JP3633355B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の燃料系で発生する蒸発燃料を浄化処理する内燃機関の蒸発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料系から発生した蒸発燃料を一度活性炭を主成分とするキャニスタと呼ばれる吸着剤に吸着・保持し、内燃機関の運転状態が所定運転状態となった時点で内燃機関の吸気系へ導き、燃料噴射弁によって噴射された燃料と吸入空気と共に燃焼室内で燃焼せしめ、さらに未燃分は排気系に配置されている触媒によって処理する技術が公知である。
【0003】
上記技術を、筒内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、高負荷時は吸入行程で燃料を噴射することで、均一な混合気を形成して運転(均質燃焼)し、軽負荷時は圧縮行程で燃料を噴射し、点火栓近傍に混合気を偏在させることで希薄空燃比運転(成層燃焼)を可能とする筒内直噴式内燃機関の軽負荷時に適用すると、以下のような問題点が生じる。
【0004】
すなわち、吸気行程に吸入空気と共に燃焼室内に導入された蒸発燃料は燃焼室全体に均質に分布する。その後圧縮行程で燃料噴射弁にて燃料が燃焼室内に噴射されると、燃料噴射弁で噴射された燃料は点火栓周りに集中的に分布する。かくして形成された混合気はピストン上死点近傍で点火栓により点火され燃焼するが、燃焼室内に均質に分布した蒸発燃料は吸入空気量に対する蒸発燃料の導入量が所定比率よりも少なかった場合は不可燃混合比となり、未燃HC分として排気系に排出されてしまう。排出されたHCは排気系に配置された触媒によってある程度は酸化処理されるが、触媒の劣化度合、温度状態等の機関運転状態によっては排気性能を悪化させる場合がある。
【0005】
上記問題点を解決するための手段として、特開平5−223017号が公知である。本従来例は成層燃焼を行う機関軽負荷時は蒸発燃料の吸気系への導入を禁止するものである。
【0006】
また、他の従来例として特開平8−254144号が公知である。これは、吸気ポートに燃料を噴射供給する内燃機関において、燃焼室内全体にリーンな混合気を形成すると共に、吸気行程中に行われる燃料噴射時期を工夫することで点火栓周りの混合気を他の部分より多少濃くしてより安定なリーン燃焼を行えるようにしている。そして、蒸発燃料の機関への供給は、各気筒毎に設けられた燃料噴射弁の噴口近傍に燃料微粒化用の補助空気を供給する補助空気供給通路を用いて。吸気行程中に行っている。これにより、気筒間の空燃比のバラツキを防止すると共に混合気の成層化を損なわないようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、蒸発燃料は排気性能を悪化させない範囲でできる限り大量にできる限り常時処理を継続すべきである。蒸発燃料処理の機会を少なくすると、燃料系の温度によってはキャニスタに吸着・保持される蒸発燃料量が増加し、吸着・保持量がキャニスタの許容量を超えた時点で、蒸発燃料は未処理のまま大気に放出されてしまうからである。
【0008】
従って、上記従来例の特開平5−223017号のような内燃機関の蒸発燃料処理装置では、蒸発燃料処理の機会が少なくなるという意味では良好なシステムとは言えない。また、キャニスタが限界に近いと判断した場合、蒸発燃料の処理を優先させるべく、軽負荷時においても吸気行程噴射により混合気を筒内に均一に形成し、蒸発燃料を良好に燃焼させることのできる燃焼状態とすることも考えられるが、そうすると燃費が悪化するという問題点が生じる。
【0009】
また、上記従来例の特開平8−254144号では、軽負荷運転時は吸入行程にしか蒸発燃料を導入できない構成であり、蒸発燃料処理の機会が少なくなるという点では上記従来例の特開平5−223017号と同様な問題点もある。
【0010】
更に、圧縮行程中の燃料噴射によって成層燃焼を実現する場合、空燃比30〜40といった大幅なリーン運転が可能であり、ポンピングロスを低減させることができるが、同時に、吸気通路内にはあまり負圧が発生しないことになる。このため、吸気通路と大気との圧力差で蒸発燃料を吸気通路に導入する従来技術を圧縮行程中の燃料噴射によって成層燃焼を行う機関に適用すると、十分なパージ量を確保できない可能性がある。
【0011】
また、吸気行程中に蒸発燃料を導入する方法では、燃焼室内全体がほぼ均質なリーン混合気で点火栓周りが多少リッチという成層状態を損なうことはないが、点火栓近傍だけに混合気を偏在させる成層状態を維持することはできない。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点を解決することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明では、機関の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、この燃料噴射弁の噴口近傍に補助空気を噴射供給する補助空気噴射装置とを備え、所定の機関運転条件のとき圧縮行程中に燃料を噴射して点火栓近傍に混合気を偏在させる成層燃焼を行う内燃機関において、機関の燃料系で発生した蒸発燃料を含む空気(パージガス)を前記補助空気噴射装置より機関の燃焼室内に直接噴射するようにする一方、前記補助空気噴射装置に供給される蒸発燃料量を予測する蒸発燃料量予測手段を設けると共に、その予測値に基づいて前記補助空気噴射装置の噴射時期及び期間を変更する蒸発燃料導入条件変更手段を設けて、内燃機関の蒸発燃料処理装置を構成する。
【0014】
請求項2に係る発明では、成層燃焼時に、少なくとも圧縮行程の燃料噴射と同時に、蒸発燃料を含む空気を前記補助空気噴射装置より噴射することを特徴とする。
【0016】
請求項3に係る発明では、前記蒸発燃料量予測手段は、少なくとも、蒸発燃料の燃焼室内への導入の有無による排気空燃比センサの出力値の差に基づいて、蒸発燃料量を予測することを特徴とする。
【0017】
請求項4に係る発明では、前記蒸発燃料導入条件変更手段は、成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量に基づいて、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第1の所定値未満の場合、吸気行程及び圧縮行程中に、蒸発燃料を含む空気を前記補助空気噴射装置より噴射するようにすることを特徴とする。
【0018】
請求項5に係る発明では、前記蒸発燃料導入条件変更手段は、成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量に基づいて、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第1の所定値以上でかつこれより大きい第2の所定値以下の場合、吸気行程中の前記補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を禁止することを特徴とする。
【0019】
請求項6に係る発明では、前記蒸発燃料導入条件変更手段は、成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量に基づいて、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第2の所定値を超える場合、全行程にて、蒸発燃料を含む空気を前記補助空気噴射装置より噴射するようにすることを特徴とする。
【0020】
請求項7に係る発明では、成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量と、燃料噴射弁による燃料噴射量とに基づいて、蒸発燃料の導入による点火栓周りの空燃比を予測し、該空燃比が所定値以下の場合、前記補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を禁止する蒸発燃料導入許可手段を設けたことを特徴とする。
【0021】
請求項8に係る発明では、成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量と、燃料噴射弁による燃料噴射量とに基づいて、蒸発燃料の導入による点火栓周りの空燃比を予測し、該空燃比に応じて、前記補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を制限する蒸発燃料導入許可手段を設けたことを特徴とする。
【0022】
請求項9に係る発明では、前記補助空気供給装置に蒸発燃料を含む空気と蒸発燃料を含まない空気とを選択的に供給できる構成としたことを特徴とする。
【0023】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、機関の燃料系で発生した蒸発燃料を含む空気を補助空気噴射装置より機関の燃焼室内に直接噴射するようして、すなわち、補助空気は、噴射燃料を微粒化するために噴射供給されるもので、補助空気噴射装置は、例えば圧縮行程中のように筒内の圧力が高いときにおいても補助空気を噴射することができるように構成されていることを利用して、蒸発燃料を含む補助空気を強制的に筒内に噴射供給するので、機関の吸気通路内に発生する負圧が非常に小さく、吸気通路にパージ通路を接続しただけでは十分な量のパージガスを導入できない成層燃焼時であっても、パージ量を確保することができる。また、吸気弁の閉弁中もパージが可能であり、パージの機会を増大させることも可能となる。
【0024】
よって、成層運転中においても、排気中のHC排出を低く保ちつつ蒸発燃料の処理が可能となる。すなわち蒸発燃料の処理中であっても成層燃焼を実施することが可能となり、燃費を常時良好に保つことができる。
また、補助空気噴射装置に供給される蒸発燃料量を予測し、その予測値に基づいて補助空気噴射装置の噴射時期及び期間を変更することで、パージチャンスを拡大すると共に、HC排出量を低く保つことが可能となる。パージチャンスの拡大は、キャニスタの蒸発燃料保持能力限界を超えて蒸発燃料がキャニスタに入り込む可能性が低減するため、キャニスタからオーバーフローして排出された蒸発燃料が大気にそのまま放出される最悪のケースを抑制することが可能となり、言い換えれば大型のキャニスタを小型化することができ、コストの低減につながる。
【0025】
請求項2に係る発明によれば、成層燃焼時に、少なくとも圧縮行程の燃料噴射と同時に、蒸発燃料を含む空気を補助空気噴射装置より噴射することで、圧縮行程の燃料噴射と同時に噴射された蒸発燃料は、噴射燃料と同様に点火栓近傍に偏在して燃焼するので、排気性能を悪化させることがない。
【0027】
請求項3に係る発明によれば、蒸発燃料の燃焼室内への導入の有無による排気空燃比センサの出力値の差に基づいて、蒸発燃料量を予測することで、予測精度を向上することができ、排気性状をより正確に良好に保つことが可能となる。
【0028】
請求項4に係る発明によれば、成層燃焼時に、蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量に基づいて、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第1の所定値未満の場合(濃い場合)、吸気行程及び圧縮行程中に、蒸発燃料を含む空気を補助空気噴射装置より噴射することで、すなわち、パージ空燃比が充分に濃く、点火栓付近以外の領域へパージガスが拡散したとしても火炎伝播によりパージガスも良好に燃焼する場合には、吸気行程でのパージガス導入を許可することで、パージチャンスを拡大でき、キャニスタの吸着能力を超えて蒸発燃料が大気に放出される事態を極力防ぐことが可能となる。
【0029】
請求項5に係る発明によれば、成層燃焼時に、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第1の所定値以上で第2の所定値以下の場合、吸気行程中の補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を禁止することで、すなわち、パージガスが点火栓付近以外の領域に拡散した場合、点火栓付近以外の領域の空燃比が不可燃混合比となる場合は、吸入行程での蒸発燃料の燃焼室内への導入を禁止することで、蒸発燃料が未燃燃料として排気系へ排出されることを防ぐことが可能となり、排気性能を良好に保つことができる。
【0030】
請求項6に係る発明によれば、成層燃焼時に、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第2の所定値を超える場合(薄い場合)、全行程にて、蒸発燃料を含む空気を補助空気噴射装置より噴射することで、すなわち、パージガス空燃比が比較的薄い場合は可能な限り蒸発燃料の導入を許可することで、パージチャンスを拡大でき、キャニスタの吸着能力を超えて蒸発燃料が大気に放出される事態を極力防ぐことが可能となる。尚、パージ空燃比が充分に薄ければ、たとえ蒸発燃料が燃焼室内で燃焼に寄与せずにそのまま排気系へ排出されたとしても排気系に設けられた触媒により充分に浄化されるため、排気性状を良好に保ち続けることができる。
【0031】
請求項7に係る発明によれば、成層燃焼時に、蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量と、燃料噴射弁による燃料噴射量とに基づいて、蒸発燃料の導入による点火栓周りの空燃比を予測し、該空燃比が所定値以下の場合(濃い場合)、前記補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を禁止することで、点火栓付近の空燃比がオーバーリッチとなることを防止し、失火による運転性の悪化、触媒の不必要な温度上昇による劣化の進行、排気性状の悪化を防止することができる。
【0032】
請求項8に係る発明によれば、成層燃焼時に、蒸発燃料の導入による点火栓周りの空燃比を予測し、該空燃比に応じて、補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を制限することで、点火栓周りがオーバーリッチになることを防止しつつ補助空気を導入できるため、燃料の微粒化を損なうことなく、燃焼も良好に保つことができる。
【0033】
請求項9に係る発明によれば、補助空気供給装置に蒸発燃料を含む空気と蒸発燃料を含まない空気とを選択的に供給できる構成としたことで、蒸発燃料の導入を禁止する場合にも、燃料の微粒化を損なうことがない。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す内燃機関のシステム図である。先ず、これについて説明する。
【0035】
図中1は内燃機関(本体)、2はクランク軸、3はピストン、4は燃焼室である。
燃焼室4には、吸気通路5により、電制スロットル弁6の制御を受けて、空気が吸入される。電制スロットル弁6は、エンジンコントロールユニット(以下ECUという)11により主にアクセル開度に基づいて算出される目標スロットル開度にステッピングモータ等のアクチュエータにて調整される。
【0036】
そして、燃焼室4内に直接燃料を噴射するように、電磁式の燃料噴射弁7が設けられている。
燃料噴射弁7は、ECU11から機関回転に同期して吸気行程又は圧縮行程の最適なタイミングにて出力される噴射パルス信号によりソレノイドに通電されて開弁し、噴射パルス信号の時間幅の制御により最適な量の燃料を噴射するようになっている。そして、噴射された燃料は、吸気行程噴射の場合は燃焼室4内に拡散して均質な混合気を形成し、また圧縮行程噴射の場合は点火栓8回りに集中的に層状の混合気を形成し、ECU11からの点火信号に基づき、最適なタイミングで点火栓8により点火されて、燃焼(均質燃焼又は成層燃焼)する。
【0037】
内燃機関1からの排気は排気通路9より排出され、排気通路9には排気浄化用触媒10が介装されている。
排気浄化用触媒10としては、様々なものが公知であり、例えば理論空燃比近傍での運転であれば一般的に三元触媒が使用され、リーン雰囲気での排気の浄化にはNOx吸収剤と三元触媒とを組み合せた触媒やゼオライトを主成分とするNOx選択還元型触媒が使用される。
【0038】
ECU11は、CPU、ROM、RAM、A/D変換器及び入出力インターフェイス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、各種センサからの入力信号を受け、これに基づいて演算処理して、電制スロットル弁6、燃料噴射弁7及び点火栓8などの作動を制御する。
【0039】
前記各種センサとしては、クランク軸2の回転を検出しこれにより機関回転数Neを検出可能なクランク角センサ12、吸気通路5のスロットル弁6上流で吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ13、アクセル開度APSを検出するアクセルセンサ14、機関1の冷却水温Twを検出する水温センサ15、理論空燃比近傍での運転に際し空燃比フィードバック制御を行うため排気通路9に臨んで排気空燃比(排気中酸素濃度)に応じた信号を出力する排気空燃比センサとしての酸素センサ(O2 センサ)16などが設けられている。
【0040】
ここにおいて、本発明で用いる燃料噴射弁7には、噴射燃料の微粒化を促進するため、噴口近傍に補助空気を噴射供給する補助空気噴射装置20が装備されている。
【0041】
このような補助空気噴射装置20付きの燃料噴射弁7としては、種々の形式のものが提案されていて、例えば特開平9−126100号に記載されているものが公知であり、図2に補助空気噴射装置20付きの燃料噴射弁7の噴口21付近の構造を模式的に示す。
【0042】
図2において、22は燃料導入路であり、図示しない高圧ポンプからの燃料を図示しない弁体の開弁により導いて、噴口21より燃焼室内に噴射させる。23は補助空気導入路であり、図示しない補助空気供給用ポンプからの補助空気(後述する蒸発燃料を含む空気又は蒸発燃料を含まない空気)を噴口21近傍へ噴射供給する構成となっている。
【0043】
図3には燃料系配管を示す。31は燃料タンクであり、内部に貯えられた燃料は低圧ポンプ32で圧送され、図示しないフィルタを介し図示しない高圧ポンプヘ供給された後、この高圧ポンプから高圧の燃料として燃料噴射弁7へ供給される。
【0044】
また、燃料タンク31にて発生した蒸発燃料(燃料蒸気)は蒸発燃料排出路33より排出され、逆止弁34を介してキャニスタ35内の吸着剤36へ一時的に吸着される。その後、蒸発燃料を機関に導入(パージ)できる蒸発燃料導入許可条件となった場合に、蒸発燃料導入弁37の開弁により空気導入路38からキャニスタ35内へ導入された脱離用の空気と共に蒸発燃料が補助空気噴射装置20(補助空気導入路23)へ図示しない補助空気供給用ポンプによって導入される。また、補助空気として蒸発燃料を含まない空気を使用したい場合は、蒸発燃料導入弁37を閉じ、空気導入弁39を開けることで、別の空気導入路40からの空気のみが補助空気噴射装置20(補助空気導入路23)へ供給される。尚、空気導入路38,40は例えばエアフローメータ下流の吸気系に連通している。
【0045】
ここにおいて、蒸発燃料導入弁37及び空気導入弁39の開閉制御もECU11によって行われ、ECU11の演算結果にしたがって、補助空気として蒸発燃料を含む空気又は蒸発燃料を含まない空気を機関の燃焼室内へ所定のタイミングで所定の量噴射させる。
【0046】
以下に、ECU11での蒸発燃料の処理に係る制御を燃焼制御(及び空燃比制御)と関連させつつ説明する。
図4は本発明におけるECU11での制御フローの概略を示すブロック図であり、先ず、これにより概略を説明する。
【0047】
成層運転許可手段は、機関運転状態に基づいて成層運転(成層燃焼による運転)が可能か否かを判定し、可能な場合に成層運転を許可する。不許可の場合は、均質運転(均質燃焼による運転)となる。
【0048】
蒸発燃料量予測手段は、成層運転許可手段により成層運転が許可された場合に、補助空気供給装置に供給される蒸発燃料を含む空気(パージガス)中の蒸発燃料量を測定、予測する。
【0049】
成層運転時燃料噴射量決定手段は、成層運転時の燃料噴射量を決定するもので、これにより成層運転時の燃料噴射弁よる燃料噴射量を知ることができる。
蒸発燃料導入許可手段は、蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量と、成層運転時燃料噴射量決定手段からの燃料噴射弁による燃料噴射量とから、蒸発燃料を燃焼室へ導入して良い条件か否かを判定する。
【0050】
蒸発燃料導入条件変更手段は、蒸発燃料を燃焼室へ導入して良い条件であると判定された場合に、どのタイミングで蒸発燃料を導入するかを決定し、この結果を基に、蒸発燃料導入弁37及び空気導入弁39を開閉制御する。
【0051】
以下にフローチャートを用いて上記各ブロックにおける制御フローについて詳細に説明する。
図5は成層運転許可手段のフローチャートである。
【0052】
S1で各種センサからの信号、例えば機関回転数、負荷(吸入空気量)、水温等に応じて、現在の運転状態が成層運転可能な条件であるか否かを判定し、不可能(負荷が高すぎる等)であると判定された場合は、S5で成層運転不許可とし、吸気行程噴射による均質運転を行わせる。
【0053】
成層運転可能な条件である場合は、S2でべ一ス学習収束フラグFBSLTDをウォッチングし、ベース学習が収束していない場合(FBSLTD=0の場合)は、S5で成層運転不許可とする。ベース学習については後述する。
【0054】
ベース学習が収束している場合(FBSLTD=1の場合)は、S3で蒸発燃料量予測実行中か否かを判定し、蒸発燃料量予測実行中であれば、S5で成層運転不許可とする。蒸発燃料量予測実行中でなければ、S4で成層運転許可とし、圧縮行程噴射による成層運転を行わせる。蒸発燃料量予測についても後述する。
【0055】
図6は成層運転時燃料噴射量決定手段のフローチャートである。
ここでは、アクセルセンサ14の出力値(アクセル開度)APSに応じて、燃料噴射弁7から燃焼室4へ供給する成層運転時燃料噴射量INJを決定する。
【0056】
次に蒸発燃料量予測手段について説明するが、この説明のためには、図7に示す理論空燃比運転手段、図8に示すベース学習手段を説明する必要がある。
図7の理論空燃比運転手段のフローチャートについて説明する。
【0057】
S11でエアフローメータ13、クランク角センサ12の信号より吸入空気量Qa、機関回転数Neを検出し、S12で1サイクル当たりの基本燃料噴射量Tpを次式により算出する。
【0058】
Tp=k1×Qa/Ne 但し、k1は定数である。
S13でO2 センサ16の信号にしたがって空燃比フィードバック補正係数αを設定する。O2 センサ16は理論空燃比を境にして空燃比がリッチの場合とリーンの場合とで出力が変化するセンサであり、本センサの信号に基づいて空燃比フィードバック補正係数αは周知である比例積分制御により設定される(図9参照)。
【0059】
S14で基本燃料噴射量Tpと空燃比フィードバック補正係数αとから燃料噴射量Tiを次式により算出する。
Ti=Tp×α
これにより、理論空燃比での運転に際して、空燃比が理論空燃比となるように、燃料噴射量がフィードバック制御されることになる。
【0060】
図8のベース学習手段のフローチャートについて説明する。尚、本フローは蒸発燃料を燃焼室へ導入しない条件で実施される。
S21で学習値更新が許可される条件か否かを判定する。具体的には空燃比フィードバック制御(λコン)中で、水温Twが暖機後に相当する所定値以上等の許可条件か否かを判定し、許可条件でなければ本フローを終了する。
【0061】
学習値更新の許可条件であれば、S22で空燃比フィードバック制御時に算出した空燃比フィードバック補正係数αの最大値a1及び最小値a2(図9参照)により、空燃比フィードバック補正係数平均値Mα=(a1+a2)/2を算出する。
【0062】
次にS23で学習値LALPHAを次式により更新する。
LALPHA=LALPHA+(Mα−1)×GAIN
ここで、GAINは、1>GAIN>0の範囲の定数である。
【0063】
次にS24で更新された学習値LALPHAを学習マップ上の機関回転数Ne及び負荷(基本燃料噴射量)Tpで設定された格納場所に格納する。また、S25で学習値LALPHAが格納された場所に対応する領域の学習値更新カウンタCBSLTDをカウントアップする。この学習値更新カウンタCBSLTDは学習が収束したか否かを判定するために使用する。
【0064】
次にS26で過去に1回でも学習マップの全領域で学習が収束したことがあるか否かを判定し、その判定によってS27,28で収束判定用の所定値を所定値1とするか所定値2とするかを決定する。具体的には、過去に1回でも全領域で学習が収束したことがある場合は、所定値を比較的小さな所定値1とし、ない場合は、所定値を比較的大きな所定値2とする。
【0065】
基本的には全領域で十分に更新が繰り返されたときに収束と判定すべきであるが、過去に十分な回数更新が繰り返された実績があれば、収束条件を甘くし、成層運転を早期に実現させることで燃費の更なる向上を図るためである。
【0066】
次にS29で全指定領域(学習マップ上の全領域のうち予め指定したいくつかの領域の全て)において学習値更新カウンタCBSLTDが所定値以上になったか否かを判定し、全指定領域においてCBSLTD≧所定値の場合は、S30でベース学習収束フラグFBSLTD=1として、ベース学習の収束を宣言する。これ以外の場合は、学習未了として、本フローを終了する。
【0067】
次に蒸発燃料量予測手段について図10、図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図10は蒸発燃料量予測手段の第1フローである。尚、本フローは理論空燃比運転時の空燃比フィードバック制御時に、蒸発燃料を燃焼室内に導入している状態で実行される。
【0068】
S31で蒸発燃料が導入されている場合の空燃比フィードバック補正係数平均値Mα=(a1+a2)/2を算出する。
次にS32でベース学習手段による学習値LALPHAを読出す。このとき読出す学習値LALPHAは現在の運転条件Ne,Tpに対応する格納場所から読出される。
【0069】
次にS33で学習値LALPHAと空燃比フィードバック補正係数平均値Mαとの差と、燃料噴射量Tiとから、蒸発燃料量EVPを次式により算出する。
EVP=Ti×(LALPHA−Mα)
すなわち、蒸発燃料の燃焼室内への導入の有無による排気空燃比センサの出力値の差であるところの、LALPHAとMαとの差に基づいて、蒸発燃料量EVPを予測するのである。
【0070】
最後にS34で次ステップの準備のために総パージ量積算値SEVP=0とする。
図11は蒸発燃料量予測手段の第2フローである。
【0071】
図10のフローでは、蒸発燃料量予測は理論空燃比運転時の空燃比フィードバック制御時にしか実施できない。図11のフローによれば、図10のフローを1度実施すれば蒸発燃料量を予測し続けることができる。但し、あくまで予測であるため、精度を考えると、図10のフローを所定時間以上実行していない場合は理論空燃比運転に移行して図10のフローを実行することが望ましい。
【0072】
S41で総パージ量積算値SEVPに応じて蒸発燃料量EVPを予測する。SEVPはS43で説明するように図10のフロー終了時から現時点までに導入されたパージ量の積算値である。パージ量の積算値によってキャニスタ35に貯えられている蒸発燃料を予測することは可能であり、総パージ量積算値SEVPが大きい程、蒸発燃料量EVPが少なくなると予測する。また、S41で選ばれるSEVPに対するEVPの特性は、図10のフローによるEVP算出値によって変更する。また、外気温や燃料系(燃料タンク内)の温度によっても特性を変更すると更に精度が向上する。
【0073】
S42で現在蒸発燃料を燃焼室へ導入しているか否かを判定し、導入していなければ本フローを終了し、導入中であれば、S43で前回本フローを実施した時点から現在に至るまでのパージ量IEVPを補助空気噴射装置の作動時間等により求めて、総パージ量積算値SEVPとして積算し(SEVP=SEVP+IEVP)、次回の蒸発燃料量の予測時に使用する。
【0074】
図12は蒸発燃料導入許可手段のフローチャートである。本フローは成層運転時のみ実行され、均質運転時の蒸発燃料導入許可手段とは別物である。均質運転時は従来の方法で対応すれば良い。
【0075】
S51では点火栓周りの空燃比AFRを吸入空気量Qa、機関回転数Ne、蒸発燃料量EVP、成層運転時燃料噴射量INJから次式により算出する。
AFR=(Qa×k2×k3/Ne)/(EVP×k3+INJ)
ここで、k2はQa/Neを1サイクル当たりの吸入空気量へ変換するための定数である。また、k3は点火時期近傍の燃焼室容積における点火栓周りの体積の燃焼室体積全体に対する比率である。もちろん混合気には濃淡差があるため正確な空燃比算出はできないものの、蒸発燃料を導入しても良い条件か否かを判定するには充分なパラメータとなりうる。
【0076】
S52で上記点火栓周りの空燃比AFRの算出値が所定値AFRLIMを上回るか否かを判定する。
この結果、AFRがAFRLIMを上回れば(AFRLIMより薄ければ)、蒸発燃料の導入を許可し、S53で蒸発燃料導入弁37を開ける(空気導入弁39を閉める)。
【0077】
AFRがAFRLIM以下であれば(AFRLIMより濃ければ)、蒸発燃料導入不許可として、S54で蒸発燃料導入弁37を閉める(空気導入弁39を開ける)。
【0078】
成層運転中でありかつ比較的高いトルクを必要としている場合は、点火栓付近の空燃比を濃くしてトルクを上昇させる場合がある。このような制御を行っている場合は、点火栓付近の空燃比はかなり濃い状態となっており、これ以上の燃料分が点火栓周りに存在すると不可燃混合比となり失火する場合がある。失火すれば運転性を悪化させるだけでなく燃費の悪化、触媒の不必要な温度上昇による劣化の進行、排気性状の悪化をもたらす場合がある。
【0079】
よって、成層燃焼時に、蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量と、燃料噴射弁による燃料噴射量とに基づいて、蒸発燃料の導入による点火栓周りの空燃比を予測し、該空燃比が所定値以下の場合(濃い場合)、補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を禁止することで、点火栓付近の空燃比がオーバーリッチとなることを防止し、運転性を良好に保つのである。
【0080】
尚、成層燃焼時に、蒸発燃料の導入による点火栓周りの空燃比が所定値以上と予想される場合に、補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を禁止する代わりに、蒸発燃料を含む空気の噴射を制限するようにしてもよい。すなわち、蒸発燃料導入弁37の開度をパージガスの濃度に応じて変化させ、極端に濃度の高いパージガスの導入を抑制する制御を用いるのである。
【0081】
このようにすれば、点火栓周りがオーバーリッチになることを防止しつつ、パージガスを導入できるため、パージチャンスの減少を抑制することができる。
図13は蒸発燃料導入条件変更手段のフローチャートである。
【0082】
S61で蒸発燃料導入による燃焼室周辺部の空燃比AFREVPを吸入空気量Qa、機関回転数Ne、蒸発燃料量EVPから次式により算出する。
AFREVP=(Qa×k2/Ne)/EVP
ここでいう燃焼室周辺部の空燃比とは、燃料噴射弁からの噴射燃料が偏在する点火栓付近以外の空燃比をいい、燃料噴射を行わない場合の蒸発燃料導入による燃焼室内の空燃比と同じである。
【0083】
S62で蒸発燃料導入による燃焼室周辺部の空燃比AFREVPの算出値を第1の所定値AFR1と比較する。
また、AFREVP≧AFR1の場合に、S63で蒸発燃料導入による燃焼室周辺部の空燃比AFREVPの算出値を第2の所定値AFR2(>AFR1)と比較する。
【0084】
このような比較により、AFREVP<AFR1(濃い場合)、AFR1≦AFREVP≦AFR2(中間の場合)、AFREVP>AFR2(薄い場合)の3通りの判別を行う。
【0085】
AFREVP<AFR1(濃い)と判別した場合は、S64で補助空気を吸気行程及び圧縮行程で噴射する。これはパージガスの濃度が十分に濃く、吸気行程に導入したとしても蒸発燃料まで火炎が伝播し、未燃分として排気系にそのまま排出されることは無いと判断した場合に相当する。
【0086】
AFR1≦AFREVP≦AFR2(中間)と判別した場合は、S65で補助空気を圧縮行程にのみ噴射し、吸気行程噴射を禁止する。これは触媒で処理するにはパージガスの濃度が濃く、吸気行程で導入した場合は未燃分として排気系へ排出されてしまうため、蒸発燃料を噴射燃料と共に点火栓近傍へ集中させて燃焼せしめなければならないと判断した場合に相当する。
【0087】
AFREVP>AFR2(薄い)と判別した場合は、S66で全行程で補助空気を噴射する。これは排気系の触媒で処理できると判断した場合に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す内燃機関のシステム図
【図2】補助空気噴射装置付きの燃料噴射弁の噴口付近を模式的に示す図
【図3】燃料系配管を示す図
【図4】制御フローの概略を示すブロック図
【図5】成層運転許可手段のフローチャート
【図6】成層運転時燃料噴射量決定手段のフローチャート
【図7】理論空燃比運転手段のフローチャート
【図8】ベース学習手段のフローチャート
【図9】O2 センサ信号による空燃比フィードバック制御の説明図
【図10】蒸発燃料量予測手段の第1フローのフローチャート
【図11】蒸発燃料量予測手段の第2フローのフローチャート
【図12】蒸発燃料導入許可手段のフローチャート
【図13】蒸発燃料導入条件変更手段のフローチャート
【符号の説明】
1 内燃機関本体
2 クランク軸
3 ピストン
4 燃焼室
5 吸気通路
6 電制スロットル弁
7 燃料噴射弁
8 点火栓
9 排気通路
10 排気浄化用触媒
11 ECU
12 クランク角センサ
13 エアフローメータ
14 アクセルセンサ
15 水温センサ
16 O2 センサ
20 補助空気噴射装置
21 噴口
22 燃料導入路
23 補助空気導入路
31 燃料タンク
32 低圧ポンプ
33 蒸発燃料排出路
34 逆止弁
35 キャニスタ
36 吸着剤
37 蒸発燃料導入弁
38 空気導入路
39 空気導入弁
40 空気導入路

Claims (9)

  1. 機関の燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁と、この燃料噴射弁の噴口近傍に補助空気を噴射供給する補助空気噴射装置とを備え、所定の機関運転条件のとき圧縮行程中に燃料を噴射して点火栓近傍に混合気を偏在させる成層燃焼を行う内燃機関において、
    機関の燃料系で発生した蒸発燃料を含む空気を前記補助空気噴射装置より機関の燃焼室内に直接噴射するようにする一方、
    前記補助空気噴射装置に供給される蒸発燃料量を予測する蒸発燃料量予測手段を設けると共に、その予測値に基づいて前記補助空気噴射装置の噴射時期及び期間を変更する蒸発燃料導入条件変更手段を設けたことを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 成層燃焼時に、少なくとも圧縮行程の燃料噴射と同時に、蒸発燃料を含む空気を前記補助空気噴射装置より噴射することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  3. 前記蒸発燃料量予測手段は、少なくとも、蒸発燃料の燃焼室内への導入の有無による排気空燃比センサの出力値の差に基づいて、蒸発燃料量を予測することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  4. 前記蒸発燃料導入条件変更手段は、成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量に基づいて、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第1の所定値未満の場合、吸気行程及び圧縮行程中に、蒸発燃料を含む空気を前記補助空気噴射装置より噴射するようにすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  5. 前記蒸発燃料導入条件変更手段は、成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量に基づいて、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第1の所定値以上でかつこれより大きい第2の所定値以下の場合、吸気行程中の前記補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を禁止することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  6. 前記蒸発燃料導入条件変更手段は、成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量に基づいて、蒸発燃料の導入による燃焼室周辺部の空燃比を予測し、該空燃比が第2の所定値を超える場合、全行程にて、蒸発燃料を含む空気を前記補助空気噴射装置より噴射するようにすることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  7. 成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量と、燃料噴射弁による燃料噴射量とに基づいて、蒸発燃料の導入による点火栓周りの空燃比を予測し、該空燃比が所定値以下の場合、前記補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を禁止する蒸発燃料導入許可手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  8. 成層燃焼時に、前記蒸発燃料量予測手段により予測される蒸発燃料量と、燃料噴射弁による燃料噴射量とに基づいて、蒸発燃料の導入による点火栓周りの空燃比を予測し、該空燃比に応じて、前記補助空気噴射装置による蒸発燃料を含む空気の噴射を制限する蒸発燃料導入許可手段を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  9. 前記補助空気供給装置に蒸発燃料を含む空気と蒸発燃料を含まない空気とを選択的に供給できる構成としたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
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