JP2006343105A - ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 水素センサ1は、希釈ガス中に含まれる水素を検出するガス検出素子50と、ガス検出素子50を収容する素子収容部34と、素子収容部34内に希釈ガスを取り込むガス通流部70と、を備えて、希釈ガスが流れる出口側配管6に設けられている。そして、ガス通流部70は、素子収容部34の底壁34cに2つ設けられている。
【選択図】 図2
Description
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は、第1の実施形態に係る水素センサを備えた燃料電池システムを示す概略構成図である。
燃料電池2は、例えば陽イオン交換膜等からなる固体高分子電解質膜を燃料極と酸素極で挟持した電解質膜電極構造体を、更に一対のセパレータで挟持してなる単セル(図示略)を多数組積層して構成されたスタックからなる。
そして、燃料極側の出口側配管5および酸素極側の出口側配管(流路)6から未反応の反応ガス(例えば、水素や空気等)を含むいわゆるオフガスが排出される。
一方、反応済みの空気中に水分を多量に含んだ空気オフガス(カソードオフガス)は、希釈器26および出口側配管6を介して大気中へ排出される。
希釈器26は、水素排出路25から取り込んだ水素オフガスを、燃料電池2から排出された空気オフガスによって適宜の倍率で希釈し、希釈ガスとして排出することができるように構成されている。
そして、この希釈器26の下流には、ガス接触燃焼式の水素センサ1が配置されており、これにより希釈ガスの水素濃度が監視されるようになっている。ここで、この水素センサ1は、空気オフガスの流通方向が水平方向となるように配置された出口側配管6の鉛直方向上部に配置されている。
図2に示すように、出口側配管6内を流れる希釈ガスは、素子収容部34の底壁31cに形成された2つのガス通流部70のうちの少なくとも1つのガス通流部70からガス検出室R内に取り込まれる。そして、ガス検出室R内に取り込まれた希釈ガスは、ガス検出室R内で僅かに滞留した後、2つのガス通流部70のうちの少なくとも一方から出て行くこととなる。
素子収容部34に2つのガス通流部70を設けるので、ガス通流部70の目詰まりによる希釈ガスの取込量の減少を抑制するとともに、取り込んだガスの滞留を抑制することができる。また、このようにガス通流部70の目詰まりが抑制されることで、水素の検出精度を向上させることができるとともに、水素センサ1の寿命の向上を安価に達成することができる。
第1の実施形態では、希釈ガスの流れ方向に並ぶように2つのガス通流部70を素子収容部34の底壁34cに配設したが、本発明はこれに限定されず、ガス通流部70の位置は底壁34cのどの位置に設けてもよい。さらに、2つのガス通流部70の大きさ、形状等は、一方と他方とで異なるようにして、一方を主にガスの取り込み専用として機能させ、他方を主にガスの排出専用として機能させるようにしてもよい。
第1の実施形態では、素子収容部34の横断面の外周形状を円状としたが、本発明はこれに限定されず、例えば楕円状や多角形状など、どのような形状であってもよい。
以下に、本発明の第2の実施形態について説明する。この実施形態は第1の実施形態の素子収容部の構造を変更したものなので、第1の実施形態と同様の構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。参照する図面において、図4は第2の実施形態に係る水素センサの内部を示す断面図であり、図5は図4のC−C断面図(a)と、図5(a)のD−D断面図(b)である。
素子収容部34’は、その上半部が第1の実施形態の素子収容部34の上半部と同様の形状および構造になっている反面、その下半部の周壁34aに2つのガス通流部70が設けられる点と、底壁34cに水抜き孔34d等が設けられる点で、第1の実施形態とは異なるように構成されている。
図5(b)に示すように、出口側配管6内を流れる希釈ガスは、素子収容部34の前面FFに設けられたガス通流部70からガス検出室R内に入ってくるとともに、ガス検出室R内で僅かに滞留した後、側背部SBに設けられたガス通流部70から出て行くこととなる。そして、このようにガス通流部70からガス検出室R内に希釈ガスを取り込んだ後に、その内部温度が低下して希釈ガスの一部の水蒸気が液化した場合には、図5(a)に示すように、素子収容部34’の内面に、水滴Wが付くこととなる。
2つのガス通流部70が希釈ガスの流れ方向において重なるように設けられることで、希釈ガスが素子収容部34’内をスムーズに通過することとなるので、素子収容部34’内で希釈ガスが滞留するのをさらに抑制することができるとともに、出口側配管6の内面6bから突出する素子収容部34’が希釈ガスの流れに対して抵抗となるのを極力抑えることができる。
素子収容部34には、水抜き孔34dおよび下流側へ折れ曲がった排水路36が設けられるので、内部に溜まった水を良好に排水できる。
第2の実施形態では、希釈ガスの流れ方向において重なるように2つのガス通流部70を素子収容部34’の周壁34aに配設したが、本発明はこれに限定されず、ガス通流部70の位置は周壁34aのどの位置に設けてもよい。ただし、第2の実施形態のように、2つのガス通流部70を希釈ガスの流れ方向において重なるように配設した場合には、前記したような素子収容部34’内における希釈ガスの滞留を抑制できるので、第2の実施形態のように構成するのが望ましい。
以下に、本発明の第3の実施形態について説明する。この実施形態は第2の実施形態の素子収容部の形状を変更したものなので、第2の実施形態と同様の構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。参照する図面において、図6は第3の実施形態に係る水素センサの内部を示す断面図であり、図7は図6のE−E断面図(a)と、図7(a)のF−F断面図(b)である。
素子収容部37は、その上半部が第2の実施形態の素子収容部34の上半部と同様の形状および構造になっている反面、その下半部の周壁37aが下方に向かうにつれて内側に傾くテーパ状に形成されている。これにより、図7(a)に示すように、希釈ガスの流れ方向に直交する面内における素子収容部37の断面積が、第2の実施形態の断面積(図5(a)参照)に比べて小さくなるので、本実施形態に係る素子収容部37が、第2の実施形態に係る素子収容部34よりも、希釈ガスの流れに対して抵抗とならないようになっている。さらに、素子収容部37の下半部の傾斜した周壁37aには、図7(b)に示すように、その前面FFと側背部SBとに2つのガス通流部70が希釈ガスの流れ方向において重なるように設けられている。
素子収容部37の下半部の周壁37aを傾けることで、希釈ガスの流れに対して直交する面内における素子収容部37の断面積(希釈ガスが直接当たる面)を小さくしたので、水素センサ1”が希釈ガスの流れに対して抵抗となるのを極力抑えることができる。また、これにより、燃料電池2から排出される空気オフガスがスムーズに流れて出ていくこととなるので、エア供給のエネルギ消費を抑えることが可能となる。
第3の実施形態では、希釈ガスの流れ方向において重なるように2つのガス通流部70を素子収容部37の傾斜した周壁37aに配設したが、本発明はこれに限定されず、ガス通流部70の位置は周壁37aのどの位置に設けてもよい。ただし、第3の実施形態のように、2つのガス通流部70を希釈ガスの流れ方向において重なるように配設した場合には、第2の実施形態と同様の効果(素子収容部37内における希釈ガスの滞留を抑制できる効果)を奏するので、第3の実施形態のように構成するのが望ましい。
前記実施形態では、被検出ガスを水素としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、一酸化炭素、硫化水素など他のガスであってもよい。さらに、前記実施形態では、ガスセンサとして接触燃焼式のガスセンサを採用したが、本発明はガス検出室を備えるガスセンサであればどのようなものでもよく、例えば、半導体式のガスセンサなど、他の方式のガスセンサであってもよい。
前記した第2,第3の実施形態では、希釈ガスの流れ方向において2つのガス通流部70を完全に重なるように配設したが、本発明はこれに限定されず、多少ずれて重なるように2つのガス通流部70を配設してもよい。
34,34’,37 素子収容部
34a,37a 周壁
34b 溝
34c,37c 底壁
35 シール部材
36 排水路
6 出口側配管(流路)
6a 取付座(壁)
6b 内面
50 ガス検出素子
51 検出素子
52 温度補償素子
60 ヒータ
70 ガス通流部
71 開口部
72 撥水フィルタ
73 防爆フィルタ
R ガス検出室
Claims (2)
- 気体中に含まれる被検出ガスを検出するガス検出素子と、
前記ガス検出素子を収容する素子収容部と、
前記素子収容部の内外へ前記気体を通流させるガス通流部と、を備え、
前記ガス通流部は、少なくとも2つ設けられていることを特徴とするガスセンサ。 - 前記素子収容部は、前記気体が流れる流路の内面から突設され、
前記2つのガス通流部は、前記気体の流れ方向において重なるように、前記素子収容部の周壁に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
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