JP2001039590A - ポリエステル系フイルムの巻き取り方法 - Google Patents
ポリエステル系フイルムの巻き取り方法Info
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Abstract
等の欠点を防止し、かつ、優れた巻き品位のポリエステ
ル系フィルムの巻き取り方法を提供する。 【解決手段】 粒径2μm以上の塵埃の含有量が500
0個/立方フィート以下である雰囲気の下で、平均粒径
3μm以上の粒子を実質的に含有しない厚み0.1μm
以上500μm以下のフイルムを、面圧1〜100kg
/m、張力5〜150kg/mで巻き取ることを特徴と
するポリエステル系フイルムの巻き取り方法。
Description
生するキズ、異物噛み込み等の欠点を大幅に減少させる
ポリエステル系フイルムの巻き取り方法に関する。
止する方法としては、たとえば、特公平7−09859
5号公報、特開平7−246591号公報、特開平7−
246590号公報等に提案された方法が知られてい
る。
技術では、巻き取り工程で発生するキズや異物噛み込み
等の欠点の大幅な減少を達成することはできなかった。
生するキズや異物噛み込み等の欠点を防止し、かつ、優
れた巻き品位を実現可能なポリエステル系フイルムの巻
き取り方法を提供することにある。
に、本発明のポリエステル系フイルムの巻き取り方法
は、粒径2μm以上の塵埃の含有量が5000個/立方
フィート以下である雰囲気の下で、平均粒径3μm以上
の粒子を実質的に含有しない厚み0.1μm以上500
μm以下のフイルムを、面圧1〜100kg/m、張力
5〜150kg/mで巻き取ることを特徴とする方法か
らなる。
い実施の形態とともに詳細に説明する。本発明は、前記
課題、すなわち、巻き取り工程で発生するキズや異物噛
み込み等の欠点を防止し、かつ、優れた巻き品位のもの
を提供することについて、鋭意検討し、特定雰囲気下
で、特定巻き取り条件下で巻き取ったところ、意外に
も、かかる課題を一挙に解決することができることを究
明したものである。
料としては、例えばアルコール成分としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロパンジオールのような脂肪族グリコール、
シクロヘキサンジメタノールのような芳香族グリコール
を使用することができる。また、酸成分としては、テレ
フタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジジカルボン
酸、ナフタレンジカルボン酸のような芳香族カルボン
酸、或いはトリメリット酸の等の3官能以上のカルボン
酸を使用することができる。かかるアルコール成分、酸
成分の1種以上を組み合わせて構成されたポリマを使用
することができ、さらにこれらポリマの2種以上のブレ
ンド物を用いることもできる。中でもポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2,6ナフタレートは、ポ
リマ精製度が良好で、含有異物が少なく、本発明による
効果を得るのに好適である。
しては、3酸化アンチモン等のアンチモン系、2酸化マ
ンガン等のマンガン系、2酸化ゲルマニウム等のゲルマ
ニウム系、各種チタン系、アルミニウム系化合物をその
代表的なものとして使用することができる。これらの重
合触媒の中でも、アルミニウムおよびゲルマニウム系触
媒から選ばれた少なくとも1種を使用するのが、フイル
ム結晶化速度の上から好ましい。
特に限定されないが、好ましくは0.4〜1.9dl/
gの範囲のものを、その代表的なものとして使用するこ
とができる。
じて各種添加剤を使用することができるが、かかる添加
剤としては、各種無機滑剤、有機滑剤を用いることがで
きる。また、その形状としては、凝集粒子、真球状粒
子、数珠状粒子、コンペイトウ状粒子、鱗片状粒子等の
各種の形状の粒子を使用することができる。
酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、珪
酸アルミニウム、マイカ、クレー、タルク等を、又有機
粒子としては、たとえばポリイミド系樹脂、オレフィン
或いは変性オレフィン系樹脂、架橋乃至無架橋のポリス
チレン系樹脂、架橋乃至無架橋のアクリル系樹脂、フッ
素系樹脂、シリコン系樹脂等を使用することができる。
なお、かかる有機粒子の他に、有機滑剤として、ステア
リン酸アミド、オレイン酸アミド、フマール酸アミド等
の各種アミド化合物を使用することもできる。本発明に
おいては、かかる添加剤の他に、各種酸化防止剤、チヌ
ビン等各種耐候剤、燐系、臭素系の各種難燃剤などを添
加することができる。
テル系フイルムにおいては、本発明の効果を顕著に奏す
るために、平均粒径3μm以上の粒子を実質的に含有し
ないことが必要である。
あっても、複合フイルムであってもよい。特に3層積層
フイルムである場合は、センター層が限定されず、また
表面粗度設計が容易であるという利点があり好ましい。
また、デユアルサーフェイス、具体的には表裏で面粗度
が異なったフイルムの場合も、本発明の効果が顕著に達
成されるので好ましい。
は、少なくとも2軸に延伸されるものであるが、その場
合、該フイルムの面配向係数を、好ましくは0.160
以上、さらに好ましくは0.165以上、特に好ましく
は0.170以上に制御するのが、機械的等方性の点か
ら、特に厚みむら、剛性の点から好ましい。
いて、その表面粗度が小さい場合、具体的には少なくと
も片面の平均面粗度が、100nm以下、好ましくは5
0nm以下、特に好ましくは30nm以下である場合、
本発明の効果が顕著に出現する。
限定されないが、好ましくは0.1μm〜10mm、さ
らに好ましくは0.6〜250μmの場合、本発明の効
果が顕著に出現する。
おいては、2μm以上の塵埃の含有量が5000個/立
方フィート以下、好ましくは500個/立方フィート以
下、更に好ましくは30個/立方フィート以下であると
いう雰囲気の下で、巻き取る手段を採用するものであ
る。かかる塵埃の含有量が、上記範囲より多い雰囲気で
は、本発明の効果を達成することができず、製品欠点を
有するものしか提供することができない。
ポリエステル系、ウレタン系、変性ポリオレフィン系、
スチレン系、フッ素系およびシリコーン系の各種樹脂か
ら選ばれた少なくとも1種の樹脂を塗剤として塗布する
と、ベースのポリエステル系フイルムに比較して柔らか
いので、キズや異物噛み込み等の欠点を防止する機能を
発揮させることができて好ましい。かかる樹脂塗剤とし
ては、水溶性または水分散性の樹脂が好ましく使用され
る。また、かかる樹脂中に、スチレンスルホン酸、ドデ
シルベンゼンスルホン酸等のスルホン化物、燐酸化合
物、ボロン等の帯電防止剤、各種界面活性剤などを添加
すると、塗布性を向上させたり、或いは帯電防止機能を
付与することができる上に、面粗度も小さくなる傾向が
あって好ましい。この樹脂層表面の面粗度としては40
nm以下が好ましい。
て、フイルムをカットすることができるが、かかるカッ
ト方法としては、レザー刃、シェア刃、丸刃による空中
カット、溝付きロール上でのカットなどの手段をその代
表的なものとして使用することができる。特に切り粉発
生を防止する点から、シェア刃を使用したシェアカット
手段が好ましく使用される。又、カット後除塵機、吹き
出しエア、吸い込みエア等を用いて切り粉を除去するこ
とも好ましく行われる。
件としては、面圧を1〜100kg/m、張力を5〜1
50kg/mの範囲にコントロールすることが必要であ
る。面圧、張力が高すぎたり、低すぎたりした場合、巻
き硬度が高くなりすぎたり、低すぎたりして、本発明の
効果を達成することができない。特に好ましい条件とし
ては、面圧が12〜40kg/mで、張力が7〜30k
g/mの範囲のものを使用するのがよい。
ては、好ましくは82度以上、更に好ましくは90度以
上、特に好ましくは93度以上であるものが、本発明の
効果が著しく好ましい。巻き硬度は、JISゴム硬度計
で測定する。
えば次のような方法で製造することができる。すなわ
ち、ポリエステル系樹脂に重合時に、事前に高濃度化し
たマスタ原料で、或いは溶融時直接添加等の方法で、必
要添加物を添加する。該原料を、一括或いは各々乾燥
し、混合して、水分率1500ppm以下に乾燥した
後、押出機を用いて溶融し、口金からシート状に押し出
し、5〜90℃の冷却ロール上で冷却、固化させる。な
お、該押出機の種類によっては乾燥が不要の場合もあ
る。また、かかるフイルムは、機能分担のため2層以上
の複合フイルムとしてもよい。
160℃で、1.12〜8倍、縦方向に1段乃至多段に
延伸し、冷却した後、好ましくは80〜170℃で、2
〜8倍、幅方向に延伸する。必要に応じて、更に、縦方
向に1.12〜4倍縦方向に、更に、必要に応じて、幅
方向に1.01〜3倍横延伸を施してもよい。以上の延
伸は、順不同でも実施することが可能である。また、熱
処理としては、好ましくは100〜260℃で、弛緩率
としては好ましくは0〜15%の範囲の条件を使用する
ことができる。
旦、巻き取られた後、必要な幅、長さの製品にカットさ
れつつ巻き取られる。
圧、巻き取り、巻き出し張力を、適切に設定し、本発明
で規定した上述の条件範囲内に制御する限り、適宜、選
定して行うことができ、たとえば、巻き始め、巻き終わ
りの張力や面圧条件を大きく変更して、必要に応じてカ
ットを行いつつ巻き取ってもよい。また、巻き取り法と
しては、メインプルロールに巻き取りフイルムロールを
接圧させながら巻き取るメインプルロール方式や、各巻
き取りフイルムロールにコンタクトロールを接圧させな
がら巻き取るコンタクトロール方式などを好ましく使用
することができる。また、この場合、カット工程中に除
塵を行うことも好ましいことである。
含有量を本発明の範囲に設定する方法としては、ガラス
等壁で外部と遮断したり、天井より濾過した温調エアを
入れて床部から抜くなどの手段を採用することができ
る。なお、該床部としては好ましくは金網を設けて、そ
こから床下に抜く手段が好ましく採用される。代表的濾
過条件としては、粗いフィルタで濾過後、精密濾過する
のが好ましい。例えば1μmの塵埃を95%カットフィ
ルタで濾過後、0.3μmの塵埃を99.99%カット
するフィルタ(たとえば”HEPAフィルタ”)で濾過
したエアを使用する手段等を好ましく使用することがで
きる。
表面欠点状況を観察する。深さ0.4μm以上の傷欠点
の増加が、スリット前後で、平方m当たり10個以下で
ある場合を傷欠点◎、30個以下を○、それ以上を×と
判定した。又、表層から巻き芯まで切開を行い、異物噛
み込みによる突起欠点が3個/500m以下しか発生し
てない場合を巻き欠点◎、5個/500m以下を○、そ
れより多い場合を×で示した。
て測定した。
レートの原料に所定粒子を重合時添加し、水分量20p
pm以下に乾燥後、280℃に溶融、混連した後、25
℃冷却ロール上でシート状に冷却する。該シートを所定
条件で縦、横方向に延伸、熱処理を行い、厚さ62μm
の二軸延伸フイルムとした。得られたフイルムの表面平
均粗度は17nmであった。巻き取り機内外の掃除を実
施し、0.3μm塵埃99.9%カットフィルタで濾過
した空気で50回/hr換気を実施した。スリット条件
を表1に示した。
に製膜を行い、スリット条件を表1に示すように変更し
た。
実施、0.3μm塵埃99.9%カットフィルタで濾過
した空気で15回/hr換気を実施したほかは、実施例
2と同様に行った。
行わず,0.3μm塵埃99.9%カットフィルタで濾
過した空気で5回/hr換気を実施したほかは、実施例
2と同様に行った。
nmとし、実施例6ではフイルムの表面平均粗度を58
nmとし、かつ、添加粒子を1種としたほかは、実施例
2と同様に行った。
行わず,1μm塵埃95%カットフィルタで濾過した空
気で2回/hr換気を実施したほかは、実施例2と同様
に行った。
トフィルタで濾過した空気で2回/hr換気を実施した
ほかは、実施例2と同様に行った。
に行った。
は、表面欠点が発生する時間が長いのに比較して、比較
例1〜3のものは、短時間で表面欠点が発生した。
ズ、付着物によるフイルム塑性変形欠点が少なく、特に
表面粗度が小さく巻き取り欠点が発生し易いフイルムで
も、キズ等各種巻き欠点を減少せしめることができ、優
れた巻き品位のものを提供することができるので、すべ
ての用途に好適に使用される素材を提供することができ
る。特に、磁気記録媒体ベース、中でもデジタル記録媒
体用ベースに、フロッピデイスク用ベース、特に100
メガバイト以上の高容量フロッピーディスク用ベース
に、各種カバーフイルムに、窓貼り、液晶カバー、CR
Tカバー用等の光学用フイルムに、DFR用フイルム
に、或いは電飾看板、表示板用途に好適である。
Claims (7)
- 【請求項1】 粒径2μm以上の塵埃の含有量が500
0個/立方フィート以下である雰囲気の下で、平均粒径
3μm以上の粒子を実質的に含有しない厚み0.1μm
以上500μm以下のフイルムを、面圧1〜100kg
/m、張力5〜150kg/mで巻き取ることを特徴と
するポリエステル系フイルムの巻き取り方法。 - 【請求項2】 雰囲気が、粒径2μm以上の塵埃の含有
量が30個/立方フィート以下である、請求項1記載の
ポリエステル系フイルムの巻き取り方法。 - 【請求項3】 ポリエステル系フイルムの少なくとも片
面の平均面粗度が50nm以下である、請求項1または
2記載のポリエステル系フイルムの巻き取り方法。 - 【請求項4】 ポリエステル系フイルムの少なくとも片
面に、水溶性または水分散性の樹脂層を有し、かつ、該
樹脂層表面の面粗度が40nm以下である、請求項1〜
3のいずれかに記載のポリエステル系フイルムの巻き取
り方法。 - 【請求項5】 ポリエステル系フイルムの巻き硬度を8
2度以上とする、請求項1〜4のいずれかに記載のポリ
エステル系フイルムの巻き取り方法。 - 【請求項6】 ポリエステル系フイルムを、シェアカッ
トした後、巻き取る、請求項1〜5のいずれかに記載の
ポリエステル系フイルムの巻き取り方法。 - 【請求項7】 ポリエステル系フイルムがフロッピデイ
スク用である、請求項1〜6のいずれかに記載のポリエ
ステル系フイルムの巻き取り方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21353899A JP2001039590A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | ポリエステル系フイルムの巻き取り方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21353899A JP2001039590A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | ポリエステル系フイルムの巻き取り方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001039590A true JP2001039590A (ja) | 2001-02-13 |
JP2001039590A5 JP2001039590A5 (ja) | 2006-09-07 |
Family
ID=16640858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21353899A Pending JP2001039590A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | ポリエステル系フイルムの巻き取り方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001039590A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006181994A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Toyobo Co Ltd | 薄層セラミックシート製造用離型フィルムロールの製造方法 |
JP2008058491A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Jsr Corp | 光学フィルムロール |
JP2010030756A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Nippon Shokubai Co Ltd | 光学フィルムロールの製法 |
-
1999
- 1999-07-28 JP JP21353899A patent/JP2001039590A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006181994A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Toyobo Co Ltd | 薄層セラミックシート製造用離型フィルムロールの製造方法 |
JP2008058491A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-03-13 | Jsr Corp | 光学フィルムロール |
JP2010030756A (ja) * | 2008-07-30 | 2010-02-12 | Nippon Shokubai Co Ltd | 光学フィルムロールの製法 |
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A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20080421 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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