JP2001038279A - 塗布具 - Google Patents

塗布具

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JP2001038279A
JP2001038279A JP11218031A JP21803199A JP2001038279A JP 2001038279 A JP2001038279 A JP 2001038279A JP 11218031 A JP11218031 A JP 11218031A JP 21803199 A JP21803199 A JP 21803199A JP 2001038279 A JP2001038279 A JP 2001038279A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 塗布先と液導芯との接触ばらつきを抑制した
塗布具を提供すること。 【解決手段】 内部に塗布液の収容部を設けた容器1の
開口部前方に、たわみ変形可能な多数の塗布片2aから
なる塗布部2bと、この塗布片の後端を連結した基部2
cと、塗布液の流通部とを一体に成形した塗布先を取り
付けてなる塗布具であって、前記基部2cと流通部2d
とに対応する塗布液流通路を設けたことを特徴とする塗
布具。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、絵の具、イ
ンキ、修正液、糊、化粧料、薬剤、補修剤、コーティン
グ剤などの塗布液を内蔵する塗布具に関し、更に詳細に
は、所謂中継芯とペン先とを一体に成形した塗布先を用
いた塗布具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗布液を塗布する塗布具として
は、塗布具本体の先端に塗布先を止着したものが知られ
ている。塗布具本体としては、単に把持部としての機能
のみ有する軸筒や、内部に塗布液収容部を形成した軸筒
などよりなるものが知られている。塗布先としては、筆
毛を束ねて形成した筆穂や、連通多孔質性のウレタンス
ポンジを筆穂の形状に成形したペン先などが知られてい
る。ペン先において、例えば、筆穂は、一本一本が独立
した複数の筆毛を集束して、筆毛の基部を接着や溶着な
どでまとめたり、糸で縛ったりして基部を形成したもの
であり、横断面を丸形となした丸筆や、偏平形となした
平筆が知られている。そして、筆穂には、複数の筆毛の
間に毛細管力が働くような微細な空間が存在している。
この微細な空間は、塗布液を筆穂中で保持したり、移動
させたりするという働きをしている。
【0003】塗布具本体内部に塗布液収容部を形成し、
この収容部中の塗布液を塗布先である筆穂に供給する型
の塗布具の場合、塗布先後端の基部が塗布液を等しにく
い為、基部に孔を形成し、この孔に所謂液導芯を挿入
し、塗布液を塗布先に供給するようになしたものが知ら
れている。液導芯は、アクリル繊維、ポリエステル繊維
などを長手方向に揃え、繊維間を樹脂で部分的に結合
し、内部に毛細管を形成したものであり、塗布体の孔に
挿入する側を先端細形部、その逆側を円錐形部となした
ものが知られている。塗布液収容部は、内部に直接塗布
液を充填した、所謂、生インキ式塗布具と、塗布液を保
持した中綿を配置した、所謂、中綿式塗布具とが知られ
ている。中綿は、ポリエステル繊維などを多数まとめ
て、全体が円筒形となるように形成し、この円筒形周囲
をポリプロピレン、ポリエチレン等のフィルムで被覆し
たものである。上記塗布具において、液導芯の円錐形部
を軸筒の塗布液収容部に挿入することによって、特に中
綿式塗布具の場合は中綿内に挿入することによって、塗
布液は液導芯を通って塗布具に供給され、塗布が可能と
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に塗布先と塗布液収容部との間に液導芯を介在させる構
造の場合、塗布体に供給される塗布液の量は、塗布体基
部の孔内壁と、この孔に挿入された液導芯先端外壁との
接触面積や、接触状態によって左右される。しかし、こ
の接触面積や接触状態は、部品の寸法ばらつきや、組立
時における機械の動作ばらつきといったことが原因で、
非常にバラツキの発生しやすいところである。このこと
によって、塗布液の塗布部への供給が少なくなり、塗布
時かすれが発生すると言った問題があった。
【0005】本発明は、塗布先と液導芯との接触ばらつ
きを抑制した塗布具を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、内部に塗布液
の収容部を設けた容器の開口部前方に、たわみ変形可能
な多数の塗布片からなる塗布部と、この塗布片の後端を
連結した基部と、塗布液の流通部とを一体に成形した塗
布先を取り付けてなる塗布具であって、前記基部と流通
部とに対応する塗布液流通路を設けたことを特徴とする
塗布具を要旨とする。
【0007】
【実施例】以下、本発明について添付図面を参照しなが
ら、更に詳細に説明する。図1〜図8に第一実施例を示
す。図1は要部断面図であり、図2は図1の側面図であ
り、図3はキャップ5を除いた図1の上面図であり、図
4は塗布先2の底面拡大図であり、図5は塗布先正面の
要部拡大図であり、図6は塗布先側面の要部拡大図であ
り、図7は塗布先上面の要部拡大図である。図1の参照
符号1は、先端が開口した筒状の容器である。容器1
は、先方の小径部1aと、小径部1a後方に続く中径部
1bと、さらに後方の大径部1cとより形成されてい
る。中径部1bと大径部1cとは、外段部1dを介して
連設されている。容器1の小径部1a前端近くの内面に
は縮径する内段部1eを設け、その後方に筒部1fを設
けている。容器1の外段部1d内面には後方に突出する
4本の放射状リブ1gを設け、大径部1c内面には軸心
に向け突出する1本の縦リブ1h(図2参照)を設けて
いる。容器1の内段部1e周囲2箇所に筒部1f内面と
同径で前端に伸びる突起状の凸部1i(図2、3参照)
を設けている。
【0008】塗布先2は、容器1の開口部に、その前方
が容器1前端から突出し、その後方が筒部1f内面に挿
入され、さらに後方に伸びるように取り付けられてい
る。この塗布先2は、塗布部2aと、基部である2c
と、塗布液流通部である細円柱部2dとを一体に成形し
たものである。塗布部2bは、外方側が円形で内方側が
平面である横断面略半円形であって、後方から前方に先
細り状にした塗布片2aを横方向に多数一列に並べるよ
うにした塗布列2eを4層重合し、塗布片2a間が0.
2mm以下の間隙となるようにして、平筆状となしたも
のである。塗布片2aの形状を、後方から前方に先細り
状にしたのは、塗布先2を射出成形法にて成形する時、
金型内に樹脂が充填された薄片状である塗布片を、伸び
変形・ねじれ変形・切断破損などがないようにして、金
型から取り出し易い(=離型性を良くする)ようするた
めである。塗布片2a左右には、板状の脇板部2fを設
けている。この板状の脇板部2fは、塗布液の左右側は
み出しを抑制し、かつ、塗布時における塗布片2aの曲
り方を一定以上で抑制する働きを有している。
【0009】塗布部2bの後方には、塗布片2aの後端
の全てを繋げて基部となした、略円柱形の円柱部2cが
形成されている。この円柱部2cは、後方途中で縮径す
る前段部2gを、容器1の内段部1eと当接するように
設けている。前段部2g後方には、容器1の筒部1f内
面に挿入されるように略円柱状の後円柱部2hを設けて
いる。後円柱部2h後端には少し拡径する後段部2iを
設けている。後段部2i後方には、傾斜状に縮径する円
錐部2jを設けている。前記後段部2iは、塗布先2を
容器1に挿入した時、塗布先2の前段部2gが、容器1
の内段部1eと当接すると同時に、容器1の筒部1f後
端面に引っ掛かるようにして、塗布先2を容器1から抜
けることを防止するために形成したものである。
【0010】上記、円柱部2cから円錐部2jに渡っ
て、大溝2kを2本対向する位置に設けている(図5〜
図7参照)。この大溝2kは、塗布具外側と内側との圧
力を同等にするために形成したものであって、空気流通
孔として機能するものである。但し、この大溝2kを、
上記容器1の凸部1iと嵌め込まれるように設けること
によって、塗布先2の容器1の軸心を中心とした回転ズ
レを防止するようになすこともできる。
【0011】塗布先2の円錐部2j後端から後方に塗布
液の流通部である細い略円柱状の細円柱部2dを設けて
いる。
【0012】塗布先2において、基部である円柱部2c
と、塗布液の流通部である細円柱部2dとに渡って、前
記大溝2kの軸心方向に、さらに片側3本、両側で6本
の凹状の小溝2lを設けている。この小溝2lは、塗布
液流通路であり、溝幅を0.2mm以下となしている。
【0013】塗布先2の円柱部2c前端近くに、凹状の
横溝2mを2本設けている(図5〜図7参照)。さら
に、この横溝2mから前方に片側6本、両側で12本の
先溝2nを設けている。この横溝2m及び先溝2nの溝
幅は、どちらも0.2mm以下となしている。そして、
この横溝2m及び先溝2nは基部の塗布液流通路であ
り、上記流通部の流通路と大きさが対応している。
【0014】容器1の大径部1c内側には、ポリエステ
ル繊維製の中綿である塗布液保持体3を配置している。
塗布液保持体3の外周には、ポリプロピレン、ポリエチ
レン等のフィルム4を被覆している。塗布液保持体3前
方には、塗布先2の細円柱部2dを挿入している。さら
に、塗布液保持体3内には、水性または油性の塗布液を
保持させている。容器1は、その内壁に放射状リブ1g
及び縦リブ1hを設けているので、フィルム4で巻かれ
た塗布液保持体3外壁と容器1大径部1c内壁とは少な
くとも離れている部分がある。このため、前記大溝2k
を通して塗布具外部と内部とが連通し、容器1大径部1
c内部の圧力は大気圧と同等になり、塗布液の漏れが発
生しない。
【0015】参照符号5はキャップであり、このキャッ
プ5は、塗布先2を覆うように、容器1前方の中径部1
bに摺接しながら、容器1の外段部1dとキャップ後端
とが当接するよう容器1に嵌合する。
【0016】本第一実施例の作用効果について説明す
る。塗布液保持体内の塗布液は、塗布液の流通部である
細円柱部に設けた、塗布液流通路である小溝から、基部
である円柱部を通って、塗布部に供給される。この時、
流通部に形成された塗布液流通路と基部に形成された塗
布液流通路とは対応しているので、塗布液の流通量は一
定である。尚、本実施例では塗布液を塗布液保持体に含
浸させた構造で説明したが、塗布液保持体を用いない、
所謂生インキ式塗布具に採用することもできる。
【0017】図8〜図10に第二実施例を示す。図8は
塗布先12の正面図であり、図9は塗布先の上面拡大図
であり、図10は基部の底面拡大図である。塗布先12
は、上面から見て穂二等辺三角形の塗布部12bと、上
面から見て略二等辺三角形の基部12oと、塗布液流通
部である円柱部12cとが一体に成形されたものであ
る。塗布部12bは、たわみ変形が可能で横断面が楕円
形の塗布片12aを上面から見て略二等辺三角形状とな
すように千鳥状配列で多数並べたものである。基部12
oは、塗布片12a後端全てが繋がるように形成したも
のである。塗布液流通部である円柱部12cは、略円柱
形のものを2本形成したものである。
【0018】塗布液流通部である円柱部12c周囲に
は、片側2本、全部で8本の塗布液流通路である溝12
pを、その溝幅が0.2mm以下となるようにして設け
ている。基部12oの上面から見て略二等辺三角形状の
長辺側には、片側2本、全部で8本の塗布液流通路であ
る先溝12nを、その溝幅が0.2mm以下となるよう
にして設けている。
【0019】本第二実施例の作用効果は、第一実施例と
同様、流通部に形成された塗布液流通路と基部に形成さ
れた塗布液流通路とが対応しているので、塗布液の流通
量は一定である。
【0020】図11〜図13に第三実施例を示す。図1
1は塗布先22の正面図であり、図12は図11のX−
X線拡大断面図であり、図13は図11のY−Y線拡大
断面図である。塗布先22は、上面から見て全体が丸筆
穂状の塗布部22bと、上面から見て略円形の基部22
oと、塗布液流通部である円柱部22cとが一体に成形
されたものである。塗布部22bは、前方がたわみ変形
が可能で横断面が円形の塗布片22aを多数形成したも
のである。基部12oは、塗布片12a後端全てが繋が
るように形成したものである。円柱部22cは、基部1
2oの中心付近から後方に伸びる15本の円柱形の円柱
で、形成されている。
【0021】塗布液流通部である円柱部22cは、塗布
液流通路が円柱と円柱との間の間隙によって形成され、
その間隔は最大0.3mmとなるようにした。基部22
oには、中心部付近に基部を貫通する孔22qを形成
し、この孔22qの直径は0.3mm以下となるように
した。
【0022】本第三実施例の作用効果は、第一実施例と
同様、流通部に形成された塗布液流通路と基部に形成さ
れた塗布液流通路とが対応しているので、塗布液の流通
量は一定である。
【0023】
【発明の効果】本発明の塗布具は、塗布部と液導芯とを
一体に形成した塗布先を用い、しかも、液導芯と基部と
に形成した液流通路が対応しているので、別体の塗布体
と液導芯とを連設する従来の塗布具に比較して、塗布液
吐出量が不足するものが生じないといった長所を有する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施例の正面要部縦断面図である。
【図2】 第1実施例の側面要部縦断面図である。
【図3】 第1実施例のキャップを除いた上面図であ
る。
【図4】 塗布先の底面拡大図である。
【図5】 塗布先の正面要部拡大図である。
【図6】 塗布先の側面要部拡大図である。
【図7】 塗布先の要部拡大図である。
【図8】 第二実施例の塗布先の正面図である。
【図9】 塗布先の上面拡大図である。
【図10】 塗布先の底面拡大図である。
【図11】 第三実施例の塗布先の正面図である。
【図12】 図11のX−X線拡大断面図である。
【図13】 図11のY−Y線拡大断面図である。
【符号の説明】
1 容器 2 塗布先 12 塗布先 22 塗布先 2b 塗布部 12b 塗布部 22b 塗布部 2l 小溝 2m 横溝 2n 先溝 12n 先溝 12p 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 83/00 B65D 83/00 J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に塗布液の収容部を設けた容器の開
    口部前方に、たわみ変形可能な多数の塗布片からなる塗
    布部と、この塗布片の後端を連結した基部と、塗布液の
    流通部とを一体に成形した塗布先を取り付けてなる塗布
    具であって、前記基部と流通部とに対応する塗布液流通
    路を設けたことを特徴とする塗布具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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