JPH10315320A - 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 - Google Patents
二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法Info
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- JPH10315320A JPH10315320A JP9130794A JP13079497A JPH10315320A JP H10315320 A JPH10315320 A JP H10315320A JP 9130794 A JP9130794 A JP 9130794A JP 13079497 A JP13079497 A JP 13079497A JP H10315320 A JPH10315320 A JP H10315320A
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Abstract
フタレートフィルムの製造方法を提供する。 【解決手段】 (a)溶融ポリエステル樹脂を回転冷却
ドラム上にシート状に押出して未配向シートを得る工
程、(b)得られた未配向シートを二軸延伸して延伸フ
イルムを得る工程、(c)得られた延伸フイルムの両端
部をトリミングにより除去して製品フイルムを得る工程
とからなり、前記(a)工程において、未配向シートを
幅方向に見たときの中央部が5モル%未満の共重合成分
を含有するポリエチレンナフタレートで構成され、両端
部が1〜30モル%の共重合成分を含有しかつ前記中央
部よりも共重合成分が多いポリエチレンナフタレート共
重合体により構成されるように共押出積層することを特
徴とする二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
Description
レートフィルムの製造方法に関するものであり、詳しく
は、共押出成型法を用いて、種々の特性において優れた
二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムを容易に製
造する方法に関するものである。
ポリエチレンテレフタレートフィルムに比べて、耐熱
性、強度などの基本物性に優れていることから、磁気記
録媒体、コンデンサー、電絶テープ、写真支持体等種々
の用途に用いることが検討され、また多数提案されてい
る。
ム厚みは、延伸工程でクリップにフィルムが把持されや
すくするためや、口金より回転冷却ドラム上にシートが
押し出される際のネックイン現象などの理由により、中
央部に比べ端部のフィルム厚みは厚くなっている。特に
薄いフィルムを製造する場合は、中央部と端部の厚み差
は大きくなる。
テレフタレートに比べ、延伸可能な温度範囲が狭いた
め、延伸工程での温度設定を中央部のフィルム厚みに応
じた延伸条件とした場合、端部が中央部に比べフィルム
が厚いため、耳部が延伸可能な温度まで昇温されず白化
してしまい割れやすくなり、製膜の連続性を落としてし
まう。また、製造コストを下げるために検討されている
製膜の高速化も、耳部が加熱不足で白化してしまい、連
続製膜性が劣り高速化できない。
鑑みなされたものであり、その解決課題は、連続製膜性
に優れた二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムの
製造方法を提供することにある。
鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を採用することによ
り、上記課題が容易に解決できることを見いだし、本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、
(a)溶融ポリエステル樹脂を回転冷却ドラム上にシー
ト状に押出して未配向シートを得る工程、(b)得られ
た未配向シートを二軸延伸して延伸フイルムを得る工
程、(c)得られた延伸フイルムの両端部をトリミング
により除去して製品フイルムを得る工程とからなり、前
記(a)工程において、未配向シートを幅方向に見たと
きの中央部が5モル%未満の共重合成分を含有するポリ
エチレンナフタレートで構成され、両端部が1〜30モ
ル%の共重合成分を含有しかつ前記中央部よりも共重合
成分が多いポリエチレンナフタレート共重合体により構
成されるように共押出積層することを特徴とする二軸延
伸ポリエステルフィルムの製造方法に存する。
本発明は、(a)溶融ポリエステル樹脂を回転冷却ドラ
ム上にシート状に押出して未配向シートを得る工程、
(b)得られた未配向シートを少なくとも一軸方向に延
伸して延伸フイルムを得る工程、(c)得られた延伸フ
イルムの端部をトリミングにより除去して製品フイルム
を得る工程からなる。
エチレンナフタレートとは、その主たる構成単位が実質
的にエチレン−2,6−ナフタレート単位から構成され
ているポリマーを指し、中央部は5モル%未満の共重合
成分により変性されており、端部は1〜30モル%の共
重合成分で変性されているポリマーを用いる。共重合成
分としては、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸などのカルボン酸
成分、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
テトラエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、キシレングリコール、ポリエチレングリコールなど
のグリコール成分が挙げられる。
チレンナフタレートの共重合量を5モル%未満、好まし
くは4モル%未満とする。共重合成分量が5モル%以上
では、本来ポリエチレンナフタレートフィルムの有して
いる耐熱性や強度などが低下するため好ましくない。端
部に用いるポリエチレンナフタレートの共重合量は、1
〜30モル%、好ましくは3〜28モル%、さらに好ま
しくは5モル%以上25モル%以下の範囲とする。
防止するためや、口金より回転冷却ドラム上にシートが
押し出される際のネックイン現象などの理由により、フ
ィルムの厚みが中央部よりも端部が厚くなっている。特
に、薄いフィルムを製膜する際は、製品となる中央部と
クリップされる端部の厚みの差が大きくなる。ポリエチ
レンナフタレートはポリエチレンテレフタレートに比べ
延伸可能な温度範囲が狭いため、縦延伸工程などで中央
部の厚みに延伸温度や延伸速度などの延伸条件を合わせ
た場合、中央部に比べフィルムが厚い端部は加熱不足に
よって、フィルムが白化する現象が発生しフィルムが脆
くなる。そのためトリミングによりフィルムの耳部を除
去する工程や、除去した後にフィルムの耳部を巻き取る
工程等において、白化した耳部が破断して製膜の連続性
が劣ってしまう問題点がある。また、再生原料を用いた
場合も原料の極限粘度が低下しているため、耳部が白化
しやすくなり製膜の連続性が劣ってしまう。
を良くするために、端部に用いるポリエチレンナフタレ
ートの共重合量を1〜30モル%、好ましくは3〜28
モル%、さらに好ましくは5〜25モル%の範囲とす
る。端部に用いるポリエチレンナフタレートの共重合量
が1モル%未満では、延伸工程で端部が白化してしまう
現象の改良効果が不十分であり好ましくない。共重合量
が30モル%を超えた場合は、端部と中央部の最適延伸
温度の差が大きすぎて、延伸ロールやクリップに端部ポ
リマーが粘着してしまい、製膜の連続性が劣ってしま
う。
されるため、両端部の構成が上記範囲内にあれば、再生
原料や製造コストの安価な原料を両端部に用いることが
できる。ポリエステルフィルムの製造コストの低減に
は、再生原料の配合が効果的であるが、トリミングによ
り除去されたフィルム端部や、製品とならなかったフィ
ルムから再生原料を製造する際に、異物の混入や原料の
熱劣化を避けることができず、そのため、再生原料の配
合量はフィルム特性から制限されており、特にフィルム
厚みが薄い場合、ポリマーの熱劣化や異物の影響が大き
く、限られた量の再生原料しか配合できないのが現状で
ある。
より除去されるため、再生原料を両端部に用いても、再
生原料の影響が中央部である製品に反映しないため、端
部への配合量の制限が少なく、従来よりも多くの再生原
料の配合が可能である。中央部に関しては、再生原料を
配合しなくても、必要に応じて配合しても構わない。た
だし、限られた配合量の中で、中央部への再生原料の配
合も製造コストの低減には効果的である。
特性は不十分であるが、製造コストの低い安価な原料を
両端部に用いて製造コストを低減することもできる。本
発明においては、得られるフイルムの滑り性を向上さ
せ、耐ブロッキング性を付与して取り扱い性を良好にす
るため、少なくとも中央部用樹脂には粒子を含有させる
ことが好ましい。
時に反応系内に溶存している金属化合物、例えばエステ
ル交換反応後系内に溶存している金属化合物にリン化合
物等を作用させて微細な粒子を析出させる方法、いわゆ
る析出粒子法がある。この方法は簡便で工業的に容易に
採用し得る。もう一つの方法として、ポリエステル製造
工程から製膜前の押出工程のいずれかの工程で、ポリエ
ステルに微粒子を配合する方法、いわゆる添加粒子法が
あるが、どちらの方法を採用してもかまわない。
としては、酸化ケイ素、酸化チタン、ゼオライト、窒化
ケイ素、窒化ホウ素、セライト、アルミナ、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、リン酸リチウ
ム、リン酸マグネシム、フッ化リチウム、酸化アルミニ
ウム、酸化ケイ素、酸化チタン、カオリン、タルク、カ
ーボンブラック、窒化ケイ素、窒化ホウ素および特公昭
59−5216号公報に記載されているような架橋高分
子微粒子を挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。
偏平状のいずれであってもよく、またその硬度、比重、
色等についても特に制限はない。微細粒子の平均粒径は
特に限定されるわけではないが、通常、等価球直径で
0.01〜10μm、好ましくは0.05〜8μmの範
囲から選ばれる。また、配合する微細粒子は単成分でも
よく、また2成分以上を同時に用いてもよい。
さらには0.1〜2重量%が好ましい。微細粒子の添加
量が0.05重量%未満では、フィルムの滑り性が悪く
巻き特性が劣る傾向がある。また微細粒子の添加量が3
重量%を超えるとフィルム表面の粗面化の度合いが大き
過ぎて、コンデンサ用として用いる場合に電気絶縁不良
の原因となったり、磁気記録として用いる場合はドロッ
プアウトの原因となったりする。
り表面を適度に粗面化したフィルムを得るが、フィルム
表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.01〜0.20μ
mであることが好ましく、さらに好ましくは0.02〜
0.15μmの範囲である。Raが0.01μm未満で
は、巻き取りが困難となる傾向があり、フィルムにシワ
が入り製品とならないことがある。またRaが0.20
μmを超えるとフィルム表面の平面性が損なわれて、コ
ンデンサ用として用いる場合に電気絶縁不良の原因とな
ったり、磁気記録として用いる場合はドロップアウトの
原因となったりする。
を、前述のように幅方向に合わせて溶融押出する方法は
従来知られている方法、例えば、特開昭55−1188
32号公報、特開平1−118428号公報、特開平8
−207119号公報などに開示されている合わせ方法
が適用できる。これらの方法で、幅方向に見て、端部ポ
リエステル/中央部ポリエステル/端部ポリエステルの
順となるように溶融ポリエステル融液を事前に合流させ
共押出した後は常法に従って二軸延伸を施す。
リマーを、回転冷却ドラム上でガラス転移温度以下の温
度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態の未配向
シートを得る。この場合、シートの平面性を向上させる
ため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めること
が好ましく、本発明においては静電印加密着法および/
または液体塗布密着法が好ましく採用される。
化現象を防止することを目的とするため、フィルム端部
が十分加熱され白化現象が発生しない製膜速度では効果
が十分発揮されない。製造コストの低減や本発明の効果
を発揮させるため、製膜速度は冷却回転ドラムの速度で
通常5.5m/分以上、好ましくは6.0m/分以上、
さらに好ましくは6.5m/分以上とする。冷却回転ド
ラムの速度が5.5m/分未満では本発明の効果が十分
発揮できないことがあり、またフィルムの製造コストも
不利となる場合がある。
れた、幅方向に見て端部ポリエステル/中央部ポリエス
テル/端部ポリエステルの未延伸シートを2軸方向に延
伸してフイルム化する。具体的には、まずロールまたは
テンター方式の延伸機により、前記未延伸シートを一方
向に延伸する。この一段目においての延伸温度は120
〜170℃の温度で、3.0〜7倍延伸される。次に、
テンター方式の延伸機により、一段目と直交する方向に
延伸する。この二段目において延伸温度は130〜24
0℃、延伸倍率は通常3.0〜7倍で延伸される。
用することができるが、その場合も最終的な延伸倍率が
上記した範囲に入ることが好ましい。また、前記未延伸
シートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸
延伸することも可能である。得られたフイルムの熱処理
は、フィルムの使用目的に応じて任意に行うことが、で
き、また必要に応じ、熱処理を行う前または後に再度縦
および/または横方向に延伸してもよい。
20〜250℃、好ましくは180〜240℃の温度範
囲で1秒〜1時間の間で熱固定を行い、熱固定温度が2
50℃より高い時には破断強度が低下し、また120℃
より低い場合には破断伸度が大きくなる。さらに、得ら
れたフィルムは用途に応じて、ロール状態で20〜14
0℃、好ましくは40〜120℃の温度範囲で1時間〜
1500時間の間で加熱処理を行うこともできる。例え
ば、写真用の支持体に用いる場合は、カールを防止する
ために、ポリマーのTgを30〜3℃下回る温度で、
0.1〜1500時間熱処理を行うことが好ましい。
で冷却し、各用途に応じた幅にスリット加工する。ワイ
ンダー巻き取りあるいはスリット加工の際、端部ポリマ
ーと中央部ポリマーとの境界よりも内側、すなわち共重
合成分が5モル%未満のポリエチレンナフタレートから
なる境域でスリットして端部を製品から除去する。
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、本発明で用い
た物性測定法を以下に示す。 (1)微粒子の平均粒径 (株)島津製作所製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−
CP3型を用いてストークスの抵抗則に基づく沈降法に
よって粒子の大きさを測定した。測定により得られた粒
子の等価球形分布における積算(体積基準)50%の値
を用いて平均粒径とした。 (2)フィルム厚み 幅W(cm)、長さL(cm)のフィルム試片を作成
し、試片の重さをG(g)、密度d(g/cm3 )とし
たとき、フィルム厚さt(μm)は、次式により計算し
た。
型を用いて測定した。DSC測定条件は以下のとおりで
ある。すなわち、試料フィルム6mgをDSC装置にセ
ットし、10℃/分の速度で昇温し、0〜300℃の範
囲で測定し、融点を融解吸熱ピークの頂点として測定し
た。 (4)共重合量 ポリエステル試料を重水素化トリフルオロ酢酸に溶解
し、1H−NMR法で分析したポリマーの組成より共重
合量を求めた。 (5)ヤング率 (株)インテスコ製 引張試験機インテスコモデル20
01型を用いて、温度23℃ 湿度50%RHに調節さ
れた室内において、長さ300mm 幅20mmの試料
フィルムを、10%/分のひずみ速度で引張り、引張応
力−ひずみ曲線の初めの直線部分を用いて次の式によっ
て計算した。
直線上の2点間の元の平均断面積による応力差、Δεは
同じ2点間のひずみ差を意味する) (6)連続製膜性 連続製膜性を下記のランクに分けて評価した。
連続して製膜が可能 ×:端部が白化して破断したり、ロールにフィルムが粘
着するために連続して製膜ができない 実施例で用いた原料ポリエテルの製造方法は以下のとお
りである。 (ポリエステル−1の製造)ナフタレン−2、6−ジカ
ルボン酸ジメチル100部、エチレングリコール65部
およびエステル交換触媒として酢酸マグネシウム0.0
9部を使用し、常法に従いエステル交換反応を行った
後、平均粒子径0.7μmのエチレングリコールに分散
させた球状シリカ粒子を0.5部添加した。次いで重合
触媒として三酸化アンチモン0.04部を添加した後、
常法に従って重縮合反応を進め、極限粘度0.55のポ
リマーを得、次いで固相重合を行い、最終的に極限粘度
0.63、融点270℃のポリエチレンナフタレートを
得た。 (ポリエステル−2の製造)ポリエステル−1の製造に
おいて、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチル
を、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチル90部
とテレフタル酸10部に変えた以外は、ポリエステル−
1の製造と同様の方法でポリエステル−2を製造した。
得られたポリエステルは共重合量12モル%のポリエチ
レンナフタレート共重合体で、極限粘度0.63、融点
251℃であった。 (ポリエステル−3の製造)ポリエステル−1の製造に
おいて、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチル
を、ナフタレン−2、6−ジカルボン酸ジメチル60部
とテレフタル酸40部に変えた以外は、ポリエステル−
1の製造と同様の方法でポリエステル−3を製造した。
得られたポリエステルは共重合量45モル%のポリエチ
レンナフタレート共重合体で、極限粘度0.64であっ
た。DSCを測定したが明確な融点ピークは認められな
かった。
れ別の押出機で300℃にて溶融し、Tダイから押し出
すに際して幅方向に、ポリエステル−2/ポリエステル
−1/ポリエステル−2の構成となるよう溶融ポリマー
を事前に合流させた。溶融ポリマーが合流してからTダ
イより押し出されるまでの温度は300℃として、Tダ
イよりシート状に押出し、表面温度を60℃に設定した
回転冷却ドラムで静電印加冷却法を利用して急冷固化さ
せ、厚み30μmの実質的に非晶質のシートを作成し
た。なお、この時の各ポリエステル領域は、幅方向の長
さ比で1:8:1であった。次いでこの無定型シートを
縦方向に130℃で4.5倍縦延伸し、横方向に134
℃で4.0倍延伸し240℃で3秒間熱処理を行い、耳
部(端部)をトリミングにより除去し、厚さ2μmの二
軸配向フィルムを製造した。
着はなく、耳部の白化も見られなかった。また、トリミ
ングにより除去された耳部の巻取工程での破断も見られ
ず、製膜の連続性は良好であった。 比較例1 ポリエステル−1を乾燥後、押出機で300℃にて溶融
し、Tダイより押し出されるまでの温度は300℃とし
て、Tダイよりシート状に押出し、表面温度を60℃に
設定した速度6.5m/分の回転冷却ドラムで静電印加
冷却法を利用して急冷固化させ、厚み30μmの実質的
に非晶質のシートを作成した。次いでこの無定型シート
を縦方向に130℃で4.5倍縦延伸し、横方向に13
4℃で4.0倍延伸し、240℃で3秒間熱処理を行
い、耳部(端部)をトリミングにより除去し、厚さ2μ
mの二軸配向フィルムを製造した。
着はなかったが、耳部が白化したため、トリミングによ
り除去された耳部の巻取工程で、耳部が破断したため製
膜の連続性は悪かった。 比較例2 実施例1において、ポリエステル−1をポリエステル−
2に変えた以外は、実施例1と同様の方法で幅方向にポ
リエステル−2/ポリエステル−2/ポリエステル−2
の構成で製膜を行い、厚さ2μmの二軸配向フィルムを
得た。
着はなく、耳部の白化も見られなかった。また、トリミ
ングにより除去された耳部の巻取工程での破断も見られ
ず、製膜の連続性は良好であった。 比較例3 ポリエステル−1とポリエステル−3を乾燥後、それぞ
れ別の押出機でポリエステル−1は300℃で、ポリエ
ステル−3は260℃にて溶融し、Tダイから押し出す
に際して幅方向に、ポリエステル−3/ポリエステル−
1/ポリエステル−3の構成となるよう溶融ポリマーを
事前に合流させた。溶融ポリマーが合流してからTダイ
より押し出されるまでの温度は300℃として、Tダイ
よりシート状に押出し、表面温度を60℃に設定した速
度6.5m/minの回転冷却ドラムで静電印加冷却法
を利用して急冷固化させ、厚み30μmの実質的に非晶
質のシートを作成した。なお、この時の各ポリエステル
領域は、幅方向の長さ比で1:8:1であった。次いで
この無定型シートを縦方向に130℃で4.5倍縦延伸
し、横方向に140℃で4.0倍延伸し230℃で3秒
間熱処理を行い、耳部(端部)をトリミングにより除去
し、厚さ2μmの二軸配向フィルムを製造した。
において端部のポリマーがロールに粘着したため、連続
して二軸延伸フィルムを得ることはできなかった。下記
表1に実施例1〜2、比較例1〜3の幅方向のフィルム
構成と、フィルムの連続製膜性およびヤング率を示す。
配向ポリエステルフィルムが連続的に安定して製造で
き、その工業的価値は高い。
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)溶融ポリエステル樹脂を回転冷却
ドラム上にシート状に押出して未配向シートを得る工
程、(b)得られた未配向シートを二軸延伸して延伸フ
イルムを得る工程、(c)得られた延伸フイルムの両端
部をトリミングにより除去して製品フイルムを得る工程
とからなり、前記(a)工程において、未配向シートを
幅方向に見たときの中央部が5モル%未満の共重合成分
を含有するポリエチレンナフタレートで構成され、両端
部が1〜30モル%の共重合成分を含有しかつ前記中央
部よりも共重合成分が多いポリエチレンナフタレート共
重合体により構成されるように共押出積層することを特
徴とする二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13079497A JP3640282B2 (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
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JP13079497A JP3640282B2 (ja) | 1997-05-21 | 1997-05-21 | 二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10315320A true JPH10315320A (ja) | 1998-12-02 |
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JP3640282B2 (ja) | 2005-04-20 |
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