JP3287228B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料処理装置

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JP3287228B2
JP3287228B2 JP21143496A JP21143496A JP3287228B2 JP 3287228 B2 JP3287228 B2 JP 3287228B2 JP 21143496 A JP21143496 A JP 21143496A JP 21143496 A JP21143496 A JP 21143496A JP 3287228 B2 JP3287228 B2 JP 3287228B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/0025Controlling engines characterised by use of non-liquid fuels, pluralities of fuels, or non-fuel substances added to the combustible mixtures
    • F02D41/003Adding fuel vapours, e.g. drawn from engine fuel reservoir
    • F02D41/0032Controlling the purging of the canister as a function of the engine operating conditions
    • F02D41/004Control of the valve or purge actuator, e.g. duty cycle, closed loop control of position
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の蒸発燃料
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蒸発燃料を一時的に蓄えるキャニスタ
と、キャニスタから吸気通路内にパージされる燃料ベー
パのパージ量を制御するパージ制御弁と、空燃比を検出
するための空燃比センサとを具備し、空燃比の変動量に
基づいてパージベーパ濃度を算出すると共に算出された
パージベーパ濃度に基づいて空燃比が目標空燃比に維持
されるよう供給燃料量を補正するようにした内燃機関が
公知である(特開平5−52139号公報参照)。この
内燃機関ではパージベーパ濃度が正確に算出されている
限り、燃料ベーパのパージ作用が行われたとしても機関
の運転状態にかかわらずに空燃比が目標空燃比に維持さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが機関運転中に
おいて機関の運転状態が変化するとパージベーパ濃度が
大巾に変化することがある。例えば減速運転時には通常
パージ作用が中止されるがこの間に多量の燃料ベーパが
キャニスタ内の活性炭に吸着されるとパージ作用が再開
されたときにパージベーパ濃度が大巾に増大する。
【0004】ところがこのようにパージベーパ濃度が大
巾に増大すると空燃比がリッチとなる。空燃比がリッチ
になると空燃比の変動量に基づいてパージベーパ濃度の
算出が開始されるがパージベーパ濃度を正確に算出する
までには時間を要し、斯くしてパージベーパ濃度が大巾
に増大した後暫らくの間は、パージベーパ濃度に基づく
供給燃料量の補正量が空燃比を目標空燃比に維持するの
に必要な補正量に対してずれることになる。即ち、この
間空燃比が目標空燃比に対してリッチ側にずれることに
なる。
【0005】しかしながらこのように空燃比が目標空燃
比に対してリッチ側にずれているときにパージ制御弁の
開度が急激に増大せしめられると濃度の高い燃料ベーパ
のパージ量が急激に増大せしめられるために空燃比は更
にリッチ側にずれることになり、斯くして空燃比が大巾
に変動することになる。一方、燃料タンク内で発生した
蒸発燃料は一部がキャニスタ内の活性炭に吸着され、残
りの蒸発燃料は機関吸気通路内に直接供給される。この
場合、燃料タンクから直接機関吸気通路内に供給される
蒸発燃料は吸気通路内に発生する負圧の大きさに依存せ
ず、燃料タンク内に発生している蒸発燃料の量に依存す
る。従って吸入空気量が変化すると、例えば吸入空気量
が増大すると単位吸入空気量当りのパージ量が減少する
ためにパージベーパ濃度が大巾に減少することになる。
その結果、空燃比は目標空燃比に対してリーン側にずれ
ることになる。
【0006】しかしながらこのように空燃比が目標空燃
比に対してリーン側にずれているときにパージ制御弁の
開度が急激に増大せしめられると濃度の薄い燃料ベーパ
のパージ量が急激に増大せしめられるために空燃比は更
にリーン側にずれることになり、斯くして空燃比が大巾
に変動することになる。このように空燃比が目標空燃比
に対してずれているときにパージ制御弁の開度が急激に
増大せしめられると空燃比が大巾に変動することにな
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに1番目の発明では、蒸発燃料を一時的に蓄えるキャ
ニスタと、キャニスタから吸気通路内にパージされる燃
料ベーパのパージ量を制御するパージ制御弁と、空燃比
を検出するための空燃比検出手段と、空燃比の変動量に
基づいてパージベーパ濃度を算出するパージベーパ濃度
算出手段と、算出されたパージベーパ濃度に基づいて空
燃比が目標空燃比に維持されるよう供給燃料量を補正す
る補正手段とを具備した内燃機関の蒸発燃料処理装置に
おいて、パージベーパ濃度に基づく供給燃料量の補正量
が空燃比を目標空燃比に維持するのに必要な補正量に対
してずれているか否かを判別するずれ判別手段と、ずれ
を生じている場合にはパージ制御弁の開弁速度を予め定
められた速度以下に制限する開弁速度制限手段とを具備
、ずれ判別手段は機関アイドリング運転時に空燃比が
リッチになったときにずれが生じていると判別するよう
にしている。即ち、空燃比が目標空燃比に対してずれを
生じているときにはパージ制御弁の開弁速度が予め定め
られた速度以下に制限され、ずれが生じているか否かの
判断をアイドリング運転時に行うようにしている。
【0008】番目の発明では番留の発明において、
ずれ制御手段は、アイドリング運転以外の運転状態にお
いてパージベーパ濃度に基づく供給燃料量の補正が完了
した後にずれを生じているか否かを判断するようにして
いる。即ち、アイドリング運転時以外のときにパージベ
ーパ濃度が一旦正確に算出された後にずれが生じている
か否かの判断がなされる。
【0009】番目の発明では、1番目の発明におい
て、パージ作用を一旦中止した後パージ作用を再開した
直後はパージ制御弁の開弁速度制限を解除する解除手段
を具備している。即ち、パージ作用が再開された直後は
パージ制御弁の開弁速度は制限を受けない。番目の発
明では1番目の発明において、パージ制御弁の開弁量に
基づいて実際のパージ率を算出するパージ率算出手段
と、実際のパージ率に対し予め定められた割合で増大せ
しめられる目標パージ率を算出する目標パージ率算出手
段と、パージ率が目標パージ率となるようにパージ制御
弁の開弁量を制御する制御手段とを具備し、開弁速度制
限手段によりパージ制御弁の開弁速度が予め定められた
速度以下に制限されているときには予め定められた割合
を増大せしめるようにしている。即ち、パージ制御弁の
開弁速度が予め定められた速度以下に制限されていると
きには目標パージ率の増大割合が増大せしめられる。
【0010】番目の発明では1番目の発明において、
開弁速度制限手段は算出されたパージベーパ濃度が予め
定められた濃度よりも高くなったときにパージ制御弁の
開弁速度を予め定められた速度以下に制限するようにし
ている。即ち、パージベーパ濃度が高いときにもパージ
制御弁の開弁速度が制限される。
【0011】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、1は機関本
体、2は吸気枝管、3は排気マニホルド、4は各吸気枝
管2に夫々取付けられた燃料噴射弁を示す。各吸気枝管
2は共通のサージタンク5に連結され、このサージタン
ク5は吸気ダクト6およびエアフローメータ7を介して
エアクリーナ8に連結される。吸気ダクト6内にはスロ
ットル弁9が配置される。また、図1に示されるように
内燃機関は活性炭10を内臓したキャニスタ11を具備
する。このキャニスタ11は活性炭10の両側に夫々燃
料蒸気室12と大気室13とを有する。燃料蒸気室12
は一方では導管14を介して燃料タンク15に連結さ
れ、他方では導管16を介してサージタンク5内に連結
される。導管16内には電子制御ユニット20の出力信
号により制御されるパージ制御弁17が配置される。燃
料タンク15内で発生した燃料蒸気は導管14を介して
キャニスタ11内に送り込まれて活性炭10に吸着され
る。パージ制御弁17が開弁すると空気が大気室13か
ら活性炭10内を通って導管16内に送り込まれる。空
気が活性炭10内を通過する際に活性炭10に吸着され
ている燃料蒸気が活性炭10から脱離され、斯くして燃
料蒸気を含んだ空気、即ち燃料ベーパが導管16を介し
てサージタンク5内にパージされる。
【0012】電子制御ユニット20はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス21によって相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)22,RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)23,CPU(マイクロプロセ
ッサ)24、入力ポート25および出力ポート26を具
備する。エアフローメータ7は吸入空気量に比例した出
力電圧を発生し、この出力電圧がAD変換器27を介し
て入力ポート25に入力される。スロットル弁9にはス
ロットル弁9がアイドリング開度のときにオンとなるス
ロットルスイッチ28が取付けられ、このスロットルス
イッチ28の出力信号が入力ポート25に入力される。
機関本体1には機関冷却水温に比例した出力電圧を発生
する水温センサ29が取付けられ、この水温センサ29
の出力電圧がAD変換器30を介して入力ポート25に
入力される。排気マニホルド3には空燃比センサ31が
取付けられ、この空燃比センサ31の出力信号がAD変
換器32を介して入力ポート25に入力される。更に入
力ポート25にはクランクシャフトが例えば30度回転
する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ33が
接続される。CPU24ではこの出力パルスに基いて機
関回転数が算出される。一方、出力ポート26は対応す
る駆動回路34,35を介して燃料噴射弁4およびパー
ジ制御弁17に接続される。
【0013】図1に示す内燃機関では基本的には次式に
基いて燃料噴射時間TAUが算出される。 TAU=TP・{K+FAF−FPG} ここで各係数は次のものを表わしている。 TP:基本燃料噴射時間 K:補正係数 FAF:フィードバック補正係数 FPG:パージA/F補正係数 基本燃料噴射時間TPは空燃比を目標空燃比とするのに
必要な実験により求められた噴射時間であってこの基本
燃料噴射時間TPは機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機
関回転数N)および機関回転数Nの関数として予めRO
M22内に記憶されている。
【0014】補正係数Kは暖機増量係数や加速増量係数
を一まとめにして表わしたもので増量補正する必要がな
いときにはK=0となる。パージA/F補正係数FPG
はパージが行われたときに噴射量を補正するためのもの
であり、機関の運転が開始されてからパージが開始され
るまでの間又はパージ停止中はFPG=0とされる。
【0015】フィードバック補正係数FAFは空燃比セ
ンサ31の出力信号に基いて空燃比を目標空燃比に制御
するためのものである。目標空燃比としてはどのような
空燃比を用いてもよいが図1に示す実施例では目標空燃
比が理論空燃比とされており、従って以下目標空燃比を
理論空燃比とした場合について説明する。なお、目標空
燃比が理論空燃比であるときには空燃比センサ31とし
て排気ガス中の酸素濃度に応じ出力電圧が変化するセン
サが使用され、従って以下空燃比センサ31をO2 セン
サと称する。このO2 センサ31は空燃比が過濃側のと
き、即ちリッチのとき0.9(V)程度の出力電圧を発
生し、空燃比が稀薄側のとき、即ちリーンのとき0.1
(V)程度の出力電圧を発生する。まず初めにこのO2
センサ31の出力信号に基いて行われるフィードバック
補正係数FAFの制御について説明する。
【0016】図2はフィードバック補正係数FAFの算
出ルーチンを示しており、このルーチンは例えばメイン
ルーチン内で実行される。図2を参照するとまず初めに
ステップ40においてO2 センサ31の出力電圧Vが
0.45(V)よりも高いか否か、即ちリッチであるか
否かが判別される。V≧0.45(V)のとき、即ちリ
ッチのときにはステップ41に進んで前回の処理サイク
ル時にリーンであったか否かが判別される。前回の処理
サイクル時にリーンのとき、即ちリーンからリッチに変
化したときにはステップ42に進んでフィードバック補
正係数FAFがFAFLとされ、ステップ43に進む。
ステップ43ではフィードバック補正係数FAFからス
キップ値Sが減算され、従って図3に示されるようにフ
ィードバック補正係数FAFはスキップ値Sだけ急激に
減少せしめられる。次いでステップ44ではFAFLと
FAFRの平均値FAFAVが算出される。次いでステ
ップ45ではスキップフラグがセットされる。一方、ス
テップ41において前回の処理サイクル時にはリッチで
あったと判別されたときはステップ46に進んでフィー
ドバック補正係数FAFから積分値K(K≪S)が減算
される。従って図に示されるようにフィードバック補
正係数FAFは徐々に減少せしめられる。
【0017】一方、ステップ40においてV<0.45
(V)であると判断されたとき、即ちリーンのときには
ステップ47に進んで前回の処理サイクル時にリッチで
あったか否かが判別される。前回の処理サイクル時にリ
ッチのとき、即ちリッチからリーンに変化したときには
ステップ48に進んでフィードバック補正係数FAFが
FAFRとされ、ステップ49に進む。ステップ49で
はフィードバック補正係数FAFにスキップ値Sが加算
され、従って図3に示されるようにフィードバック補正
係数FAFはスキップ値Sだけ急激に増大せしめられ
る。次いでステップ44ではFAFLとFAFRの平均
値FAFAVが算出される。一方、ステップ47におい
て前回の処理サイクル時にはリーンであったと判別され
たときはステップ50に進んでフィードバック補正係数
FAFに積分値Kが加算される。従って図3に示される
ようにフィードバック補正係数FAFは徐々に増大せし
められる。
【0018】空燃比がリツチとなってFAFが小さくな
ると燃料噴射時間TAUが短かくなり、空燃比がリーン
となってFAFが大きくなると燃料噴射時間TAUが長
くなるので空燃比が理論空燃比に維持されることにな
る。なお、パージ作用が行われていないときには図3に
示すようにフィードバック補正係数FAFは1.0を中
心として変動する。また、図3からわかるようにステッ
プ44において算出された平均値FAFAVはフィード
バック補正係数FAFの平均値を示している。
【0019】図3からわかるようにフィードバック補正
係数FAFは積分定数Kでもって比較的ゆっくりと変化
せしめられるので多量の燃料ベーパが急激にサージタン
ク5内にパージされて空燃比が急激に変動するともはや
空燃比を理論空燃比に維持することができず、斯くして
空燃比が変動することになる。従って図1に示す実施例
では空燃比が変動するのを阻止するためにパージを行う
ときにはパージ量を徐々に増大させるようにしている。
即ち、図1に示す実施例ではパージ制御弁17に印加さ
れる駆動パルスのデューティ比を制御することによって
パージ制御弁17の開弁量が制御されており、パージを
開始したときには駆動パルスのデューティ比が徐々に増
大せしめられる。このように駆動パルスのデューティ比
を徐々に増大すると、即ちパージ量を徐々に増大させる
とパージ量の増大中であってもフィードバック補正係数
FAFによるフィードバック制御によって空燃比は理論
空燃比に維持され、斯くして空燃比が変動するのを阻止
することができる。
【0020】次に図4を参照しつつ燃料噴射時間TAU
の算出ルーチンについて説明する。なお、このルーチン
は繰返し実行される。図4を参照するとまず初めにステ
ップ60において図2のステップ45においてセットさ
れるスキップフラグがセットされているか否かが判別さ
れる。スキップフラグがセットされていないときにはス
テップ66にジャンプする。これに対してスキップフラ
グがセットされているときにはステップ61に進んでス
キップフラグがリセットされ、次いでステップ62に進
んで次式に基づき単位パージ率当りのパージベーパ濃度
ΔFGPGが算出される。
【0021】ΔFGPG=(1−FAFAV)/PGR 即ち、平均空燃比FAFAVの変動量(1−FAFA
V)はパージベーパ濃度を表わしており、従って(1−
FAFAV)をパージ率PGRで除算することによって
単位パージ率当りのパージベーパ濃度ΔFGPGが算出
される。なお、パージ率PGRは燃料ベーパの実際のパ
ージ率を表わしており、このパージ率PGRは後述する
ルーチンにおいて算出されている。
【0022】次いでステップ63ではパージベーパ濃度
ΔFGPGをパージベーパ濃度FGPGに加算すること
によって単位パージ率当りのパージベーパ濃度FGPG
が更新される。FAFAVが1.0に近づくとΔFGP
Gは零に近づき、従ってFGPGは一定値に近づいてい
く。次いでステップ64ではFGPGにパージ率PGR
を乗算することによってパージA/F補正係数FPG
(=FGPG・PGR)が算出される。次いでステップ
65ではパージA/F補正係数FPGが増大せしめられ
た分だけフィードバック補正係数FAFを増大するため
にFAFにΔFGPG・PGRが加算される。次いでス
テップ66では基本燃料噴射時間TPが算出され、次い
でステップ67では補正係数Kが算出され、次いでステ
ップ68では噴射時間TAU(=TP・(k+FAF−
FPG))が算出される。
【0023】図5は機関運転の開始後、時刻t0 におい
てパージ作用が開始されたときの単位パージ率当りのパ
ージベーパ濃度FGPGおよびパージA/F補正係数F
PGの変化を示している。本発明による実施例ではパー
ジ作用が開始されるとパージ制御弁17に対する駆動パ
ルスのデューティ比DPGが徐々に増大せしめられ、即
ちパージ制御弁17の開弁量が徐々に増大せしめられ、
従って燃料パージ率PGRが徐々に増大せしめられる。
一方、燃料ベーパのパージ作用が開始されると通常は吸
入空気中の燃料割合が増大するために燃料割合の増大分
だけ空燃比がリッチとなり、その結果図5に示されるよ
うにフィードバック補正係数FAFが小さくなる。
【0024】フィードバック補正係数FAFの低下量は
パージ作用による燃料割合の増大分、即ち単位パージ率
当りのパージベーパ濃度FGPGの増大分に相当してお
り、従ってフィードバック補正係数FAFが低下すると
パージベーパ濃度FGPGが増大せしめられる。また、
パージベーパ濃度FGPGが増大せしめられるとパージ
A/F補正係数FPGも徐々に増大せしめられる。
【0025】一方、パージA/F補正係数FPGが増大
せしめられるとそれに伴なってフィードバック補正係数
FAFが増大せしめられ、フィードバック補正係数の平
均値FAFAVが1.0まで戻されるとパージベーパ濃
度FGPGは一定値となる。このときにパージベーパ濃
度FGPGの学習が完了し、このときのパージベーパ濃
度FGPGは吸入空気中における実際のパージベーパ濃
度を表わしている。
【0026】ところで冒頭で述べたように空燃比が目標
空燃比に対してずれているときにパージ制御弁17が急
激に開弁せしめられると空燃比が大巾に変動する。ま
た、パージベーパ濃度FGPGが高いときにはパージ量
の変動が空燃比に大きな影響を与え、従ってパージベー
パ濃度が高いときにパージ制御弁17が急激に開弁せし
められると空燃比が大巾に変動することになる。そこで
本発明による実施例では空燃比が目標空燃比に対してず
れているとき、およびパージベーパ濃度FGPGが高い
ときにはパージ制御弁17の開弁速度を一定速度以下に
制限するようにしている。
【0027】次にスロットル開度とパージ制御弁17の
駆動パルスのデューティ比DPGとの関係を示す図6を
参照しつつ本発明によるパージ制御弁17の開弁速度の
制御について説明する。図6に示されるように時刻t1
においてスロットル開度がアイドリング開度から増大せ
しめられると通常は鎖線Xで示されるようにデューティ
比DPGが急激に上昇せしめられる。即ち、パージ制御
弁17の開弁量は急激に増大せしめられる。しかしなが
らこのとき空燃比が目標空燃比に対してずれているか、
或いはパージベーパ濃度FGPGが高い場合には実線で
示されるようにデューティ比DPGの増大速度が制限さ
れ、デューティ比DPGは一定の開弁速度でもって増大
せしめられる。
【0028】次いで時刻t2 において減速運転が開始さ
れ、燃料噴射が停止せしめられるとデューティ比DPG
は零とされる。即ち、パージ制御弁17は閉弁せしめら
れ、パージ使用が停止せしめられる。次いで時刻t3
おいて再びスロットル開度が増大せしめられると通常は
鎖線Yで示されるようにデューティ比DPGが急激に上
昇せしめられる。しかしながらこのときの空燃比が目標
空燃比に対してずれているか、或いはパージベーパ濃度
FGPGが高い場合には、実線で示されるようにデュー
ティ比DPGの増大速度が制限され、デューティ比DP
Gは一定の開弁速度でもって増大せしめられる。
【0029】次に図7から図9を参照しつつパージ制御
ルーチンの第1実施例について説明する。なお、このル
ーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。図7
から図9を参照するとまず初めにステップ100におい
てパージ制御弁17の駆動パルスのデューティ比の計算
時期か否かが判別される。本発明による実施例ではデュ
ーティ比の計算は100msec毎に行われる。デューティ
比の計算時期でないときにはステップ124にジャンプ
してパージ制御弁17の駆動処理が実行される。これに
対してデューティ比の計算時期であるときにはステップ
101に進んでパージ条件1が成立しているか否か、例
えば暖機が完了したか否かが判別される。パージ条件1
が成立していないときにはステップ125に進んで初期
化処理が行われ、次いでステップ126ではデューティ
比DPGおよびパージ率PGRが零とされる。これに対
してパージ条件1が成立しているときにはステップ10
2に進んでパージ条件2が成立しているか否か、例えば
空燃比のフィードバック制御が行われているか否かが判
別される。パージ条件2が成立していないときにはステ
ップ126に進み、パージ条件2が成立しているときに
はステップ103に進む。
【0030】ステップ103では全開パージ量PGQと
吸入空気量QAとの比である全開パージ率PG100
(=(PGQ/QA)・100)が算出される。ここで
全開パージ量PGQはパージ制御弁17を全開にしたと
きのパージ量を表わしている。全開パージ率PG100
は例えば機関負荷Q/N(吸入空気量QA/機関回転数
N)と機関回転数Nの関数であって予め実験により求め
られており、下表に示すようなマップの形で予めROM
22内に記憶されている。
【0031】
【表1】
【0032】機関負荷Q/Nが低くなるほど吸入空気量
QAに対する全開パージ量PGQは大きくなるので表1
に示されるように全開パージ率PG100は機関負荷Q
/Nが低くなるほど大きくなり、また機関回転数Nが低
くなるほど吸入空気量QAに対する全開パージ量PGQ
は大きくなるので表1に示されるように全開パージ率P
G100は機関回転数Nが低くなるほど大きくなる。
【0033】次いでステップ104では機関の運転状態
がアイドリング運転状態にあるときにセットされるアイ
ドリングフラグXIDLがリセット(XIDL=0)さ
れているか否かが判別される。アイドリングフラグXI
DLがセット(XIDL=1)されているとき、即ちア
イドリング運転時にはステップ106にジャンプし、こ
れに対してアイドリングフラグXIDLがリセットされ
ているとき、即ちアイドリング運転状態でないときには
ステップ105に進んで判定完了フラグXPGTNK1
がリセット(XPGTNK1=0)され、次いでステッ
プ106に進む。この判定完了フラグXPGTNK1は
空燃比が理論空燃比に対してずれたか否かの判定を完了
したときにセット(XPGTNK1=1)される。
【0034】ステップ106では判定完了フラグXPG
TNK1がリセットされているか否かが判別される。判
定完了フラグXPGTNK1がセットされているとき、
即ち空燃比のずれの判定が完了しているときにはステッ
プ112にジャンプする。これに対して判定完了フラグ
XPGTNK1がリセットされているとき、即ち空燃比
のずれの判定が完了していないときにはステップ107
に進み、空燃比のずれを判定すべき条件が成立している
か否かが判別される。この空燃比のずれを判定すべき条
件が成立していると判断されるのはアイドリングフラグ
XIDLがセツトされておりかつパージ率PGRが零で
ないとき、即ちアイドリング運転時であって燃料ベーパ
のパージ作用が行われているときである。空燃比のずれ
を判定すべき条件が成立していないときにはステップ1
12にジャンプし、空燃比のずれを判定すべき条件が成
立しているときにはステップ108に進む。
【0035】ステップ108ではフィードバック補正係
数FAFが設定値KFAF85(=0.85)よりも小
さくなったか否かが判別される。FAF>KFAF85
のときにはステップ110に進んでフィードバック補正
係数FAFのスキップ(図3のS)の発生回数CSKI
Pが設定回数KSKIP3,例えば3回を越えたか否か
が判別される。スキップの発生回数が3回を越えたとい
うことは空燃比のフィードバック制御が安定したことを
意味している。CSKIP<KSKIP3のときにはス
テップ112にジャンプする。これに対してCSKIP
≧KSKIP3になるとステップ111に進んで判定完
了フラグXPGTNK1がセット(XPGTNK1=
1)され、空燃比がリッチになったことを示すリッチフ
ラグXPGTNK2がリセット(XPGTNK2=0)
される。
【0036】一方、ステップ108においてFAF≦K
FAF85であると判別されたときにはステップ109
に進んで判定完了フラグXPGTNK1がセット(XP
GTNK1=1)され、リッチフラグXPGTNK2も
セット(XPGTNK2=1)される。即ち、フィード
バック補正係数FAFのスキップ作用が3回生ずる前に
FAF≦KFAF85になるとリッチフラグXPGTN
K2がセットされ、フィードバック補正係数FAFのス
キップ作用が3回生ずるまでFAF>KFAF85であ
ればリッチフラグXPGTNK2はリセットされること
になる。FAF≦KFAF85になるということは空燃
比がリッチであること、即ち空燃比が理論空燃比に対し
てずれていることを表わしており、従って空燃比が理論
空燃比に対してずれを生じたときにはリッチフラグXP
GTNK2がセットされることになる。
【0037】次いでステップ112ではフィードバック
補正係数FAFが上限値KFAF15(=1.15)と
下限値KFAF85(=0.85)との間にあるか否か
が判別される。KFAF15>FAF>KFAF85の
ときには、即ち空燃比が理論空燃比にフィードバック制
御されているときにはステップ113に進んでパージ率
PGRが零であるか否かが判別される。既にパージ作用
が行われているときにはPGR>0であるのでこのとき
にはステップ115にジャンプする。これに対してまだ
パージ作用が開始されていないときにはステップ114
に進んでパージ率PGROが再開パージ率PGRとされ
る。機関の運転が開始されてから初めてパージ条件1お
よびパージ条件2が成立したときには初期化処理(ステ
ップ125)によりパージ率PGROは零とされている
のでこのときにはPGR=0となる。これに対してパー
ジ作用が一旦中止され、その後パージ制御が再開された
ときにはパージ制御が中止されたときのパージ率PGR
Oが再開パージ率PGRとされる。
【0038】次いでステップ115ではパージ率PGR
に一定値KPGRuを加算することによって目標パージ
率tPGR(=PGR+KPGRu)が算出される。即
ち、KFAF15>FAF>KFAF85のときには目
標パージ率tPGRが100msec毎に徐々に増大せしめ
られることがわかる。なお、この目標パージ率tPGR
に対しては上限値P(Pは例えば6%)が設定されてお
り、従って目標パージ率tPGRは上限値Pまでしか上
昇できない。次いでステップ117に進む。
【0039】一方、ステップ112においてFAF≧K
FAF15であるか又はFAF≦KFAF85であると
判別されたときにはステップ116に進み、パージ率P
GRから一定値KPGRdを減算することによって目標
パージ率tPGR(=PGR−KPGRd)が算出され
る。即ち、燃料ベーパのパージ作用により空燃比を理論
空燃比に維持しえないときには目標パージ率tPGRが
減少せしめられる。なお、目標パージ率tPGRに対し
ては下限値S(S=0%)が設定されている。次いでス
テップ117に進む。
【0040】ステップ117では目標パージ率tPGR
を全開パージ率PG100により除算することによって
パージ制御弁17の駆動パルスのデューティ比DPG
(=(tPGR/PG100)・100)が算出され
る。従ってパージ制御弁17の駆動パルスのデューティ
比DPG、即ちパージ制御弁17の開弁量は全開パージ
率PG100に対する目標パージ率tPGRの割合に応
じて制御されることになる。このようにパージ制御弁1
7の開弁量を全開パージ率PG100に対する目標パー
ジ率tPGRの割合に応じて制御すると目標パージ率t
PGRがどのようなパージ率であったとしても機関の運
転状態にかかわらず実際のパージ率が目標パージ率に維
持される。
【0041】例えば今、目標パージ率tPGRが2%で
あり、現在の運転状態における全開パージ率PG100
が10%であったとすると駆動パルスのデューティ比D
PGは20%となり、このときの実際のパージ率は2%
となる。次いで運転状態が変化し、変化後の運転状態に
おける全開パージ率PG100が5%になったとすると
駆動パルスのデューティ比DPGは40%となり、この
ときの実際のパージ率は2%となる。即ち、目標パージ
率tPGRが2%であれば機関の運転状態にかかわらず
に実際のパージ率は2%となり、目標パージ率tPGR
が変化して4%になれば機関の運転状態にかかわらずに
実際のパージ率は4%に維持される。
【0042】次いでステップ118ではパージベーパ濃
度FGPGが設定値KFGPG10、例えば10%より
も低いか否かが判別される。FGPG≦KFPG10の
ときにはステップ119に進んでリッチフラグXPGT
NK2がセットされているか否かが判別される。リッチ
フラグXPGTNK2がリセットされているときにはス
テップ122に進む。これに対してステップ118にお
いてFGPG>KFGPGであると判別されたとき、即
ちパージベーパ濃度FGPGが高いときにはステップ1
20に進み、またステップ119においてリッチフラグ
XPGTNK2がセットされていると判別されたとき、
即ち空燃比が理論空燃比に対してずれているときにもス
テップ120に進む。
【0043】ステップ120ではステップ117で算出
されたデューティ比DPGが前回算出されたデューティ
比DPGOに一定値KDPGUを加算した値(DPGO
+KDPGU)よりも大きいか否かが判別される。ここ
で一定値KDPGUはパージ制御弁17の開弁速度を規
制するための値であって比較的小さな値である。DPG
<DPGO+KDPGUのときにはステップ122にジ
ャンプし、DPG≧DPGO+KDPGUのときにはス
テップ121に進んで(DPGO+KDPGU)がデュ
ーティ比DPGとされる。次いでステップ122に進
む。
【0044】即ち、デューティ比DPGが一定値KDP
GU以下しか増大しないときにはステップ117におい
て算出されたデューティ比がそのままデューティ比とし
て使用され、デューティ比DPGが一定値KDPGU以
上増大したときにはデューティ比DPGの増大量が一定
値KDPGUに制限される。云い換えると算出されたパ
ージ制御弁17の開弁速度が一定速度以上になったとき
にはパージ制御弁17の開弁速度が一定速度に制限され
る。
【0045】ステップ122では全開パージ率PG10
0にデューティ比DPGを乗算することによって実際の
パージ率PGR(=PG100・(DPG/100))
が算出される。即ち、前述したようにデューティ比DP
Gは(tPGR/PG100)・100で表わされ、こ
の場合目標パージ率tPGRが全開パージ率PG100
よりも大きくなるとデューティ比DPGは100%以上
となる。しかしながらデューティ比DPGは100%以
上にはなりえず、このときデューティ比DPGは100
%とされるために実際のパージ率PGRは目標パージ率
tPGRよりも小さくなる。従って実際のパージ率PG
Rは上述した如くPG100・(DPG/100)で表
わされることになる。
【0046】次いでステップ123ではデューティ比D
PGがDPGOとされ、パージ率PGRがPGROとさ
れる。次いでステップ124においてパージ制御弁17
の駆動処理が行われる。この駆動処理は図10に示され
ており、従って次に図10に示す駆動処理について説明
する。図10を参照するとまず初めにステップ130に
おいてデューティ比の出力周期か否か、即ちパージ制御
弁17の駆動パルスの立上り周期であるか否かが判別さ
れる。このデューティ比の出力周期は100msecであ
る。デューティ比の出力周期であるときにはステップ1
31に進んでデューティ比DPGが零であるか否かが判
別される。DPG=0のときにはステップ135に進ん
でパージ制御弁17の駆動パルスYEVPがオフとされ
る。これに対してDPG=0でないときにはステップ1
32に進んでパージ制御弁17の駆動パルスYEVPが
オンにされる。次いでステップ133では現在の時刻T
IMERにデューティ比DPGを加算することによって
駆動パルスのオフ時刻TDPG(=DPG+TIME
R)が算出される。
【0047】一方、ステップ130においてデューティ
比の出力周期ではないと判別されたときにはステップ1
34に進んで現在の時刻TIMERが駆動パルスのオフ
時刻TDPGであるか否かが判別される。TDPG=T
IMERになるとステップ135に進んで駆動パルスY
EVPがオフとされる。燃料タンク15内に発生してい
る蒸発燃料の量が少なく、従って燃料タンク15内から
直接吸気通路内に供給される蒸発燃料が少ないとき、お
よび燃料タンク15内で発生する蒸発燃料或いはキャニ
スタ11の活性炭に吸着されている燃料ベーパの量か急
変しないときには全開パージ率PG100を用いてデュ
ーティ比DPGを算出すると機関の運転状態にかかわら
ずにパージ率が目標パージ率tPGRに維持され、斯く
して空燃比が変動しないことになる。
【0048】ところが燃料タンク15内から直接吸気通
路内に供給される蒸発燃料の量が増大すると前述したよ
うに吸入空気量が変化したときに空燃比が変動すること
になる。この場合、機関の運転状態がアイドリング運転
に移行すると空燃比がリッチとなり、従ってアイドリン
グ運転時に空燃比がリッチになったことから吸入空気量
の変化時に空燃比が変動すること、即ち空燃比が理論空
燃比に対してずれを生ずることがわかる。
【0049】また、アイドリング運転が行われていると
きには燃料タンク15やキャニスタ11の温度が上昇し
やすく、このとき燃料タンク15やキャニスタ11の温
度が上昇して多量の燃料ベーパが吸気通路内に供給され
ると空燃比がリッチとなる。このように空燃比が理論空
燃比に対してずれを生じているときにパージ制御弁17
を急激に開弁せしめると空燃比が変動することは冒頭に
述べたとおりであり、従って本発明ではこのときパージ
制御弁17の開弁速度と一定速度に制限するようにして
いる。
【0050】図11から図13にパージ制御を行うため
のルーチンの第2実施例を示す。このルーチンのステッ
プ100からステップ124は図7から図9に示すルー
チンのステップ100からステップ124に対応してい
る。これらステップ100からステップ124のうちで
ステップ104′以外の各ステップは図7から図9の対
応するステップと同じであり、このステップ104′の
みが図7から図9の対応するステップ104と異なって
いる。従って第2実施例についてはステップ104′の
みについて説明する。
【0051】即ち、図11を参照するとステップ10
4′ではアイドリングフラグXIDLがリセットされて
おりかつフィードバック補正係数FAFのスキップの発
生回数CSKIPが3回以上であるか否かが判別され、
アイドリングフラグXIDLがリセットされておりかつ
スキップの発生回数CSKIPが3回以上のとき、即ち
アイドリング運転状態ではなくかつ空燃比のフィードバ
ック制御が安定したときにステップ105に進んで判定
完了フラグXPGTNK1がリセットされる。
【0052】即ち、図7から図9に示される実施例では
アイドリングフラグXIDLがリセットされれば判定完
了フラグがリセットされるのに対して第2実施例ではア
イドリングフラグXIDLがリセットされることに加
え、スキップの発生回数CSKIPが3回以上のときに
初めて判定完了フラグがリセットされる。第1実施例で
はアイドリング運転時においてリッチフラグXPGTN
K2がセットされ、次いでパージベーパ濃度FGPGの
学習が進行した後にスロットル弁9が一時的に開弁さ
れ、次いで再びアイドリング運転状態になったとすると
このとき再び空燃比のずれの判定が行われる。このとき
にはFAF>0.85となり、従ってリッチフラグXP
GTNK2がリセットされる。即ち、この後もパージ制
御弁17の開弁速度を制限すべきであるのにパージ制御
弁17の開弁速度が制限されなくなってしまう。
【0053】そこで第2実施例ではスロットル弁9が一
時的に開弁せしめられたような場合には再び空燃比のず
れの判定を行わず、リッチフラグXPGTNK2をセッ
トし続けるためにスキップの発生回数CSKIPが3回
以上になったときに判定完了フラグXPGTNK1をリ
セットするようにしている。図14から図16にパージ
制御を行うためのルーチンの第3実施例を示す。
【0054】図14から図16を参照するとまず初めに
ステップ200においてパージ制御弁17の駆動パルス
のデューティ比の計算時期か否かが判別される。前述し
たように本発明による実施例ではデューティ比の計算は
100msec毎に行われる。デューティ比の計算時期でな
いときにはステップ225にジャンプしてパージ制御弁
17の駆動処理が実行される。これに対してデューティ
比の計算時期であるときにはステップ201に進んでパ
ージ条件1が成立しているか否か、例えば暖機が完了し
たか否かが判別される。パージ条件1が成立していない
ときにはステップ226に進んで初期化処理が行われ、
次いでステップ227ではデューティ比DPGおよびパ
ージ率PGRが零とされる。これに対してパージ条件1
が成立しているときにはステップ202に進んでパージ
条件2が成立しているか否か、例えば空燃比のフィード
バック制御が行われているか否かが判別される。パージ
条件2が成立していないときにはステップ227に進
み、パージ条件2が成立しているときにはステップ20
3に進む。
【0055】ステップ203では全開パージ量PGQと
吸入空気量QAとの比である全開パージ率PG100
(=(PGQ/QA)・100)が算出される。次いで
ステップ204では機関の運転状態がアイドリング運転
状態にあるときにセットされるアイドリングフラグXI
DLがリセット(XIDL=0)されているか否かが判
別される。アイドリングフラグXIDLがセット(XI
DL=1)されているとき、即ちアイドリング運転時に
はステップ206にジャンプし、これに対してアイドリ
ングフラグXIDLがリセットされているとき、即ちア
イドリング運転状態でないときにはステップ205に進
んで判定完了フラグXPGTNK1がリセット(XPG
TNK1=0)され、次いでステップ206に進む。
【0056】ステップ206では判定完了フラグXPG
TNK1がリセットされているか否かが判別される。判
定完了フラグXPGTNK1がセットされているとき、
即ち空燃比のずれの判定が完了しているときにはステッ
プ212にジャンプする。これに対して判定完了フラグ
XPGTNK1がリセットされているとき、即ち空燃比
のずれの判定が完了していないときにはステップ207
に進み、空燃比のずれを判定すべき条件が成立している
か否かが判別される。この空燃比のずれを判定すべき条
件が成立していると判断されるのは前述したようにアイ
ドリングフラグXIDLがセットされておりかつパージ
率PGRが零でないとき、即ちアイドリング運転時であ
って燃料ベーパのパージ作用が行われているときであ
る。空燃比のずれを判定すべき条件が成立していないと
きにはステップ212にジャンプし、空燃比のずれを判
定すべき条件が成立しているときにはステップ208に
進む。
【0057】ステップ208ではフィードバック補正係
数FAFが設定値KFAF85(=0.85)よりも小
さくなったか否かが判別される。FAF>KFAF85
のときにはステップ210に進んでフィードバック補正
係数FAFのスキップ発生の回数CSKIPが設定回数
KSKIP3、例えば3回を越えたか否かが判別され
る。CSKIP<KSK1P3のときにはステップ21
2にジャンプする。これに対してCSK1P≧KSK1
P3になるとステップ211に進んで判定完了フラグX
PGTNK1がセット(XPGTNK1=1)され、空
燃比がリッチになったことを示すリッチフラグXPGT
NK2がリセツト(XPGTNK2=0)される。一
方、ステップ208においてFAF≦KFAF85であ
ると判別されたときにはステップ209に進んで判定完
了フラグXPGTNK1がセット(XPGTNK1=
1)され、リッチフラグXPGTNK2もセット(XP
GTNK2=1)される。
【0058】次いでステップ212ではフィードバック
補正係数FAFが上限値KFAF15(=1.15)と
下限値KFAF85(=0.85)との間にあるか否か
か判別される。KFAF15>FAF>KFAF85の
ときには、即ち空燃比が理論空燃比にフィードバック制
御されているときにはステップ213に進んでパージ率
PGRが零であるか否かが判別される。既にパージ作用
が行われているときにはPGR>0であるのでこのとき
にはステップ215に進む。ステップ215ではパージ
率PGRに一定値KPGRuを加算することによって目
標パージ率tPGR(=PGR+KPGRu)が算出さ
れ、次いでステップ217に進む。これに対してまだパ
ージ作用が開始されていないときにはステップ214に
進んでパージ率PGROが再開パージ率tPGRとさ
れ、次いで、ステップ217に進む。
【0059】一方、ステップ212においてFAF≧K
FAF15であるか又はFAF≦KFAF85であると
判別されたときにはステップ216に進み、パージ率P
GRから一定値KPGRdを減算することによって目標
パージ率tPGR(=PGR−KPGRd)が算出され
る。次いでステップ217に進む。ステップ217では
目標パージ率tPGRを全開パージ率PG100により
除算することによってパージ制御弁17の駆動パルスの
デューティ比DPG(=(tPGR/PG100)・1
00)が算出される。
【0060】次いでステップ218ではパージベーパ濃
度FGPGが設定値KFGPG10、例えば10%より
も低いか否かが判別される。FGPG≦KFGPG10
のときにはステップ219に進んでリッチフラグXPG
TNK2がセットされているか否かが判別される。リッ
チフラグXPGTNK2がリセットされているときには
ステップ223に進む。これに対してステップ218に
おいてFGPG>KFGPG10であると判別されたと
き、即ちパージベーパ濃度FGPGが高いときにはステ
ップ220に進み、またステップ219においてリッチ
フラグXPGTNK2がセットされていると判別された
とき、即ち空燃比が理論空燃比に対してずれてるときに
もステップ220に進む。
【0061】ステップ220ではパージ制御弁17の開
弁速度を制限すべき条件が成立しているか否かか判別さ
れる。この条件が成立するのはアイドリングフラグXI
DLがリセットされておりかつパージ率PGRが零でな
いとき、即ちアイドリング運転以外の機関運転状態であ
ってパージ作用が行われているときである。パージ制御
弁17の開弁速度を制限すべき条件が成立していないと
き、即ちアイドリング運転時であるか或いはパージ率P
GRが零のときにはステップ223にジャンプし、パー
ジ制御弁17の開弁速度を制限すべき条件が成立してい
るときにはステップ221に進む。
【0062】ステップ221ではステップ217で算出
されたデューティ比DPGが前回算出されたデューティ
比DPGOに一定値KDPGUを加算した値(DPGO
+KDPGU)よりも大きいか否かが判別される。DP
G<DPGO+KDPGUのときにはステップ223に
ジャンプし、DPG≧DPGO+KDPGUのときには
ステップ222に進んで(DPGO+KDPGU)がデ
ューティ比DPGとされる。即ち、デューティ比DPG
が一定値KDPGU以下しか増大しないときにはステッ
プ217において算出されたデューティ比がそのままデ
ューティ比として使用され、デューティ比DPGが一定
値KDPGU以上増大したときにはデューティ比DPG
の増大量が一定値KDPGUに制限される。
【0063】ステップ223では全開パージ率PG10
0にデューティ比DPGを乗算することによって実際の
パージ率PGR(=PG100・(DPG/100))
が算出される。次いでステップ224ではデューティ比
DPGがDPGOとされ、パージ率PGRがPGROと
される。次いでステップ225では図10に示されるパ
ージ制御弁17の駆動処理が行われる。
【0064】キャニスタ11内の活性炭10により燃料
ベーパを吸着するようにした場合には活性炭10の吸着
能力が飽和しないように活性炭10に吸着された燃料ベ
ーパをできるだけ早くパージする必要がある。ところが
空燃比の変動を抑制するためにパージ制御弁17の開弁
速度を一定速度に制限すると燃料ベーパのパージ量が抑
制されることになる。そこで第3実施例では活性炭10
からできるだけ早く燃料ベーパをパージするためにアイ
ドリング運転時およびパージ率PRGが零の場合にはパ
ージ制御弁17の開弁速度を制限しないようにしてい
る。
【0065】即ち、パージベーパ濃度FGPGが高い場
合、或いはリッチフラグXPGTNK2がセットされて
いる場合であってもアイドリング運転時であればステッ
プ220からステップ223にジャンプし、斯くしてパ
ージ制御弁17はステップ217において算出されたデ
ューティ比DPGに従って開弁量が制御される。また、
パージ率PGRが零のときにもステップ220からステ
ップ223にジャンプする。パージ率PGRが零である
と判断されるのは機関の運転を開始した後に初めてパー
ジ作用が開始されるとき、および機関の運転中にパージ
作用が一旦中止され、その後パージ作用が開始されたと
きである。
【0066】このように第3実施例ではアイドリング運
転時、パージ作用が初めて行われるとき、およびパージ
作用が再開されるときにはステップ217において算出
されたデューティ比DPGに従って開弁量が制御され
る。特にパージ作用を再開すべきときに算出されたデュ
ーティ比DPGがパージ作用停止時のデューティ比DP
GOに比べて大きな場合には第1実施例および第2実施
例ではデューティ比DPGが(DPGO+KDPGU)
に制限されるのに対し、第3実施例ではデューティ比D
PGは何ら制限をうけることなく大きなデューティ比と
される。従って第3実施例では第1実施例および第2実
施例に比べて活性炭10に吸着された燃料ベーパをすみ
やかに吸気通路内にパージすることができる。
【0067】一方、この実施例ではパージベーパ濃度F
GPGが高いとき、或いはリッチフラグXPGTNK2
がセットされたときにアイドリング運転状態でなくかつ
パージ作用が行われていればパージ制御弁17の駆動パ
ルスのデューティ比DPGの増大量が制限される。とこ
ろがデューティ比DPGの増大量が制限されると加減速
が繰返されたときにパージ量がなかなか増大しなくな
る。
【0068】即ち加速運転が行われるとステップ203
において算出される全開パージ率PG100が小さくな
り、従ってステップ217において算出されるデューテ
ィ比DPGは大きくなる。ところがこのときデューティ
比DPGの増大量が制限されると全開パージ率PG10
0が小さくなったにもかかわらずデューティ比DPGは
わずかばかりしか増大しないのでステップ223におい
て算出される実際のパージ率PGRが低下することにな
る。従ってその後、目標パージ率tPGRはこの低下し
たパージ率PGRから一定値KPGRuずつ徐々に上昇
する。次いで減速運転が行われるとこのときも目標パー
ジ率tPGRは一定値KPGRuずつ徐々に上昇する。
【0069】次いで再び加速運転が行われたときにデュ
ーティ比DPGの増大量が制限されると全開パージ率P
G100が小さくなったにもかかわらずにデューティ比
DPGはわずかばかりしか増大しないのでステップ22
3において算出される実際のパージ率PGRが再び低下
することになる。このように加減速が繰返されると加速
運転が行われる毎にパージ率PGRが低下せしめられ、
斯くしてパージ量がなかなか増大しなくなる。
【0070】そこで第4実施例では加減速が繰返されて
もパージ量が増大するようにデューティ比DPGの増大
量が制限されているときには目標パージ率tPGRの増
大率を増大するようにしている。即ち、デューティ比D
PGの増大量が制限されているときであっても目標パー
ジ率tPGRの増大率を増大するとデューティ比DPG
の増大率はそれに伴って増大するので加速運転およびそ
れに続く減速運転が行われている間にデューティ比DP
Gがかなり大きくなる。従ってその後再び加速運転が行
われ、このときデューティ比DPGの増大量が制限され
てもデューティ比DPGが大きくなっているためにパー
ジ率PGRが小さくなることはなく、従ってパージ量を
増大することができることになる。
【0071】図17から図20はこの第4実施例のパー
ジ制御を行うためのルーチンを示している。図17から
図20を参照するとまず初めにステップ300において
パージ制御弁17の駆動パルスのデューティ比の計算時
期か否かが判別される。前述したように本発明による実
施例ではデューティ比の計算は100msec毎に行われ
る。デューティ比の計算時期でないときにはステップ3
29にジャンプしてパージ制御弁17の駆動処理が実行
される。これに対してデューティ比の計算時期であると
きにはステップ301に進んでパージ条件1が成立して
いるか否か、例えば暖機が完了したか否かが判別され
る。パージ条件1が成立していないときにはステップ3
30に進んで初期化処理が行われ、次いでステップ33
1ではデューティ比DPGおよびパージ率PGRが零と
される。これに対してパージ条件1が成立しているとき
にはステップ302に進んでパージ条件2が成立してい
るか否か、例えば空燃比のフィードバック制御が行われ
ているか否かが判別される。パージ条件2が成立してい
ないときにはステップ331に進み、パージ条件2が成
立しているときにはステップ303に進む。
【0072】ステップ303では全開パージ量PGQと
吸入空気量QAとの比である全開パージ率PG100
(=(PGQ/QA)・100)が算出される。次いで
ステップ304では機関の運転状態がアイドリング運転
状態にあるときにセットされるアイドリングフラグXI
DLがリセット(XIDL=0)されているか否かが判
別される。アイドリングフラグXIDLがセット(XI
DL=1)されているとき、即ちアイドリング運転時に
はステップ306にジャンプし、これに対してアイドリ
ングフラグXIDLがリセットされているとき、即ちア
イドリング運転状態でないときにはステップ305に進
んで判定完了フラグXPGTNK1がリセット(XPG
TNK1=0)され、次いでステップ306に進む。
【0073】ステップ306では判定完了フラグXPG
TNK1がリセットされているか否かが判別される。判
定完了フラグXPGTNK1がセットされているとき、
即ち空燃比のずれの判定が完了しているときにはステッ
プ312にジャンプする。これに対して判定完了フラグ
XPGTNK1がリセットされているとき、即ち空燃比
のずれの判定が完了していないときにはステップ307
に進み、空燃比のずれを判定すべき条件が成立している
か否かが判別される。この空燃比のずれを判定すべき条
件が成立していると判断されるのは前述したようにアイ
ドリングフラグXIDLがセットされておりかつパージ
率PGRが零でないとき、即ちアイドリング運転時であ
って燃料ベーパのパージ作用が行われているときであ
る。空燃比のずれを判定すべき条件が成立していないと
きにはステップ312にジャンプし、空燃比のずれを判
定すべき条件が成立しているときにはステップ308に
進む。
【0074】ステップ308ではフィードバック補正係
数FAFが設定値KFAF85(=0.85)よりも小
さくなったか否かが判別されている。FAF>KFAF
85のときにはステップ310に進んでフィードバック
補正係数FAFのスキップの発生回数CSKIPが設定
回数KSKIP3、例えば3回を越えたか否かが判別さ
れる。CSKIP<KSKIP3のときにはステップ3
12にジャンプする。これに対してCSKIP≧KSK
IP3になるとステップ311に進んで判定完了フラグ
XPGTNK1がセット(XPGTNK1=1)され、
空燃比がリッチになったことを示すリッチフラグXPG
TNK2がリセット(XPGTNK2=0)される。一
方、ステップ308においてFAF≦KFAF85であ
ると判別されたときにはステップ309に進んで判定完
了フラグXPGTNK1がセット(XPGTNK1=
1)され、リッチフラグXPGTNK2もセット(XP
GTNK2=1)される。
【0075】次いでステップ312ではフィードバック
補正係数FAFが上限値KFAF15(=1.15)と
下限値KFAF85(=0.85)との間にあるか否か
が判別される。KFAF15>FAF>KFAF85の
ときには、即ち空燃比が理論空燃比にフィードバック制
御されているときにはステップ313に進んでパージ率
PGRが零であるか否かが判別される。既にパージ作用
が行われているときにはPGR>0であるのでこのとき
にはステップ315に進む。
【0076】ステップ315,316,318ではパー
ジ制御弁17の開弁速度が制限されるか否かが判断さ
れ、パージ制御弁17の開弁速度が制限されるときには
ステップ319に進む。即ち、ステップ315ではパー
ジベーパ濃度FGPGが設定値KFPG10、例えば1
0%よりも低いか否かが判別される。FGPG≦KFG
PG10のときにはステップ316に進んでリッチフラ
グXPGTNK2がセットされているか否かが判別され
る。リッチフラグXPGTNK2がリセットされている
ときにはステップ317に進む。ステップ317ではパ
ージ率PGRに一定値KPGRuを加算することによっ
て目標パージ率tPGR(=PGR+KPGRu)が算
出され、次いでステップ321に進む。
【0077】一方、ステップ315においてFGPG>
KFGPG10であると判別されたとき、即ちパージベ
ーパ濃度FGPGが高いときにはステップ318に進
み、またステップ316においてリッチフラグXPGT
NK2がセットされていると判別されたとき、即ち空燃
比が理論空燃比に対してずれているときにもステップ3
18に進む。
【0078】ステップ318ではアイドリングフラグX
IDLがリセットされておりかつパージ率PGRが零で
ないか否か、即ちアイドリング運転以外の機関運転状態
であってパージ作用が行われているか否かが判別され
る。アイドリング運転時であるか或いはパージ率PGR
が零のときにはステップ317に進み、これに対してア
イドリング運転以外の機関運転状態であってパージ作用
が行われているときにはステップ319に進む。
【0079】ステップ319ではパージ率PGRに一定
値KPGRUmを加算することによって目標パージ列t
PGRが算出される。この一定値KPGRUmはステッ
プ317における一定値KPGRuよりも大きく、例え
ばKPGRUmはKPGRuの2倍とされている。従っ
てパージ制御弁17の開弁速度が制限される場合には目
標パージ率tPGRの増大率が上昇せしめられることに
なる。
【0080】一方、ステップ313においてPGR=0
であると判断されたとき、即ちまだパージ作用が開始さ
れていないときにはステップ314に進んでパージ率P
GROが再開パージ率tPGRとされ、次いでステップ
321に進む。ステップ321では目標パージ率tPG
Rを全開パージ率PG100により除算することによっ
てパージ制御弁17の駆動パルスのデューティ比DPG
(=(tPGR/PG100)・100)が算出され
る。
【0081】次いでステップ322ではパージベーパ濃
度FGPGが設定値KFGPG10、例えば10%より
も低いか否かが判別される。FGPG≦KFPG10の
ときにはステップ323に進んでリッチフラグXPGT
NK2がセットされているか否かが判別される。リッチ
フラグXPGTNK2がリセットされているときにはス
テップ327に進む。これに対してステップ322にお
いてFGPG>KFGPG10であると判別されたと
き、即ちパージベーパ濃度FGPGが高いときにはステ
ップ324に進み、またステップ323においてリッチ
フラグXPGTNK2がセットされていると判断された
とき、即ち空燃比が理論空燃比に対してずれているとき
にもステップ324に進む。
【0082】ステップ324ではパージ制御弁17の開
弁速度を制限すべき条件が成立しているか否かが判別さ
れる。この条件が成立するのはアイドリングフラグXI
DLがリセットされておりかつパージ率PGRが零でな
いとき、即ちアイドリング運転以外の機関運転状態であ
ってパージ作用が行われているときである。パージ制御
弁17の開弁速度を制限すべき条件が成立していないと
き、即ちアイドリング運転時でるか或いはパージ率P
GRが零のときにはステップ327にジャンプし、パー
ジ制御弁17の開弁速度を制限すべき条件が成立してい
るときにはステップ325に進む。
【0083】ステップ325ではステップ321で算出
されたデューティ比DPGが前回算出されたデューティ
比DPGOに一定値KDPGUを加算した値(DPGO
+KDPGU)よりも大きいか否かが判別される。DP
G<DPGO+KDPGUのときにはステップ327に
ジャンプし、DPG≧DPGO+KDPGUのときには
ステップ326に進んで(DPGO+KDPGU)がデ
ューティ比DPGとされる。次いでステップ327に進
む。
【0084】ステップ327では全開パージ率PG10
0にデューティ比DPGを乗算することによって実際の
パージ率PGR(=PG100・(DPG/100))
が算出される。次いでステップ328ではデューティ比
DPGがDPGOとされ、パージ率PGRがPGROと
される。次いでステップ329において図10に示され
るパージ制御弁17の駆動処理が行われる。
【0085】
【発明の効果】燃料ベーパのパージ作用を行っていると
きに空燃比が大巾に変動するのを阻止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】空燃比フィードバック補正係数FAFを算出す
るためのフローチャートである。
【図3】空燃比フィードバック補正係数FAFの変化を
示す図である。
【図4】燃料噴射時間を算出するためのフローチャート
である。
【図5】パージベーパ濃度FGPG等の変化を示す図で
ある。
【図6】デューティ比DPGの変化を示す図である。
【図7】パージ制御を行うための第1実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図8】パージ制御を行うための第1実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図9】パージ制御を行うための第1実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図10】パージ制御弁の駆動処理を行うためのフロー
チャートである。
【図11】パージ制御を行うための第2の実施例を示す
フローチャートである。
【図12】パージ制御を行うための第2実施例を示すフ
ローチャートである。
【図13】パージ制御を行うための第2実施例を示すフ
ローチャートである。
【図14】パージ制御を行うための第3実施例を示すフ
ローチャートである。
【図15】パージ制御を行うための第3実施例を示すフ
ローチャートである。
【図16】パージ制御を行うための第3実施例を示すフ
ローチャートである。
【図17】パージ制御を行うための第4実施例を示すフ
ローチャートである。
【図18】パージ制御を行うための第4実施例を示すフ
ローチャートである。
【図19】パージ制御を行うための第4実施例を示すフ
ローチャートである。
【図20】パージ制御を行うための第4実施例を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
4…燃料噴射弁 5…サージタンク 11…キャニスタ 17…パージ制御弁 31…空燃比センサ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 301 F02D 41/02 330 F02D 41/14 310

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発燃料を一時的に蓄えるキャニスタ
    と、キャニスタから吸気通路内にパージされる燃料ベー
    パのパージ量を制御するパージ制御弁と、空燃比を検出
    するための空燃比検出手段と、空燃比の変動量に基づい
    てパージベーパ濃度を算出するパージベーパ濃度算出手
    段と、算出されたパージベーパ濃度に基づいて空燃比が
    目標空燃比に維持されるよう供給燃料量を補正する補正
    手段とを具備した内燃機関の蒸発燃料処理装置におい
    て、パージベーパ濃度に基づく供給燃料量の補正量が空
    燃比を目標空燃比に維持するのに必要な補正量に対して
    ずれているか否かを判別するずれ判別手段と、ずれを生
    じている場合にはパージ制御弁の開弁速度を予め定めら
    れた速度以下に制限する開弁速度制限手段とを具備し
    該ずれ判別手段は、機関アイドリング運転時に空燃比が
    リッチになったときにずれが生じていると判別する内燃
    機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 【請求項2】 上記ずれ判断手段は、アイドリング運転
    以外の運転状態においてパージベーパ濃度に基づく供給
    燃料量の補正が完了した後にずれを生じているか否かを
    判断する請求項に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装
    置。
  3. 【請求項3】 パージ作用を一旦中止した後パージ作用
    を再開した直後はパージ制御弁の開弁速度制限を解除す
    る解除手段を具備した請求項1に記載の内燃機関の蒸発
    燃料処理装置。
  4. 【請求項4】 パージ制御弁の開弁量に基づいて実際の
    パージ率を算出するパージ率算出手段と、実際のパージ
    率に対し予め定められた割合で増大せしめられる目標パ
    ージ率を算出する目標パージ率算出手段と、パージ率が
    目標パージ率となるようにパージ制御弁の開弁量を制御
    する制御手段とを具備し、上記開弁速度制限手段により
    パージ制御弁の開弁速度が予め定められた速度以下に制
    限されているときには上記予め定められた割合を増大せ
    しめるようにした請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料
    処理装置。
  5. 【請求項5】 上記開弁速度制限手段は、算出されたパ
    ージベーパ濃度が予め定められた濃度よりも高くなった
    ときにパージ制御弁の開弁速度を予め定められた速度以
    下に制限する請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料処理
    装置。
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