JP3444104B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理装置 - Google Patents

内燃機関の蒸発燃料処理装置

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JP3444104B2
JP3444104B2 JP23444996A JP23444996A JP3444104B2 JP 3444104 B2 JP3444104 B2 JP 3444104B2 JP 23444996 A JP23444996 A JP 23444996A JP 23444996 A JP23444996 A JP 23444996A JP 3444104 B2 JP3444104 B2 JP 3444104B2
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    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の蒸発燃料
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク等で発生した蒸発燃料をキャ
ニスタ内の活性炭に一旦吸着させ、活性炭に吸着された
蒸発燃料を機関吸気通路内にパージするようにした内燃
機関では、蒸発燃料のパージ作用により機関シリンダ内
に供給される混合気が過濃になるとエンジンストールが
生じてしまう。そこでエンジンストールが生じるのを阻
止するために多気筒内燃機関の各気筒に連結された吸気
枝管のうちの一つの吸気枝管内にのみ蒸発燃料をパージ
するようにした内燃機関が公知である(特開平6−24
1124号公報参照)。この内燃機関では蒸発燃料のパ
ージ作用により一つの気筒がエンジンストールを生ずる
ような状態になったとしても残りの気筒は正常な運転が
行われているためにエンジンストールが生ずるのを阻止
することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように従来より燃
料ベーパをパージしてもエンジンストールが生じないよ
うにした種々の内燃機関が提案されている。しかしなが
ら本願発明はこのような従来の内燃機関とは異なってエ
ンジンストールが生じた後のパージ制御に向けられてい
る。即ち、本願発明ではエンジンストールが生じること
を前提としており、エンジンストールが生じた後エンジ
ンを再始動する際にどのようにすればエンジンストール
が生じないかを問題にしている。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、1番目の発明では
エンジンストールが生じた後エンジンを再始動する際に
再びエンジンストールが生じないようにするために、蒸
発燃料を一時的に蓄えるキャニスタと吸気通路とを連結
するパージ通路内にパージ制御弁を配置し、吸気通路内
への燃料ベーパのパージ率が機関の運転状態により定ま
るパージ率となるようにパージ制御弁の開弁量を制御す
るようにした内燃機関の蒸発燃料処理装置において、燃
料ベーパのパージ作用によりエンジンストールが生じた
か否かを判断する判断手段を具備し、燃料ベーパのパー
ジ作用によりエンジンストールが生じたと判断された後
にエンジンが再始動されるときにはエンジンストールが
生じたときのパージ率よりも低いパージ率でもってパー
ジ作用を再開し、燃料ベーパのパージ作用以外の理由に
よりエンジンストールが生じたと判断された後にエンジ
ンが再始動されるときにはエンジンストールが生じたと
きのパージ率でもってパージ作用を再開するようにし
いる。即ち、まず初めに燃料ベーパのパージ作用によっ
てエンジンストールが生じたか否かが判断される。この
とき燃料ベーパのパージ作用によってエンジンストール
が生じたと判断されたときには低いパージ率でもってパ
ージが再開される。
【0005】2番目の発明では1番目の発明において、
燃料ベーパのパージ作用によりエンジンストールが生じ
たと判断された後にエンジンが再始動されるときにはパ
ージ率を零から徐々に増大させるようにしている。3番
目の発明では、蒸発燃料を一時的に蓄えるキャニスタと
吸気通路とを連結するパージ通路内にパージ制御弁を配
置し、吸気通路内への燃料ベーパのパージ率が機関の運
転状態により定まるパージ率となるようにパージ制御弁
の開弁量を制御するようにした内燃機関の蒸発燃料処理
装置において、燃料ベーパのパージ作用によりエンジン
ストールが生じたか否かを判断する判断手段を具備し、
判断手段は、機関負荷が予め定められた負荷よりも低い
ときにエンジンストールが生じたときには燃料ベーパの
作用によりエンジンストールが生じたと判断し、燃料ベ
ーパのパージ作用によりエンジンストールが生じたと判
断された後にエンジンが再始動されるときにはエンジン
ストールが生じたときのパージ率よりも低いパージ率で
もってパージ作用を再開するようにしている。即ち、燃
料ベーパのパージ作用によって機関シリンダ内に供給さ
れる混合気が過濃となるのは吸入空気量が少ないとき、
即ち機関負荷が低いとき、特にアイドリング運転時であ
る。従って機関負荷が低いときにエンジンストールを生
じたときには燃料ベーパのパージによる可能性が極めて
高く、斯くしてこのとき燃料ベーパのパージ作用によっ
てエンジンストールが生じたと判断される。
【0006】4番目の発明では、蒸発燃料を一時的に蓄
えるキャニスタと吸気通路とを連結するパージ通路内に
パージ制御弁を配置し、吸気通路内への燃料ベーパのパ
ージ率が機関の運転状態により定まるパージ率となるよ
うにパージ制御弁の開弁量を制御するようにした内燃機
関の蒸発燃料処理装置において、燃料ベーパのパージ作
用によりエンジンストールが生じたか否かを判断する判
断手段と、空燃比を検出するための空燃比検出手段
具備し、判断手段は、エンジンストールが発生する直前
の空燃比が予め定められた空燃比よりも小さいときには
燃料ベーパのパージ作用によりエンジンストールが生じ
たと判断し、燃料ベーパのパージ作用によりエンジンス
トールが生じたと判断された後にエンジンが再始動され
るときにはエンジンストールが生じたときのパージ率よ
りも低いパージ率でもってパージ作用を再開するように
している。即ち、エンジンストールが発生する直前の混
合気が過濃になったときには燃料ベーパのパージ作用に
よりエンジンストールが生じたと判断される。
【0007】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、1は機関本
体、2は吸気枝管、3は排気マニホルド、4は各吸気枝
管2に夫々取付けられた燃料噴射弁を示す。各吸気枝管
2は共通のサージタンク5に連結され、このサージタン
ク5は吸気ダクト6およびエアフローメータ7を介して
エアクリーナ8に連結される。吸気ダクト6内にはスロ
ットル弁9が配置される。また、図1に示されるように
内燃機関は活性炭10を内蔵したキャニスタ11を具備
する。このキャニスタ11は活性炭10の両側に夫々燃
料蒸気室12と大気室13とを有する。燃料蒸気室12
は一方では導管14を介して燃料タンク15に連結さ
れ、他方では導管16を介してサージタンク5内に連結
される。導管16内には電子制御ユニット20の出力信
号により制御されるパージ制御弁17が配置される。燃
料タンク15内で発生した燃料蒸気は導管14を介して
キャニスタ11内に送り込まれて活性炭10に吸着され
る。パージ制御弁17が開弁すると空気が大気室13か
ら活性炭10内を通って導管16内に送り込まれる。空
気が活性炭10内を通過する際に活性炭10に吸着され
ている燃料蒸気が活性炭10から脱離され、斯くして燃
料蒸気を含んだ空気、即ち燃料ベーパが導管16を介し
てサージタンク5内にパージされる。
【0008】電子制御ユニット20はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス21によって相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)22,RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)23,CPU(マイクロプロセ
ッサ)24、入力ポート25および出力ポート26を具
備する。エアフローメータ7は吸入空気量に比例した出
力電圧を発生し、この出力電圧がAD変換器27を介し
て入力ポート25に入力される。スロットル弁9にはス
ロットル弁9がアイドリング開度のときにオンとなるス
ロットルスイッチ28が取付けられ、このスロットルス
イッチ28の出力信号が入力ポート25に入力される。
機関本体1には機関冷却水温に比例した出力電圧を発生
する水温センサ29が取付けられ、この水温センサ29
の出力電圧がAD変換器30を介して入力ポート25に
入力される。排気マニホルド3には空燃比センサ31が
取付けられ、この空燃比センサ31の出力信号がAD変
換器32を介して入力ポート25に入力される。更に入
力ポート25にはクランクシャフトが例えば30度回転
する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ33が
接続される。CPU24ではこの出力パルスに基いて機
関回転数が算出される。一方、出力ポート26は対応す
る駆動回路34,35を介して燃料噴射弁4およびパー
ジ制御弁17に接続される。
【0009】図1に示す内燃機関では基本的には次式に
基いて燃料噴射時間TAUが算出される。 TAU=TP・{K+FAF−FPG} ここで各係数は次のものを表わしている。 TP:基本燃料噴射時間 K:補正係数 FAF:フィードバック補正係数 FPG:パージA/F補正係数 基本燃料噴射時間TPは空燃比を目標空燃比とするのに
必要な実験により求められた噴射時間であってこの基本
燃料噴射時間TPは機関負荷Q/N(吸入空気量Q/機
関回転数N)および機関回転数Nの関数として予めRO
M22内に記憶されている。
【0010】補正係数Kは暖機増量係数や加速増量係数
を一まとめにして表わしたもので増量補正する必要がな
いときにはK=0となる。パージA/F補正係数FPG
はパージが行われたときに噴射量を補正するためのもの
であり、機関の運転が開始されてからパージが開始され
るまでの間はFPG=0とされる。
【0011】フィードバック補正係数FAFは空燃比セ
ンサ31の出力信号に基いて空燃比を目標空燃比に制御
するためのものである。目標空燃比としてはどのような
空燃比を用いてもよいが図1に示す実施例では目標空燃
比が理論空燃比とされており、従って以下目標空燃比を
理論空燃比とした場合について説明する。なお、目標空
燃比が理論空燃比であるときには空燃比センサ31とし
て排気ガス中の酸素濃度に応じ出力電圧が変化するセン
サが使用され、従って以下空燃比センサ31をO2 セン
サと称する。このO2 センサ31は空燃比が過濃側のと
き、即ちリッチのとき0.9(V)程度の出力電圧を発
生し、空燃比が稀薄側のとき、即ちリーンのとき0.1
(V)程度の出力電圧を発生する。まず初めにこのO2
センサ31の出力信号に基いて行われるフィードバック
補正係数FAFの制御について説明する。
【0012】図2はフィードバック補正係数FAFの算
出ルーチンを示しており、このルーチンは例えばメイン
ルーチン内で実行される。図2を参照するとまず初めに
ステップ40においてO2 センサ31の出力電圧Vが
0.45(V)よりも高いか否か、即ちリッチであるか
否かが判別される。V≧0.45(V)のとき、即ちリ
ッチのときにはステップ41に進んで前回の処理サイク
ル時にリーンであったか否かが判別される。前回の処理
サイクル時にリーンのとき、即ちリーンからリッチに変
化したときにはステップ42に進んでフィードバック補
正係数FAFがFAFLとされ、ステップ43に進む。
ステップ43ではフィードバック補正係数FAFからス
キップ値Sが減算され、従って図3に示されるようにフ
ィードバック補正係数FAFはスキップ値Sだけ急激に
減少せしめられる。次いでステップ44ではFAFLと
FAFRの平均値FAFAVが算出される。次いでステ
ップ45ではスキップフラグがセットされる。一方、ス
テップ41において前回の処理サイクル時にはリッチで
あったと判別されたときはステップ46に進んでフィー
ドバック補正係数FAFから積分値K(K≪S)が減算
される。従って図2に示されるようにフィードバック補
正係数FAFは徐々に減少せしめられる。
【0013】一方、ステップ40においてV<0.45
(V)であると判断されたとき、即ちリーンのときには
ステップ47に進んで前回の処理サイクル時にリッチで
あったか否かが判別される。前回の処理サイクル時にリ
ッチのとき、即ちリッチからリーンに変化したときには
ステップ48に進んでフィードバック補正係数FAFが
FAFRとされ、ステップ49に進む。ステップ49で
はフィードバック補正係数FAFにスキップ値Sが加算
され、従って図3に示されるようにフィードバック補正
係数FAFはスキップ値Sだけ急激に増大せしめられ
る。次いでステップ44ではFAFLとFAFRの平均
値FAFAVが算出される。一方、ステップ47におい
て前回の処理サイクル時にはリーンであったと判別され
たときはステップ50に進んでフィードバック補正係数
FAFに積分値Kが加算される。従って図3に示される
ようにフィードバック補正係数FAFは徐々に増大せし
められる。
【0014】空燃比がリッチとなってFAFが小さくな
ると燃料噴射時間TAUが短かくなり、空燃比がリーン
となってFAFが大きくなると燃料噴射時間TAUが長
くなるので空燃比が理論空燃比に維持されることにな
る。なお、パージ作用が行われていないときには図3に
示すようにフィードバック補正係数FAFは1.0を中
心として変動する。また、図3からわかるようにステッ
プ44において算出された平均値FAFAVはフィード
バック補正係数FAFの平均値を示している。
【0015】次に図4および図5を参照しつつ本発明に
よるパージ制御について説明する。図4は機関回転数N
Eと、吸気通路内にパージされる燃料ベーパのパージ率
PGRとの関係を示している。図4(A)は燃料ベーパ
のパージ作用以外の理由でもってエンジンストールを生
じ、その後エンジンが再始動された場合を示している。
この場合には図4(A)に示されるようにエンジンスト
ールが生じるとパージ率PGRが一旦零とされ、即ちパ
ージ作用が停止され、次いでエンジンが再始動されると
エンジンストールが生じたときのパージ率PGRでもっ
てパージが再開される。
【0016】一方、図4(B)は燃料ベーパのパージ作
用によってエンジンストールを生じ、その後エンジンが
再始動された場合を示している。この場合にも図4
(B)に示されるようにエンジンストールが生じるとパ
ージ率PGRが一旦零とされ、即ちパージ作用が停止さ
れ、次いでエンジンが再始動されるとパージ作用が開始
される。ただし、この場合にはエンジンストールが発生
したときのパージ率PGRよりも低いパージ率でもっ
て、図4(B)に示される例ではパージ率PGRが零か
らパージが再開される。次いでパージ率PGRは徐々に
増大せしめられ、予め定められた最大パージ率に達する
とパージ率PGRは最大パージ率に維持される。
【0017】燃料ベーパのパージ作用によってエンジン
ストールが発生するのは燃料ベーパの濃度が高くなった
ときである。燃料ベーパの濃度が高くなるのは、例えば
燃料タンク15の温度が高いときにパージ作用が一時的
に停止されたときである。即ち、燃料タンク15の温度
が高いときにパージ作用が停止されると燃料タンク15
内には多量の蒸発燃料が発生し、キャニスタ11内の活
性炭10には多量の蒸発燃料が吸着される。このような
状態でパージが再開されるとパージされる燃料ベーパの
濃度が高くなり、このとき吸入空気量が少ない低負荷運
転時であったとすると機関シリンダ内に供給される混合
気が過濃となるためにエンジンストールが発生すること
になる。
【0018】エンジンストールが発生し、次いでエンジ
ンが再始動せしめられるとこのときにもパージすべき燃
料ベーパの濃度が高くなっている。従ってエンジンの再
始動後再びエンジンストールが発生しないように図4
(B)に示される如くパージ率PGRは零から徐々に増
大せしめられる。パージ率PGRが徐々に増大せしめら
れている間に燃料タンク15内およびキャニスタ11内
の蒸発燃料は減少し、従ってパージ再開後パージ率PG
Rがエンジンストール発生時のパージ率PGRに戻って
も今度はエンジンストールを生じない。
【0019】図5は時刻t0 においてパージすべき燃料
ベーパの濃度が高くなり、その結果空燃比がリッチにな
った場合のフィードバック補正係数FAFとパージA/
F補正係数FPGの変化を示している。空燃比がリッチ
になると図5に示されるようにフィードバック補正係数
FAFが小さくなる。次いでフィードバック補正係数F
AFが上昇を開始すると、即ち空燃比が理論空燃比に維
持され始めるとパージA/F補正係数FPGが徐々に増
大せしめられ、それに伴なってFAFは徐々に1.0に
戻される。次いでFAFが1.0を中心として変動し始
めるとパージA/F補正係数FPGはほぼ一定に維持さ
れる。このときのパージA/F補正係数FPGの値は燃
料ベーパのパージによる空燃比の変動分を表わしてい
る。
【0020】このようなパージA/F補正係数FPGを
用いてパージ作用が行われているときの燃料噴射時間T
AUを補正するとパージすべき燃料ベーパの濃度が急変
しない限り、空燃比が変動することがない。従って本発
明による実施例ではエンジンストールが発生してパージ
作用が一旦停止されてもこの間にパージすべき燃料ベー
パの濃度がさほど変化しない場合には図4(A)に示さ
れるようにエンジンストール時のパージ率PGRでもっ
てパージが再開される。
【0021】ところでパージすべき燃料ベーパの濃度が
高くなったときにエンジンストールが生じるのは吸入空
気量が少ないとき、即ち機関負荷が低いとき、特にアイ
ドリング運転時である。パージすべき燃料ベーパの濃度
が高くなっても吸入空気量が多いときには機関シリンダ
内に供給される混合気はエンジンストールを生ずるまで
は過濃とならず、従ってこのときエンジンストールを生
ずればクラッチの操作ミスと考えられる。従って本発明
による第1実施例ではアイドリング運転時にエンジンス
トールを生じた場合には燃料ベーパのパージ作用によっ
てエンジンストールが発生したと判断するようにしてい
る。
【0022】次に図6から図8を参照しつつ第1実施例
のパージ制御ルーチンについて説明する。なお、このル
ーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。図6
および図7を参照するとまず初めにステップ100にお
いてパージ制御弁17の駆動パルスのデューティ比の計
算時期か否かが判別される。本発明による実施例ではデ
ューティ比の計算は100msec毎に行われる。デューテ
ィ比の計算時期でないときにはステップ121にジャン
プしてパージ制御弁17の駆動処理が実行される。これ
に対してデューティ比の計算時期であるときにはステッ
プ101に進んでパージ条件1が成立しているか否か、
例えば暖機が完了したか否かが判別される。パージ条件
1が成立していないときにはステップ122に進んで初
期化処理が行われ、次いでステップ123ではデューテ
ィ比DPGおよびパージ率PGRが零とされる。これに
対してパージ条件1が成立しているときにはステップ1
02に進んでパージ条件2が成立しているか否か、例え
ば空燃比のフィードバック制御が行われているか否かが
判別される。パージ条件2が成立していないときにはス
テップ123に進み、パージ条件2が成立しているとき
にはステップ103に進む。
【0023】ステップ103では全開パージ量PGQと
吸入空気量QAとの比である全開パージ率PG100
(=(PGQ/QA)・100)が算出される。ここで
全開パージ量PGQはパージ制御弁17を全開にしたと
きのパージ量を表わしている。全開パージ率PG100
は例えば機関負荷Q/N(吸入空気量QA/機関回転数
N)と機関回転数Nの関数であって予め実験により求め
られており、下表に示すようなマップの形で予めROM
22内に記憶されている。
【0024】
【表1】
【0025】機関負荷Q/Nが低くなるほど吸入空気量
QAに対する全開パージ量PGQは大きくなるので表1
に示されるように全開パージ率PG100は機関負荷Q
/Nが低くなるほど大きくなり、また機関回転数Nが低
くなるほど吸入空気量QAに対する全開パージ量PGQ
は大きくなるので表1に示されるように全開パージ率P
G100は機関回転数Nが低くなるほど大きくなる。
【0026】次いでステップ104ではフィードバック
補正係数FAFが上限値KFAF15(=1.15)と
下限値KFAF85(=0.85)との間にあるか否か
が判別される。KFAF15>FAF>KFAF85の
ときには、即ち空燃比が理論空燃比にフィードバック制
御されているときにはステップ105に進んでパージ率
PGRが零であるか否かが判別される。既にパージ作用
が行われているときにはPGR>0であるのでこのとき
にはステップ107にジャンプする。これに対してまだ
パージ作用が開始されていないときにはステップ106
に進んでパージ率PGROが再開パージ率PGRとされ
る。機関の運転が開始されてから初めてパージ条件1お
よびパージ条件2が成立したときには初期化処理(ステ
ップ122)によりパージ率PGROは零とされている
のでこのときにはPGR=0となる。これに対してパー
ジ作用が一旦中止され、その後パージ制御が再開された
ときには原則としてパージ制御が中止されたときのパー
ジ率PGROが再開パージ率PGRとされる。
【0027】次いでステップ107ではパージ率PGR
に一定値KPGRuを加算することによって目標パージ
率tPGR(=PGR+KPGRu)が算出される。即
ち、KFAF15>FAF>KFAF85のときには目
標パージ率tPGRが100msec毎に徐々に増大せしめ
られることがわかる。なお、この目標パージ率tPGR
に対しては上限パージ率P(Pは例えば6%)が設定さ
れており、従って目標パージ率tPGRは上限パージ率
Pまでしか上昇できない。次いでステップ109に進
む。
【0028】一方、ステップ104においてFAF≧K
FAF15であるか又はFAF≦KFAF85であると
判別されたときにはステップ108に進み、パージ率P
GRから一定値KPGRdを減算することによって目標
パージ率tPGR(=PGR−KPGRd)が算出され
る。即ち、燃料ベーパのパージ作用により空燃比を理論
空燃比に維持しえないときには目標パージ率tPGRが
減少せしめられる。なお、目標パージ率tPGRに対し
ては下限値S(S=0%)が設定されている。次いでス
テップ109に進む。
【0029】ステップ109では目標パージ率tPGR
を全開パージ率PG100により除算することによって
パージ制御弁17の駆動パルスのデューティ比DPG
(=(tPGR/PG100)・100)が算出され
る。従ってパージ制御弁17の駆動パルスのデューティ
比DPG、即ちパージ制御弁17の開弁量は全開パージ
率PG100に対する目標パージ率tPGRの割合に応
じて制御されることになる。このようにパージ制御弁1
7の開弁量を全開パージ率PG100に対する目標パー
ジ率tPGRの割合に応じて制御すると目標パージ率t
PGRがどのようなパージ率であったとしても機関の運
転状態にかかわらず実際のパージ率が目標パージ率に維
持される。
【0030】例えば今、目標パージ率tPGRが2%で
あり、現在の運転状態における全開パージ率PG100
が10%であったとすると駆動パルスのデューティ比D
PGは20%となり、このときの実際のパージ率は2%
となる。次いで運転状態が変化し、変化後の運転状態に
おける全開パージ率PG100が5%になったとすると
駆動パルスのデューティ比DPGは40%となり、この
ときの実際のパージ率は2%となる。即ち、目標パージ
率tPGRが2%であれば機関の運転状態にかかわらず
に実際のパージ率は2%となり、目標パージ率tPGR
が変化して4%になれば機関の運転状態にかかわらずに
実際のパージ率は4%に維持される。
【0031】次いでステップ110では全開パージ率P
G100にデューティ比DPGを乗算することによって
実際のパージ率PGR(=PG100・(DPG/10
0))が算出される。即ち、前述したようにデューティ
比DPGは(tPGR/PG100)・100で表わさ
れ、この場合目標パージ率tPGRが全開パージ率PG
100よりも大きくなるとデューティ比DPGは100
%以上となる。しかしながらデューティ比DPGは10
0%以上にはなりえず、このときデューティ比DPGは
100%とされるために実際のパージ率PGRは目標パ
ージ率tPGRよりも小さくなる。従って実際のパージ
率PGRは上述した如くPG100・(DPG/10
0)で表わされることになる。
【0032】次いでステップ111からステップ120
では燃料ベーパのパージ作用によりエンジンストールを
生じたときのパージ制御が行われる。即ち、ステップ1
11では機関回転数NEが零であるか否か、即ちエンジ
ンストールを生じたか否かが判別される。NE=0のと
き、即ちエンジンストールを生じたときにはステップ1
12に進んでパージ作用によりエンジンストールを生じ
たことを示すエンジンストールフラグXNEがリセット
(XNE=0)されているか否かが判別される。エンジ
ンストール後初めてステップ112に進んだときにはエ
ンジンストールフラグXNEはリセットされているので
ステップ113に進む。
【0033】ステップ113では機関の運転状態がアイ
ドリング運転状態であるときにセットされるアイドリン
グフラグXIDLがセット(XIDL=1)されている
か否かが判別される。アイドリングフラグXIDLがリ
セットされているとき、即ちアイドリング運転時でない
ときにエンジンストールを生じたときにはステップ11
6にジャンプしてデューティ比DPGが零とされ、パー
ジ率PGRが零とされる。斯くして燃料ベーパのパージ
作用が停止される。
【0034】一方、ステップ113においてアイドリン
グフラグXIDLがセットされていると判断されると、
即ちアイドリング運転時にエンジンストールが生じると
ステップ114に進んでエンジンストールフラグXNE
がセットされ(XNE=1)、次いでステップ115に
進んでPGROおよびDPGOが零とされる。次いでス
テップ116に進む。エンジンストールフラグXNEが
一旦セットされるとその後はステップ112からステッ
プ116にジャンプする。
【0035】エンジンストールが生じた後にエンジンが
再始動されるとこのときにはパージ作用は停止されてい
るので、即ちステップ105ではPGR=0であると判
断されるのでステップ106に進んでPGROが再開パ
ージ率PGRとされる。アイドリング運転時にエンジン
ストールを生じた場合には上述したようにPGRO=0
となっており、従ってこのときには再開パージ率PGR
が零とされる。
【0036】一方、エンジンが再始動せしめられるとス
テップ111からステップ117に進んで機関回転数N
Eが設定値KNE、例えば500r.p.m よりも高くなっ
たか否かが判別される。NE≦KNEのときはステップ
119にジャンプしてエンジンストールフラグXNEが
リセットされているか否かが判別される。アイドリング
運転時にエンジンストールを生じた場合にはエンジンス
トールフラグXNEがセットされているのでこのときに
はステップ116に進み、デューティ比DPGおよびパ
ージ率PGRが零とされる。従ってこのときにはまだパ
ージ作用が開始されない。
【0037】次いでステップ117においてNE>KN
Eになったと判断されたときにはステップ118に進ん
でエンジンストールフラグXNEがリセットされる。エ
ンジンストールフラグXNEがリセットされるとステッ
プ119からステップ120に進んで現在のパージ率P
GRがPGROとされ、現在のデューティ比DPGがD
PGOとされる。次いでステップ121に進む。このと
きにはデューティ比DPGが小さな値となっており、斯
くしてパージ作用が開始されることになる。次いでパー
ジ率PGRが徐々に増大せしめられる。
【0038】一方、アイドリング運転時でないときにエ
ンジンストールが生じた場合には前述したようにステッ
プ113からステップ116にジャンプするのでエンジ
ンストールフラグXNEはセットされず、またPGRO
およびDPGOは零にならない。次いでエンジンが再始
動されるとこのときにはステップ106においてエンジ
ンストールが生じたときのパージPGROが再開パージ
率PGRとされる。また、このときにはエンジンストー
ルフラグがリセットされているのでステップ119から
ステップ120に進む。従ってアイドリング運転時でな
いときにエンジンストールが発生したときにはエンジン
ストールが発生したときのパージ率PGROでもってパ
ージが再開されることになる。
【0039】ステップ121ではパージ制御弁17の駆
動処理が行われる。この駆動処理は図8に示されてお
り、従って次に図8に示す駆動処理について説明する。
図8を参照するとまず初めにステップ124においてデ
ューティ比の出力周期か否か、即ちパージ制御弁17の
駆動パルスの立上り周期であるか否かが判別される。こ
のデューティ比の出力周期は100msecである。デュー
ティ比の出力周期であるときにはステップ125に進ん
でデューティ比DPGが零であるか否かが判別される。
DPG=0のときにはステップ129に進んでパージ制
御弁17の駆動パルスYEVPがオフとされる。これに
対してDPG=0でないときにはステップ126に進ん
でパージ制御弁17の駆動パルスYEVPがオンにされ
る。次いでステップ127では現在の時刻TIMERに
デューティ比DPGを加算することによって駆動パルス
のオフ時刻TDPG(=DPG+TIMER)が算出さ
れる。
【0040】一方、ステップ124においてデューティ
比の出力周期ではないと判別されたときにはステップ1
28に進んで現在の時刻TIMERが駆動パルスのオフ
時刻TDPGであるか否かが判別される。TDPG=T
IMERになるとステップ129に進んで駆動パルスY
EVPがオフとされる。図9は燃料噴射時間TAUの算
出ルーチンを示しており、このルーチンは繰返し実行さ
れる。
【0041】図9を参照するとまず初めにステップ15
0において図2のステップ45においてセットされるス
キップフラグがセットされているか否かが判別される。
スキップフラグがセットされていないときにはステップ
156にジャンプする。これに対してスキップフラグが
セットされているときにはステップ151に進んでスキ
ップフラグがリセットされる。次いでステップ152で
は次式に基づき単位パージ率当りのパージベーパ濃度Δ
FPGAが算出される。
【0042】ΔFPGA=(1−FAFAV)/PGR 即ち、平均空燃比FAFAVの変動量(1−FAFA
V)はパージベーパ濃度を表わしており、従って(1−
FAFAV)をパージ率PGRで除算することによって
単位パージ率当りのパージベーパ濃度ΔFPGAが算出
される。次いでステップ153ではパージベーパ濃度Δ
FPGAをパージベーパ濃度FPGAに加算することに
よって単位パージ率当りのパージベーパ濃度FPGAが
更新される。FAFAVが1.0に近づくとΔFPGA
は零に近づき、従ってFPGAは一定値に近づいてい
く。次いでステップ154ではFPGAにパージ率PG
Rを乗算することによってパージA/F補正係数FPG
(=FPGA・PGR)が算出される。次いでステップ
155ではパージA/F補正係数FPGが増大せしめら
れた分だけフィードバック補正係数FAFを増大するた
めにFAFにΔFPGA・PGRが加算される。次いで
ステップ156では基本燃料噴射時間TPが算出され、
次いでステップ157では補正係数Kが算出され、次い
でステップ158では噴射時間TAU(=TP・(
FAF−FPG))が算出される。
【0043】図10から図13に第2実施例を示す。こ
の実施例ではO2 センサ31として図10に示されるよ
うに空燃比に比例した電流Iを発生する空燃比センサ
(以下A/Fセンサと称す)が用いられる。A/Fセン
サ31が発生する電流Iは電圧に変換されてAD変換器
32を介し入力ポート25に入力される。この実施例で
は次式に基づいて燃料噴射時間TAUが算出される。
【0044】TAU=TP・{理論空燃比/(A/F)
0 }・{K+FAF−FPG} ここで(A/F)0 は目標空燃比を表わしている。この
実施例では空燃比が目標空燃比(A/F)0 となるよう
にフィードバック補正係数FAFが制御される。図11
はこのフィードバック補正係数FAFの算出ルーチンを
示している。
【0045】図11を参照するとまず初めにステップ1
70において目標空燃比(A/F) 0 が算出される。次
いでステップ171ではA/Fセンサ31により検出さ
れた実際の空燃比A/Fが目標空燃比(A/F)0 に対
してリッチ側であるか否かが判別される。A/F<(A
/F)0 のとき、即ち(A/F)0 に対してリッチ側の
ときにはステップ172に進んで前回の処理サイクル時
にリーン側であったか否かが判別される。前回の処理サ
イクル時にリーン側のとき、即ちリーン側からリッチ側
に変化したときにはステップ173に進んでフィードバ
ック補正係数FAFがFAFLとされ、ステップ174
に進む。ステップ174ではフィードバック補正係数F
AFからスキップ値Sが減算され、従ってフィードバッ
ク補正係数FAFはスキップ値Sだけ急激に減少せしめ
られる。次いでステップ175ではFAFLとFAFR
の平均値FAFAVが算出される。次いでステップ17
6ではスキップフラグがセットされる。一方、ステップ
172において前回の処理サイクル時にはリッチ側であ
ったと判別されたときはステップ177に進んでフィー
ドバック補正係数FAFから積分値K(K≪S)が減算
される。従ってフィードバック補正係数FAFは徐々に
減少せしめられる。
【0046】一方、ステップ171においてA/F≧
(A/F)0 と判断されたとき、即ち実際の空燃比A/
Fが目標空燃比(A/F)0 に対してリーン側であると
きにはステップ178に進んで前回の処理サイクル時に
リッチ側であったか否かが判別される。前回の処理サイ
クル時にリッチ側のとき、即ちリッチ側からリーン側に
変化したときにはステップ179に進んでフィードバッ
ク補正係数FAFがFAFRとされ、ステップ180に
進む。ステップ180ではフィードバック補正係数FA
Fにスキップ値Sが加算され、従ってフィードバック補
正係数FAFはスキップ値Sだけ急激に増大せしめられ
る。次いでステップ175ではFAFLとFAFRの平
均値FAFAVが算出される。一方、ステップ178に
おいて前回の処理サイクル時にはリーン側であったと判
別されたときはステップ181に進んでフィードバック
補正係数FAFに積分値Kが加算される。従ってフィー
ドバック補正係数FAFは徐々に増大せしめられる。
【0047】空燃比がリッチ側となってFAFが小さく
なると燃料噴射時間TAUが短かくなり、空燃比がリー
ン側となってFAFが大きくなると燃料噴射時間TAU
が長くなるので空燃比が目標空燃比(A/F)0 に維持
されることになる。なお、この実施例においてもパージ
作用が行われていないときにはフィードバック補正係数
FAFは1.0を中心として変動する。この第2実施例
ではA/Fセンサ31により検出された実際の空燃比が
エンジンストールを生じる直前に予め定められた設定空
燃比、例えば10.0よりもリッチ側であるときには燃
料ベーパのパージ作用によりエンジンストールが発生し
たと判断される。
【0048】図12および図13にこの第2実施例のパ
ージ制御を行うためのルーチンを示す。図12および図
13を参照するとまず初めにステップ200においてパ
ージ制御弁17の駆動パルスのデューティ比の計算時期
か否かが判別される。前述したように本発明による実施
例ではデューティ比の計算は100msec毎に行われる。
デューティ比の計算時期でないときにはステップ221
にジャンプしてパージ制御弁17の駆動処理が実行され
る。これに対してデューティ比の計算時期であるときに
はステップ201に進んでパージ条件1が成立している
か否か、例えば暖機が完了したか否かが判別される。パ
ージ条件1が成立していないときにはステップ222に
進んで初期化処理が行われ、次いでステップ223では
デューティ比DPGおよびパージ率PGRが零とされ
る。これに対してパージ条件1が成立しているときには
ステップ202に進んでパージ条件2が成立しているか
否か、例えば空燃比のフィードバック制御が行われてい
るか否かが判別される。パージ条件2が成立していない
とき、例えば燃料の供給が停止されることによって空燃
比のフィードバック制御が行われていないときにはステ
ップ223に進み、パージ条件2が成立しているときに
はステップ203に進む。
【0049】ステップ203では全開パージ量PGQと
吸入空気量QAとの比である全開パージ率PG100
(=(PGQ/QA)・100)が算出される。次いで
ステップ204ではフィードバック補正係数FAFが上
限値KFAF15(=1.15)と下限値KFAF85
(=0.85)との間にあるか否かが判別される。KF
AF15>FAF>KFAF85のときには、即ち空燃
比が目標空燃比(A/F)0 にフィードバック制御され
ているときにはステップ205に進んでパージ率PGR
が零であるか否かが判別される。パージ作用が行われて
いるときにはPGR>0であるのでこのときにはステッ
プ207にジャンプする。これに対してパージ作用が行
われていないときにはステップ206に進んでPGRO
が再開パージ率PGRとされ、次いでステップ207に
進む。
【0050】ステップ207ではパージ率PGRに一定
値KPGRuを加算することによって目標パージ率tP
GR(=PGR+KPGRu)が算出され、次いでステ
ップ209に進む。一方、ステップ204においてFA
F≧KFAF15であるか又はFAF≦KFAF85で
あると判別されたときにはステップ208に進み、パー
ジ率PGRから一定値KPGRdを減算することによっ
て目標パージ率tPGR(=PGR−KPGRd)が算
出される。次いでステップ209に進む。
【0051】ステップ209では目標パージ率tPGR
を全開パージ率PG100により除算することによって
パージ制御弁17の駆動パルスのデューティ比DPG
(=(tPGR/PG100)・100)が算出され
る。次いでステップ210では全開パージ率PG100
にデューティ比DPGを乗算することによって実際のパ
ージ率PGR(=PG100・(DPG/100))が
算出される。
【0052】次いでステップ21からステップ220
では燃料ベーパのパージ作用によりエンジンストールを
生じたときのパージ制御が行われる。即ち、ステップ
1では機関回転数NEが450r.p.m.以下になったか
否か、即ちエンジンストールを生じる直前であるか否か
が判別される。NE<450r.p.m.のとき、即ちエンジ
ンストールを生じる直前であるときにはステップ21
に進んでパージ作用によりエンジンストールが生じたか
否かの判断が完了したことを示す判断完了フラグXDが
リセット(XD=0)されているか否かが判別される。
NE<450r.p.m.となった後初めてステップ212に
進んだときには判断完了フラグXDはリセットされてい
るのでステップ213に進む。
【0053】ステップ213では判断完了フラグXDが
セット(XD=1)され、次いでステップ214ではA
/Fセンサ31の出力信号に基づいて空燃比A/Fが1
0.0以下になったか否かが判別される。A/F>1
0.0のときには燃料ベーパのパージ作用によってエン
ジンストールが発生したのではないと判断され、ステッ
プ216にジャンプしてデューティ比DPGが零とさ
れ、パージ率PGRが零とされる。
【0054】一方、ステップ214においてA/F<1
0.0であると判別されたとき、即ち燃料ベーパのパー
ジ作用によりエンジンストールが生じたと判断されたと
きにはステップ215に進んでPGROおよびDPGO
が零とされる。次いでステップ216に進む。判定完了
フラグXDが一旦セットされるとその後はステップ21
2からステップ216にジャンプする。
【0055】エンジンストールが生じた後にエンジンが
再始動されるとこのときにはパージ作用は停止されてい
るので、即ちステップ205ではPGR=0であると判
断されるのでステップ206に進んでPGROが再開パ
ージ率PGRとされる。燃料ベーパのパージ作用によっ
てエンジンストールを生じた場合には上述したようにP
GRO=0となっており、従ってこのときには再開パー
ジ率PGRが零とされる。
【0056】一方、エンジンが再始動せしめられるとス
テップ211からステップ217に進んで機関回転数N
Eが500r.p.m よりも高くなったか否かが判別され
る。NE≦500r.p.m のときはステップ219にジャ
ンプして判定完了フラグXDがリセットされているか否
かが判別される。このときには判定完了フラグXDがセ
ットされているのでステップ216に進み、デューティ
比DPGおよびパージ率PGRが零とされる。従ってこ
のときにはまだパージ作用が開始されない。
【0057】次いでステップ217においてNE>50
0r.p.m になったと判断されたときにはステップ218
に進んで判定完了フラグXDがリセットされる。判定完
了フラグXDがリセットされるとステップ219からス
テップ220に進んで現在のパージ率PGRがPGRO
とされ、現在のデューティ比DPGがDPGOとされ
る。次いでステップ221に進む。このときにはデュー
ティ比DPGが小さな値となっており、斯くしてパージ
作用が開始されることになる。次いでパージ率PGRが
徐々に増大せしめられる。
【0058】一方、燃料ベーパのパージ作用以外の理由
でもってエンジンストールが生じた場合には前述したよ
うにステップ214からステップ216にジャンプする
のでPGROおよびDPGOは零にならない。従ってこ
のときにはエンジンストールが発生したときのパージ率
PGROでもってパージが再開されることになる。な
お、ステップ221では図8に示されるパージ制御弁1
7の駆動処理が行われる。
【0059】
【発明の効果】エンジンストール後エンジンを再始動し
たときに再びエンジンストールが発生するのを阻止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】空燃比フィードバック補正係数FAFを算出す
るためのフローチャートである。
【図3】空燃比フィードバック補正係数FAFの変化を
示す図である。
【図4】パージ率PGRの変化を示すタイムチャートで
ある。
【図5】パージ率PGR等の変化を示すタイムチャート
である。
【図6】パージ制御を行うための第1実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図7】パージ制御を行うための第1実施例を示すフロ
ーチャートである。
【図8】パージ制御弁の駆動処理を行うためのフローチ
ャートである。
【図9】燃料噴射時間を算出するためのフローチャート
である。
【図10】A/Fセンサの発生する電流Iと空燃比A/
Fとの関係を示す図である。
【図11】空燃比フィードバック補正係数FAFを算出
するためのフローチャートである。
【図12】パージ制御を行うための第2実施例を示すフ
ローチャートである。
【図13】パージ制御を行うための第2実施例を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
4…燃料噴射弁 5…サージタンク 11…キャニスタ 17…パージ制御弁 31…空燃比センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 45/00 301 F02D 45/00 301L (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 301 F02D 41/02 301 F02D 41/14 310 F02D 41/22 305 F02D 45/00 301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発燃料を一時的に蓄えるキャニスタと
    吸気通路とを連結するパージ通路内にパージ制御弁を配
    置し、吸気通路内への燃料ベーパのパージ率が機関の運
    転状態により定まるパージ率となるようにパージ制御弁
    の開弁量を制御するようにした内燃機関の蒸発燃料処理
    装置において、燃料ベーパのパージ作用によりエンジン
    ストールが生じたか否かを判断する判断手段を具備し、
    燃料ベーパのパージ作用によりエンジンストールが生じ
    たと判断された後にエンジンが再始動されるときにはエ
    ンジンストールが生じたときのパージ率よりも低いパー
    ジ率でもってパージ作用を再開し、燃料ベーパのパージ
    作用以外の理由によりエンジンストールが生じたと判断
    された後にエンジンが再始動されるときにはエンジンス
    トールが生じたときのパージ率でもってパージ作用を再
    開するようにした内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  2. 【請求項2】 燃料ベーパのパージ作用によりエンジン
    ストールが生じたと判断された後にエンジンが再始動さ
    れるときにはパージ率を零から徐々に増大させるように
    した請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  3. 【請求項3】 蒸発燃料を一時的に蓄えるキャニスタと
    吸気通路とを連結するパージ通路内にパージ制御弁を配
    置し、吸気通路内への燃料ベーパのパージ率が機関の運
    転状態により定まるパージ率となるようにパージ制御弁
    の開弁量を制御するようにした内燃機関の蒸発燃料処理
    装置において、燃料ベーパのパージ作用によりエンジン
    ストールが生じたか否かを判断する判断手段を具備し、
    判断手段は、機関負荷が予め定められた負荷よりも低
    いときにエンジンストールが生じたときには燃料ベーパ
    の作用によりエンジンストールが生じたと判断し、燃料
    ベーパのパージ作用によりエンジンストールが生じたと
    判断された後にエンジンが再始動されるときにはエンジ
    ンストールが生じたときのパージ率よりも低いパージ率
    でもってパージ作用を再開するようにした内燃機関の蒸
    発燃料処理装置。
  4. 【請求項4】 蒸発燃料を一時的に蓄えるキャニスタと
    吸気通路とを連結するパージ通路内にパージ制御弁を配
    置し、吸気通路内への燃料ベーパのパージ率が機関の運
    転状態により定まるパージ率となるようにパージ制御弁
    の開弁量を制御するようにした内燃機関の蒸発燃料処理
    装置において、燃料ベーパのパージ作 用によりエンジン
    ストールが生じたか否かを判断する判断手段と、空燃比
    を検出するための空燃比検出手段を具備し、判断手
    段は、エンジンストールが発生する直前の空燃比が予め
    定められた空燃比よりも小さいときには燃料ベーパのパ
    ージ作用によりエンジンストールが生じたと判断し、燃
    料ベーパのパージ作用によりエンジンストールが生じた
    と判断された後にエンジンが再始動されるときにはエン
    ジンストールが生じたときのパージ率よりも低いパージ
    率でもってパージ作用を再開するようにした内燃機関の
    蒸発燃料処理装置。
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