JP2001041111A - 内燃機関の蒸発燃料放出防止装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料放出防止装置

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JP2001041111A
JP2001041111A JP11211074A JP21107499A JP2001041111A JP 2001041111 A JP2001041111 A JP 2001041111A JP 11211074 A JP11211074 A JP 11211074A JP 21107499 A JP21107499 A JP 21107499A JP 2001041111 A JP2001041111 A JP 2001041111A
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fuel
tank
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valve
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Toru Kitamura
徹 北村
Norio Suzuki
典男 鈴木
Naohiro Kurokawa
直洋 黒川
Tetsuya Ishiguro
哲矢 石黒
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Honda Motor Co Ltd
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    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
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    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02D41/004Control of the valve or purge actuator, e.g. duty cycle, closed loop control of position
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸気管内圧力の変動があっても燃料タンク内
圧力を上昇させるような事態を確実に回避することがで
きる蒸発燃料放出防止装置を提供する。 【解決手段】 燃料タンクと内燃機関1の吸気管2とが
蒸発燃料通路20により接続され、蒸発燃料通路20を
開閉するタンク圧制御弁30が設けられている。燃料タ
ンク内圧PTANKが、検出した吸気管内絶対圧PBA
より所定圧ΔPB以上高いか否かを判別し(S16)、
PBA+ΔPB≦PTANKであるとき、タンク圧制御
弁30の開弁を許可する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の蒸発燃
料放出防止装置に関し、特に燃料タンク内を負圧に維持
することにより蒸発燃料の放出を防止するものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸気管と燃料タンクとを直接
接続する蒸発燃料通路を設けて、燃料タンク内を負圧
(大気圧より低い圧力)に維持することにより、蒸発燃
料の放出を防止する装置は、例えば特開平11−509
19号公報に示されている。この公報に示された装置で
は、前記蒸発燃料通路にタンク圧制御弁を設け、燃料タ
ンク内圧が吸気管内圧力より高いときに、そのタンク圧
制御弁の開弁を許可するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、吸気管
内圧力は機関の運転状態によって絶えず変動しているた
め、上記従来の装置では、タンク圧制御弁の開弁中に吸
気管内圧力が燃料タンク内圧より低くなり、燃料タンク
内圧力を上昇させてしまう場合があった。
【0004】本発明はこの点に着目してなされたもので
あり、吸気管内圧力の変動があっても燃料タンク内圧力
を上昇させるような事態を確実に回避することができる
蒸発燃料放出防止装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、燃料タンクと内燃機関の吸気
系とを接続する蒸発燃料通路と、該蒸発燃料通路の途中
に設けられ、該蒸発燃料通路を開閉する制御弁と、前記
燃料タンク内の圧力が大気圧より低くなるように前記制
御弁の開度を制御する制御手段とを備える内燃機関の蒸
発燃料放出防止装置において、前記燃料タンク内の圧力
を検出するタンク内圧力検出手段と、前記吸気系の圧力
を検出する吸気圧検出手段と、前記燃料タンク内圧が前
記吸気圧より所定圧以上高い場合に、前記制御弁の開弁
を許可する許可手段とを有することを特徴とする。
【0006】ここで「所定圧」は、制御弁の開度制御の
実行周期の間に吸気圧が変化しうる最大圧力より若干大
きな値、あるいは吸気圧の吸気圧検出手段による検出値
と、実際の吸気圧との差圧として想定される最大圧力よ
り若干大きな値とする。この構成によれば、燃料タンク
内圧が吸気圧より所定圧以上高い場合に、蒸発燃料通路
を開閉する制御弁の開弁が許可されるので、吸気管内圧
力の変動があっても燃料タンク内圧力を上昇させるよう
な事態を確実に回避することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る
内燃機関の蒸発燃料放出防止装置の構成を示す図であ
る。同図において、1は例えば4気筒を有する内燃機関
(以下単に「エンジン」という)であり、エンジン1の
吸気管2の途中にはスロットル弁3が配されている。ま
た、スロットル弁3にはスロットル弁開度(θTH)セ
ンサ4が連結されており、当該スロットル弁3の開度に
応じた電気信号を出力して電子コントロールユニット
(以下(ECU)という)5に供給する。
【0008】燃料噴射弁6は、吸気管2の途中であって
エンジン1とスロットル弁3との間の図示しない吸気弁
の少し上流側に各気筒毎に設けられている。また、各燃
料噴射弁6は燃料供給管7を介して密閉構造の燃料タン
ク9内に設けられた燃料ポンプユニット8に接続されて
おり、燃料ポンプユニット8は、燃料ポンプと、燃料ス
トレーナと、参照圧力を大気圧あるいはタンク内圧とし
たプレッシャーレギュレータとが一体に構成されたもの
である。燃料タンク9は給油のための給油口10を有し
ており、給油口10にはフィラーキャップ11が取付け
られている。
【0009】燃料噴射弁6はECU5に電気的に接続さ
れ、該ECU5からの信号によりその開弁時間が制御さ
れる。吸気管2のスロットル弁3の下流側には吸気管内
絶対圧PBAを検出する吸気圧検出手段としての吸気管
内絶対圧(PBA)センサ13、及び外気温としての吸
気温TAを検出する吸気温(TA)センサ14が装着さ
れている。また、燃料タンク9には、燃料タンク9内の
圧力、すなわちタンク内圧PTANKを検出するタンク
内圧力検出手段としてのタンク内圧センサ15と、燃料
タンク9内の燃料の温度TGASを検出する燃料温度
(TGAS)センサ16とがそれぞれ設けられている。
【0010】エンジン1の図示しないカム軸周囲又はク
ランク軸周囲にはエンジン回転数を検出するエンジン回
転数(NE)センサ17が取付けられている。エンジン
回転数センサ17はエンジン1のクランク軸の180度
回転毎に所定のクランク角度位置でパルス(TDC信号
パルス)を出力する。エンジン1の冷却水温TWを検出
するエンジン水温センサ18及びエンジン1の排気中の
酸素濃度を検出する酸素濃度センサ(以下「LAFセン
サ」という)19が設けれられており、これらのセンサ
13〜19の検出信号はECU5に供給される。LAF
センサ19は、排気中の酸素濃度(エンジン1に供給さ
れる混合気の空燃比)にほぼ比例する信号を出力する広
域空燃比センサとして機能するものである。
【0011】次に、燃料タンク9の内圧を負圧化するた
めの構成を説明する。燃料タンク9は第1の蒸発燃料通
路20を介して吸気管2のスロットル弁3の下流側に接
続されており、蒸発燃料通路20の途中には燃料タンク
9の内圧を制御すべく蒸発燃料通路20を開閉する第1
の制御弁としてのタンク圧制御弁30が設けられてい
る。タンク圧制御弁30は、その制御信号のオン−オフ
デューティ比(第1の制御弁の開度)を変更することに
より燃料タンク9内で発生する蒸発燃料の吸気管2への
供給流量を制御する電磁弁であり、制御弁30の作動は
ECU5により制御される。なお、制御弁30はその開
度を連続的に変更可能なリニア制御タイプの電磁弁を使
用してもよい。
【0012】蒸発燃料通路20と燃料タンク9との接続
部には、カットオフ弁21が設けられている。カットオ
フ弁21は、燃料タンク9の満タン状態のときや燃料タ
ンク9の傾きが増加したときに閉弁するフロート弁であ
る。次に、給油時に燃料タンク9内で発生する蒸発燃料
が大気へ放出されるのを防止するための構成を説明す
る。燃料タンク9には、チャージ通路31を介してキャ
ニスタ33が接続され、キャニスタ33は、吸気管2の
スロットル弁3の下流側にパージ通路32を介して接続
されている。
【0013】チャージ通路31の途中には、チャージ制
御弁36が設けられている。チャージ制御弁36は、E
CU5によりその作動が制御され、給油時に開弁し、そ
れ以外のときは閉弁して、給油時に燃料タンク9内の蒸
発燃料をキャニスタ33に導く。ただし、本実施形態で
はエンジン1のアイドル運転状態においては、チャージ
制御弁36が開弁され、キャニスタ33を介した燃料タ
ンク内の負圧化が行われる。
【0014】キャニスタ33は、燃料タンク9内の蒸発
燃料を吸着するための活性炭を内蔵し、大気開放通路3
7を介して大気に連通可能となっている。大気開放通路
37の途中にはベントシャット弁(開閉弁)38が設け
られている。ベントシャット弁38は、ECU5により
その作動が制御され、給油時またはパージ実行中に開弁
し、それ以外のときは閉弁するいわゆる常閉弁である。
だだし、エンジン1のアイドル運転状態においてキャニ
スタ33を介した燃料タンク内の負圧化を行うときは、
閉弁される。
【0015】パージ通路32のキャニスタ33と吸気管
2との間には、第2の制御弁としてのパージ制御弁34
が設けられている。パージ制御弁34は、その制御信号
のオン−オフデューティ比(第2の制御弁の開度)を変
更することにより流量を連続的に制御することができる
ように構成された電磁弁であり、その作動はECU5に
より制御される。
【0016】ECU5は各種センサ等からの入力信号波
形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナロ
グ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する
入力回路、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)、CPUで実行される演算プログラム及び演算結果
等を記憶する記憶手段のほか、燃料噴射弁6、タンク圧
制御弁30、パージ制御弁34、チャージ制御弁36及
びベントシャット弁38に駆動信号を供給する出力回路
等から構成される。
【0017】ECU5のCPUは、エンジン回転数セン
サ17、吸気管内絶対圧センサ13、エンジン水温セン
サ18などの各種センサの出力信号に応じてエンジン1
に供給する燃料量制御等を行う。より具体的には、EC
U5のCPUは、下記式(1)により要求燃料量TiR
EQを算出し、さらに下記式(2)により蒸発燃料通路
20を介してパージされる燃料量(以下「タンクパージ
燃料量」という)TiVACによる補正を行って、燃料
噴射弁6の開弁時間TOUTを算出する。なお、要求燃
料量TiREQ及びタンクパージ燃料量TiVACは、
いずれも燃料量(質量)を燃料噴射弁6の燃料噴射時間
に換算したものである。 TiREQ=TIM×KCMD×KAF×K1+K2 (1) TOUT=TiREQ−TiVAC (2)
【0018】ここに、TIMは燃料噴射弁6の基本燃料
噴射時間であり、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対
圧PBAに応じて設定されたTIマップを検索して決定
される。TIマップは、マップ上のエンジン回転数NE
及び吸気管内絶対圧PBAに対応する運転状態におい
て、エンジンに供給する混合気の空燃比がほぼ理論空燃
比になるように設定されている。
【0019】KCMDは目標空燃比係数であり、エンジ
ン回転数NE、吸気管内絶対圧PBA、エンジン水温T
W等のエンジン運転パラメータに応じて設定される。目
標空燃比係数KCMDは、空燃比A/Fの逆数、すなわ
ち燃空比F/Aに比例し、理論空燃比のとき値1.0を
とるので、目標当量比ともいう。
【0020】KAFは、LAFセンサ19の検出値から
算出される検出当量比KACTが目標当量比KCMDに
一致するようにPID制御により算出される空燃比補正
係数である。この空燃比補正係数KAFにより、空燃比
フィードバック制御が行われる。
【0021】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメー
タ信号に応じて演算される他の補正係数および補正変数
であり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン
加速特性等の諸特性の最適化が図れるような所定値に決
定される。またECU5のCPUは、給油時やエンジン
1の通常運転時等の状況に応じて概略以下のように電磁
弁の動作制御を行う。まず、給油時は、上述したように
チャージ制御弁36及びベントシャット弁38が開弁さ
れる。これにより、給油に伴い燃料タンク9内に発生し
た蒸発燃料はチャージ制御弁36を介してキャニスタ3
3に吸蔵され、燃料分が除去された空気がベントシャッ
ト弁38を介して大気に放出される。従って、給油時に
おける蒸発燃料の大気への放出を防止することができ
る。
【0022】次にエンジン1の通常運転時は、チャージ
制御弁36が閉弁され、ベントシャット弁38が開弁さ
れると共に、パージ制御弁34が開弁制御され、吸気管
2の負圧がキャニスタ33に作用する。これにより、大
気がベントシャット弁38を介してキャニスタ33に供
給され、キャニスタ33に吸着されていた燃料がパージ
制御弁34を介して吸気管2にパージされる。従って、
燃料タンク9内で発生した蒸発燃料は大気に放出される
ことなく吸気管2に供給され、燃焼室で燃焼する。また
エンジン1の通常運転時は、所定の条件が満たされると
タンク圧制御弁30が、開弁され、吸気管2の負圧によ
り燃料タンク9の内圧を負圧化する制御が行われる。ま
た本実施形態では、パージ制御弁34を介したキャニス
タパージ量と、タンク圧制御弁30を介したタンクパー
ジ量との比率が、燃料タンク内圧の目標圧力と、検出し
たタンク内圧PTANKとの偏差に応じて制御される。
【0023】図2は蒸発燃料通路20を介して燃料タン
ク内圧の負圧化を実行する条件を判定する処理のフロー
チャートであり、この処理はECU5のCPUで所定時
間(例えば82msec)毎に実行される。ステップS
11ではエンジン1の始動モード、すなわちクランキン
グ中であるか否かを判別し、始動モードであるときは、
始動後の時間を計測するダウンカウントタイマtmNP
CACTに所定時間TMNPCACT(例えば40秒)
をセットしてスタートさせ(ステップS12)、負圧化
(タンク圧制御弁30の開弁)を許可することを「1」
で示す負圧化実行フラグFNPCACTを「0」に設定
して(ステップS18)、本処理を終了する。
【0024】エンジン1の始動モードでないときは、エ
ンジン水温TWが所定水温TWNPCS(例えば65
℃)より低いか否かを判別し、TW≧TWNPCSであ
るときは、ステップS12でスタートしたタイマtmN
PCACTの値が「0」となったか否かを判別する。T
W<TWNPCSであるとき、またはtmNPCACT
>0であるときは、前記ステップS18に進んで負圧化
を不許可とする。
【0025】始動後所定時間TMNPCACTが経過し
たときは、ステップS14からステップS15に進み、
燃料温度TGASが所定燃料温度TGASH(例えば4
0℃)以上か否かを判別し、TGAS<TGASHであ
るときは、タンク内圧PTANKが吸気管内絶対圧PB
Aに所定圧ΔPB(例えば20mmHg)を加算した圧
力より高いか否かを判別する(ステップS16)。そし
て、TGAS≧TGASHであるとき、またはPTAN
K<PBA+ΔPBであるときは、前記ステップS18
に進んで負圧化を不許可とする一方、TGAS<TGA
SHであり、かつPTANK≧PBA+ΔPBであると
き、負圧化を許可する(ステップS17)。
【0026】上記所定燃料温度TGASHは、負圧化を
実行すると燃料タンクから燃料を送り出す燃料ポンプ内
で燃料の減圧沸騰が発生し易くなる最低の燃料温度であ
り、例えば40℃に設定される。また、夏に使用される
ガソリンの常圧での10%留出温度は約50℃で、燃料
タンク内圧の目標圧は460mmHg程度であるので、
燃料温度TGASが40℃以下であれば、留出は10%
以下に抑えることができる。すなわち、所定燃料温度T
GASHは、燃料タンク内の燃料の留出を10%以下に
抑制しうる温度として把握することもできる。
【0027】ステップS15を設けて燃料温度TGAS
が所定温度TGASHより高いときは、負圧化、すなわ
ちタンク圧制御弁30の開弁を禁止することにより、燃
料ポンプでの減圧沸騰を防止して燃料噴射弁6への円滑
な燃料供給を確保できるとともに、燃料中の揮発成分の
蒸発量が多くなって燃料噴射弁6から噴射される燃料の
成分が霧化し難い方向に変化することを防止することが
できる。なお、燃料温度TGASが所定燃料温度TGA
SHより高い場合に燃料タンクの負圧化を禁止しても、
燃料タンク9は密閉構造となっているので、燃料の消費
によってもタンク内の圧力は減少し、タンク内圧PTA
NKが大気圧以上となることはない。
【0028】またタンク内圧PTANKが、吸気管内絶
対圧PBAより所定圧ΔPB以上高い場合に負圧化を許
可することとした(ステップS16)のは、以下の理由
による。吸気管内絶対圧PBAは、エンジン運転状態に
より絶えず変動しているため、従来の装置のようにタン
ク内圧PTANKが吸気管内絶対圧PBAより高いとき
に負圧化を許可すると、タンク圧制御弁30が開弁され
た状態でPTANK<PBAとなる場合が発生し、タン
ク内圧PTANKが増加してしまうことがあった。そこ
で本実施形態では、タンク内圧PTANKが吸気管内絶
対圧PBAより所定圧ΔPB以上高い場合にのみ負圧化
を許可するようにしたので、このような事態を確実に回
避することができる。ここで、所定圧ΔPBは、図2の
処理の実行周期の間に吸気管内絶対圧PBAが変化しう
る最大圧力より若干大きな値とする。吸気管内絶対圧の
検出値PBAは、センサの応答遅れあるいはセンサ出力
のサンプリング周期に起因する遅れがあるため、実際の
吸気管内絶対圧と差圧ΔPDETが発生することを考慮
し、上記所定圧ΔPBは、前記差圧ΔPDETとして想
定される最大圧力より若干大きな値としてもよい。
【0029】図3は、蒸発燃料通路20を介して吸気管
2に供給される燃料量の目標値としての目標タンクパー
ジ燃料量TQVACを算出する処理のフローチャートで
あり、この処理は所定時間(例えば82msec)毎に
ECU5のCPUで実行される。なお以下に説明する目
標パージ燃料量TQPGB及び目標タンクパージ燃料量
TQVACは、いずれも要求燃料量TiREQと同一次
元、すなわち燃料噴射弁6の開弁時間に換算されてい
る。
【0030】ステップS21では、前記式(1)により
要求燃料量TiREQを算出し、次いで要求燃料量Ti
REQに応じて図4(a)に示すTQPGBテーブルを
検索し、目標パージ燃料量TQPGBを算出する(ステ
ップS22)。目標パージ燃料量TQPGBは、蒸発燃
料通路20を介して吸気管2に供給する目標タンクパー
ジ燃料量TQVACと、キャニスタ33からパージする
目標キャニスタパージ燃料量TQCPGとの和、すなわ
ち燃料噴射弁6を介さずに供給する燃料量の最大許容値
に相当する。TQPGBテーブルは、TiREQ≦Ti
REQ1の範囲では、要求燃料量TiREQが増加する
ほど目標パージ燃料量TQPGBが増加するように設定
され、TiREQ>TiREQ1の範囲では、一定(T
QPGB=1.5msec)となるように設定されてい
る。また、TiREQ<TiREQ0の範囲では、燃料
噴射弁6から噴射される燃料量がもともと少ないので、
目標パージ燃料量TQPGBは0とされる。所定燃料量
TiREQ0,TiREQ1は、それぞれ例えば1ms
ec,8msecに設定される。
【0031】ステップS23では、下記式(3)により
ゲージ圧PTANKGを算出する。 PTANKG=PTANK−PA+PT (3) ここで、PAは大気圧、PTは図4(b)に示すように
燃料温度TGASに応じて設定されたPTテーブルを検
索して算出される目標圧補正値である。目標圧補正値P
Tを加算することにより、タンク内圧の目標圧力が等価
的に低圧方向に補正される。PTテーブルは、TGAS
<TGAS1の範囲ではPT=0とされ、TGAS1≦
TGAS≦TGAS2の範囲では、燃料温度TGASが
上昇するほど補正値PTが増加するように設定されてお
り、所定温度TGAS1,TGAS2はそれぞれ例えば
30℃、50℃に設定される。
【0032】ステップS24では、ゲージ圧PTANK
Gが0より大きいか否かを判別し、PTANKG≦0で
あるときは直ちに、またPTANKG>0であるときは
PTANKG=0として(ステップS25)、ステップ
S26に進む。ステップS26では、ゲージ圧PTAN
KGに応じて図4(c)に示すKTQVACテーブルを
検索し、タンクパージ率KTQVACを算出する。タン
クパージ率KTQVACは、目標パージ燃料量TQPG
Bに対する目標タンクパージ燃料量TQVACの比率で
ある。KTQVACテーブルは、PTANKG<PTA
NKG0の範囲では、KTQVAC=0、PTANKG
0≦PTANK≦PTANKG1の範囲ではゲージ圧P
TANKGが増加するほどタンクパージ率KTQVAC
が増加するように設定され、PTANKG>PTANK
G1の範囲では、KTQVAC=0.75に設定されて
おり、所定圧PTANKG0,PTNAK1は例えば−
300mmHg,−215mmHgに設定される。
【0033】続くステップS27では、燃料温度TGA
Sに応じて図4(d)に示すKKTQVACテーブルを
検索し、補正係数KKTQVACを算出する。KKTQ
VACテーブルは、TGAS<TGAS3に範囲では1
に設定され、TGAS3≦TGAS≦TGAS4の範囲
では、燃料温度TGASが上昇するほど補正係数KKT
QVACが減少するように設定され、TGAS>TGA
S4の範囲では0.5に設定されており、所定温度TG
AS3,TGAS4はそれぞれ33℃、62℃に設定さ
れる。
【0034】続くステップS28では、負圧化実行フラ
グFNPCACTが「1」であるか否かを判別し、FN
PCACT=1であるときは、タンク内圧センサ等の負
圧制御関連部品の異常が検出されているか否かを判別し
(ステップS29)、異常が検出されていないときは、
エンジン1への燃料供給を遮断するフュエルカット中か
否かを判別し(ステップS30)、フュエルカット中で
なければ、空燃比フィードバック制御の開始直後である
ことを「1」で示すフィードバック制御開始フラグFL
AFFBDが「1」であるか否かを判別する(ステップ
S31)。そして、負圧化実行フラグFNPCACT=
1であり、かつ異常が検出されおらず、かつフュエルカ
ット中でなく、かつ空燃比フィードバック制御の開始直
後でないときは、目標パージ燃料量TQPGB,タンク
パージ率KTQVAC及び補正係数KKTQVACを下
記式(4)に適用して目標タンクパージ燃料量TQVA
Cを算出する(ステップS32)。 TQVAC=TQPGB×KTQVAC×KKTQVAC (4)
【0035】またステップS28の答が否定(NO)ま
たはステップS29〜S31のいずれかの答が肯定(Y
ES)のときは、タンクパージ率KTQVAC及び目標
タンクパージ燃料量TQVACをともに「0」として
(ステップS33)、本処理を終了する。
【0036】図3の処理によれば、タンク圧制御弁30
の開弁制御により、ゲージ圧PTANKGが低下して目
標圧力に相当する所定圧PTANKG0以下となると、
タンクパージ率KTQVAC=0、したがって目標タン
クパージ燃料量TQVAC=0となる。その結果、タン
ク圧制御弁30は閉弁され、ゲージ圧PTANKG=P
TANKG0の状態が維持される。また目標圧補正値P
Tにより、ゲージ圧PTANKGが高くなった分だけ、
図4(c)に破線で示すように、KTQVACテーブル
の設定が等価的に低圧側に移動したと同様の作用が得ら
れる。すなわち、タンク内圧の目標圧力が、目標圧補正
値PTだけ低圧側に移動し、ゲージ圧PTANKGがそ
の目標圧力に一致するまでタンク圧制御弁30の開弁制
御が実行される。
【0037】図5及び6は、タンク圧制御弁30の開弁
デューティ比DOUTVACを算出する処理のフローチ
ャートであり、本処理は所定時間(例えば82mse
c)毎にECU5のCPUで実行される。ステップS4
1では、吸気管内絶対圧PBA及びタンク内圧PTAN
Kに応じてDOUTVACPマップ及びDDOUTVA
Cマップを検索し、後述するステップS55(図6)で
使用する比例項DOUTVACP及び積分項DVACI
の加減算項DDOUTVACを算出する。DOUTVA
CPマップは、吸気管内絶対圧PBAが高くなるほど、
またタンク内圧PTANKが高くなるほど、比例項DO
UTVACPが大きくなるように設定されている。また
DDOUTVACマップは、吸気管内絶対圧PBAが高
くなるほど加減算項DDOUTVACが減少し、タンク
内圧PTANKが高くなるほど加減算項DDOUTVA
Cが増加するように設定されている。
【0038】ステップS42では、タンク内圧PTAN
Kと吸気管内絶対圧PBAとの差圧DPTANK(=P
TANK−PBA)に応じて図7(a)に示すDVAC
0テーブルを検索し、タンク圧制御弁30の開弁開始デ
ューティ比DVAC0を算出する。DVAC0テーブル
は、差圧DPTANKが増加するほど開弁開始デューテ
ィ比DVAC0が減少するように設定されている。タン
ク圧制御弁30が同一開度でも差圧DPTANKが大き
いほど流量は増加するため、差圧DPTANKが大きい
ほど開弁開始デューティ比DVAC0を小さくし、開弁
開始時に大量のベーパが吸気管内に流入するのを防止し
ている。
【0039】続くステップS43では、バッテリ電圧V
Bに応じて図7(b)に示すDDVACVBテーブルを
検索し、バッテリ電圧補正項DDVACVBを算出す
る。バッテリ電圧補正項DDVACVBは、バッテリ電
圧VBが変化するとタンク圧制御弁30の動作も影響を
受けるので、その影響を補正して所望の流量が得られる
ようにするために設けられている。DDVACVBテー
ブルは、バッテリ電圧VBが低下するほど、補正項DD
VACVBが増加するように設定されている。
【0040】続くステップS44では、エンジン回転数
NEに応じて図7(c)に示すKDOUTVACテーブ
ルを検索し、回転数補正係数KDOUTVACを算出す
る。KDOUTVACテーブルは、エンジン回転数NE
が高くなるほど補正係数KDOUTVACが増加するよ
うに設定されている。
【0041】ステップS45では、図3の処理で算出し
た目標タンクパージ燃料量TQVACが0より大きいか
否かを判別し、TQVAC=0であるときは、積分項D
VACI及び開弁デューティ比DOUTVACを共に0
として本処理を終了する。TQVAC>0であるとき
は、目標タンクパージ燃料量TQVACが、後述する図
9の処理により算出される予測タンクパージ燃料量Ti
VACBより小さいか否かを判別する(ステップS4
7)。そして、TQVAC<TiVACBであるとき
は、積分項DVACIを下記式(5)により算出し(ス
テップS48)、逆にTQVAC≧TiVACBである
ときは、下記式(6)により、積分項DVACIを算出
する(ステップS49)。 DVACI=DVACI(n−1)−DDOUTVAC (5) DVACI=DVACI(n−1)+DDOUTVAC (6)
【0042】ここで、(n−1)は前回値であることを
示すために付している。ステップS47〜S49によ
り、積分項DVACIは、予測タンクパージ燃料量Ti
VACBが目標タンクパージ燃料量TQVACと一致す
るように、加減算項DDOUVACにより修正される。
【0043】続くステップS51〜S54(図6)で
は、積分項DVACIのリミット処理を行う。すなわ
ち、積分項DVACIが下限値DVACILMLより小
さいときは、DVACI=DVACILMLとし(ステ
ップS51,S54)、積分項DVACIが上限値DV
ACILMHより大きいときは、DVACI=DVAC
ILMHとし(ステップS52,S53)、上下限値の
間にあるときは直ちにステップS55に進む。
【0044】ステップS55では、積分項DVACI、
比例項DOUTVACP、補正係数KDOUTVAC、
開弁開始デューティ比DVAC0及びバッテリ補正項D
DVACVBを下記式(7)に適用して、開弁デューテ
ィ比DOUTVACを算出する。 DOUTVAC=DVACI+DOUTVACP×KDOUTVAC +DVAC0+DDVACVB (7)
【0045】続くステップS56〜S59では、開弁デ
ューティ比DOUTVACのリミット処理を行う。すな
わち、開弁デューティ比DOUTVACが0%より小さ
いときは、DOUTVAC=0%とし(ステップS5
6,S59)、開弁デューティ比DOUTVACが10
0%より大きいときは、DOUTVAC=100%とし
(ステップS57,S58)、0〜100%の間にある
ときは直ちに本処理を終了する。
【0046】図5,6の処理により、タンク圧制御弁3
0の開弁デューティ比DOUTVACは、予想タンクパ
ージ燃料量TiVACBが目標タンクパージ燃料量TQ
VACに一致するように制御される。
【0047】図8は、予想タンクパージ燃料量TiVA
CBを算出してリングバッファに格納するとともに、エ
ンジン回転数NEに応じてリングバッファに格納された
予想タンクパージ燃料量の1つを選択して補正燃料量T
iVACを算出する処理のフローチャートである。この
処理は、TDC信号パルスの発生に同期してECU5の
CPUで実行される。
【0048】ステップS71では、図3のステップS2
9と同様にタンク内圧センサ等の負圧制御関連部品の異
常が検出されているか否かを判別し、検出されていない
ときは、エンジン1が始動モードにあるか否かを判別す
る(ステップS72)。そして、異常を検出していると
きまたは始動モードにあるときは、予想タンクパージ燃
料量TiVACBを16個格納できるリングバッファの
記憶値TiVACB(n−15)〜TiVACB(n)
を全て「0」として(ステップS74、S76)、ステ
ップS79に進む。
【0049】異常が検出されておらず、かつ始動モード
でもないときは、予想タンクパージ燃料量の今回値(最
新値)TiVACB(n)を前回値TiVACB(n−
1)とし(ステップS73)、次いで開弁デューティ比
DOUTVACが0より大きいか、すなわちタンク圧制
御弁30を開弁するか否かを判別し(ステップS7
5)、DOUTVAC=0であるときは、予想タンクパ
ージ燃料量TiVACB(n)を0として(ステップS
76)、ステップS79に進む。
【0050】DOUTVAC>0であるときは、図9に
示すTiVACB算出処理を実行し(ステップS7
7)、ステップS77で算出された最新のTiVACB
値を今回値TiVACB(n)としてリングバッファに
格納する(ステップS78)。続くステップS79で
は、エンジン回転数NEに応じて図10(b)に示すN
TNVPRテーブルを検索し、遅れTDC数NTNVP
Rを算出する。NTNVPRテーブルは、エンジン回転
数NEが高くなるほど遅れTDC数NTNVPRが増加
するように設定されている。タンク圧制御弁30の開度
を変更しても、その結果として吸気管2に供給されるパ
ージ燃料量が変化するまでには時間遅れがあり、その時
間遅れをTDC数(TDC信号パルスの発生数)に換算
すると、エンジン回転数NEが高いほどTDC数が多く
なるからである。
【0051】ステップS80では、リングバッファに格
納されている、遅れTDC数NTNVPRだけ前の予想
タンクパージ燃料量TiVACB(n−NTNVPR)
を補正燃料量TiVACとし、次いで補正燃料量TiV
ACが上限値TIVACLMTより大きいか否かを判別
する(ステップS81)。その結果TiVAC≦TIV
ACLMTであるときは直ちに、またTiVAC>TI
VACLMTであるときは、TiVAC=TIVACL
MTとして(ステップS82)、本処理を終了する。
【0052】図9は図8のステップS77におけるTi
VACB算出処理のフローチャートである。ステップS
91では、差圧DPTANK(=PTANK−PBA)
に応じて図7(a)に示すDVAC0テーブルを検索し
て、開弁開始デューティ比DVAC0を算出するととも
に、図10(a)に示すQVACFテーブルを検索し
て、開弁デューティ比DOUTVACを100%(全
開)としたときの流量である全開流量QVACF(L/
min:リットル/分)を算出する。QVACFテーブ
ルは、差圧DPTANKが増加するほど、全開流量QV
ACFが増加するように設定されている。
【0053】ステップS92では、バッテリ電圧VBに
応じて図7(b)に示すDDVACVBテーブルを検索
し、バッテリ電圧補正項DDVACVBを算出し、次い
で下記式(8)に開弁デューティ比DOUTVAC、開
弁開始デューティ比DVAC0、全開流量QVACF及
びバッテリ電圧補正項DDVACVBを適用して、タン
クパージ流量QNPCS(L/min)を算出する(ス
テップS93)。 QNPCS=(DOUTVAC−DVAC0−DDVACVB) ×QVACF/(100−DVAC0) (8)
【0054】続くステップS94では、燃料温度TGA
S及びタンク内圧PTANKに応じてNVPRマップを
検索し、ベーパ濃度NVPR(%)を算出する。NVP
Rマップは、タンク内圧PTANKが低いほど、また燃
料温度TGASが高いほどベーパ濃度NVPRが大きく
なるように設定されている。
【0055】ステップS96では、吸気管内絶対圧PB
A及びタンク内圧PTANKに応じてKQ2VPRマッ
プを検索して燃料ベーパの体積を質量に変換する変換係
数KQ2VPR(g/L)を算出する。KQ2VPRマ
ップは、吸気管内絶対圧PBAが高くなるほど係数KQ
2VPRが減少し、タンク内圧PTANKが高くなるほ
ど係数KQ2VPRが増加するように設定されている。
【0056】ステップS97では、下記式(9)に変換
係数KQ2VPR、タンクパージ流量QNPCS及びベ
ーパ濃度NVPRを適用して、タンクパージ燃料の重量
流量VPRVAC(g/min)を算出し、次いでその
重量流量VPRVACを下記(10)に適用して燃料噴
射弁6の燃料噴射時間に換算し、タンクパージ燃料量T
iVACBを算出する(ステップS98)。 VPRVAC=KQ2VPR×QNPCS×NVPR (9) TiVAC=KVPR2TI×VPRVAC/(2×NE) (10) ここで、KVPR2TIは、燃料噴射弁6の特性により
決まる変換係数である。
【0057】図8,9の処理により算出される補正燃料
量TiVACを前記式(2)に適用することにより、燃
料タンクの負圧化を実行することによって吸気管2に供
給されタンクパージ燃料量を差し引いた分の燃料が燃料
噴射弁6から供給されるので、タンクパージの影響を受
けることなく正確な空燃比制御を行うことができる。そ
の結果、目標パージ燃料量TQPGBを要求燃料量Ti
REQに対して比較的大きくすることができ、燃料タン
クの負圧化を迅速に行うことができる。
【0058】図11はパージ制御弁34の開弁デューテ
ィ比DOUTCPを算出する処理のフローチャートであ
り、この処理は所定時間(例えば82msec)毎にE
CU5のCPUで実行される。ステップS111では、
エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて
DUBマップを検索し、開弁デューティ比のマップ値D
UBを算出する。DUBマップは、エンジン回転数NE
が高くなるほど、また吸気管内絶対圧PBAが高くなる
ほど、マップ値DUBが増加するように設定されてい
る。ステップS112では、マップ値DUB及び図3の
ステップS26で算出されるタンクパージ率KTQVA
Cを下記式(11)に適用して、開弁デューティ比DO
UTCPを算出する。 DOUTCP=DUB×(1−KTQVAC) (11)
【0059】図11の処理によれば、キャニスタ33か
らのパージを制御するパージ制御弁34の開弁デューテ
ィ比DOUTPCは、タンクパージ率KTQVACが増
加するほど減少する、換言すればタンクパージ率KTQ
VACが減少するほど増加するように制御される。一
方、タンクパージ率KTQVACは、ゲージ圧PTAN
KGが、目標圧力PTANKG0に近づくほど減少する
ので、キャニスタ33からのパージ率である(1−KT
QVAC)は逆に増加する。すなわち、ゲージ圧PTA
NKが目標圧力PTANKG0より高いほど、タンクパ
ージ率KTQVACを増加させることにより、燃料タン
クの負圧化を促進する一方、ゲージ圧PTANKGが目
標圧力PTANKG0に近づくと、タンクパージ率KT
QVACが減少して、キャニスタパージ率(1−KTQ
VAC)が増加するので、タンクパージとキャニスタパ
ージとをその必要性に応じてバランスよく実行すること
ができる。その結果、燃料タンク内の迅速な負圧化と、
キャニスタの貯蔵能力の確保とをバランスよく実現する
ことができる。
【0060】また目標圧補正値PTを燃料温度TGAS
に応じて設定することにより、燃料温度TGASが高く
なるほど、目標圧力PTANKG0を低くしたのと同様
の作用を得ることができるので、燃料温度TGASが高
い場合でも、エンジン停止後において燃料タンク内を確
実に負圧状態に維持することができる。
【0061】本実施形態では、図5及び6の処理が制御
手段に相当し、図2のステップS16及びS17が許可
手段に相当する。なお本発明は上述した実施形態に限る
ものではなく、種々の変形が可能である。例えば上述し
た実施形態では、燃料温度TGASが例えば40℃程度
に設定される所定温度TGASHより低いことを条件の
一つとして、燃料タンクの負圧化を許可するようにした
が(図2,ステップS15)、冬場は揮発性の高い燃料
が供給されるので、外気温が低くなるほど所定燃料温度
TGASHが低くなるように設定すると、供給される燃
料の揮発性に応じて所定燃料温度TGASHが設定され
ることとなり、なお良い。また、タンク内圧センサ15
の配置は、図1に示すものに限るものではなく、例えば
チャージ通路31のチャージ制御弁36と燃料タンク9
との間に設けるようにしてもよい。またチャージ制御弁
36及びベントシャット弁38には、特開平11−50
919号公報に示されるようにリリーフ弁を設けるよう
にしてもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、燃
料タンク内圧が吸気圧より所定圧以上高い場合に、蒸発
燃料通路を開閉する制御弁の開弁が許可されるので、吸
気管内圧力の変動があっても燃料タンク内圧力を上昇さ
せるような事態を確実に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる蒸発燃料放出防止
装置の構成を示す図である。
【図2】燃料タンクの負圧化の実行条件を判定する処理
のフローチャートである。
【図3】目標タンクパージ燃料量(TQVAC)を算出
する処理のフローチャートである。
【図4】図3の処理で使用するテーブルを示す図であ
る。
【図5】タンク圧制御弁の開弁デューティ比(DOUT
VAC)を算出する処理のフローチャートである。
【図6】タンク圧制御弁の開弁デューティ比(DOUT
VAC)を算出する処理のフローチャートである。
【図7】図5の処理で使用するテーブルを示す図であ
る。
【図8】タンク圧制御弁を介して吸気管に供給される燃
料量を、燃料噴射弁の噴射時間に換算して算出する処理
のフローチャートである。
【図9】予想タンクパージ燃料量を算出する処理のフロ
ーチャートである。
【図10】図8及び9の処理で使用するテーブルを示す
図である。
【図11】キャニスタパージ制御弁の開弁デューティ比
(DOUTCP)を算出する処理のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 内燃機関 2 吸気管 5 電子コントロールユニット(制御手段、許可手段) 9 燃料タンク 13 吸気管内絶対圧センサ(吸気圧検出手段) 15 タンク内圧センサ(タンク内圧力検出手段) 20 第1の蒸発燃料通路 30 タンク圧制御弁(制御弁)
フロントページの続き (72)発明者 黒川 直洋 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 石黒 哲矢 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと内燃機関の吸気系とを接続
    する蒸発燃料通路と、該蒸発燃料通路の途中に設けら
    れ、該蒸発燃料通路を開閉する制御弁と、前記燃料タン
    ク内の圧力が大気圧より低くなるように前記制御弁の開
    度を制御する制御手段とを備える内燃機関の蒸発燃料放
    出防止装置において、 前記燃料タンク内の圧力を検出するタンク内圧力検出手
    段と、 前記吸気系の圧力を検出する吸気圧検出手段と、 前記燃料タンク内圧が前記吸気圧より所定圧以上高い場
    合に、前記制御弁の開弁を許可する許可手段とを有する
    ことを特徴とする内燃機関の蒸発燃料放出防止装置。
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