JP2001009977A - 液晶性樹脂積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

液晶性樹脂積層フィルムおよびその製造方法

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JP2001009977A JP11185011A JP18501199A JP2001009977A JP 2001009977 A JP2001009977 A JP 2001009977A JP 11185011 A JP11185011 A JP 11185011A JP 18501199 A JP18501199 A JP 18501199A JP 2001009977 A JP2001009977 A JP 2001009977A
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純 坂本
Kenji Tsunashima
研二 綱島
Tetsuya Machida
哲也 町田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高品質な液晶性樹脂積層フィルムを製造するこ
と。 【解決手段】ガラス転移点温度が100℃以上である熱
可塑性樹脂と液晶性樹脂を溶融積層し、2軸延伸を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面平滑性や接着
性に優れ、特性の異方性が小さい液晶性樹脂積層フィル
ムおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶性樹脂は、機械特性、熱特性、電気
特性、ガスバリヤ性に優れた樹脂であり、該樹脂のフィ
ルム化には多くの検討がされてきている。しかしなが
ら、液晶性樹脂は溶融状態でも流動によって分子が高度
に配向し、得られるフィルムには強い異方性が残ってし
まう。また、液晶性樹脂をTダイで押し出した場合、口
金幅方向に均一に流動せず、長手方向にスジが発生し、
表面平滑性が極めて悪くなってしまう。
【0003】このため、従来では流れムラを緩和するた
めにリングダイを使用したり相互逆回転リングダイを使
用したり、液晶性を弱めた樹脂で製膜されてきた。
【0004】一方、特開平7−323506号公報では
液晶性樹脂と耐熱性樹脂をラミネートした後2軸延伸す
る方法や特開平9−76397号公報では液晶性樹脂フ
ィルム表面に接着性の良好な熱可塑性樹脂フィルムをラ
ミネートする方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】リングダイや相互逆回
転リングダイを用いた場合、液晶性樹脂フィルムの表面
スジは解消されず、品質の低いフィルムしか得られな
い。さらに液晶性樹脂は他素材との接着性が悪く、薬品
処理やプラズマ処理などが必要であった。一方、液晶性
樹脂に耐熱性樹脂をラミネートする方法や液晶性樹脂フ
ィルム表面に接着性の良好な熱可塑性樹脂フィルムをラ
ミネートする方法で製造した場合、液晶性樹脂フィルム
の異方性や接着性が解消されるものの、表面平滑性は改
善されず、フィルム品質は依然低いものであった。
【0006】すなわち、本発明は、上記従来技術の欠点
を解消し、表面平滑性や接着性に優れ、特性の異方性が
小さい液晶性樹脂積層フィルムおよびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述した問
題に鑑み、鋭意検討した結果、液晶性樹脂とガラス転移
点温度が100℃以上である熱可塑性樹脂をそれぞれ共
押し出しによって積層したフィルムによって前記問題が
解決できることを見出し本発明に至った。
【0008】すなわち、本発明の液晶性樹脂積層フィル
ムは、液晶性樹脂層の少なくとも片表面にガラス転移点
温度Tgが100℃以上である熱可塑性樹脂層を共押し
出しして積層したことを特徴とする液晶性樹脂積層フィ
ルムであり、本発明の液晶性樹脂積層フィルムの製造方
法は、共押し出し後に同時2軸延伸することを特徴とす
る、液晶性樹脂積層フィルムの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態を説明する。
【0010】本発明において、液晶性樹脂とは、サーモ
トロピック液晶樹脂等の溶融状態でも結晶のような規則
だった構造を有する樹脂のことであり、従来から知られ
ているのものを用いることができる。
【0011】例えば、液晶性ポリエステル樹脂の場合、
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸、イソフタル酸、
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸を、ヒドロキシカル
ボン酸として、パラヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナ
フトエ酸を主たる成分とし、さらにビフェノールなどの
芳香族ジオールやエチレングリコールなどの脂肪族ジオ
ールを構成成分として含有することができる。このよう
な成分から構成される液晶性ポリエステル樹脂は、溶融
状態でも規則だった構造を有し、溶融時の流動によって
分子が容易に流れ方向に配向するのである。
【0012】本発明において、ガラス転移点が100℃
以上である熱可塑性樹脂としては、ポリアリレート、ポ
リエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルホン、ポ
リサルホンおよびこれらの共重合体やブレンド物等を用
いることができ、特に、ポリエーテルイミドおよびその
共重合体やブレンド物が好ましい。
【0013】本発明の液晶性樹脂積層フィルムは、前記
した液晶性樹脂と熱可塑性樹脂をそれぞれ共押し出し
し、液晶性樹脂層の少なくとも片面、好ましくは両面に
積層した液晶性樹脂積層フィルムである。液晶性樹脂
は、単独で溶融押し出しした場合、流れ方向に分子が配
向するため、得られたフィルムは特性の異方性が著しく
なり、さらにはこのようなフィルムは縦裂けするために
延伸処理を行うこと自体が困難になる。特にTダイ口金
で液晶性樹脂を単独で溶融押し出しすれば、口金幅方向
に溶融体が流れにくいために幅方向に均一な押し出しが
できず、長手方向に連続的なスジ状の厚みムラが発生し
てしまう。
【0014】本発明の液晶性樹脂積層フィルムは、液晶
性樹脂とガラス転移点温度が100℃以上である分子鎖
が剛直な熱可塑性樹脂とを共押し出しによって溶融状態
で積層することにより溶融流動が均一になり、厚みムラ
や表面平滑性に優れた液晶性樹脂積層フィルムを得るこ
とができる。液晶性樹脂の溶融流動を均一にするには、
すなわち均一な積層フィルムを得るためには共押し出し
する熱可塑性樹脂のガラス転移点温度は100℃以上で
あることが必要である。ガラス転移点温度が100℃未
満である熱可塑性樹脂を用いた場合、液晶性樹脂の溶融
流動特性は改善されないために表面平滑性が良好な積層
フィルムを得ることができない。
【0015】ガラス転移点温度が100℃以上である熱
可塑性樹脂の役割は、前記した液晶性樹脂の溶融流動を
均一化させる以外に接着性の向上を挙げることができ
る。液晶性樹脂の難点の一つは、接着性不良を挙げるこ
とができるのであるが、熱可塑性樹脂を少なくとも片表
面、好ましくは両表面に積層することで接着性の良好な
液晶性樹脂積層フィルムとすることができるのである。
【0016】また、液晶性樹脂の溶融流れを均一にしな
がら積層フィルムの特性を満足させるには、液晶性樹脂
層の厚みが全積層フィルム厚みの50〜95%であるこ
とが好ましい。さらに、熱可塑性樹脂層の表面粗さRy
は、3μm以下であることがフィルム表面平滑性の点か
ら好ましい。RyとはJIS B0601で定められた
最大高さのことである。
【0017】液晶性樹脂と上記した熱可塑性樹脂との溶
融積層は、従来から知られている口金内で積層する方
法、口金以前での積層アダプターで積層する方法を用い
ることができ、特に積層アダプターを用いる方法が好ま
しい。
【0018】かくして得られた液晶性樹脂積層フィルム
は、長手方向および/または幅方向へ延伸することで特
性の異方性を解消したり、特定の異方性を与えることが
できるのである。特性の異方性を解消する場合、液晶性
樹脂は流れ方向に配向しやすいために幅方向へより延伸
することが好ましい。延伸温度は液晶性樹脂の流動開始
温度以上であり、これは融点や液晶開始温度以上である
ことが多い。特に、延伸温度を積層する熱可塑性樹脂や
液晶性樹脂の溶融温度以上とすることで均一な延伸を行
うことができる。
【0019】延伸方式は、特に限定されないが、積層フ
ィルムを溶融状態で延伸するためには同時2軸延伸方式
が好ましい。フィルム把持クリップの駆動方式にはスク
リュー方式、パンタグラフ方式、リニアモーター駆動方
式などを用いることができるが、リニアモーター駆動方
式が延伸制御を行いやすい点から好ましい。
【0020】延伸処理を長手方向および/または幅方向
へ延伸温度条件等を変更して行いたい場合、フィルムを
非接触で加熱できる輻射熱加熱方式で長手方向へ延伸
し、熱風加熱方式で幅方向へ延伸することができる。輻
射熱加熱の熱源としては、熱線ヒーターなどを用いるこ
とができ、周速差の異なるロール間で加熱しながら延伸
することが好ましい。
【0021】なお、このときのフィルムパスは、フィル
ムを下ロールから上ロールへ垂直に走行させながら延伸
する方式や、上ロールから下ロールへ垂直に走行させな
がら延伸する方式が好ましい。
【0022】次に、本発明の液晶性樹脂積層フィルムの
製造方法を液晶性ポリエステル/ポリエーテルイミド樹
脂を例により具体的に示す。
【0023】液晶性ポリエステル樹脂としては、“シベ
ラス”(東レ(株))、“ベクトラ”(ポリプラスチッ
クス(株))、“ロッドラン”(ユニチカ(株))、
“スミカスーパー”(住友化学工業(株))等を準備す
る。必要に応じて、酸化珪素、酸化マグネシウム、炭酸
カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、架橋ポリ
エステル、架橋ポリスチレン、マイカ、タルク、カオリ
ンなどの無機、有機化合物や加水分解防止剤、熱安定
剤、酸化防止剤などを添加する。ガラス転移点温度が1
00℃以上であるポリエーテルイミド樹脂としては“ウ
ルテム”(GEプラスチック社)等を準備する。これら
の樹脂は水分の存在下、加熱することで加水分解するた
め、溶融押し出しの前に乾燥・脱水しておく。
【0024】乾燥処理した原料は、それぞれ一軸押出
機、二軸押出機、ベント押出機、タンデム押出機などの
溶融押出機に供給し、分子量、例えば、固有粘度[η]
を極力低下させないように窒素気流下、あるいは真空下
で溶融押出する。なお、原料中の異物を除去するため
に、溶融樹脂を適宜のフィルター、例えば、焼結金属、
多孔性セラミック、サンド、金網等で濾過しながら押出
ことが好ましい。
【0025】溶融押し出し後、ポリエーテルイミド層/
液晶性ポリエステル層/ポリエーテルイミド層となるよ
うに3層積層アダプターによって積層し、Tダイ口金か
らフィルム状に押し出し、従来から知られている密着手
段である静電印加法、エアーチャンバー法、エアーナイ
フ法、プレスロール法などでドラムなどの冷却媒体に密
着冷却固化させる。
【0026】かくして得られたキャストフィルムは、必
要に応じて延伸処理が行われるが、延伸方法は、縦一軸
延伸、横一軸延伸、逐次二軸延伸、同時二軸延伸などの
任意の方法で延伸処理する。延伸温度は液晶性樹脂の溶
融温度以上であり、液晶ポリエステル樹脂の場合には2
20〜350℃の範囲であることが多い。延伸倍率は一
方向につき2〜8倍、好ましくは2〜4倍が好ましい。
さらに延伸処理の後、必要に応じて熱固定を行ってもよ
い。
【0027】このようにして得られた液晶性樹脂積層フ
ィルムは、表面平滑性や接着性が優れ、特性が等方的で
ある。
【0028】
【物性の測定法】次に、本発明で使用した物性の測定法
について以下に述べる。 1.熱特性 セイコー電子工業製DSC RDC220型を用い、サ
ンプルを20mg秤量し、窒素ガス雰囲気下20℃/分
の速度で昇温し、ガラス転移点Tg、融点Tmを測定し
た。 2.厚みムラ アンリツ製フィルムシックネステスタKG601Aおよ
び電子マイクロメータK306Cを用い、幅30ミリ、
長さ10mにサンプリングしたフィルムを連続的に厚み
測定をする。長手方向および幅方向それぞれの厚み最大
値TMAX(μm)、最小値TMIN(μm)から、変
動幅RをR=TMAX−TMINで求め、平均厚みTA
VE(μm)から 厚みムラ(%)=R/TAVE×100として求めた。
【0029】厚みムラが10%未満であれば○、10%
以上15%未満であれば△、15%以上であれば×と判
定した。 3.フィルム厚み構成 フィルムをパラフィンに包埋し、ミクロトームによって
フィルム断面方向に切断して切片とし、これを透過型明
視野光学顕微鏡や偏光顕微鏡によって観察し、それぞれ
の層厚みを測定する。 4.表面平滑性 表面粗さRyをJIS B0601に従い、室温にて測
定長1ミリ、カットオフ0.25ミリで測定した。測定
装置は、(株)小坂研究所製の高精度薄膜段差計ET−
10を用いた。 5.接着性 フィルム表面にアルミニウムを蒸着し、蒸着層に1ミリ
角のクロスカットを100個入れた。ニチバン(株)製
セロハンテープを蒸着層のクロスカット上に貼りつけ、
指で強く押しつけた後180度方向に急速に剥離して残
存した個数を判定した。70個以上残れば○、70個未
満50個以上であれば△、50個未満であれば×と判定
した。 6.機械特性 積層フィルムの引張強度、伸度は、JIS K7127
に規定された方法により、弾性率(ヤング率)はJIS
Z1702に規定された方法により、インストロンタ
イプの引張試験機を用いて25℃、65%RH雰囲気で
測定した。
【0030】
【実施例】実施例により、本発明をさらに詳細に説明す
る。 実施例1 液晶性樹脂(LCP)として東レ(株)製“シベラス”
を用い、熱可塑性樹脂としてGEプラスチックス社製ポ
リエーテルイミド(PEI)“ウルテム1000”を用
いた。“ウルテム1000”のガラス転移点は217℃
であった。
【0031】“シベラス”は130℃で6時間真空乾燥
し、“ウルテム1000”は150℃で4時間真空乾燥
した。
【0032】乾燥の終了した原料は、それぞれシリンダ
ー径が90mmの溶融押出機に供給し、“シベラス”は
320℃、“ウルテム1000”は340℃で溶融させ
た後、PEI/LCP/PEIの3層となるように積層
アダプターで積層させ、リップ幅600ミリのTダイ口
金からフィルム状に押し出した。溶融流動状態は、口金
中央部、エッジ部ともに均一であり、ムラは見られなか
った。
【0033】このようにして押し出した溶融フィルム
は、ワイヤ状電極から10KVの電圧を印加しながら表
面温度が25℃に保たれた直径1mのキャスティングド
ラムに密着させ冷却固化させた。
【0034】このようにして得られたキャストフィルム
はパンタグラフ方式の同時二軸延伸装置に供給して34
0℃に加熱し、長手方向に2倍、幅方向に3.5倍延伸
して300℃で熱処理した。このようにしてPEI/L
CP/PEI各層の厚みが5μm/40μm/5μmと
なる積層フィルムを得た。該フィルムの特性を表1に示
すが、表面が平滑であり、接着性の良好な積層フィルム
であった。 比較例1 熱可塑性樹脂として、ガラス転移点温度が80℃である
ポリエチレンテレフタレート樹脂を用い、該樹脂の押し
出し温度を300℃とする以外は実施例1と同様に積層
フィルムを押し出した。溶融流動状態はエッジ部分の流
動が不良であり、キャストフィルム幅が変化した。ま
た、キャストフィルムには縦スジが多く見られた。引き
続き実施例1と同様に延伸処理を行ったが、フィルムが
縦に裂けてしまい、生産性は不良であった。得られたフ
ィルムの特性を表1に示した。 実施例2 液晶性樹脂(LCP)としてポリプラスチックス(株)
製“ベクトラA950”を用い、熱可塑性樹脂としてユ
ニチカ(株)製ポリアリレート(PAR)“U100”
を用いた。“U100”のガラス転移点は190℃であ
った。
【0035】“ベクトラA950”および“U100”
は150℃で4時間真空乾燥し、乾燥の終了した原料
は、それぞれシリンダー径が90mmの溶融押出機に供
給し、“ベクトラA950”および“U100”は32
0℃で溶融させた後、PAR/LCP/PARの3層と
なるように積層アダプターで積層させ、リップ幅600
ミリのTダイ口金からフィルム状に押し出した。溶融流
動状態は、口金中央部、エッジ部ともに均一であり、ム
ラは見られなかった。
【0036】このようにして押し出した溶融フィルム
は、ワイヤ状電極から10KVの電圧を印加しながら表
面温度が25℃に保たれた直径1mのキャスティングド
ラムに密着させ冷却固化させた。
【0037】このようにして得られたキャストフィルム
は、パンタグラフ方式の同時二軸延伸装置に供給して3
30℃に加熱し、長手方向に2.5倍、幅方向に5倍延
伸して300℃で熱処理した。このようにしてPAR/
LCP/PAR各層の厚みが5μm/50μm/5μm
となる積層フィルムを得た。該フィルムの特性を表1に
示すが、表面が平滑で接着性の良好な積層フィルムであ
った。 比較例2 液晶性樹脂(LCP)としてポリプラスチック製“ベク
トラA950”を用い、LCP単層フィルムを製膜し
た。
【0038】“ベクトラA950”は150℃で4時間
真空乾燥し、乾燥の終了した原料は、シリンダー径が9
0mmの溶融押出機に供給し、320℃で溶融させた
後、リップ幅600ミリのTダイ口金からフィルム状に
押し出した。溶融流動状態は、口金エッジ部の流動が不
安定であり、さらにフィルムには縦スジが多く見られ
た。
【0039】このようにして押し出した溶融フィルム
は、ワイヤ状電極から10KVの電圧を印加しながら表
面温度が25℃に保たれた直径1mのキャスティングド
ラムに密着冷却固化させた。
【0040】このようにして得られたキャストフィルム
を、実施例2と同様の条件で延伸を試みたが、フィルム
が縦に裂け、延伸フィルムは得られなかった。
【0041】キャストフィルムの特性を表1に示す。 実施例3 ポリアリレート樹脂および液晶性樹脂の積層厚み構成を
変更する以外は実施例2と同様にして、2軸延伸液晶性
樹脂積層フィルムを得た。
【0042】結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】ガラス転移点温度が100℃以上である
熱可塑性樹脂と液晶性樹脂を溶融状態で積層することで
Tダイ口金を用いても均一な押し出しが可能になり、こ
れを2軸延伸することで、特性の異方性が解消された液
晶性樹脂積層フィルムを製造することができる。
【0045】このようにして製造されたフィルムは、表
面平滑性および接着性が良好であり、電気回路基板用途
などの工業材料として好ましく使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 71:00 77:00 81:00 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F100 AK01A AK42A AK43B AK49B AK54B AK55B AK56B AK57B AL01B AL05B AS00A AT00A BA02 EH23 EJ38 GB43 JA05B JB16B JK15 JL11 YY00B 4F207 AA27 AA32 AA34 AA40 AG01 AG03 KA01 KA17 KB22 KL65 KL84 KW41 4F210 AA27 AA32 AA34 AA40 AG01 AG03 QA02 QC07 QD13 QG01 QG15 QG18 QL02 QL09 QL10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶性樹脂層の少なくとも片表面に、ガラ
    ス転移点温度Tgが100℃以上である熱可塑性樹脂層
    を共押し出しして積層したことを特徴とする液晶性樹脂
    積層フィルム。
  2. 【請求項2】ガラス転移点温度が100℃以上である熱
    可塑性樹脂が、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、
    ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテル
    ケトン、ポリエーテルサルホン、ポリサルホンおよびこ
    れらの共重合体、ブレンド物から選ばれることを特徴と
    する請求項1記載の液晶性樹脂積層フィルム。
  3. 【請求項3】液晶性樹脂層の厚みが、全積層フィルム厚
    みの50〜95%であることを特徴とする請求項1また
    は請求項2のいずれかに記載の液晶性樹脂積層フィル
    ム。
  4. 【請求項4】ガラス転移点温度Tgが100℃以上であ
    る熱可塑性樹脂層の表面粗さRyが3μm未満であるこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    液晶性樹脂積層フィルム。
  5. 【請求項5】共押し出し後に、同時2軸延伸することを
    特徴とする液晶性樹脂積層フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】延伸が、液晶性樹脂の溶融温度よりも高い
    温度で実施されることを特徴とする請求項5に記載の液
    晶性樹脂積層フィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004060656A1 (ja) * 2003-01-06 2004-07-22 Toray Industries, Inc. 積層フィルムおよびその製造方法
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CN113580702A (zh) * 2021-07-29 2021-11-02 宁波长阳科技股份有限公司 液晶高分子薄膜及其制备方法和应用

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