JPH06101522A - 内燃エンジンの制御装置 - Google Patents

内燃エンジンの制御装置

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JPH06101522A
JPH06101522A JP27540292A JP27540292A JPH06101522A JP H06101522 A JPH06101522 A JP H06101522A JP 27540292 A JP27540292 A JP 27540292A JP 27540292 A JP27540292 A JP 27540292A JP H06101522 A JPH06101522 A JP H06101522A
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JP
Japan
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fuel
amount
engine
calculating
purge
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JP27540292A
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Masaru Ogawa
賢 小川
Atsushi Kato
敦 加藤
Yoshikazu Oshima
義和 大嶋
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE69316393T priority patent/DE69316393T2/de
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Priority to EP95105046A priority patent/EP0675278B1/en
Publication of JPH06101522A publication Critical patent/JPH06101522A/ja
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンに供給される燃料の動的挙動を蒸発
燃料と噴射燃料とに分け、夫々の動特性を考慮して燃料
噴射時間を決定することにより、混合気の空燃比を常に
所望空燃比に制御して排気効率のより一層の向上を図
る。 【構成】 蒸発燃料の主成分であるブタン重量の演算モ
ードにあるときは(FBCAL=1)、ステップS4で
エンジンの運転状態に基づいて算出された流量値QBE
と流量計の出力値に基づいて算出された流量値QHWと
からブタン濃度CBUを算出すると共に、前記QHW値
から所定期間内のパージ体積QHWDを算出する。次い
でステップS5ではパージガスの動特性を考慮して今回
サイクル時にエンジンに吸入されるブタン質量を算出す
る。次に、ステップS6では前記ブタン質量に基づき今
回サイクル時にエンジンが要求する要求燃料量を算出す
る。そして前記要求燃料量に壁面付着補正処理を施して
最終燃料噴射時間を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃エンジンの制御装置
に関し、特に、燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸気
系にパージ(放出)して蒸発燃料の大気への放出を抑止
するようにした蒸発燃料処理系を備えた内燃エンジンの
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、燃料タンクと、該燃料タンク
から発生する蒸発燃料を吸着貯蔵するキャニスタと、該
キャニスタと内燃エンジンの吸気系とを接続するパージ
通路と、該パージ通路に介装された流量計と、該流量計
の下流側のパージ通路に介装されたパージ制御弁とを有
する蒸発燃料処理系を備えた内燃エンジンの制御装置は
広く知られている(例えば、特開昭62−26361号
公報;以下、「第1の従来例」という)。
【0003】該第1の従来例によれば、燃料タンクから
発生する蒸発燃料がキャニスタに一時貯蔵され、この貯
蔵された蒸発燃料が燃焼成分としてエンジンの吸気系に
パージされ、燃料噴射弁からの噴射燃料と共に燃焼室内
にて燃焼される。また、該第1の従来例においては、パ
ージ通路に介装されたパージ制御弁により吸気系に供給
されるパージ流量を制御することにより、燃焼室内にお
ける混合気の空燃比を所望空燃比に制御して有害成分の
大気への排出を抑止している。
【0004】また、第2の従来例としては、空燃比セン
サの出力値に基づいて算出された要求燃料噴射量をエン
ジン1回転当たりのパージ燃料量で減算補正し、この減
算補正結果に基づいて燃料噴射量を制御するようにした
内燃エンジンも既に提案されている(例えば、特開平2
−245441号公報)。
【0005】該第2の従来例によれば、要求燃料噴射量
をパージ燃料量で減算補正しているので、エンジン回転
数が急変しても混合気の空燃比が所望空燃比から過渡的
に偏移するのを或る程度防止することができる。
【0006】さらに、第3の従来例として、吸気管の管
壁に付着する付着燃料量と該付着燃料量の蒸発等により
燃焼室に吸入される持ち去り燃料量とを予測し、これら
の予測量を考慮して燃料噴射量を決定するようにした燃
料噴射量制御方法も既に提案されている(例えば、特公
平3−59255号公報)。
【0007】該第3の従来例によれば、前記予測量によ
り付着補正された燃料量が燃焼室に供給され、混合気の
空燃比が所望空燃比から大幅に偏移するのを防止するこ
とが或る程度可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
1の従来例においては、パージ流量がキャニスタに貯え
られた燃料量の関数として与えられているため、所定期
間内におけるパージガス量を推定することが困難であり
正確なパージ流量を算出することができない。このた
め、パージ制御弁によりパージ流量を制御してもパージ
流量の極端な増減やエンジンの運転状態の急変等過渡状
態においては、パージ流量の正確な制御を行うことがで
きず、燃焼室に流入する蒸発燃料量が所望値から大幅に
偏移する虞があり、混合気の空燃比が所望空燃比から偏
移してエンジンの排気効率が悪化するという問題点があ
った。
【0009】また、第2の従来例においては、空燃比セ
ンサからの出力信号が検出されてから減算補正された必
要燃料噴射量が算出されるまでに時間がかかるため、そ
の間の必要燃料噴射量を算出することができない。つま
り、第2の従来例においては、常に正確な必要燃料噴射
量を算出することは困難であるという問題点があった。
さらに該第2の従来例においては、燃料が燃焼室に吸入
されるまでの燃料輸送遅れ時間が考慮されていないた
め、真に必要な燃料量のみを燃焼室に供給することがで
きず、混合気の空燃比を常に所望空燃比に維持するのが
困難であるという問題点があった。
【0010】また、第3の従来例においては、燃料噴射
弁から噴射される燃料に対しては燃料量に付着補正がな
されているが、キャニスタからパージされる蒸発燃料に
対しては燃焼室に吸入されるまでの燃料輸送遅れ時間等
その動特性が考慮されておらず、混合気の空燃比を常に
高精度に所望空燃比に制御することはできないという問
題点があった。
【0011】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであって、混合気の空燃比を常に所望空燃比に制御
して排気効率のより一層の向上を図ることができる内燃
エンジンの制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、燃料タンクと、該燃料タンクから発生する
蒸発燃料を吸着貯蔵するキャニスタと、該キャニスタと
内燃エンジンの吸気系とを接続するパージ通路と、該パ
ージ通路に介装された流量計と、パージ制御弁とを有す
る蒸発燃料処理系を備えた内燃エンジンの制御装置にお
いて、少なくともエンジン回転数とエンジンの負荷状態
とを含むエンジンの運転状態を検出する運転状態検出手
段と、該運転状態検出手段の検出結果に基づいてパージ
ガスの流量を算出するパージ流量算出手段と、該パージ
流量算出手段の算出結果と前記流量計の出力値とに基づ
いてパージガス中の蒸発燃料濃度を算出する濃度算出手
段と、前記流量計の出力値に基づいて所定期間内におけ
るパージ体積を算出するパージ体積算出手段と、前記運
転状態検出手段の検出結果に応じて前記パージガスの動
特性を算出するパージガス動特性算出手段と、該パージ
ガス動特性算出手段と前記パージ体積算出手段と前記濃
度算出手段の夫々の算出結果に基づき今回サイクル時に
前記キャニスタからパージされる総蒸発燃料量を算出す
る第1の蒸発燃料量算出手段と、前記総蒸発燃料量と前
記パージガスの動特性とに基づいて今回サイクル時にエ
ンジンの燃焼室に吸入される蒸発燃料量を算出する第2
の蒸発燃料量算出手段と、該第2の蒸発燃料量算出手段
の算出結果に基づいて前記燃料噴射弁から噴射される要
求燃料量を決定する要求燃料量決定手段とを備えている
ことを特徴としている。
【0013】前記パージガス動特性算出手段は、具体的
には、前記パージガスが前記キャニスタからパージされ
て前記エンジンの燃焼室に吸入される迄の遅延時間を算
出する遅延時間算出手段と、今回サイクルで吸気系にパ
ージされた蒸発燃料の内、エンジンに直接吸入される直
接蒸発燃料量を予測して算出する直接蒸発燃料量算出手
段と、前記吸気系に付着している付着蒸発燃料量の内、
今回サイクルでエンジンの前記燃焼室に持ち去られる持
ち去り蒸発燃料量を予測して算出する持ち去り蒸発燃料
量算出手段とを具備し、前記直接蒸発燃料量算出手段及
び前記持ち去り蒸発燃料量算出手段は、前記遅延時間を
加味して前記直接蒸発燃料量及び前記持ち去り蒸発燃料
量を算出することを特徴としている。
【0014】さらに、本発明は、前記運転状態検出手段
の検出結果に基づいて燃料噴射量を算出する燃料噴射量
算出手段と、該燃料噴射量算出手段の算出結果に基づい
て今回サイクルで前記燃焼室に吸入される第1の空気量
を算出する第1の空気量算出手段と、前記第2の蒸発燃
料量算出手段の算出結果と所定の空気過剰率と前記蒸発
燃料の理論空燃比とに基づいて今回サイクル時に前記蒸
発燃料の燃焼に必要な第2の空気量を算出する第2の空
気量算出手段と、前記第1の空気量算出手段により算出
された第1の空気量から前記第2の空気量算出手段によ
り算出された第2の空気量を減算して第3の空気量を算
出する第3の空気量算出手段とを備え、前記要求燃料量
決定手段は、前記第3の空気量算出手段の算出結果に基
づいて要求燃料量を決定することを特徴としている。
【0015】また、本発明は、前記燃料噴射弁から噴射
される噴射燃料の動特性を算出する噴射燃料動特性算出
手段を備え、前記要求燃料量決定手段は、前記噴射燃料
動特性算出手段の算出結果に応じて要求燃料量を補正す
る要求燃料量補正手段を有していることを特徴としてい
る。
【0016】さらに、本発明は、前記エンジンに供給さ
れる総燃料量の内、蒸発燃料量の比率を算出する蒸発燃
料率算出手段を備え、前記噴射燃料動特性算出手段は、
前記蒸発燃料率算出手段の算出結果に応じて動特性補正
を行う動特性補正手段を有していることを特徴とするの
も好ましく、前記エンジンから排出される排気ガスの一
部を吸気系に還流する排気還流系を備え、前記噴射燃料
動特性算出手段は前記排気還流系における排気還流率に
応じて動特性補正を行う動特性補正手段を有しているこ
とを特徴とするも好ましい。
【0017】前記噴射燃料動特性算出手段は、具体的に
は、今回サイクルで燃料噴射弁から噴射された噴射燃料
及び蒸発燃料の総量の内、エンジンに直接吸入される直
接燃料量を予測して算出する直接燃料量算出手段と、前
記吸気系に付着している付着燃料量の内、今回サイクル
で前記エンジンの前記燃焼室に持ち去られる持ち去り燃
料量を予測して算出する持ち去り燃料量算出手段とを有
していることを特徴としている。
【0018】
【作用】上記構成によれば、今回サイクル時にキャニス
タからパージされる総蒸発燃料量が算出され、パージガ
スの動特性に基づき前記総蒸発燃料量からエンジンに吸
入される蒸発燃料量が算出され、さらに該吸入蒸発燃料
量を考慮して燃料噴射弁から噴射される要求燃料量が算
出される。
【0019】また、前記総蒸発燃料量及び前記吸入蒸発
燃料量は、パージガスの遅延時間、直接蒸発燃料量及び
持ち去り蒸発燃料量を考慮して算出され、さらに前記直
接蒸発燃料量及び前記持ち去り蒸発燃料量は前記遅延時
間をも加味して算出される。
【0020】要求燃料量は、具体的には、燃焼室に吸入
される第1の空気量から蒸発燃料の燃焼に必要な第2の
空気量を減算して得られた第3の空気量に基づいて算出
される。
【0021】さらに、要求燃料量は噴射燃料の動特性
(直接燃料量及び持ち去り燃料量)により補正され、ま
た、前記噴射燃料の動特性は、総燃料量に占める蒸発燃
料量の比率や排気還流系の排気還流率に応じても補正さ
れる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説す
る。
【0023】図1は本発明に係る内燃エンジンの制御装
置の一実施例を示す全体構成図である。
【0024】図中、1は各シリンダに吸気弁及び排気弁
(図示せず)とを各1対宛設けたDOHC直列4気筒の
内燃エンジン(以下、単に「エンジン」という)であっ
て、該エンジン1は、吸気弁及び排気弁のバルブタイミ
ング(開弁時期及び弁リフト量)が、エンジンの高速回
転領域に適した高速バルブタイミング(高速V/T)
と、低速回転領域に適した低速バルブタイミング(低速
V/T)との2段階に切換可能に構成されている。
【0025】また、エンジン1の吸気ポ−トに接続され
た吸気管2の途中にはスロットルボディ3が設けられ、
その内部にはスロットル弁3′が配されている。また、
スロットル弁3′にはスロットル弁開度(θTH)セン
サ4が連結されており、該スロットル弁3′の開度に応
じた電気信号を出力して該電気信号を電子コントロ−ル
ユニット(以下、「ECU」という)5に供給する。
【0026】燃料噴射弁6は、エンジン1とスロットル
弁3′との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上
流側に各気筒毎に設けられている。また、各燃料噴射弁
6は燃料供給管7を介して燃料ポンプ8に接続されると
共にECU5に電気的に接続され、該ECU5からの信
号により燃料噴射の開弁時間が制御される。
【0027】吸気管2のスロットル弁3′の稍下流側に
はパージ管9が分岐して設けられ、該パージ管9は後述
する蒸発燃料処理系10に接続されている。
【0028】また、吸気管2のパージ管9の下流側には
分岐管11が設けられ、該分岐管11の先端には絶対圧
(PBA)センサ12が取付けられている。該PBAセ
ンサ12はECU5に電気的に接続されており、吸気管
2内の絶対圧PBAは前記PBAセンサ12により電気
信号に変換されてECU5に供給される。
【0029】また、分岐管11の下流側の吸気管2の管
壁には吸気温(TA)センサ13が装着され、該TAセ
ンサ13により検出された吸気温TAは電気信号に変換
され、ECU5に供給される。
【0030】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサ−ミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ14が挿着され、該TWセンサ14に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0031】また、エンジン1の図示しないカム軸周囲
又はクランク軸周囲にはクランク角度(CRK)センサ
15及び気筒判別(CYL)センサ16が取付けられて
いる。
【0032】CRKセンサ15はエンジン1のクランク
軸の1/2回転(180°)より短い一定のクランク角
周期(例えば、30°周期)でもって所定のクランク角
度位置で信号パルス(以下、「CRK信号パルス」とい
う)を出力し、CYLセンサ16は特定の気筒の所定の
クランク角度位置で信号パルス(以下、「CYL信号パ
ルス」という)を出力し、これらCRK信号パルス及び
CYL信号パルスはECU5に供給される。
【0033】また、エンジン1の各気筒の点火プラグ1
7は、ECU5に電気的に接続され、ECU5により点
火時期が制御される。さらに、大気圧(PA)センサ1
8がエンジン1の適所に配設されると共に、該PAセン
サ18はECU5に電気的に接続され、その検出信号を
ECU5に供給する。
【0034】また、ECU5の出力側には、前記バルブ
タイミングの切換制御を行うための電磁弁19が接続さ
れ、該電磁弁19の開閉動作がECU5により制御され
る。電磁弁19は、バルブタイミングの切換を行う切換
機構(図示せず)の油圧を高/低に切換えるものであ
り、該油圧の高/低に対応してバルブタイミングが高速
V/Tと低速V/Tに切換えられる。前記切換機構の油
圧は、油圧(POIL)センサ20によって検出され、
その電気信号がECU5に供給される。
【0035】前記エンジン1の排気ポ−トに接続された
排気管21の途中には触媒装置(三元触媒)22が介装
されており、該触媒装置22により排気ガス中のHC、
CO、NOx等の有害成分の浄化作用が行なわれる。
【0036】また、触媒装置22の周壁にはサ−ミスタ
等からなる触媒温度(TC)センサ23が挿着され、該
TCセンサ23により検出された触媒床温度TCは電気
信号に変換されてECU5に供給される。
【0037】さらに、排気管21の途中であって且つ触
媒装置22の上流側には広域酸素濃度センサ(以下、
「LAFセンサ」という)24が設けられている。該L
AFセンサ24は、排気ガス濃度に略比例する電気信号
を出力して該電気信号をECU5に供給する。
【0038】しかして、吸気管2と排気管21との間に
はバイパス状に排気還流路25が設けられている。該排
気還流路25は、その一端が前記LAFセンサ24より
上流側(つまり、エンジン1側)の排気管21に接続さ
れ、他端がPBAセンサ12より上流側且つパージ管9
より下流側の吸気管2に接続されている。
【0039】また、排気還流路25の途中には排気還流
量制御弁(以下、EGR弁という)26が介装されてい
る。該EGR弁26は、弁室27とダイヤフラム室28
とからなるケ−シング29と、前記弁室27内に位置し
て前記排気還流路25が開閉可能となるように上下方向
に可動自在に配設された楔形状の弁体30と、弁軸31
を介して前記弁体30と連結されたダイヤフラム32
と、該ダイヤフラム32を閉弁方向に付勢するばね33
とから構成されている。また、ダイヤフラム室28は、
ダイヤフラム32を介して下側に画成される大気圧室3
4と上側に画成される負圧室35とを備えている。
【0040】また、大気圧室34は通気孔34aを介し
て大気に連通される一方、負圧室35は負圧連通路36
に接続されている。すなわち、負圧連通路36は、その
先端がパージ管9と排気還流路25の他端との間の吸気
管2に接続され、該吸気管2内の絶対圧PBAが負圧連
通路36を介して前記負圧室35に導入されるようにな
っている。また、負圧連通路36の途中には大気連通路
37が接続され、該大気連通路37の途中には圧力調整
弁38が介装されている。該圧力調整弁38は常閉型の
電磁弁からなり、大気圧又は負圧が前記圧力調整弁38
を介して前記ダイヤフラム室28の負圧室35内に選択
的に供給され、負圧室35は所定の制御圧を発生する。
【0041】さらに、前記EGR弁26には弁開度(リ
フト)センサ(以下、「EGR用Lセンサ」という)3
9が設けられており、該EGR用Lセンサ39は前記E
GR弁26の弁体30の作動位置(弁リフト量)を検出
して、その検出信号を前記ECU5に供給する。尚、上
記EGR制御はエンジン暖機後(例えば、エンジン冷却
水温TWが所定温度以上のとき)に実行される。
【0042】しかして、前記蒸発燃料処理系10は、燃
料給油時に開蓋されるフィラーキャップ40を備えた燃
料タンク41と、吸着剤としての活性炭42が内蔵され
て燃料タンク41からの蒸発燃料を吸着貯蔵するキャニ
スタ43と、該キャニスタ43と前記燃料タンク41と
を接続する蒸発燃料流通路44と、該蒸発燃料流通路4
4に介装された正圧バルブと負圧バルブとからなる2方
向弁45とを備えている。
【0043】さらに、、前記蒸発燃料処理系10は、熱
線式流量計(以下、単に「流量計」という)46がキャ
ニスタ43近傍のパージ管9途中に介装され、さらに前
記流量計46の下流側のパージ管9途中にはパージ制御
弁47が介装されている。
【0044】前記流量計46は、電流を通して加熱され
た白金線が気流にさらされていると温度が低下してその
電気抵抗が減少することを利用したものであって、その
出力特性は蒸発燃料の濃度、流量等に応じて変化し、こ
れらの変化に応じた出力信号をECU5に供給する。
【0045】また、前記パージ制御弁47は、パージ管
9が連通可能となるように上下方向に可動自在に配設さ
れた楔形状の弁体48と、該弁体48が内有されるケー
シング49と、弁体48を上下方向に駆動させる常開型
の電磁弁50と、弁軸51を介して弁体48に接続され
た弁開度(リフト)センサ(以下、「PRG用Lセン
サ」という)52とを備えている。そして、電磁弁50
はECU5に電気的に接続され、ECU5からの電気信
号に基づき弁体48の上下方向への弁リフト量をデュー
ティ制御する。また、PRG用Lセンサ52は、弁体4
8の弁リフト量を検出してその電気信号をECU5に供
給する。
【0046】流量計46とパージ制御弁47との間のパ
ージ管9にはパージ温度(TP)センサ53が挿着され
ている。該TPセンサ53はECU5に電気的に接続さ
れ、TPセンサ53により検出されたパージ温度TPは
ECU5に供給される。
【0047】しかして、ECU5は、上述の各種センサ
からの入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベル
に修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する
等の機能を有する入力回路5aと、中央演算処理回路
(以下「CPU」という)5bと、該CPU5bで実行
される各種演算プログラムや後述する各種マップ及び演
算結果等を記憶するROM及びRAMからなる記憶手段
(リングバッファを含む)5cと、前記燃料噴射弁6、
点火プラグ17、燃料ポンプ8、電磁弁19,50等に
駆動信号を供給する出力回路5dとを備えている。
【0048】図2は、CRKセンサ15から出力される
CRK信号パルス及びCYLセンサ16から出力される
CYL信号パルスの発生タイミング、及び燃料噴射弁の
噴射タイミングを示すタイムチャートである。
【0049】CRK信号パルスは、各気筒(#1〜#4
CYL)のピストン上死点を基準にクランク軸が2回転
する間に等間隔で例えば24個の信号パルス、すなわ
ち、例えば30°のクランク角周期で信号パルスを発生
する。そして、ECU5は、各気筒のピストン上死点で
発生するCRK信号パルスに対してTDC判別信号を出
力する。すなわち、TDC判別信号は各気筒の基準クラ
ンク角度位置を表わすものであって、クランク軸の18
0°回転毎に発生する。また、ECU5は、CRK信号
パルスの発生時間間隔を計測してCRME値を算出し、
さらに前記CRME値をTDC判別信号の発生時間間隔
に亘って加算してME値を算出し、該ME値の逆数であ
るエンジン回転数NEを算出する。
【0050】CYL信号パルスは、特定の気筒(例え
ば、#1CYL)の圧縮行程終了を示すTDC判別信号
発生位置よりも前の所定クランク角度位置(例えば、9
0°BTDC)で発生し、CYL信号パルス発生直後の
TDC判別信号発生に対して特定の気筒番号(例えば、
#1CYL)をセットする。
【0051】また、ECU5は、TDC判別信号、CR
K信号パルスに基づき各気筒の基準クランク角度位置か
らのクランク角度ステージ(以下、「ステージ」とい
う)を検出する。すなわち、TDC判別信号発生時に検
出されるCRK信号パルスC1がCYL信号パルスによ
り判別される圧縮工程終了時のTDC位置で発生した場
合、ECU5は該CRK信号パルスC1により#1CY
Lの#0ステージを検出し、さらにその後に出力される
CRK信号パルスにより#1ステージ、#2ステージ、
…、#23ステージを順次検出する。
【0052】また、燃料噴射を開始すべき噴射ステージ
は、エンジンの運転状態等に基づいて設定され、具体的
には図示省略の噴射ステージ決定ルーチンを実行して決
定され、さらに燃料噴射弁6の開弁時間(燃料噴射時間
TOUT)はステータス番号(SINJ(K))の設定
状態により制御される。
【0053】すなわち、ステータス番号SINJ(K)
は、燃料噴射弁6の開弁期間中は「2」にセットされ、
噴射終了と同時に「3」にセットされる。そして、ステ
ータス番号SINJ(K)は爆発行程突入と同時に
「0」にリセットされて噴射待機状態とされ、その後所
定の噴射ステージ(例えば、#13ステージ)に達する
と、ステータス番号SINJ(K)が「1」にセットさ
れて所定の噴射遅延時間が経過した後、再びステータス
番号SINJ(K)は「2」にセットされ、燃料噴射弁
6から燃料が噴射される。そして、燃料噴射が終了した
後はステータス番号SINJ(K)が再び「3」にセッ
トされ、爆発行程の突入と同時「0」にリセットされ
る。また、本実施例では後述するように(図37参照)
SINJ(K)=3のとき吸気管内の付着燃料量TWP
が算出され、かかる付着燃料量TWPを考慮して燃料噴
射時間TOUTが算出される。尚、燃料噴射の開始に噴
射遅延時間(SINJ(K)=1に相当する時間)を設
けているのは燃料噴射の噴射終了時期とCRK信号パル
スの発生とが同期するように噴射タイミングが制御され
ているためであり、かかる噴射遅延時間により噴射タイ
ミングの終了時期を制御するためである。
【0054】次に、エンジン1の燃焼室に供給される燃
料量の制御手順について説明する。
【0055】本実施例ではキャニスタ43からパージさ
れる蒸発燃料量を正確に算出すると共に、該蒸発燃料量
を考慮して燃料噴射弁6から供給されるべき要求燃料量
を算出し、さらに吸気管2の壁面に付着する付着燃料量
TWPを考慮して前記燃焼室に供給されるべき最終噴射
燃料量の決定がなされる。
【0056】また、本実施例では、エンジンの運転状態
に応じて燃料噴射量と蒸発燃料量との比率を算出し、該
比率に応じてパージ制御弁47の弁リフト指令値LPU
CMDが決定される。
【0057】以下、上記燃料量の制御を蒸発燃料処理と
壁面付着補正処理とに分け、JISX 0128のプロ
グラム表記法、すなわちSPD(Structured Programmi
ngDiagrams)表記法によるフローチャートに基づいて詳
述する。
【0058】[A]蒸発燃料処理 図3は蒸発燃料処理の制御手順を示すメインルーチンの
フローチャートである。
【0059】まず、ステップS1ではパージ領域判別ル
ーチンを実行してエンジンの運転状態がパージ領域にあ
るか否かを判別する。また、該パージ領域判別ルーチン
においては、少なくともパージ領域にあると判別された
ときは、キャニスタ43からパージされる蒸発燃料の重
量演算モードに設定される。ここで、キャニスタ43か
らパージされる蒸発燃料は殆どブタンであることが知ら
れており、本実施例ではパージガス中の蒸発燃料を全て
ブタンとみなして一連の処理を行っている。すなわち、
上述の如くエンジン状態が少なくともパージ領域にある
と判別されたときはフラグFBCALを「0」にセット
してブタン重量演算モードに設定する。
【0060】次に、ステップS2では前記フラグFBC
ALが「1」にセットされているか否かを判別する。そ
して、FBCAL=1のときはブタン重量演算モード以
外の状態に設定されているときであり、ステップS3に
進み、零点調整ルーチンを実行して流量計46とパージ
制御弁47の弁体48の作動位置の零点調整を行った
後、ステップS7に進む。
【0061】一方、ステップS2でフラグFBCALが
「1」でないとき、すなわちFBCAL=0のときは、
ブタン重量演算モードに設定されているときであり、ス
テップS4〜ステップS6でQVAPER算出ルーチ
ン、DVAPER算出ルーチン及びTREQ算出ルーチ
ンを夫々実行した後ステップS7に進む。すなわち、Q
VAPER算出ルーチンでは所定期間内におけるパージ
体積(空気+ブタン)QHWDとパージ流量中のブタン
濃度CBUを算出し、DVAPER算出ルーチンでは後
述するパージガスの動特性に基づき今回サイクルの吸入
行程で吸入されるブタン質量PGIN等を算出し、さら
にTREQ算出ルーチンでは今回サイクルの吸入行程に
おいて燃料噴射弁6が開弁すべき要求開弁時間TREQ
を算出し、ステップS7に進む。
【0062】しかして、ステップS7ではVPR算出ル
ーチンを実行し、蒸発燃料に起因する燃料噴射量の燃料
減量係数KPUNをエンジンの運転状態に応じて算出す
ると共に、流量計46の目標出力電圧VHCMDを算出
する。そして、最後にステップS8でLPUCMD算出
ルーチンを実行し、パージ制御弁47の弁体48のリフ
ト指令値LPUCMDを算出して本プログラムを終了す
る。
【0063】以下、ステップS1〜S8の各処理ステッ
プ(サブルーチン)について順次詳述する。
【0064】パージ領域判別(図3、ステップS1) 図4はパージ領域判別ルーチンのフローチャートであっ
て、本プログラムはTDC判別信号の発生と同期して実
行される。
【0065】まず、ステップS11ではフラグFSMO
Dが「1」か否かを判別し、エンジンが始動モードにあ
るか否かを判断する。ここで、始動モードにあるか否か
は、例えば、図示しないエンジンのスタータスイッチが
オンで且つエンジン回転数が所定の始動回転数(クラン
キング回転数)以下か否かにより判断する。
【0066】フラグFSMODが「1」にセットされて
いるときはエンジンが始動モードにあると判断し、フラ
グFCPCUTを「1」にセットする。すなわち、電磁
弁50をONしてパージ制御弁47を閉弁し、パージカ
ット条件に設定する(ステップS12)。そして、フラ
グFBCALを「1」にセットしてブタン重量演算を禁
止し(ステップS13)、本プログラムを終了してメイ
ンルーチン(図3)に戻る。
【0067】一方、フラグFSMODが「0」、すなわ
ちエンジンが基本モードにあるときは、ステップS14
に進み、フラグFFCが「1」にセットされてエンジン
がフューエルカット状態にあるか否か、又はリーン化補
正係数KLSが「1」以外の所定値であるか否か、ある
いはパージ制御弁47の弁リフト指令値LPUCMDが
「0」か否かを判別する。ここで、エンジンがフューエ
ルカット状態にあるか否かは、エンジン回転数NEやス
ロットル弁3′の弁開度θTHに基づいて判断され、具
体的にはフューエルカット判別ルーチン(図示せず)の
実行により判別される。また、リーン化補正係数KLS
は、空燃比がリーン状態以外のときは「1」に設定さ
れ、空燃比がリーン状態のときはそのリーン化状態に応
じた「1」以下の所定値に設定される。さらに、弁リフ
ト指令値LPUCMDはステップS8で実行されるLP
UCMD算出ルーチン(図24参照)により算出され
る。そして、これら3条件の内、いずれの条件も充足し
ないとき、すなわち、FFC=1又はKLS≠1又はL
PUCMD=0の内のいずれの条件をも充足しないとき
はステップS20に進んで、フラグFCPCUTを
「0」にセットし、電磁弁50をOFFしてパージ制御
弁47を開弁し、蒸発燃料の吸気管2へのパージが可能
な状態とした後、ステップS21に進む。ステップS2
1ではフラグFBCALを「0」にセットしてブタン重
量演算モードに設定し、次いでブタン重量算出用ディレ
ーカウンタ(第1のディレーカウンタ)のカウント値n
BCALを所定値N1(例えば、16)に設定し(ステ
ップS22)、本プログラムを終了する。この第1のデ
ィレーカウンタは、エンジンの基本モード中においてパ
ージカット条件(FCPCUT=1)が成立してもパー
ジ流量が即座に「0」とはならないため、かかる系の追
従遅れを補填するためのものである。すなわち、その後
のループにおいてステップS14で前記3条件のうちの
いずれか1つの条件を満たすときはステップS15に進
みフラグFCPCUTを「1」にセットして系をパージ
カット条件に設定し、次いで第1のディレーカウンタの
カウント値nBCALが「0」か否かを判別する(ステ
ップS16)。そして、第1のディレーカウンタのカウ
ント値nBCALが「0」でないときはステップS18
に進んで第1のディレーカウンタのカウント値nBCA
Lを「1」だけディクリメントし、フラグFBCALを
「0」にセットしてブタン重量の演算モードに設定し
(ステップS19)、本プログラムを終了する一方、そ
の後のループで前記カウント値nBCALが「0」にな
るとフラグFBCALを「1」にセットしてブタン重量
の演算を禁止し(ステップS17)、本プログラムを終
了してメインルーチン(図3)に戻る。
【0068】このように、フラグFCPCUTが「1」
に設定され、パージカット条件が成立した場合であって
も、その後所定期間ブタン重量の演算を継続して実行す
ることにより系の追従遅れ(応答遅れ)にも対処するこ
とができ、制御性の向上を図ることができる。
【0069】零点調整(図3、ステップS3) 図5は零点調整ルーチンのフローチャートであって、本
プログラムはECU5に内蔵されたタイマにより、例え
ば10msec毎に発生する疑似信号パルスと同期して実
行される。
【0070】まず、ステップS31ではフラグFCPC
UTが「1」か否かを判別し、パージカット状態にある
か否かを判断する。そして、フラグFCPCUTが
「1」でないとき、すなわちパージ中のときはステップ
S40に進んで後述する零点学習値演算用ディレーカウ
ンタ(第2のディレーカウンタ)のカウント値nLPD
を所定値N2(例えば、4)に設定して本プログラムを
終了する一方、ステップS31でフラグFCPCUTが
「1」にセットされていると判別されたときはパージカ
ット中でありステップS32に進んで、第2のディレー
カウンタのカウント値nLPDが「0」か否かを判別す
る。そして、最初のループでは前記カウント値nLPD
は「0」ではないので、ステップS39に進み前記カウ
ント値nLPDを「1」だけデクリメントして本プログ
ラムを終了する。一方、その後のループで前記カウント
値nLPDが「0」になったときはステップS33に進
んでVHW0算出ルーチンを実行し、流量計46の零点
調整を行う。
【0071】すなわち、図6のフローチャートに示すよ
うに、まず数式(1)により零点学習値VHW0REF
を算出する(ステップS41)。
【0072】
【数1】 ここで、CREFは流量計46の内部温度等に応じて1
〜65536の範囲で適切な値に設定される変数、VH
W0REF(n−1)は零点学習値VHW0REFの前
回算出値であり、流量計46の出力電圧VHWを前回学
習値VHW0REF(n−1)でもって学習演算するこ
とにより、零点学習値VHW0REFが更新される。し
たがって、該零点学習値VHW0REFは経時変化に対
する平均値を示すものである。
【0073】次いで、ステップS42〜S46で前記零
点学習値VHW0REFのリミットチェックを行い、流
量計46の零点調整を終了する。すなわち、ステップS
42で前記零点学習値VHW0REFが所定上限値VH
W0HLより大きいか否かを判別し、VHW0REF>
VHW0HLが成立するときは流量計46の零点VHW
0を前記所定上限値VHW0HLに設定する一方(ステ
ップS43)、VHW0REF≦VHW0HLのときは
ステップS44に進んで前記零点学習値VHW0REF
が所定下限値VHW0LLより小さいか否かを判別す
る。そして、VHW0REF<VHW0LLが成立する
ときは前記零点値VHW0を前記所定下限値VHW0L
Lに設定する一方(ステップS45)、VHW0REF
=VHW0LLのときは前記零点値VHW0を数式
(1)により算出された零点学習値VHW0REFに設
定して流量計46の零点調整を終了し、図5の零点調整
ルーチンに戻る。
【0074】次に、ステップS34(図5)に進み、P
RG用Lセンサ52の現在の弁リフト値(検出リフト
値)LPLIFTをPRG用Lセンサ52の零点値LP
0に設定する。次いでステップS35〜S38では前記
零点値LP0のリミットチェックを行い、PRG用Lセ
ンサ52の零点調整を終了する。すなわち、ステップS
35では前記零点値LP0が所定上限値LP0HLより
大きいか否かを判別する。そして、LP0>LP0HL
が成立するときは前記零点値LP0を前記所定上限値L
P0HLに設定する一方(ステップS36)、LP0≦
LP0HLのときはステップS37に進み、前記零点値
LP0が所定下限値LP0LLより小さいか否かを判別
する。そしてLP0<LP0HLが成立するときは前記
零点値LP0を所定下限値LP0LLに設定してPRG
用Lセンサ52の零点調整を終了し(ステップS3
8)、本プログラムを終了してメインルーチン(図3)
に戻る。
【0075】QVAPER算出(ブタン濃度CBU及
びパージ体積QHWDの算出)(図3、ステップS4) 図7はQVAPER算出ルーチンのフローチャートであ
って、本プログラムはTDC判別信号の発生と同期して
実行される。
【0076】まず、ステップS51ではエンジン回転数
NE、吸気管内絶対圧PBA、大気圧PA、パージ温度
TP、PRG用Lセンサ52の検出リフト値LPLIF
T、流量計46の出力電圧VHW等のエンジンパラメー
タ情報を読み込み、記憶手段5cに記憶する。
【0077】次に、ステップS52ではPRG用Lセン
サ52の実リフト値LPACT(=LPLIFT−LP
0)を算出し、次いでステップS53では流量計46の
実出力電圧VHACT(=VHW−VHW0)を算出す
る。
【0078】次にステップS54ではQBEマップを検
索して第1の基本流量値QBEMを算出する。
【0079】QBEマップは、具体的には図8に示すよ
うに、大気圧PAと吸気管内絶対圧PBAとの差である
吸気管内負圧(ゲージ圧)PBG00〜PBG15及び
PRG用Lセンサ52の実リフト値LPACT00〜L
PACT15に対してマトリックス状にマップ値QBE
M(00,00)〜QBEM(15,15)が与えられ
ている。すなわち、第1の基本流量値QBEMは周知の
ベルヌーイの式に基づき数式(2)により吸気管内負圧
PBGと実リフト値LPACTに基いて算出され、かか
る吸気管内負圧PBGと実リフト値LPACTに応じて
マップ値QBEMが与えられている。
【0080】
【数2】 ここで、Aはパージ制御弁47の開口面積であって、実
リフト値LPACTの関数として表される。また、ρは
流体密度である。第1の基本流量値QBEMはこのQB
Eマップを検索することにより読み出され、或いは補間
法により算出される。
【0081】次に、ステップS55ではQHWテーブル
を検索して第2の基本流量値QHWを算出する。
【0082】QHWテーブルは、具体的には図9に示す
ように、流量計46の実出力電圧VHACT0〜VHA
CT15に対してテーブル値QHW0〜QHW15が与
えられている。すなわち、第2の基本流量値QHWは周
知のキングの式に基づき数式(3)により実出力電圧V
HACTに基づいて算出され、かかる実出力電圧VHA
CTに応じてテーブル値QHWが与えられている。
【0083】
【数3】 ここで、A′はパージ管9の管径、Rは電気抵抗、B,
Cは流体の温度、性質、線の大きさ等によって定まる定
数である。そして、第2の基本流量値QHWはこのQH
Wテーブルを検索することにより読み出され、或いは補
間法により算出される。
【0084】次に、ステップS56に進み、KTPテー
ブルを検索して第1の基本流量値QBEMの水温補正係
数KTPを算出する。
【0085】KTPテーブルは、具体的には図10に示
すように、パージ温度TP0〜TP5に対してテーブル
値KTP0〜KTP5が与えられており、前記水温補正
係数KTPは該KTPテーブルを検索することにより読
み出され、或いは補間法により算出される。
【0086】次に、ステップS57に進み、KPAPテ
ーブルを検索して第1の基本流量値QBEMの大気圧補
正係数KPAPを算出する。
【0087】KPAPテーブルは、具体的には図11に
示すように、大気圧PA0〜PA5に対してテーブル値
KPAP0〜KPAP5が与えられており、大気圧補正
係数KPAPは該KPAPテーブルを検索することによ
り読み出され、或いは補間法により算出される。
【0088】次に、ステップS58に進み、数式(4)
に基づき第1の流量値QBEを算出し、さらにステップ
S59では数式(5)に基づき第2の流量値QHWと第
1の流量値QBEとの比、すなわち流量比KQを算出す
る。
【0089】 QBE=QBEM×KTP×KPAP …(4) KQ=QHW/QBE …(5) 次いで、ステップS60ではCBUテーブルを検索して
パージガス中の主蒸発燃料であるブタン濃度CBUを算
出する。
【0090】CBUテーブルは、具体的には図12に示
すように、流量比KQ0〜KQ7に対してテーブル値C
BU0〜CBU7が与えられており、ブタン濃度CBU
は該CBUテーブルを検索することにより読み出され、
或いは補間法により算出される。すなわち、第1の流量
値QBEはベルヌーイの式を基本とした前記数式(2)
により算出され、第2の流量値QHWはキングの式を基
本とした前記数式(3)により算出されるが、第2の流
量値QHWは流量計46の実出力電圧VHACTに基づ
いて算出される一方、流量計46の実出力電圧VHAC
Tは上述したように蒸発燃料であるブタン濃度CBUに
応じて変化する構造となっているため、第1の流量値Q
BEと第2の流量値QHWとはブタン濃度CBUに応じ
て異なる値を示すこととなる。そこで、かかる流量比K
Qとブタン濃度CBUとの関係をCBUテーブルとして
予め記憶手段5cに記憶させておき、該CBUテーブル
を検索してブタン濃度CBUを算出する。
【0091】そして、最後に数式(6)に基づき、TD
C判別信号の発生間隔におけるパージ体積QHWDを算
出して本プログラムを終了する。
【0092】QHWD=QHW×ME …(6) これにより、所定期間内におけるパージ制御弁47を通
過するパージ体積QHWDを正確が算出される。
【0093】DVAPER算出(ブタン質量の算出)
(図3、ステップS5) 図13はパージガスの動特性を考慮してブタン質量を算
出するDVAPER算出ルーチンのフローチャートであ
って、本プログラムはTDC判別信号の発生と同期して
実行される。
【0094】まず、ステップS71〜ステップS79に
おいてはパージ体積QHWD(i)、ブタン濃度CBU
(i)、ME(i)値、吸気管内絶対圧PBA(i)を
順次各気筒毎に算出し、リングバッファに記憶する。す
なわち、リングバッファBPSには番号i(i=0〜n
(例えば、n=15))が付されており、リングバッフ
ァBPSの番号iに対応してパージ体積QHWD
(i)、ブタン濃度CBU(i)、ME(i)値、吸気
管内絶対圧PBA(i)を算出する。具体的には、ステ
ップS71ではリングバッファBPSの番号iが「0」
か否かを判別し、i=0のときはステップS72〜ステ
ップS75に示すように、パージ体積QHWD、ブタン
濃度CBU、ME値、吸気管内絶対圧PBAの今回値を
i=0のバッファ領域に記憶し、i=0以外のときはス
テップS76〜ステップS79に示すように、1個前の
リングバッファ番号に記憶されているパージ体積QHW
D(i)、ブタン濃度CBU(i)、ME(i)値、吸
気管内絶対圧PBA(i)を夫々リングバッファ番号i
(i=1〜n)のバッファ領域に記憶する。
【0095】次に、キャニスタ43からパージされたブ
タンがエンジン1の燃焼室に到達するまでの遅延時間τ
pを算出する。
【0096】遅延時間τpはパージ管9内を通過する吸
入空気量の関数として与えられる。具体的にはτpマッ
プは、図14に示すように、吸入空気量を示す2つのパ
ラメータ、すなわち吸気管内絶対圧PBA0〜PBA7
及びエンジン回転数の逆数であるME0〜ME7に対し
てマップ値τp(0,0)〜τp(7,7)がマトリッ
クス状に与えられており、該遅延時間τpは前記τpマ
ップを検索することにより読み出され、或いは補間法に
より算出される。
【0097】次に、ステップS81ではBaマップを検
索して遅延時間τp時のブタン直接率Baを算出する。
【0098】Baマップは、具体的には図15に示すよ
うに、吸気管内絶対圧PBA0〜PBA7及びエンジン
回転数の逆数であるME0〜ME7に対してマトリック
ス状にマップ値Ba(0,0)〜Ba(7,7)が与え
られている。ここで、ブタン直接率Baとは今回サイク
ル時にキャニスタ43から吸気管2に吸入される蒸発燃
料としてのブタンの内、エンジン1の燃焼室に直接吸入
される割合をいい、かかるブタン直接率Baは前記Ba
マップを検索することにより読み出され、或いは補間法
により算出される。
【0099】次に、ステップS82ではBbマップを検
索して遅延時間τp時のブタン持ち去り率Bbを算出す
る。
【0100】Bbマップは、具体的には図16に示すよ
うに、Bbマップと同様、吸気管内絶対圧PBA0〜P
BA7及びエンジン回転数の逆数であるME0〜ME7
に対してマトリックス状にマップ値Bb(0,0)〜B
b(7,7)が与えられている。ここで、ブタン持ち去
り率Bbとは前回サイクル時までに吸気管2内などで滞
留等している蒸発燃料としてのブタンの内、今回サイク
ル時にエンジン1の燃焼室に吸入される割合をいい、か
かるブタン持ち去り率Bbが前記Bbマップを検索する
ことにより読み出され、或いは補間法により算出され
る。
【0101】次に、ステップS83では数式(7)に基
づき前記遅延時間τp時におけるパージ制御弁47を通
過するパージガス中のブタン質量PGTを算出する。
【0102】 PGT=QHWD(τp)×CBU(τp)×DBU …(7) ここで、DBUは標準状態(0℃、1気圧)におけるブ
タン密度(=2.7kg/m3)である。このようにパージ
体積QHWDにブタン濃度CBUとブタン密度DBUを
乗算してパージガス中の総ブタン質量PGTが算出され
る。
【0103】次いでステップS84では数式(8)に基
づいてエンジン1の燃焼室に流入する流入ブタン質量P
GINを算出する。
【0104】 PGIN=Ba×PGT+Bb×PGC …(8) ここで、PGCは吸気管2などに滞留している滞留ブタ
ン質量を示し、初期値は「0」に設定される。右辺第1
項は今回サイクルでパージされたブタンの内、直接燃焼
室に吸入されるブタン質量を示し、右辺第2項は前回サ
イクル時までに吸気管2等に滞留しているブタンの内、
今回サイクル時に燃焼室に吸入されるブタン質量を示
し、両者を加算することにより、今回サイクル時に燃焼
室に吸入される流入ブタン質量PGINが算出される。
【0105】そして、最後に数式(9)に基づいて滞留
ブタン質量PGCを算出し、本プログラムを終了してメ
インルーチン(図3)に戻る。
【0106】 PGC=(1−Ba)×PGT+(1−Bb)×PGC …(9) 右辺第1項は今回サイクルでパージされたブタンの内、
吸気管2等に滞留するブタン質量を示し、右辺第2項は
前回サイクルまでに吸気管2内に滞留しているブタンの
内、今回サイクルにおいても吸気管2内に滞留している
ブタン質量を示し、両者を加算することにより滞留ブタ
ン質量PGCが算出される。
【0107】燃料噴射弁の要求開弁時間(要求燃料噴
射時間)TREQの算出(図3、ステップS6) 図17はTREQ算出ルーチンのフローチャートであっ
て、本プログラムはTDC判別信号の発生に同期して実
行される。
【0108】まず、ステップS91では前記流入ブタン
質量PGINが所定下限値PGINLMより小さいか否
かを判別する。そして、PGIN<PGINLMが成立
するときは、前記流入ブタン質量PGINが零とみなせ
る場合であると判断し、数式(10)に基づき燃料噴射
弁6から噴射すべき要求燃料噴射時間(燃料室に吸入さ
れるべき要求ガソリン量)TREQ(k)を各気筒毎
(#1CYL〜#4CYL)に順次算出する(ステップ
S92)。
【0109】 TREQ(k)=Ti×KTOTAL(k) …(10) Tiは基本モード時の基本燃料噴射時間であって、エン
ジン回転数NEと吸気管内絶対圧PBAとに応じて設定
されるTiM値に排気還流による燃料量補正係数KEG
Rを乗算することにより算出される。ここで、燃料量補
正係数KEGRは、EGR弁26作動時に燃料量を補正
するための係数であって、EGR弁26の弁開度に応じ
た所定値に設定される。また、前記TiM値を決定する
ためのTiMマップとして、低速V/T用と高速V/T
用の2つのマップが記憶手段5c(ROM)に記憶され
ている。
【0110】また、KTOTAL(k)はエンジンの運
転状態に応じて設定される各種補正係数(水温補正係数
KTA、始動後補正係数KAST、目標空燃比係数KC
MD等)を乗算したものであって、各気筒毎に所定値に
設定される。
【0111】一方、PGIN≧PGINLMのとき、す
なわち燃焼室に吸入されるブタン質量が零とはみなせな
いときはステップS93に進み、数式(11)に基づき
今回サイクルの吸入行程で吸入される総空気質量GAI
RTを算出する。
【0112】 GAIRT=(α×Ti+β)×AFG×KTA …(11) Ti(=TiM×KEGR)は上述と同様基本モード時
における基本燃料噴射時間、α,βは定数、AFGはガ
ソリンの理論空燃比(≒14.6)、KTAは水温補正
係数である。また、数式(11)においては燃料噴射量
Yと基本燃料噴射時間Tiとが直線で近似できるものと
して前記総空気質量GAIRTを算出している。すなわ
ち、燃料噴射量YがY=α×Ti+βで表されるものと
して総空気質量GAIRTが算出される。
【0113】次に、ステップS94以降の各ステップで
はブタン燃焼のために消費される空気質量(以下、「ブ
タン用空気質量」という)GAIRB、ガソリン燃焼に
必要な空気質量(以下、「ガソリン用空気質量」とい
う)GAIRG及び要求燃料噴射時間TREQ(k)を
各気筒毎に演算する。
【0114】すなわち、ステップS94では数式(1
2)に基づきブタン用空気質量GAIRBを算出する。
【0115】
【数4】 ここでMAIRは空気の分子量(=28.8)、MBU
Tはブタンの分子量(=57)、AFBはブタンの理論
空燃比(≒15.5)、(1/KTOTAL(k))は
空気過剰率λである。
【0116】右辺第1項は流入ブタン質量PGINに同
伴する空気質量、右辺第2項はブタンの燃焼に必要な空
気質量を示し、両者を加算することによりブタン燃焼に
より消費されるブタン用空気質量GAIRBが算出され
る。
【0117】また、ステップS95では数式(13)に
示すように、総空気質量GAIRTから前記ブタン用空
気質量GAIRBを減算してガソリン用空気質量GAI
RGを算出する。
【0118】 GAIRG=GAIRT−GAIRB …(13) そして、最後にステップS96で要求燃料噴射時間TR
EQ(k)を算出し、本プログラムを終了してメインル
ーチン(図3)に戻る。
【0119】すなわち、要求燃料噴射時間TREQ
(k)と燃料噴射弁6から噴射される要求ガソリン量Y
REQ(k)とは略比例関係にあると考えられるため、
ステップS93と同様にして要求ガソリンを燃焼するの
に必要な空気量GAIRGは数式(14)で示される。
【0120】 GAIRG=(α×TREQ(k)+β)×AFG …(14) したがって、数式(13)に数式(12)を代入して得
られた式と、数式(14)とを等置して整理すると数式
(15)に示す如く要求燃料噴射時間TREQ(k)を
算出することができる。
【0121】
【数5】 これにより、今回サイクル時に燃焼室に供給すべき要求
燃料噴射量が燃料噴射時間の関数として求められる。
【0122】VPR算出(燃料減量係数KPUN及び
流量計46の目標出力電圧VHCMDの算出)(図3、
ステップS7)。
【0123】図18はVPR算出ルーチンのフローチャ
ートであって、本プログラムはTDC判別信号の発生に
同期して実行される。
【0124】ステップS101〜S105では燃料減量
係数KPUNを算出する。該燃料減量係数KPUNは、
蒸発燃料であるブタンがキャニスタ43から吸気管2に
パージされることを考慮して燃料噴射弁6から噴射され
る燃料量(ガソリン量)を減量するためのものであり、
まずステップS101ではKPUマップを検索して基本
燃料減量係数KPUMを算出する。
【0125】KPUマップは、具体的には図19に示す
ように、吸気管内絶対圧PBA00〜PBA16及びエ
ンジン回転数の逆数であるME00〜ME19に対して
マトリックス状にマップ値KPUM(00,00)〜K
PUM(16,19)が与えられており、基本燃料減量
係数KPUMは該KPUマップを検索することにより読
み出され、或いは補間法により算出される。尚、該基本
燃料減量係数KPUMは、フラグFBCALが「1」に
設定されてブタン重量の演算が禁止されているときは
「1」に設定される。
【0126】次に、ステップS102ではKPUTWテ
ーブルを検索して水温補正係数KPUTWを算出する。
【0127】KPUTWテーブルは、具体的には図20
に示すように、エンジン冷却水温TW0〜TW4に対し
てテーブル値KPUTW0〜KPUTW2が与えられて
いる。
【0128】すなわち、KPUTWテーブルは、エンジ
ンの低温始動時に大量のパージガスが燃焼室に流入可能
となるようにエンジン冷却水温TWが低い程KPUTW
値が大きく設定されており、前記水温補正係数KPUT
Wは該KPUTWテーブルを検索することにより読み出
され、或いは補間法により算出される。尚、該水温補正
係数KPUTWもFBCAL=1のときは「1」に設定
される。
【0129】次に、ステップS103ではKPUAST
テーブルを検索して始動後補正係数KPUASTを算出
する。
【0130】KPUASTテーブルは、具体的には図2
1に示すように、始動後増量係数KAST0〜KAST
4に対してテーブル値KPUAST0〜KPUAST2
が与えられている。ここで、始動後増量係数KASTは
エンジン始動直後における燃料を増量させるための係数
であって、始動後の経過時間と共に徐々に小さい値に設
定され、定常運転時には「1.0」に設定される。この
図21から明らかなように、前記始動後増量係数KAS
Tが大きいとき、すなわち、燃料噴射時間が始動時に比
べ長いときは、始動後補正係数KPUASTは大きく設
定されており、前記始動後補正係数KPUASTは該K
PUASTテーブルを検索することにより読み出され、
或いは補間法により算出される。尚、該始動後補正係数
KPUASTもFBCAL=1のときは「1」に設定さ
れる。
【0131】次いで、ステップS104ではKPUTC
テーブルを検索して触媒床温度補正係数KPUTCを算
出する。
【0132】KPUTCテーブルは、具体的には図22
に示すように、触媒床温度TC0〜TC4に対してテー
ブル値KPUTC0〜KPUTC2が与えられている。
すなわち、KPUTCテーブルは触媒床温度TCが上昇
して触媒床の活性化が促進される程小さな値に設定され
ており、前記触媒床温度補正係数KPUTCは該KPU
TCテーブルを検索することにより読み出され、或いは
補間法により算出される。尚、触媒床温度補正係数KP
UTCもFBUCAL=1のときは「1」に設定され
る。
【0133】そして、ステップS105では、数式(1
6)に示すように、基本燃料減量係数KPUM、水温補
正係数KPUTW、始動後補正係数KPUAST、触媒
床温度補正係数KPUTCを乗算して燃料減量係数KP
UNを算出する。
【0134】 KPUN=KPUM×KPUTW×KPUAST×KPUTC …(16) これにより、フラグFBCALが「1」に設定されてい
る場合、すなわちブタン重量演算が禁止されている場合
を除いてエンジンの低温始動直後においては、水温補正
係数KPUTW、始動後補正係数KPUAST及び触媒
床温度補正係数KPUTCは、いずれも定常運転時に比
べて大きな値に設定されることとなり、エンジンの低温
始動直後は軽質分のブタンを主成分とする大量のパージ
ガスを燃焼室に供給することができ、低温時の燃焼性を
良好なものとすることができ、排気効率の向上を図るこ
とができる。
【0135】次に、ステップS106では燃料噴射弁6
から噴射されるガソリン量のリミットチェックを1番気
筒(#1CYL)で代表して行う。すなわち、ステップ
S105で算出された燃料減量係数KPUNを乗算して
得られる燃料噴射弁6の開弁時間が所定下限値より小さ
いか否かを数式(17)が成立するか否かにより判別す
る。
【0136】 Ti×KTOTAL(1)×KPUN<Be×TWP(1) +Ae×TiLIM …(17) 左辺は蒸発燃料を加味して所定の燃料減量を行った場合
の燃料噴射時間を示し、右辺第1項は付着燃料量TPW
の内、今回サイクル時に燃焼室に持ち去られる燃料量
を、右辺第2項は今回サイクルで燃料噴射されたものの
うち直接燃焼室に吸入される最低燃料量を夫々示してい
る。ここで、Beは噴射燃料であるガソリンの最終持ち
去り率であって、吸気管2等の管壁に付着している燃料
量(ガソリン量)の内、今回サイクル時に燃焼室に吸入
される燃料割合をいう。また、Aeは噴射燃料であるガ
ソリンの最終直接率であって、今回サイクル時に燃料噴
射弁6が噴射されたガソリン量の内、今回サイクル時に
直接燃焼室に吸入される燃料割合をいう。そして、これ
ら最終持ち去り率Be及び最終直接率Aeは後述する付
着パラメータ決定ルーチン(図28)により算出され
る。また、付着燃料量TWPは後述するTWP算出ルー
チン(図37)により算出される。また、TiLIMは
所定下限値であって、燃料噴射量Yとの関係で線形性を
保持することができる下限値に設定される。すなわち、
燃料噴射時間は通常は燃料噴射量と線型性を有する関係
にあるが、燃料噴射時間が極端に短くなると前記線型性
を保てなくなり、燃料噴射時間によっては燃料噴射量を
制御できなくなる虞がある。そこで、所定下限値TiL
IMは燃料噴射量Yの制御限界である前記線型性を保持
し得る下限値に設定することとした。
【0137】そして、前記数式(17)が成立するとき
は数式(18)により燃料減量係数KPUNの下限値を
設定する(ステップS107)。
【0138】
【数6】 次に、ステップS108では燃料減量係数KPUNが
「1」か否かを判別する。そして、燃料減量係数KPU
Nが「1」のときはフラグFBCALが「1」に設定さ
れてブタン重量の演算が禁止されている場合であり、目
標ブタン流量QBUCMDを「0」に設定してステップ
S111に進む。
【0139】一方、燃料減量係数KPUNが「1」以外
の値を有するときはステップS110に進み、数式(1
9)に基づいて蒸発燃料であるブタンの目標流量、すな
わち単位時間当たりの目標ブタン流量QBUCMDを算
出する。
【0140】 QBUCMD=(Ti×α+β)×KTOTAL(1)×(1−KPUN) ×(AFG/AFB)×(1/ME)×(1/DBU) …(19) 次いで、ステップS111ではVHCMDテーブルを検
索して流量計46の目標出力電圧VHCMDを算出す
る。
【0141】VHCMDテーブルは、具体的には図23
に示すように、目標ブタン流量QBUCMD0〜QBU
CMD15に対してテーブル値VHCMD0〜VHCM
D15が与えられており、前記目標出力電圧VHCMD
は該VHCMDテーブルを検索することにより読み出さ
れ、或いは補間法により算出される。
【0142】これにより前記目標出力電圧VHCMDに
基づきパージ流量をフィードバックすることにより、キ
ャニスタ43の過飽和状態等を招来することもなく、キ
ャニスタ43は所望の吸着能力を保持することが可能と
なる。
【0143】LPUCMD算出(パージ制御弁47の
リフト指令値)(図3、ステップS8) 図24はLPUCMD算出ルーチンのフローチャートで
あって、本プログラムはTDC判別信号の発生と同期し
て実行される。
【0144】まず、ステップS121ではVPR算出ル
ーチンで算出された目標出力電圧VHCMD(図18、
ステップS111)と流量計46により検出された出力
電圧(検出出力電圧)VHACTとの偏差ΔVHを算出
する。次いで、ステップS122に進み、前記偏差ΔV
Hが「0」より小さいか否かを判別する。
【0145】これはパージ流量をフィードバック制御す
る場合、パージ制御弁47の弁体48を開弁方向に弾発
付勢しているばね(不図示)に起因して、パージ流量を
増加させる場合と減少させる場合とで弁開度特性が異な
るためであり、前記偏差ΔVHにより、流量増加の場合
と流量減少の場合とで異なる変化速度(ゲイン速度)を
算出し、パージ流量をフィードバック制御するためであ
る。
【0146】すなわち、偏差ΔVHが「0」より小さい
とき、すなわち流量を減少させる場合は、ステップS1
23で、KVPDマップ、KVIDマップ、KVDDマ
ップを検索して流量フィードバック制御の変化速度、す
なわち比例項(P項)係数KVPD、積分項(I項)係
数KVID、微分項(D項)係数KVDDの算出を行な
う。KVPDマップ、KVIDマップ、KVDDマップ
は、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに基
づき所定のマップ値が与えられており、これらのマップ
検索によりエンジンの運転状態に応じたマップ値が読み
出され、あるいは補間法により算出される。
【0147】次に、ステップS124〜S126では、
夫々数式(20)〜(22)に基づいて、各補正項すな
わちP項、I項、D項の目標補正値VHP(n)、VH
I(n)、VHD(n)を算出する。
【0148】 VHP(n)=ΔVH(n)×KVPD …(20) VHI(n)=ΔVH(n)×KVID+VHI(n−1) …(21) VHD(n)=(ΔVH(n)−ΔVH(n−1))×KVDD…(22) 一方、偏差ΔVHが「0」より大きいときはステップS
127に進み、KVPUマップ、KVIUマップ、KV
DUマップを検索して流量フィードバック制御の変化速
度、すなわち比例項(P項)係数KVPU、積分項(I
項)係数KVIU、微分項(D項)係数KVDDの算出
を行なう。KVPUマップ、KVIUマップ、KVDU
マップは、上記KVPDマップ等と同様、エンジン回転
数NE及び吸気管内絶対圧PBAに基づき所定のマップ
値が与えられており、これらのマップ検索によりエンジ
ンの運転状態に応じたマップ値が読み出され、あるいは
補間法により算出される。
【0149】次に、ステップS128〜S130では、
夫々数式(23)〜(25)に基づいて、各補正項すな
わちP項、I項、D項の目標補正値VHP(n)、VH
I(n)、VHD(n)を算出する。
【0150】 VHP(n)=ΔVH(n)×KVPU …(23) VHI(n)=ΔVH(n)×KVIU+VHI(n−1) …(24) VHD(n)=(ΔVH(n)−ΔVH(n−1))×KVDU…(25) 次に、ステップS131では数式(26)に基づき、こ
れら各補正項を加算して流量フィードバックにおける出
力電圧の目標補正値VH0BJ(n)を算出する。
【0151】 VH0BJ(n)=VHP(n)+VHI(n)+VHD(n)…(26) 次に、ステップS132に進んでQPUCMDテーブル
を検索し、目標パージ流量QPUCMDを算出する。
【0152】QPUCMDテーブルは、具体的には図2
5に示すように、前記目標補正値VH0BJ0〜VH0
BJ15に対してテーブル値QPUCMD0〜QPUC
MD15が与えられており、前記目標パージ流量QPU
CMDは該QPUCMDテーブルを検索することにより
読み出され、或いは補間法により算出される。
【0153】次いで、ステップS133ではLPUCM
Dマップを検索してパージ制御弁47の弁リフト指令値
LPUCMDを算出し、本プログラムを終了する。
【0154】LPUCMDマップは、具体的には図26
に示すように、吸気管内絶対圧PBA00〜PBA15
及び目標パージ流量QPUCMD00〜QPUCMD1
5に対してマトリックス状にマップ値LPUCMD(0
0,00)〜LPUCMD(15,15)が与えられて
おり、弁リフト指令値LPUCMDは該LPUCMDマ
ップを検索することにより読み出され、或いは補間法に
より算出される。
【0155】これにより、所望のパージ流量QPUCM
Dに基づいて弁リフト指令値LPUCMDが算出され、
該弁リフト指令値LPUCMDに応じて弁体48は開弁
し、所望のパージ流量をエンジン1に吸入することがで
きる。
【0156】[B]壁面付着補正処理 上述した蒸発燃料処理により算出された要求燃料噴射時
間TREQ(k)(図17参照)は、噴射燃料であるガ
ソリンの吸気管2内における壁面付着を考慮しておら
ず、目標燃料噴射時間TNET(k)はかかる壁面付着
を考慮して算出する必要がある。
【0157】以下、壁面付着補正処理について詳述す
る。
【0158】図27は壁面付着補正ルーチンのフローチ
ャートであって、本プログラムはTDC判別信号の発生
と同期して実行される。
【0159】まず、ステップS141では、フラグFV
TECが「0」か否かを判別し、バルブタイミングが低
速V/Tに設定されているか否かを判断する。そして、
FVTEC=0、すなわち、バルブタイミングが低速V
/Tに設定されていると判断されたときはLPARA決
定ルーチンを実行して、低速V/T時の付着パラメー
タ、すなわち噴射燃料であるガソリンの最終直接率Ae
と最終持ち去り率Beとを決定する。
【0160】しかして、図28は前記付着パラメータを
決定するLPARA決定ルーチンのフローチャートであ
って、本プログラムはTDC判別信号の発生と同期して
実行される。
【0161】まず、ステップS151ではAマップを検
索して基本直接率Aを算出する。
【0162】Aマップは、具体的には図29に示すよう
に、吸気管内絶対圧PBA0〜PBS6及びエンジン冷
却水温TW0〜TW6に対してマトリックス状にマップ
値A(0,0)〜A(6,6)が与えられており、基本
直接率Aは前記Aマップを検索することにより読み出さ
れ、或いは補間法により算出される。
【0163】次に、ステップS152ではBマップを検
索して基本持ち去り率Bを算出する。
【0164】Bマップは、具体的には図30に示すよう
に、Aマップと同様、吸気管内絶対圧PBA0〜PBA
6及びエンジン冷却水温TW0〜TW6に対してマトリ
ックス状にマップ値B(0,0)〜B(6,6)が与え
られており、基本持ち去り率Bは前記Bマップを検索す
ることにより読み出され、或いは補間法により算出され
る。
【0165】次に、ステップS153ではKAテーブル
を検索して最終直接率Aeの回転数補正係数KAを算出
する。
【0166】KAテーブルは、具体的には図31に示す
ように、エンジン回転数NE0〜NE4に対してテーブ
ル値KA0〜KA4が与えられており、前記回転数補正
係数KAは該KAテーブルを検索することにより読み出
され、或いは補間法により算出される。
【0167】次に、ステップS154ではKBテーブル
を検索して最終持ち去り率Beの回転数補正係数KBを
算出する。
【0168】KBテーブルは、具体的には図32に示す
ように、前記KAテーブルと同様、持ち去り率の回転数
補正係数NE0〜NE4に対してテーブル値KB0〜K
B4が与えられており、前記回転数補正係数KBは該K
Bテーブルを検索することにより読み出され、或いは補
間法により算出される。
【0169】次に、ステップS155に進み、フラグF
EGRが「1」にセットされているか否かを判別し、エ
ンジンの運転状態がEGR作動領域にあるか否かを判別
する。ここでEGR作動領域にあるか否かは、例えばエ
ンジン冷却水温TWが所定温度以上となってエンジンの
暖機が終了したか否かにより判別され、具体的には図示
省略のEGR作動領域判別ルーチンを実行して判断され
る。そして、FEGR=1、すなわちエンジンがEGR
作動領域にあると判断されたときは、ステップS156
に進み、KEAマップを検索して最終直接率AeのEG
R補正係数KEAを算出する。
【0170】KEAマップは、具体的には図33に示す
ように、吸気管内絶対圧PBA0〜PBA6及び燃料量
補正係数KEGR0〜KEGR4に対してマトリックス
状にマップ値KEA(0,0)〜KEA(6,4)が与
えられており、前記EGR補正係数KEAは前記KEA
マップを検索することにより読み出され、或いは補間法
により算出される。
【0171】次に、ステップS157ではKEBマップ
を検索して最終持ち去り率BeのEGR補正係数KEB
を算出する。
【0172】KEBマップは、具体的には図34に示す
ように、KEAマップと同様吸気管内絶対圧PBA0〜
PBA6及びエンジン燃料量補正係数KEGR0〜KE
GR4に対してマトリックス状にマップ値KEB(0,
0)〜KEB(6,4)が与えられており、前記EGR
補正係数KEBはKEBマップを検索することにより読
み出され、或いは補間法により算出される。
【0173】一方、FEGR=1、すなわちエンジンが
EGR非作動領域にあるときはステップS158及びス
テップS159で前記EGR補正係数KEA,KEBを
夫々「1.0」に設定する。
【0174】次に、ステップS160に進み、フラグF
BCAL「0」か否かを判別し、ブタン重量演算モード
にあるか否かを判別する。そして、FBCAL=0のと
き、すなわちブタン重量演算モードにあるときはパージ
管9を介して蒸発燃料としてのブタンが吸気管2に供給
される場合であり、ステップS161に進み、数式(2
7)の演算を行い、パージ流量が「0」のときに要求さ
れる燃料の噴射時間(=Ti×KTOTAL)に対する
前記要求燃料噴射時間TREQの比率、すなわち噴射燃
料率KPUGを算出する。
【0175】
【数7】 尚、数式(27)中、(1)は#1CYLのみ演算を行
うことにより、KPUG値を#1CYLで代表させるこ
とを意味する。
【0176】次に、ステップS162,S163では最
終直接率Ae及び最終持ち去り率Beのブタン補正係数
KVA,KVBを算出する。すなわち、吸気管2内には
空気以外にブタンが混入しているため、流体物性が変化
すると考えられ、かかるブタンによる噴射燃料(ガソリ
ン)の動特性補正を行う。
【0177】具体的には、ステップS162ではKVA
テーブルを検索して最終直接率Aeのブタン補正係数K
VAを算出する。
【0178】KVAテーブルは、図35に示すように、
噴射燃料率KPUG0〜KPUG4に対してテーブル値
KVA0〜KVA4が与えられており、前記ブタン補正
係数KVAは該KVAテーブルを検索することにより読
み出され、或いは補間法により算出される。
【0179】次に、ステップS163ではKVBテーブ
ルを検索して最終持ち去り率Beのブタン補正係数KV
Bを算出する。
【0180】KVBテーブルは、図36に示すように、
KVAテーブルと同様、噴射燃料率KPUG0〜KPU
G4に対してテーブル値KVB0〜KVB4が与えられ
ており、前記ブタン補正係数KVBは該KVBテーブル
を検索することにより読み出され、或いは補間法により
算出される。
【0181】一方、フラグFBCALが「1」にセット
されているときは、ブタン重量演算禁止モードにあり、
ブタンが吸気管2にパージされないときであり、ステッ
プS164及びステップS165で前記ブタン補正係数
KVA,KVBを夫々「1.0」に設定する。
【0182】次いで、ステップS166及びステップS
167では、数式(28),(29)に基づき最終直接
率Ae及び最終持ち去り率Beを算出し、本プログラム
を終了してメインルーチン(図27)に戻る。
【0183】 Ae=A×KA×KEA×KVA …(28) Be=B×KB×KEB×KVB …(29) 次に、図27のステップS141において、フラグFV
TECが「1」のときはステップS143に進み、HP
ARA決定ルーチンを実行して高速V/T用の付着パラ
メータ(最終直接率Ae及び最終持ち去り率Be)を算
出する。すなわち、LPARA決定ルーチンと略同様の
HPARA決定ルーチン(図示せず)を実行して前記付
着パラメータを決定する。
【0184】次に、ステップS144に進み、フラグF
SMODが「1」か否かを判別する。そして、FSMO
D=1のときは始動モードにあると判断してステップS
145に進み、数式(30)に基づき始動モード時の最
終燃料噴射時間TOUTを算出する。
【0185】 TOUT=TiCR×K1+K2 …(30) TiCRは始動モード時の基本燃料噴射時間であって、
上述したTiM値と同様、エンジン回転数NEと吸気管
内絶対圧PBAに応じて設定され、該TiCR値を決定
するためのTiCRマップが記憶手段5c(ROM)に
記憶されている。
【0186】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメー
タ信号に応じて演算される補正係数及び補正変数であっ
て、各気筒毎にエンジンの運転状態に応じた燃費特性や
加速特性等の諸特性の最適化が図られるような所定値に
設定される。
【0187】一方、フラグFSMODが「0」のとき、
すなわち、基本モードのときはステップS146以降の
各ステップを各気筒毎(#1CYL〜#4CYL)に実
行する。
【0188】すなわち、ステップS146ではまず#1
CYLについて数式(31)に基づき、目標燃料噴射時
間TNET(k)を算出する。
【0189】 TNET(k)=TREQ(k)+TTOTAL−Be×TWP(k) …(31) ここで、TTOTALは各種センサからのエンジン運転
信号に基づいて算出される全ての加算補正項(例えば大
気圧補正項TPA等)の和である。ただし、燃料噴射弁
6の所謂無効時間TVは含まない。TWP(k)は後述
する図37のフローチャートによって算出される吸気管
付着燃料量(予測値)であり、(Be×TWP(k))
は、吸気管付着燃料が燃焼室に持ち去られる持ち去り燃
料量に相当する。持ち去り燃料量分は、新たに噴射する
必要がないので、式(31)において減算される。
【0190】ステップS147では、数式(31)によ
って算出したTNET値が「0」より小さいか否かを判
別し、TNET≦0のときには、最終燃料噴射時間TO
UTを0として燃料を強制的に供給停止し(ステップS
148)、本プログラムを終了する。TNET>0のと
きには、数式(32)により、最終燃料噴射時間TOU
Tを算出する。
【0191】 TOUT(k)=TNET(k)/Ae×KLAF+TV …(32) ここでKLAFは、LAFセンサ24の出力に基づいて
算出される空燃比補正係数であり、TVは前述した燃料
噴射弁6の無効時間である。
【0192】数式(32)によって算出された最終燃料
噴射時間TOUTだけ燃料噴射弁6を開弁することによ
り、燃焼室には(TNET(k)×KLAF+Be×T
WP(k))に相当する量の燃料が供給される。
【0193】このように#1CYLの燃料噴射時間を算
出した後、#2CYL〜#4CYLについても同様にス
テップS146〜S149を実行して各気筒毎に燃料噴
射時間TOUTが算出される。
【0194】図37は、付着燃料量TWPを算出するT
WP算出ルーチンのフローチャートであって、本プログ
ラムは所定クランク角毎(例えば、30°毎)に各気筒
毎に実行される。
【0195】まず、ステータス番号SINJ(k)(図
2参照)が噴射終了を示す「3」にセットされているか
否かを判別する(ステップS171)。
【0196】そして、ステータス番号SINJ(k)が
「3」以外の番号にセットされているときはステップS
183に進み、演算開始許可フラグFCTWPを「0」
に設定して次回ループでの付着燃料量TWPの演算開始
を許可する一方、SINJ(k)が「3」にセットされ
ているときはフラグFCTWPが「0」か否かを判別し
(ステップS172)、フラグFCTWP(k)が
「0」のときはステップS173に進んで最終燃料噴射
時間TOUT(k)が無効時間TVより小さいか否かを
判別する。そして、TOUT(k)≦TVが成立すると
きは燃料が噴射されないときであり、フラグFTWPR
が「0」か否かを判別し、付着燃料量TWP(k)が
「0」とみなせないか否かを判断する。そして、フラグ
FTWPRが「0」にセットされて付着燃料量TWPが
「0」とみなせないときはステップS175に進み、数
式(33)に基づいて今回ループにおける付着燃料量T
WP(k)を算出する。
【0197】 TWP(k)=(1−Be)×TWP(k)(n−1) …(33) ここで、TWP(K)(n−1)は前回ループ時までの
付着燃料量である。
【0198】次に、ステップS176では、付着燃料量
TWP(k)が微小所定値TWPLGより小さいか否か
を判別する。そして、TWP(k)≦TWPLGが成立
するときは、付着燃料量TWPを零とみなしてTWP
(k)=0とし(ステップS177)、さらに、フラグ
FTWPRを「1」に設定する(ステップS178)。
次いでステップS179に進み、フラグFCTWPを
「1」に設定して(ステップS179)付着燃料量TW
Pの演算終了を指示し、本プログラムを終了する。
【0199】一方、ステップS173でTOUT(k)
>TVが成立するときは燃料が噴射される場合であり、
ステップS180に進み、前記付着燃料量TWP(k)
を数式(34)により算出する。
【0200】 TWP(k)=(1−Be)×TWP(k)(n−1) +(1−Ae)×(TOUT(k)−TV) …(34) ここで、TWP(k)(n−1)はTWP(k)の前回
値である。また、右辺第1項は、前回付着していた燃料
のうち、今回も持ち去られずに残った燃料量を示し、右
辺第2項は今回噴射された燃料のうち、新たに吸気管に
付着した燃料量を示している。
【0201】次いで、フラグFTWPRを「1」に設定
して付着燃料量TWPが存することを示し(ステップS
181)、さらにまたフラグFCTWPを「1」に設定
して付着燃料量TWPの演算終了を指示して(ステップ
S182)本プログラムを終了する。
【0202】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る内燃エ
ンジンの制御装置は、少なくともエンジン回転数とエン
ジンの負荷状態とを含むエンジンの運転状態を検出する
運転状態検出手段と、該運転状態検出手段の検出結果に
基づいてパージガスの流量を算出するパージ流量算出手
段と、該パージ流量算出手段の算出結果と前記流量計の
出力値とに基づいてパージガス中の蒸発燃料濃度を算出
する濃度算出手段と、前記流量計の出力値に基づいて所
定期間内におけるパージ体積を算出するパージ体積算出
手段と、前記運転状態検出手段の検出結果に応じて前記
パージガスの動特性(遅延時間、直接蒸発燃料量、持ち
去り蒸発燃料量)を算出するパージガス動特性算出手段
と、該パージガス動特性算出手段と前記パージ体積算出
手段と前記濃度算出手段の夫々の算出結果に基づき今回
サイクル時に前記キャニスタからパージされる総蒸発燃
料量を算出する第1の蒸発燃料量算出手段と、前記総蒸
発燃料量と前記パージガスの動特性とに基づいて今回サ
イクル時にエンジンの燃焼室に吸入される蒸発燃料量を
算出する第2の蒸発燃料量算出手段と、該第2の蒸発燃
料量算出手段の算出結果に基づいて前記燃料噴射弁から
噴射される要求燃料量を決定する要求燃料量決定手段と
を備え、該要求燃料量決定手段は第3の空気量算出手段
の算出結果(=第1の空気量−第2の空気量)に基づい
て要求燃料量を決定しているので、所定期間内における
パージガスの体積を正確に算出することができ、しかも
時間遅れ等が生じることなくパージガスの動特性に合致
した所望の燃料量を燃焼室に供給することができ、パー
ジ流量の極端な増減や運転状態の急変等が生じても混合
気の空燃比を所望空燃比に制御することが可能となり、
排気効率の向上を図ることができる。
【0203】さらに、本発明は、前記燃料噴射弁から噴
射される噴射燃料の動特性(直接燃料量及び持ち去り燃
料量)を算出する噴射燃料動特性算出手段を備え、前記
要求燃料量決定手段は、前記噴射燃料動特性算出手段の
算出結果に応じて要求燃料量を補正する要求燃料量補正
手段を有しているので、噴射燃料の動特性にも合致した
所望の燃料量(噴射燃料量+蒸発燃料量)を燃焼室に供
給することができ、燃料の輸送遅れ等が生じることがな
くなり、排気効率のより一層の向上を図ることができ
る。
【0204】さらに、前記エンジンに供給される総燃料
量中の蒸発燃料量の比率を算出する蒸発燃料率算出手段
及び前記エンジンから排出される排気ガスの一部を吸気
系に還流する排気還流系を備え、前記噴射燃料動特性算
出手段が、前記蒸発燃料率算出手段の算出結果及び前記
排気還流系における排気還流率に応じて動特性補正を行
う動特性補正手段を有することにより、所望燃料量をよ
り正確に燃焼室に供給することが可能となり、混合気の
空燃比のより一層の安定化を図ることができ、さらなる
排気効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る内燃エンジンの制御装置の一実施
例を示す全体構成図である。
【図2】CYL信号パルス、CRK信号パルス等の発生
タイミング及び燃料噴射タイミングを示すタイムチャー
トである。
【図3】蒸発燃料処理ルーチンのフローチャートであ
る。
【図4】パージ領域判別ルーチンのフローチャートであ
る。
【図5】零点調整ルーチンのフローチャートである。
【図6】VHW0算出ルーチンのフローチャートであ
る。
【図7】QVAPER算出ルーチンのフローチャートで
ある。
【図8】QBEマップである。
【図9】QHWテーブル図である。
【図10】KTPテーブル図である。
【図11】KPAPテーブル図である。
【図12】CBUテーブル図である。
【図13】DVAPER算出ルーチンのフローチャート
である。
【図14】τpマップである。
【図15】Baマップである。
【図16】Bbマップである。
【図17】TREQ算出ルーチンのフローチャートであ
る。
【図18】VPR算出ルーチンのフローチャートであ
る。
【図19】KPUマップである。
【図20】KPUTWテーブル図である。
【図21】KPUASTテーブル図である。
【図22】KPUTCテーブル図である。
【図23】VHCMDテーブル図である。
【図24】LPUCMD算出ルーチンのフローチャート
である。
【図25】QPUCMDテーブル図である。
【図26】LPUCMDマップである。
【図27】壁面付着補正ルーチンのフローチャートであ
る。
【図28】LPARA決定ルーチンのフローチャートで
ある。
【図29】Aマップである。
【図30】Bマップである。
【図31】KAテーブル図である。
【図32】KBテーブル図である。
【図33】KEAマップである。
【図34】KEBマップである。
【図35】KVAテーブル図である。
【図36】KVBテーブル図である。
【図37】TWP算出ルーチンのフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 2 吸気管(吸気系) 5 ECU(パージガス流量算出手段、温度算出手段、
パージガス動特性算出手段、第1及び第2の蒸発燃料量
算出手段、要求燃料量決定手段、第1〜第3の空気量算
出手段、噴射燃料動特性算出手段) 6 燃料噴射弁 9 パージ管(パージ通路) 10 蒸発燃料処理系 12 PBAセンサ(運転状態検出手段) 15 CRKセンサ(運転状態検出手段) 21 排気管(排気系) 41 燃料タンク 43 キャニスタ 46 熱線式流量計(流量計) 47 パージ制御弁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】前記パージガス動特性算出手段は、具体的
には、前記パージガスが前記キャニスタからパージされ
て前記エンジンの燃焼室に吸入される迄の遅延時間を算
出する遅延時間算出手段と、今回サイクルで吸気系にパ
ージされた蒸発燃料の内、エンジンに直接吸入される直
接蒸発燃料量を予測して算出する直接蒸発燃料量算出手
段と、前記吸気系に滞留している滞留蒸発燃料量の内、
今回サイクルでエンジンの前記燃焼室に持ち去られる持
ち去り蒸発燃料量を予測して算出する持ち去り蒸発燃料
量算出手段とを具備し、前記直接蒸発燃料量算出手段及
び前記持ち去り蒸発燃料量算出手段は、前記遅延時間を
加味して前記直接蒸発燃料量及び前記持ち去り蒸発燃料
量を算出することを特徴としている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】零点調整(図3、ステップS3) 図5は零点調整ルーチンのフローチャートであって、本
プログラムはECU5に内蔵されたタイマにより、例え
ば10msec毎に発生する似信号パルスと同期して実
行される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと、該燃料タンクから発生す
    る蒸発燃料を吸着貯蔵するキャニスタと、該キャニスタ
    と内燃エンジンの吸気系とを接続するパージ通路と、該
    パージ通路に介装された流量計と、パージ制御弁とを有
    する蒸発燃料処理系を備えた内燃エンジンの制御装置に
    おいて、 少なくともエンジン回転数とエンジンの負荷状態とを含
    むエンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    該運転状態検出手段の検出結果に基づいてパージガスの
    流量を算出するパージ流量算出手段と、該パージ流量算
    出手段の算出結果と前記流量計の出力値とに基づいてパ
    ージガス中の蒸発燃料濃度を算出する濃度算出手段と、
    前記流量計の出力値に基づいて所定期間内におけるパー
    ジ体積を算出するパージ体積算出手段と、前記運転状態
    検出手段の検出結果に応じて前記パージガスの動特性を
    算出するパージガス動特性算出手段と、該パージガス動
    特性算出手段と前記パージ体積算出手段と前記濃度算出
    手段の夫々の算出結果に基づき今回サイクル時に前記キ
    ャニスタからパージされる総蒸発燃料量を算出する第1
    の蒸発燃料量算出手段と、前記総蒸発燃料量と前記パー
    ジガスの動特性とに基づいて今回サイクル時にエンジン
    の燃焼室に吸入される蒸発燃料量を算出する第2の蒸発
    燃料量算出手段と、該第2の蒸発燃料量算出手段の算出
    結果に基づいて前記燃料噴射弁から噴射される要求燃料
    量を決定する要求燃料量決定手段とを備えていることを
    特徴とする内燃エンジンの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記パージガス動特性算出手段は、前記
    パージガスが前記キャニスタからパージされて前記エン
    ジンの燃焼室に吸入される迄の遅延時間を算出する遅延
    時間算出手段と、今回サイクルで吸気系にパージされた
    蒸発燃料の内、エンジンに直接吸入される直接蒸発燃料
    量を予測して算出する直接蒸発燃料量算出手段と、前記
    吸気系に付着している付着蒸発燃料量の内、今回サイク
    ルでエンジンの前記燃焼室に持ち去られる持ち去り蒸発
    燃料量を予測して算出する持ち去り蒸発燃料量算出手段
    とを具備していることを特徴とする請求項1記載の内燃
    エンジンの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記直接蒸発燃料量算出手段及び前記持
    ち去り蒸発燃料量算出手段は、前記遅延時間を加味して
    前記直接蒸発燃料量及び前記持ち去り蒸発燃料量を算出
    することを特徴とする請求項2記載の内燃エンジンの制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記運転状態検出手段の検出結果に基づ
    いて燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段と、該燃
    料噴射量算出手段の算出結果に基づいて今回サイクルで
    前記燃焼室に吸入される第1の空気量を算出する第1の
    空気量算出手段と、前記第2の蒸発燃料量算出手段の算
    出結果と所定の空気過剰率と前記蒸発燃料の理論空燃比
    とに基づいて今回サイクル時に前記蒸発燃料の燃焼に必
    要な第2の空気量を算出する第2の空気量算出手段と、
    前記第1の空気量算出手段により算出された第1の空気
    量から前記第2の空気量算出手段により算出された第2
    の空気量を減算して第3の空気量を算出する第3の空気
    量算出手段とを備え、 前記要求燃料量決定手段は、前記第3の空気量算出手段
    の算出結果に基づいて要求燃料量を決定することを特徴
    とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の内燃エ
    ンジンの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記燃料噴射弁から噴射される燃料の動
    特性を算出する噴射燃料動特性算出手段を備え、前記要
    求燃料量決定手段は、前記噴射燃料動特性算出手段の算
    出結果に応じて要求燃料量を補正する要求燃料量補正手
    段を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のいずれかに記載の内燃エンジンの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記エンジンに供給される総燃料量の
    内、蒸発燃料量の比率を算出する蒸発燃料率算出手段を
    備え、前記噴射燃料動特性算出手段は、前記蒸発燃料率
    算出手段の算出結果に応じて動特性補正を行う動特性補
    正手段を有していることを特徴とする請求項5記載の内
    燃エンジンの制御装置。
  7. 【請求項7】 前記エンジンから排出される排気ガスの
    一部を吸気系に還流する排気還流系を備え、前記噴射燃
    料動特性算出手段は前記排気還流系における排気還流率
    に応じて動特性補正を行う動特性補正手段を有している
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6記載の内燃エン
    ジンの制御装置。
  8. 【請求項8】 前記噴射燃料動特性算出手段は、今回サ
    イクルで燃料噴射弁から噴射された燃料の内、エンジン
    に直接吸入される直接燃料量を予測して算出する直接燃
    料量算出手段と、エンジンの吸気系に付着している付着
    燃料量の内、今回サイクルで前記エンジンの前記燃焼室
    に持ち去られる持ち去り燃料量を予測して算出する持ち
    去り燃料量算出手段とを具備していることを特徴とする
    請求項5乃至請求項7のいずれかに記載の内燃エンジン
    の制御装置。
JP27540292A 1992-09-18 1992-09-18 内燃エンジンの制御装置 Pending JPH06101522A (ja)

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US08/122,190 US5426938A (en) 1992-09-18 1993-09-17 Control system for internal combustion engines
DE69301079T DE69301079T2 (de) 1992-09-18 1993-09-20 Regeleinrichtung für Brennkraftmaschinen
DE69316393T DE69316393T2 (de) 1992-09-18 1993-09-20 Regeleinrichtung für Brennkraftmaschinen
EP93115123A EP0591744B1 (en) 1992-09-18 1993-09-20 Control system for internal combustion engines
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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