JP2001040497A - 錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電子部品 - Google Patents
錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電子部品Info
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Abstract
金皮膜及び該皮膜で被覆された電子部品を提供する。 【解決手段】 炭素含有量が0.3重量%以下であり、
ビスマス含有量が0.1〜10重量%である錫−ビスマ
ス合金皮膜及び該皮膜で被覆された電子部品。
Description
性を有する錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電
子部品に関する。
接合することが行われている。また、ハンダ接合を良好
に行うためにハンダ接合に先立って、電子部品にハンダ
下地として、ハンダめっきを施すことが行われている。
には、従来より錫−鉛合金が広く用いられてきた。錫−
鉛合金は優れたハンダ付け性を有しているが、有害な鉛
が含まれているため、鉛を含まないハンダめっき材料が
要望されてきた。ハンダめっき材料には錫も用いられて
きたが、ホイスカーが発生するため、回路を短絡させる
原因となりやすく適切な材料ではない。
錫−銀合金めっき、錫−インジウム合金めっき及び錫−
亜鉛合金めっきが提案された。しかし、錫−銀合金めっ
きは、該合金めっき浴に合金めっき析出のために強力な
錯化剤を使用するので、浴管理が煩雑であり、また高価
な銀を用いるので、得られる皮膜が高価であるという欠
点があった。また錫−インジウム合金めっきは、皮膜の
融点が低いため、ハンダ接合したときの接合強度が低
く、価格も高いという欠点があった。さらに錫−亜鉛合
金めっきは、皮膜が酸化し易いため、空気中でのハンダ
付けが困難であるという欠点があった。このような状況
から、鉛を含まないハンダめっきとして錫−ビスマス合
金めっきが要望されている。
めっき浴としては、特開昭63-14887号公報にアルカンス
ルホン酸浴、特公平2-88789号公報に硫酸浴とアルカン
スルホン酸浴、特表平3-503068号公報にアルカンスルホ
ン酸浴、特開平6-63110号公報に硫酸浴とアルカンスル
ホン酸浴、また特開平8-225985号公報に有機リン化合物
浴が開示されている。これらの浴から得られる錫−ビス
マス合金めっき皮膜は、合金中のビスマス含有量が10
重量%以上(例えば特開昭63-14887号公報、特公平2-88
789号公報および特公平2-88789号公報の各浴から得られ
る皮膜では、それぞれ30〜50重量%、35〜40重量%およ
び10〜30重量%)であり、130〜160℃程度の融点を有す
る低融点ハンダ付け用であるので、180℃程度の融点を
有する皮膜が得られる錫−鉛合金めっき浴の代替品とし
ては使用することができない。
はそれ以上の融点を有する錫−ビスマス合金めっき皮膜
を得る浴としては、特開平8-260185号公報に硫酸浴とア
ルカンスルホン酸浴、特開平8-260186号公報に硫酸浴と
アルカンスルホン酸浴、特開平8-260187号公報に硫酸
浴、特開平10-81991号公報に硫酸浴とアルカンスルホン
酸浴、また特開平10-317184号公報にアルカンスルホン
酸浴が開示されている。
記文献に記載のめっき浴から得られた皮膜のハンダ付け
性を調査したところ、加熱処理後のハンダ付け性の劣化
が著しく、所望するハンダ付け性が得られなかった。一
般的に、めっき皮膜のハンダ付け性は、皮膜の金属組
成、結晶サイズ、平滑性、皮膜中の不純物に影響され
る。ハンダ付けの信頼性の目安とされる加熱処理後のハ
ンダ付け性は、ハンダ付け性に優れている錫−鉛合金め
っき皮膜の場合、皮膜に光沢があるからといって良いと
は限らない。本発明の目的は、加熱処理後のハンダ付け
性に優れた錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電
子部品を提供することにある。
ねた結果、錫−ビスマス合金めっき皮膜中の不純物炭素
の含有量を特定量以下に抑えるとともに、ビスマス含有
量を特定範囲とすることにより上記目的を達成できるこ
とを見出した。
量%以下であり、ビスマス含有量が0.1〜10重量%
である錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電子部
品を提供する。
皮膜で被覆された電子部品は、リードフレーム、コネク
ター、チップコンデンサー、チップ抵抗器等の電子部品
に電気めっきにより錫−ビスマス合金めっき皮膜を形成
することにより製造される。こうして形成される錫−ビ
スマス合金めっき皮膜は、炭素含有量が0.3重量%以
下であり、ビスマス含有量が0.1〜10重量%のもの
である。なお、残部は錫である。
っき皮膜は、不純物として炭素を含有している。めっき
直後では、炭素は皮膜表面にほとんど存在しないため、
ハンダ付け性を阻害しない。しかし、室温で長期間保存
した場合やハンダ付けの信頼性を評価するために加熱処
理した後では、室温での拡散や加熱による熱拡散が起こ
り、炭素が皮膜表面に浮上し、ハンダ付け性が著しく阻
害される。本発明者は、錫−ビスマス合金めっき皮膜中
の炭素含有量を0.3重量%以下に抑えると、加熱処理
後の皮膜のハンダ付け性が格段に向上することを見出し
た。
ビスマス含有量が57重量%まではビスマス含有量が増
加するに従って融点が低くなる。ハンダ付け性は、融点
が低い方が一般的には良いが、ビスマス含有量によって
も影響を受ける。すなわち、ビスマス含有量が多くなる
に従って皮膜が脆くなり、電子部品のハンダ接合時の接
合強度が低下する。ビスマス含有量が10重量%より多
くなると、錫−ビスマス合金めっき皮膜が被覆された、
リードフレームやコネクターでは、リード部を成形する
際に皮膜にクラックが発生し易く、これが原因となって
皮膜の耐食性やハンダ付け性が低下する。また錫−ビス
マス合金めっき皮膜が被覆された、チップコンデンサー
やチップ抵抗器では、部品同士の物理的接触で皮膜が剥
離し易くなる。
ホイスカーが発生するが、本発明者は、錫−ビスマス合
金めっき皮膜中のビスマス含有量が0.1重量%以上で
あると、ホイスカーの発生が防止されることを見出し
た。このような観点から、本発明に用いられる錫−ビス
マス合金めっき皮膜中のビスマス含有量は0.1〜10
重量%の範囲でなければならない。
さは、ハンダ下地としての目的に適っていれば特に制限
はないが、1〜30μmが好ましい。厚さが1μmより
小さいと、ハンダ付け性が低下し易くなり、30μmよ
り大きいとそれに見合うハンダ付け性の向上が得られず
不経済である。
により形成する際のめっき方法として、ラック式めっき
法、バレル式めっき法、オーバーフロー式めっき法、ジ
ェット式めっき法等慣用の方法を用いることができる。
合金めっき皮膜が得られる限り制約はない。例えば(A)
アルカンスルホン酸第一錫塩及びアルカノールスルホン
酸第一錫塩から選ばれる少なくとも1種、(B)アルカン
スルホン酸ビスマス塩及びアルカノールスルホン酸ビス
マス塩から選ばれる少なくとも1種、(C)アルカンスル
ホン酸及びアルカノールスルホン酸から選ばれる少なく
とも1種、(D)非イオン性界面活性剤、(E)上記錫塩の酸
化防止剤及び(F)モノヒドロキシナフタレン化合物等を
含む浴が挙げられる。このめっき浴は、結晶組織が緻密
で、めっきムラやめっきヤケがなく、かつハンダ付け性
がいっそう向上した皮膜を得ることができる。上記のめ
っき浴において、(A)〜(F)成分の具体例は次のと
おりである。
カノールスルホン酸第一錫塩:アルカンスルホン酸第一
錫塩としては、例えばメタンスルホン酸第一錫、エタン
スルホン酸第一錫、プロパンスルホン酸第一錫、2−プ
ロパンスルホン酸第一錫等が挙げられる。またアルカノ
ールスルホン酸第一錫塩としては、例えばヒドロキシメ
タンスルホン酸第一錫、2−ヒドロキシエタン−1−ス
ルホン酸第一錫、2−ヒドロキシブタン−1−スルホン
酸第一錫等が挙げられる。これらは1種単独で用いても
よいし、2種以上混合して用いてもよい。これらの塩の
めっき浴中の含有量は、金属錫として、好ましくは5〜
100g/L(リットル、以下同じ)、さらに好ましく
は10〜60g/Lである。
ルカノールスルホン酸ビスマス塩:アルカンスルホン酸
ビスマス塩としては、例えばメタンスルホン酸ビスマ
ス、エタンスルホン酸ビスマス、プロパンスルホン酸ビ
スマス、2−プロパンスルホン酸ビスマス等が挙げられ
る。またアルカノールスルホン酸ビスマス塩としては、
例えば、ヒドロキシメタンスルホン酸ビスマス、2−ヒ
ドロキシエタン−1−スルホン酸ビスマス、2−ヒドロ
キシブタン−1−スルホン酸ビスマス等が挙げられる。
これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して
用いてもよい。これらの塩のめっき浴中の含有量は、得
られる皮膜中のビスマス含有量が0.1〜10重量%と
なるような量であればよく、具体的には、金属ビスマス
として、好ましくは0.1〜30g/L、さらに好まし
くは1〜20g/Lである。
スルホン酸:アルカンスルホン酸またはアルカノールス
ルホン酸は、上記錫塩およびビスマス塩の錯化剤とし
て、また、浴中の電気伝導成分としての役割を果たす。
アルカンスルホン酸としては、例えばメタンスルホン
酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、2−プロ
パンスルホン酸等が挙げられる。またアルカノールスル
ホン酸としては、ヒドロキシメタンスルホン酸、2−ヒ
ドロキシエタン−1−スルホン酸、2−ヒドロキシブタ
ン−1−スルホン酸等が挙げられる。これらは1種単独
で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。こ
れらのめっき浴中の含有量は特に限定されないが、好ま
しくは30〜500g/L、さらに好ましくは100〜
250g/Lである。
界面活性剤としては公知の非イオン性界面活性剤、例え
ばC1〜C20のアルカノール、フェノール、ナフトー
ル、ビスフェノール類、C1〜C25のアルキルフェノ
ール、アリールアルキルフェノール、C1〜C25のア
ルキルナフトール、C1〜C25のアルコキシル化リン
酸またはその塩、ソルビタンエステル、スチレン化フェ
ノール、ポリアルキレングリコール、C1〜C22の脂
肪族アミン、C1〜C22の脂肪族アミド等に、エチレ
ンオキサイド(EO)および/またはプロピレンオキサ
イド(PO)を2〜300モル付加縮合させたもの;C
1〜C25のアルコキシル化リン酸またはその塩;一般
式(1): RN(R’)2→O (1) 〔式中、RはC5〜C25のアルキル基または−CON
HR"(R"はC1〜C5のアルキレン基を表す)を表
し、R’はC1〜C5のアルキル基で同一でもよいし、
異なっていてもよい。〕で表されるアミンオキサイド等
が挙げられる。
品名で例示すると、エマルゲン911(花王製)、エマ
ルゲン950(花王製)、レオドールTWP12(花王
製)、ニッサンナイミーンS−220(日本油脂製)、
ノイゲンET−147(第一工業製薬製)、ノイゲンE
A−157(第一工業製薬製)、エパン485(第一工
業製薬製)、ラミゲンES60(第一工業製薬製)、プ
ライサーフ215C(第一工業製薬製)、ノニポールソ
フトDO−70(三洋化成製)、ニューポールPE−7
8(三洋化成製)、ファスファノールLE−500(東
邦化学工業製)等が挙げられる。
で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。非
イオン性界面活性剤のめっき浴中の含有量は特に限定さ
れないが、好ましくは0.5〜50g/L、さらに好ま
しくは1〜20g/Lである。
例えばアスコルビン酸またはその塩(塩の種類として
は、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩
等)、ハイドロキノン、クレゾールスルホン酸またはそ
の塩(塩の種類としては、例えばナトリウム、カリウム
等のアルカリ金属塩等)、フェノールスルホン酸または
その塩(塩の種類としては、例えばナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属塩等)、ピロカテコール、レゾルシ
ン、フロログルシン等が挙げられる。これらは1種単独
で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。酸
化防止剤のめっき浴中の含有量は特に限定されないが、
好ましくは0.1〜25g/L、さらに好ましくは0.
5〜10g/Lである。
モノヒドロキシナフタレン化合物は、浴中の有機物の共
析を抑制し、皮膜の錫−ビスマス合金組成を安定化させ
るとともに、皮膜中への不純物炭素の混入を抑制する作
用を有する。モノヒドロキシナフタレン化合物は、ヒド
ロキシル基を1個有するほか、例えば、カルボン酸基、
スルホン酸基、アルデヒド基等の置換基を有していても
いなくてもよい。具体例としては、1−ナフトール、2
−ナフトール、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、3−
ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、1−ナフトール−3,6
−ジスルホン酸、2−ナフトール−3,6−ジスルホン
酸、ナフトールグリーンB,1−ナフトールベンゼイ
ン、α−ナフトールオレンジ、α−ナフトールフタレイ
ン、1−ナフトールー2−スルホン酸、1−ナフトール
−4−スルホン酸、1−ナフトール−8−スルホン酸、
2−ナフトール−6−スルホン酸、2−ヒドロキシ−1
−ナフトアルデヒド、6−ヒドロキシ−2−ナフタレン
スルホン酸、3−ヒドロキシ−ナフトエ酸メチルエステ
ル、3−アミノ−2−ナフトール、5−アミノ−1−ナ
フトール、8−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジス
ルホン酸、1−アミノ−2−ナフトール、1−アミノ−
ナフトール−4−スルホン酸、2−アミノ−5−ナフト
ール−7−スルホン酸またはそれらの塩(塩の種類とし
ては、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩
等)などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよ
いし、2種以上混合して用いてもよい。モノヒドロキシ
ナフタレン化合物のめっき浴中の含有量は特に限定され
ないが、好ましくは0.01〜10g/L、さらに好ま
しくは0.1〜5g/Lである。
グルコン酸、酒石酸、フマル酸等の有機カルボン酸)、
光沢剤[例えばベンザルアセトン、(メタ)アクリル
酸、o−クロロベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒ
ド、パラアセトアルデヒド、2−メルカプトベンゾチア
ゾール等]や、皮膜の合金組成安定化等のためにアニオ
ン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等
を、本発明の効果を損なわない範囲の量で含有してもよ
い。
流密度、浴温等のめっき条件は、用いる浴の種類や所望
する皮膜厚さ等に応じて適宜選定すればよい。例えば陽
極としては、錫や錫−ビスマス合金等の可溶性陽極の他
に、白金、ロジウムやこれらの金属で被覆されたチタン
またはタンタル等の不溶性陽極を使用することができ
る。なお、陰極は電子部品である。めっき浴の温度(以
下、浴温という)は10〜70℃、好ましくは20〜5
0℃である。
dm2の範囲であり、好ましくはバレル式めっきでは
0.2〜1A/dm2、ラック式めっきでは0.5〜4
A/dm2、オーバーフロー式めっきでは4〜30A/
dm2、ジエツト式めっきでは30〜60A/dm2であ
る。
っき皮膜を電子部品に被覆する際、その構成材料に応じ
て、電子部品に耐熱性や耐食性を付与するために、錫−
ビスマス合金めっき皮膜の下地として、電気めっき又は
無電解めっきにより銅、ニッケル又はそれらの合金のめ
っきを施すことができる。
き皮膜は電子部品のみならず、他の分野でのハンダ下地
用としても用いることができる。このようにして、有害
な鉛を含まない、安価で優れたハンダ付け性を有する錫
−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電子部品を得る
ことができる。
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
IP(Dual Inline Packageの略称)24ピン(板厚0.2
5mm)リードフレームを、アルカリ脱脂、水洗、アル
カリ電解脱脂、水洗、10重量%硫酸浸漬、水洗、乾燥
の順で処理したものを試料とした。該試料を下記組成の
めっき浴及びめっき条件でめっきした。 めっき浴: メタンスルホン酸第一錫(錫として) 40g/L メタンスルホン酸ビスマス(ビスマスとして) 3.5g/L メタンスルホン酸 150g/L ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 10g/L ピロカテコール 1.0g/L 1−ナフトール 0.5g/L めっき条件: 浴温 40℃ 陰極電流密度 12A/dm2 得られた皮膜は、灰白色無光沢で、厚さが25μmであ
り、皮膜のビスマス含有量は2.5重量%、炭素含有量
は0.003重量%であった。
条件でめっきした。 めっき浴: メタンスルホン酸第一錫(錫として) 25g/L メタンスルホン酸ビスマス(ビスマスとして) 5.0g/L メタンスルホン酸 120g/L ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 10g/L ピロカテコール 0.5g/L 2−ナフトール 0.3g/L ベンザルアセトン 0.5g/L メタクリル酸 2.0g/L めっき条件: 浴温 25℃ 陰極電流密度 5A/dm2 得られた皮膜は、灰白色光沢で、厚さが10μmであ
り、皮膜のビスマス含有量は6.4重量%、炭素含有量
は0.15重量%であった。
条件でめっきした。 めっき浴: 2−ヒドロキシエタン−1−スルホン酸第一錫(錫として) 20g/L 2−ヒドロキシエタン−1−スルホン酸ビスマス(ビスマスとして) 6.0g/L 2−ヒドロキシエタン−1−スルホン酸 100g/L ポリオキシエチレンアルキルアミン 5g/L レゾルシン 0.5g/L 5−アミノ−1−ナフトール 0.2g/L めっき条件: 浴温 30℃ 陰極電流密度 4A/dm2 得られた皮膜は、灰白色光沢で、厚さが1.5μmであ
り、皮膜のビスマス含有量は2.8重量%、炭素含有量
は0.005重量%であった。
フレームの代わりに、厚さ2μmのニッケルめっきを施
したオーリン195(銅)製24ピンリードフレームを用
いた他は実施例1と同様に処理して試料を作製した。こ
の試料に下記のめっき浴およびめっき条件でめっきし
た。 めっき浴: メタンスルホン酸第一錫(錫として) 55g/L メタンスルホン酸ビスマス(ビスマスとして) 5.6g/L メタンスルホン酸 250g/L ポリオキシエチレンラウリルエーテル 12g/L アスコルビン酸 0.5g/L 1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸 0.8g/L ベンザルアセトン 0.5g/L めっき条件: 浴温 45℃ 陰極電流密度 18A/dm2 得られた皮膜は、灰白色光沢で、厚さが12μmであ
り、皮膜のビスマス含有量は1.2重量%、炭素含有量
は0.11重量%であった。
条件でめっきした。 めっき浴: エタンスルホン酸第一錫(錫として) 40g/L エタンスルホン酸ビスマス(ビスマスとして) 7.0g/L エタンスルホン酸 120g/L ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 3g/L レゾルシン 0.5g/L 2−ナフトール 0.2g/L めっき条件: 浴温 30℃ 陰極電流密度 2.5A/dm2 得られた皮膜は、灰白色光沢で、厚さが7μmであり、
皮膜のビスマス含有量は8.3重量%、炭素含有量は
0.008重量%であった。
条件でめっきした。 めっき浴: メタンスルホン酸第一錫(錫として) 40g/L メタンスルホン酸ビスマス(ビスマスとして) 5.0g/L メタンスルホン酸 70g/L ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 10g/L o−クロロベンズアルデヒド 0.1g/L 1−ナフトアルデヒド 0.4g/L パラアセトアルデヒド 6.0g/L めっき条件: 浴温 25℃ 陰極電流密度 10A/dm2 得られた皮膜は、灰色光沢で、厚さが10μmであり、
皮膜のビスマス含有量は1.5重量%、炭素含有量は
0.56重量%であった。
条件でめっきした。 めっき浴: メタンスルホン酸第一錫(錫として) 15g/L メタンスルホン酸ビスマス(ビスマスとして) 5.0g/L メタンスルホン酸 200g/L ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 5g/L 2−メルカプトベンゾチアゾール 2g/L アクリル酸 0.5g/L めっき条件: 浴温 25℃ 陰極電流密度 2A/dm2 得られた皮膜は、灰色光沢で、厚さが23μmであり、
皮膜のビスマス含有量は5.4重量%、炭素含有量は
0.43重量%であった。
条件でめっきした。 硫酸錫(錫として) 15g/L 硫酸ビスマス(ビスマスとして) 2g/L 硫酸 100g/L ポリオキシアルキレンアルキルエーテル 5g/L めっき条件: 浴温 30℃ 陰極電流密度 2A/dm2 得られた皮膜は、灰色半光沢で、厚さが4μmであり、
皮膜のビスマス含有量は8.5重量%、炭素含有量は
0.32重量%であった。
次の方法でハンダ付け性を評価した。めっきを施したリ
ードフレームを熱風炉で150℃で168時間加熱した
後、リードフレームの外部リード部を5mmの長さに切
断し試料とした。
ダの商品名、組成は錫:94.25重量%、銀:2.0
重量%、銅:0.75重量%、ビスマス:3.0重量
%)を溶融して250℃に保持したハンダ浴に、ラピッ
クスR(ニホンハンダ製、非活性タイプのロジンフラッ
クス)を塗布した上記試料を10秒間浸漬し、メニスコ
グラフ法によるゼロクロスタイム(ハンダ付け性評価用
試料を溶融ハンダ槽に浸漬し始めた後、溶融ハンダ液に
よる浮力と引力とが同一となるまでの時間で、この時間
が短いほど、ハンダ付け性が良好と判断する。)を測定
した。さらに、10秒間浸漬した上記試料を40倍の顕
微鏡で観察し、次の基準でハンダ濡れ外観を評価した。
り。 △:濡れ面積95〜70%でピット多数あり。 結果を表1に示す。
ス合金めっき皮膜被覆電子部品の皮膜は、めっきムラや
めっきヤケがなく、皮膜の結晶が緻密であり、また炭素
含有量が0.3重量%以下と低いため、加熱処理後であ
ってもゼロクロスタイムが短く、ハンダ濡れ外観も良好
で、優れたハンダ付け性を示した。一方、各比較例で得
られた錫−ビスマス合金めっき皮膜被覆電子部品の皮膜
は、炭素含有量が0.3重量%を超えているため、ゼロ
クロスタイムが全実施例の平均値の4倍以上であり、ハ
ンダ濡れ外観も劣悪で、ハンダ付け性が劣っていた。
っき皮膜は、皮膜の結晶が緻密であるため、めっきムラ
やめっきヤケがなく、また炭素含有量が0.3重量%以
下と低いため、長期間の保存後や加熱処理後、またスチ
ームエージング後でも優れたハンダ付け性を示す。この
ため、有害な鉛を含むハンダめっきに代替することがで
き、人体に対する安全面およびコスト面から産業上極め
て有用である。またビスマス含有量が0.1〜10重量%の
範囲にあるので、錫−鉛合金めっき皮膜に代替できる融
点を有する。したがって本発明で使用される錫−ビスマ
ス合金めっき皮膜は電子部品の被覆に好適である。
Claims (2)
- 【請求項1】 炭素含有量が0.3重量%以下であり、
ビスマス含有量が0.1〜10重量%である錫−ビスマ
ス合金めっき皮膜で被覆された電子部品。 - 【請求項2】 皮膜の厚さが1〜30μmである請求項
1に記載の電子部品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP21275499A JP2001040497A (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | 錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21275499A JP2001040497A (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | 錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電子部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001040497A true JP2001040497A (ja) | 2001-02-13 |
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ID=16627870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21275499A Pending JP2001040497A (ja) | 1999-07-27 | 1999-07-27 | 錫−ビスマス合金めっき皮膜で被覆された電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001040497A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006193778A (ja) * | 2005-01-13 | 2006-07-27 | Fujitsu Ltd | 電子部品のSnめっき皮膜 |
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1999
- 1999-07-27 JP JP21275499A patent/JP2001040497A/ja active Pending
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