JP4761664B2 - ガス濃度測定方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体式センサを用いたガス警報器、検知器が使用される全ての分野に関するものであり、さらに詳細には、通電状態で検知対象のガスに感応してセンサ出力が変化する半導体式センサを使用して、この半導体式センサからのセンサ出力に基づいてガスのガス濃度を測定するガス濃度測定方法あるいは測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体式センサの出力は、電圧を印加すると、初期に急激に立ちあがり、以後経時的に、徐々にその出力が低下、安定する。即ち、ガスの無い状態にあっては、半導体式センサの出力は、初期に立ち上がるのみで、数分から数時間後には通電状態が維持されても0出力となる。一方、所定の濃度のガスがある場合は、数十秒から数分後には、ガス濃度に対応した一定の出力値で安定する。
【0003】
このような挙動は、半導体式センサに固有のものであるが、上記のような安定状態になるには、数分から数時間を要する。例えば、ガスが無い場合にあっても、センサ出力は、実質、数十分から時間単位で、初めて、その出力が0となる。
【0004】
従って、従来、この種の半導体式センサを使用する場合は、通電時から、所定時間を待って、ガス濃度の測定を始める必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにセンサ出力が安定化するまで待って、ガス濃度の測定を始めるのは、時間的な無駄が多い。
一方、センサが安定化しない状態で、センサのみの出力に基づいてガス濃度を測定する場合は、実際のガス濃度に変化がないにも係わらず、センサ出力(ガス濃度)が経時的に低下することとなり、信頼性のあるガス濃度測定が行えない。
このような状況を、図7に示した。図7は、ガスが無い状態で初期に通電が開始され、通電状態を維持したまま、その後、センサを一定濃度のガスに接触させた場合のセンサ出力の状況を示した。この場合のセンサ出力を実線で、ガスとの非接触状態を維持した場合のセンサ出力を一点鎖線で示した。
【0006】
同図からも判明するように、ガスとの接触を持った後のセンサ出力は、経時的に徐々に低下している。この場合、本来、ガス濃度は一定として測定さるべきであるが、センサ出力値に比例したガス濃度を、そのまま測定結果とすると、ガス濃度が低下していることとなり、不合理である。
【0007】
一方、図8に示すように、センサ出力がある程度安定化した状態で0点設定したり、通電開始から一定時間経過した時点のセンサ出力を強制的に0点とする構成を採用した場合、0点設定時とガス測定時との間に時間経過があり、センサ出力がなお低下している場合は、ガス測定時直前(ガスとの接触はいまだ起こっていないとする)では、測定値はマイナス出力を出すこととなる。この場合、ガス濃度の測定開始時点において、センサ出力がマイナス側に振っていることとなり、測定者が測定結果に疑問を挟むことともなり易い。
【0008】
本発明の目的は、短時間にセンサ出力の安定が得られにくい半導体式センサを利用してガス濃度を測定する場合に、濃度測定を通電後早期に開始できる測定方法及び装置を得るとともに、ガスとの非接触状態にあっても、測定値がマイナス値を示すことのないガス濃度測定方法及び、そのような方法を使用するガス濃度測定装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための、通電状態で検知対象のガスに感応して抵抗値が変化する半導体式センサをブリッジ回路に設け、前記半導体式センサの抵抗値の変化に基づく電圧の変化をセンサ出力として取り出し、当該センサ出力に基づいて前記ガスのガス濃度を測定するガス濃度測定方法の特徴手段は、請求項1に記載されているように、
前記半導体式センサの通電を開始した後における時刻である初期出力取り込み時の前記センサ出力を、初期センサ出力として取り込む初期出力取り込み工程と、
前記半導体式センサに対して予め求められている正規化基準出力と、前記初期センサ出力との関係に基づいて、前記初期センサ出力が、検知対象ガスが無い状態におけるセンサ出力である無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定工程と、
前記判定工程において、前記初期センサ出力が前記無ガス出力に対応するものであると判定された場合に、前記半導体式センサに対して予め求められており、前記初期出力取り込み時からの経過時間に対して求められている0点補正用補正曲線と、前記初期センサ出力に基づいて、初期出力取り込み時以降の無ガス出力予測値を求める予測工程と、
前記初期出力取り込み時以降のガス濃度測定時刻のガス濃度を、当該時刻の前記センサ出力と前記無ガス出力予測値とに基づいて求めるガス濃度導出工程から構成され、
前記判定工程における、前記初期センサ出力が無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定基準として、複数の判定基準を備えるとともに、
前記複数の判定基準それぞれに対して、前記予測工程で使用する前記0点補正用補正曲線を備えることにある。
【0010】
発明者らが、本願発明に到達した経過に基づいて以下、本願の作用・効果を説明する。
発明者は、多数の半導体式センサについて初期センサ出力の経時的変化を測定した結果、センサ出力の初期安定化挙動は、センサ出力を正規化すると、通電後のある時間経過後のセンサ出力(センサ出力正規化値と呼ぶ)に、経過時間に関する係数(本願にいう0点補正用補正曲線を成す)を順次、乗じて行くことで予測できることが判った。
【0011】
さらに、有効なセンサの通電初期のセンサ出力の立ち下がりは、センサがガスに接触しない状態では、前記センサ出力正規化値が所定の範囲内にあるかどうかで判別可能であることが判明した。ここで、有効なセンサとは、センサの活性が確保されているセンサのことで、センサは長期間無通電の状態に置くとセンサの活性が低下し、ガス濃度に対するセンサ出力が低下し測定に供し得ない。例えば、センサがガスに接触しない状態で通電を開始すると、5分後には実施形態に示すものの場合、本願に言うセンサ出力正規化値で、ほぼ30%(0.3)以下に収まる。
言い換えれば、センサの通電を開示した初期に、5分で30%以下まで立ち下がっている場合は、センサの活性が保たれ、且つ、センサがガスに接触しない状態で通電を開始しているとみることができるため、この状態で、この時点以降のセンサの0点を予測可能であることが判明したのである。
【0012】
従って、本願にあっては、初期出力取り込み工程で、初期出力取り込み時の前記センサ出力を、初期センサ出力として取り込む。
そして、この値を基に、判定工程で、既知の正規化基準出力と、初期センサ出力との関係に基づいて、初期センサ出力が、検知対象ガスが無い状態におけるセンサ出力である無ガス出力に対応するものかどうかを判定する。
そして、この判定工程において、初期センサ出力が前記無ガス出力に対応するものであると判定された場合に、予測工程で、0点補正用補正曲線と、初期センサ出力に基づいて、初期出力取り込み時以降の無ガス出力予測値を求める。
ガス濃度の導出にあたっては、このセンサ出力と無ガス出力予測値とに基づいて、これを行う。
【0013】
従って、この手法にあっては、ガス濃度測定装置の使用にあたって、先ず、ガスに接触しない状態で、通電を開始し、センサの安定化を待つことなく、初期出力取り込み時のセンサ出力に基づいて、以降の0点(無ガス出力予測値)を予測し、これを利用して、ガス濃度を導出することができるため、従来よりも早くからガス濃度測定を開始できるとともに、無ガス出力予測値を使用することで、結果的に、ガス濃度測定を早期に開始するものでありながら、信頼性の高い測定を実行することができる。
【0014】
さらに、判定基準として、複数の判定基準を備えるとともに、これら複数の判定基準それぞれに対して、それぞれ、0点補正用補正曲線を備えることで、初期の安定化挙動の異なるガスセンサに対しても、適切な無ガス出力予測値を得て、信頼性の高い測定を実行できる。
【0015】
このようなガス濃度測定方法を使用する装置としては、請求項6に記載されているように、ブリッジ回路に設けられ、通電状態で検知対象のガスに感応して抵抗値が変化する半導体式センサと、前記半導体式センサの抵抗値の変化に基づく電圧の変化をセンサ出力として取り出し、当該センサ出力に基づいて前記ガスのガス濃度を導出するガス濃度導出手段を備えたガス濃度測定装置であって、
前記半導体式センサの通電を開始した後における時刻である初期出力取り込み時の前記センサ出力を、初期センサ出力として取り込む初期出力取り込み手段と、
前記半導体式センサに対して予め求められている正規化基準出力と、前記初期センサ出力との関係に基づいて、前記初期センサ出力が、検知対象ガスが無い状態におけるセンサ出力である無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定手段と、
前記判定手段において、前記初期センサ出力が前記無ガス出力に対応するものであると判定された場合に、前記半導体式センサに対して予め求められており、前記初期出力取り込み時からの経過時間に対して求められている0点補正用補正曲線と、前記初期センサ出力に基づいて、初期出力取り込み時以降の無ガス出力予測値を求める無ガス出力予測手段とを備え、
前記ガス濃度導出手段が、前記初期出力取り込み時以降のガス濃度測定時刻のガス濃度を、当該時刻の前記センサ出力と前記無ガス出力予測値とに基づいて求める構成で、
前記判定手段に、前記初期センサ出力が無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定基準として、複数の判定基準を備えるとともに、
前記無ガス出力予測手段に、前記複数の判定基準それぞれに対して、予測において使用する前記0点補正用補正曲線を備えたものとしておけば良い。
【0016】
さて、請求項1に記載のガス濃度測定方法の場合に、請求項2に記載されている様に、前記ガス濃度測定時刻において、その時刻の前記センサ出力が該時刻の前記無ガス出力予測値を下回っている場合に、前記予測工程において、前記ガス濃度測定時刻の前記センサ出力に基づいて、新たな無ガス出力予測値を予測することが好ましい。
【0017】
ガス濃度測定時刻において、その時刻のセンサ出力が該時刻の無ガス出力予測値を下回っている場合とは、無ガス出力予測値の予測が適切に行われていないことを示しており、予測値よりセンサの実際の0点が、大きく低下していることを示している。
従って、この場合は、ガス濃度測定時刻のセンサ出力を参考として、これに合致するように、無ガス出力予測値を新たに予測し直すことで、0点が適切に補正された測定を行うことができる。
さらに、このようにすることにより、ガス濃度の表示出力としては、マイナス値が表示されることを避けることが可能となる。
【0018】
このような測定方法を使用するガス濃度測定装置としては、請求項7に記載されているように、前記無ガス出力予測手段が、前記ガス濃度測定時刻において、その時刻の前記センサ出力が該時刻の前記無ガス出力予測値を下回っている場合に、前記ガス濃度測定時刻の前記センサ出力に基づいて、新たな無ガス出力予測値を予測する構成としておけば良い。
【0019】
さて、前記予測工程において、新たな無ガス出力予測値を予測する場合、請求項3に記載されているように、ガス濃度測定時刻の前記センサ出力と、ガス濃度測定時刻の無ガス出力予測値との関係を使用してガス濃度測定時刻以降の新たな無ガス出力予測値を予測することが好ましい。
この場合、センサ出力が無ガス出力予測値を下回った時刻での状況に応じて、以降の無ガス出力予測値を適正なものとできる。
【0020】
また、前記予測工程において、新たな無ガス出力予測値を予測するに、請求項4に記載されているように、ガス濃度測定時刻の前記センサ出力と、0点補正用補正曲線とに基づいて、初期センサ出力の初期センサ出力補正値を求め、
この初期センサ出力補正値と、0点補正用補正曲線とに基づいて、新たな無ガス出力予測値を予測する構成としても良い。
この場合は、補正曲線が有している変化傾向を守りながら、初期センサ取り込み時の真の値に基づいた無ガス出力予測値を得ることができる。
【0021】
請求項5に記載されているように、前記初期出力取り込み時が、前記通電開始からの経過時間によって設定されるものとするのが好ましい。初期の安定化傾向は、通電開始時からの経過時間に依存した変化を示すためである。
【0022】
請求項10に記載されているように、ガス濃度測定装置が、ガス濃度導出手段により導出されるガス濃度を、数値で表示出力するガス濃度表示手段を備えたものである場合、濃度表示が適切なものとなるとともに、請求項7〜9のいずれか1項記載のガス濃度測定装置にあっては、マイナス表示が出ないものとなり、使用者にとっても安心して使用できる。
【0023】
さて、請求項11に記載されているように、前記半導体式センサが、熱線型半導体式センサであり、前記判定にあって、前記初期センサ出力を前記正規化基準出力で除算した正規化値が、0.3〜0.2の範囲にあるか、0.2未満の範囲にある場合に、前記初期センサ出力が無ガス出力であることが好ましい。
このような、熱線型半導体式センサにあっては、センサが、例えばエチルアルコールガスに接触しない状態でのセンサ出力に依存して、上記判定基準で適切な判断を行うことが可能であり、最低限の0点補正用補正曲線を備えて、信頼性の高いガス濃度測定を行える。
【0024】
また、請求項12に記載されている様に、このセンサにあっては、前記正規化基準出力が、濃度1000ppmの検知対象のガスを基準半導体式センサで測定した場合のセンサ出力であることが好ましい。
この基準で、安定化状況を良好に一般化できたからである。
【0025】
【発明の実施の形態】
本願の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1には、本願のガス濃度測定装置1の概略構成が示されている。
本願のガス濃度測定装置1は、半導体式センサ2のセンサ出力に基づいて、検知対象のガスの濃度を測定するものであり、そのハード側機器として、半導体式センサ2、このセンサの電気的特性の変化をセンサ出力として検出するための検出回路3、検出回路3により求まるセンサ出力をガス濃度に変換する動作、その他の動作をするためのメインCPU4、メインCPU4からガス濃度出力を受けて、数値表示形態で出力するガス濃度表示手段5、さらには、メインCPU内で導出されたガス濃度に基づいて音声出力を出力するための音声出力手段6が備えられている。このガス濃度表示手段5は、ガス濃度を数値として表示する液晶表示板であり、音声出力手段6はブザーである。
【0026】
本願のガス濃度測定装置1の特徴は、センサ出力をガス濃度に変換するメインCPU4内の変換処理にあり、これはマイコンの要部を構成するメインCPU4内に格納された処理プログラムの形態を取る。
その機能を、図1のメインCPU4内に示す機能ブロック図に基づいて、以下に説明する。
【0027】
本願は、センサ出力からガス濃度を決定するに、0点予測値としての無ガス出力予測値を使用する最も原則的な手法に基づくもの(第一種)、同じく無ガス出力予測値を使用するものでありながら、この予測値に対してガス濃度測定時刻のセンサ出力が下回った場合に、無ガス出力を、その時刻のセンサ出力に対応して新たな無ガス出力予測値を求めていくもの(第二種)、さらに、この予測値に対してガス濃度測定時刻のセンサ出力が上回っている場合にあっても、作業者の外部入力操作により、無ガス出力を、その外部入力操作時刻のセンサ出力に対応して新たな無ガス出力予測値とするもの(第三種)がある。
【0028】
以下の説明にあたっては、前記第一種を第一実施の形態に、第二種を第二、三実施の形態に、第三種を第四実施の形態に示す。これらの実施の形態において、上記したハード側機器の構成、働きは共通する。
【0029】
[第一実施の形態]
図1に示すように、メインCPU4内には、リアルタイムクロック7、初期出力取り込み手段8、判定手段9、無ガス出力予測手段10、記憶手段11、ガス濃度導出手段12、出力処理手段13が、それぞれ備えられている。
以下、各手段の働きを、図1、3を参照しながら、箇条書きする。
【0030】
1 リアルタイムクロック7
これは、現在時刻を出力するものであり、現在時刻は、初期出力取り込み手段8における通電開始から初期出力取り込み時の確認、さらには、初期出力取り込み時から現時点であるガス濃度測定時刻の確認等の用に、供される。
【0031】
2 記憶手段11
記憶手段11には、図1に示すように、本願の特徴構成に関するものとして、正規化基準出力と0点補正用補正曲線が記憶されている。
【0032】
正規化基準出力とは、ガス濃度測定装置1に備えられる半導体式センサ2の検出対象のガス1000ppmのセンサ出力である。
具体的には、この正規化基準出力は、センサによって変わり電圧表示で220mV〜420mVである。この正規化基準出力は、後述する判定手段9による判定にあたって、ガス濃度測定装置1に備えられる半導体式センサ2からのセンサ出力を正規化するのに使用される。
センサ出力正規化値は、センサ出力を正規化基準出力により除算した無次元値とされる。
【0033】
0点補正用補正曲線は、本願において初めて採用するものであり、図2に示すような曲線である。この実施の形態にあっては、第一0点補正用補正曲線と、第二0点補正用補正曲線との二本が予め求められている。
【0034】
この0点補正用補正曲線の由来に関して説明すると、発明者らが多数の同種の半導体式センサに関して、ガスがセンサに接触しないブランク状態において、これら半導体式センサの通電後のセンサ出力の経時的な出力変化は、通電後所定の時間経過後にあっては、前記センサ出力正規化値によって、ほぼ共通化できるとの新知見に基づくものである。
【0035】
即ち、発明者らは、複数の同種の半導体式センサを対象として、通電開始5分後(この時刻は本願における初期出力取り込み時とされる)以降のセンサ出力(正規化されたもの)の変化と、上記の初期出力取り込み時のセンサ出力正規化値との関係と調べた。結果、初期出力取り込み時のセンサ出力正規化値が所定の値の範囲内にあるものでは、それ以降のセンサ出力(正規化されたもの)の変化が、初期出力取り込み時のセンサ出力正規化値で共通化できることを見出した。
【0036】
0点補正用補正曲線は、図2に示すように横軸を経過時間と、縦軸を%表示の無次元数である補正係数とするものであり、経過時間の関数として求まる。同図において、横軸の原点は、半導体式センサの通電開始時とされており、係数100%は、通電開始時から5分経過時点(初期出力取り込み時)のセンサ出力正規化値である。
【0037】
この0点補正用補正曲線を使用することによって、通電から5分後のセンサ出力が判れば、通電開始時5分以降のセンサ出力の予測値(この予測値を本願にあっては無ガス出力予測値と呼ぶ)を、この補正曲線から予測・決定できる。
【0038】
本願のガス濃度測定装置1には、二つの0点補正用補正曲線が予め求められ、用意されているが、これら二つの補正曲線は、それぞれ、初期出力取り込み時の前記センサ出力正規化値に対応したものである。
このセンサ出力正規化値の大小は、その値の導出手法からも判明するように、センサ初期のセンサ出力の立ち下がり特性の大小に依存したものであり、初期の立ち下がりが大きいもの(前記センサ出力正規化値が20%未満のもの)と小さいもの(前記センサ出力正規化値が20〜30%の範囲内のもの)とに分類され、一般化されている。同図からも判明するように、前者のほうが、後者より短時間で立ち下がることとなる。
【0039】
正規化基準出力は、後述する判定手段9により参照されて、この手段内における判定に利用される。
0点補正用補正曲線は、後述する無ガス出力予測手段10により参照されて、この手段内において、無ガス出力予測値の導出に使用される。
【0040】
3 初期出力取り込み手段8
この手段8は、半導体式センサ2の通電を開始した後における所定の時刻である初期出力取り込み時(具体的には通電開始時から5分経過後の時刻)のセンサ出力を、初期センサ出力として取り込むものであり、この値を判定手段9に送る。
【0041】
4 判定手段9
この手段9は、記憶手段11に記憶された前記正規化基準出力を参照するとともに、この出力と初期センサ出力とからセンサ出力正規化値を求め、この正規化値と、この正規化値に対して予め求められている判定基準値との比較結果に基づいて、初期センサ出力が、検知対象ガスが無い状態におけるセンサ出力である無ガス出力に対応するものかどうかを判定する。
【0042】
具体的には、本実施形態の場合、センサ出力正規化値が20%未満の場合、あるいは20〜30%の範囲にある場合に、初期センサ出力が、検知対象ガスが無い状態におけるセンサ出力である無ガス出力に対応するものであると判定する。
一方、30%を越えている場合は、ガスセンサがガスに接触している可能性が高いと判定する。この場合は、本願ガス濃度測定装置にあっては、本願にいうガス測定形態を取ることはない。
【0043】
5 無ガス出力予測手段10
この手段10は、判定手段9から初期センサ出力を受けるとともに、記憶手段11に記憶された0点補正用補正曲線を参照して、初期出力取り込み時以降の無ガス出力予測値を求める。
この無ガス出力予測値は、初期出力取り込み時以降における、ガスに接触しない状態でのセンサ出力の経時的な変化が、前記0点補正用補正曲線の変化に合致するものとして求められる。
この場合、前記センサ出力正規化値に対応して、使用する補正曲線が変えられる。このようにして、無ガス出力予測値が求まることとなる。図3に、一点鎖線で、この予測値を示した。
この無ガス出力予測値は、初期出力取り込み時以降の各ガス濃度測定時刻毎に予測出力され、ガス濃度導出手段12に送られる。
【0044】
さらに具体的に説明すると、図2を使用して、通電5分後のセンサ出力が正規化出力で20〜30%の間の場合は、図2の第二0点補正用補正曲線を使用して通電5分後のセンサ出力に乗じる。
通電5分後のセンサ出力が正規化出力で0〜20%の間の場合は、図2の第一補正用補正曲線を使用して通電印加後5分後のセンサ出力(正規化されたもの)に乗じる。
例えば、通電5分後のセンサ出力が正規化値で0.25(25%)であったとすると、第二0点補正用補正曲線を使うことになり、正規化値で、25分後には、0.053(正規化された予測値で、0.25(センサ出力)×0.21(補正曲線からの係数))、50分後には、0.025(正規化された予測値で、0.25(センサ出力)×0.1(補正曲線からの係数))になることと予測する。
また、第一補正用補正曲線の場合、70分後には補正が無くなり、センサが安定することを示している。
【0045】
6 ガス濃度導出手段12
この手段12にあっては、ガス濃度測定時刻にあって、その無ガス出力予測値を前記無ガス出力予測手段10から得るとともに、別途入力されるセンサ出力を利用して、ガス濃度を導出する。
具体的には、センサ出力から無ガス出力予測値を減算して、その減算値からガス濃度を求める。
このようにして求まるガス濃度は、出力処理手段13に送られる。
7 出力処理手段13
この手段13にあっては、ガス濃度測定装置1に備えられる出力機器5、6の出力形態に合致するように、処理が行われる。
ガス濃度表示手段5に対しては、ガス濃度データーの丸め込みが行われる。
音声出力手段6に対しては、ガス濃度は警報出力レベルと比較され、このレベルより大きい場合は、音声出力指令が音声出力手段6側に出され、小さい場合は、音声出力指令は出されない。
【0046】
上記のような構造と採用することにより、本願のガス濃度測定装置1にあっては、0点補正が適切に行われた状態のガス濃度の測定結果を、各ガス濃度測定時刻毎に得ることができる。
【0047】
以上の構成により、このガス濃度測定装置1にあっては、ガス濃度測定方法として以下の手法を採用していることとなる。
【0048】
イ 初期出力取り込み手段8は、半導体式センサ2の通電を開始した後における所定の時刻である初期出力取り込み時のセンサ出力を、初期センサ出力として取り込む初期出力取り込み工程を実行する。
【0049】
ロ 判定手段9は、半導体式センサ2に対して予め求められている正規化基準出力と、初期センサ出力との関係に基づいて、初期センサ出力が、検知対象ガスが無い状態におけるセンサ出力である無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定工程を実行する。この場合、複数の判定基準が使用される。
【0050】
ハ 前記無ガス出力予測手段10は、前記判定工程において、初期センサ出力が無ガス出力に対応するものであると判定された場合に、半導体式センサに対して予め求められており、初期出力取り込み時からの経過時間に対して求められている0点補正用補正曲線と、初期センサ出力に基づいて、初期出力取り込み時以降の無ガス出力予測値を求める予測工程を実行する。この場合、前記判定工程で採用された判定基準に従って、対応した0点補正用補正曲線が使用される。
【0051】
ニ 前記ガス濃度導出手段12は、初期出力取り込み時以降のガス濃度測定時刻のガス濃度を、当該時刻の前記センサ出力と無ガス出力予測値とに基づいて求めるガス濃度導出工程を実行する。
【0052】
以上が、本願の第一実施の形態の説明であるが、本願にあっては、上記の無ガス出力予測値に対して、ガス濃度測定時刻において、その時刻のセンサ出力が、その時刻の無ガス出力予測値を下回った場合(この場合、これまで説明してきた手法のみでは、マイナス出力を表示することとなる)に、新たな無ガス出力予測値を予測可能に構成されている。
【0053】
即ち、第二・第三実施の形態にあっては、前記無ガス出力予測手段10が、ガス濃度測定時刻において、その時刻の前記センサ出力が該時刻の前記無ガス出力予測値を下回っている場合に、ガス濃度測定時刻のセンサ出力に基づいて、新たな無ガス出力予測値を予測するように構成されるとともに、この新たな無ガス出力予測値を、前記ガス濃度導出手段12側に、無ガス出力予測値として送る構成が採用されている。
【0054】
この場合、第一実施の形態における予測工程において、ガス濃度測定時刻で、その時刻の前記センサ出力が該時刻の前記無ガス出力予測値を下回っている場合に、ガス濃度測定時刻の前記センサ出力に基づいて、新たな無ガス出力予測値を予測し、この新たな無ガス出力予測値を無ガス出力予測値とする測定方法を採用することとなる。
【0055】
第二・第三実施の形態にあっては、新たな無ガス出力予測値の予測が行われ、これが無ガス出力予測値として使用される。
この手法のみに関して、図4、5を使用して説明する。図4は第二実施の形態の処理に対応し、図5は第三実施の形態の処理に対応する。これらの図面において、実線はセンサ出力を、一点鎖線は初期出力取り込み時の情報に基づいて設定される無ガス出力予測値を、二点鎖線は新たな無ガス出力予測値を示している。
【0056】
[第二実施の形態]
この実施形態は、ガス濃度測定時刻において、その時刻のセンサ出力が該時刻の無ガス出力予測値を下回っている場合に、0点補正用補正曲線、この補正曲線を適用する初期センサ出力の変更を行うことなく、新たな無ガス出力予測値を得るものである。
【0057】
以下、図4を参照しながら説明する。
図4は、通電開始後、センサ出力が順次低下してきた状況を実線で示しており、初期出力取り込み時である5分以降において、初期の無ガス出力予測値が一点鎖線で示されるように出力され、ガス濃度の測定が始っていることを示している。
同図に示す無ガス出力更新時は、センサ出力と初期の無ガス出力予測値との関係を最初にチェックしている時点であり、ここまでは、初回の無ガス出力予測値がそのまま使用されてくる。
さて、同図において、センサ出力が、チェックを実行して、初回の無ガス出力予測値を下回る時点である無ガス出力更新時において、新たな無ガス出力予測値の予測が始る。同図に二点鎖線で示すものが新たな無ガス出力予測値である。
この第二実施の形態にあっては、以下の式に従って新たな無ガス出力予測値が決められる。
【0058】
[新たな無ガス出力予測値]=[初回の無ガス出力予測値]×
[無ガス出力更新時のセンサ出力]/[無ガス出力更新時の無ガス出力予測値]
ここで、
[新たな無ガス出力予測値]は、無ガス出力更新時以降の経過時間の関数とされる。
[初回の無ガス出力予測値]は、これまで説明してきた通り、初期出力取り込み時以降の経過時間の関数で、先に説明した0点補正用補正曲線に適合するように予測されたものである。
【0059】
従って、この方式では、無ガス出力更新時となるガス濃度測定時刻において、初回の無ガス出力予測値とセンサ出力の比を取って、この比分だけ、初回の無ガス出力が下がった状態の値を、新たな無ガス出力予測値とする。
この更新は、順次、チェックを伴って実行され、センサ出力が予測値を下回った場合に実施する。説明を容易とするため、チェック間隔を非常に広くとって図示しているが、実際は、非常に短い時間間隔でチェック・更新を実行する。
このようにして、新たな無ガス出力予測値をセンサ出力の状態に合わせて更新することで、ガス濃度表示側では、不測にマイナス表示が出ないようにできる。
【0060】
[第三実施の形態]
この実施形態は、ガス濃度測定時刻において、その時刻のセンサ出力が該時刻の無ガス出力予測値を下回っている場合に、0点補正用補正曲線を適用する初期センサ出力を変更して、新たな無ガス出力予測値を得るものである。
【0061】
以下、図5を参照しながら説明する。
図5は、図4と同じく、通電開始後、センサ出力が順次低下してきた状況を実線で示しており、初期出力取り込み時である5分以降において、初期の無ガス出力予測値が一点鎖線で示されるように出力され、ガス濃度の測定が始まっていることを示している。先の説明と同様に、同図に示す無ガス出力更新時までは、初回の無ガス出力予測値がそのまま使用されてくる。
さて、同図でも、二点鎖線で示すものが新たな無ガス出力予測値である。
この第三実施の形態にあっては、新たな無ガス出力予測値の決定が、予測に使用する初期センサ出力値の、無ガス出力更新時のセンサ出力に依存した更新により決められる。即ち、新たな無ガス出力予測の基準となる新たな初期センサ出力は、以下の式に従って更新される。
【0062】
[新たな初期センサ出力]=[初回の初期センサ出力]×
[無ガス出力更新時のセンサ出力]/[無ガス出力更新時の無ガス出力予測値]
この場合も、新たな初期センサ出力に従って、0点補正用補正曲線を利用して設定される[新たな無ガス出力予測値]は、無ガス出力更新時以降の経過時間の関数とされる。
【0063】
この方式でも、更新は、順次、チェックを伴って、センサ出力が予測値を下回った場合に実施する。
このようにして、新たな無ガス出力予測値をセンサ出力の状態に合わせて更新することで、ガス濃度表示側では、不測にマイナス表示が出ないようにできる。
【0064】
上記第二、第三実施の形態にあっては、ガス濃度測定時刻にあって、センサ出力が無ガス出力予測値を下回った状況に対応する機能に関して述べたが、ガス濃度測定装置の使用者が、全くガスが来ていないと確認できる状態で、センサ出力がある場合は、積極的に無ガス出力予測値を、現状のセンサ出力に合わせて更新できる構造を有しているほうがよい場合もある。そこで、このような場合に対応する構成に関して、第四実施の形態を説明する。
【0065】
[第四実施の形態]
この実施形態は、ガス濃度測定装置に備えられる図1に示す0点リセットスイッチ14からの外部入力に基づいて、その時刻のセンサ出力に基づいて、新たな無ガス出力予測値を得るものである。
【0066】
以下、図6を参照しながら説明する。
図6は、図4、5と同じく、通電開始後、センサ出力が順次低下してきた状況を実線で示しており、初期出力取り込み時である5分以降において、初期の無ガス出力予測値が一点鎖線で示されるように出力され、ガス濃度の測定が始っていることを示している。これまで説明したと同様に、同図に示すリセット外部入力時までは、初回の無ガス出力予測値がそのまま使用されてくる。
【0067】
さて、同図でも、二点鎖線で示すものが新たな無ガス出力予測値である。
この第四実施の形態にあっては、新たな無ガス出力予測値の決定が、リセット外部入力があった場合のセンサ出力値とされる。
このようにしても、新たな無ガス出力予測値をセンサ出力の状態に合わせて更新することができる。
以降の無ガス出力予測は第二・第三の実施形態で説明した方法で予測する。
第二・第三の実施形態では、センサ出力が予測値のマイナス側になったときのみ、補正曲線を使用して再補正するが、第四の実施形態では、プラス側になった場合の再補正も可能とする。
【0068】
〔別実施の形態〕
本願の別実施の形態に関して説明する。
(イ) 上記の実施の形態にあっては、半導体式センサとして、熱線型半導体式センサを使用する場合を示したが。本願は、半導体式センサでは、任意のものに使用でき、厚膜型、薄膜型半導体式センサ等に対しても使用できる。
(ロ) 初期出力取り込み時の設定は、通電開始時から一定の時間経過時(5分)としたが、これは任意に選択可能である。
さらに、半導体式センサのセンサ出力の絶対値が所定の値(正規化値ベースで)となる時期としても良い。この場合は、本願にいう初期出力取り込み工程と、その後の判定工程を同時に実行していることとなる。
(ハ) 上記の実施の形態にあっては、無ガス出力であることの判定基準を、2基準としたが、任意複数の基準としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願のガス濃度測定装置の機能ブロック図
【図2】0点補正用補正曲線を示す図
【図3】本願のガス濃度測定方法によるガス濃度導出の状態を示す図
【図4】新たな無ガス出力予測値を予測する場合における、本願のガス濃度測定方法によるガス濃度導出の状態を示す図
【図5】新たな無ガス出力予測値を予測する場合における、本願のガス濃度測定方法によるガス濃度導出の状態を示す図
【図6】新たな無ガス出力予測値を予測する場合における、本願のガス濃度測定方法によるガス濃度導出の状態を示す図
【図7】従来の測定状態を示す図
【図8】従来の測定状態を示す図
【符号の説明】
1 ガス濃度測定装置
2 半導体式センサ
3 検出回路
4 メインCPU
5 ガス濃度表示手段
6 音声出力手段
7 リアルタイムクロック
8 初期出力取り込み手段
9 判定手段
10 無ガス出力予測手段
11 記憶手段
12 ガス濃度導出手段
13 出力処理手段
14 リセットスイッチ

Claims (11)

  1. 通電状態で検知対象のガスに感応して抵抗値が変化する半導体式センサをブリッジ回路に設け、前記半導体式センサの抵抗値の変化に基づく電圧の変化をセンサ出力として取り出し、当該センサ出力に基づいて前記ガスのガス濃度を測定するガス濃度測定方法であって、
    前記半導体式センサの通電を開始した後における時刻である初期出力取り込み時の前記センサ出力を、初期センサ出力として取り込む初期出力取り込み工程と、
    前記半導体式センサに対して予め求められている正規化基準出力と、前記初期センサ出力との関係に基づいて、前記初期センサ出力が、検知対象ガスが無い状態におけるセンサ出力である無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定工程と、
    前記判定工程において、前記初期センサ出力が前記無ガス出力に対応するものであると判定された場合に、前記半導体式センサに対して予め求められており、前記初期出力取り込み時からの経過時間に対して求められている0点補正用補正曲線と、前記初期センサ出力とに基づいて、初期出力取り込み時以降の無ガス出力予測値を求める予測工程と、
    前記初期出力取り込み時以降のガス濃度測定時刻のガス濃度を、当該時刻の前記センサ出力と前記無ガス出力予測値とに基づいて求めるガス濃度導出工程から構成され、
    前記判定工程における、前記初期センサ出力が無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定基準として、複数の判定基準を備えるとともに、
    前記複数の判定基準それぞれに対して、前記予測工程で使用する前記0点補正用補正曲線を備えるガス濃度測定方法。
  2. 前記ガス濃度測定時刻において、その時刻の前記センサ出力が該時刻の前記無ガス出力予測値を下回っている場合に、前記予測工程において、前記ガス濃度測定時刻の前記センサ出力に基づいて、新たな無ガス出力予測値を予測する請求項1記載のガス濃度測定方法。
  3. 前記予測工程において、前記新たな無ガス出力予測値を予測するに、前記ガス濃度測定時刻の前記センサ出力と、前記ガス濃度測定時刻の前記無ガス出力予測値との関係を使用して前記ガス濃度測定時刻以降の前記新たな無ガス出力予測値を予測する請求項2記載のガス濃度測定方法。
  4. 前記予測工程において、前記新たな無ガス出力予測値を予測するに、前記ガス濃度測定時刻の前記センサ出力と、前記0点補正用補正曲線とに基づいて、前記初期センサ出力の初期センサ出力補正値を求め、
    前記初期センサ出力補正値と、前記0点補正用補正曲線とに基づいて、前記新たな無ガス出力予測値を予測する請求項2記載のガス濃度測定方法。
  5. 前記初期出力取り込み時が、前記通電開始からの経過時間によって設定される請求項1〜4のいずれか1項記載のガス濃度測定方法。
  6. ブリッジ回路に設けられ、通電状態で検知対象のガスに感応して抵抗値が変化する半導体式センサと、前記半導体式センサの抵抗値の変化に基づく電圧の変化をセンサ出力として取り出し、当該センサ出力に基づいて前記ガスのガス濃度を導出するガス濃度導出手段を備えたガス濃度測定装置であって、
    前記半導体式センサの通電を開始した後における時刻である初期出力取り込み時の前記センサ出力を、初期センサ出力として取り込む初期出力取り込み手段と、
    前記半導体式センサに対して予め求められている正規化基準出力と、前記初期センサ出力との関係に基づいて、前記初期センサ出力が、検知対象ガスが無い状態におけるセンサ出力である無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定手段と、
    前記判定手段において、前記初期センサ出力が前記無ガス出力に対応するものであると判定された場合に、前記半導体式センサに対して予め求められており、前記初期出力取り込み時からの経過時間に対して求められている0点補正用補正曲線と、前記初期センサ出力に基づいて、初期出力取り込み時以降の無ガス出力予測値を求める無ガス出力予測手段とを備え、
    前記ガス濃度導出手段が、前記初期出力取り込み時以降のガス濃度測定時刻のガス濃度を、当該時刻の前記センサ出力と前記無ガス出力予測値とに基づいて求める構成で、
    前記判定手段に、前記初期センサ出力が無ガス出力に対応するものかどうかを判定する判定基準として、複数の判定基準を備えるとともに、
    前記無ガス出力予測手段に、前記複数の判定基準それぞれに対して、予測において使用する前記0点補正用補正曲線を備えたガス濃度測定装置。
  7. 前記無ガス出力予測手段が、前記ガス濃度測定時刻において、その時刻の前記センサ出力が該時刻の前記無ガス出力予測値を下回っている場合に、前記ガス濃度測定時刻の前記センサ出力に基づいて、新たな無ガス出力予測値を予測する請求項6記載のガス濃度測定装置。
  8. 前記初期出力取り込み時が、前記通電開始からの経過時間によって設定される請求項6〜7のいずれか1項記載のガス濃度測定装置。
  9. 前記ガス濃度導出手段により導出されるガス濃度を、数値で表示出力するガス濃度表示手段を備えた請求項6〜8のいずれか1項記載のガス濃度測定装置。
  10. 前記半導体式センサが、熱線型半導体式センサであり、前記判定にあって、前記初期センサ出力を前記正規化基準出力で除算した正規化値が、0.3〜0.2の範囲にあるか、0.2未満の範囲にある場合に、前記初期センサ出力が無ガス出力であると判定する請求項6〜9のいずれか1項記載のガス濃度測定装置。
  11. 前記半導体式センサが、熱線型半導体式センサであり、前記正規化基準出力が、濃度1000ppmの前記検知対象のガスを基準半導体式センサで測定した場合のセンサ出力である請求項6〜10のいずれか1項記載のガス濃度測定装置。
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