JP3640282B2 - 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents

二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエチレンナフタレートフィルムの製造方法に関するものであり、詳しくは、共押出成型法を用いて、種々の特性において優れた二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムを容易に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンナフタレートフィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムに比べて、耐熱性、強度などの基本物性に優れていることから、磁気記録媒体、コンデンサー、電絶テープ、写真支持体等種々の用途に用いることが検討され、また多数提案されている。
【0003】
通常、二軸延伸フィルム製造の際のフィルム厚みは、延伸工程でクリップにフィルムが把持されやすくするためや、口金より回転冷却ドラム上にシートが押し出される際のネックイン現象などの理由により、中央部に比べ端部のフィルム厚みは厚くなっている。特に薄いフィルムを製造する場合は、中央部と端部の厚み差は大きくなる。
【0004】
ポリエチレンナフタレートはポリエチレンテレフタレートに比べ、延伸可能な温度範囲が狭いため、延伸工程での温度設定を中央部のフィルム厚みに応じた延伸条件とした場合、端部が中央部に比べフィルムが厚いため、耳部が延伸可能な温度まで昇温されず白化してしまい割れやすくなり、製膜の連続性を落としてしまう。また、製造コストを下げるために検討されている製膜の高速化も、耳部が加熱不足で白化してしまい、連続製膜性が劣り高速化できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その解決課題は、連続製膜性に優れた二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を採用することにより、上記課題が容易に解決できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、(a)溶融ポリエステル樹脂を回転冷却ドラム上にシート状に押出して未配向シートを得る工程、(b)得られた未配向シートを二軸延伸して延伸フイルムを得る工程、(c)得られた延伸フイルムの両端部をトリミングにより除去して製品フイルムを得る工程とからなり、前記(a)工程において、未配向シートを幅方向に見たときの中央部が5モル%未満の共重合成分を含有するポリエチレンナフタレートで構成され、両端部が1〜30モル%の共重合成分を含有しかつ前記中央部よりも共重合成分が多いポリエチレンナフタレート共重合体により構成されるように共押出積層することを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、(a)溶融ポリエステル樹脂を回転冷却ドラム上にシート状に押出して未配向シートを得る工程、(b)得られた未配向シートを少なくとも一軸方向に延伸して延伸フイルムを得る工程、(c)得られた延伸フイルムの端部をトリミングにより除去して製品フイルムを得る工程からなる。
【0008】
本発明で、中央部および端部に用いるポリエチレンナフタレートとは、その主たる構成単位が実質的にエチレン−2,6−ナフタレート単位から構成されているポリマーを指し、中央部は5モル%未満の共重合成分により変性されており、端部は1〜30モル%の共重合成分で変性されているポリマーを用いる。
共重合成分としては、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸などのカルボン酸成分、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ポリエチレングリコールなどのグリコール成分が挙げられる。
【0009】
本発明は製品となる中央部に用いるポリエチレンナフタレートの共重合量を5モル%未満、好ましくは4モル%未満とする。共重合成分量が5モル%以上では、本来ポリエチレンナフタレートフィルムの有している耐熱性や強度などが低下するため好ましくない。
端部に用いるポリエチレンナフタレートの共重合量は、1〜30モル%、好ましくは3〜28モル%、さらに好ましくは5モル%以上25モル%以下の範囲とする。
【0010】
製膜工程において端部は、クリップ外れを防止するためや、口金より回転冷却ドラム上にシートが押し出される際のネックイン現象などの理由により、フィルムの厚みが中央部よりも端部が厚くなっている。特に、薄いフィルムを製膜する際は、製品となる中央部とクリップされる端部の厚みの差が大きくなる。
ポリエチレンナフタレートはポリエチレンテレフタレートに比べ延伸可能な温度範囲が狭いため、縦延伸工程などで中央部の厚みに延伸温度や延伸速度などの延伸条件を合わせた場合、中央部に比べフィルムが厚い端部は加熱不足によって、フィルムが白化する現象が発生しフィルムが脆くなる。そのためトリミングによりフィルムの耳部を除去する工程や、除去した後にフィルムの耳部を巻き取る工程等において、白化した耳部が破断して製膜の連続性が劣ってしまう問題点がある。また、再生原料を用いた場合も原料の極限粘度が低下しているため、耳部が白化しやすくなり製膜の連続性が劣ってしまう。
【0011】
本発明は上記問題点を改良し製膜の連続性を良くするために、端部に用いるポリエチレンナフタレートの共重合量を1〜30モル%、好ましくは3〜28モル%、さらに好ましくは5〜25モル%の範囲とする。端部に用いるポリエチレンナフタレートの共重合量が1モル%未満では、延伸工程で端部が白化してしまう現象の改良効果が不十分であり好ましくない。共重合量が30モル%を超えた場合は、端部と中央部の最適延伸温度の差が大きすぎて、延伸ロールやクリップに端部ポリマーが粘着してしまい、製膜の連続性が劣ってしまう。
【0012】
本発明は、両端部がトリミングにより除去されるため、両端部の構成が上記範囲内にあれば、再生原料や製造コストの安価な原料を両端部に用いることができる。
ポリエステルフィルムの製造コストの低減には、再生原料の配合が効果的であるが、トリミングにより除去されたフィルム端部や、製品とならなかったフィルムから再生原料を製造する際に、異物の混入や原料の熱劣化を避けることができず、そのため、再生原料の配合量はフィルム特性から制限されており、特にフィルム厚みが薄い場合、ポリマーの熱劣化や異物の影響が大きく、限られた量の再生原料しか配合できないのが現状である。
【0013】
本発明においては、両端部がトリミングにより除去されるため、再生原料を両端部に用いても、再生原料の影響が中央部である製品に反映しないため、端部への配合量の制限が少なく、従来よりも多くの再生原料の配合が可能である。中央部に関しては、再生原料を配合しなくても、必要に応じて配合しても構わない。ただし、限られた配合量の中で、中央部への再生原料の配合も製造コストの低減には効果的である。
【0014】
再生原料と同じように、製品としての必要特性は不十分であるが、製造コストの低い安価な原料を両端部に用いて製造コストを低減することもできる。
本発明においては、得られるフイルムの滑り性を向上させ、耐ブロッキング性を付与して取り扱い性を良好にするため、少なくとも中央部用樹脂には粒子を含有させることが好ましい。
【0015】
かかる方法の中の一つにポリエステル製造時に反応系内に溶存している金属化合物、例えばエステル交換反応後系内に溶存している金属化合物にリン化合物等を作用させて微細な粒子を析出させる方法、いわゆる析出粒子法がある。この方法は簡便で工業的に容易に採用し得る。もう一つの方法として、ポリエステル製造工程から製膜前の押出工程のいずれかの工程で、ポリエステルに微粒子を配合する方法、いわゆる添加粒子法があるが、どちらの方法を採用してもかまわない。
【0016】
本発明の添加粒子法で用いる微細粒子の例としては、酸化ケイ素、酸化チタン、ゼオライト、窒化ケイ素、窒化ホウ素、セライト、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、リン酸リチウム、リン酸マグネシム、フッ化リチウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、カオリン、タルク、カーボンブラック、窒化ケイ素、窒化ホウ素および特公昭59−5216号公報に記載されているような架橋高分子微粒子を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
この微細粒子の形状は球状、塊状あるいは偏平状のいずれであってもよく、またその硬度、比重、色等についても特に制限はない。微細粒子の平均粒径は特に限定されるわけではないが、通常、等価球直径で0.01〜10μm、好ましくは0.05〜8μmの範囲から選ばれる。また、配合する微細粒子は単成分でもよく、また2成分以上を同時に用いてもよい。
【0018】
微細粒子の添加量は0.05〜3重量%、さらには0.1〜2重量%が好ましい。微細粒子の添加量が0.05重量%未満では、フィルムの滑り性が悪く巻き特性が劣る傾向がある。また微細粒子の添加量が3重量%を超えるとフィルム表面の粗面化の度合いが大き過ぎて、コンデンサ用として用いる場合に電気絶縁不良の原因となったり、磁気記録として用いる場合はドロップアウトの原因となったりする。
【0019】
本発明においては上記したような方法により表面を適度に粗面化したフィルムを得るが、フィルム表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.01〜0.20μmであることが好ましく、さらに好ましくは0.02〜0.15μmの範囲である。Raが0.01μm未満では、巻き取りが困難となる傾向があり、フィルムにシワが入り製品とならないことがある。またRaが0.20μmを超えるとフィルム表面の平面性が損なわれて、コンデンサ用として用いる場合に電気絶縁不良の原因となったり、磁気記録として用いる場合はドロップアウトの原因となったりする。
【0020】
両端部ポリエステルと中央部ポリエステルを、前述のように幅方向に合わせて溶融押出する方法は従来知られている方法、例えば、特開昭55−118832号公報、特開平1−118428号公報、特開平8−207119号公報などに開示されている合わせ方法が適用できる。
これらの方法で、幅方向に見て、端部ポリエステル/中央部ポリエステル/端部ポリエステルの順となるように溶融ポリエステル融液を事前に合流させ共押出した後は常法に従って二軸延伸を施す。
【0021】
スリット状のダイから共押出された溶融ポリマーを、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
【0022】
本発明はフィルム端部の加熱不足による白化現象を防止することを目的とするため、フィルム端部が十分加熱され白化現象が発生しない製膜速度では効果が十分発揮されない。製造コストの低減や本発明の効果を発揮させるため、製膜速度は冷却回転ドラムの速度で通常5.5m/分以上、好ましくは6.0m/分以上、さらに好ましくは6.5m/分以上とする。冷却回転ドラムの速度が5.5m/分未満では本発明の効果が十分発揮できないことがあり、またフィルムの製造コストも不利となる場合がある。
【0023】
本発明においては、上記のようにして得られた、幅方向に見て端部ポリエステル/中央部ポリエステル/端部ポリエステルの未延伸シートを2軸方向に延伸してフイルム化する。具体的には、まずロールまたはテンター方式の延伸機により、前記未延伸シートを一方向に延伸する。この一段目においての延伸温度は120〜170℃の温度で、3.0〜7倍延伸される。次に、テンター方式の延伸機により、一段目と直交する方向に延伸する。この二段目において延伸温度は130〜240℃、延伸倍率は通常3.0〜7倍で延伸される。
【0024】
一方向の延伸を2段階以上で行う方法も採用することができるが、その場合も最終的な延伸倍率が上記した範囲に入ることが好ましい。また、前記未延伸シートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸延伸することも可能である。得られたフイルムの熱処理は、フィルムの使用目的に応じて任意に行うことが、でき、また必要に応じ、熱処理を行う前または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよい。
【0025】
得られた二軸配向フィルムの熱処理は、120〜250℃、好ましくは180〜240℃の温度範囲で1秒〜1時間の間で熱固定を行い、熱固定温度が250℃より高い時には破断強度が低下し、また120℃より低い場合には破断伸度が大きくなる。さらに、得られたフィルムは用途に応じて、ロール状態で20〜140℃、好ましくは40〜120℃の温度範囲で1時間〜1500時間の間で加熱処理を行うこともできる。例えば、写真用の支持体に用いる場合は、カールを防止するために、ポリマーのTgを30〜3℃下回る温度で、0.1〜1500時間熱処理を行うことが好ましい。
【0026】
熱処理を施した場合は、フィルムを室温まで冷却し、各用途に応じた幅にスリット加工する。ワインダー巻き取りあるいはスリット加工の際、端部ポリマーと中央部ポリマーとの境界よりも内側、すなわち共重合成分が5モル%未満のポリエチレンナフタレートからなる境域でスリットして端部を製品から除去する。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、本発明で用いた物性測定法を以下に示す。
(1)微粒子の平均粒径
(株)島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてストークスの抵抗則に基づく沈降法によって粒子の大きさを測定した。測定により得られた粒子の等価球形分布における積算(体積基準)50%の値を用いて平均粒径とした。
(2)フィルム厚み
幅W(cm)、長さL(cm)のフィルム試片を作成し、試片の重さをG(g)、密度d(g/cm3 )としたとき、フィルム厚さt(μm)は、次式により計算した。
【0028】
【数1】
t=G/(W×L×d)×10000
(3)融点
パーキンエルマー製示差走査カロリーメーターDSC7型を用いて測定した。
DSC測定条件は以下のとおりである。すなわち、試料フィルム6mgをDSC装置にセットし、10℃/分の速度で昇温し、0〜300℃の範囲で測定し、融点を融解吸熱ピークの頂点として測定した。
(4)共重合量
ポリエステル試料を重水素化トリフルオロ酢酸に溶解し、1H−NMR法で分析したポリマーの組成より共重合量を求めた。
(5)ヤング率
(株)インテスコ製 引張試験機インテスコモデル2001型を用いて、温度23℃ 湿度50%RHに調節された室内において、長さ300mm 幅20mmの試料フィルムを、10%/分のひずみ速度で引張り、引張応力−ひずみ曲線の初めの直線部分を用いて次の式によって計算した。
【0029】
【数2】
E=Δσ/Δε
(上記式中、Eは引張弾性率(kg/mm2 )、Δσは直線上の2点間の元の平均断面積による応力差、Δεは同じ2点間のひずみ差を意味する)
(6)連続製膜性
連続製膜性を下記のランクに分けて評価した。
【0030】
○:端部の白化やロールへの粘着がなく、連続して製膜が可能
×:端部が白化して破断したり、ロールにフィルムが粘着するために連続して
製膜ができない
実施例で用いた原料ポリエテルの製造方法は以下のとおりである。
(ポリエステル−1の製造)
ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチル100部、エチレングリコール65部およびエステル交換触媒として酢酸マグネシウム0.09部を使用し、常法に従いエステル交換反応を行った後、平均粒子径0.7μmのエチレングリコールに分散させた球状シリカ粒子を0.5部添加した。次いで重合触媒として三酸化アンチモン0.04部を添加した後、常法に従って重縮合反応を進め、極限粘度0.55のポリマーを得、次いで固相重合を行い、最終的に極限粘度0.63、融点270℃のポリエチレンナフタレートを得た。
(ポリエステル−2の製造)
ポリエステル−1の製造において、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチルを、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチル90部とテレフタル酸10部に変えた以外は、ポリエステル−1の製造と同様の方法でポリエステル−2を製造した。得られたポリエステルは共重合量12モル%のポリエチレンナフタレート共重合体で、極限粘度0.63、融点251℃であった。
(ポリエステル−3の製造)
ポリエステル−1の製造において、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチルを、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチル60部とテレフタル酸40部に変えた以外は、ポリエステル−1の製造と同様の方法でポリエステル−3を製造した。得られたポリエステルは共重合量45モル%のポリエチレンナフタレート共重合体で、極限粘度0.64であった。DSCを測定したが明確な融点ピークは認められなかった。
【0031】
実施例1
ポリエステル−1とポリエステル−2を乾燥後、それぞれ別の押出機で300℃にて溶融し、Tダイから押し出すに際して幅方向に、ポリエステル−2/ポリエステル−1/ポリエステル−2の構成となるよう溶融ポリマーを事前に合流させた。溶融ポリマーが合流してからTダイより押し出されるまでの温度は300℃として、Tダイよりシート状に押出し、表面温度を60℃に設定した回転冷却ドラムで静電印加冷却法を利用して急冷固化させ、厚み30μmの実質的に非晶質のシートを作成した。なお、この時の各ポリエステル領域は、幅方向の長さ比で1:8:1であった。次いでこの無定型シートを縦方向に130℃で4.5倍縦延伸し、横方向に134℃で4.0倍延伸し240℃で3秒間熱処理を行い、耳部(端部)をトリミングにより除去し、厚さ2μmの二軸配向フィルムを製造した。
【0032】
延伸工程での延伸ロール、クリップへの粘着はなく、耳部の白化も見られなかった。また、トリミングにより除去された耳部の巻取工程での破断も見られず、製膜の連続性は良好であった。
比較例1
ポリエステル−1を乾燥後、押出機で300℃にて溶融し、Tダイより押し出されるまでの温度は300℃として、Tダイよりシート状に押出し、表面温度を60℃に設定した速度6.5m/分の回転冷却ドラムで静電印加冷却法を利用して急冷固化させ、厚み30μmの実質的に非晶質のシートを作成した。次いでこの無定型シートを縦方向に130℃で4.5倍縦延伸し、横方向に134℃で4.0倍延伸し、240℃で3秒間熱処理を行い、耳部(端部)をトリミングにより除去し、厚さ2μmの二軸配向フィルムを製造した。
【0033】
延伸工程での延伸ロールやクリップへの粘着はなかったが、耳部が白化したため、トリミングにより除去された耳部の巻取工程で、耳部が破断したため製膜の連続性は悪かった。
比較例2
実施例1において、ポリエステル−1をポリエステル−2に変えた以外は、実施例1と同様の方法で幅方向にポリエステル−2/ポリエステル−2/ポリエステル−2の構成で製膜を行い、厚さ2μmの二軸配向フィルムを得た。
【0034】
延伸工程での延伸ロール、クリップへの粘着はなく、耳部の白化も見られなかった。また、トリミングにより除去された耳部の巻取工程での破断も見られず、製膜の連続性は良好であった。
比較例3
ポリエステル−1とポリエステル−3を乾燥後、それぞれ別の押出機でポリエステル−1は300℃で、ポリエステル−3は260℃にて溶融し、Tダイから押し出すに際して幅方向に、ポリエステル−3/ポリエステル−1/ポリエステル−3の構成となるよう溶融ポリマーを事前に合流させた。溶融ポリマーが合流してからTダイより押し出されるまでの温度は300℃として、Tダイよりシート状に押出し、表面温度を60℃に設定した速度6.5m/minの回転冷却ドラムで静電印加冷却法を利用して急冷固化させ、厚み30μmの実質的に非晶質のシートを作成した。なお、この時の各ポリエステル領域は、幅方向の長さ比で1:8:1であった。次いでこの無定型シートを縦方向に130℃で4.5倍縦延伸し、横方向に140℃で4.0倍延伸し230℃で3秒間熱処理を行い、耳部(端部)をトリミングにより除去し、厚さ2μmの二軸配向フィルムを製造した。
【0035】
端部の白化は見られなかったが、延伸工程において端部のポリマーがロールに粘着したため、連続して二軸延伸フィルムを得ることはできなかった。
下記表1に実施例1〜2、比較例1〜3の幅方向のフィルム構成と、フィルムの連続製膜性およびヤング率を示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003640282
【0037】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、優れた二軸配向ポリエステルフィルムが連続的に安定して製造でき、その工業的価値は高い。

Claims (1)

  1. (a)溶融ポリエステル樹脂を回転冷却ドラム上にシート状に押出して未配向シートを得る工程、(b)得られた未配向シートを二軸延伸して延伸フイルムを得る工程、(c)得られた延伸フイルムの両端部をトリミングにより除去して製品フイルムを得る工程とからなり、前記(a)工程において、未配向シートを幅方向に見たときの中央部が5モル%未満の共重合成分を含有するポリエチレンナフタレートで構成され、両端部が1〜30モル%の共重合成分を含有しかつ前記中央部よりも共重合成分が多いポリエチレンナフタレート共重合体により構成されるように共押出積層することを特徴とする二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
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