JPH1162728A - 内燃機関の蒸発燃料濃度判定装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料濃度判定装置

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JPH1162728A
JPH1162728A JP9214379A JP21437997A JPH1162728A JP H1162728 A JPH1162728 A JP H1162728A JP 9214379 A JP9214379 A JP 9214379A JP 21437997 A JP21437997 A JP 21437997A JP H1162728 A JPH1162728 A JP H1162728A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸発燃料処理装置を備えるリーンエンジンに
おいて、通常の酸素センサを用いて、パージ濃度を判定
する。 【解決手段】 所定期間毎に、一時的にストイキ燃焼を
行わせ、ストイキ燃焼時に、空燃比フィードバック制御
中の酸素センサからの信号に基づいて、パージ濃度を推
定する。また、ストイキ燃焼の指令間隔は、車速、エア
コンの作動状態、外気温、燃料タンク内の燃温、又は燃
料タンク内の圧力など、蒸発燃料の発生速度に関連する
パラメータに基づいて、可変とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の蒸発燃
料処理装置における蒸発燃料濃度判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用内燃機関において
は、蒸発燃料処理装置として、燃料タンクにて発生する
蒸発燃料を吸着するキャニスタと、このキャニスタから
吸気系への蒸発燃料のパージ通路に介装されて蒸発燃料
のパージ量を制御するパージ制御弁とを備えている(特
開平7−42588号公報参照)。
【0003】このような蒸発燃料処理装置を備える内燃
機関では、蒸発燃料の濃度に応じて、燃料噴射量を補正
する必要があり、排気系に排気空燃比のリッチ・リーン
を検出する酸素センサを備えて、空燃比をストイキ空燃
比にフィードバック制御するものでは、前記補正は、空
燃比フィードバック制御により達成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、少なく
とも所定の運転条件にてリーン燃焼を行わせる内燃機関
(リーンエンジン)では、排気空燃比のリッチ・リーン
を検出する通常の酸素センサでは、目標とするリーン空
燃比にフィードバック制御することはできず、排気空燃
比を直接的に検出する広域型の酸素センサを利用するこ
とも考えられるが、これは高価であり、コストアップに
つながる。
【0005】そこで、リーンエンジンにおいても、通常
の酸素センサを用いて、吸気中の蒸発燃料の濃度を判定
し、燃料噴射量の補正やその他の各種制御を行い得るよ
うにすることが求められている。本発明は、このような
実状に鑑み、リーンエンジンにおいても、通常の酸素セ
ンサを用いて、吸気中の蒸発燃料の濃度を判定すること
のできる内燃機関の蒸発燃料濃度判定装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明では、少なくとも所定の運転条件でリーン燃焼を
行う一方、燃料タンクにて発生する蒸発燃料を吸着する
キャニスタから蒸発燃料を吸気系へパージする自動車用
内燃機関において、図1に示すように、所定期間毎に、
一時的にストイキ燃焼を行わせるストイキ燃焼強制指令
手段と、ストイキ燃焼時に、排気系に設けられて排気空
燃比のリッチ・リーンを検出する酸素センサからの信号
に基づいて、吸気中の蒸発燃料の濃度を推定する蒸発燃
料濃度推定手段とを設けて、内燃機関の蒸発燃料濃度判
定装置を構成する。
【0007】請求項2に係る発明では、前記ストイキ燃
焼強制指令手段の作動間隔である前記所定期間を、蒸発
燃料の発生速度に関連するパラメータに基づいて可変と
する作動間隔可変手段を有することを特徴とする(図1
参照)。請求項3に係る発明では、前記パラメータは、
車速であることを特徴とする。高車速ほど、走行風によ
り燃料タンクが冷却され、蒸発燃料の発生量が減少する
からである。
【0008】請求項4に係る発明では、前記パラメータ
は、エアコンの作動状態(例えばエアコン作動スイッ
チ、エアコン作動ガス圧力など)であることを特徴とす
る。エアコンの作動中は一般的に外気温が高く、蒸発燃
料の発生量が増大するからである。請求項5に係る発明
では、前記パラメータは、外気温であることを特徴とす
る。外気温が高いと、蒸発燃料の発生量が増大するから
である。
【0009】請求項6に係る発明では、前記パラメータ
は、燃料タンク内の燃温であることを特徴とする。蒸発
燃料の発生要因だからである。請求項7に係る発明で
は、前記パラメータは、燃料タンク内の圧力であること
を特徴とする。蒸発燃料の発生により高圧となるからで
ある。
【0010】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、所定期間
毎に、一時的にストイキ燃焼を行わせるので、簡易構造
の酸素センサを用いても、その信号に基づいて、吸気中
の蒸発燃料の濃度を判定することができるという効果が
得られる。請求項2に係る発明によれば、蒸発燃料の発
生速度に関連するパラメータに基づいて、ストイキ燃焼
の作動間隔を可変にするので、蒸発燃料の濃度判定の必
要のない蒸発燃料の発生量が少ないときに、ストイキ燃
焼の作動間隔を長くして、リーン燃焼の中止頻度を低減
できる。
【0011】請求項3に係る発明によれば、車速を用い
るので、殆どの車種で簡単に実施可能である。請求項4
に係る発明によれば、エアコンの作動状態により外気温
を判断するもので、エアコンを装備した車両ならば実施
できるという簡易性を有する。請求項5に係る発明によ
れば、外気温は蒸発燃料の発生速度との相関が高く、高
精度となる。
【0012】請求項6に係る発明によれば、燃料タンク
内の燃温は蒸発燃料の発生速度に直接的に影響するパラ
メータであるので、より高精度となる。請求項7に係る
発明によれば、燃料タンク内の圧力は蒸発燃料の発生速
度が高まった結果であるので、より高精度となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。図2は実施の一形態を示す内燃機関のシス
テム図である。先ず、これについて説明する。車両に搭
載される内燃機関1の各気筒の燃焼室には、エアクリー
ナ2から吸気通路3により、スロットル弁(ここでは電
制スロットル弁)4の制御を受けて、空気が吸入され
る。
【0014】そして、燃焼室内に燃料(ガソリン)を噴
射するように、電磁式の燃料噴射弁(インジェクタ)5
が設けられている。燃料噴射弁5は、コントロールユニ
ット20から機関回転に同期して吸気行程又は圧縮行程
にて出力される噴射パルス信号によりソレノイドに通電
されて開弁し、所定圧力に調圧された燃料を噴射するよ
うになっている。そして、噴射された燃料は、吸気行程
噴射の場合は燃焼室内に拡散して均質な混合気を形成
し、また圧縮行程噴射の場合は点火栓6回りに集中的に
層状の混合気を形成し、コントロールユニット20から
の点火信号に基づき、点火栓6により点火されて、燃焼
(均質燃焼又は成層燃焼)する。尚、燃焼方式は、空燃
比制御との組合わせで、均質ストイキ燃焼、均質リーン
燃焼(空燃比20〜30)、成層リーン燃焼(空燃比4
0程度)に分けられる。
【0015】機関1からの排気は排気通路7より排出さ
れ、排気通路7には排気浄化用の触媒8が介装されてい
る。また、燃料タンク9にて発生する蒸発燃料を処理す
べく、蒸発燃料処理装置としてのキャニスタ10が設け
られている。キャニスタ10は、密閉容器内に活性炭な
どの吸着剤11を充填したもので、燃料タンク9からの
蒸発燃料導入管12が接続されている。従って、機関1
の停止中などに燃料タンク9にて発生した蒸発燃料は、
蒸発燃料導入管12を通って、キャニスタ10に導か
れ、ここに吸着される。
【0016】キャニスタ10にはまた、新気導入口13
が形成されると共に、パージ通路14が導出されてい
る。パージ通路14はパージ制御弁15を介して吸気通
路3のスロットル弁4下流(吸気マニホールド)に接続
されている。パージ制御弁15は、コントロールユニッ
ト20から機関1の運転中に所定の条件で出力される信
号により開弁するようになっている。従って、機関1が
始動されて、パージ許可条件が成立すると、パージ制御
弁15が開き、機関1の吸入負圧がキャニスタ10に作
用する結果、新気導入口13から導入される空気によっ
てキャニスタ10の吸着剤11に吸着されていた蒸発燃
料が脱離され、この脱離した蒸発燃料を含むパージガス
がパージ通路14を通って吸気通路3のスロットル弁4
下流に吸入され、この後、機関1の燃焼室内で燃焼処理
される。
【0017】コントロールユニット20は、CPU、R
OM、RAM、A/D変換器及び入出力インターフェイ
ス等を含んで構成されるマイコンを備え、各種センサか
らの入力信号を受け、これに基づいて演算処理して、燃
料噴射弁5、点火栓6及びパージ制御弁15などの作動
を制御する。前記各種センサとしては、機関1のクラン
ク軸又はカム軸回転を検出するクランク角センサ21,
22が設けられている。これらのクランク角センサ2
1,22は、気筒数をnとすると、クランク角720°
/n毎に、予め定めたクランク角位置(例えば圧縮上死
点前110°)で基準パルス信号REFを出力すると共
に、1〜2°毎に単位パルス信号POSを出力するもの
で、基準パルス信号REFの周期などから機関回転数N
eを算出可能である。
【0018】この他、吸気通路3のスロットル弁4上流
で吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ23、
アクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)ACCを検
出するアクセルセンサ24、スロットル弁4の開度TV
Oを検出するスロットルセンサ25(スロットル弁4の
全閉位置でONとなるアイドルスイッチを含む)、機関
1の冷却水温Twを検出する水温センサ26、排気通路
7にて排気空燃比のリッチ・リーンに応じた信号を出力
する酸素センサ27、車速VSPを検出する車速センサ
28が設けられている。
【0019】更に、必要により、エアコン作動ガス圧力
(エアコンコンプレッサの吐出圧力)Pdを検出するエ
アコン作動ガス圧力センサ29、外気温Taを検出する
外気温センサ30、燃料タンク9内の燃温Ttを検出す
るタンク内燃温センサ31、燃料タンク9内の圧力Pt
を検出するタンク内圧力センサ32などが設けられてい
る。
【0020】次に、本発明に係る蒸発燃料濃度判定装置
について説明する。本装置は、コントロールユニット2
0内のマイコンにより、リーン燃焼(均質リーン燃焼又
は成層リーン燃焼)中、所定期間毎に、一時的にストイ
キ燃焼(均質ストイキ燃焼)を行わせ、ストイキ燃焼時
に、酸素センサ27からの信号に基づいて吸気中の蒸発
燃料の濃度(以下パージ濃度という)を推定するよう、
ソフトウエア的に構成されるので、図3〜図6のフロー
チャート(第1の実施例)により、説明する。
【0021】図3は作動間隔可変ルーチンであり、所定
時間毎に実行される。本ルーチンが作動間隔可変手段に
相当する。S1では、車速センサ28により検出される
車速VSPを読込み、S2で、その車速VSPを所定値
と比較する。比較の結果、VSP≧所定値(高車速)の
ときは、蒸発燃料の発生速度が低いと想定されるので、
S3で、作動間隔INTEVTを比較的長い時間TLに
設定する(INTEVT=TL)。車速VSPが高い
程、走行風により燃料タンク9が冷却され、蒸発燃料の
発生量が減少するからである。
【0022】逆に、VSP<所定値(低車速)のとき
は、蒸発燃料の発生速度が高いと想定されるので、S4
で、作動間隔INTEVTを比較的短い時間TSに設定
する(INTEVT=TS)。図4はストイキ燃焼強制
指令判定ルーチンであり、所定時間毎に実行される。S
11では、リーン燃焼(均質リーン燃焼又は成層リーン
燃焼)中か否かを判定する。
【0023】リーン燃焼中でない場合(ストイキ燃焼の
場合)は、S12でタイマTMをリセットする(TM=
0)。これに対し、リーン燃焼中の場合は、S13でタ
イマTMを本ルーチンの実行時間隔ΔT分カウントアッ
プする(TM=TM+ΔT)。これにより、タイマTM
は、リーン燃焼の継続時間を計時する。S14では、タ
イマTMを図3のルーチンにより設定された作動間隔I
NTEVTと比較する。
【0024】比較の結果、TM≧INTEVTのとき
は、S15へ進んで、ストイキ燃焼強制指令を発する。
この部分がストイキ燃焼強制指令手段に相当する。そし
て、S16でタイマTMをリセットする(TM=0)。
図5は燃焼方式制御ルーチンであり、所定時間毎に実行
される。S21では、機関の運転条件(機関回転数及び
負荷等)を読込む。
【0025】S22では、機関の運転条件に従って、予
め定めたリーン燃焼条件か否かを判定する。リーン燃焼
条件の場合は、S23へ進んで、図4のルーチンによる
ストイキ燃焼強制指令から所定時間内か否かを判定す
る。これらの判定の結果、S22でリーン燃焼条件でな
い場合、又は、リーン燃焼条件ではあるが、S23でス
トイキ燃焼強制指令から所定時間内の場合は、S24へ
進んで、ストイキ燃焼(均質ストイキ燃焼)を行わせ
る。
【0026】ストイキ燃焼のときは、目標空燃比をスト
イキ空燃比に設定して、空燃比フィードバック制御(ク
ローズド制御)を行うと共に、燃料の噴射時期を吸気行
程に設定して、均質ストイキ燃焼を行わせる。一方、S
22でリーン燃焼条件であり、かつ、S23でストイキ
燃焼強制指令から所定時間経過の場合(ストイキ燃焼強
制指令がない場合も含む)は、S25へ進んで、リーン
燃焼を行わせる。
【0027】リーン燃焼のときは、目標空燃比をリーン
空燃比に設定して、オープン制御を行うと共に、燃料の
噴射時期を吸気行程又は圧縮行程に設定して、均質リー
ン燃焼又は成層リーン燃焼を行わせる。尚、均質リーン
燃焼と成層リーン燃焼との場合分けについては、ここで
は説明を省略する。図6はパージ濃度推定ルーチンであ
り、所定時間毎に実行される。本ルーチンが蒸発燃料濃
度推定手段に相当する。
【0028】S31では、ストイキ燃焼中(空燃比フィ
ードバック制御中)か否かを判定し、ストイキ燃焼の場
合に、S32以降へ進む。S32では、酸素センサ27
の信号(出力電圧)VO2 を読込み、S33で、その信
号VO2 を所定のスライスレベルSLと比較して、排気
空燃比のリッチ・リーンを判定する。
【0029】比較の結果、VO2 <SL(リッチ)のと
きは、S34で燃料噴射量補正用の空燃比フィードバッ
ク補正係数αを所定の積分分I減少させる(α=α−
I)。逆に、VO2 >SL(リーン)のときは、S35
で燃料噴射量補正用の空燃比フィードバック補正係数α
を所定の積分分I増大させる(α=α+I)。このよう
にして積分制御で増減される空燃比フィードバック補正
係数αは、燃料噴射量の演算に際し、基本燃料噴射量T
pに乗算され、これより空燃比を目標のストイキ空燃比
に制御することができる。尚、空燃比フィードバック補
正係数αの設定に際しては、積分制御の他、比例制御が
併用されるが、ここでは省略した。
【0030】S36では、空燃比フィードバック補正係
数αの平均値αmeanを演算する。具体的には、空燃比フ
ィードバック補正係数αの増減方向が反転する毎に、そ
のときの空燃比フィードバック補正係数αを記憶してお
き、最新のαmax (増大方向から減少方向に反転すると
きのα)と、αmin (減少方向から増大方向に反転する
ときのα)とに基づき、平均値αmean=(αmax +αmi
n )/2として、算出する。
【0031】S37では、パージ濃度推定値として、空
燃比フィードバック補正係数の平均値αmeanの基準値1
からの偏差Δα=1−αmeanを算出する。 尚、パージ条
件成立前、すなわち、非パージ中の空燃比フィードバッ
ク補正係数をα0 として記憶しておき、パージ濃度推定
値として、偏差Δα=α0 −αmeanを算出するようにし
てもよい。
【0032】このようにして算出されるパージ濃度推定
値Δαにより、パージ濃度の大きさを判定できる。この
ようにして、パージ濃度が判定されると、リーン燃焼へ
の移行後、このパージ濃度に基づいて、燃料噴射量を補
正することが可能となる。また、パージ濃度が大きい場
合は、リーン燃焼への復帰を遅らせ、ストイキ燃焼をし
ばらく継続して、パージ濃度がある程度小さくなった後
に、リーン燃焼に移行させることもできる。
【0033】次に他の実施例について説明する。いずれ
も図3の作動間隔可変ルーチンを変更したものである。
図7は第2の実施例の作動間隔可変ルーチンである。S
101では、エアコン作動ガス圧力センサ29により検
出されるエアコン作動ガス圧力Pdを読込み、S102
で、そのエアコン作動ガス圧力Pdを所定値と比較す
る。
【0034】比較の結果、Pd≧所定値(高圧力)のと
きは、蒸発燃料の発生速度が高いと想定されるので、S
103で、作動間隔INTEVTを比較的短い時間TS
に設定する(INTEVT=TS)。エアコン作動ガス
圧力Pdが高い程、外気温が高いとみなすことができ、
蒸発燃料の発生量が増大するからである。逆に、Pd<
所定値(低圧力)のときは、蒸発燃料の発生速度が低い
と想定されるので、S104で、作動間隔INTEVT
を比較的長い時間TLに設定する(INTEVT=T
L)。
【0035】このように、エアコンの作動状態(エアコ
ンガス作動圧力Pd、あるいはエアコンスイッチ)に基
づくことで、エアコンを装備した車両ならば実施でき
る。図8は第3の実施例の作動間隔可変ルーチンであ
る。S201では、外気温センサ30により検出される
外気温Taを読込み、S202で、その外気温Taを所
定値と比較する。
【0036】比較の結果、Ta≧所定値(高温)のとき
は、蒸発燃料の発生速度が高いとみなせるので、S20
3で、作動間隔INTEVTを比較的短い時間TSに設
定する(INTEVT=TS)。逆に、Ta<所定値
(低温)のときは、蒸発燃料の発生速度が低いとみなせ
るので、S204で、作動間隔INTEVTを比較的長
い時間TLに設定する(INTEVT=TL)。
【0037】このように、外気温Taに基づくことで、
外気温Taは蒸発燃料の発生速度と相関が高いことか
ら、高精度に実施できる。図9は第4の実施例の作動間
隔可変ルーチンである。S301では、タンク内燃温セ
ンサ31により検出されるタンク内燃温Ttを読込み、
S302で、そのタンク内燃温Ttを所定値と比較す
る。
【0038】比較の結果、Tt≧所定値(高温)のとき
は、蒸発燃料の発生速度が高いので、S303で、作動
間隔INTEVTを比較的短い時間TSに設定する(I
NTEVT=TS)。逆に、Tt<所定値(低温)のと
きは、蒸発燃料の発生速度が低いので、S304で、作
動間隔INTEVTを比較的長い時間TLに設定する
(INTEVT=TL)。
【0039】このように、タンク内燃温Ttに基づくこ
とで、タンク内燃温Ttは蒸発燃料の発生速度を直接的
に規定するパラメータであることから、極めて高精度に
実施できる。図10は第5の実施例の作動間隔可変ルー
チンである。S401では、タンク内圧力センサ32に
より検出されるタンク内圧力Ptを読込み、S402
で、そのタンク内圧力Ptを所定値と比較する。
【0040】比較の結果、Pt≧所定値(高圧力)のと
きは、蒸発燃料の発生速度が高いので、S403で、作
動間隔INTEVTを比較的短い時間TSに設定する
(INTEVT=TS)。逆に、Pt<所定値(低温)
のときは、蒸発燃料の発生速度が低いので、S404
で、作動間隔INTEVTを比較的長い時間TLに設定
する(INTEVT=TL)。
【0041】このように、タンク内圧力Ptに基づくこ
とで、タンク内圧力Ptは蒸発燃料の発生速度が変化し
た結果を計測したものであることから、極めて高精度に
実施できる。尚、上記の実施例では、燃焼室内に直接燃
料を噴射するエンジンについて説明したが、本発明はリ
ーン燃焼とストイキ燃焼とを分けて行うエンジン全てに
適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の実施の一形態を示す内燃機関のシス
テム図
【図3】 第1の実施例を示す作動間隔可変ルーチンの
フローチャート
【図4】 ストイキ燃焼強制指令判定ルーチンのフロー
チャート
【図5】 燃焼方式制御ルーチンのフローチャート
【図6】 パージ濃度推定ルーチンフローチャート
【図7】 第2の実施例を示す作動間隔可変ルーチンの
フローチャート
【図8】 第3の実施例を示す作動間隔可変ルーチンの
フローチャート
【図9】 第4の実施例を示す作動間隔可変ルーチンの
フローチャート
【図10】 第5の実施例を示す作動間隔可変ルーチンの
フローチャート
【符号の説明】
1 内燃機関 4 電制スロットル弁 5 燃料噴射弁 6 点火栓 9 燃料タンク 10 キャニスタ 14 パージ通路 15 パージ制御弁 21,22 クランク角センサ 23 エアフローメータ 24 アクセルセンサ 27 酸素センサ 28 車速センサ 29 エアコン作動ガス圧力センサ 30 外気温センサ 31 タンク内燃温センサ 32 タンク内圧力センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大羽 拓 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも所定の運転条件でリーン燃焼を
    行う一方、燃料タンクにて発生する蒸発燃料を吸着する
    キャニスタから蒸発燃料を吸気系へパージする自動車用
    内燃機関において、 所定期間毎に、一時的にストイキ燃焼を行わせるストイ
    キ燃焼強制指令手段と、 ストイキ燃焼時に、排気系に設けられて排気空燃比のリ
    ッチ・リーンを検出する酸素センサからの信号に基づい
    て、吸気中の蒸発燃料の濃度を推定する蒸発燃料濃度推
    定手段と、 を含んで構成される内燃機関の蒸発燃料濃度判定装置。
  2. 【請求項2】前記ストイキ燃焼強制指令手段の作動間隔
    である前記所定期間を、蒸発燃料の発生速度に関連する
    パラメータに基づいて可変とする作動間隔可変手段を有
    することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の蒸発燃
    料濃度判定装置。
  3. 【請求項3】前記パラメータは、車速であることを特徴
    とする請求項2記載の内燃機関の蒸発燃料濃度判定装
    置。
  4. 【請求項4】前記パラメータは、エアコンの作動状態で
    あることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の蒸発燃
    料濃度判定装置。
  5. 【請求項5】前記パラメータは、外気温であることを特
    徴とする請求項2記載の内燃機関の蒸発燃料濃度判定装
    置。
  6. 【請求項6】前記パラメータは、燃料タンク内の燃温で
    あることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の蒸発燃
    料濃度判定装置。
  7. 【請求項7】前記パラメータは、燃料タンク内の圧力で
    あることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の蒸発燃
    料濃度判定装置。
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