JP2001032881A - 上下免震装置 - Google Patents

上下免震装置

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JP2001032881A
JP2001032881A JP11205146A JP20514699A JP2001032881A JP 2001032881 A JP2001032881 A JP 2001032881A JP 11205146 A JP11205146 A JP 11205146A JP 20514699 A JP20514699 A JP 20514699A JP 2001032881 A JP2001032881 A JP 2001032881A
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Japan
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seismic isolation
isolation device
vertical
viscoelastic body
steel pipes
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JP11205146A
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Koichi Sugiyama
公一 杉山
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 せん断変形により大きな減衰力を発揮するこ
とができる粘弾性体を用いることにより、装置全体をコ
ンパクトにし、かつ劣悪条件下にあってもメンテナンス
もほとんど必要としない上下免震装置を提供する。 【解決手段】 第1,第2,第3,第4鋼管12,1
4,16,18は相似形断面を成し、それぞれを適宜間
隔を設けて同心状に嵌合し、その同心軸Oを上下方向を
指向して配置する。各鋼管の嵌合部分間に粘弾性体24
を介装して対向する内外周面に接着する。嵌合した各鋼
管の上下端部に上部プレート20および下部プレート2
2を配置する。隣接した鋼管の上方端部と下方端部とを
交互に上部プレートおよび下部プレートに結合する。上
部プレートと下部プレートとの間に上部荷重を弾発的に
支持するばね部材26を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床スラブや基礎構
造物と、床スラブ上の二重床や免震対象物との間に介装
されて、免震対象物に発生する上下振動を免震するよう
にした上下免震装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータや電子顕微鏡等の精密機器
は振動を嫌うため、コンピュータ室などはその床面がダ
イナミックフロアなどと称される二重床構造となって免
震できるようになっている。この二重床構造は、基礎構
造物となる床スラブ上に適宜間隔を設けて免震対象物と
なる浮動床が上下方向および水平方向の移動を自在に敷
設され、該浮動床が免震装置を介して床スラブに支持さ
れることにより構成される。従って、地震や風等により
建物に揺れが発生すると、この揺れは二重床構造の免震
装置によって効果的に吸収されて浮動床の揺れを低減
し、該浮動床に設置した精密機器を振動から保護するこ
とができる。
【0003】即ち、上記免震装置は、例えば特公平8−
19994号公報に開示されるように、スプリングを用
いて専ら上下方向の振動を吸収する機能(上下免震装
置)と、滑り板を用いて専ら水平方向の振動を吸収する
機能(水平免震装置)とを備えて構成される。これら上
下および水平の免震機能のうち上下方向の振動を吸収す
る上下免震装置は、鉛直剛性を与えるコイルスプリング
と、振動エネルギーを吸収して減衰機能を発揮するオイ
ルダンパーとを備え、コイルスプリングは円筒状のケー
ス内に収納されるとともに、オイルダンパーは複数本が
該ケースの外周部に等間隔をもって取り付けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の上下免震装置にあっては、上述したように減衰機
能を得るためにオイルダンパーが用いられるが、このオ
イルダンパーはオイルを密封しつつ摺動させる箇所があ
り、この摺動可能な液密構造を達成するために高精度の
機械部品を必要とする。また、上記オイルダンパーと上
記ケースとの取付け部分には、ケースの回転,傾き等の
あらゆる方向の変位に追従するためにピンやボール(鋼
球)を用いたユニバーサルジョイント部分を必要とす
る。このことにより、上記オイルダンパーを用いた場合
には液密構造部分やジョイント部分によって該オイルダ
ンパー自体が高価になってしまうことと相俟って、上下
免震装置全体のコストがアップする。
【0005】また、上記オイルダンパーは所要の減衰力
を得るためにはある程度大型化し、かつ、この減衰力を
発生させるための上下ストロークを確保するスペースが
必要となるため、このオイルダンパーを設けることによ
り必然的に装置全体が大型化されてしまう。更に、オイ
ルダンパーは機械部品であるために劣悪な環境、例えば
塵埃の多い場所や高温多湿な場所では使用に耐えないの
で、これらに対して劣悪条件を無くすための対策が必要
になってしまうという課題があった。
【0006】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
てなされたもので、せん断変形により大きな減衰力を発
揮することができる粘弾性体を用いることにより、装置
全体をコンパクトにし、かつ劣悪条件下にあってもメン
テナンスもほとんど必要としない上下免震装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の上下免震装置は、相似形断面を成してそれ
ぞれの間に適宜間隔を設けて同心状に嵌合されるととも
に、その同心軸が上下方向を指向して配置される複数の
筒状体と、これら筒状体間に介装される粘弾性体と、上
記複数の筒状体の上下端部に配置され、隣接される筒状
体の上方端部と下方端部とが交互に結合される上方支持
部材および下方支持部材と、これら上方支持部材と下方
支持部材との間に設けられ、荷重を弾発的に支持するば
ね部材とを備えたことを特徴とする。
【0008】この構成によれば、上方支持部材と下方支
持部材との間の間隔はばね部材の弾発力をもって一定に
保持されており、これら上方支持部材と下方支持部材と
の間に上下振動が入力されると、同心状に嵌合された複
数の筒状体の隣接されるものどうしが上記ばね部材の弾
発力に抗して上下方向に相対変位し、この相対変位によ
って粘弾性体はせん断変形を生ずる。この変形が正逆で
繰り返されることによって、粘弾性体は振動エネルギー
を吸収して粘弾性ダンパーとして機能し、入力された上
下振動を効果的に減衰することができる。このときの粘
弾性ダンパーの減衰性能は、粘弾性体の材料や寸法によ
って適宜調節することができ、比較的小さな容積によっ
て大きな減衰力を得ることができる。
【0009】従って、同心状に嵌合された複数の筒状体
間に上記粘弾性体を介装するという簡単な構成により、
本来必要とする上下免震機能を確保することができるた
め、精度の高い機械部品を必要とせず、装置の構造を簡
単にできる。また、粘弾性体自体の変形で減衰力を発生
できるため、所要の減衰力を得るために必要な作動距離
が少なくて済むとともに、該粘弾性体を同心状に嵌合し
た筒状体間に納めることができるため、装置をコンパク
トに構成することができる。更に、高精度の機械加工部
品およびそれの摺動部分を必要としないため、メンテナ
ンスがほとんど必要で無くなるとともに、幅広い条件の
環境下によっても使用が可能となる。更にまた、粘弾性
ダンパーは、精度の高い機械加工部品を必要としない粘
弾性体を用いたものであるため、装置を安価に製作する
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1〜図7は本発明の上
下免震装置の一実施形態を示し、図1は上下免震装置の
縦断面図、図2は図1中A−A線断面図、図3は上下免
震装置を用いた三次元免震装置の正面図、図4はこの三
次元免震装置の平面図、図5は粘弾性体の作動状態を示
す説明図、図6は粘弾性体がせん断変形されてエネルギ
ー吸収するときのヒステリシスを示す特性図、図7は三
次元免震装置の作動状態を示す説明図である。
【0011】本発明の上下免震装置10の基本的な構成
は、相似形断面を成してそれぞれの間に適宜間隔を設け
て同心状に嵌合されるとともに、その同心軸Oが上下方
向を指向して配置される複数の筒状体12,14,1
6,18と、これら筒状体12,14,16,18の嵌
合部分間に介装されて対向する内外周面に接着される粘
弾性体24と、上記複数の筒状体12,14,16,1
8の上下端部に配置され、隣接される筒状体12,1
4,16,18の上方端部と下方端部とが交互に結合さ
れる上方支持部材20および下方支持部材22と、これ
ら上方支持部材20と下方支持部材22との間に設けら
れ、上部荷重を弾発的に支持するばね部材26とを備え
る。
【0012】即ち、本実施形態の上下免震装置10は図
1,図2に示すように径の異なる筒状体としての4本の
第1,第2,第3,第4鋼管12,14,16,18を
備え、これら鋼管12,14,16,18は断面円形状
を成して、それぞれの間に所定の間隔δを設けて互いに
同心円状に嵌合される。第1鋼管12は最外側に位置
し、その内側に第2鋼管14、そして第3鋼管16が配
置され、最内側に第4鋼管18が配置される。これら嵌
合された鋼管12,14,16,18は同心軸Oが上下
方向を指向して配置され、これら鋼管12,14,1
6,18の上方は上方支持部材としての上部プレート2
0で覆われるとともに、下方は下方支持部材としての下
部プレート22で覆われる。
【0013】上記上,下部プレート20,22は第1鋼
管12より大径の円形状に形成され、上記第1,第3鋼
管12,16はそれぞれの上端部が上部プレート20に
一体に固定されるとともに、第2,第4鋼管14,18
はそれぞれの下端部が下部プレート22に一体に固定さ
れる。このとき、第1,第3鋼管12,16の下端部
と、第2,第4鋼管14,18の上端部はそれぞれ自由
端部となっており、第1,第3鋼管の下端と下部プレー
ト22との間、および第2,第4鋼管14,18の上端
と上部プレート20との間には、上下振動が入力された
時の上下変位を許容する程度の隙間δ1が設けられる。
【0014】上記第1,第2,第3,第4鋼管12,1
4,16,18の嵌合部分間には粘弾性体24が介装さ
れる。該粘弾性体24は「注型」タイプのものが用いら
れ、液状となった粘弾性体24を互いに嵌合された上記
鋼管12,14,16,18の間隔δ部分に流し込み、
これを硬化させることにより各鋼管12,14,16,
18の対向する内外周面に接着されて一体化される。こ
の注型タイプの粘弾性体24としては、ウレタン・アス
ファルト(の混合)系粘弾性体、ウレタン系粘弾性体、
エポキシ系粘弾性体、特殊配合超塑性ゴム等があり、更
には温度依存性が極めて小さいシリコン系粘弾性体を使
用することもできる。
【0015】上部プレート20と下部プレート22との
間には、第4鋼管18の内側に挿入されるコイルスプリ
ング26が縮設され、このコイルスプリング26によっ
て上部プレート20に作用する上部荷重を弾発的に支持
するようになっている。従って、上記コイルスプリング
26は上部荷重を長期安定的に支持し、かつ適切な鉛直
剛性を得ることができる。ここで、ばね部材としてコイ
ルスプリング26を用いたが、このばね部材としては両
プレート20,22間の上下相対変位を許容しつつ上部
プレート20を弾発支持する機能を備えておれば良く、
例えば皿ばねおよびその他のばね材を用いることができ
る。
【0016】そして、かかる構成になる上下免震装置1
0は図3,図4に示す三次元免震装置30に組み込まれ
て、上下方向および水平方向の振動吸収を効果的に行う
ようになっている。該三次元免震装置30は、例えばダ
イナミックフロアの免震用として用いられ、図外の床ス
ラブと図外の浮動床との間に介装されて該浮動床に地震
や風による建物の揺れが入力されるのを遮断するように
なっている。
【0017】即ち、上記三次元免震装置30は浮動床側
に固定される上部ベースプレート32と床スラブ側に固
定される下部ベースプレート34とを備え、これら上,
下部ベースプレート32,34間に上記上下免震装置1
0と、両ベースプレート32,34間の所定間隔を保持
する積層ゴム36とを配置することにより構成される。
上,下部ベースプレート32,34はそれぞれ同一の正
方形状に形成され、その中央部に上下免震装置10が配
置されるとともに、積層ゴム36を4個用いて各積層ゴ
ム36が四隅部分に配置される。
【0018】上下免震装置10の下部プレート22は下
部ベースプレート34の上面に固定されるとともに、上
部プレート20には高分子材料で形成された滑り摩擦材
38を介在させて上部ベースプレート32が載置され
る。滑り摩擦材38は上部プレート20の周方向に等間
隔をもって複数が接着される一方、上記上部ベースプレ
ート32の下面にはステンレス鋼板を用いた滑り板40
が取り付けられ、上記滑り摩擦材38の上面に滑り板4
0を介して上部ベースプレート32が載置されることに
より、該上部ベースプレート32は上下免震装置10に
対して所定の摩擦力をもって滑動自在となっている。
【0019】上記積層ゴム36は、ゴム層36aと鋼板
36bとが交互に積層して構成されるが、本実施形態で
は該ゴム層36aに天然ゴムのゴム材料を用いて、弾性
率を小さくし、かつ厚肉タイプで比較的断面積を小さく
して形成し、これを鋼板36bを挟んで積み重ねて配置
してある。従って、上記積層ゴム36は鉛直剛性は著し
く小さくなり、上記上下免震装置10の挙動、つまり上
部荷重による沈み込みや地震による上下動を阻害するこ
とはなく、該積層ゴム36は主に水平剛性要素としての
み働く。
【0020】従って、上記三次元免震装置30では地震
や風により発生する建物の揺れが入力されると、この揺
れによって発生する上下振動は上下免震装置10によっ
て吸収されるとともに、水平振動は上下免震装置10と
上部ベースプレート32との間に介在される滑り摩擦材
38と滑り板40との滑動によって吸収される。即ち、
上記三次元免震装置30に水平変位力が入力されると、
図7に示すように(a)の静止状態から(b)に示すよ
うに積層ゴム36の変形を伴って、上,下部ベースプレ
ート32,34が水平方向に相対変位する。このとき、
上部ベースプレート32は上下免震装置10に対して水
平変位して滑り摩擦材38と滑り板40との間で滑動
し、このときに発生する摩擦抵抗によりエネルギーを吸
収して水平振動を減衰させることができる。
【0021】上記積層ゴム36は水平剛性要素として機
能するが、この水平剛性要素としては積層ゴム36に代
えて上下免震装置10と上部ベースプレート32との間
に水平方向に配置されるコイルスプリング等のばね部材
を用いることができる。また、上記三次元免震装置30
では、滑り摩擦材38に対して滑り板40を上方に配置
しているため、滑動面に塵埃が堆積するのを防止し、延
いては、塵埃により摩擦係数が変化して滑り特性に悪影
響が来されるのを防止することができる。
【0022】一方、上記上下免震装置10による上下振
動の吸収は、まず振動が入力されない通常時には上部プ
レート20と下部プレート22との間の間隔はコイルス
プリング26の弾発力をもって一定に保持されている。
そして、建物の揺れによってこれら上,下部プレート2
0,22間に上下変位が発生されると、上記コイルスプ
リング26の弾発力に抗して、同心状に嵌合された第
1,第2,第3,第4鋼管12,14,16,18が交
互に上下方向に相対変位し、この相対変位によって粘弾
性体24はせん断変形を生ずる。この変形が正逆で繰り
返されることによって、粘弾性体24は振動エネルギー
を吸収して粘弾性ダンパーとして機能し、入力された上
下振動を効果的に減衰することができる。
【0023】ここで、上記粘弾性体24は、変形の大き
さや変形の速度および温度に関する依存性を有している
ことが各種の材料試験により定量的に解明されてきた。
このため、該粘弾性体24をダンパーとして用いること
の有用性に着目し、平板型かつ複層型の粘弾性ダンパー
に大きな振動減衰効果が存在することが確認された。こ
のときの粘弾性ダンパーの減衰性能は、粘弾性体の材料
は勿論のこと、図5(a)に示すように厚さT、せん断
断面積As(=幅W×長さL)によって適宜調節するこ
とができ、比較的小さな容積によって大きな減衰力を得
ることができる。つまり、本実施形態の上下免震装置1
0では、上記厚さTは鋼管12,14,16,18間に
介装される粘弾性体24の厚さであり、また、せん断断
面積Asは粘弾性体24の円周長×高さHとなる。
【0024】また、同図(b)に示すようにせん断力Q
とせん断変形δとの関係において、上記粘弾性体24の
せん断変形が繰り返される時に楕円状のヒステリシス特
性が描かれるが、その面積で表現される量のエネルギー
が吸収される。
【0025】従って、本実施形態の上下免震装置10に
あっては、同心状に嵌合された複数の鋼管12,14,
16,18間に粘弾性体24を介装するという簡単な構
成により、本来必要とする上下免震機能を確保すること
ができるため、従来のようにオイルダンパーを用いたこ
とによる精度の高い機械部品を必要とせず、上下免震装
置10の構造を簡単にできる。また、粘弾性体24自体
の変形で減衰力を発生できるため、所要の減衰力を得る
ために必要な作動距離が少なくて済むとともに、該粘弾
性体24を同心状に嵌合した鋼管12,14,16,1
8間に納めることができるため、上下免震装置10をコ
ンパクトに構成することができる。更に、高精度の機械
加工部品およびそれの摺動部分を必要としないため、メ
ンテナンスがほとんど必要で無くなるとともに、幅広い
条件の環境下によっても使用が可能となる。更にまた、
粘弾性ダンパーは、精度の高い機械加工部品を必要とし
ない粘弾性体24を用いたものであるため、上下免震装
置10を安価に製作することができる。
【0026】図8は他の実施形態を示し、上記実施形態
と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略
して述べる。即ち、この実施形態の上下免震装置10a
は、コイルスプリング26を最外側に配置される第1鋼
管12の外周に配置したもので、上記実施形態と同様の
機能を発揮することができる。特に、この実施形態では
上記実施形態と同一の鉛直剛性を得るためにコイルスプ
リング26を略同径とした場合に、各鋼管12,14,
16,18を著しく小径化することができ、上下免震装
置10aを全体として更にコンパクト化することができ
る。
【0027】この実施形態では上記実施形態とは逆に第
1,第3鋼管12,16が下部プレート22に結合され
るとともに、第2,第4鋼管14,18が上部プレート
20に結合されるが、その機能は上記実施形態と同様で
ある。
【0028】ところで、前記各実施形態では4個の鋼管
12,14,16,18を用いて、それらの間に粘弾性
体24を3層に配置した場合を開示したが、これに限る
ことなく鋼管は少なくとも2個を用いて粘弾性体24を
1層以上とすることもできる。また、上記鋼管12,1
4,16,18は断面円形状に形成されるが、これに限
ることなく他の断面形状、例えば断面四角形としても良
く、それぞれの筒状体の断面形状が一定比率の相似形で
あれば各筒状体間に介装される粘弾性体の肉厚を周方向
に一定として、安定した免震機能を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明の上下免震装
置にあっては、同心状に嵌合された複数の筒状体間に上
記粘弾性体を介装するという簡単な構成により、本来必
要とする上下免震機能を確保することができるため、精
度の高い機械部品を必要とせず、装置の構造を簡単にで
き、かつ、装置をコンパクトに構成することができる。
また、高精度の機械加工部品およびそれの摺動部分を必
要としないため、メンテナンスがほとんど必要で無くな
るとともに、幅広い条件の環境下によっても使用が可能
となる。更に、粘弾性ダンパーは、精度の高い機械加工
部品を必要としない粘弾性体を用いたものであるため、
装置を安価に製作することができるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す上下免震装置の縦断
面図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】本発明の上下免震装置を用いた三次元免震装置
の正面図である。
【図4】本発明の上下免震装置を用いた三次元免震装置
の平面図である。
【図5】本発明の一実施形態を示す粘弾性体の作動状態
の説明図である。
【図6】本発明の一実施形態で粘弾性体がせん断変形さ
れてエネルギー吸収するときのヒステリシスを示す特性
図である。
【図7】本発明の一実施形態を示す三次元免震装置の作
動状態の説明図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示す上下免震装置の縦
断面図である。
【符号の説明】
10 上下免震装置 12 第1鋼管(筒状体) 14 第2鋼管(筒状体) 16 第3鋼管(筒状体) 18 第4鋼管(筒状体) 20 上部プレート(上方支持部材) 22 下部プレート(下方支持部材) 24 粘弾性体 26 コイルスプリング(ばね部材)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相似形断面を成してそれぞれの間に適宜
    間隔を設けて同心状に嵌合されるとともに、その同心軸
    が上下方向を指向して配置される複数の筒状体と、 これら筒状体間に介装される粘弾性体と、 上記複数の筒状体の上下端部に配置され、隣接される筒
    状体の上方端部と下方端部とが交互に結合される上方支
    持部材および下方支持部材と、 これら上方支持部材と下方支持部材との間に設けられ、
    荷重を弾発的に支持するばね部材とを備えたことを特徴
    とする上下免震装置。
JP11205146A 1999-07-19 1999-07-19 上下免震装置 Pending JP2001032881A (ja)

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