JP2000186848A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JP2000186848A
JP2000186848A JP10375921A JP37592198A JP2000186848A JP 2000186848 A JP2000186848 A JP 2000186848A JP 10375921 A JP10375921 A JP 10375921A JP 37592198 A JP37592198 A JP 37592198A JP 2000186848 A JP2000186848 A JP 2000186848A
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air
casing
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gas
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Taro Kuroda
太郎 黒田
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えば喫煙等による室内空気の汚染を検出す
るためのガスセンサを空気調和機の室内機に設ける場合
に、良好な検出精度を安定して維持し得る取付構造を提
供する。 【解決手段】 一面に形成した通気孔23を除いて密閉
状のセンサケーシング21を設け、このセンサケーシン
グ21内にガスセンサ24を配置する。これにより、風
量切換時等に周囲の風速変化が生じても、ガスセンサ2
4自体の温度変動が抑えられ、これにより、良好な検出
精度を安定して維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば喫煙等に
よって発生する室内空気の汚染を検出する汚染検出セン
サを備えた空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば空気清浄機に室内空気の汚
染を検出する汚染検出センサを設け、このセンサでの検
出信号に基づいて運転の開始や停止を自動的に行うよう
になってきている。このような空気清浄機の具体例が特
公平6−7897号公報に記載されている。その汚染検
出センサは、例えばこの発明の説明図である図2に示す
ようなガスセンサ24で構成されている。このガスセン
サ24は略円筒状のセンサ容器24aでパッケージング
され、このセンサ容器24a内に、SnO2 やFe2
3 等を基材とする酸化物半導体から成る感ガス素子が設
けられている。また、これを例えば300℃程度の所定
の動作温度に加熱して保持するためのヒータが付設され
ている。
【0003】上記の感ガス素子は、空気中のH2 やCO
等の還元性ガスの濃度に応じて電気抵抗が変化する。室
内空気の汚染の主要因である喫煙時には、煙に伴って水
蒸気の他にH2 やCO等のガスが多量に発生することか
ら、このときの上記感ガス素子の抵抗値の変化によって
室内空気の汚染が検出される。前記公報記載の空気清浄
機では、上記のようなガスセンサで室内空気の汚染が検
出されると、機内に内装されている送風ファンの運転が
開始され、これによって、機内の通風経路に沿って流れ
る室内空気から、煙やこれに付随する臭気ガス成分等が
フィルタ装置で除去されて室内空気の清浄化が行われる
ようになっている。
【0004】一方、室内の暖房や冷房を行うヒートポン
プ式の空気調和機(以下、単に空気調和機という)で
は、近年、室内の温調だけでなく、室内空気の清浄化機
能を具備させて多機能化を図る開発が進められている。
すなわち、喫煙時等に発生する煙や臭気ガス成分等を除
去し得るフィルタ装置を機内の通風経路上に設け、そし
て、汚染検出センサとしては上記したガスセンサが小型
でかつ比較的安価であることから、これを機内に設置し
て室内空気の汚染度合いを検出するようになっている。
【0005】ところで空気調和機では、その運転開始時
に室内空気の温度が大きく変化し、また、冷房運転時等
には湿度の変化も大きくなる。このような温湿度変化に
伴って、上記した半導体式のガスセンサは出力が変動し
易い。したがって、このようなガスセンサを空気調和機
に設ける場合には、例えば温度センサ、湿度センサなど
で検出した温度、湿度から温湿度変化を補償するような
補正制御回路等をさらに付加することが必要となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなガスセンサを設けて温湿度の補正を行うだけで
は、例えば送風量の切換時等に室内空気の汚染度合いを
正確には検出できなくなるという問題を生じている。す
なわち上記のようなガスセンサは、前記した感ガス素子
が所定の動作温度で保持されていることが必要であり、
この場合に、センサ容器24a周辺を流れる室内空気の
流速が変化すると所定の動作温度での保持状態が損なわ
れ、これに起因して出力変動が生じて、室内空気の汚染
度合いが正確には検出されなくなる。
【0007】一方、セパレート型空気調和機では、室内
機の据付箇所近傍の壁面に配管貫通穴が穿設され、この
配管貫通穴を通して室内機と室外機とが冷媒配管等によ
り相互に接続される。この場合、配管貫通穴のシールが
不十分であると、室内換気扇の運転や室外の風速変化の
影響によって、上記穴を通して外気、或いは内壁と外壁
の間より発生する壁間臭気が室内に流入するため、室内
機の背面に配管貫通穴が位置している場合、配管貫通穴
を通して外気及び壁間臭気が室内機内部に流入する。こ
のように機内背面側に外気が侵入すると、これの影響に
よって室内空気の汚染度合いを正確には検知できないと
う問題も有している。
【0008】また空気調和機においては、長年の使用に
伴い、例えば熱交換器やこの熱交換器からのドレン水を
受けるドレンパン等に臭気成分が付着したり、或いはか
びが発生して、これらが臭気発生源となることがある。
このような場合、例えば運転の停止中に室内機内部に溜
まった臭気ガスは運転の開始時に室内に放出され、した
がって、室内の汚染度合いは上昇し、室内機内部の汚染
度合いは低下する。このとき、機内に設置されたガスセ
ンサは、室内空気の汚染度合いの変化とは逆の検出結果
を出力してしまう。したがって、このような場合にも、
室内空気の汚染度合いの変化が正確には検出されないと
いう問題を有している。
【0009】この発明は、上記した問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、室内空気の汚染度合いを
より正確に検出することができ、さらに製作費をより安
価になし得る汚染検出センサを備えた空気調和機を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで請求項1の空気調
和機は、本体ケーシング1に形成した吸込口5・6から
吹出口10に至る通風経路に熱交換器7と送風ファン8
とを設ける一方、空気中のガス濃度に感応するセンサ部
24dをセンサ容器24aに内包させたガスセンサ24
を本体ケーシング1内に備える空気調和機であって、上
記ガスセンサ24を囲うセンサケーシング21を設け、
このセンサケーシング21を、その一面に形成した通気
孔23を除いて密閉状に形成していることを特徴として
いる。
【0011】このような構成によれば、密閉状のセンサ
ケーシング21外部の風速が変化しても、内部の空気は
ほぼ滞留状態で保持される。この場合でも、空気中に含
まれる汚染ガスの拡散性は充分に大きいことから、セン
サケーシング21内の臭気濃度は通気孔23を通してセ
ンサケーシング21外部のガス濃度の変化に追従して変
化する。これにより、センサケーシング21の外側を流
れる室内空気に流速変化が生じても、ガスセンサ24の
センサ部24dに温度変動が極力生じないようにするこ
とができ、この結果、前記したような送風量の切換時等
においても、室内空気の汚染度合いをより正確に検出す
ることができる。
【0012】請求項2の空気調和機は、吸込口5・6が
形成された本体ケーシング1前面側の吸込空間に、上記
通気孔23を介してセンサケーシング21内におけるガ
スセンサ24の配設空間を連通させていることを特徴と
している。
【0013】この構成においては、本体ケーシング1前
面側の吸込空間に存する室内空気中の汚染ガスが、通気
孔23を通してセンサケーシング21内に導入され、ガ
スセンサ24を囲うセンサケーシング21の囲壁は、本
体ケーシング1の内部雰囲気に対する仕切板として機能
する。したがって、前記のように背面側の冷媒配管貫通
穴を通して機内に外気等が流入するおそれがある場合
や、臭気成分の付着やかびの発生によって機内に臭気発
生源が生じた場合でも、室内空気の汚染度合いをより正
確に検出することができる。
【0014】請求項3の空気調和機は、室内空気の汚れ
状態を表示するための表示手段が内蔵された表示ユニッ
ト20を本体ケーシング1の前面側に設け、上記表示手
段を囲う表示部ケーシング21の壁面に通気孔23を形
成すると共に内部に上記ガスセンサ24を配置して、こ
の表示部ケーシング21を上記センサケーシングとして
形成していることを特徴としている。
【0015】この構成においては、表示ユニット20の
表示部ケーシング21がセンサケーシングとして兼用さ
れ、したがって、ガスセンサ24を専用に囲うセンサケ
ーシングを別途設ける必要がないので、全体の製作費を
より安価なものとすることができる。
【0016】請求項4の空気調和機は、上記センサケー
シングを上記通風経路上に配置していることを特徴とし
ている。
【0017】この構成によれば、送風ファン8の作動に
応じて室内空気が循環する通風経路上にセンサケーシン
グが配置されているので、室内空気の汚染度合いに変化
が生じたときにはセンサケーシング内はすぐにこの室内
空気と同等の状態となり、したがって、室内空気の汚染
度合いの変化に、より迅速に対応した検出結果を得るこ
とができる。
【0018】請求項5の空気調和機は、本体ケーシング
1に形成した吸込口5・6から吹出口10に至る通風経
路に熱交換器7と送風ファン8とを備える空気調和機で
あって、上記本体ケーシング1内に、空気中の塵埃濃度
に応じた検出信号を出力する光学式の塵埃センサ40を
設けていることを特徴としている。
【0019】この場合、例えば喫煙時には、このとき発
生する煙によって室内空気の汚染が検出される。すなわ
ち上記のような塵埃センサ40は、発光素子と受光素子
とをセンサ容器内に収納して構成され、発光素子からの
光が空気中の煙や塵埃等の微粒子からなる汚染物質(以
下、これらを総称して塵埃という)によって散乱したと
きの散乱光を受光素子で受光して、塵埃濃度に応じた信
号を出力するように構成されている。
【0020】このような塵埃センサ40は、前記したガ
スセンサのように所定の動作温度に加熱して保持する必
要はなく、したがって、前記した送風量の切換時等にお
ける流速変化に左右されずに室内空気の汚染度合いをよ
り正確に検出することが可能となる。
【0021】また、空気中での拡散性の小さな塵埃を検
出するものであることから、空気調和機における前記し
た機内背面側への外気の侵入に対しては、密閉性の高い
ケーシング等を設けずとも、前記した冷媒配管貫通穴か
ら離れた箇所に設置すれば侵入外気の影響を極力受けな
いようにすることができる。また、拡散性の大きなガス
成分には感応しないことから、臭気成分の付着やかびの
発生によって機内に臭気発生源が生じた場合でも、機内
における臭気ガス成分の変化に影響されずに、室内空気
の汚染度合いの変化をより正確に検出することができ
る。
【0022】しかも、塵埃センサ40からは温湿度変化
に影響されずに空気中の塵埃濃度に応じた信号が出力さ
れるので、雰囲気の汚れ度を正確に検出するためには、
温度、湿度センサや温湿度補正回路等をさらに付加する
ことが必要なガスセンサを汚染検出センサとする場合に
比べ、全体的な構成が簡単になり、また、製作費もより
安価なものとすることができる。
【0023】請求項6の空気調和機は、上記通風経路に
空気中の汚染物質を除去するフィルタ装置15を設置
し、このフィルタ装置15又は熱交換器7と、上記塵埃
センサ40とを、室内空気の通風方向に交差する方向に
並べて設けていることを特徴としている。
【0024】すなわち、空気中の塵埃は拡散性が小さ
く、したがって、塵埃センサ40で室内空気の汚染度合
いを検出するには、塵埃センサ40を通して室内空気を
循環させることが必要となる。このためには、塵埃セン
サ40を通風経路上に設置する他、通風経路から外れた
位置でも、上記のようにフィルタ装置15又は熱交換器
7と室内空気の通風方向に交差する方向に並べた構成と
することで、塵埃センサ40を通しての室内空気の循環
状態を得ることができる。つまり、前記送風ファン8を
作動して室内空気が上記通風経路に沿って流れる際、フ
ィルタ装置15又は熱交換器7を挟んで上流側と下流側
との間に、フィルタ装置15又は熱交換器7の通風抵抗
に応じた静圧差が生じる。この差圧状態が塵埃センサ4
0にも作用し、これによって、塵埃センサ40を通して
室内空気が流通する。この結果、室内空気が塵埃センサ
40を通して循環することになり、室内空気の汚染度合
いを正確に検出することが可能となる。
【0025】請求項7の空気調和機は、室内空気の流入
口43を有する検出用流路42を上記通風経路外の領域
に設けると共に、この検出用流路42に流入した室内空
気が上昇気流となって上記流入口43よりも上方の流出
口44を通して流出すべく検出用流路42内の空気を加
熱する加熱手段45を設け、上記検出用流路42上に上
記塵埃センサ40を配置していることを特徴としてい
る。
【0026】この構成によれば、検出用流路42内の空
気の加熱に伴い、自然対流によって室内空気が検出用流
路42内を循環する。したがって、通風経路外の領域に
設けた上記検出用流路42上の塵埃センサ40で、室内
空気の汚染度合いを正確に検出することが可能になる。
またこの場合には、空調運転や送風運転の停止中におい
ても、加熱手段45による空気の加熱を継続すること
で、室内空気の汚染度合い検出することが可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕次に、ガスセン
サを汚染検出センサとして設けたこの発明の一実施形態
について説明する。
【0028】図4に、本実施形態に係るセパレート形空
気調和機における壁掛け式の室内機を示している。この
室内機は断面略矩形状の本体ケーシング1を備え、この
本体ケーシング1は、室内壁面に沿って固定される背面
側(図において右側)の底フレーム2と、この底フレー
ム2の前面側に取り付けられた前面グリル3と、このグ
リル3の前面開口を覆う前面パネル4とを設けて構成さ
れている。前面パネル4に前面吸込口5が、また、底フ
レーム2と前面グリル3との各天板面に上面吸込口6が
それぞれ形成されている。
【0029】本体ケーシング1内には、各吸込口5・6
から後述する吹出口10に至る通風経路に沿って、冷媒
回路における凝縮器(暖房運転時)や蒸発器(冷房運転
時)として機能する熱交換器7と、クロスフローファン
から成る送風ファン8とが順次設置されている。熱交換
器7は、前面側熱交換器7aと背面側熱交換器7bとを
逆V字状に組み合わせて構成され、これら前面側熱交換
器7aと背面側熱交換器7bとの各下端部間に、上記の
送風ファン8が配置されている。一方、前面グリル3に
おける下部前面側に、水平フラップ9・9や垂直フラッ
プ(図示せず)が設けられた吹出口10が形成されてい
る。なお、前面側熱交換器7aの下端には、この熱交換
器7aで発生したドレン水を受けるためのドレンパン1
1が設けられ、また、背面側熱交換器7bの下端にも、
この熱交換器7bで発生したドレン水を受けるための背
面側ドレンパン12が設けられている。
【0030】一方、前面吸込口5および上面吸込口6の
内側に沿って防塵用のプレフィルタ13が装着されてい
る。さらに、このプレフィルタ13と前面側熱交換器7
aとの間の上部側空間に脱臭装置14が設置されてい
る。この脱臭装置14は、前面側熱交換器7aにおける
上部前面側に沿って配置された脱臭エレメント(フィル
タ装置)15と、この脱臭エレメント15よりも前面側
に設けられた紫外線ランプ16とを備え、この紫外線ラ
ンプ16から放射される紫外線が脱臭エレメント15に
照射されるように構成されている。なお、上記の脱臭エ
レメント15は、活性炭から成る吸着剤層の表面に酸化
チタン系の光触媒層を設け、厚さ5〜10mm程度のハ
ニカム構造を有する平板状に形成されている。
【0031】前記した前面パネル4には、前面吸込口5
よりも下側に、開口状に切欠かれた切欠窓4aが形成さ
れている。そして、この切欠窓4aを内側から臨むよう
に表示ユニット20が設置されている。この表示ユニッ
ト20は、前記ドレンパン11における前方への延出面
上に設置され、したがって、前面吸込口5と吹出口10
との間の高さ位置で、図5に示すように、室内機の幅方
向略中央に設けられている。この表示ユニット20に
は、その前面に、例えば室温・屋外温度表示部22a
や、後述するガスセンサ24での検出信号に基づく室内
空気の汚れ状態を段階的に表示する空気汚れ状態表示部
22b等が設けられている。
【0032】さらに、上記表示ユニット20の前面に
は、その一部領域に互いに平行な複数のスリット穴から
成る通気孔23…が形成されている。これら通気孔23
…の内側に、図1に示すように、ガスセンサ24が配置
されている。すなわち、上記表示ユニット20は断面略
矩形状の表示部ケーシング21を設けて構成され、この
表示部ケーシング21内に設置された表示部基板25
に、図示してはいないが、前記室温・屋外温度表示部2
2aや空気汚れ状態表示部22b等に各々対応させて発
光ダイオード等の表示素子(表示手段)が実装され、さ
らに、この表示部基板25に上記ガスセンサ24が取付
けられている。
【0033】表示部ケーシング21は、例えば図のよう
に、背面が開口した箱形の前面部材21aに、その背面
開口を塞ぐ後面部材21bを組付けて構成され、これに
よって、前面に形成された通気孔23以外には外部との
連通を遮断した密閉状に形成されている。特に上記の場
合には、前面部材21aの後端内周に段差状の嵌合面2
1cを設け、この嵌合面21cに後面部材21bの周縁
を全周にわたって嵌入させた状態として固定する等の構
造を採用して、通気孔23以外の部分では充分に密閉性
を高めた構成となっている。
【0034】ガスセンサ24は、例えば図2に示すよう
に略円筒状のセンサ容器24aでパッケージングされて
おり、このセンサ容器24aの端面には、多数の細孔を
有する除塵板24bで覆われた開口が形成されている。
内部には、図3に示すように、セラミックスやアルミナ
製の絶縁基板24c上に固定された後述する感ガス素子
(センサ部)24dが設けられ、この感ガス素子24d
の上下各面には、それぞれ上部電極24eおよび下部電
極24fが付設されている。さらに、感ガス素子24d
の表面側には、粉塵等からこの素子24dを保護するた
めに例えば多孔質セラミックスからなる保護膜24gが
設けられている。また、絶縁基板24cの下面に、感ガ
ス素子24dを所定の動作温度まで加熱して保持するた
めのヒータ24hが設けられている。
【0035】感ガス素子24dは、SnO2 やFe2
3 等を基材とする酸化物半導体で形成されている。この
感ガス素子24dは、これを例えば300℃程度の高温
に保つと自由電子が粒界を通って流れる。この自由電子
の流れは、清浄な空気中では表面に吸着する酸素の電子
親和力によって妨げられて、電気抵抗が大きくなる。一
方、空気中にH2 やCO等の還元性ガスが存在すると、
これらと吸着酸素とが反応して吸着酸素量が減少し、こ
の結果、電子が動き易くなって抵抗が小さくなる。した
がって、感ガス素子24dの抵抗変化によって、例えば
前記した喫煙時等に発生する汚染ガス成分の濃度変化が
検出される。
【0036】上記構成の室内機において、送風ファン8
が駆動されると、本体ケーシング1の背面側および吹出
口10から下側を除く本体ケーシング1の周辺、すなわ
ち本体ケーシング1前面側の吸込空間の室内空気が、前
面吸込口5及び上面吸込口6を通して本体ケーシング1
内に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、プレフィルタ
13・熱交換器7・送風ファン8を順次通過し、吹出口
10から室内へと吹き出される。
【0037】この際、プレフィルタ13によって形状の
比較的大きな塵埃が除去され、熱交換器7通過時に所定
温度に加熱、或いは冷却された空調空気となって、この
空調空気が室内へと吹き出される。また、前面吸込口5
の上部側を通して吸込まれた室内空気は、プレフィルタ
13通過後に脱臭エレメント15を通過し、この際に、
例えばメチルメルカブタン等の臭気成分が前記した吸着
剤層に吸着される。このような運転が継続されること
で、室温が所定の温度に上昇又は冷却されて保持される
と共に、室内空気は塵埃と共に臭気成分等が次第に除去
されて清浄化される。
【0038】なお、上記のような運転の継続中、或いは
適宜の間隔で紫外線ランプ16が点灯され、紫外線が脱
臭エレメント15に照射される。紫外線が照射される
と、前記した光触媒層が励起してその表面に酸化力の強
いOHラジカルが発生し、これによって、吸着剤層に吸
着されていた臭気成分が酸化分解される。したがって、
吸着剤層の吸着能力は紫外線の照射によって適宜リフレ
ッシュされ、これによって、優れた脱臭性能が長期にわ
たって保持される。
【0039】一方、上記のような空調運転の継続中、或
いは運転停止時においても、表示ユニット20における
前記空気汚れ状態表示部22bで、ガスセンサ24での
検出信号に基づき、室内空気の汚れ状態が表示される。
そして、空気清浄に関する自動運転モードが利用者によ
って選択されていると、例えば運転停止時に喫煙による
室内汚染が生じ、これによって上記ガスセンサ24の出
力値が設定値を超えると自動的に送風運転が開始され
る。これによって室内空気が室内機を通して循環し、こ
れに伴い、喫煙に伴って発生した煙やこれに付随して発
生する臭気成分が除去されて室内空気が清浄化される。
【0040】ところで、前記したような半導体式のガス
センサ24は、その出力が温度や湿度の変化に応じて変
動する。温調運転時は室内空気の温度、湿度は大きく変
化するため、温湿度変化に伴う検出精度の低下が生じな
いように、上記では、室内機内に別途設けられている室
温センサおよび湿度センサ(図示せず)の各検出室温・
検出湿度に基づいて、ガスセンサ24からの出力信号を
補正する処理を行うようになっている。すなわち、基準
温湿度状態(例えば20℃、65%RH)からの温度変
化および湿度変化に応じたガスセンサ24の出力変化か
ら、温度変化に対する補正係数、および湿度変化に対す
る補正係数を予め求め、これら各補正係数をガスセンサ
24の出力に順次乗ずるような処理を行って、室内空気
の温湿度変化によらずに、室内空気の汚染度合いの変化
をより正確に検出し得るようになっている。
【0041】さらに、上記のガスセンサ24は、表示ユ
ニット20における表示部ケーシング21で囲われた空
間内に設けられている。この場合、表示ユニット20の
前方空間から前面吸込口5に吸込まれる室内空気の流速
が変化しても、表示部ケーシング21内におけるガスセ
ンサ24の配設空間では空気の流動は殆ど生じない。こ
れにより、例えば前記したような風量設定の切換時等に
室内空気の流速が変化しても、室内空気の汚染度合いを
精度良く検出することが可能となっている。
【0042】つまり、上記のようなガスセンサ24でガ
ス濃度変化を検出しようとする場合、前記したように、
感ガス素子24dを例えば300℃程度の所定の動作温
度に保持することが必要であり、このためにヒータ24
hへの通電が制御され、前記センサ容器24a表面から
の放熱量に見合う熱量を発生させて上記の動作温度が保
持される。しかしながら、上記センサ容器24aの周囲
の空気に大きな流速変化が生じると、センサ容器24a
表面からの放熱量も急変し、これによって、感ガス素子
24dの温度が上記動作温度から変動して正確なガス濃
度の検出を行えなくなる。
【0043】そこで本実施形態においては、上記構成の
ガスセンサ24をさらに密閉状の表示部ケーシング21
内に収納し、そして、通気孔23を介して室内空気が流
れる領域に連通させることにより、ガスセンサ24の配
設空間では空気の流動が殆ど生じない状態としている。
この場合でも、空気中に含まれる汚染ガスの拡散性は充
分に大きいことから、センサケーシング21内は、その
前面側を流れる室内空気の汚染度合いの変化に追従して
変化する。これにより、上記ガスセンサ24の温度変動
が抑えられ、したがって、室内空気の汚染度合いを常時
精度良く検出することが可能となっている。
【0044】一方、図5に示されているように、室内機
右端側には電装品箱26等が前面側熱交換器7aに隣合
わせて設けられ、この部位は室内空気の通風経路外の領
域となっている。そして、この電装品箱26の下側にお
ける背面側の壁面に、この室内機を室外機に接続するた
めの冷媒配管の貫通穴が形成されている。そして、この
貫通穴のシールが充分でない場合には、前記したよう
に、この貫通穴と室内機背面側の配管スペースとを通し
て外気や壁間臭気が機内に流入するおそれがある。本実
施形態においては、ガスセンサ24の取付位置が室内機
前面側のほぼ中央位置であるので、上記のような流入外
気の影響は受け難く、しかも、表示部ケーシング21に
より、室内機背面側に対して仕切られた構成ともなって
いる。この結果、例えば熱交換器7やドレンパン11等
に臭気成分が付着したり、或いはかびが発生して機内に
臭気発生源が生じても、機内雰囲気の汚染度合いの変化
に影響されずに、室内空気の汚染度合いをより正確に検
出することが可能となっている。
【0045】また上記実施形態においては、ガスセンサ
24を囲うセンサケーシングとして表示部ケーシング2
1を兼用した構成であり、したがって、ガスセンサ24
を専用に囲うセンサケーシングを別途設ける必要がない
ので、全体の製作費をより安価なものとすることができ
る。
【0046】なお上記ではガスセンサ24を表示部ケー
シング21内に配置した例を示したが、例えば、図5中
に破線で示すように、上記同様のガスセンサ24を内蔵
させたセンサケーシング31を、前面側熱交換器7aの
前面に沿わせて設ける等の構成とすることも可能であ
る。この場合、前面吸込口5を通して吸込まれる室内空
気の通風経路上にセンサケーシング31が位置すること
になる。
【0047】すなわち、例えば上記第1実施形態のよう
に、ガスセンサ24の配置箇所が吸込口5と吹出口10
との間で通風経路から外れた箇所の場合には、室内空気
の汚染度合いの変化に対し、これに通気孔23を介して
連通するセンサケーシング内に同等のガス濃度変化が生
じるまでに若干の遅れが生じることになる。これに対
し、上記のように通風経路上に配置した場合には、室内
空気の汚染度合いの変化により迅速に対応する検出結果
を得ることができる。なお、この場合も、センサケーシ
ング31に形成する通気孔23を例えばより細孔状に
し、通風経路に沿って流れる室内空気に流速変化が生じ
ても、センサケーシング31内では空気の流動が殆ど生
じないようにすることで、より精度の良好な検出状態を
維持することができる。
【0048】一方、図6には、前記脱臭装置14の右端
側を拡大して示しており、この脱臭装置14に、上記の
ようなガスセンサ24を内蔵させた構成とすることも可
能である。すなわち、脱臭装置14は、前記のように、
脱臭エレメント15と、その前面側に配置された紫外線
ランプ16とを備えており、この紫外線ランプ16の右
端側に、ランプ制御部ケーシング32が設けられてい
る。このケーシング32内に、紫外線ランプ16への通
電制御用の回路部品が実装された回路基板(図示せず)
が収納されており、この回路基板に、ガスセンサ24を
取付けた構成とする。そして、上記ランプ制御部ケーシ
ング32の前面に前記同様のスリット状の通気孔23を
形成する。
【0049】このランプ制御部ケーシング32は、図5
に示すように、前面側熱交換器7aにおける右端側前面
に沿って位置している。したがって、この場合も設置箇
所は通風経路上であって、上記同様に室内空気の汚染度
合いの変化により迅速に対応した検出結果を得ることが
できる。しかも、ガスセンサ24を囲うセンサケーシン
グとして、ランプ制御部ケーシング32を兼用した構成
であるので、全体の製作費もより安価なものとなる。ま
たこのような観点では、図5中に二点鎖線で示すよう
に、前記した表示ユニット20を前面側熱交換器7aに
前方から重なる位置に設け、この表示ユニット20にガ
スセンサ24を前記同様に内蔵させた構成としても良
い。
【0050】一方、図7には、前記した前面グリル3お
よび前面パネル4を外して室内機を右側から見た側面図
を示している。この室内機の右端側には、前記した電装
品箱26が設置されている。この電装品箱26内におけ
る上部前面側にガスセンサ24を配置した構成とするこ
とも可能であり、この場合には電装品箱26がガスセン
サ24を囲うセンサケーシングとして兼用されることに
なる。そして、電装品箱26の前面に前記同様にスリッ
ト状の通気孔23を形成し、さらに、その前面を覆う前
面パネル4にも例えば上記同様のスリット状の開口33
を形成して、ガスセンサ24の配設空間を上記通気孔2
3と開口33とを介して室内機前面側に連通させる。
【0051】このような構成においても、室内機前面に
沿って流れる室内空気に流速変化が生じても、上記ガス
センサ24での検出精度の低下が抑制され、また、機内
雰囲気に対して電装品箱26の囲壁で仕切られているの
で、前記した流入外気の影響等を受けずに室内空気の汚
染度合いを正確に検出することが可能となる。
【0052】なお、電装品箱26内におけるガスセンサ
24の配置箇所は図示のような上部側の位置に限定され
ず、任意の高さ位置に配置することが可能である。さら
に、電装品箱26よりも前面側の任意の領域に、ガスセ
ンサ24を内蔵させた専用のセンサケーシングを設けて
配置した構成とすることも可能である。また、通気孔2
3を介して連通する部位が室内機の上方や側方となるよ
うに、室内機の天板面や側板に臨ませてセンサケーシン
グを配置した構成等としても良い。
【0053】一方、通気孔23の形状はスリット状に限
らず、例えば小径円形穴等の任意の形状とすることがで
きる。また、前記第1実施形態においては、前面吸込口
5の後方下側に設置された表示ユニット20の表示部ケ
ーシング21に対し、その前面に通気孔23を形成した
例を示したが、このように本体ケーシング1内の通風経
路近傍に設ける場合には、通風経路側に対面する側の面
(例えば上記表示部ケーシング21ではその上面)に形
成することが可能であり、また、通風経路上にセンサケ
ーシングを設ける場合には任意の箇所に通気孔23を形
成することが可能である。
【0054】また前記第1実施形態では、室温センサお
よび湿度センサの各検出室温・検出湿度に基づいて、温
湿度変化に伴うガスセンサ24の出力信号を補正する温
湿度補正回路を設けた例を挙げたが、このような湿度セ
ンサや温湿度補正回路を設けることなく、例えば所定の
サンプリング期間でのガスセンサの出力信号レベルの最
小値を清浄雰囲気での基準出力レベルとして逐次更新
し、この基準出力レベルからの変化によって室内空気の
汚染の発生を検出する等のその他の構成とすることが可
能である。また上記では、ガスセンサ24の形態として
図2・図3を参照してその一例を示したが、その他任意
の形態のガスセンサを採用して構成することが可能であ
る。
【0055】〔第2実施形態〕次に、光学式の塵埃セン
サを汚染検出センサとして設けたこの発明の一実施形態
について、図8を参照して説明する。なお、前記第1実
施形態において図4および図5を参照して説明した部材
と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付記して
詳細な説明を省略する。
【0056】図8に示す室内機では、前記脱臭エレメン
ト15が、前面側熱交換器7aの下端部近傍まで下方に
延びる形状で形成されている。そして、この脱臭エレメ
ント15と、ドレンパン11の前方延出面との間に、光
学式の塵埃センサ40が配置されている。
【0057】この塵埃センサ40は、略直方体箱形のセ
ンサ容器を設けて構成され、内部には、同図中破線で模
式的に示すように、一端面から他端面に至る通風路40
aが形成されている。そして、図示してはいないが、上
記通風路40aに向けて光を照射する発光素子と、通風
路40aを流れる空気中の塵埃によって散乱した光を受
光して、その受光量に応じた信号、すなわち上記の塵埃
濃度に応じた信号を出力する受光素子とが内部に配置さ
れている。
【0058】このような塵埃センサ40を備えた室内機
において、送風ファン8が駆動されると、本体ケーシン
グ1の前面吸込口5を通して本体ケーシング1内に吸い
込まれ、プレフィルタ13を通過した室内空気の一部
が、塵埃センサ40の通風路40aを通過する。これに
よって、塵埃センサ40から、例えば喫煙時に発生する
煙や、ハウスダスト、花粉等の微粒子から成る汚染物質
(以下、これらを総称して塵埃という)に応じた信号が
出力され、これら塵埃による室内空気の汚染度合いが検
出される。
【0059】上記のような塵埃センサ40は、前記した
ガスセンサ24のように所定の動作温度に加熱して保持
する必要はなく、したがって、このような塵埃センサ4
0を汚染検出センサとして用いることにより、前記した
送風量の切換時等における流速変化に左右されずに室内
空気の汚染度合いをより正確に検出することが可能とな
る。
【0060】また空気中の塵埃は拡散性が小さく、した
がって、空気調和機における前記した機内背面側への外
気の侵入に対しては、前記実施形態のような密閉性の高
いケーシング等を設けずとも、塵埃センサ40を前記し
た冷媒配管貫通穴から離れた箇所に設置すれば、侵入外
気の影響を極力受けないようにすることができる。ま
た、拡散性の大きなガス成分には感応しないことから、
臭気成分の付着やかびの発生によって機内に臭気発生源
が生じた場合でも、機内における臭気ガス成分の変化に
影響されずに、室内空気の汚染度合いの変化をより正確
に検出することができる。
【0061】さらに、塵埃センサ40からは温湿度変化
に影響されずに空気中の塵埃濃度に応じた信号が出力さ
れるので、全体的な構成をより簡素なものとすることが
できる。すなわち、前記したガスセンサは、それ自体は
小型で低価格であるものの、これを空気調和機に内装さ
せる場合には、前記のように湿度センサおよび温湿度補
正回路等をさらに付加することが必要となる。この場合
でも、充分な検出精度を得ようとする場合にはセンサ特
性の温湿度依存性を正確に把握し、きめ細かな補正制御
を行う構成とする必要がある。このため、全体的な構成
が複雑になり、また、製作費も高価なものとなる。
【0062】これに対し、温湿度変化に左右されない塵
埃センサ40を汚染検出センサとして空気調和機に内装
させることで、全体的な構成が簡単になり、また、製作
費もより安価なものとすることができる。
【0063】なお前記のように、空気中の塵埃の拡散性
は小さく、このため、塵埃センサ40で室内空気の汚染
度合いの変化を検出するためには、塵埃センサ40を通
して室内空気が循環するように構成することが必要であ
る。そこで本実施形態においては、塵埃センサ40を前
記通風経路から外れた位置に設ける場合でも、この塵埃
センサ40を脱臭エレメント15と室内空気の通風方向
に交差する方向に並べて、この脱臭エレメント15に隣
接させて配置している。このような構成では、送風ファ
ン8を作動して室内空気が前記通風経路に沿って流れる
際、脱臭エレメント15を挟んで上流側と下流側との間
に、脱臭エレメント15の通風抵抗に応じた静圧差が生
じる。この差圧状態が塵埃センサ40の上流側と下流側
との間にも作用し、これによって、室内空気が塵埃セン
サ40を通してもスムーズに循環する。この結果、室内
空気の汚染度合いの変化をより迅速かつ正確に検出する
ことが可能となっている。
【0064】図9には、通風経路に沿って流れる室内空
気の静圧差を利用した他の配置例を示している。すなわ
ちこの場合には、前面側熱交換器7aの下端部側に、こ
の熱交換器7aに並べて塵埃センサ40が配置されてい
る。この構成においては、前面側熱交換器7aを挟んで
上流側と下流側との間に、この熱交換器7aの通風抵抗
に応じた静圧差が生じ、この静圧差の作用で塵埃センサ
40を通して室内空気が淀みなく流れ、これによって、
室内空気の汚染度合いの変化を前記同様に迅速かつ正確
に検出することが可能となる。
【0065】一方、図10には、室内機内における通風
経路から離れた箇所への塵埃センサ40の配置例を示し
ている。すなわち同図の例では、室内機の右端側に設け
られている電装品箱26の前面側に、塵埃センサ40が
配置されている。この塵埃センサ40は、内部の通風路
40aを上下方向に向けて前面パネル4に内側から近接
する位置に設置されている。そして、この塵埃センサ4
0を背面側(図において右側)から囲う仕切板41が設
けられ、この仕切板41と前面パネル4とによって、塵
埃センサ40の下方から上方に至る検出用流路42が形
成されている。また、前面パネル4における検出用流路
42の下端部に対応する箇所に室内空気の流入口43
が、検出用流路42の上端部に対応する箇所に流出口4
4がそれぞれ形成されている。さらに、検出用流路42
内の底部側に、空気を加熱するためのヒータ(加熱手
段)45が設置されている。
【0066】このような構成によれば、ヒータ45に通
電して検出用流路42内の底部側の空気を加熱すること
で、加熱された空気が上昇し、これに伴って室内空気が
流入口43を通して検出用流路42内に流入する。検出
用流路42内を上昇する空気は、塵埃センサ40の通風
路40aを通過してさらに上昇し、流出口44から室内
へと流出する。この結果、室内空気が上記検出用流路4
2を通して循環することになり、これによって、室内空
気の汚染度合いが検出される。特にこの構成において
は、空調運転や送風運転の停止中においても、ヒータ4
5への通電を継続することで、室内空気の汚染度合いの
変化を検出することが可能となる。
【0067】なお、上記のような塵埃センサ40の配置
構成は、電装品箱26の前面側の位置に限定されるもの
ではなく、通風経路から離れた左右の端部側において、
例えば本体ケーシング1の側面に前記流入口43や流出
口44を形成したような構成とすることも可能である。
また、上記ではヒータ45を検出用流路42の底部に設
けた例を挙げたが、検出用流路42内であれば、例えば
流出口44近傍の上方箇所に設けた構成等とすることも
可能である。
【0068】一方、前記第2実施形態のように、塵埃セ
ンサ40を通風経路付近に設ける構成は、前述のように
脱臭エレメント15や熱交換器7に隣接させて並べた構
成に限定されるものではなく、請求項5の範囲では、通
風経路上における熱交換器7や脱臭エレメント15より
も上流側の位置に配置した構成等とすることも可能であ
る。
【0069】また、前記第1・第2実施形態では、空気
中の汚染物質を除去するためのフィルタ装置として、表
面に光触媒層を有する脱臭エレメント15を例に挙げた
が、例えば電気集塵機などのダストフィルタ装置を上記
フィルタ装置として設けて構成することができる。また
前記各形態では、セパレート形空気調和機における壁掛
け形の室内機を例に挙げたが、例えば床置き型や天井埋
込形等のその他の形式の空気調和機にも本発明を適用し
て構成することが可能である。
【0070】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1の空
気調和機においては、一面に形成した通気孔を除いて密
閉状のセンサケーシング内にガスセンサを配置している
ので、センサケーシングの外側を流れる室内空気の流速
変化がガスセンサに及ぼす影響が抑えられ、これによっ
て、送風量の切換時等においても、室内空気の汚染度合
いをより正確に検出することができる。
【0071】請求項2の空気調和機においては、センサ
ケーシング内の汚染検出センサの配設空間を、吸込口が
形成された本体ケーシング前面側の吸込空間に連通する
ように構成しているので、センサケーシングの囲壁が内
部を機内雰囲気から区画する仕切板としても機能する。
したがって、背面側の冷媒配管穴等を通して機内に外気
等が流入するおそれがある場合や、機内に臭気発生源が
生じた場合でも、これらに影響されずに室内空気の汚染
度合いをより正確に検出することができる。
【0072】請求項3の空気調和機においては、表示ユ
ニットの表示部ケーシングをセンサケーシングとして兼
用しているので、全体の製作費をより安価なものとする
ことができる。
【0073】請求項4の空気調和機においては、ガスセ
ンサを内蔵させたセンサケーシングが通風経路上に配置
されるので、室内空気の汚染度合いに変化が生じたとき
にはセンサケーシング内はすぐにこの室内空気と同等の
雰囲気状態となり、したがって、室内空気の汚染度合い
の変化により迅速に対応した検出結果を得ることができ
る。
【0074】請求項5の空気調和機は、光学式の塵埃セ
ンサを設けて室内空気の汚染度合いを検出する構成であ
り、この場合、前記のような流速変化の影響を受け難
く、また、拡散性の大きなガス成分には感応しないこと
から、冷媒配管貫通穴から離れた箇所に設置すれば機内
背面側の侵入外気の影響を極力受けないようにすること
ができる。また、機内に臭気発生源が生じた場合でも、
機内での臭気ガス成分の変化に影響されずに、室内空気
の汚染度合いの変化をより正確に検出することができ
る。しかも、温湿度変化に影響されないことから、ガス
センサを汚染検出センサとする場合に比べ、全体的な構
成が簡単になり、また、製作費もより安価なものとする
ことが可能となる。
【0075】請求項6の空気調和機においては、塵埃セ
ンサをフィルタ装置又は熱交換器と室内空気の通風方向
に交差する方向に並べて設けており、これによって、フ
ィルタ装置又は熱交換器の上流側と下流側との間の静圧
差の作用で、塵埃センサを通してスムーズに室内空気が
循環する状態を得ることができ、室内空気の汚染度合い
をより正確に検出することが可能となる。
【0076】請求項7の空気調和機においては、空気を
加熱する加熱手段を設けた検出用流路に塵埃センサを配
置しており、したがって、通風経路から離れた箇所で
も、自然対流によって室内空気が検出用流路内を循環
し、これによって室内空気の汚染度合いが検出される。
またこの場合には、空調運転や送風運転の停止中におい
ても、上記塵埃センサで室内空気の汚染度合いを検出す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明におけるガスセンサを汚染検出センサ
として設けた一実施形態での空気調和機の室内機に内装
された表示ユニットの縦断面図である。
【図2】上記表示ユニット内に配置されたガスセンサの
外観を示す斜視図である。
【図3】上記ガスセンサの内部構成を模式的に示す断面
図である。
【図4】上記室内機の縦断面図である。
【図5】上記室内機の前面パネルとプレフィルタとを外
して示す正面図である。
【図6】上記ガスセンサの他の配置箇所を示すものであ
って、上記室内機に設けられる脱臭装置の右端側を示す
正面図である。
【図7】上記ガスセンサのさらに他の配置箇所を示すも
のであって、前面グリルおよび前面パネルを外して示す
室内機の右側面図である。
【図8】この発明における光学式の塵埃センサを汚染検
出センサとして設けた一実施形態での空気調和機の室内
機の要部断面図である。
【図9】上記塵埃センサの他の配置箇所を示すものであ
って、空気調和機の室内機の要部断面図である。
【図10】上記塵埃センサのさらに他の配置箇所を示す
ものであって、空気調和機の室内機の一部切欠側面図で
ある。
【符号の説明】
1 本体ケーシング 5 前面吸込口 6 上面吸込口 7 熱交換器 7a 前面側熱交換器 8 送風ファン 10 吹出口 15 脱臭エレメント(フィルタ装置) 20 表示ユニット 21 表示部ケーシング(センサケーシング) 23 通気孔 24 ガスセンサ 24a センサ容器 24d 感ガス素子(センサ部) 40 塵埃センサ 42 検出用流路 43 流入口 44 流出口 45 ヒータ(加熱手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体ケーシング(1)に形成した吸込口
    (5)(6)から吹出口(10)に至る通風経路に熱交
    換器(7)と送風ファン(8)とを設ける一方、空気中
    のガス濃度に感応するセンサ部(24d)をセンサ容器
    (24a)に内包させたガスセンサ(24)を本体ケー
    シング(1)内に備える空気調和機であって、上記ガス
    センサ(24)を囲うセンサケーシング(21)を設
    け、このセンサケーシング(21)を、その一面に形成
    した通気孔(23)を除いて密閉状に形成していること
    を特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 吸込口(5)(6)が形成された本体ケ
    ーシング(1)前面側の吸込空間に、上記通気孔(2
    3)を介してセンサケーシング(21)内におけるガス
    センサ(24)の配設空間を連通させていることを特徴
    とする請求項1の空気調和機。
  3. 【請求項3】 室内空気の汚れ状態を表示するための表
    示手段が内蔵された表示ユニット(20)を本体ケーシ
    ング(1)の前面側に設け、上記表示手段を囲う表示部
    ケーシング(21)の壁面に通気孔(23)を形成する
    と共に内部に上記ガスセンサ(24)を配置して、この
    表示部ケーシング(21)を上記センサケーシングとし
    て形成していることを特徴とする請求項2の空気調和
    機。
  4. 【請求項4】 上記センサケーシングを上記通風経路上
    に配置していることを特徴とする請求項1の空気調和
    機。
  5. 【請求項5】 本体ケーシング(1)に形成した吸込口
    (5)(6)から吹出口(10)に至る通風経路に熱交
    換器(7)と送風ファン(8)とを備える空気調和機で
    あって、上記本体ケーシング(1)内に、空気中の塵埃
    濃度に応じた検出信号を出力する光学式の塵埃センサ
    (40)を設けていることを特徴とする空気調和機。
  6. 【請求項6】 上記通風経路に空気中の汚染物質を除去
    するフィルタ装置(15)を設置し、このフィルタ装置
    (15)又は熱交換器(7)と、上記塵埃センサ(4
    0)とを、室内空気の通風方向に交差する方向に並べて
    設けていることを特徴とする請求項5の空気調和機。
  7. 【請求項7】 室内空気の流入口(43)を有する検出
    用流路(42)を上記通風経路外の領域に設けると共
    に、この検出用流路(42)に流入した室内空気が上昇
    気流となって上記流入口(43)よりも上方の流出口
    (44)を通して流出すべく検出用流路(42)内の空
    気を加熱する加熱手段(45)を設け、上記検出用流路
    (42)上に上記塵埃センサ(40)を配置しているこ
    とを特徴とする請求項5の空気調和機。
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