JP3384291B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料処理装置

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JP3384291B2
JP3384291B2 JP21610097A JP21610097A JP3384291B2 JP 3384291 B2 JP3384291 B2 JP 3384291B2 JP 21610097 A JP21610097 A JP 21610097A JP 21610097 A JP21610097 A JP 21610097A JP 3384291 B2 JP3384291 B2 JP 3384291B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の蒸発燃
料処理装置に関し、特に機関運転条件に応じて燃焼方式
をストイキ燃焼とリーン燃焼とに切換制御する場合の蒸
発燃料処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用内燃機関の蒸発燃料処理
装置は、燃料タンクにて発生する蒸発燃料を吸着するキ
ャニスタと、このキャニスタから吸気系へのパージ通路
に介装されて蒸発燃料を含むパージガスのパージ量を制
御するパージ制御弁とを備えている(特開平7−425
88号公報参照)。
【0003】かかる内燃機関の蒸発燃料処理装置では、
排気系に排気空燃比のリッチ・リーンを検出する酸素セ
ンサを備えて、空燃比をストイキ空燃比にフィードバッ
ク制御する限り、蒸発燃料の導入による空燃比の乱れは
少ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、機関運
転条件に応じて燃焼方式をストイキ燃焼とリーン燃焼と
に切換制御する場合、前述の排気空燃比のリッチ・リー
ンを検出する酸素センサを備えるものにあっては、リー
ン燃焼中は、空燃比フィードバック制御が困難であるこ
とから、蒸発燃料のパージを停止するか、パージ量を減
少させることが考えられるが、ストイキ燃焼時にキャニ
スタの脱離を完了していない状態で、リーン燃焼へ移行
するようにすると、キャニスタの容量を大きくしなけれ
ばならない。
【0005】従って、これを避けようとすると、リーン
燃焼への移行を制限したり、リーン燃焼の継続時間を制
限せざるを得ず、リーン燃焼の機会の減少により、燃費
の悪化などを招く。本発明は、このような従来の問題点
に鑑み、ストイキ燃焼時に空燃比制御精度を悪化させる
ことなくキャニスタの脱離を比較的早期に確実に完了さ
せることができるようにして、リーン燃焼への比較的速
やかな移行を可能とするのみならず、リーン燃焼中の蒸
発燃料流出防止のポテンシャルを高め、リーン燃焼継続
時間を長くできるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明では、機関運転条件に応じ、ストイキ空燃比での
ストイキ燃焼とリーン空燃比でのリーン燃焼とに切換制
御する燃焼方式切換制御手段を備える一方、燃料タンク
にて発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタと、このキ
ャニスタから吸気系へのパージ通路に介装されて蒸発燃
料を含むパージガスのパージ量を制御するパージ制御弁
とを備える内燃機関の蒸発燃料処理装置において、図1
に示すように、ストイキ燃焼開始時に、吸入空気量に対
するパージ量の割合であるパージ率を初期設定するスト
イキ燃焼時パージ率初期設定手段と、ストイキ燃焼開始
後に、パージ率を増加させるパージ率増加手段と、設定
されたパージ率を得るように、前記パージ制御弁を駆動
するパージ制御弁駆動手段と、パージ率の増加後に、前
記燃焼方式切換制御手段に対しストイキ燃焼からリーン
燃焼への移行を許可するリーン燃焼許可手段と、を設け
たことを特徴とする。
【0007】すなわち、ストイキ燃焼開始時に、パージ
率を初期設定して、パージを行い、その後に、パージ率
を増加させて、キャニスタの脱離を十分に促進させた後
に、ストイキ燃焼からリーン燃焼への移行を許可するの
である。請求項2に係る発明では、前記パージ率増加手
段は、現在のパージ率にて、ストイキ燃焼中に空燃比を
フィードバック制御すべく設定される燃料噴射量に対す
る空燃比フィードバック補正係数が所定範囲内に整定し
たことを条件として、パージ率を増加させるものである
ことを特徴とする。
【0008】請求項3に係る発明では、前記リーン燃焼
許可手段は、増加後の所定値以上のパージ率にて、スト
イキ燃焼中に空燃比をフィードバック制御すべく設定さ
れる燃料噴射量に対する空燃比フィードバック補正係数
が所定範囲内に整定したことを条件として、リーン燃焼
を許可するものであることを特徴とする。請求項4に係
る発明では、前記リーン燃焼許可手段とは別に、ストイ
キ燃焼開始時のパージ率初期設定後、初回のみ、空燃比
フィードバック補正係数が所定範囲内に整定しているこ
とのみを条件として、リーン燃焼を許可するリーン燃焼
許可初回判定手段を設けたことを特徴とする(図1参
照)。
【0009】請求項5に係る発明では、リーン燃焼時
に、ストイキ燃焼時より小さいパージ率に設定するリー
ン燃焼時パージ率設定手段を備えることを特徴とする
(図1参照)。
【0010】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、ストイキ
燃焼時に、所定のパージ率でパージを開始して、その後
にパージ率を増加させることで、空燃比の乱れを抑制し
つつ、キャニスタの脱離を促進させることができ、この
ようにしてストイキ燃焼中にキャニスタの脱離を完了さ
せて後に、リーン燃焼を許可することで、リーン燃焼移
行後の蒸発燃料流出防止のポテンシャルを高め、リーン
燃焼継続時間を長くできる。
【0011】請求項2に係る発明によれば、空燃比フィ
ードバック補正係数の整定を条件として、パージ率を増
加させるので、空燃比の乱れを最小に抑えることができ
る。請求項3に係る発明によれば、増加後の所定値以上
のパージ率での空燃比フィードバック補正係数の整定を
条件として、リーン燃焼を許可するので、キャニスタの
脱離完了を精度よく判定してリーン燃焼を許可でき、空
燃比フィードバック補正係数の整定判定用のしきい値を
厳しくする場合に比べても、キャニスタの脱離完了を精
度よく判定してリーン燃焼を許可できる。
【0012】請求項4に係る発明によれば、パージ率初
期設定後の初回判定時は、空燃比フィードバック補正係
数の整定のみを、リーン燃焼許可条件とするので、キャ
ニスタが空のときの不要なパージ率の増加を防止して、
速やかにリーン燃焼を許可できる。請求項5に係る発明
によれば、リーン燃焼中に空燃比制御に影響を与えない
範囲でパージを行うことで、リーン燃焼継続時間をより
長くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て説明する。図2は実施の一形態を示す内燃機関のシス
テム図である。先ず、これについて説明する。車両に搭
載される内燃機関1の各気筒の燃焼室には、エアクリー
ナ2から吸気通路3により、スロットル弁(ここでは電
制スロットル弁)4の制御を受けて、空気が吸入され
る。
【0014】電制スロットル弁4は、コントロールユニ
ット20からの信号により作動するステップモータ等に
より開度制御される。そして、燃焼室内に燃料(ガソリ
ン)を噴射するように、電磁式の燃料噴射弁(インジェ
クタ)5が設けられている。燃料噴射弁5は、コントロ
ールユニット20から機関回転に同期して吸気行程又は
圧縮行程にて出力される噴射パルス信号によりソレノイ
ドに通電されて開弁し、所定圧力に調圧された燃料を噴
射するようになっている。そして、噴射された燃料は、
吸気行程噴射の場合は燃焼室内に拡散して均質な混合気
を形成し、また圧縮行程噴射の場合は点火栓6回りに集
中的に層状の混合気を形成し、コントロールユニット2
0からの点火信号に基づき、点火栓6により点火され
て、燃焼(均質燃焼又は成層燃焼)する。尚、燃焼方式
は、空燃比制御との組合わせで、例えば均質ストイキ燃
焼、均質リーン燃焼(空燃比20〜30)、成層リーン
燃焼(空燃比40程度)に分けられる。
【0015】機関1からの排気は排気通路7より排出さ
れ、排気通路7には排気浄化用の触媒8が介装されてい
る。また、燃料タンク9にて発生する蒸発燃料を処理す
べく、蒸発燃料処理装置としてのキャニスタ10が設け
られている。キャニスタ10は、密閉容器内に活性炭な
どの吸着剤11を充填したもので、燃料タンク9からの
蒸発燃料導入管12が接続されている。従って、機関1
の停止中などに燃料タンク9にて発生した蒸発燃料は、
蒸発燃料導入管12を通って、キャニスタ10に導か
れ、ここに吸着される。
【0016】キャニスタ10にはまた、新気導入口13
が形成されると共に、パージ通路14が導出されてい
る。パージ通路14はパージ制御弁15を介して吸気通
路3のスロットル弁4下流(吸気マニホールド)に接続
されている。パージ制御弁15は、コントロールユニッ
ト20からのデューティ信号により開度制御される。こ
のパージ制御弁15が開くと、機関1の吸入負圧がキャ
ニスタ10に作用する結果、新気導入口13から導入さ
れる空気によってキャニスタ10の吸着剤11に吸着さ
れていた蒸発燃料が脱離され、この脱離した蒸発燃料を
含むパージガスがパージ通路14を通って吸気通路3の
スロットル弁4下流に吸入され、この後、機関1の燃焼
室内で燃焼処理される。
【0017】コントロールユニット20は、CPU、R
OM、RAM、A/D変換器及び入出力インターフェイ
ス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを備え、
各種のセンサから信号が入力されている。前記各種のセ
ンサとしては、機関1のクランク軸又はカム軸回転を検
出するクランク角センサ21,22が設けられている。
これらのクランク角センサ21,22は、気筒数をnと
すると、クランク角720°/n毎に、予め定めたクラ
ンク角位置(例えば圧縮上死点前110°)で基準パル
ス信号REFを出力すると共に、1〜2°毎に単位パル
ス信号POSを出力するもので、基準パルス信号REF
の周期などから機関回転数Neを算出可能である。
【0018】この他、吸気通路3のスロットル弁4上流
で吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ23、ア
クセルペダルの踏込み量(アクセル開度)ACCを検出
するアクセルセンサ24、スロットル弁4の開度TVO
を検出するスロットルセンサ25(スロットル弁4の全
閉位置でONとなるアイドルスイッチを含む)、機関1
の冷却水温Twを検出する水温センサ26、排気通路7
にて排気空燃比のリッチ・リーンに応じた信号を出力す
る酸素センサ27、車速VSPを検出する車速センサ2
8などが設けられている。
【0019】ここにおいて、コントロールユニット20
は、前記各種のセンサからの信号を入力しつつ、内蔵の
マイクロコンピュータにより、所定の演算処理を行っ
て、電制スロットル弁4によるスロットル開度、燃料噴
射弁5による燃料噴射量及び噴射時期、点火栓6による
点火時期、更に、パージ制御弁15の開度を総合的に制
御する。
【0020】このうち、燃焼方式の切換制御とパージ制
御弁15の開度制御とについて、図3〜図6のフローチ
ャートにより説明する。図3は燃焼方式切換制御ルーチ
ンであり、所定時間毎に実行される。S1では、機関の
運転条件(機関回転数及び負荷等)を読込む。S2で
は、機関の運転条件によるリーン燃焼要求の有無を判定
する。
【0021】リーン燃焼要求有りの場合は、S3へ進ん
で、後述する図5のルーチン(S24又はS28)によ
りリーン燃焼が許可されている(リーン許可フラグ=
1)か否かを判定する。これらの判定の結果、S2でリ
ーン燃焼要求無しの場合、又は、リーン燃焼要求は有る
が、S3でリーン燃焼が許可されていない(リーン許可
フラグ=0)場合は、S4へ進んで、ストイキ燃焼(均
質ストイキ燃焼)を行わせる。
【0022】ストイキ燃焼のときは、目標空燃比をスト
イキ空燃比に設定して、空燃比フィードバック制御(ク
ローズド制御)を行うと共に、燃料の噴射時期を吸気行
程に設定して、均質ストイキ燃焼を行わせる。そして、
ストイキ燃焼の開始時(初回)は、S5からS6,S7
へ進み、S6で、パージ率EVPTRをストイキ燃焼用
の所定の初期パージ率EVPTR1に初期設定する(E
VPTR=EVPTR1)。そして、S7で、リーン許
可フラグ=0にする。
【0023】一方、S2でリーン燃焼要求が有り、か
つ、S3でリーン燃焼が許可されている(リーン許可フ
ラグ=1)と判定された場合は、S8へ進んで、リーン
燃焼を行わせる。リーン燃焼のときは、目標空燃比をリ
ーン空燃比に設定して、オープン制御を行うと共に、燃
料の噴射時期を吸気行程又は圧縮行程に設定して、均質
リーン燃焼又は成層リーン燃焼を行わせる。尚、均質リ
ーン燃焼と成層リーン燃焼との場合分けについては、こ
こでは説明を省略する。
【0024】そして、リーン燃焼の開始時(初回)は、
S9からS10へ進み、S10で、パージ率EVPTR
をリーン燃焼用の所定のパージ率EVPTR0に初期設
定する(EVPTR=EVPTR0)。尚、このリーン
燃焼用のパージ率EVPTR0は、ストイキ燃焼用の初
期パージ率EVPTR1より小である(EVPTR0<
EVPTR1)。
【0025】ここで、S1〜S4,S8の部分が燃焼方
式切換制御手段に相当し、S6の部分がストイキ燃焼時
初期パージ率設定手段に相当し、S10の部分がリーン
燃焼時パージ率設定手段に相当する。図4は空燃比フィ
ードバック制御ルーチンであり、所定時間毎に実行され
る。本ルーチンは空燃比フィードバック制御手段に相当
する。
【0026】S11では、ストイキ燃焼中(空燃比フィ
ードバック制御条件)か否かを判定し、ストイキ燃焼中
の場合に、S12以降を実行する。S12では、酸素セ
ンサ27の信号(出力電圧)VO2 を読込み、S13
で、その信号VO2 を所定のスライスレベルSLと比較
して、排気空燃比のリッチ・リーンを判定する。
【0027】比較の結果、VO2 <SL(リッチ)のと
きは、S14で燃料噴射量補正用の空燃比フィードバッ
ク補正係数α(基準値は1)を所定の積分分I減少させ
る(α=α−I)。逆に、VO2 >SL(リーン)のと
きは、S15で燃料噴射量補正用の空燃比フィードバッ
ク補正係数αを所定の積分分I増大させる(α=α+
I)。
【0028】このようにして積分制御で増減される空燃
比フィードバック補正係数αは、燃料噴射量の演算に際
し、基本燃料噴射量Tpに乗算され、これより空燃比を
目標のストイキ空燃比に制御することができる。尚、空
燃比フィードバック補正係数αの設定に際しては、積分
制御の他、比例制御が併用されるが、ここでは省略し
た。
【0029】S16では、空燃比フィードバック補正係
数αの平均値αmeanを演算する。具体的には、空燃比フ
ィードバック補正係数αの増減方向が反転する毎に、そ
のときの空燃比フィードバック補正係数αを記憶してお
き、最新のαmax (増大方向から減少方向に反転すると
きのα)と、αmin (減少方向から増大方向に反転する
ときのα)とに基づき、平均値αmean=(αmax +αmi
n )/2として、算出する。この平均値αmeanは後述す
る空燃比フィードバック補正係数αの整定判定に用い
る。
【0030】図6はストイキ燃焼時パージ率制御ルーチ
ンであり、所定時間毎に実行される。S21では、スト
イキ燃焼中か否かを判定し、ストイキ燃焼中の場合に、
S21以降を実行する。S22では、ストイキ燃焼開始
後、初回の判定時か否かを判定する。
【0031】初回判定時は、S23へ進み、空燃比フィ
ードバック補正係数αが所定範囲内に整定したか、具体
的には、空燃比フィードバック補正係数の平均値αmean
が所定範囲内(より詳しくは、αmeanが基準値1より小
さい所定のしきい値以上となって基準値1に近づいてい
る)か否かを判定する。初回判定時に、α整定と判定さ
れれば、キャニスタ10は空とみなし、S24へ進ん
で、リーン燃焼を許可する(リーン許可フラグ=1)。
【0032】初回判定時以外は、S25へ進む。S25
では、S23と同様の手法で、空燃比フィードバック補
正係数αが所定範囲内に整定したか否かを判定する。空
燃比フィードバック補正係数αが整定していない場合
は、キャニスタ10に蒸発燃料が充填されているとみな
し、そのまま本ルーチンを終了し、現在のパージ量EV
PTRを維持する。
【0033】空燃比フィードバック補正係数αが整定し
た場合は、S26へ進んで、パージ率EVPTRが所定
値以上か否かを判定する。パージ率EVPTRが所定値
未満の場合は、S27へ進んで、パージ率EVPTRを
アップする。具体的には、次式のごとく、現在のパージ
率EVPTRに、所定の係数(1+KEVP)を乗じ
て、パージ率EVPTRをアップする。
【0034】 EVPTR=EVPTR×(1+KEVP) 但し、KEVPは定数。S26での判定で、パージ率E
VPTR≧所定値の場合、すなわち、空燃比フィードバ
ック補正係数αが整定し(S25)、かつ、パージ率E
VPTR≧所定値の場合、更に言い換えれば、パージ率
EVPTRを1〜複数回アップし、そのアップさせた所
定値以上のパージ率にて、空燃比フィードバック補正係
数αが整定した場合は、キャニスタ10の脱離完了とみ
なし、S28へ進んで、リーン燃焼を許可する(リーン
許可フラグ=1)。
【0035】リーン燃焼の許可後は、S29で、パージ
率EVPTRをストイキ燃焼時の初期パージ率EVPT
R1に戻す(EVPTR=EVPTR1)。ここで、S
25,S26,S27の部分がパージ率増加手段に相当
し、S25,S26,S28の部分がリーン燃焼許可手
段に相当する。また、S22,S23,S24の部分が
リーン燃焼許可初回判定手段に相当する。
【0036】図6はパージ制御弁駆動ルーチンであり、
所定時間毎に実行される。本ルーチンがパージ制御弁駆
動手段に相当する。S31では、吸入空気量Qaを読込
み、これにパージ率EVPTRを乗じて、パージ量Qe
vp=Qa×EVPTRを設定する。S32では、設定
されたパージ量Qevpを得るように、パージ制御弁1
5に対するデューティEVPDUTY=f(Qevp)
を演算する。
【0037】S33では、演算されたデューティEVP
DUTYに基づき、デューティ信号を出力して、パージ
制御弁15を駆動する。次に、図7(C)を参照して、
制御の流れを説明する。ストイキ燃焼時、最初は、パー
ジ率EVPTRが初期パージ率EVPTR1に設定され
て、パージが開始される。
【0038】パージ開始により、空燃比がリッチ化する
ので、空燃比フィードバック補正係数の平均値αmeanは
1より大きく減少する。その後、蒸発燃料の濃度の減少
に伴い、空燃比フィードバック補正係数の平均値αmean
が次第に1に近づいて、整定判定条件のしきい値(点
線)に達すると、パージ率EVPTRが段階的に増加せ
しめられる。
【0039】これにより、空燃比が再びリッチ化するの
で、空燃比フィードバック補正係数の平均値αmeanは再
び1より大きく減少する。その後、蒸発燃料の濃度の更
なる減少に伴い、空燃比フィードバック補正係数の平均
値αmeanが次第に1に近づいて、整定判定条件のしきい
値(点線)に達すると、パージ率EVPTRが再び段階
的に増加せしめられる。
【0040】このような動作が繰り返され、増加した所
定値以上のパージ率EVPTRの下で、空燃比フィード
バック補正係数の平均値αmeanが1に近づいて、整定判
定条件のしきい値(点線)に達すると、キャニスタの脱
離完了(キャニスタは空)とみなされ、パージ率EVP
TRが初期パージ率EVPTR1に戻されると共に、リ
ーン燃焼への移行が許可される。
【0041】尚、図7(A)は参考例であり、パージ率
EVPTRを段階的に増加させることなく、初期パージ
率での空燃比フィードバック補正係数αの整定をもっ
て、リーン燃焼を許可する場合であり、これだけの判定
では、パージ率が小さいために、キャニスタの脱離が完
了していると正確に判定できない。また、図7(B)も
参考例であり、図7(A)に対し、整定判定のしきい値
(点線)を厳しくし、脱離完了に近い状態を判別しよう
とする場合であるが、しきい値を厳しくすると、基準値
1としきい値とが接近して、キャニスタの脱離が完了し
ても、しきい値を超えず、リーン燃焼の移行できない恐
れがある。
【0042】これらに対し、図7(C)の本発明は、精
度よく脱離完了を判定できるのである。一方、キャニス
タ10が空の状態でストイキ燃焼に移行した場合は、パ
ージ率EVPTRの増加後に、リーン燃焼への移行を許
可するようにすると、リーン燃焼への移行が遅れる。そ
こで、初回判定時は、空燃比フィードバック補正係数α
の整定のみを条件として、許可判定を行うことにより、
リーン燃焼への移行を早めることができる。
【0043】尚、以上の実施例では、パージ率を段階的
に増加させるようにしたが、連続的に増加させるように
してもよい。また、以上の説明は、燃焼室内へ直接燃料
を噴射する方式で示したが、リーン燃焼とストイキ燃焼
とを分けて行うエンジンであれば、適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の実施の一形態を示す内燃機関のシス
テム図
【図3】 燃焼方式切換制御ルーチンのフローチャート
【図4】 空燃比フィードバック制御ルーチンのフロー
チャート
【図5】 ストイキ燃焼時パージ率制御ルーチンのフロ
ーチャート
【図6】 パージ制御弁駆動ルーチンのフローチャート
【図7】 作用を示す図
【符号の説明】
1 内燃機関 4 電制スロットル弁 5 燃料噴射弁 6 点火栓 9 燃料タンク 10 キャニスタ 14 パージ通路 15 パージ制御弁 20 コントロールユニット 21,22 クランク角センサ 23 エアフローメータ 24 アクセルセンサ 27 酸素センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大羽 拓 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−269420(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 301 F02D 41/02 301 F02D 41/14 310

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関運転条件に応じ、ストイキ空燃比での
    ストイキ燃焼とリーン空燃比でのリーン燃焼とに切換制
    御する燃焼方式切換制御手段を備える一方、 燃料タンクにて発生する蒸発燃料を吸着するキャニスタ
    と、このキャニスタから吸気系へのパージ通路に介装さ
    れて蒸発燃料を含むパージガスのパージ量を制御するパ
    ージ制御弁とを備える内燃機関の蒸発燃料処理装置にお
    いて、 ストイキ燃焼開始時に、吸入空気量に対するパージ量の
    割合であるパージ率を初期設定するストイキ燃焼時パー
    ジ率初期設定手段と、 ストイキ燃焼開始後に、パージ率を増加させるパージ率
    増加手段と、 設定されたパージ率を得るように、前記パージ制御弁を
    駆動するパージ制御弁駆動手段と、 パージ率の増加後に、前記燃焼方式切換制御手段に対し
    ストイキ燃焼からリーン燃焼への移行を許可するリーン
    燃焼許可手段と、 を設けたことを特徴とする内燃機関の蒸発燃料処理装
    置。
  2. 【請求項2】前記パージ率増加手段は、現在のパージ率
    にて、ストイキ燃焼中に空燃比をフィードバック制御す
    べく設定される燃料噴射量に対する空燃比フィードバッ
    ク補正係数が所定範囲内に整定したことを条件として、
    パージ率を増加させるものであることを特徴とする請求
    項1記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  3. 【請求項3】前記リーン燃焼許可手段は、増加後の所定
    値以上のパージ率にて、ストイキ燃焼中に空燃比をフィ
    ードバック制御すべく設定される燃料噴射量に対する空
    燃比フィードバック補正係数が所定範囲内に整定したこ
    とを条件として、リーン燃焼を許可するものであること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の蒸
    発燃料処理装置。
  4. 【請求項4】前記リーン燃焼許可手段とは別に、ストイ
    キ燃焼開始時のパージ率初期設定後、初回のみ、空燃比
    フィードバック補正係数が所定範囲内に整定しているこ
    とのみを条件として、リーン燃焼を許可するリーン燃焼
    許可初回判定手段を設けたことを特徴とする請求項3記
    載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  5. 【請求項5】リーン燃焼時に、ストイキ燃焼時より小さ
    いパージ率に設定するリーン燃焼時パージ率設定手段を
    備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか
    1つに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
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