JP2570102Y2 - ガス濃度検出装置 - Google Patents

ガス濃度検出装置

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JP2570102Y2
JP2570102Y2 JP2111092U JP2111092U JP2570102Y2 JP 2570102 Y2 JP2570102 Y2 JP 2570102Y2 JP 2111092 U JP2111092 U JP 2111092U JP 2111092 U JP2111092 U JP 2111092U JP 2570102 Y2 JP2570102 Y2 JP 2570102Y2
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芳英 伊藤
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Daikin Industries Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、被検出ガスの濃度を検
出するガス濃度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、目的とするガス(以下、被検出ガ
ス)の濃度を検出するガス濃度検出装置を備え、当該ガ
ス濃度検出装置の検出結果に応じて運転を行う空気清浄
機等が普及してきている。上記ガス濃度検出装置におい
ては、被検出ガスの濃度を検出する素子として、半導体
式ガスセンサが主に用いられている。この半導体式ガス
センサは、高温に保持された半導体にガスが触れると、
その半導性(n形、p形)およびガスの種類に応じて電
気伝動度が変化する性質を利用したものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記半
導体式ガスセンサにあっては、被検出ガス以外のガス
(以下、雑ガスとういう)の影響を受ける結果、誤作動
を起こし易いといった問題点が指摘されていた。そこ
で、上記に対処するため、特開平2−290221号公
報に示すように、判定基準電圧を複数設定し、かつセン
サ感度を制御する外部信号に基づいて判定基準電圧を変
更し、半導体式ガスセンサの出力電圧上昇中におけるセ
ンサ出力と判定基準電圧を比較して被検出ガスの濃度を
検出するガス濃度検出装置が提案されている。しかしな
がら、このガス濃度検出装置では、半導体式ガスセンサ
の出力がガスの濃度に比例しないため、除々に被検出ガ
スの濃度が上昇した場合等には、逆に被検出ガスの濃度
が検出できないことがあった。
【0004】本考案は、上記に鑑み、雑ガスの影響を受
けることなく被検出ガスの濃度を検出でき、しかも除々
に被検出ガスの濃度が上昇した場合等にも確実に被検出
ガスの濃度を検出できるガス濃度検出装置の提供を目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案による課題解決手
段は、被検出ガスを分解するためのガス分解触媒フィル
タと、空気流を形成するためのファンと、被検出ガスの
濃度を検出するためのガスセンサと、一定時間ファンを
逆転させ、ガス分解触媒フィルタからガスセンサに向う
第1の空気流を形成する第1の空気流形成手段と、上記
第1の空気流形成手段の作動中に、ガスセンサの出力を
検出する第1の検出手段と、上記第1の検出手段(7) の
検出値を零点校正値として記憶する記憶手段と、定期的
にファンを正転させ、ガスセンサからガス分解触媒フィ
ルタに向う第2の空気流を形成する第2の空気流形成手
段と、上記第2の空気流形成手段の作動中に、ガスセン
サの出力を検出する第2の検出手段と、上記第2の検出
手段の検出値と、記憶手段に記憶されている零点校正値
との関係に基づいて、被検出ガスの濃度を演算する演算
手段とを備えたものである。
【0006】
【作用】上記課題解決手段において、まず第1の空気流
形成手段により、一定時間ファンを逆転させ、ガス分解
触媒フィルタからガスセンサに向う第1の空気流を形成
する。そうすると、ガスセンサには、ガス分解触媒フィ
ルタによって被検出ガスが分解された空気があたること
になる。このとき、第1の検出手段によってガスセンサ
の出力を検出し、この検出値を記憶手段が零点校正値と
して記憶する。
【0007】その後、第2の空気流形成手段により、定
期的にファンを正転させ、ガスセンサからガス分解触媒
フィルタに向う第2の空気流を形成する。そうすると、
ガスンセンサには、被検出ガスおよび被検出ガス以外の
成分を含んだ空気があたることになる。このとき、第2
の検出手段によってガスセンサの出力を検出する。そし
て、演算手段が、第2の検出手段の検出値と、記憶手段
に記憶されている零点校正値との関係に基づいて、被検
出ガスの濃度を演算する。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図1,2に基づい
て説明する。図1は本考案の一実施例に係るガス濃度検
出装置に機能ブロック図、図2はガスセンサの出力から
被検出ガスの濃度を演算する方法を示す図である。本実
施例のガス濃度検出装置は、オゾン濃度を検出するため
のものであって、図1の如く、空気中のオゾンを分解す
るためのオゾン分解触媒フィルタ1と、空気流を形成す
るためのミゼットファン2と、ミゼットファン2を回転
駆動させるためのファンモータ3と、オゾン分解触媒フ
ィルタ1とファン2との間に配置され、オゾン濃度を検
出するためのオゾンセンサ4と、ファンモータ3の駆動
を制御し、かつオゾンセンサ4の出力に基づいてオゾン
濃度を演算する制御回路5とを備えている。
【0009】オゾン分解触媒フィルタ1は、ハニカム状
の成形体にオゾン分解触媒が塗布されて成る。また、ミ
ゼットファン2は、ファンモータ3のモータ軸に回転自
在に取り付けられている。さらに、ファンモータ3は、
正逆回転可能に制御されている。オゾンセンサ4は、半
導体式ガスセンサであって、主に金属酸化物半導体の焼
結体、焼結膜あるいは薄膜等からなる感応体部と、感応
体部を加熱するヒータと、防爆用のネットとから成る。
【0010】制御回路5は、マイクロコンピュータを含
み、CPU、プグラムROMおよびデータRAM等を有
しており、予めROMに記憶されているプログラムに従
って制御を行うものである。すなわち、制御回路5は、
ファンモータ3に逆転信号を出力して一定時間ファン2
を正転させ、オゾン分解触媒フィルタ1からオゾンセン
サ4に向う第1の空気流Aを形成する第1の空気流形成
手段6と、第1の空気流形成正手段6の作動中に、オゾ
ンセンサ4の出力を検出する第1の検出手段7と、第1
の検出手段7の検出値を零点校正値として記憶する記憶
手段8と、ファンモータ3に正転信号を出力して定期的
にファン2を正転させ、オゾンセンサ4からオゾン分解
触媒フィルタ1に向う第2の空気流Bを形成する第2の
空気流形成手段9と、第2の空気流形成手段9の作動中
に、オゾンセンサ4の出力を検出する第2の検出手段1
0と、第2の検出手段10の検出値から記憶手段8に記
憶されている零点校正値を減算してオゾン濃度を演算す
る演算手段11とを有している。
【0011】上記構成において、オゾン濃度を検出する
際には、まず第1の空気流形成手段6により、一定時間
ファン2を逆転させ、オゾン分解触媒フィルタ1からオ
ゾンセンサ4に向う第1の空気流Aを形成する。そうす
ると、オゾンセンサ4には、オゾン分解触媒フィルタ1
によってオゾンが分解された空気、すなわちオゾン以外
のガス(以下、雑ガスという)のみがあたることにな
る。このとき、第1の検出手段7によってオゾンセンサ
4の出力を検出し、この検出手段7の検出値を、記憶手
段8が零点校正値として記憶する。
【0012】その後、第2の空気流形成手段9により、
定期的にファン2を正転させ、オゾンセンサ4からオゾ
ン分解触媒フィルタ1に向う第2の空気流Bを形成す
る。そうすると、オゾンセンサ4には、オゾンおよび雑
ガスを含んだ空気があたることになる。このとき、第2
の検出手段10によってオゾンセンサ4の出力を検出す
る。
【0013】そして、演算手段11が、図2に示すよう
に、第2の検出手段10の検出値Yから記憶手段8に記
憶されている零点校正値Xを減算してオゾン濃度を演算
する。このように、オゾン濃度検出初期時に雑ガス濃度
のみを検出して零点校正値として記憶し、その後オゾン
および雑ガスを含む濃度を検出してから、オゾンおよび
雑ガスを含む濃度から記憶された零点校正値を減算して
オゾン濃度を検出するので、雑ガスの影響を受けること
なくオゾン濃度を検出でき、しかも除々にオゾン濃度が
上昇した場合等にも確実にオゾン濃度を検出できる。
【0014】なお、本考案は上記実施例に限定されるも
のではなく、本考案の範囲内で多くの修正および変更を
加え得ることは勿論である。例えば、上記実施例におい
て、雑ガス濃度のみを検出する際に、ガスセンサの出力
が所定値以内に入らない場合には、測定不能とする構成
としてもよい。また、上記実施例では、オゾン分解触媒
フィルタとオゾンセンサとの組み合わせたガス濃度検出
装置について記載したが、これ以外にも、例えばCO酸
化触媒フィルタとCOセンサ、NOx 酸化触媒フィルタ
とNOx センサ等を組み合わせたガス濃度検出装置にも
本考案は適用し得る。
【0015】さらに、図1において左から右に向かっ
て、ガス分解触媒フィルタ、ガスセンサ、ファンを順次
配置した構成について記載したが、これ以外にも、同様
に、ガス分解触媒フィルタ、ファン、ガスセンサを順次
配置し、あるいはファン、ガス分解触媒フィルタ、ガス
センサを順次配置した構成としてもよい。
【0016】
【考案の効果】以上の説明から明らかな通り、本考案の
ガス濃度検出装置では、まず被検出ガス以外の成分の濃
度のみを検出して零点校正値として記憶し、その後被検
出ガスおよび被検出ガス以外の成分を含む濃度を検出し
てから、被検出ガスおよび被検出ガス以外の成分を含む
濃度と、記憶された零点校正値との関係に基づいて、被
検出ガスの濃度を演算するので、被検出ガス以外の成分
の影響を受けることなく被検出ガスの濃度を検出でき、
しかも除々に被検出ガスの濃度が上昇した場合等にも確
実に被検出がすの濃度を検出できるといった優れた効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るガス濃度検出装置の機
能ブロック図である。
【図2】ガスセンサの出力から被検出ガスの濃度を演算
する方法を示す図である。
【符号の説明】
1 オゾン分解触媒フィルタ 2 ファン 3 ファンモータ 4 オゾンセンサ 5 制御回路 6 第1の空気流形成手段 7 第1の検出手段 8 記憶手段 9 第2の空気流形成手段 10 第2の検出手段 11 演算手段 A 第1の空気流 B 第2の空気流

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検出ガスを分解するためのガス分解触媒
    フィルタ(1) と、 空気流を形成するためのファン(2) と、 被検出ガスの濃度を検出するためのガスセンサ(4) と、 一定時間ファン(2) を逆転させ、ガス分解触媒フィルタ
    (1) からガスセンサ(4) に向う第1の空気流(A) を形成
    する第1の空気流形成手段(6) と、 上記第1の空気流形成手段(6) の作動中に、ガスセンサ
    (4) の出力を検出する第1の検出手段(7) と、 上記第1の検出手段(7) の検出値を零点校正値として記
    憶する記憶手段(8) と、 定期的にファン(2) を正転させ、ガスセンサ(4) からガ
    ス分解触媒フィルタ(1) に向う第2の空気流(B) を形成
    する第2の空気流形成手段(9) と、 上記第2の空気流形成手段(9) の作動中に、ガスセンサ
    (4) の出力を検出する第2の検出手段(10)と、 上記第2の検出手段(10)の検出値と、記憶手段(8) に記
    憶されている零点校正値との関係に基づいて、被検出ガ
    スの濃度を演算する演算手段(11)とを備えたことを特徴
    とするガス濃度検出装置。
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