JPH0995794A - 皮膜物性改質用スズ、及びスズ―鉛合金メッキ浴 - Google Patents

皮膜物性改質用スズ、及びスズ―鉛合金メッキ浴

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JPH0995794A
JPH0995794A JP27833195A JP27833195A JPH0995794A JP H0995794 A JPH0995794 A JP H0995794A JP 27833195 A JP27833195 A JP 27833195A JP 27833195 A JP27833195 A JP 27833195A JP H0995794 A JPH0995794 A JP H0995794A
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清貴 辻
Hiroki Hara
太樹 原
Kazumasa Fujimura
一正 藤村
Seiji Masaki
征史 正木
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Daiwa Kasei Kenkyusho KK
Ishihara Chemical Co Ltd
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Daiwa Kasei Kenkyusho KK
Ishihara Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スズ、又はハンダメッキ皮膜の展延性や接合
強度などの皮膜物性を改質する。 【解決手段】 有機スルホン酸にスズ塩、又はスズ塩と
鉛塩の混合物を加えたものを基本組成とするメッキ浴
に、下記の一般式(I)で表されるトリアルキルベンジル
アンモニウム塩類を添加する。 【化1】 (式(I)中、R1はメチル及びエチルのいずれか;R2
メチル及びエチルのいずれか;R3はC8〜C18アルキ
ル;R4は水素、メチル、ハロゲン、CF3、CCl3、C
3;X-はC1〜C5アルキルスルホネート、ハロゲン、
アセテートなどの種々のアニオンである;nは0〜3の
整数である。) これにより、実装時の後加工でメッキ皮膜にクラックが
生じることなどを防止し、接合強度を高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスズメッキ浴、及びスズ
―鉛合金メッキ浴に関し、電着皮膜の展延性、接合強
度、硬度などの皮膜物性を有効に改質できるものを提供
する。
【0002】
【発明の背景】近年、スズ―鉛合金メッキ(即ち、ハンダ
メッキ)、又はスズメッキはハンダ付け性を向上するた
めの皮膜やエッチングレジスト用の皮膜として、半導体
デバイスなどの電子工業や弱電工業用の部品等に広く利
用されている。そして、このハンダ又はスズメッキの分
野では、腐食性や毒性が激しいホウフッ化物浴に替え
て、毒性が比較的弱く、腐食性も少ない有機スルホン酸
を用いるメッキ浴が開発され、この有機スルホン酸浴に
よるハンダ又はスズメッキの技術が工業的に活用されて
いる。
【0003】
【従来の技術】本出願人は、先に、特開昭59―182
986号公報で、スズ塩と、又はスズ塩及び鉛塩と、有
機スルホン酸から成る基本浴に、所定のノニオン系界面
活性剤と平滑剤を加えたスズ、及びスズ―鉛合金メッキ
浴を先に他の出願人と共同で開示した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】例えば、半導体部品を
プリント基板などにリフローソルダリング等により実装
する場合、先ず、半導体部品のリードにハンダメッキ、
又はスズメッキを施して、銅合金或は42合金製などの
リードとプリント基板の銅箔パターンとの接合強度を強
固に高めている。この半導体部品の実装工程において
は、メッキしたリードの全体を折り曲げたり、切断する
などの後加工がよく行われるが、この後加工では、皮膜
自体の展延性を高めて、リードを覆うメッキ皮膜にクラ
ックが発生するなどの弊害を生じないようにすることが
要求される。
【0005】一方、前記従来技術のハンダ又はスズメッ
キ浴は、所定のノニオン系界面活性剤と平滑剤の作用に
より、メッキ浴の分散性を向上し、緻密で平滑なメッキ
皮膜を得ることを特徴とするが、実装時の後加工におい
て、上記接合強度や皮膜の展延性などに関するメッキ皮
膜の物性を改善することを積極的に問題にしたものでは
ない。
【0006】そこで、本発明は、有機スルホン酸系の基
本ハンダ又はスズメッキ浴において、メッキ皮膜の展延
性やハンダ接合強度などの皮膜物性を改質して、半導体
チップなどの実装の信頼性を高めることを技術的課題と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記従来技術の公開公報
には、有機スルホン酸のスズ、又はハンダメッキ浴に前
述したノニオン系界面活性剤や平滑剤を加えることの外
に、さらに、カチオン系界面活性剤や両性界面活性剤を
補助的に添加できることが記載されている。
【0008】本発明者らは、このカチオン系界面活性剤
の具体例の中で述べられているトリアルキルベンジルア
ンモニウム塩類に着目して鋭意研究を重ねた結果、当該
塩類のうちでも特定の化合物を添加すると、ハンダ接合
強度などに影響を及ぼすこと、さらには、この特定のア
ンモニウム塩類に加えて、所定の芳香族スルホン酸類を
補助的に添加すると、メッキ皮膜の展延性や硬度への影
響をさらに促進できることを見い出し、本発明を完成し
た。
【0009】即ち、本発明1は、(A)第一スズ塩と、第
一スズ塩及び鉛塩の混合物とのいずれかよりなる可溶性
金属塩、(B)アルカンスルホン酸、アルカノールスルホ
ン酸などの有機スルホン酸、(C)次の一般式(I)で表さ
れる特定のトリアルキルベンジルアンモニウム塩類から
成る皮膜物性改質剤
【0010】
【化2】
【0011】(式(I)中、R1はメチル及びエチルのいず
れか;R2はメチル及びエチルのいずれか;R3はC8
18アルキル;R4は水素、メチル、ハロゲン、CF3
CCl3、CI3;X-はC1〜C5アルキルスルホネー
ト、ハロゲン、アセテートなどの種々のアニオン;nは
0〜3の整数である。)を含有することを特徴とする皮膜
物性改質用スズ、及びスズ―鉛合金メッキ浴である。
【0012】本発明2は、上記本発明1において、ベン
ゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、及びこれらの
誘導体からなる群より選ばれた芳香族スルホン酸類を添
加することを特徴とするものである。
【0013】本発明3は、上記本発明1又は2におい
て、ノニオン系界面活性剤を添加することを特徴とする
ものである。
【0014】本発明4は、上記本発明1〜3のいずれか
において、平滑剤を添加することを特徴とするものであ
る。
【0015】上記本発明5は、上記本発明1〜4のいず
れかにおいて、酸化防止剤を添加することを特徴とする
ものである。
【0016】上記本発明1は、有機スルホン酸、即ち、
アルカンスルホン酸又はアルカノールスルホン酸に、ス
ズ供給源、或はスズと鉛の供給源を加えたものを基本組
成とするメッキ浴であり、この基本メッキ浴に所定の上
記トリアルキルベンジルアンモニウム塩類をメッキ皮膜
の物性改質剤として添加したものである。
【0017】上記トリアルキルベンジルアンモニウム塩
類において、二つのアルキル基は夫々メチル又はエチル
であり、残りのアルキル基はC818アルキルである。
また、ベンジル基の芳香環は、メチル、フルオロ、クロ
ロなどの所定の置換基が1〜3個結合した置換ベンゼン
環か、無置換ベンゼン環である。一方、上記塩類のアニ
オン部分X-としては、例えば、メチルスルホネート、
クロライド、ブロマイド、アセテートなどが挙げられる
が、これらに限らず、種々のアニオンが選択できる。
【0018】上記トリアルキルベンジルアンモニウム塩
類の具体例を挙げると、下記の通りである。 (1)(ベンジル)ジメチルテトラデシルアンモニウム塩 (2)(ベンジル)ジメチルドデシルアンモニウム塩 (3)(ベンジル)ジエチルオクチルアンモニウム塩 (4)((トリフルオロメチル)フェニルメチル)ジメチルド
デシルアンモニウム塩 (5)(ベンジル)エチルメチルオクタデシルアンモニウム
塩 (6)(ベンジル)ジメチルオクタデシルアンモニウム塩 (7)(モノクロロフェニルメチル)ジメチルヘキサデシル
アンモニウム塩 (8)(ベンジル)ジメチルデシルアンモニウム塩 (9)(ベンジル)ジエチルデシルアンモニウム塩 (10)(ベンジル)ジメチルテトラデシルアンモニウム塩
【0019】上記トリアルキルジベンジルアンモニウム
塩類は単用又は併用でき、その添加量は、メッキ浴全体
に対して、一般に0.01〜50g/l、好ましくは0.
1〜5g/lである。
【0020】前記芳香族スルホン酸類は、皮膜物性改質
の観点から上記トリアルキルベンジルアンモニウム塩類
に補助添加されるが、具体的には、上述のように、ベン
ゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、或は、これら
のナトリウム塩、カリウム塩などの誘導体をいう。当該
芳香族スルホン酸類のベンゼン環、ナフタレン環には、
t−ブチル、イソプロピル、ヒドロキシルなどの各種の
置換基が1個、乃至複数個結合したものが好ましいが、
無置換のものでも差し支えない。
【0021】上記芳香族スルホン酸類の具体例を挙げる
と、下記の通りである。 (1)モノ−t−ブチルナフタレンスルホン酸、又はその
塩 (2)ジ−アミルナフタレンスルホン酸、又はその塩 (3)トリ−イソプロピルナフタレンスルホン酸、又はそ
の塩 (4)2,7−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸、又はそ
の塩 (5)1,2−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸、又はそ
の塩 (6)1,8−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸、又はそ
の塩 (7)1,2−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、又はその
塩 (8)1,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、又はその
塩 (9)1,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸、又はその
【0022】上記芳香族スルホン酸類は単用又は併用で
き、その添加量は、メッキ浴全体に対して、一般に0.
01〜20g/l、好ましくは0.5〜3g/lであ
る。
【0023】メッキ浴の基本組成を構成するアルカンス
ルホン酸、アルカノールスルホン酸などの前記有機スル
ホン酸は単用又は併用でき、その添加量は、一般に30
〜400g/l、好ましくは70〜150g/lであ
る。
【0024】上記アルカンスルホン酸は、次の一般式を
有し、 R―SO3H (式中、R=C1〜11のアルキル基) 具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プ
ロパンスルホン酸、2―プロパンスルホン酸、ブタンス
ルホン酸、2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン
酸、ヘキサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカン
スルホン酸などである。
【0025】上記アルカノールスルホン酸は、次の一般
式を有し、 HO―R―SO3H (式中、R=C1〜11のアルキル基、但し、OH基はアル
キル基の任意の位置にあって良い。) 具体的には、イセチオン酸(2―ヒドロキシエタン―1
―スルホン酸)、2―ヒドロキシプロパン―1―スルホ
ン酸、1―ヒドロキシプロパン―2―スルホン酸、3―
ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシ
ブタン―1―スルホン酸、4―ヒドロキシブタン―1―
スルホン酸、2―ヒドロキシペンタン―1―スルホン
酸、2―ヒドロキシヘキサン―1―スルホン酸、2―ヒ
ドロキシデカン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシドデ
カン―1―スルホン酸などである。
【0026】上記第一スズ塩、又は第一スズ塩と鉛塩の
混合物は、有機塩、無機塩を問わず任意の可溶性の塩類
を使用できるが、前記有機スルホン酸の塩類が好まし
く、可溶性金属塩の総濃度は、一般には金属に換算して
0.5〜200g/l、好ましくは10〜100g/l
である。
【0027】一方、本発明1のメッキ浴は、前述したよ
うに、スズ供給源、又はスズと鉛の供給源と、有機スル
ホン酸と、特定のトリアルキルベンジルアンモニウム塩
類とを含有することを必須要件とし、本発明2では、さ
らに特定の芳香族スルホン酸類を加えることを必須要件
とするが、これらのメッキ浴には、浴の分散性を高める
とともに、密着性が良くて平滑なメッキ皮膜を得るため
に、種々の界面活性剤を添加することができる。特に、
ノニオン系界面活性剤の添加は、メッキ外観を向上させ
るとともに、低電流密度においてつき回り性を改善する
点で効果がある。上記界面活性剤の添加量は、一般に
0.01〜50g/l、好ましくは0.03〜20g/l
である。
【0028】上記ノニオン系界面活性剤としては、下記
のものが好ましい。 (1)ポリアルキレングリコール(アルキレンとしては、エ
チレン、プロピレンなど)。 (2)C120アルコール類、C0〜25アルキルフェノール
類、C0〜25アルキル―α(又はβ)―ナフトール類、ス
チレン化フェノール類(フェノール核の水素はC1〜4
ルキル又はフェニル基で置換可能)、ビスフェノール
類、アルキルアミン類(脂肪族アミンやアルキレンジア
ミンなど)、C3〜22脂肪酸アミド、C1〜25アルコキシ
ル化りん酸、C8〜22高級脂肪酸でエステル化したソル
ビタンエステルなどのポリオキシアルキレン付加物。
【0029】さらに、本発明のハンダメッキ浴では、メ
ッキ表面の平滑性を向上するためにある種の平滑剤を含
有させることができる。当該平滑剤は各種の前記界面活
性剤と併用することにより、さらに相乗的な効果を奏す
る。この場合の平滑剤は、一般に、スズメッキ、又はス
ズ−鉛合金メッキに使われる平滑剤であれば原則として
差し支えなく使用できるが、例えば、スルファニル酸
系、キノイルエーテル系、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾチアゾール系、フェニレンジアミン系、トリアジン
系、ベンズアルデヒド系などの化合物を挙げることがで
きる。
【0030】より具体的には、N―(3―ヒドロキシブ
チリデン)―p―スルファニル酸、N―ブチリデンスル
ファニル酸、N―シンナモイリデンスルファニル酸、8
―プロピルキノイルエーテル、1―(3―ヒドロキシブ
テン―1)ベンゾトリアゾール、N,N′―ジブチリデン
―o―フェニレンジアミン、N,N′―ジイソブチリデ
ン―o―フェニレンジアミン、N,N′―ジ(3―ヒドロ
キシブチリデン)―o―フェニレンジアミン、m―ニト
ロベンズアルデヒド、2,4―ジアミノ―6―(2′―メ
チルイミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジ
ン、2,4―ジアミノ―6―(2′―エチル―4―メチル
イミダゾリル(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、
2,4―ジアミノ―6―(2′―ウンデシルイミダゾリル
(1′))エチル―1,3,5―トリアジン、サリチル酸フ
ェニル、スチリルシアナイドなどが挙げられる。
【0031】同じく、上記ベンゾチアゾール系の平滑剤
としては、特に、ベンゾチアゾール、2―メチルベンゾ
チアゾール、2―(メチルメルカプト)ベンゾチアゾー
ル、2―アミノベンゾチアゾール、2―アミノ―6―メ
トキシベンゾチアゾール、2―メチル―5―クロロベン
ゾチアゾール、2―ヒドロキシベンゾチアゾール、2―
アミノ―6―メチルベンゾチアゾール、2―クロロベン
ゾチアゾール、2,5―ジメチルベンゾチアゾール、6
―ニトロ―2―メルカプトベンゾチアゾール、5―ヒド
ロキシ―2―メチルベンゾチアゾール、2―ベンゾチア
ゾールチオ酢酸などが挙げられる。
【0032】上記平滑剤の添加量は、一般に0.001
〜10g/l、好ましくは0.1〜5g/lである。
【0033】上記酸化防止剤は、基本的にスズの2価か
ら4価への酸化を防止するために使用され、具体的に
は、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、フロロ
グルシン、ピロガロール、α又はβ―ナフトール、フェ
ノールスルホン酸、クレゾールスルホン酸などである。
【0034】上記酸化防止剤の添加量は、一般に0.0
5〜10g/l、好ましくは0.2〜3g/lである。
【0035】また、本発明のメッキ浴での上記各成分の
濃度は、バレルメッキ、ラックメッキ、高速連続メッキ
等に対応して任意に選択できる。適用温度範囲は5〜3
0℃の常温付近で良く、高速度メッキでは35〜60℃
程度に昇温しても良い。
【0036】
【作用及び効果】
(1)本発明1では、スズ供給源、又はスズ及び鉛供給源
となる可溶性混合塩と有機スルホン酸の基本浴に、特定
のトリアルキルベンジルアンモニウム塩類を添加する
と、後述の試験例に示すように、ハンダ接合強度を高め
て半導体部品などをプリント基板上に強固にマウントで
き、実装の信頼度を向上できる。
【0037】(2)本発明1では、後述の試験例に示すよ
うに、半導体部品などの実装に際して、スズ、又はハン
ダメッキした銅合金、或は42合金製などのリードの全
体を折り曲げたり、切断するなどの後加工を施しても、
リードを覆うメッキ皮膜にクラックが発生するなどの弊
害を有効に低減でき、この面からも実装の信頼性が向上
する。
【0038】(3)本発明2では、上記トリアルキルベン
ジルアンモニウム塩類に加えて、ベンジルスルホン酸、
ナフタレンスルホン酸、又はこれらの誘導体などの所定
の芳香族スルホン酸類を併用添加すると、後述の試験例
に示すように、後加工に際して、クラック発生の防止効
果がさらに促進されるとともに、電着皮膜の硬度も良好
に増大する。通常、電着皮膜の硬度が増すと、メッキ処
理したリードを後加工する場合、皮膜にクラックが発生
し易くなるが、本発明2によれば、この皮膜硬度の向上
とクラック発生防止との相反的な条件を良好に両立でき
る。
【0039】(4)上記トリアルキルベンジルアンモニウ
ム塩類及び芳香族スルホン酸類の外に、ノニオン系界面
活性剤、又は平滑剤を追加混合すると、メッキ皮膜の付
き回り性、密着性、及び平滑性などが向上する。
【0040】
【実施例】以下、トリアルキルベンジルアンモニウム塩
類を単独添加した場合、及び芳香族スルホン酸類を併用
添加した場合の実施例を比較例と併せて順次述べるとと
もに、各実施例の浴を用いたメッキ皮膜のハンダ接合強
度に関するピーリング試験、折り曲げによるクラック測
定試験、並びに皮膜硬度試験の結果を比較例との対比に
おいて併記する。尚、本発明は下記の実施例に拘束され
るものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で多くの
変形をなし得ることは勿論である。
【0041】以下の実施例1〜12において、A群は有
機スルホン酸の基本浴にトリアルキルベンジルアンモニ
ウム塩類を単独添加した例、B群は当該アンモニウム塩
類に芳香族スルホン酸類を併用添加した例、比較例1〜
12のうち、例1〜5及び例11はこの両者を省略した
もの、比較例6〜10及び12は当該アンモニウム塩類
を省略し、芳香族スルホン酸類を添加したものである。
【0042】《実施例1A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 48.4g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 1.6g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルテトラデシルアンモニウムクロライド 3g/l ノニルフェノールポリエトキシレート(EO13) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO3) 3g/l カテコール 2g/l
【0043】《実施例1B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 45.8g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 4.2g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルテトラデシルアンモニウムクロライド 3g/l モノ−t−ブチルナフタレンスルホン酸 0.5g/l ノニルフェノールポリエトキシレート(EO13) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO3) 3g/l カテコール 2g/l
【0044】《比較例1》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 33g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 17g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l ノニルフェノールポリエトキシレート(EO13) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO3) 3g/l カテコール 2g/l
【0045】《実施例2A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 48.1g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 1.9g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルドデシルアンモニウムメチルスルホネート 3g/l オクタデシルアルコールポリエトキシレート(EO20) 10g/l ノニルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO2) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0046】《実施例2B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 46.1g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 3.9g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルドデシルアンモニウムメチルスルホネート 3g/l ジペンチルナフタレンスルホン酸ナトリウム 0.5g/l オクタデシルアルコールポリエトキシレート(EO20) 10g/l ノニルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO2) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0047】《比較例2》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 28g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 22g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l オクタデシルアルコールポリエトキシレート(EO20) 10g/l ノニルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO2) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0048】《実施例3A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 49.1g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 1.9g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジエチルオクチルアンモニウムブロマイド 3g/l ベンジルフェノールポリエトキシレート(EO10) 10g/l デシルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO4) 2g/l カテコール 2g/l
【0049】《実施例3B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 44.9g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 5.1g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジエチルオクチルアンモニウムブロマイド 3g/l トリイソプロピルナフタレンスルホン酸カリウム 1g/l ベンジルフェノールポリエトキシレート(EO10) 10g/l デシルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO4) 2g/l カテコール 2g/l
【0050】《比較例3》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 35g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 15g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l ベンジルフェノールポリエトキシレート(EO10) 10g/l デシルアミンポリエトキシレート(EO15) −ポリプロポキシレート(PO4) 2g/l カテコール 2g/l
【0051】《実施例4A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 48.0g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 2.0g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l ((トリフルオロメチル)フェニルメチル)ジメチルドデシル −アンモニウムアセテート 3g/l ナフトールポリエトキシレート(EO20) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO8) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l ハイドロキノン 2g/l
【0052】《実施例4B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 44.5g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 5.5g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l ((トリフルオロメチル)フェニルメチル)ジメチルドデシル −アンモニウムアセテート 3g/l 2,7−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸 2g/l ナフトールポリエトキシレート(EO20) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO8) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l ハイドロキノン 2g/l
【0053】《比較例4》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 38g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 12g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l ナフトールポリエトキシレート(EO20) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO8) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l ハイドロキノン 2g/l
【0054】《実施例5A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 48.7g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 1.3g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)エチルメチルオクタデシル −アンモニウムメチルスルホネート 3g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO12) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO6) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l カテコール 2g/l
【0055】《実施例5B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 45.0g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 5.0g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)エチルメチルオクタデシル −アンモニウムメチルスルホネート 3g/l 1,2−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム 1g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO12) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO6) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l カテコール 2g/l
【0056】《比較例5》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 40g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 10g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO12) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO6) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l カテコール 2g/l
【0057】《実施例6A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 48.3g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 1.7g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド 3g/l ノニルフェノールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO8) −ポリプロポキシレート(PO2) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0058】《実施例6B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 43.9g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 6.1g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルオクタデシルアンモニウムクロライド 3g/l 1,8−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム 0.5g/l ノニルフェノールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO8) −ポリプロポキシレート(PO2) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0059】《比較例6》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 45g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 5g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l 1,8−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム 0.5g/l ノニルフェノールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO8) −ポリプロポキシレート(PO2) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0060】《実施例7A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 49.3g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 0.7g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (モノクロロフェニルメチル)ジメチルヘキサデシル −アンモニウムブロマイド 3g/l オクタデシルアルコールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ノニルアミンポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO6) 3g/l カテコール 2g/l
【0061】《実施例7B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 44.4g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 5.6g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (モノクロロフェニルメチル)ジメチルヘキサデシル −アンモニウムブロマイド 3g/l 1,2−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸 0.5g/l オクタデシルアルコールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ノニルアミンポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO6) 3g/l カテコール 2g/l
【0062】《比較例7》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 45.5g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 4.5g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l 1,2−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸 0.5g/l オクタデシルアルコールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ノニルアミンポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO6) 3g/l カテコール 2g/l
【0063】《実施例8A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 47.9g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 2.1g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルデシルアンモニウムブロマイド 3g/l ベンジルフェノールポリエトキシレート(EO30) 10g/l デシルアミンポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 2g/l ハイドロキノン 2g/l
【0064】《実施例8B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 45.5g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 4.5g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルデシルアンモニウムブロマイド 3g/l 1,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 1g/l ベンジルフェノールポリエトキシレート(EO30) 10g/l デシルアミンポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 2g/l ハイドロキノン 2g/l
【0065】《比較例8》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 45.5g/l 2−プロパノールスルホン酸鉛(Pb2+として) 4.5g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 140g/l 1,3−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウム 1g/l ベンジルフェノールポリエトキシレート(EO30) 10g/l デシルアミンポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 2g/l ハイドロキノン 2g/l
【0066】《実施例9A》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 48.8g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 1.2g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジエチルデシルアンモニウムアセテート 3g/l ナフトールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO20) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l カテコール 2g/l
【0067】《実施例9B》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 45.3g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 4.7g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジエチルデシルアンモニウムアセテート 3g/l 1,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸カリウム 2g/l ナフトールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO20) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l カテコール 2g/l
【0068】《比較例9》下記の組成でスズ―鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 46.0g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 4.0g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l 1,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸カリウム 2g/l ナフトールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO20) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l カテコール 2g/l
【0069】《実施例10A》下記の組成でスズ―鉛合
金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 48.4g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 1.6g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルテトラデシルアンモニウム −メチルスルホネート 3g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO14) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0070】《実施例10B》下記の組成でスズ―鉛合
金メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 45.1g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 4.9g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルテトラデシルアンモニウム −メチルスルホネート 3g/l 1,8−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム 1g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO14) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0071】《比較例10》下記の組成でスズ―鉛合金
メッキ浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 43.7g/l メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) 6.3g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l 1,8−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム 1g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO14) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0072】《実施例11A》下記の組成でスズメッキ
浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 50g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルテトラデシルアンモニウム −メチルスルホネート 3g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO14) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0073】《実施例11B》下記の組成でスズメッキ
浴を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 50g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジメチルテトラデシルアンモニウム −メチルスルホネート 3g/l 1,8−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム 1g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO14) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0074】《比較例11》下記の組成でスズメッキ浴
を建浴した。 メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 50g/l 遊離メタンスルホン酸 120g/l オクチルフェノールポリエトキシレート(EO30) −ポリプロポキシレート(PO4) 10g/l オクチルアミンポリエトキシレート(EO14) −ポリプロポキシレート(PO4) 3g/l ハイドロキノン 2g/l
【0075】《実施例12A》下記の組成でスズメッキ
浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 50g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジエチルデシルアンモニウムアセテート 3g/l 1,8−ジヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム 1g/l ナフトールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO20) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l カテコール 2g/l
【0076】《実施例12B》下記の組成でスズメッキ
浴を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 50g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l (ベンジル)ジエチルデシルアンモニウムアセテート 3g/l 1,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸カリウム 2g/l ナフトールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO20) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l カテコール 2g/l
【0077】《比較例12》下記の組成でスズメッキ浴
を建浴した。 2−プロパノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 50g/l 遊離2−プロパノールスルホン酸 120g/l 1,4−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸カリウム 2g/l ナフトールポリエトキシレート(EO30) 10g/l ドデシルアミンポリエトキシレート(EO20) −ポリプロポキシレート(PO3) 2g/l カテコール 2g/l
【0078】《電気メッキ例》5mm×20mm×0.2mm
の42合金製の試験片にアルカリ浸漬脱脂、及び陰極電
解脱脂を施し、10%塩酸で室温、30秒の条件にて酸
洗浄し、化学研磨した後、再び塩酸で酸洗浄して(条件
は前記洗浄と同じ)前処理を終えた。当該前処理を施し
た試験片を上記A群・B群実施例、並びに比較例1〜1
2の各メッキ浴に浸漬し、浴温25℃、陰極電流密度1
5A/dm2の条件で、スターラーで強力に撹拌しなが
ら試験片にスズ、又はスズ−鉛合金の電気メッキを施し
た。そして、電着皮膜が下記の膜厚条件を満たすように
してメッキ操作を終了し、各試験片を5%リン酸ナトリ
ウムに60℃、30秒の条件で浸漬した後、純水で湯洗
し、乾燥して、後述の各種試験用の試料を各々作成し
た。
【0079】 電着皮膜の膜厚 (1)ピーリング試験、折り曲げ試験: 10μm±1μm (2)ビッカース硬度測定試験 : 50μm±3μm
【0080】尚、スズ−鉛合金の電着皮膜(即ち、実施例
1A・B〜10A・B、並びに比較例1〜10)に関して
は、皮膜物性を統一したうえで下記の各種試験を実施す
る必要があるため、各メッキ浴の組成を夫々変化させ
て、皮膜の鉛組成比が10±1%内に留まるように調整
した。
【0081】《ピーリング試験例》図4Aに示すよう
に、上記電気メッキを施した試験片と、同形状の銅板と
を極めて狭い隙間を介して重ね合わせ、230℃の共晶
ハンダ液に縦向きにしてディッピング方式で端部5mmを
浸漬し、ハンダ付けした。次いで、図4B〜Cに示すよ
うに、試験片と銅板の両端を開いて引っ張り、接合部を
破断させて、その破断面を200倍の実体顕微鏡で観察
した。
【0082】但し、この破断面の評価基準は、次の通り
である。 ○:ハンダ層中で破断したもの(図5A参照)。 △:ハンダ層中の破断と、試験片・ハンダ界面の破断と
が混在したもの(図5B参照)。 ×:試験片・ハンダ界面で破断したもの(図5C参照)。
【0083】図1はその結果を示し、トリアルキルベン
ジルアンモニウム塩類を単独添加したA群実施例(1A
〜12A)、並びに芳香族スルホン酸類を併用添加した
B群実施例(1B〜12B)では、評価は全て○であった
が、トリアルキルベンジルアンモニウム塩類を省略した
比較例1〜12では△の評価が3例、他は全て×の評価
であった。
【0084】《折り曲げ試験例》前記電気メッキを施し
た試験片を図6に示すようにラジオペンチで90度の角
度に2往復折り曲げ、折り曲げ部の内側Pのクラックの
状態を200倍の実体顕微鏡で観察した。
【0085】但し、クラックの評価基準は、次の通りで
ある。 ○:クラックなし。 △:微細なクラックが発生。 ×:顕著なクラックが発生。
【0086】図2はその結果を示し、比較例の評価はほ
とんど×であったが、A群実施例では△の評価が4例に
増え、クラック発生の弊害をある程度低減できた。ま
た、芳香族スルホン酸を併用添加したB群実施例では、
クラックが発生しないか、発生してもきわめて微細であ
り、全て略○の評価に改善された。
【0087】《ビッカース硬度測定試験例》JIS-Z-
2251に基づいて、前記電気メッキを施した試験片の
電着皮膜の硬度を荷重0.5gf、保持時間30秒で夫
々10回測定し、その平均値を算出した。図3はその結
果を示し、A群実施例の皮膜硬度は各比較例1〜12と
余り変化はないが、芳香族スルホン酸を併用添加したB
群実施例の皮膜硬度は比較例1〜12に比べて顕著に増
大し、特に、略半分のB群実施例で60%前後の硬度増
加が認められた。
【0088】因みに、前記折り曲げ試験例と併せて考察
すると、B群実施例では皮膜硬度が大きい(例えば、実施
例3B、6B、9B、11B、12Bでは、9に近い、又は9
以上の皮膜硬度を示す)にも拘わらず、折り曲げ試験の
結果でもクラックが発生しない(或は、ほとんど発生しな
い)ことから、硬度の向上とクラックの発生防止を有効
に両立できることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピーリング試験結果を示す図表である。
【図2】折り曲げ試験結果を示す図表である。
【図3】ビッカース硬度測定結果を示す図表である。
【図4】ピーリング試験の手順を示す説明図である。
【図5】ピーリング試験におけるハンダ層の破断面の状
態を示す要部縦断面図である。
【図6】折り曲げ試験の手順を示す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤村 一正 兵庫県加古川市平岡町二俣651―2―1013 号 (72)発明者 正木 征史 兵庫県明石市二見町南二見21番地の8 株 式会社大和化成研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)第一スズ塩と、第一スズ塩及び鉛塩
    の混合物とのいずれかよりなる可溶性金属塩、 (B)アルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸など
    の有機スルホン酸、 (C)次の一般式(I)で表される特定のトリアルキルベン
    ジルアンモニウム塩類から成る皮膜物性改質剤 【化1】 (式(I)中、R1はメチル及びエチルのいずれか;R2
    メチル及びエチルのいずれか;R3はC8〜C18アルキ
    ル;R4は水素、メチル、ハロゲン、CF3、CCl3
    CI3;X-はC1〜C5アルキルスルホネート、ハロゲ
    ン、アセテートなどの種々のアニオンである;nは0〜
    3の整数である。)を含有することを特徴とする皮膜物性
    改質用スズ、及びスズ―鉛合金メッキ浴。
  2. 【請求項2】 ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホ
    ン酸、及びこれらの誘導体からなる群より選ばれた芳香
    族スルホン酸類を添加することを特徴とする請求項1に
    記載の皮膜物性改質用スズ、及びスズ―鉛合金メッキ
    浴。
  3. 【請求項3】 ノニオン系界面活性剤を添加することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の皮膜物性改質用ス
    ズ、及びスズ―鉛合金メッキ浴。
  4. 【請求項4】 平滑剤を添加することを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の皮膜物性改質用スズ、
    及びスズ―鉛合金メッキ浴。
  5. 【請求項5】 酸化防止剤を添加することを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の皮膜物性改質用ス
    ズ、及びスズ―鉛合金メッキ浴。
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