成されている。
【0024】また、第12の発明は、第7の発明におい
て、チャンバ(40)が所定容量の容器に形成され、駆動
源を構成するヒータ(60)の熱により循環ガス流を生じ
させ、該循環ガス流の清浄空気をセンサ(20)に導くよ
うに構成されている。
【0025】また、第13の発明は、第2又は第3の発
明において、チャンバ(40)の外部空気が流入し拡散す
るように開口(4a)がチャンバ(40)に形成されると共
に、センサ(20)と触媒(50)と駆動源(60)がチャン
バ(40)に収納された構成としている。そして、上記チ
ャンバ(40)の開口(4a)の近傍には、センサ(20)の
測定時に駆動するファン(31)が設けられている。
【0026】また、第14の発明は、第2又は第3の発
明において、チャンバ(40)の外部空気が流入し拡散す
るように開口(4a)がチャンバ(40)に形成されると共
に、センサ(20)と触媒(50)と駆動源(60)がチャン
バ(40)に収納された構成としている。そして、上記チ
ャンバ(40)の開口(4a)には、センサ(20)の測定時
に開き、較正時に閉じる開閉扉(32)が設けられてい
る。
【0027】また、第15の発明は、第2又は第3の発
明において、触媒(50)と駆動源(60)がチャンバ(4
0)に収納された構成としている。そして、上記センサ
(20)が、該センサ(20)の測定時にチャンバ(40)の
外部に位置し、較正時にチャンバ(40)の内部に位置す
るようにチャンバ(40)の外部と内部との間を移動自在
に構成されている。
【0028】また、第16の発明は、第1〜第12の発
明の何れか1の発明において、センサ(20)の出力変化
率が所定値以下になると、較正動作の終了判定を行い、
該較正動作の終了によってセンサ(20)の基準値である
零点を較正するように構成されている。
【0029】また、第17の発明は、第1又は第3の発
明において、前回の較正動作が終了した後、所定時間が
経過し且つセンサ(20)の出力が所定値以下になると、
較正動作を実行するように構成されている。
【0030】また、第18の発明は、第1〜第12の発
明の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化によ
るチャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基
準値を較正するための較正動作を実行する較正手段(7
4)を備えている。更に、該較正手段(74)によるセン
サ(20)の較正動作の終了後に、センサ(20)の出力に
基づくガス濃度の検出処理を所定時間が経過するまで停
止させる検出停止手段(75)を備えている。
【0031】また、第19の発明は、第18の発明にお
いて、検出停止手段(75)による検出処理の停止中に、
センサ(20)の出力に基づく検出ガス濃度が較正動作前
の検出ガス濃度より上昇すると、該検出停止手段(75)
の停止制御を終了して検出処理を再開させる再開手段
(76)を備えている。
【0032】また、第20の発明は、第18の発明にお
いて、センサ(20)の出力を受けてガス濃度を検出し、
且つ検出ガス濃度の濃度情報を外部機器(90)に出力す
る検出処理を行う検出処理手段(71)を備えている。そ
して、較正手段(74)が、較正動作中における検出処理
手段(71)の検出処理を停止させ、検出停止手段(75)
が、停止制御中における検出処理手段(71)の検出処理
を停止させるように構成されている。
【0033】また、第21の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化による
チャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基準
値を較正するための較正動作を実行する較正手段(74)
を備えている。更に、該較正手段(74)によるセンサ
(20)の較正動作中に、センサ(20)の出力に基づく検
出ガス濃度が降下状態から上昇に転ずると、較正手段
(74)の較正動作を終了させて検出処理を再開させる較
正停止手段(77)を備えている。
【0034】また、第22の発明は、第21の発明にお
いて、センサ(20)の出力を受けてガス濃度を検出し、
且つ検出ガス濃度の濃度情報を外部機器(90)に出力す
る検出処理を行う検出処理手段(71)を備えている。そ
して、較正手段(74)は、較正動作中における検出処理
手段(71)の検出処理を停止させるように構成されてい
る。
【0035】また、第23の発明は、第21の発明にお
いて、較正停止手段(77)による検出処理の再開後に、
センサ(20)の出力変化率が所定値以下になると、較正
手段(74)に較正動作を実行させる再較正手段(79)を
備えている。
【0036】また、第24の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化による
チャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基準
値を較正するための較正動作を実行する較正手段(74)
を備えている。更に、センサ(20)の出力変化率が所定
値以上になると、該出力変化率が所定値以下になるまで
較正手段(74)の較正動作を遅延させる較正遅延手段
(78)を備えている。
【0037】また、第25の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化による
チャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基準
値を較正するための較正動作を実行する較正手段(74)
を備えている。更に、該較正手段(74)による較正動作
の開始からのセンサ(20)の出力履歴に基づき、センサ
(20)の基準値を算出し、較正手段(74)の較正動作を
終了させる強制終了手段(80)を備えている。
【0038】また、第26の発明は、第25の発明にお
いて、強制終了手段(80)が、較正手段(74)による較
正動作の開始からセンサ(20)の出力変化率を導出する
一方、センサ(20)の出力変化率と基準値との関係を定
めた関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づきセンサ
(20)の出力変化率からセンサ(20)の基準値を算出す
るように構成されている。
【0039】また、第27の発明は、第25の発明にお
いて、強制終了手段(80)が、較正手段(74)による較
正動作の開始からのセンサ(20)の出力を指数関数近似
し、センサ出力の近似式からセンサ(20)の基準値を算
出するように構成されている。
【0040】また、第28の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化による
チャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基準
値を較正するための較正動作を実行する較正手段(74)
を備えている。更に、該較正手段(74)による1の較正
動作と次回の較正動作との間で、駆動源(60)を予備駆
動して触媒(50)に吸着した吸着物を脱離させる予備脱
離手段(81)を備えている。
【0041】また、第29の発明は、第28の発明にお
いて、センサ(20)の出力に基づくガス濃度の検出処理
を予備脱離手段(81)の脱離制御の開始から停止させ、
脱離制御が終了した後に所定時間が経過すると、上記検
出処理を再開させる検出中断手段(82)を備えている。
【0042】また、第30の発明は、第29の発明にお
いて、検出中断手段(82)による検出処理の停止中に、
センサ(20)の出力に基づく検出ガス濃度が降下状態か
ら上昇に転じ、且つセンサ(20)の出力変化率が所定値
以上であると、検出中断手段(82)の停止制御を終了し
て検出処理を再開させる停止解除手段(83)を備えてい
る。
【0043】また、第31の発明は、第29の発明にお
いて、センサ(20)の出力を受けてガス濃度を検出し、
且つ検出ガス濃度の濃度情報を外部機器(90)に出力す
る検出処理を行う検出処理手段(71)を備えている。そ
して、検出中断手段(82)が、較正動作中における検出
処理手段(71)の検出処理を停止させるように構成され
ている。
【0044】また、第32の発明は、第28の発明にお
いて、センサ(20)の出力を受け、予備脱離手段(81)
の脱離制御時におけるセンサ出力に基づく検出ガス濃度
が所定値以下であると、センサ(20)の異常と判定する
異常判定手段(84)を備えている。
【0045】また、第33の発明は、第28の発明にお
いて、駆動源(60)が、予備脱離手段(81)の脱離制御
時に該予備脱離手段(81)によって駆動する脱離用ヒー
タ(62)を備えた構成としている。
【0046】また、第34の発明は、第28の発明にお
いて、触媒(50)が脱離用吸着材(52)を備え、駆動源
(60)が、予備脱離手段(81)の脱離制御時に該予備脱
離手段(81)によって駆動して脱離用吸着材(52)の吸
着物を脱離させる脱離用ヒータ(62)を備えた構成とし
ている。
【0047】また、第35の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化による
チャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基準
値を較正するための較正動作を所定間隔毎に繰り返し行
う較正手段(74)を備えている。更に、該較正手段(7
4)による較正動作時のセンサ(20)の出力変化率を導
出する一方、センサ(20)の出力変化率とガス濃度との
関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づき上記出力変
化率から検出ガス濃度を算出する濃度算出手段(85)を
備えている。
【0048】また、第36の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化による
チャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基準
値を較正するための較正動作を所定間隔毎に繰り返し行
う較正手段(74)を備えている。更に、該較正手段(7
4)による較正動作後のセンサ(20)の出力変化率を導
出する一方、センサ(20)の出力変化率とガス濃度との
関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づき上記出力変
化率から検出ガス濃度を算出する濃度算出手段(85)を
備えている。
【0049】また、第37の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化による
チャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基準
値を較正するための較正動作を所定間隔毎に繰り返し行
う較正手段(74)を備えている。更に、該較正手段(7
4)による較正動作時のセンサ(20)の出力変化率を導
出すると共に、較正動作後のセンサ(20)の出力変化率
を導出する一方、センサ(20)の出力変化率とガス濃度
との関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づき上記出
力変化率からガス濃度を算出すると共に、算出した算出
ガス濃度の平均値を検出ガス濃度とする濃度算出手段
(85)を備えている。
【0050】また、第38の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、触媒(50)の活性化による
チャンバ(40)の清浄空気によってセンサ(20)の基準
値を較正するための較正動作を所定間隔毎に繰り返し行
う較正手段(74)を備えている。更に、該較正手段(7
4)による較正動作の開始から次回の較正動作の開始ま
での1周期におけるセンサ(20)の出力の最大値及び最
小値を導出する一方、センサ(20)の出力の最大値と最
小値との差とガス濃度との関係特性、又はセンサ(20)
の出力の最大値と最小値との比とガス濃度との関係特性
を予め記憶し、該関係特性に基づき上記センサ(20)の
出力の最大値及び最小値から検出ガス濃度を算出する濃
度算出手段(85)を備えている。
【0051】また、第39の発明は、第35〜第38の
発明の何れか1の発明において、較正手段(74)の較正
周期を設定する設定手段(86)を備えている。
【0052】また、第40の発明は、第1〜第6の発明
の何れか1の発明において、該チャンバ(40)の外部空
気が流入し拡散するように開口(4a)がチャンバ(40)
に形成されると共に、センサ(20)と触媒(50)と駆動
源(60)とがチャンバ(40)に収納される一方、上記チ
ャンバ(40)の開口(4a)の外側に防風部材(33)が設
けられた構成としている。
【0053】すなわち、本発明では、通常の測定時に
は、触媒(50)を活性化することなく、センサ(20)が
対象ガスのガス濃度を検出する。一方、上記センサ(2
0)の較正時は、触媒(50)を活性化し、清浄空気を生
成する。この清浄空気をセンサ(20)に供給し、清浄雰
囲気中において、センサ(20)の基準値を補正する。
【0054】この較正動作は、例えば、第16の発明で
は、前回の較正動作が終了した後、所定時間が経過し且
つセンサ(20)のセンサ出力が所定値以下になると、実
行する。また、第17の発明では、較正動作の終了は、
センサ(20)の出力の変化率が所定値以下になると、終
了判定を行う。
【0055】また、上記清浄空気の生成は、熱触媒をヒ
ータ(60)によって活性化して行われるか、光触媒(5
0)を光源によって活性化して行われるか、又はプラズ
マ触媒(50)を放電電極によって活性化して行われる。
【0056】また、上記清浄空気は、チャンバ(40)内
に生じた上昇ガス流によってセンサ(20)に供給される
か、又はチャンバ(40)内に生じたガス対流によってセ
ンサ(20)に供給されるか、又はチャンバ(40)内に生
じた循環ガス流によってセンサ(20)に供給される。
【0057】また、通常の測定時に外部空気をファン
(31)によってチャンバ(40)内に供給してもよく、ま
た、通常の測定時にチャンバ(40)の開口(4a)を開閉
扉(32)によって開き、センサ(20)の較正時に開口
(4a)を開閉扉(32)によって閉じてもよい。
【0058】また、通常の測定時にセンサ(20)をチャ
ンバ(40)の外部に位置させる一方、センサ(20)の較
正時にチャンバ(40)に挿入してもよい。
【0059】一方、第18の発明では、較正手段(74)
によるセンサ(20)の較正動作の終了後に、ガス濃度の
検出処理を所定時間が経過するまで停止させ、較正動作
の終了後の誤測定を防止している。更に、上記検出処理
の停止中に検出ガス濃度が較正動作前より上昇すると、
検出処理を再開させて突発的なガス濃度変動に対処す
る。
【0060】また、第21の発明では、較正手段(74)
によるセンサ(20)の較正動作中に検出ガス濃度が降下
状態から上昇に転ずると、検出処理を再開させて突発的
なガス濃度変動に対処する。
【0061】また、第23の発明では、較正を停止した
後の検出処理の再開後に、センサ(20)の出力変化率が
所定値以下になると、較正動作を実行させて基準値を較
正する。
【0062】また、第24の発明では、センサ(20)の
出力変化率が所定値以上になると、該出力変化率が所定
値以下になるまで較正動作を遅延させて基準値を較正す
る。
【0063】また、第25の発明では、較正動作の開始
からのセンサ(20)の出力履歴に基づき、センサ(20)
の基準値を算出し、較正動作を終了させる。
【0064】例えば、較正動作の開始からセンサ(20)
の出力変化率を導出する一方、センサ(20)の出力変化
率と基準値との関係を定めた関係特性を予め記憶し、該
関係特性に基づきセンサ(20)の出力変化率からセンサ
(20)の基準値を算出する。
【0065】また、較正動作の開始からのセンサ(20)
の出力を指数関数近似し、センサ出力の近似式からセン
サ(20)の基準値を算出してもよい。
【0066】また、第28の発明では、1の較正動作と
次回の較正動作との間で、駆動源(60)を予備駆動して
触媒(50)に吸着した吸着物を脱離させて誤測定を防止
する。
【0067】また、第30の発明では、第28の発明の
検出処理の停止中に検出ガス濃度が降下状態から上昇に
転じ、且つセンサ(20)の出力変化率が所定値以上であ
ると、検出処理を再開させて突発的なガス濃度変動に対
処する。
【0068】また、第32の発明では、第28の発明の
脱離制御時における検出ガス濃度が所定値以下である否
かによってセンサ異常を判定する。
【0069】また、上記脱離制御は、脱離用ヒータ(6
2)で行ってもよく、また、脱離用吸着材(52)と脱離
用ヒータ(62)とによって行ってもよい。
【0070】また、第35の発明では、較正動作時のセ
ンサ(20)の出力変化率を導出する一方、センサ(20)
の出力変化率とガス濃度との関係特性を予め記憶し、該
関係特性に基づき上記出力変化率から検出ガス濃度を算
出する。
【0071】また、第36の発明では、較正動作後のセ
ンサ(20)の出力変化率を導出する一方、センサ(20)
の出力変化率とガス濃度との関係特性を予め記憶し、該
関係特性に基づき上記出力変化率から検出ガス濃度を算
出する。
【0072】また、第37の発明では、較正動作時のセ
ンサ(20)の出力変化率を導出すると共に、較正動作後
のセンサ(20)の出力変化率を導出する一方、センサ
(20)の出力変化率とガス濃度との関係特性を予め記憶
し、該関係特性に基づき上記出力変化率からガス濃度を
算出すると共に、算出した算出ガス濃度の平均値を検出
ガス濃度とする。
【0073】また、第38の発明では、較正動作の開始
から次回の較正動作の開始までの1周期におけるセンサ
(20)の出力の最大値及び最小値を導出する一方、セン
サ(20)の出力の最大値と最小値との差とガス濃度との
関係特性、又はセンサ(20)の出力の最大値と最小値と
の比とガス濃度との関係特性を予め記憶し、該関係特性
に基づき上記センサ(20)の出力の最大値及び最小値か
ら検出ガス濃度を算出する。
【0074】また、第40の発明では、チャンバ(40)
の開口(4a)の外側に防風部材(33)が設けられて風の
影響を防止している。
【0075】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、清浄空気
によってセンサ(20)の零点の補正を行うようにしたた
めに、検出の対象ガスが定常的に存在する場合、又はこ
の対象ガスの変化が小さい場合や、緩やかな場合におい
ても対象ガス濃度を正確に検出することができる。この
結果、測定の信頼性を向上させることができる。
【0076】特に、上記センサ(20)の感度低下などが
生じても、対象ガスが存在しない清浄な状態から対象ガ
ス濃度を検出するので、精度の高い測定を行うことがで
きる。
【0077】また、第4の発明によれば、熱触媒をヒー
タ(60)によって活性化するようにしたために、チャン
バ(40)内に上昇ガス流が生じるので、空気の供給手段
を別個に設ける必要がなく、構成の簡略化を図ることが
できる。
【0078】この場合、清浄空気がチャンバ(40)から
センサ(20)に上昇ガス流によって供給されるので、較
正時において測定の対象ガス(室内空気)と清浄空気と
の混和が少なく、また、測定の再開時において、対象ガ
スへの応答を速やかに行わせることができる。この結
果、測定を実行していない無測定状態の時間を短くする
ことができる。
【0079】また、第8の発明によれば、チャンバ(4
0)の内部の清浄レベルがセンサ(20)の基準値とし得
るレベルに維持される開口(4a)に制限されているの
で、センサ(20)の較正時にチャンバ(40)を密閉する
手段や測定時にチャンバ(40)に外気を導入する手段を
設ける必要がない。この結果、全体構成の簡略化を図る
ことができる。
【0080】また、第9の発明によれば、チャンバ(4
0)を高熱伝導材料で形成するようにしたために、ヒー
タ(60)の熱を容易に放熱させることができ、センサ
(20)に対する熱影響を抑制することができる。
【0081】また、第11の発明によれば、チャンバ
(40)内にヒータ(60)によって清浄空気のガス対流を
生じさせるようにしたために、触媒(50)の充填量及び
ヒータ(60)の電気容量を低減することができる。
【0082】また、第12の発明によれば、チャンバ
(40)内にヒータ(60)によって清浄空気の循環ガス流
を生じさせるようにしたために、ヒータ(60)とセンサ
(20)とを離れて配置することができるので、センサ
(20)に対する温度の影響を抑制することができる。
【0083】また、第13の発明によれば、チャンバ
(40)の開口(4a)の近傍にファン(31)を設けるよう
にしたために、測定時にチャンバ(40)の内部へ空気を
強制的に供給することができ、測定時の対象ガスの変化
に速やかに応答させることができる。同時に、較正時に
は、空気の供給を停止するので、触媒(50)による速や
かな空気清浄を実現することができる。
【0084】また、第14の発明によれば、チャンバ
(40)の開口(4a)を開閉扉(32)によって開閉するよ
うにしたために、測定時の空気の流入を促進することが
でき、対象ガスの変化に対し速やかな応答を実現するこ
とができる。同時に、較正時にチャンバ(40)の内部が
閉空間になり、触媒(50)による速やかな空気清浄を実
現することができる。
【0085】また、第15の発明によれば、センサ(2
0)を移動自在に構成し、通常の測定時にチャンバ(4
0)の外部にセンサ(20)を位置させ、較正時にセンサ
(20)をチャンバ(40)内に位置させるようにしたため
に、対象ガスの変化を直接に測定することができる。同
時に、較正時にチャンバ(40)の内部が閉空間になり、
触媒(50)による速やかな空気清浄を実現することがで
きる。
【0086】また、第18の発明によれば、検出処理を
一時的に停止するようにしたために、ガスセンサ(20)
の応答遅れや濃度平衡に基づく誤検出を確実に防止する
ことができる。
【0087】また、第19の発明によれば、較正動作後
の復帰待ち中に生じた急峻なガス濃度変動にも迅速に対
応することができるので、応答遅れを最小にすることが
できる。
【0088】また、第21の発明によれば、較正動作中
に生じた突発的なガス濃度変動にも迅速に対応すること
ができるので、応答遅れを最小にすることができる。そ
の上、較正される基準点の誤差を防ぐことができるの
で、精度の良い濃度検出を行うことができる。
【0089】また、第23及び第24の発明によれば、
センサ出力の変化率が所定値以下になると較正動作を行
うようにしたために、測定誤差が生じる時間を短縮でき
る。この結果、検出精度の向上を図ることができる。
【0090】また、較正動作の間隔を適正に設定できる
ので、不必要に頻繁な較正動作を回避することができ
る。この結果、駆動源(60)の消費電力を削減できる。
【0091】また、第25の発明によれば、所定の短時
間でもって較正動作を終了させることができる。このた
め、センサ出力の平衡点の到達まで待つ必要がなく、速
やかに通常測定に戻ることができ、較正動作時間を短縮
することができる。この結果、制御用検出器として好適
なものとすることができると共に、駆動源(60)の消費
電力を低減できる。
【0092】また、第28の発明によれば、熱脱離の影
響を受けることなく較正動作時を実施することができ
る。この結果、センサ出力による検出精度の向上を図る
ことができる。
【0093】また、第32の発明によれば、異常判定手
段(84)を設けているので、ガスセンサ(20)の感度の
低下又は消失を検知することができ、信頼性の向上を図
ることができる。
【0094】また、第36〜第38の発明によれば、環
境変動が頻繁に生じる場合においても常にガスセンサ
(20)の零点較正が行われたガス濃度を検出することが
できる。
【0095】また、第39の発明によれば、設定手段
(86)によって使用者が零点較正と省エネルギ運転とを
選択することができるので、使い勝手の向上を図ること
ができる。
【0096】また、第40の発明によれば、防風部材
(33)を設けるようにしたために、風の影響を受けるこ
となく、ガス対流や循環ガス流を妨げることなく、安定
したガス濃度の測定を行うことができる。この結果、信
頼性の向上を図ることができる。
【0097】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態1を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0098】図1に示すように、本実施形態のガス検出
装置(10)は、例えば、空気調和装置の室内機や空気清
浄機に設けられている。そして、該ガス検出装置(10)
は、外部空気である室内空気のガス濃度を検出するもの
で、例えば、室内のホルムアルデヒドなどの対象ガスの
ガス濃度を検出するものである。
【0099】上記ガス検出装置(10)は、ガスセンサ
(20)と清浄空気の生成手段(30)とを備えている。該
ガスセンサ(20)は、定電位電解型センサや半導体型セ
ンサや固体電解質型センサなどで構成されている。尚、
上記ガスセンサ(20)は、半導体型センサなどに参照用
センサ(補正用センサ)を組み合わせたデュアルセンサ
であってもよい。
【0100】上記生成手段(30)は、チャンバ(40)に
触媒(50)及びヒータ(60)が収納されて構成されてい
る。該チャンバ(40)は、高熱伝導率材料で形成される
と共に、円筒状又は角筒状に形成されて上下方向に配置
されている。更に、上記チャンバ(40)の上下両端が開
口(4a,4a)に形成されている。該下部開口(4a)が空
気の流入口に、上部開口(4a)が空気の流出口に構成さ
れている。そして、上記上部開口(4a)がガスセンサ
(20)のセンサ部に近接するようにチャンバ(40)が配
置されている。
【0101】上記ヒータ(60)は、触媒(50)を活性化
すると共に、上昇ガス流を生じさせるための駆動源であ
って、電気ヒータ(60)で構成されている。つまり、上
記ヒータ(60)は、加熱によって空気がチャンバ(40)
の下部開口(4a)から上部開口(4a)に向かって流れる
上昇ガス流を生じさせるように構成されている。
【0102】上記触媒(50)は、ガスセンサ(20)の基
準値を較正するために清浄空気を生成するものである。
該触媒(50)は、例えば、触媒成分が担体に担持されて
構成され、マンガン系触媒、バナジウム系触媒又はモリ
ブデン系触媒等の熱触媒で構成されている。
【0103】上記触媒(50)の担体としては、例えば、
活性アルミナ、セリア、ジルコニア、シリカ及びゼオラ
イト等から選ばれた1種類以上の金属酸化物又は該金属
酸化物と金属の複合酸化物との混合物が採用されてい
る。
【0104】上記触媒成分としては、例えば、Ag、Pd、
Pt、Mn及びRhのうちから選ばれた1種類以上の金属、該
金属を含有する合金若しくは該金属の酸化物、又はこれ
らの2種類以上の混合物が採用されている。
【0105】また、上記触媒(50)は、例えば、触媒成
分が担体に担持されたものを網状に形成された金属等の
基材に担持させてもよく、また、上記触媒(50)は、触
媒(50)成分のみからなるものを網状に形成された金属
等の基材に担持させてもよい。
【0106】そして、上記ヒータ(60)は触媒(50)に
接合されるか、又は重ね合わされ、該ヒータ(60)への
通電によって触媒(50)が活性化する。
【0107】また、上記ヒータ(60)と触媒(50)との
構成は、ヒータフィラメントに触媒(50)を直接に塗布
したものでもよい。
【0108】また、上記ヒータ(60)にプレートやフィ
ン等の伝熱部材を取り付け、該伝熱部材に触媒(50)を
コーティングしてもよい。
【0109】また、上記触媒(50)の焼結体を形成し、
該焼結体にヒータ(60)を巻き付けてもよい。
【0110】また、上記触媒(50)を粉末状とし、この
粉末状触媒(50)とヒータ(60)とを管状保持材に充填
するか、網状保持材で挟み込むようにしてもよい。
【0111】要するに、上記チャンバ(40)に触媒(5
0)とヒータ(60)とを収納した際、空気がチャンバ(4
0)の下部開口(4a)から上部開口(4a)に向かって流
れるものであればよく、更に、上記触媒(50)は、該触
媒(50)を流れる空気を清浄化する能力があればよい。
【0112】一方、上記ガスセンサ(20)にはコントロ
ーラ(70)が接続されている。該コントローラ(70)
は、ガスセンサ(20)のセンサ出力を受けてガス濃度を
算出して表示又は制御信号の出力を行う検出処理手段
(71)を備えている。
【0113】上記コントローラ(70)には、較正の開始
制御部(72)と終了制御部(73)とが設けられている。
そして、該開始制御部(72)と終了制御部(73)が較正
手段(74)を構成している。
【0114】上記開始制御部(72)は、所定時間毎に較
正動作を実行するか、又は前回の較正動作が終了した
後、所定時間が経過し且つガスセンサ(20)のセンサ出
力が所定値以下になると、較正動作を実行するように構
成されている。つまり、上記開始制御部(72)によって
ヒータ(60)が通電によって加熱する。
【0115】上記終了制御部(73)は、ガスセンサ(2
0)のセンサ出力の変化率が所定値以下になると、較正
動作の終了判定を行うように構成されている。また、上
記終了制御部(73)は、較正動作を所定時間以上又は所
定時間以下の制約を設けてもよい。
【0116】そして、上記終了制御部(73)の終了信号
を受けて検出処理手段(71)は、ガスセンサ(20)の基
準値である零点を較正する。
【0117】〈作用〉次に、上述したガス検出装置(1
0)の検出動作について説明する。
【0118】先ず、ガスセンサ(20)が室内の対象ガス
のガス濃度を検出する場合、ヒータ(60)への通電を停
止している。この通電の停止により、触媒(50)が活性
化することがないので、室内空気がガスセンサ(20)の
センサ部に供給される。
【0119】上記ガスセンサ(20)は、この室内空気か
ら対象ガス濃度に対応したセンサ出力を出力し、検出処
理手段(71)がガス濃度を算出し、例えば、制御信号を
出力し、室内ファンの駆動などの制御を実行する。
【0120】一方、コントローラ(70)の開始制御部
(72)は、前回の較正動作が終了した後、所定時間が経
過し且つガスセンサ(20)のセンサ出力が所定値以下に
なると、較正動作を実行する。つまり、上記開始制御部
(72)の制御信号によってヒータ(60)への通電が開始
される。この通電により、触媒(50)が加熱されて活性
化し、チャンバ(40)の内部空気を清浄化する。
【0121】同時に、上記ヒータ(60)の加熱により上
昇ガス流が生じ、チャンバ(40)の下部開口(4a)から
上部開口(4a)に向かって室内空気が流れる。この室内
空気は、触媒(50)を通って流れるので、この際、臭気
物質などが除去されるので、清浄空気が生成される。こ
の清浄空気がチャンバ(40)の上部開口(4a)よりガス
センサ(20)のセンサ部に流れる。
【0122】上記ガスセンサ(20)は、清浄空気のガス
濃度を検出する。その後、終了制御部(73)は、ガスセ
ンサ(20)のセンサ出力の変化率が所定値以下になる
と、較正の終了判定を行う。そして、検出処理手段(7
1)は、較正の終了時におけるセンサ出力によってガス
センサ(20)の零点の補正を行う。その後、通常の測定
動作を再開する。
【0123】そこで、図2は、触媒(50)の浄化特性に
ついての実験結果を示している。この図2は、清浄空気
の雰囲気中にガス検出装置(10)を設置し、ヒータ(6
0)に通電した状態におけるセンサ出力を示している。
この状態において、所定量のホルムアルデヒド(HCH
O)を強制注入すると、センサ出力が急激に上昇する
(図2のA点参照)。その後、上記ヒータ(60)の加熱
によって触媒(50)が活性化するので、清浄空気がガス
センサ(20)に供給される。この結果、センサ出力がな
だらかに低下する。つまり、上記清浄空気によってガス
センサ(20)の零点の補正が可能となる。
【0124】〈実施形態1の効果〉以上のように、本実
施形態によれば、清浄空気によってガスセンサ(20)の
零点の補正を行うようにしたために、検出の対象ガスが
室内に定常的に存在する場合、又はこの対象ガスの変化
が小さい場合や、緩やかな場合においても対象ガス濃度
を正確に検出することができる。この結果、測定の信頼
性を向上させることができる。
【0125】特に、ガスセンサ(20)の感度低下などが
生じても、対象ガスが存在しない清浄な状態から対象ガ
ス濃度を検出するので、精度の高い測定を行うことがで
きる。
【0126】また、上記触媒(50)を活性化するヒータ
(60)によって上昇ガス流が生じるので、空気の供給手
段を別個に設ける必要がなく、構成の簡略化を図ること
ができる。
【0127】また、清浄空気がチャンバ(40)からガス
センサ(20)に上昇ガス流によって供給されるので、較
正時において測定の対象ガス(室内空気)と清浄空気と
の混和が少なく、また、測定の再開時において、対象ガ
スへの応答を速やかに行わせることができる。この結
果、測定を実行していない無測定状態の時間を短くする
ことができる。
【0128】また、上記チャンバ(40)を高熱伝導材料
で形成すると、ヒータ(60)の熱を容易に放熱させるこ
とができ、ガスセンサ(20)に対する熱影響を抑制する
ことができる。
【0129】尚、熱触媒による較正では、ガスセンサ
(20)の周囲温度がある程度上昇することになる。した
がって、ガスセンサ(20)の温度補正又は温度制御が必
要となる場合がある。その際、ガスセンサ(20)の近傍
温度をサーミスターなどの感温素子で測定し、既知の補
正テーブル又は補正式により温度補正を行えばよい。
【0130】
【発明の実施の形態2】次に、本発明の実施形態2を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0131】本実施形態は、図3に示すように、上記実
施形態1が筒状のチャンバ(40)としたのに代えて、チ
ャンバ(40)を所定容量の容器状に形成したものであ
る。
【0132】上記チャンバ(40)は、高熱伝導率材料で
形成され、ほぼカップ状の本体(41)と、該本体(41)
の上部を閉鎖する上部板(42)とより構成されている。
そして、上記本体(41)の上部には、チャンバ(40)の
外部と内部とを連通する開口(4a)が形成されている。
該開口(4a)は、室内空気がチャンバ(40)に流入して
拡散するように形成されている。
【0133】一方、上記チャンバ(40)の本体(41)に
は、ガスセンサ(20)が取り付けられ、ガスセンサ(2
0)のセンサ部がチャンバ(40)内に臨んでいる。
【0134】更に、上記チャンバ(40)の内部の中央下
部には、触媒(50)とヒータ(60)とが配置されてい
る。
【0135】尚、上記チャンバ(40)は、触媒(50)の
負荷を小さくすると共に、測定時の対象ガスに対する応
答性を良くするため、容積が極力小さいことが望まし
い。つまり、上記チャンバ(40)の容量は、触媒(50)
並びにヒータ(60)のサイズ及び電気容量に応じて、温
度上昇を避けるための下限値が存在し、数ミリリットル
から数十ミリリットル程度である。
【0136】また、図3において、図1のコントローラ
(70)は省略されている。
【0137】本実施形態の検出動作を説明すると、測定
時においてはヒータ(60)への通電が停止され、室内空
気が開口(4a)を介してチャンバ(40)内に流入し、拡
散する。ガスセンサ(20)は、このチャンバ(40)に流
入した室内空気のガス濃度を検出する。
【0138】一方、ガスセンサ(20)の較正時は、ヒー
タ(60)へ通電すると、触媒(50)が活性化すると共
に、ヒータ(60)の加熱によってガス対流が生ずる(図
3の矢符参照)。このガス対流によって清浄空気がガス
センサ(20)に供給され、この清浄空気によってガスセ
ンサ(20)の零点補正が行われる。
【0139】その他の構成、作用及び効果は実施形態1
と同様であるが、本実施形態は、実施形態1に加えて次
の効果が発揮される。
【0140】上記触媒(50)の充填量及びヒータ(60)
の電気容量を実施形態1に比して低減することができ
る。つまり、実施形態1のチャンバ(40)では、空気が
触媒(50)を1回通過するのみで清浄化される必要があ
り、触媒(50)に大きな能力が要求される。本実施形態
では、チャンバ(40)内において空気が対流して浄化さ
れるので、触媒(50)能力を低減することができる。
【0141】また、上記触媒(50)を活性化するための
ヒータ(60)の加熱量を実施形態1に比して低減するこ
とができる。
【0142】また、上記チャンバ(40)の上部を冷却す
ることにより、ガス対流が生じ、較正時の触媒(50)の
効率を向上させることができる。
【0143】また、上記チャンバ(40)の内部熱が該チ
ャンバ(40)を介して放熱されるので、チャンバ(40)
の内部空気の温度の上昇を抑制することができる。
【0144】また、上記ガスセンサ(20)は放熱される
チャンバ(40)の側壁に設置するので、温度上昇を緩和
することができる。
【0145】
【発明の実施の形態3】次に、本発明の実施形態3を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0146】本実施形態は、図4に示すように、上記実
施形態2がガス対流が生じるチャンバ(40)としたのに
代えて、循環ガス流が生ずるチャンバ(40)に形成した
ものである。
【0147】上記チャンバ(40)は、ほぼ矩形体の本体
(41)と、該本体(41)の中央部に形成された中空のコ
ア(43)とより構成されている。該コア(43)は、空気
が中空部を左右に流通するように構成される一方、上記
本体(41)の内部に環状通路を形成するように構成され
ている。
【0148】そして、上記本体(41)の下部には、チャ
ンバ(40)の外部と内部とを連通する開口(4a)が形成
されている。該開口(4a)は、室内空気がチャンバ(4
0)に流入して拡散するように形成されている。
【0149】一方、上記チャンバ(40)の本体(41)に
は、ガスセンサ(20)が開口(4a)のやや上方に位置し
て取り付けられ、ガスセンサ(20)のセンサ部がチャン
バ(40)内に臨んでいる。
【0150】更に、上記チャンバ(40)の内部の中央側
部には、ガスセンサ(20)と反対位置に触媒(50)とヒ
ータ(60)とが配置されている。
【0151】また、図4において、図1のコントローラ
(70)は省略されている。
【0152】本実施形態の検出動作を説明すると、測定
時においてはヒータ(60)への通電が停止され、室内空
気が開口(4a)を介してチャンバ(40)内に流入し、拡
散する。ガスセンサ(20)は、このチャンバ(40)に流
入した室内空気のガス濃度を検出する。
【0153】一方、ガスセンサ(20)の較正時は、ヒー
タ(60)へ通電すると、触媒(50)が活性化すると共
に、ヒータ(60)の加熱によって循環ガス流が生ずる
(図4の矢符参照)。このガス対流によって清浄空気が
ガスセンサ(20)に供給され、この清浄空気によってガ
スセンサ(20)の零点補正が行われる。その他の構成、
作用及び効果は実施形態2と同様である。
【0154】特に、本実施形態では、ヒータ(60)とガ
スセンサ(20)とを離れて配置することができるので、
ガスセンサ(20)に対する温度の影響を抑制することが
できる。
【0155】
【発明の実施の形態4】次に、本発明の実施形態4を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0156】本実施形態は、図5に示すように、上記実
施形態3におけるチャンバ(40)の開口(4a)にファン
(31)を設けるようにしたものである。
【0157】上記ファン(31)は、対象ガス濃度の測定
時に駆動し、ガスセンサ(20)の較正時に停止するよう
に構成されている。
【0158】このファン(31)を設けた理由について説
明すると、ガス検出装置(10)は、通常の測定時に対象
ガスの変化に速やかに応答し、較正時は触媒(50)によ
る速やかな清浄化を行うという相反する要求に応える必
要がある。
【0159】一方、較正時間を短縮するためには、測定
用の開口(4a)のコンダクタンスは低いことが望まし
い。しかし、これは通常の測定時に対象ガスの変化に対
するガスセンサ(20)の応答性を低下させることにな
る。
【0160】そこで、上記ファン(31)を設け、測定時
にチャンバ(40)の内部へ室内空気を強制的に供給す
る。この供給により、測定時の対象ガスの変化に速やか
に応答する。同時に、較正時には、室内空気の供給を停
止するので、触媒(50)による速やかな空気清浄を実現
する。その他の構成、作用及び効果は実施形態3と同様
である。
【0161】尚、上記ファン(31)は、空気調和装置の
室内機や空気清浄機にガス検出装置(10)を設けた場
合、室内機等のファンを兼用するようにしてもよい。
【0162】つまり、上記空気調和装置の室内機や空気
清浄機にガス検出装置(10)を設けた場合、「強風運
転」の際にガスセンサ(20)を較正する必要性が低い。
ことから、「微弱風運転」の際にのみガスセンサ(20)
を較正する。このことにより、室内機等の運転に対する
影響なく室内機等のファンを兼用することができる。
【0163】
【発明の実施の形態5】次に、本発明の実施形態5を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0164】本実施形態は、図6に示すように、上記実
施形態3がチャンバ(40)の開口(4a)を常時開放して
いたのに代えて、開口(4a)を開閉扉(32)によって開
閉するように構成したものである。
【0165】上記開閉扉(32)は、対象ガス濃度の測定
時に開き、ガスセンサ(20)の較正時に閉じるように構
成されている。
【0166】この開閉扉(32)によって、測定時の室内
空気の流入を促進することができ、対象ガスの変化に対
し速やかな応答を実現することができる。同時に、較正
時にチャンバ(40)の内部が閉空間になり、触媒(50)
による速やかな空気清浄を実現することができる。その
他の構成、作用及び効果は実施形態3と同様である。
【0167】
【発明の実施の形態6】次に、本発明の実施形態6を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0168】本実施形態は、図7に示すように、上記実
施形態3がガスセンサ(20)をチャンバ(40)に固定し
たのに代えて、ガスセンサ(20)を移動自在に構成した
ものである。
【0169】つまり、上記チャンバ(40)は、開口(4
a)が形成されておらず、該開口(4a)に代えてガスセ
ンサ(20)の挿入口(4b)が形成されている。そして、
上記チャンバ(40)は、ガスセンサ(20)の較正時に挿
入口(4b)にガスセンサ(20)が挿入されて密閉空間に
なる。一方、上記ガスセンサ(20)は、通常の測定時に
チャンバ(40)の外部に位置している。
【0170】このガスセンサ(20)の移動によって、対
象ガスの変化を直接に測定することができる。同時に、
較正時にチャンバ(40)の内部が閉空間になり、触媒
(50)による速やかな空気清浄を実現することができ
る。その他の構成、作用及び効果は実施形態3と同様で
ある。
【0171】
【発明の実施の形態7】次に、本発明の実施形態7を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0172】本実施形態は、図8に示すように、上記実
施形態1が検出処理手段(71)と較正手段(74)をコン
トローラ(70)に備えるようにしたのに加え、検出停止
手段(75)を備えるようにしたものである。
【0173】つまり、触媒(50)を活性化する較正動作
が終了してもセンサ出力は、較正動作の開始前のレベル
まで速やかに戻らない。そこで、本実施形態は、較正動
作の終了後に所定時間だけセンサ(20)の測定停止時間
を設け、誤測定を防止するようにしたものである。
【0174】本実施形態を詳述すると、上記コントロー
ラ(70)には、外部機器(90)が接続される一方、検出
処理手段(71)と較正手段(74)と検出停止手段(75)
とが設けられている。上記外部機器(90)は、例えば、
空気清浄機、換気装置又はガス警報器である。
【0175】上記検出処理手段(71)は、ガスセンサ
(20)の出力を受けてガス濃度を検出し、且つ検出ガス
濃度の濃度情報を外部機器(90)に出力する検出処理を
行うように構成されている。具体的に、上記検出処理手
段(71)は、ガスセンサ(20)の出力を受けてガス濃度
を算出すると共に、検出ガス濃度を表示する他、検出ガ
ス濃度が高濃度になると、濃度情報である駆動信号を外
部機器(90)に出力する。そして、この駆動信号によっ
て上記空気清浄機の空気清浄や換気装置の換気などが行
われる。
【0176】上記較正手段(74)は、実施形態1で説明
したとおり、開始制御部(72)と終了制御部(73)とを
備え、触媒(50)を活性化させ、チャンバ(40)の内部
空気を清浄空気とし、この清浄空気によってガスセンサ
(20)の基準値を較正するための較正動作を実行するよ
うに構成されている。
【0177】上記検出停止手段(75)は、較正手段(7
4)によるガスセンサ(20)の較正動作の終了後に、ガ
スセンサ(20)の出力に基づくガス濃度の検出処理を所
定時間が経過するまで停止させるように構成されてい
る。
【0178】具体的に、上記較正手段(74)は、較正動
作中における検出処理手段(71)の検出処理を停止さ
せ、検出停止手段(75)は、停止制御中における検出処
理手段(71)の検出処理を停止させるように構成されて
いる。
【0179】そこで、本実施形態が検出停止手段(75)
を設けるようにした理由について説明する。尚、本実施
形態における触媒(50)は熱触媒であり、ヒータ(60)
の加熱量は1.5Wである。更に、較正手段(74)は、
較正動作を3分間行うように構成されている。
【0180】図9の実線S1は、較正動作前後のセンサ
出力であって、検出ガス濃度に対応している。この図9
から明らかなように、較正動作T1を終了した直後にお
けるガスセンサ(20)のセンサ出力S1は、図9のM1
に示すように、速やかに高濃度側(図9の上側)へ変化
するものの、較正動作T1の開始前のレベルに近付く
と、図9のM2に示すように、センサ出力S1の変化が
低下し、該センサ出力S1は、較正動作T1の開始前の
レベルに緩やかに近付いていく。
【0181】このセンサ出力S1が変化する理由は次の
通りである。較正動作T1で清浄化されたチャンバ内の
ガス濃度が、検出対象であるチャンバ外のガス濃度と同
じになるためには、チャンバ(40)の内外のガス濃度勾
配による拡散が必要だからである。上記チャンバ(40)
内のガス濃度は、拡散律速に基づく指数関数的濃度変動
を伴って濃度平衡し、すなわち、本来のガス濃度である
チャンバ(40)外のガス濃度に近付いていく。
【0182】この間のセンサ出力S1をそのまま測定
値、検出ガス濃度としてしまうと、実際のチャンバ外の
ガス濃度よりも低くなり、ガス濃度が急変して上昇して
いるという事実と異なる情報を得てしまう。
【0183】例えば、本発明のガス検出装置(10)を空
気清浄機などの外部機器(90)の制御に用いると、セン
サ出力S1に基づく検出ガス濃度の急峻な変動を検知し
た際、清浄動作を開始するようにするため、較正動作T
1後におけるセンサ出力S1の変動をガス濃度変動と誤
認識する。この結果、不必要な清浄動作を開始してしま
う。
【0184】そこで、本実施形態では、較正動作T1の
終了後において、所定時間だけガスセンサ(20)の測定
停止時間T2を設け、センサ出力S1を無視するように
したものである。この結果、ガス濃度の誤測定を防ぐこ
とができる。尚、ここでいう測定停止期間T2は、ガス
センサ(20)の検出動作(例えば、ガスセンサ(20)ヘ
の電源供給)を停止することではなく、コントローラ
(70)がセンサ出力S1を無視しているだけである。つ
まり、測定停止とは、検出停止手段(75)によって検出
処理手段(71)が検出処理を行わないことである。した
がって、コントローラ(70)にはガスセンサ(20)のセ
ンサ出力S1が常に入力されている。
【0185】尚、測定再開は、センサ出力S1がチャン
バ(40)の外部のガス濃度に応じた値であると認識する
ことをいい、コントローラ(70)がこの認識を再開する
ことである。例えば、測定再開は、検出処理手段(71)
が検出処理を再開することである。以後、検出停止手段
(75)による所定の停止期間を復帰待ち時間T2とす
る。
【0186】上記測定再開に関しては、センサ出力S1
の絶対値や変化率によって判断することが考えられる。
このセンサ出力S1の絶対値を用いる場合、絶対値が較
正動作T1前の絶対値、又は絶対値に対して所定範囲
(絶対値±α)になれば測定を再開する。また、上記セ
ンサ出力S1の変化率を用いる場合、変化率が所定の値
以下になれば測定を再開する。しかし、これらの方法
は、較正動作T1前後でチャンバ外のガス濃度に変化が
ない場合にのみ有効であり、変化がある場合には対応で
きない。そこで、本実施形態では、所定時間だけ待って
測定を再開するようにしている。
【0187】また、実施形態4のようにファン(31)を
設けたり、実施形態6のようにガスセンサ(20)が移動
するようにした場合、復帰待ち時間T2を大幅に低減す
ることができる。しかしながら、ガスセンサ(20)自身
の応答性により、何程かの時間遅れは生じる。図9の破
線S2は、ガスセンサ(20)自身の応答性を示す。実施
形態2に示すガス検出装置(10)の場合、ガスセンサ
(20)の応答遅れ(S2)よりも濃度平衡に必要な時間
(S1)は長くなる。時間の長短はあるものの、本発明
による復帰待ち時間T2は有効である。
【0188】尚、センサ出力S1が復帰するのに必要な
時間は、チャンバ(40)の容量と開口(4a)のコンダク
タンスに依存する。このため、復帰待ち時間T2は、使
用するチャンバ(40)に応じて決定すればよい。
【0189】したがって、本実施形態によれば、検出処
理を一時的に停止するようにしたために、ガスセンサ
(20)の応答遅れや濃度平衡に基づく誤検出を確実に防
止することができる。その他の構成、作用及び効果は、
実施形態1と同様である。
【0190】
【発明の実施の形態8】次に、本発明の実施形態8を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0191】本実施形態は、図8に一点鎖線で示すよう
に、上記実施形態7のコントローラ(70)に、再開手段
(76)を加えたものである。
【0192】つまり、本実施形態は、上記実施形態7に
おける較正動作T1後の復帰待ち時間T2中に生じた突
発的ガス濃度変動に対応するようにしたものである。
【0193】具体的に、上記再開手段(76)は、検出停
止手段(75)による検出処理の停止中に、ガスセンサ
(20)のセンサ出力に基づく検出ガス濃度が較正動作前
の検出ガス濃度より上昇すると、該検出停止手段(75)
の停止制御を終了して検出処理手段(71)の検出処理を
再開させるように構成されている。
【0194】そこで、本実施形態が再開手段(76)を設
けるようにした理由について説明する。
【0195】例えば、喫煙などが行われた場合、チャン
バ(40)外の急峻なガス濃度変動が生ずる。この急峻な
ガス濃度変動が較正動作後の復帰待ち時間T2中に生じ
ると、このガス濃度変動を検出することできないか、又
は応答が遅れる。これでは、外部機器(90)の制御検出
器として好ましくない。
【0196】図10は、較正動作T1の終了後におい
て、チャンバ(40)の近傍で煙草に点火したときのセン
サ出力を示している。この図10のD点が点火時であ
る。また、図10のS3は、較正動作T1を実施しない
センサ出力を示し、S4は、較正動作T1を含むセンサ
出力を示している。尚、センサ出力S3とセンサ出力S
4は、判別するために上下にずらしており、センサ出力
S3とセンサ出力S4の値自体の差に意味はない。
【0197】図11に示すセンサ出力S5は、較正動作
T1により得られた零点(較正動作T1中の最小値)を
センサ出力から差し引いて較正した結果であり、併せ
て、検出停止手段(75)による較正動作T1後の復帰待
ち時間T2を適用した結果である。つまり、検出処理手
段(71)が検出処理したセンサ出力(検出ガス濃度)で
ある。尚、ガスセンサ(20)の較正は、ガスセンサ(2
0)の種類に応じて最も好ましい方法で行えばよい。例
えば、半導体型センサではセンサ抵抗値の比で較正し、
個体電解質センサでは起電力の差で較正する。
【0198】この図11から明らかなように、復帰待ち
時間T2中において急峻なガス濃度変動が生じても復帰
待ち時間T2が終了するまでガス濃度変動を検出するこ
とができない。
【0199】そこで、本実施形態は再開手段(76)を設
けるようにしたものである。図12に示すS6は、再開
手段(76)を適用した場合のセンサ出力、つまり、検出
処理手段(71)が検出処理したセンサ出力(検出ガス濃
度)を示している。本実施形態は、較正動作T1の開始
直前の検出ガス濃度の値よりもセンサ出力に基づく検出
ガス濃度が大きくなった時点において、測定を再開して
いるので、急峻なガス濃度変動M3が検出されている。
【0200】尚、上記図12においては、較正動作T1
の開始直前のセンサ出力値を比較値としたが、ノイズに
よる誤再開を避ける目的で、次の比較値を用いてもよ
い。
【0201】較正動作T1の開始前の一定期間のセン
サ出力の平均値を比較値とする。較正動作T1の開始
前の一定期間のセンサ出力の平均値にαを加算した値
(平均値+α)を比較値とする。較正動作T1の開始
前のセンサ出力値にαを加算した値(センサ出力値+
α)を比較値とする。
【0202】一方、上記比較値と比較するガスセンサ
(20)のセンサ出力は、一定期間の平均値であってもよ
い。また、再開の条件は、ガスセンサ(20)の出力変化
率が所定値以上というアンド条件を付加してもよい。要
するに、センサ出力が通常に予測される上昇軌跡以上に
速く上昇していることを検出できればよい。
【0203】したがって、本実施形態によれば、較正動
作T1後の復帰待ち時間T2中に生じた急峻なガス濃度
変動にも迅速に対応することができるので、外部機器
(90)の応答遅れを最小にすることができる。
【0204】特に、ガス検出装置(10)が外部機器(9
0)の制御に用いられている場合、正確なガス濃度より
も、いち早いガス濃度変動を検出することが要求され
る。測定再開と同時に外部機器(90)ヘガス濃度変動の
濃度情報を送ることによって、外部機器(90)の応答遅
れを最小にすることができる。その他の構成、作用及び
効果は、実施形態7と同様である。
【0205】
【発明の実施の形態9】次に、本発明の実施形態9を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0206】本実施形態は、図13に示すように、上記
実施形態1が検出処理手段(71)と較正手段(74)をコ
ントローラ(70)に備えるようにしたのに加え、較正停
止手段(77)を備えるようにしたものである。
【0207】つまり、本実施形態は、較正動作中に喫煙
などの突発的なガス濃度変動が生じ、センサ出力が変化
した場合、較正動作を中断して較正用零点の誤差を防ぐ
と共に、外部機器(90)ヘガス濃度変動の濃度情報を送
るようにしたものである。
【0208】本実施形態を詳述すると、上記コントロー
ラ(70)には、外部機器(90)が接続される一方、検出
処理手段(71)と較正手段(74)と較正停止手段(77)
とが設けられている。上記外部機器(90)は、例えば、
空気清浄機、換気装置又はガス警報器である。
【0209】上記検出処理手段(71)は、ガスセンサ
(20)の出力を受けてガス濃度を検出し、且つ検出ガス
濃度の濃度情報を外部機器(90)に出力する検出処理を
行うように構成されている。具体的に、上記検出処理手
段(71)は、ガスセンサ(20)の出力を受けてガス濃度
を算出すると共に、検出ガス濃度を表示する他、検出ガ
ス濃度が高濃度になると、濃度情報である駆動信号を外
部機器(90)に出力する。そして、この駆動信号によっ
て上記空気清浄機の空気清浄や換気装置の換気などが行
われる。
【0210】上記較正手段(74)は、実施形態1で説明
したとおり、開始制御部と終了制御部とを備えている。
該較正手段(74)は、触媒(50)を活性化させ、チャン
バ(40)の内部空気を清浄空気とし、この清浄空気によ
ってガスセンサ(20)の基準値を較正するための較正動
作を実行するように構成されている。更に、上記較正手
段(74)は、較正動作中における検出処理手段(71)の
検出処理を停止させるように構成されている。
【0211】上記較正停止手段(77)は、較正手段(7
4)によるセンサ(20)の較正動作中に、センサ(20)
の出力に基づく検出ガス濃度が降下状態から上昇に転ず
ると、較正手段(74)の較正動作を終了させて検出処理
を再開させるように構成されている。
【0212】そこで、本実施形態が較正停止手段(77)
を設けるようにした理由について説明する。
【0213】例えば、上記較正動作中において、喫煙な
どの急峻なガス濃度変動が生じると、このガス濃度変動
を検出することができず、また、応答が遅れることにな
り、外部機器(90)の制御用検出器として好ましくな
い。また、較正動作中に大きなガス濃度変動が生じてい
ると、零点(基準点)の誤差が生じる。
【0214】チャンバ(40)の開口(4a)が密閉されて
いない場合、較正動作を開始すると、チャンバ内のガス
濃度は速やかに低下し、やがて最終到達点に緩やかに近
付いていく。この最終到達点は、チャンバ(40)の容
量、触媒(50)の浄化能力、開口(4a)のコンダクタン
ス、外部のガス濃度に依存した平衡点である。上記最終
到達点は、チャンバ(40)の容量、触媒(50)の分解能
力、開口(4a)のコンダクタンスを適当に選べば十分低
く、しかも、チャンバ外のガス濃度に左右され難い安定
したレベルにすることができる。よって、上記最終到達
点は、ガスセンサ(20)の基準値である零点とし得る。
較正動作中にチャンバ外のガス濃度が急峻に上昇する
と、平衡点も上昇する。この結果、チャンバ(40)の内
外の濃度勾配に応じてチャンバ内のガス濃度が上昇し、
チャンバ外のガス濃度変動をガスセンサ(20)で検出す
ることができる。
【0215】尚、較正動作中におけるチャンバ外のガス
濃度変動の判定は、センサ出力が低下状態から上昇に転
じたことを検出すればよい。その際、ノイズによる誤検
出を防ぐため、センサ出力が反転した後、一定時間のガ
スセンサ(20)の出力変化率が所定値以上であることを
付加条件とすれば確実である。
【0216】図14は、実際に較正動作T1中にチャン
バ(40)の近傍で煙草に点火したときの測定結果であ
る。この図14のD点が点火時である。また、図14の
S3は、較正動作T1を実施しないセンサ出力を示し、
S4は、較正動作T1を含むセンサ出力を示している。
尚、センサ出力S3とセンサ出力S4は、判別するため
に上下にずらしており、センサ出力S3とセンサ出力S
4の値自体の差に意味はない。
【0217】上記センサ出力S4は、較正動作T1中に
急峻なガス濃度変動が生じても、センサ出力S3と同様
にガス濃度を検出していることが分かる。
【0218】このセンサ出力S4では、較正動作T1中
に急峻なガス濃度変動によるセンサ出力変動が生じた後
も較正動作T1を続けているが、上記図14から明らか
なように、この較正動作T1によって得られる零点(最
小値)は最新の平衡点と一致しているとは考えられず、
多いに誤差を含んでおり、較正動作T1を続けても意味
がない。
【0219】そこで、本実施形態では、較正停止手段
(77)を設け、較正動作T1中のセンサ出力変動を検出
した時点で較正動作T1を中断する。そして、今回の零
点較正を見送ることによって、触媒駆動(活性化)のた
めの消費電力を節約し、零点誤差による較正誤差も防ぐ
ようにしている。
【0220】したがって、本実施形態によれば、較正動
作T1中に生じた突発的なガス濃度変動にも迅速に対応
することができるので、外部機器(90)の応答遅れを最
小にすることができる。その上、較正される零点(基準
点)の誤差を防ぐことができるので、精度の良い濃度検
出を行うことができる。
【0221】特に、ガス検出装置(10)が外部機器(9
0)の制御用検出器として用いられている場合、正確な
ガス濃度よりも、いち早いガス濃度変動を検出すること
が要求される。較正動作T1の中断と同時に外部機器
(90)ヘガス濃度変動の濃度情報を送ることによって、
外部機器(90)の応答遅れを最小にすることができる。
その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同様であ
る。
【0222】
【発明の実施の形態10】次に、本発明の実施形態10
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0223】本実施形態は、図15に示すように、上記
実施形態7が検出処理手段(71)と較正手段(74)と検
出停止手段(75)とをコントローラ(70)に備えるよう
にしたのに加え、較正遅延手段(78)を備えるようにし
たものである。
【0224】つまり、本実施形態は、ガスセンサ(20)
のセンサ出力が急変した場合は、その後、センサ出力が
安定してから較正動作を実行して、その環境での零点を
較正するようにしたものである。
【0225】具体的に、上記較正遅延手段(78)は、ガ
スセンサ(20)の出力変化率が所定値以上になると、該
出力変化率が所定値以下になるまで較正手段(74)の較
正動作を遅延させるように構成されている。
【0226】そこで、本実施形態が較正遅延手段(78)
を設けるようにした理由について説明する。
【0227】例えば、上記ガス検出装置(10)が室内で
使用される場合、空調機や換気扇を駆動したり、又は停
止することによって室内の温度や湿度である温湿度が急
変することがある。ガスセンサ(20)は、温湿度に依存
性があり、温湿度の変動によってセンサ出力が変動す
る。検出処理手段(71)は、センサ出力の変動がガス濃
度の変動によるものか、又は温湿度の変動によるものか
を判別することができない。
【0228】図16は、一定ガス濃度の雰囲気で室内温
度を急変させた際のガス濃度の測定結果である。この図
16におけるEは、室内温度を示し、S7は、較正動作
T1を実施しないセンサ出力を示し、S8は、較正動作
T1を含むセンサ出力を示している。尚、センサ出力S
7とセンサ出力S8は、判別するために上下にずらして
おり、値自体の差に意味はない。
【0229】上記図16において、較正動作T1を実施
しないセンサ出力S7は、ガス濃度が一定であるにも拘
わらず温度Eが上昇するに伴って誤差が大きくなってい
る。一方、較正動作T1を含むセンサ出力S8は、温度
Eが上昇するに伴って上昇するものの、較正動作T1に
よって較正される零点Z(較正動作T1中の最小値)も
温度Eが上昇するのに応じて上昇している。
【0230】図17は、較正動作T1を含むセンサ出力
S8から較正動作T1の零点Zを差し引いた較正結果を
示している。この較正動作T1においては、実施形態7
における検出処理手段(71)の復帰待ち時間T2をも含
めて検出処理を停止している。この図17から明らかな
ように、較正後のセンサ出力S8は、ほぼ一定になって
おり、温度変動の影響が補正され、チャンバ外のガス濃
度に応じた結果になっている。
【0231】尚、上記較正は、センサ出力S8から零点
Zを差し引いたが、ガスセンサ(20)の種類に応じて最
も好ましい方法で較正すればよい。
【0232】また、上記図16及び図17は、温度Eの
変動の結果のみ示したが、湿度の変動に対しても同様の
効果が得られる。
【0233】一方、上記ガスセンサ(20)の温度補正に
ついては、サーミスター等の感温素子によるセンサ(2
0)近傍の温度測定値から補正テーブル又は補正式によ
って行うことも可能である。しかし、汎用的な半導体型
ガスセンサでは、対象ガスごとに温度依存性が異なるこ
とが知られている。したがって、対象ガスが未知である
一般環境においては、上記補正テーブル等に基づく温度
補正は精度に欠ける。本発明の零点に基づく較正を用い
れば、実際の環境状態において較正するため、現実に合
ったより高精度な較正を行うことができる。
【0234】図18は、一定の温湿度の下で室内のガス
濃度を急変させた際のガス濃度の測定結果である。ガス
濃度はエタノール蒸気を注入して撹拌することによって
変化させている。この図18におけるEは、室内温度を
示し、S9は、較正動作T1を実施しないセンサ出力を
示し、S10は、較正動作T1を含むセンサ出力を示し
ている。尚、センサ出力S9とセンサ出力S10は、判
別するために上下にずらしており、値自体の差に意味は
ない。
【0235】上記図18において、較正動作T1を実施
しないセンサ出力S9は、チャンバ外のガス濃度の急変
に伴って上昇している。一方、較正動作T1を含むセン
サ出力S10において、較正動作T1によって較正され
る零点Z(較正動作T1中の最小値)は、ガス濃度の急
変の前後でほとんど変化していない。
【0236】図19は、較正動作T1を含むセンサ出力
S10から較正動作T1の零点Zを差し引いた較正結果
を示している。この較正動作T1においても、実施形態
7における検出処理手段(71)の復帰待ち時間T2をも
含めて検出処理を停止している。この図17から明らか
なように、較正後のセンサ出力S8は、実際のガス濃度
の変動に対応しており、本発明の較正が有効であること
が分かる。尚、この場合においても、上記較正は、セン
サ出力S10から零点Zを差し引いたが、ガスセンサ
(20)の種類に応じて最も好ましい方法で較正すればよ
い。
【0237】ところが、温湿度の変動を受けている最中
に較正動作T1を実施すると、較正の精度が悪くなる。
すなわち、センサ出力がまだ変動して安定していない間
に較正動作T1を実施すると、較正精度が悪くなる。
【0238】図17において、矢符Yで示すセンサ出力
S8は、センサ出力S8が未だ安定していない間に較正
したため、較正前後の値が一致していない。具体的に、
温度Eの変動が生じる前のセンサ出力S8(図17の破
線参照)と、較正後のセンサ出力S8とが一致していな
い。センサ出力S8が安定した後に較正動作T1を実施
すると、センサ出力S8が正確に較正されている。
【0239】図19においても、センサ出力S10が未
だ安定していない間に較正すると(図19の矢符Y参
照)、センサ出力S10が本来の出力Hよりやや小さめ
に較正されている。センサ出力S10が安定した後に較
正動作T1を実施すると、センサ出力S10が正確に較
正されている。
【0240】したがって、ガスセンサ(20)のセンサ出
力が急変(上昇又は下降)した場合、すなわち、短時間
の間でセンサ出力の変化率が所定値以上になった場合、
チャンバ外のガス濃度だけでなく温湿度も変動している
危険性があると判断する。その後、較正遅延手段(78)
は、センサ出力が安定してから較正動作T1を実施させ
る。すなわち、センサ出力の変化率が所定値以下になる
のを待って較正動作T1を実施する。
【0241】このように、新しい環境(温湿度)におい
て、センサ出力の零点を較正することによって、温湿度
の変動の影響(誤差)を補正する。この結果、精度の高
い零点の較正を行うことができる。
【0242】例えば、一定時間の間隔での較正動作T1
を行うようにしている場合、温湿度が変動すると、この
変動以降は、次回の較正動作T1まで測定誤差が大きく
なってしまう。本実施形態は、測定誤差を極力短期間で
修正することができる。
【0243】したがって、本実施形態によれば、センサ
出力の変化率が所定値以下になるまで較正動作T1を遅
延させるようにしたために、零点誤差による測定誤差が
生じる時間を短縮できる。この結果、検出精度の向上を
図ることができる。
【0244】また、較正動作T1の間隔を適正に設定で
きるので、不必要に頻繁な較正動作T1を回避すること
ができる。この結果、駆動源であるヒータ(60)の消費
電力を削減できる。その他の構成、作用及び効果は、実
施形態7と同様である。
【0245】〈変形例〉上記実施形態9は、較正停止手
段(77)を設け、較正動作T1中のセンサ出力変動を検
出した時点で較正動作T1を中断するようにしている。
この実施形態9において、実施形態10の較正遅延手段
(78)に対応する再較正手段(79)を設けるようにして
もよい。
【0246】つまり、上記較正停止手段(77)によって
較正動作T1を中断した後、再較正手段(79)がセンサ
出力の変化率が所定値以下になると、較正動作T1を実
行させるようにする。
【0247】この結果、上記実施形態10と同様に、零
点誤差による測定誤差が生じる時間を短縮でき、検出精
度の向上を図ることができる。
【0248】また、較正動作T1の間隔を適正に設定で
きるので、不必要に頻繁な較正動作T1を回避すること
ができる。この結果、駆動源であるヒータ(60)の消費
電力を削減できる。
【0249】
【発明の実施の形態11】次に、本発明の実施形態11
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0250】本実施形態は、図20に示すように、上記
実施形態1における較正手段(74)の終了制御部(73)
に代えて、強制終了手段(80)を備えるようにしたもの
である。
【0251】つまり、本実施形態は、較正動作を開始し
た後、所定時間のセンサ出力から基準値である零点を算
出して較正動作を終了するようにしたものである。これ
によって較正動作時間を短縮し、触媒(50)の駆動源で
あるヒータ(60)の消費電力を削減する。
【0252】上記強制終了手段(80)は、較正手段(7
4)による較正動作の開始からのガスセンサ(20)のセ
ンサ出力履歴に基づき、ガスセンサ(20)の基準値を算
出し、較正手段(74)の較正動作を終了させるように構
成されている。
【0253】具体的に、上記強制終了手段(80)は、較
正手段(74)による較正動作の開始からガスセンサ(2
0)の出力変化率を導出する一方、ガスセンサ(20)の
出力変化率と基準値との関係を定めた関係特性を予め記
憶し、該関係特性に基づきガスセンサ(20)の出力変化
率からガスセンサ(20)の基準値を算出するように構成
されている。
【0254】そこで、本実施形態が強制終了手段(80)
を設けるようにした理由について説明する。
【0255】実施形態1における終了制御部の零点の求
め方は、較正動作時の最終低下点を求める方法である。
この方法は、最も確実な方法である。しかし、最終低下
点が得られるまでの時間はガス濃度の測定ができない。
【0256】例えば、ガス検出装置(10)は、空気清浄
機、換気装置又はガス警報器などの外部機器(90)の制
御に用いた場合、較正動作中においてガス濃度の検出が
できなくなるか、又は検出が遅れてしまうことになり、
制御用検出器としては好ましくない。
【0257】尚、住宅用空気清浄機などのガス検出装置
(10)の場合、人が活動していない深夜などの時間帯に
較正動作を実施すればよい。この場合、ガス検出装置
(10)に多少の検出停止の時間があっても不都合を生じ
ない。このため、上述した検出処理の停止は、実施形態
1の有効性を否定するものではない。
【0258】一方、上記ガスセンサ(20)がチャンバ
(40)の内部に収納されている場合、較正動作を開始す
ると、チャンバ内のガス濃度は速やかに低下し、やがて
最終到達点に緩やかに近付いていく。この濃度変化をセ
ンサ出力でみると、図21のS11,S12に示す通り
となる。上記センサ出力S11は、ガス濃度が高い場合
を示し、上記センサ出力S12は、ガス濃度が低い場合
を示しめしている。
【0259】上記最終到達点Zは、チャンバ(40)の容
量、触媒(50)の浄化能力、開口(4a)のコンダクタン
ス及びチャンバ外のガス濃度に依存した平衡点である。
したがって、チャンバ(40)の容量、触媒(50)の分解
能力及び開口(4a)のコンダクタンスを適切に選定すれ
ば、最終到達点Zは、十分低く、しかも、チャンバ外の
ガス濃度に左右され難い安定したレベルにすることがで
きる。よって、上記最終到達点Zは、ガスセンサ(20)
の基準値である零点として用いることができる。
【0260】上記チャンバ内のガス濃度の低下速度、特
に、チャンバ(40)の外部からのガス拡散が小さい較正
動作T1の初期におけるチャンバ内のガス濃度の変化速
度は、チャンバ外のガス濃度に依存し、チャンバ外のガ
ス濃度が高いほどより速やかに低下する。したがって、
較正初期Tfのチャンバ内のガス濃度の低下速度の大小
と最終到達点の関係を予め求めておけば、最終到達点Z
を算出することができる。つまり、強制終了手段(80)
は、ガスセンサ(20)の出力変化率と零点Zとの関係を
定めた関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づきガス
センサ(20)の出力変化率から零点Zを算出する。
【0261】また、上記強制終了手段(80)は、較正手
段(74)による較正動作T1の開始からのセンサ(20)
の出力を指数関数近似し、センサ出力の近似式からセン
サ(20)の基準値を算出するように構成してもよい。
【0262】つまり、較正動作T1時のセンサ出力の波
形は、図21からも分かるように概指数関数的に低下し
ていくので、センサ出力の軌跡を指数関数で近似し、セ
ンサ出力の近似式から最終到達点Zを算出してもよい。
【0263】本実施形態では、較正動作T1の開始から
所定時間までのセンサ出力の変化率と、その変化率に対
応したチャンバ外のガス濃度の関係を事前に求めてお
く。例えば、この関係をコントローラ(70)のメモリに
記憶しておく。
【0264】そして、実際の較正時には、開始から所定
時間までのセンサ出力の変化率を求め、この変化率から
零点である最終到達点Zを算出し、ガスセンサ(20)を
較正する。
【0265】したがって、本実施形態によれば、最終到
達点Zを推定するので、所定の短時間でもって較正動作
T1を終了させることができる。このため、センサ出力
の平衡点の到達まで待つ必要がなく、速やかに通常測定
に戻ることができ、較正動作T1時間を短縮することが
できる。この結果、ガス検出装置(10)を制御用検出器
として好適なものとすることができると共に、駆動源で
あるヒータ(60)の消費電力を低減することができる。
その他の構成、作用及び効果は、実施形態1と同様であ
る。
【0266】
【発明の実施の形態12】次に、本発明の実施形態12
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0267】本実施形態は、図22に示すように、上記
実施形態7が検出処理手段(71)と較正手段(74)と検
出停止手段(75)とをコントローラ(70)に備えるよう
にしたのに加え、予備脱離手段(81)と検出中断手段
(82)と停止解除手段(83)と異常判定手段(84)とを
備えるようにしたものである。
【0268】つまり、本実施形態は、較正動作前の予備
通電によって、較正動作の開始時に現れる各種脱離成分
の影響を回避すると共に、異常を検知するようにしたも
のである。
【0269】具体的に、先ず、チャンバ(40)の内部に
は、脱離用ヒータ(62)が設けられている。該脱離用ヒ
ータ(62)は、較正用ヒータ(61)と共に駆動源(60)
を構成し、触媒(50)を加熱して該触媒(50)に吸着し
た吸着物を脱離させる熱源を構成している。
【0270】一方、上記予備脱離手段(81)は、較正手
段(74)による1の較正動作と次回の較正動作との間
で、駆動源(60)である脱離用ヒータ(62)を予備駆動
して触媒(50)に吸着した吸着物を脱離させるように構
成されている。
【0271】上記検出中断手段(82)は、ガスセンサ
(20)のセンサ出力に基づくガス濃度の検出処理を予備
脱離手段(81)の脱離制御の開始から停止させ、脱離制
御が終了した後に所定時間が経過すると、上記検出処理
を再開させるように構成されている。つまり、上記検出
中断手段(82)は、較正動作中における検出処理手段
(71)の検出処理を停止させるように構成されている。
【0272】上記停止解除手段(83)は、検出中断手段
(82)による検出処理の停止中に、ガスセンサ(20)の
センサ出力に基づく検出ガス濃度が降下状態から上昇に
転じ、且つセンサ(20)の出力変化率が所定値以上であ
ると、検出中断手段(82)の停止制御を終了して検出処
理を再開させるように構成されている。
【0273】また、上記異常判定手段(84)は、ガスセ
ンサ(20)のセンサ出力を受け、予備脱離手段(81)の
脱離制御時におけるセンサ出力に基づく検出ガス濃度が
所定値以下であると、センサ(20)の異常と判定するよ
うに構成されている。
【0274】そこで、本実施形態が予備脱離手段(81)
と検出中断手段(82)と停止解除手段(83)と異常判定
手段(84)とを設けるようにした理由について説明す
る。
【0275】一般に、物質表面には、水分を含めたガス
分子が吸着する。この吸着現象は、ガス種、吸着面材質
又は形状で異なり、且つ複合して発生するので単純な説
明は困難だが、概して次のような傾向がある。
【0276】ガス濃度が高いほど吸着量は増える。
【0277】ガス濃度が高いほど吸着速度は速い。
【0278】経過時間が長いほど吸着量は増える。
【0279】加熱すると吸着分子は脱離する(熱脱
離)。
【0280】熱脱離するガス成分は温度が高いほど多
い。
【0281】熱脱離は加熱時のみ発生する。
【0282】この現象はチャンバ(40)の内部でも発生
する。例えば、触媒(50)が熱触媒で、駆動源(60)が
ヒータである場合、較正動作と較正動作との間におい
て、チャンバ内部であるチャンバ(40)の内壁や触媒
(50)の表面などに水分を含むガス成分が吸着する。較
正動作の開始時において、較正用ヒータ(61)によって
加熱された触媒(50)の表面等から吸着したガス分子が
脱離する。
【0283】本来、この熱脱離したガス分子も触媒(5
0)によって分解される。しかし、較正動作と較正動作
の時間間隔が長くなるほど、チャンバ(40)の内部にお
けるガス分子の吸着量が多くなる。このため、熱脱離す
るガス分子の量が触媒(50)の分解能力を上回ると、チ
ャンバ内のガス濃度が上昇してガスセンサ(20)に検出
される。
【0284】図23は、較正動作T1の開始時におい
て、脱離成分が検出された典型的な例である。前回の較
正動作T1から約12時間が経過した後に較正動作T1
を行った際、検出された例である。センサ出力S13
は、較正動作T1の開始直後から熱脱離した成分によっ
て高濃度側へ上昇し、ピークPが現れる。その後、セン
サ出力S13は、触媒(50)によって分解されるて速や
かに低下している。
【0285】また、熱脱離によってチャンバ内のガス濃
度が上昇する。熱脱離した吸着物であるガス分子の量が
触媒(50)の分解能力を上回っている時間は、較正動作
自体には無駄な時間となる。このため、通常であればセ
ンサ出力S13が十分に零点まで到達する時間、例え
ば、3分では、図23のB点で示すように、センサ出力
S13の低下が間に合っていない。つまり、センサ出力
S13が最低点に到達する前に較正動作T1が終了して
いる。
【0286】そこで、上記較正動作T1の7分後に再び
較正動作T1を実施している。この較正動作T1におい
ては、熱脱離の成分が検出されていない。較正動作T1
と較正動作T1の時間間隔が短く、チャンバ(40)の内
部でのガス分子の吸着量が少ないからである。
【0287】検出処理手段(71)は、この熱脱離成分と
チャンバ外のガス濃度の上昇とを区別することができな
い。例えば、実施形態11の強制終了手段(80)では大
きな零点の算出誤差をもたらす。
【0288】上述したように、較正動作T1と較正動作
T1の時間間隔が短ければ、センサ出力S13に熱脱離
成分が現れない。そこで、予備脱離手段(81)によって
較正動作T1を実施する前に脱離用ヒータ(62)に予備
通電し、吸着成分である吸着物を事前に触媒(50)から
脱離させる。予備通電から十分に短い時間間隔で較正動
作T1を実施すれば、熱脱離の影響を受けずに零点の較
正が可能となる。
【0289】図24は、予備通電T4を行った場合のセ
ンサ出力S13を示している。尚、ガスセンサ(20)
は、予備通電T4の時も含めてチャンバ(40)の内部に
収容されている。この図24では、図23と同様に約1
2時間が経過した後に較正動作T1を実施している。そ
して、上記較正動作T1の前、例えば、10分前に予備
通電T4を実施している。この予備通電T4は、例え
ば、30秒である。この図24から明らかなように、セ
ンサ出力S13は、予備通電T4の際、高出力値Qとな
るが、較正動作T1において、熱脱離成分の影響が現れ
ていないことが分かる。
【0290】また、図24に示すように、センサ出力S
13は、予備通電T4の実施と共に上昇して高出力値Q
となる。その後、センサ出力S13は、予備通電T4の
前のレベルまで戻るのに時間(復帰時間)を要する。
【0291】そこで、検出中断手段(82)が、予備通電
T4から復帰時間の経過までセンサ出力S13を無視す
る。較正動作T1と較正動作T1との時間間隔が長くな
るほど吸着量と熱脱離量は多くなる。したがって、検出
中断手段(82)の検出停止時間である予備通電時間及び
復帰時間は、較正動作T1と較正動作T1との時間間隔
に応じて決めてもよい。また、センサ出力S13が高ガ
ス濃度側への上昇から低ガス濃度側への下降に転じるま
で予備通電し、そのときのセンサ出力S13の増加分か
ら復帰時間を決めてもよい。また、検出中断手段(82)
の検出停止時間は、常に一定な時間に設定してもよい。
【0292】つまり、上記検出中断手段(82)の検出停
止時間の決定は、触媒(50)の量の他、チャンバ(40)
の形状及び容量などに応じて適宜好適な方法で行えばよ
い。空気清浄機、換気装置又はガス警報器などの外部機
器(90)の制御用検出器としてガス検出装置(10)を適
用する場合、較正動作T1と較正動作T1との時間間隔
を長く設定することがある。その際には、人が活動して
いない深夜などの時間帯に較正動作T1を設定すること
が常套である。よって、復帰時間が現実的な範囲内、例
えば、数分であれば事実上問題ない。
【0293】また、予備通電T4の終了後の復帰時間内
に、センサ出力が急峻に上昇に転じ、且つその出力変化
率が所定値以上であれば、実施形態9と同様に、チャン
バ外のガス濃度の変動を検出するので、停止解除手段
(83)が検出処理手段(71)の検出処理を再開させて、
外部機器(90)ヘガス濃度の変動を含む濃度情報を出力
する。
【0294】したがって、本実施形態によれば、熱脱離
の影響を受けることなく較正動作T1時を実施すること
ができる。この結果、センサ出力による検出精度の向上
を図ることができる。
【0295】一方、上記ガスセンサ(20)がチャンバ
(40)に収容されているので、予備通電T4によってガ
スセンサ(20)の異常を検知することができる。つま
り、従来、ガスセンサ(20)の異常検知は、センサ出力
の異常から判別できる断線又は短絡といった電気的異常
が主であった。ガスセンサ(20)には、被毒などに起因
する感度低下という故障モードが存在する。ところが、
従来の方法では、感度低下という故障モードを検知する
ことができなかった。
【0296】上述したように、物質の表面にはガス分子
が吸着し、加熱することによって吸着ガス分子を脱離さ
せることができる(熱脱離)。すなわち、この熱脱離に
よって周囲のガス濃度を(高濃度側へ)一時的に変動さ
せることができる。
【0297】そこで、ガスセンサ(20)の周囲におい
て、熱脱離によるガス濃度の変動を故意に生じさせる。
ガスセンサ(20)がその変動を検出することができれ
ば、ガスセンサ(20)の感度変動は検出することができ
ないまでも、少なくとも感度が消失しているか否かを判
別することができる。
【0298】このことから、上記予備脱離手段(81)と
異常判定手段(84)によってガスセンサ(20)の異常を
判定するようにしている。図25に示すように、予備通
電T4の実施によってセンサ出力S13が高出力値Qを
示しておれば、ガスセンサ(20)の感度は正常となる。
【0299】尚、較正動作T1におけるセンサ出力の低
下からも、ガスセンサ(20)の感度の有無は同様にして
判定できる。ところが、換気の直後などの清浄な雰囲気
中では、触媒(50)を活性化させてもセンサ出力は低下
しない。そのため、ガスセンサ(20)の異常検知には、
高濃度側へ変動するガス濃度の変動が必要である。した
がって、上記予備通電T4による熱脱離は、異常検出に
最も好適である。
【0300】この異常判定は、環境のガス濃度の変動が
少ない状態で実施する必要がある。例えば、空気清浄機
などの外部機器(90)の制御にガス検出装置(10)が用
いられる場合は、人の活動が停止している深夜などに実
施することが好ましい。
【0301】尚、触媒(50)が熱触媒以外の場合におい
ても、同様の異常検知を行うことができる。但し、熱脱
離を生じさせるための熱源となる脱離用ヒータ(62)を
具備する必要がある。
【0302】また、上記異常判定のための熱脱離は、吸
着される物質表面が近く且つある程度限られた空間内で
実施することが好ましい。そこで、図22に示すよう
に、チャンバ(40)の内部にガスセンサ(20)と共に脱
離用ヒータ(62)を収納することが好適である。この場
合、吸着面は、脱離用ヒータ(62)の表面、チャンバ
(40)の内壁及び触媒(50)の表面などになる。
【0303】しかし、それらの表面積である吸着量、加
熱量、チャンバ(40)の容積の関係によっては、ガスセ
ンサ(20)が熱脱離を十分に検知できるだけのガス濃度
の変動が生じ難い場合がある。そこで、図26に示すよ
うに、熱脱離のための脱離用吸着材(52)である活性
炭など吸着剤を設けるようにしてもよい。つまり、触媒
(50)は、較正のための較正用触媒(51)と、脱離用
吸着材(52)とによって構成するようにしてもよい。
この場合、脱離用ヒータ(62)が脱離用吸着材(52)
を直接に加熱するので、少ない加熱量でも十分な脱離量
を得ることができる。
【0304】要するに、センサ出力が加熱前より所定の
値以上に変動すると、ガスセンサ(20)は正常と見なし
てよい。一方、変動が小さければ、ガスセンサ(20)の
感度低下又は脱離用ヒータ(62)の異常と判定できる。
加熱時間や加熱量は、加熱間隔、脱離用吸着材(52)の
量(吸着表面積)及びチャンバ(40)の容積によって異
なるので、それぞれ適用対象に応じて決めればよい。
【0305】尚、異常判定を実施している間は、通常の
ガス検出が行えなくなるが、その間の突発的なガス濃度
の変動に対しては、停止解除手段(83)によって対応す
ればよい。
【0306】また、上記ガスセンサ(20)における断線
や短絡などの電気的故障については、従来の方法で検知
すればよい。
【0307】尚また、上記触媒(50)が光触媒又はプラ
ズマ触媒である場合、駆動源(60)は、較正用ヒータ
(61)に代わり、それぞれ光源又は放電電極で構成され
ている。較正動作時には、これらの光源又は放電電極自
体の発熱によって熱脱離が生ずる。したがって、上記触
媒(50)が熱触媒でない場合でも本実施形態は有効であ
る。
【0308】また、上記較正用ヒータ(61)、光源又は
放電電極自体の発熱による触媒(50)からの熱脱離量が
ガスセンサ(20)の異常判定を行うに十分なものであれ
ば、上記較正用ヒータ(61)、光源又は放電電極が脱離
用ヒータ(62)を兼ねることは勿論可能であり、上記触
媒(50)が脱離用吸着材(52)を兼ねることも勿論可能
である。
【0309】したがって、本実施形態によれば、異常判
定手段(84)を設けているので、ガスセンサ(20)の感
度の低下又は消失を検知することができ、信頼性の向上
を図ることができる。その他の構成、作用及び効果は、
実施形態7と同様である。
【0310】〈変形例〉上記実施形態12のコントロー
ラ(70)は、検出処理手段(71)と較正手段(74)と検
出停止手段(75)とを備えると共に、予備脱離手段(8
1)と検出中断手段(82)と停止解除手段(83)と異常
判定手段(84)とを備えている。
【0311】しかしながら、本実施形態の変形例とし
て、検出停止手段(75)を備えなくともよい。つまり、
上記コントローラ(70)は、検出処理手段(71)と較正
手段(74)とを備えると共に、予備脱離手段(81)と検
出中断手段(82)と停止解除手段(83)とを備えたもの
であってもよい。
【0312】逆に、他の変形例としては、検出処理手段
(71)と較正手段(74)とを備えると共に、予備脱離手
段(81)と検出停止手段(75)とのみを備えたものであ
ってもよい。
【0313】
【発明の実施の形態13】次に、本発明の実施形態13
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0314】本実施形態は、図27に示すように、上記
実施形態1が検出処理手段(71)と較正手段(74)をコ
ントローラ(70)に備えるようにしたのに代えて、較正
手段(74)と濃度算出手段(85)とを備えるようにした
ものである。
【0315】つまり、本実施形態は、触媒(50)の活性
化動作を繰り返し実施し、センサ出力の変化率又は最大
値と最小値との差又は最大値と最小値との比でガス濃度
を算出するようにしたものである。
【0316】本実施形態を詳述すると、上記コントロー
ラ(70)には、外部機器(90)が接続される一方、検出
処理手段(71)と較正手段(74)とが設けられている。
上記外部機器(90)は、例えば、空気清浄機、換気装置
又はガス警報器である。
【0317】上記較正手段(74)は、実施形態1で説明
したとおり、開始制御部(72)と終了制御部(73)とを
備え、触媒(50)を活性化させ、チャンバ(40)の内部
空気を清浄空気とし、この清浄空気によってガスセンサ
(20)の基準値を較正するための較正動作T1を所定時
間毎に繰り返し実行するように構成されている。
【0318】上記濃度算出手段(85)は、較正手段(7
4)による較正動作T1時のガスセンサ(20)の出力変
化率を導出する一方、ガスセンサ(20)の出力変化率と
ガス濃度との関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づ
き上記出力変化率から検出ガス濃度を算出するように構
成されている。
【0319】また、上記濃度算出手段(85)は、較正手
段(74)による較正動作後のガスセンサ(20)の出力変
化率を導出する一方、ガスセンサ(20)の出力変化率と
ガス濃度との関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づ
き上記出力変化率から検出ガス濃度を算出するように構
成されていてもよい。
【0320】また、上記濃度算出手段(85)は、較正手
段(74)による較正動作時のガスセンサ(20)の出力変
化率を導出すると共に、較正動作後のガスセンサ(20)
の出力変化率を導出する一方、ガスセンサ(20)の出力
変化率とガス濃度との関係特性を予め記憶し、該関係特
性に基づき上記出力変化率からガス濃度を算出すると共
に、算出した算出ガス濃度の平均値を検出ガス濃度とす
るように構成されていてもよい。
【0321】また、上記濃度算出手段(85)は、較正手
段(74)による較正動作の開始から次回の較正動作の開
始までの1周期におけるセンサ(20)の出力の最大値及
び最小値を導出する一方、センサ(20)の出力の最大値
と最小値との差とガス濃度との関係特性、又はセンサ
(20)の出力の最大値と最小値との比とガス濃度との関
係特性を予め記憶し、該関係特性に基づき上記センサ
(20)の出力の最大値及び最小値から検出ガス濃度を算
出するように構成されていてもよい。
【0322】また、上記コントローラ(70)は、較正手
段(74)の較正周期を設定する設定手段(86)を備えて
いてもよい。
【0323】そこで、本実施形態が濃度算出手段(85)
を設けるようにした理由について説明する。
【0324】上記実施形態1においては、較正動作と較
正動作の間に所定時間の通常測定期間を設けている。こ
の場合、較正動作に必要な駆動源であるヒータ(60)の
消費電力を抑制するためには、有効な手段である。しか
しながら、温湿度等のガス検出装置(10)を取り巻く環
境の変動が頻繁に生じる場合には、ガスセンサ(20)の
基準値である零点は、環境変動に速やかに追従すること
ができない。
【0325】一方、較正動作である触媒(50)の活性化
動作を繰り返すと、センサ出力は図28のようになる。
触媒(50)の活性化期間T5は、上記実施形態11で述
べたような較正動作T1の開始から所定時間までの出力
変化率を求めることができる時間であればよい。触媒
(50)の活性化動作T5を停止する期間は、較正動作T
1の終了後から、センサ出力が較正動作T1前の値に復
帰できる時間であればよい。ここでは、触媒(50)の活
性化動作T5の終了から次回の触媒(50)の活性化動作
T5の開始までを復帰期間T6と呼ぶ。
【0326】尚、本実施形態では、触媒(50)の活性化
動作T5を1分間、復帰期間T6を2分間としている。
【0327】また、図28のセンサ出力S14は、ガス
濃度が高い場合を示し、センサ出力S15は、ガス濃度
が低い場合を示している。
【0328】上記実施形態11で説明したように、較正
動作T1の開始から所定時間までの出力変化率は、零点
較正された濃度情報を含んでいる。また、復帰期間T6
のガス濃度の変化速度は、チャンバ(40)の内外のガス
濃度勾配による拡散律速に支配されている。したがっ
て、復帰期間T6の出力変化率も同様に濃度情報を含ん
でいる。
【0329】この結果、予め出力変化率とガス濃度の関
係を把握して記憶しておけば、触媒(50)の活性化動作
T5の出力変化率及び復帰期間T6の出力変化率の何れ
を用いても、零点較正されたガス濃度を求めることがで
きる。特に、触媒(50)の活性化動作T5の出力変化率
及び復帰期間T6の出力変化率の双方を併用すれば、よ
り誤差の少ないガス濃度の測定を行うことができる。
【0330】また、触媒(50)の活性化動作T5と復帰
期間T6との一周期内におけるセンサ出力の最大値と最
小値だけを検出し、その最大値と最小値との差又は最大
値と最小値との比を用いてもよい。つまり、予め最大値
と最小値との差とガス濃度との関係、又は最大値と最小
値との比とガス濃度との関係を把握し、記憶しておけ
ば、センサ出力の最大値と最小値によって零点較正後の
ガス濃度を測定できる。この場合、コントローラ(70)
における演算負荷を低減することができる。実際の使用
においては、触媒(50)の活性化動作T5と復帰期間T
6を予め設定し、センサ出力の最大値と最小値とを測定
すれぱよい。
【0331】一方、上記外部機器(90)の使用者が復帰
期間T6の長さを選択できるようにしてもよい。つま
り、復帰期間T6の長さを設定する設定手段(86)とし
て、復帰期間T6の切換スイッチをコントローラ(70)
又は外部機器(90)に設けてもよい。
【0332】例えば、夜間の就寝後においては、環境変
動の程度が非常に小さいと予測できる。したがって、ガ
スセンサ(20)の零点変動は小さいため、復帰期間T6
を十分長くしても、ガス検出装置(10)としての性能に
不都合はない。
【0333】また、検出対象が煙草などのように急峻な
ガス濃度の変動である場合は、環境変動による零点変動
よりもガス濃度の変動によるセンサ出力の変動が大き
い。したがって、復帰期間T6を十分長くしても、ガス
検出装置(10)としての性能に不都合はない。
【0334】使用者が斯かる状況を判断し、切換スイッ
チによって復帰期間T6の長さを設定する。この結果、
駆動源であるヒータ(60)の消費電力が小さくなり、い
わゆる省エネルギ運転が実現される。
【0335】したがって、本実施形態によれば、環境変
動が頻繁に生じる場合においても常にガスセンサ(20)
の零点較正が行われたガス濃度を検出することができ
る。
【0336】また、設定手段(86)によって使用者が零
点較正と省エネルギ運転とを選択することができるの
で、使い勝手の向上を図ることができる。その他の構
成、作用及び効果は、実施形態1と同様である。
【0337】
【発明の実施の形態14】次に、本発明の実施形態14
を図面に基づいて詳細に説明する。
【0338】本実施形態は、図29に示すように、上記
実施形態2がチャンバ(40)を所定容量の容器状に形成
したのに加え、防風部材(33)を設けるようにしたもの
である。
【0339】つまり、本実施形態は、チャンバ(40)の
開口(4a)に直接に風が当たらないように防風部材(3
3)を設けるようにしたものである。また、開口(4a)
の位置は、ヒータ(60)の加熱によるガス対流や循環ガ
ス流を妨げない位置に形成するようにしたものである。
【0340】上記チャンバ(40)は、高熱伝導率材料で
形成され、ほぼカップ状の本体(41)と、該本体(41)
の上方を覆う上部板(42)とより構成されている。そし
て、上記本体(41)の上端と上部板(42)との間には、
チャンバ(40)の外部と内部とを連通する開口(4a)が
形成されている。該開口(4a)は、チャンバ(40)の全
周囲に亘って形成され、室内空気がチャンバ(40)に流
入して拡散するように形成されている。
【0341】上記チャンバ(40)の本体(41)には、チ
ャンバ(40)の内部の中央下部に位置して触媒(50)と
ヒータ(60)とが配置されている。
【0342】一方、上記上部板(42)には、ガスセンサ
(20)が取り付けられ、ガスセンサ(20)のセンサ部が
チャンバ(40)内に臨んでいる。つまり、上記ガスセン
サ(20)と触媒(50)とが対向するように配置されてい
る。
【0343】上記防風部材(33)は、開口(4a)を覆う
ようにチャンバ(40)の外側に配置されている。該防風
部材(33)は、側面板(34)と上面板(35)とより形成
されている。該側面板(34)は、チャンバ(40)の本体
(41)における側面に沿って該本体(41)の側面と所定
間隔を存して配置されている。
【0344】上記上面板(35)は、チャンバ(40)の上
部板(42)に沿って該上部板(42)の上面と所定間隔を
存して配置されている。そして、上記上面板(35)の中
央部には、ガスセンサ(20)が貫通する貫通孔(36)が
形成されている。尚、図29において、図3のコントロ
ーラ(70)は省略されている。
【0345】そこで、本実施形態が防風部材(33)を設
けるようにした理由について説明する。
【0346】チャンバ(40)が密閉されない開口(4a)
を有すると、チャンバ(40)の外部の風が開口(4a)に
直接に当たる場合がある。この場合、チャンバ(40)の
外部から内部へ流入するガスのガス拡散状態が急変し、
零点誤差を生じる。
【0347】また、熱触媒(50)を用いると、開口(4
a)の位置がガス対流や循環ガス流を妨げる位置にある
と、零点誤差を生じる。
【0348】図30は、実施形態2におけるガス検出装
置(10)に対応している。但し、ガスセンサ(20)は、
上部板(42)に設けられてガスセンサ(20)と触媒(5
0)とが対向するように配置されている。
【0349】この図30のガス検出装置(10)におい
て、チャンバ(40)の外部の風が開口(4a)に直接に当
たると、矢印で示すように、チャンバ(40)の内部の空
気も乱れる。特に、較正動作中においては、チャンバ
(40)の内外のガス濃度勾配によるガス拡散状態が変わ
り、チャンバ内のガス濃度が変化することになる。この
結果、較正時に零点誤差を生じる。
【0350】そこで、本実施形態は、開口(4a)に直接
に風が当たらないように防風部材(33)を設けるように
したものである。
【0351】図31は、チャンバ(40)の開口(4a)に
風が当たるようファンを設置してガス濃度の測定結果を
示している。
【0352】この図31において、S16は、防風部材
(33)を設けないガス検出装置(10)で(図30参
照)、較正動作T1を実施しないセンサ出力を示してい
る。図31のS17は、防風部材(33)を設けない状態
と設けた状態のガス検出装置(10)で、較正動作T1を
含むセンサ出力を示している。尚、センサ出力S16と
センサ出力S17は、判別するために上下にずらしてお
り、値自体の差に意味はない。そして、図31のF点が
ファンの駆動時である。
【0353】具体的に、防風部材(33)を取り付けない
状態で較正動作T1を実施し、ファンが停止した状態に
おいて、ガスセンサ(20)の零点を確認した(図31の
C1参照)。その後、ファンを始動し(図31のF参
照)、開口(4a)に風を当て、次に防風部材(33)を設
置した場合と設置しない場合でそれぞれ較正動作を実施
している。
【0354】図31のC2に示すように、防風部材(3
3)がない場合には、較正動作T1を開始してもセンサ
出力S17はガス濃度が低濃度側へ減少しない。したが
って、零点の測定が行われておらず、このままガスセン
サ(20)の較正を行うと、大きな較正誤差が生ずる。
【0355】一方、図31のC3に示すように、防風部
材(33)を設置した場合は、風の影響を全く受けておら
ず、しかも、防風部材(33)自身がセンサ出力S17に
何らの影響を与えておらず、防風部材(33)が有効であ
ることが分かる。
【0356】尚、上記防風部材(33)は、図29のガス
検出装置(10)に限られず、他の形状のチャンバ(40)
に適用してもよく、また、熱触媒以外の触媒(50)にも
当然適用できるものである。
【0357】また、上記チャンバ(40)の開口(4a)が
密閉されていない場合、触媒(50)が熱触媒であり、且
つ駆動源がヒータ(60)である場合、チャンバ(40)の
鉛直上方に向かって開口(4a)を設けると、触媒(50)
によって清浄化された空気は対流によって開口(4a)か
らチャンバ(40)の外部へ逃げてしまう。この結果、チ
ャンバ(40)の内部が十分に清浄化されないため、較正
時に零点誤差を生じる。
【0358】図32は、図30のガス検出装置(10)を
横倒しにし、開口(4a)が鉛直上方に位置するようにし
たものである。
【0359】図33は、開口(4a)が上方に向かう図3
2のガス検出装置(10)に対して較正動作を実施し、そ
のセンサ出力S18を示すと共に、開口(4a)が側方に
向かう図30のガス検出装置(10)とに対して較正動作
を実施し、そのセンサ出力S19を示している。
【0360】この図33から明らかなように、開口(4
a)が上方に向かう図32のガス検出装置(10)では、
較正動作T1を実施しても、センサ出力S18が低下し
ない(C4参照)。これに対し、開口(4a)が側方に向
かう図30のガス検出装置(10)では、較正動作T1を
実施すると、センサ出力S19が低下する(C5参
照)。
【0361】この理由は、対流によって清浄空気が開口
(4a)から上方へ逃げてしまい、チャンバ(40)の内外
のガス濃度差によるガス拡散の状況が変わり、このた
め、較正動作T1時のセンサ出力S18,S19の最終
到達点に違いが生じたものである。
【0362】この対策としては、清浄空気が対流によっ
て上方に逃げるのを防げばよい。したがって、鉛直上方
に向いた開口(4a)をなくす、つまり、鉛直上方の開口
(4a)を塞げばよい。これによって較正動作T1時にお
けるセンサ出力S18の最終到達点C4が改善される。
しかしながら、開口(4a)を塞ぐと、コンダクタンスを
悪くするため、チャンバ(40)の内外のガス濃度差によ
るガス拡散の速度が遅くなる。この結果、チャンバ外の
ガス濃度に対するガスセンサ(20)の応答が遅くなる。
よって、鉛直上方の開口(4a)を塞ぐことは、好ましく
ない。
【0363】そこで、図29に示すように、ガスセンサ
(20)と触媒(50)と開口(4a)とを形成するようにし
ている。この図29において、ガスセンサ(20)が触媒
(50)と対向している。更に、開口(4a)は、チャンバ
(40)の全周に亘って形成され、良好なコンダクタンス
が得られるように構成されいている。その上、上記ガス
センサ(20)の取り付け部とヒータ(60)の取り付け部
とが別部材となるため、チャンバ(40)の壁面からガス
センサ(20)ヘの熱伝導が抑制される。この結果、ガス
センサ(20)の近傍の温度上昇が抑制されるので、ヒー
タ(60)の加熱によるガスセンサ(20)の温度依存性の
影響を受け難く、信頼性が向上する。
【0364】尚、上方に向かう開口(4a)を塞がず、そ
れ以外の下方や側方に向かう開口(4a)を塞いでも効果
がないのは、上記説明から明白である。また、実施形態
3の図4に示すチャンバ(40)のように、循環ガス流を
利用する場合でも、防風部材(33)を適用してもよい。
【0365】また、上記防風部材(33)の形状や材質は
限定されるものではない。例えば、目の細かい網でも風
を妨ぐという機能を有していれば、防風部材(33)の機
能を満たしており適用することができる。
【0366】また、開口(4a)と防風部材(33)の距離
は、チャンバ(40)の形状や開口(4a)の形状などによ
って最適値は異なるが、チャンバ外のガス濃度へのガス
センサ(20)の応答性を損なわないよう、コンダクタン
スを維持できるだけの距離を設けるべきであることは言
うまでもない。
【0367】また、ガス検出装置(10)が外部機器(9
0)に搭載される場合、外部機器(90)の外装が防風部
材(33)を兼ねるようにしてもよい。
【0368】以上のように、本実施形態によれば、防風
部材(33)を設けるようにしたために、風の影響を受け
ることなく、ガス対流や循環ガス流を妨げることなく、
安定したガス濃度の測定を行うことができる。この結
果、信頼性の向上を図ることができる。その他の構成、
作用及び効果は、実施形態1と同様である。
【0369】
【発明の他の実施の形態】上記各実施形態においては、
熱触媒(50)とヒータ(60)を用いるようにしたが、本
発明は、光触媒(50)と駆動源(60)である光源を用い
てよい。例えば、酸化チタンの光触媒(50)と紫外線ラ
ンプとを設け、該紫外線ランプによって光触媒(50)を
活性化するようにしてもよい。
【0370】また、本発明は、触媒(50)にプラズマ触
媒を適用し、駆動源(60)に放電電極を適用してもよ
い。例えば、酸化チタンは電子エネルギによって触媒活
性を発現することが知られている。したがって、酸化チ
タンを陽極の近傍に担持し、陽と陰極との間で放電を行
うことにより、該酸化チタンを活性化するようにしても
よい。この場合、放電によって発生するオゾンの酸化力
によっても、チャンバ(40)の内部の空気が清浄化され
る相乗効果を発揮する。
【0371】また、上記ガスセンサ(20)は、湿度を検
出するものであってもよく、本発明は、空気調和装置な
どに設けられるものに限られるものではない。
【0372】また、上記実施形態4〜6のファン(31)
と開閉扉(32)とガスセンサ(20)の移動とは、実施形
態2のチャンバ(40)であってもよい。
【0373】また、上記各実施形態のチャンバ(40)の
形状は、実施形態に限定されるものではないことは勿論
である。
【0374】また、上記実施形態1〜3及び実施形態7
〜13において、開口(4a)は、チャンバ(40)の内部
の清浄レベルがガスセンサ(20)の基準値となるレベル
に維持されるように制限したものであってもよい。この
ように構成すると、ガスセンサ(20)の較正時にチャン
バ(40)を密閉する手段や測定時にチャンバ(40)に外
気を導入する手段を設ける必要がない。この結果、全体
構成の簡略化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を示すガス検出装置の概略
構成図である。
【図2】実施形態1のセンサ出力を示す特性図である。
【図3】本発明の実施形態2を示すガス検出装置の概略
構成図である。
【図4】本発明の実施形態3を示すガス検出装置の概略
構成図である。
【図5】本発明の実施形態4を示すガス検出装置の概略
構成図である。
【図6】本発明の実施形態5を示すガス検出装置の概略
構成図である。
【図7】本発明の実施形態6を示すガス検出装置の概略
構成図である。
【図8】本発明の実施形態7を示すガス検出装置の概略
構成図である。
【図9】実施形態7のセンサ出力を示す特性図である。
【図10】実施形態8のセンサ出力を示す特性図であ
る。
【図11】実施形態8のセンサ出力を示し、較正処理を
行ったセンサ出力を示す特性図である。
【図12】実施形態8のセンサ出力を示し、改善した較
正処理を行ったセンサ出力を示す特性図である。
【図13】本発明の実施形態9を示すガス検出装置の概
略構成図である。
【図14】実施形態9のセンサ出力を示す特性図であ
る。
【図15】本発明の実施形態10を示すガス検出装置の
概略構成図である。
【図16】実施形態10のセンサ出力を示し、温度変動
が生じた場合のセンサ出力を示す特性図である。
【図17】実施形態9のセンサ出力を示し、温度変動が
生じた場合の較正後のセンサ出力を示す特性図である。
【図18】実施形態10のセンサ出力を示し、ガス濃度
変動が生じた場合のセンサ出力を示す特性図である。
【図19】実施形態9のセンサ出力を示し、ガス濃度変
動が生じた場合の較正後のセンサ出力を示す特性図であ
る。
【図20】本発明の実施形態11を示すガス検出装置の
概略構成図である。
【図21】実施形態11のセンサ出力を示す特性図であ
る。
【図22】本発明の実施形態12を示すガス検出装置の
概略構成図である。
【図23】実施形態12の前提となるセンサ出力を示す
特性図である。
【図24】実施形態12のセンサ出力を示し、予備通電
を行った場合のセンサ出力を示す特性図である。
【図25】実施形態12の異常判定時のセンサ出力を示
す特性図である。
【図26】本発明の実施形態12を示し、他のガス検出
装置を示す概略構成図である。
【図27】本発明の実施形態13を示すガス検出装置の
概略構成図である。
【図28】実施形態13のセンサ出力を示す特性図であ
る。
【図29】本発明の実施形態14を示すガス検出装置の
概略構成図である。
【図30】実施形態14の課題を示すガス検出装置の概
略構成図である。
【図31】実施形態14のセンサ出力を示し、風の影響
を示すセンサ出力の特性図である。
【図32】実施形態14の他のガス検出装置を示す概略
構成図である。
【図33】実施形態14のセンサ出力を示し、防風部材
を設けた場合のセンサ出力を示す特性図である。
【符号の説明】
10 ガス検出装置 20 ガスセンサ 30 生成手段 31 ファン 32 開閉扉 33 防風部材 40 チャンバ 4a 開口 50 触媒 52 脱離用吸着材 60 ヒータ(駆動源) 62 脱離用ヒータ 70 コントローラ 71 検出処理手段 72 開始制御部 73 終了制御部 74 較正手段 75 検出停止手段 76 再開手段 77 較正停止手段 78 較正遅延手段 79 再較正手段 80 強制終了手段 81 予備脱離手段 82 検出中断手段 83 停止解除手段 84 異常判定手段 85 濃度算出手段 86 設定手段 90 外部機器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 1/28 G01N 27/12 A 27/12 31/10 27/416 1/28 K 31/10 27/46 311Z (72)発明者 重森 和久 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内 (72)発明者 秋山 竜司 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバ(40)の外部のガス濃度をセン
    サ(20)によって検出する一方、 触媒(50)を活性化してチャンバ(40)の内部空気を清
    浄にし、該清浄空気をセンサ(20)に供給して該センサ
    (20)の基準値を較正するガス検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 触媒(50)が、駆動源(60)によって活性化するガス検
    出装置。
  3. 【請求項3】 チャンバ(40)と、 該チャンバ(40)の外部のガス濃度を検出するセンサ
    (20)と、 該センサ(20)の基準値を較正するために上記チャンバ
    (40)の内部空気を清浄にするための触媒(50)と、 上記チャンバ(40)内に清浄空気を生成するために上記
    触媒(50)を活性化するための駆動源(60)とを備えて
    いるガス検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、触媒(50)は
    熱触媒であり、駆動源(60)はヒータであるガス検出装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項2又は3において、 触媒(50)は光触媒(50)であり、駆動源(60)は光源
    であるガス検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項2又は3において、 触媒(50)はプラズマ触媒(50)であり、駆動源(60)
    は放電電極であるガス検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6の何れか1項において、 チャンバ(40)は、該チャンバ(40)の外部空気が流入
    し拡散するように開口(4a)が形成される一方、 センサ(20)と触媒(50)と駆動源(60)とがチャンバ
    (40)に収納されているガス検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 開口(4a)は、チャンバ(40)の内部の清浄レベルがセ
    ンサ(20)の基準値となるレベルに維持されるように制
    限されているガス検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項4において、 チャンバ(40)は、高熱伝導率材料で形成されるガス検
    出装置。
  10. 【請求項10】 請求項4において、 チャンバ(40)は、筒状に形成され、ヒータ(60)の熱
    により上昇ガス流を生じさせ、該上昇ガス流の清浄空気
    をセンサ(20)に導くように構成されているガス検出装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項7において、 チャンバ(40)は、所定容量の容器に形成され、駆動源
    を構成するヒータ(60)の熱によりガス対流を生じさ
    せ、該ガス対流の清浄空気をセンサ(20)に導くように
    構成されているガス検出装置。
  12. 【請求項12】 請求項7において、 チャンバ(40)は、所定容量の容器に形成され、駆動源
    を構成するヒータ(60)の熱により循環ガス流を生じさ
    せ、該循環ガス流の清浄空気をセンサ(20)に導くよう
    に構成されているガス検出装置。
  13. 【請求項13】 請求項2又は3において、 チャンバ(40)には、該チャンバ(40)の外部空気が流
    入し拡散するように開口(4a)が形成されると共に、セ
    ンサ(20)と触媒(50)と駆動源(60)とが収納される
    一方、 上記チャンバ(40)の開口(4a)の近傍には、センサ
    (20)の測定時に駆動するファン(31)が設けられてい
    るガス検出装置。
  14. 【請求項14】 請求項2又は3において、 チャンバ(40)には、該チャンバ(40)の外部空気が流
    入し拡散するように開口(4a)が形成されると共に、セ
    ンサ(20)と触媒(50)と駆動源(60)とが収納される
    一方、 上記チャンバ(40)の開口(4a)には、センサ(20)の
    測定時に開き、較正時に閉じる開閉扉(32)が設けられ
    ているガス検出装置。
  15. 【請求項15】 請求項2又は3において、 チャンバ(40)には、触媒(50)と駆動源(60)とが収
    納される一方、 センサ(20)は、該センサ(20)の測定時にチャンバ
    (40)の外部に位置し、較正時にチャンバ(40)の内部
    に位置するようにチャンバ(40)の外部と内部との間を
    移動自在に構成されているガス検出装置。
  16. 【請求項16】 請求項1〜12の何れか1項におい
    て、 センサ(20)の出力変化率が所定値以下になると、較正
    動作の終了判定を行い、該較正動作の終了によってセン
    サ(20)の基準値である零点を較正するガス検出装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜12の何れか1項におい
    て、 前回の較正動作が終了した後、所定時間が経過し且つセ
    ンサ(20)の出力が所定値以下になると、較正動作を実
    行するガス検出装置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を実行する較正手段(74)と、 該較正手段(74)によるセンサ(20)の較正動作の終了
    後に、センサ(20)の出力に基づくガス濃度の検出処理
    を所定時間が経過するまで停止させる検出停止手段(7
    5)とを備えているガス検出装置。
  19. 【請求項19】 請求項18項において、 検出停止手段(75)による検出処理の停止中に、センサ
    (20)の出力に基づく検出ガス濃度が較正動作前の検出
    ガス濃度より上昇すると、該検出停止手段(75)の停止
    制御を終了して検出処理を再開させる再開手段(76)を
    備えているガス検出装置。
  20. 【請求項20】 請求項18において、 センサ(20)の出力を受けてガス濃度を検出し、且つ検
    出ガス濃度の濃度情報を外部機器(90)に出力する検出
    処理を行う検出処理手段(71)を備え、 較正手段(74)は、較正動作中における検出処理手段
    (71)の検出処理を停止させ、検出停止手段(75)は、
    停止制御中における検出処理手段(71)の検出処理を停
    止させるように構成されているガス検出装置。
  21. 【請求項21】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を実行する較正手段(74)と、 該較正手段(74)によるセンサ(20)の較正動作中に、
    センサ(20)の出力に基づく検出ガス濃度が降下状態か
    ら上昇に転ずると、較正手段(74)の較正動作を終了さ
    せて検出処理を再開させる較正停止手段(77)を備えて
    いるガス検出装置。
  22. 【請求項22】 請求項21項において、 センサ(20)の出力を受けてガス濃度を検出し、且つ検
    出ガス濃度の濃度情報を外部機器(90)に出力する検出
    処理を行う検出処理手段(71)を備え、 較正手段(74)は、較正動作中における検出処理手段
    (71)の検出処理を停止させるように構成されているガ
    ス検出装置。
  23. 【請求項23】 請求項21において、 較正停止手段(77)による検出処理の再開後に、センサ
    (20)の出力変化率が所定値以下になると、較正手段
    (74)に較正動作を実行させる再較正手段(79)を備え
    ているガス検出装置。
  24. 【請求項24】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を実行する較正手段(74)と、 センサ(20)の出力変化率が所定値以上になると、該出
    力変化率が所定値以下になるまで較正手段(74)の較正
    動作を遅延させる較正遅延手段(78)とを備えているガ
    ス検出装置。
  25. 【請求項25】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を実行する較正手段(74)と、 該較正手段(74)による較正動作の開始からのセンサ
    (20)の出力履歴に基づき、センサ(20)の基準値を算
    出し、較正手段(74)の較正動作を終了させる強制終了
    手段(80)とを備えているガス検出装置。
  26. 【請求項26】 請求項25において、 強制終了手段(80)は、較正手段(74)による較正動作
    の開始からセンサ(20)の出力変化率を導出する一方、
    センサ(20)の出力変化率と基準値との関係を定めた関
    係特性を予め記憶し、該関係特性に基づきセンサ(20)
    の出力変化率からセンサ(20)の基準値を算出するよう
    に構成されているガス検出装置。
  27. 【請求項27】 請求項25において、 強制終了手段(80)は、較正手段(74)による較正動作
    の開始からのセンサ(20)の出力を指数関数近似し、セ
    ンサ出力の近似式からセンサ(20)の基準値を算出する
    ように構成されているガス検出装置。
  28. 【請求項28】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を実行する較正手段(74)と、 該較正手段(74)による1の較正動作と次回の較正動作
    との間で、駆動源(60)を予備駆動して触媒(50)に吸
    着した吸着物を脱離させる予備脱離手段(81)とを備え
    ているガス検出装置。
  29. 【請求項29】 請求項28において、 センサ(20)の出力に基づくガス濃度の検出処理を予備
    脱離手段(81)の脱離制御の開始から停止させ、脱離制
    御が終了した後に所定時間が経過すると、上記検出処理
    を再開させる検出中断手段(82)を備えているガス検出
    装置。
  30. 【請求項30】 請求項29において、 検出中断手段(82)による検出処理の停止中に、センサ
    (20)の出力に基づく検出ガス濃度が降下状態から上昇
    に転じ、且つセンサ(20)の出力変化率が所定値以上で
    あると、検出中断手段(82)の停止制御を終了して検出
    処理を再開させる停止解除手段(83)を備えているガス
    検出装置。
  31. 【請求項31】 請求項29において、 センサ(20)の出力を受けてガス濃度を検出し、且つ検
    出ガス濃度の濃度情報を外部機器(90)に出力する検出
    処理を行う検出処理手段(71)を備え、 検出中断手段(82)は、較正動作中における検出処理手
    段(71)の検出処理を停止させるように構成されている
    ガス検出装置。
  32. 【請求項32】 請求項28において、 センサ(20)の出力を受け、予備脱離手段(81)の脱離
    制御時におけるセンサ出力に基づく検出ガス濃度が所定
    値以下であると、センサ(20)の異常と判定する異常判
    定手段(84)を備えているガス検出装置。
  33. 【請求項33】 請求項28において、 駆動源(60)は、予備脱離手段(81)の脱離制御時に該
    予備脱離手段(81)によって駆動する脱離用ヒータ(6
    2)を備えているガス検出装置。
  34. 【請求項34】 請求項28において、 触媒(50)は、脱離用吸着材(52)を備え、 駆動源(60)は、予備脱離手段(81)の脱離制御時に該
    予備脱離手段(81)によって駆動して脱離用吸着材(5
    2)の吸着物を脱離させる脱離用ヒータ(62)を備えて
    いるガス検出装置。
  35. 【請求項35】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を所定間隔毎に繰り返し行う較正手段(74)と、 該較正手段(74)による較正動作時のセンサ(20)の出
    力変化率を導出する一方、センサ(20)の出力変化率と
    ガス濃度との関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づ
    き上記出力変化率から検出ガス濃度を算出する濃度算出
    手段(85)とを備えているガス検出装置。
  36. 【請求項36】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を所定間隔毎に繰り返し行う較正手段(74)と、 該較正手段(74)による較正動作後のセンサ(20)の出
    力変化率を導出する一方、センサ(20)の出力変化率と
    ガス濃度との関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づ
    き上記出力変化率から検出ガス濃度を算出する濃度算出
    手段(85)とを備えているガス検出装置。
  37. 【請求項37】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を所定間隔毎に繰り返し行う較正手段(74)と、 該較正手段(74)による較正動作時のセンサ(20)の出
    力変化率を導出すると共に、較正動作後のセンサ(20)
    の出力変化率を導出する一方、センサ(20)の出力変化
    率とガス濃度との関係特性を予め記憶し、該関係特性に
    基づき上記出力変化率からガス濃度を算出すると共に、
    算出した算出ガス濃度の平均値を検出ガス濃度とする濃
    度算出手段(85)とを備えているガス検出装置。
  38. 【請求項38】 請求項1〜6の何れか1項において、 触媒(50)の活性化によるチャンバ(40)の清浄空気に
    よってセンサ(20)の基準値を較正するための較正動作
    を所定間隔毎に繰り返し行う較正手段(74)と、 該較正手段(74)による較正動作の開始から次回の較正
    動作の開始までの1周期におけるセンサ(20)の出力の
    最大値及び最小値を導出する一方、センサ(20)の出力
    の最大値と最小値との差とガス濃度との関係特性、又は
    センサ(20)の出力の最大値と最小値との比とガス濃度
    との関係特性を予め記憶し、該関係特性に基づき上記セ
    ンサ(20)の出力の最大値及び最小値から検出ガス濃度
    を算出する濃度算出手段(85)とを備えているガス検出
    装置。
  39. 【請求項39】 請求項35〜38の何れか1項におい
    て、 較正手段(74)の較正周期を設定する設定手段(86)を
    備えているガス検出装置。
  40. 【請求項40】 請求項1〜6の何れか1項において、 チャンバ(40)には、該チャンバ(40)の外部空気が流
    入し拡散するように開口(4a)が形成されると共に、セ
    ンサ(20)と触媒(50)と駆動源(60)とが収納される
    一方、 上記チャンバ(40)の開口(4a)の外側には、防風部材
    (33)が設けられているガス検出装置。
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