JPH0253519B2 - - Google Patents

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JPH0253519B2
JPH0253519B2 JP61310844A JP31084486A JPH0253519B2 JP H0253519 B2 JPH0253519 B2 JP H0253519B2 JP 61310844 A JP61310844 A JP 61310844A JP 31084486 A JP31084486 A JP 31084486A JP H0253519 B2 JPH0253519 B2 JP H0253519B2
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Japan
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tin
plating
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electroplating
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JP61310844A
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Kazuhiko Fukamachi
Ryoichi Nobeyoshi
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Eneos Corp
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Nippon Mining Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、銅又は銅合金に錫を電気めつきした
後、めつき層にリフロー処理を施すことによりリ
フロー錫めつき材を製造するに当つて、外観、耐
食性及び半田付性等の品質の点で優れたリフロー
錫めつき材を得るための方法に関する。 従来の技術 銅又は銅合金の錫めつき材は、端子、コネクタ
ー等の弱電部品に多用されているが、一方、近
年、電子機器の高密度実装化が一層進み、回路間
隔が数ミリにまで短縮されているものも多いた
め、錫ウイスカー(whisker)による回路短絡の
危険が増加してきている。したがつて、耐ウイス
カー性の観点から、弱電部品用の卑金属めつきで
は、光沢錫めつきや半田めつきより優れたリフロ
ー錫めつき材の需要が近年著しい増加傾向を示し
ている。 このような状況から、最近、リフロー錫めつき
材の品質及び生産性の向上に関する研究開発が盛
んになつている。 これら研究のうち、酸性浴における錫の酸化に
よる損失を低減するために、浴中の遊離酸として
従来の硫酸やホウフツ酸に代えて、フエノールス
ルホン酸又はアルカンスルホン酸或はアルカノー
ルスルホン酸、さらにはこれらの混合物を使用す
る試みがなされている。 ところが、上記のような有機酸を遊離酸として
含有する有機酸浴を用いて電気めつきを行つて形
成される錫皮膜をリフロー処理すると、従来の無
光沢硫酸浴や無光沢ホウフツ化浴等のリフロー用
の錫めつき浴に比べヌレ不良が発生し易い傾向が
あるという問題がある。なお、このヌレ不良発生
は、リフロー処理の際、溶融錫が表面のところど
ころで集合し、小滴となつて表面粗れの原因とな
るので、ヌレ不良なめつき材では微視的にめつき
膜厚の不均一を生じて外観光沢の低下のみなら
ず、半田付性の経時的劣化が増大して耐食性の低
下を来たすようになる。 発明が解決しようとする課題 本発明は、リフロー錫めつき材における叙上の
問題に鑑みなされたものであつて、ヌレ不良の発
生がみられず、かつ外観、耐食性及び半田付性等
の品質の点で優れたリフロー錫めつき材を製造す
るための方法を提供することを課題とする。 本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を重
ねた結果、錫めつき材における陰極電流密度を特
定することによりヌレ不良の発生を防止し得るこ
と、さらには、錫めつき浴に特定な界面活性剤を
添加することにより、一層優れた品質のリフロー
錫めつき材が得られることを見出し、本発明をな
すに至つた。 以下本発明を詳しく説明する。 発明の構成 本発明の特徴は、銅又は銅合金条板に、有機酸
を遊離酸の主成分として含む酸性錫めつき浴を用
いて電気めつきを行う際、10〜50A/dm2の陰極
電流密度で該めつき浴より錫めつきを行い、次い
でめつき層にリフロー処理を施してリフロー錫め
つき材を製造することにある。 また、本発明は、上記酸性錫めつき浴に下記一
般式()乃至()で表わされる界面活性剤の
1種又は2種以上の混合物を添加した浴を用いる
ことも包含する。 (式中nは2乃至15を表わす) (式中mは5乃至30を表わす) (式中xは5乃至12、yは1乃至10を示す) (式中Xは1乃至10を、Yは5乃至12を示す) HO−(C2H4O)a−(C3H6O)b −(C2H4O)c−H () (式中、a+cは2〜350を示し、bは11〜66を
示す) (式中、mは1〜320、nは60を示す) (式中、pは8〜60、qは1〜320を示す) (式中、Rは炭素数1〜18個のアルキル基を示
し、iは2〜20を示す) 課題を解決するための手段 本発明は、上述したように、有機酸を遊離酸の
主成分として含む酸性錫めつき浴を用いて錫を電
気めつきした後、めつき層にリフロー処理を施す
ことにより、リフロー錫めつき材を製造するに当
つて、錫めつきの陰極電流密度を10〜50A/dm2
にするものであつて、この場合10A/dm2未満の
電流密度領域では、めつき浴中の有機酸の錫めつ
き層への共析量が多くなつて、ヌレ不良が発生し
易くなるものと考えられる。一方、上記陰極電流
密度が50A/dm2を超えると、めつき液の撹拌と
の相関はあるものの、一般に電着面がこげ状とな
つて、リフロー処理が困難となる。 因に、上記のヌレ不良の発生は、錫めつき条件
のほか、めつき素材表面の活性化不良によつても
起るものであつて、銅並びに銅合金素材の場合で
は、圧延、研磨などのめつきを行うまでの加工工
程に起因する微細な表面欠陥が多数存在するた
め、これらの素材ではめつきの前処理工程で活性
化することが困難であつて、ヌレ不良の原因とな
り易い。 したがつて、錫めつき皮膜自体のヌレ不良発生
の傾向を極めて低く押さえることが、銅並びに銅
合金上に高品質の錫めつきを施すうえでの要件で
あり、本発明では、このヌレ不良発生を、上述の
ごとく、錫めつきの陰極電流密度を10〜50A/d
m2にすることにより抑制し得る。 本発明においてめつき浴の遊離酸に用いる有機
酸としては、式
【式】 で示されるフエノールスルホン酸、式R−SO3H
(Rは炭素数1〜12個のアルキル基)で示される
アルカンスルホン酸、及び式HO−R−SO3H(R
は炭素数1〜12個のアルキル基)で示されるアル
カノールスルホン酸が挙げられ、これらは単独或
は混合して用い得る。なお、これら有機酸のめつ
き浴中の濃度は硫酸換算で5〜40g/が適当で
ある。 めつき浴中に第一錫イオンを生成するのに用い
る錫塩としては、硫酸塩、フエノールスルホン酸
塩、アルカンスルホン酸塩、アルカノールスルホ
ン酸塩あるいはそれらの混合物が用いられる。め
つき浴中の錫イオン濃度は、一般に5〜70g/
程度であればめつきが行われるが、特に制限的で
ない。 本発明においては、めつき浴成分として、上記
の有機酸及び第一錫イオンに加えて、特定な界面
活性剤を用いることが好ましい。 すなわち、有機酸と遊離酸として含む錫めつき
浴から10〜50A/dm2の陰極電流密度で錫めつき
を行う場合、前掲の一般式()乃至()で表
わされる界面活性剤の単独もしくは混合物を添加
した錫めつき浴を用いると、品質の一層優れた錫
めつき層が得られることがわかつた。 これら界面活性剤は、錫めつき浴に1〜30g/
添加するのが適当であつて、1g/未満では
いわゆるレベリング効果が低く、一方、30g/
を超えても増量効果が認められないので不経済で
ある。 また、ヌレ不良の発生を抑えるうえで、めつき
浴の温度が重要な因子であることを見出した。こ
れは陰極電流密度との相関が強く、次式で表わさ
れる。 4/5Dk≦T≦80 但し T:めつき浴温(℃) Dk:陰極電流密度(A/dm2) Dkは10〜50A/dm2であり、温度は実操業上10
〜80℃では使用されない。下限は特にヌレ不良と
相関があり、定性的には浴温を高くし、低電流密
度で電気めつきするとリフロー処理の際ヌレ不良
が発生し易い。これはそのようなめつき条件で
は、有機物(遊離酸と添加剤)の錫めつき層への
共析が多くなるためと考えられる。 陰極電流密度10〜50A/dm2で、平滑でリフロ
ー性の良い電着面を得るためには、浴中の第一錫
イオン濃度が10〜50g/であり、さらには、め
つき母材とめつき液の相対流速が0.5〜1.5m/s
であることが望ましい。さもなければ、電着粒子
が粗大化し、リフローの際、溶融錫の流動が、生
成する錫酸化物により妨げられ、光沢面が得にく
くなる。 添加剤の混合利用の場合、式()で示される
エトキシレート(α−又はβ−)ナフトールスル
ホン酸0.5〜15g/と及び式()乃至()
で示される化合物の1種もしくは2種以上の混合
物を0.5〜15g/を組合わせて錫めつき浴に添
加すると特に有効である。アニオンであるエトキ
シレート(α−又はβ−)ナフトールスルホン酸
は、めつき液中での化学的安定性が必ずしも高く
ないため、めつき操業を続けると分解生成物が油
層としてめつき液より分離し、めつき表面を汚染
するなどの問題があるが、しかし、レベリング機
能が高く、広範囲なめつき条件において良好な電
着面が得やすい利点がある。これに比べ、ノニオ
ンである式()乃至()で表わされる界面活
性剤は、比較的化学的に安定であるため、1種も
しくは2種以上の混合物をエトキシレート(α−
又はβ−)ナフトールスルホン酸と複合添加する
と、前記分解生成物をノニオンである界面活性剤
が分散させることによりめつき液中に油層が形成
されにくくなる効果を有する。 本発明で行うリフロー処理については、従来電
気めつきして電着させた後、各種有機酸、塩基あ
るいは界面活性剤を含む水溶液に浸漬させ、さら
にリフローする方法が知られている。この方法
は、通常、錫めつき後のドラツクアウトタンクで
処理するものであるが、この処理は、フラツクス
処理と呼ばれるもので、錫めつき層を融点直上ま
で加熱してリフローする過程において、SnO及び
SnO2の発生を抑え、錫電着粒が溶融した後、速
やかに平滑面になるよう流動させる機能を有す
る。 本発明においても上述したフラツクス処理につ
いて検討したところ、下記の結果が得られた。 電気めつき浴の遊離酸成分として用いたアルカ
リスルホン酸はアルカノールスルホン酸もしくは
両者の混合物を0.5〜100g/、さらに電気めつ
き浴に添加して用いた界面活性剤の1種又は2種
以上の混合物を0.01〜10g/を含む水溶液をフ
ラツクスとして、電気めつき後の錫めつき層に塗
布してリフロー処理すると一層外観、光沢に優
れ、品質も向上する。 以上述べたように、本発明に従つて錫めつきを
行い、次いでリフロー処理を施すと、ヌレ不良発
生のない、外観、耐食性及び半田付性等の品質に
優れたリフロー錫めつき材を製造することができ
る。 以下に実施例により、本発明とその効果を具体
的に説明する。 実施例 0.2mm厚の銅及びリン青銅板をアルカリ脱脂、
及び電解脱脂を行い、次いで酸洗中和した後、第
1表に示す各種の条件で錫めつきを施し、電気炉
内(大気中)で700℃に5〜10秒保持する手順で
リフロー処理を行つた。 また、上記によりリフロー錫めつきして得られ
ためつき材についての評価は下記により判定し
た。 外観については、光沢が均一で良好であつ
て、ヌレ不良の発生していない錫めつきを良と
判定した。 半田付性については、めつき試験片を1時間
エージング(MILSTD−202E 208Cに準拠)
した後、60Sn/40Pb(230±5℃)の半田浴に
浸漬し、メニスコグラフ法によるヌレに至るま
での時間t2を測定して判定した。 塩水噴霧試験は、JIS Z 2371に準拠して行
い、5時間の噴霧で白錆が発生しないものを良
と判定した。結果は第1表に併せて示した。 なお、比較例として、銅を母材として用い、こ
れに第2表に示しためつき条件でリフロー錫めつ
きを施しためつき材について同様に評価を行つ
た。結果は第2表に併せて示した。 ただし、りん青銅としては、錫8%のバネ用り
ん青銅を用い、界面活性剤のそれぞれは下記のも
のを用いた。 式()ではn=8のものを使用、 式()ではm=7のものを使用、 式()ではx=5、y=5のものを使用、 式()ではX=8、Y=5のものを使用、 式()ではa+cが13、b=30のものを使
用、 式()ではm=50、n=35のものを使用、 式()ではp=54、q=50のものを使用、 式()ではi=10のものを使用、
【表】
【表】
【表】
【表】 第1表及び第2表にみられるように、本発明に
よつて得られたリフロー錫めつき材の品質は、外
観、半田付性及び耐塩水噴霧性の点において比較
例に比べて優れていることがわかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 銅又は銅合金条板に、有機酸を遊離酸の主成
    分として含む酸性錫めつき浴により電気めつきを
    行つた後、めつき層に、その融点以上に加熱して
    溶融させるリフロー処理を施してリフロー錫めつ
    き材を製造する方法において、錫めつきの陰極電
    流密度を10〜50A/dm2で行うことを特徴とする
    リフロー錫めつき材の製造方法。 2 酸性錫めつき浴として、さらに、下記一般式
    ()乃至()で表わされる界面活性剤の1種
    又は2種以上の混合物を添加しためつき浴を用い
    る特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 (式中nは2乃至15を表わす) (式中mは5乃至30を表わす) (式中xは5乃至12、yは1乃至10を示す) (式中Xは1乃至10を、Yは5乃至12を示す) HO−(C2H4O)a−(C3H6O)b −(C2H4O)c−H () (式中、a+cは2〜350を示し、bは11〜66を
    示す) (式中、mは1〜320、nは8〜60を示す) (式中、pは8〜60、qは1〜320を示す) (式中、Rは炭素数1〜18個のアルキル基を示
    し、iは2〜20を示す) 3 電気めつき浴の温度と陰極電流密度の関係式
    が 4/5Dk≦T≦80 但し T:めつき浴温(℃) Dk:陰極電流密度(A/dm2) である特許請求の範囲第1項又は第2項記載の製
    造方法。 4 電気めつき浴が10〜50g/の第一錫イオン
    を生成する錫塩を含有する液から成る特許請求の
    範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載の製造方
    法。 5 銅又は銅合金条板とめつき液の相対流速が
    0.5〜1.5m/sの条件で錫を電気めつきすること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第4項の
    いずれかに記載の製造方法。 6 電気めつき浴が、式()で示されるエトキ
    シレート(α−又はβ−)ナフトールスルホン酸
    0.5〜15g/、及び式()乃至()で示さ
    れる化合物の1種もしくは2種以上の混合物を
    0.5〜15g/添加した液から成る特許請求の範
    囲第1項乃至第5項のいずれかに記載の製造方
    法。 7 電気めつきとして得られた錫めつき層に、電
    気めつき浴に用いた遊離酸成分を0.5〜50g/
    と、電気めつき浴に添加する式()乃至()
    で示される界面活性剤成分の1種又は2種以上の
    混合物0.1〜10g/とを含む水溶液をフラツク
    スとして塗布してリフロー処理を施す特許請求の
    範囲第1項乃至第6項のいずれかに記載の製造方
    法。
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