JP4513090B2 - 免震装置 - Google Patents

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Description

本発明は、地震時における構造物の振動を抑制する免震装置に関するものである。
地震による振動から構造物を保護する免震装置として、従来、複数枚の鋼板とゴム板とを交互に積層して成る積層ゴム体が一般的に使用されている(特許文献1参照)。この免震装置は、積層ゴム体の鉛直方向の剛性を利用して構造物を安定に支承すると共に、その大きな水平変位能力によって構造物の振動周期を長周期化して地震時における構造物の振動を抑制するものである。
しかしながら、この積層ゴム体を利用した免震装置は、例えば木造住宅等のような比較的に軽量の構造物に適用する場合には、構造物自体の慣性力が小さいことから、構造物の長周期化が困難となり、十分な免震効果が得られない難点があった。
特開平9−105246号公報
本発明は、従来の積層ゴム体を利用した免震装置に上記のような難点があったことに鑑みて為されたもので、木造住宅等の比較的に軽量な構造物に適用した場合でも、十分な免震効果を得ることができ、また、小型かつコンパクトで既存の構造物にも簡単に設置することができる施工性に優れた免震装置を提供することを目的とする。
本発明は、免震対象物と地盤側構造物との間に介装される免震装置であって、
前記地盤側構造物に固定されるべき固定部材と、前記固定部材上に相対移動可能に載置された中間部材と、前記中間部材と前記固定部材との相対移動を一方向に規制する第一直動手段と、前記中間部材上に相対移動可能に載置され、前記免震対象物に固定されるべき移動部材と、前記移動部材と前記中間部材との相対移動を、前記第一直動手段の規制方向とは異なる他の一方向に規制する第二直動手段と、前記固定部材に固定され、前記中間部材の周囲及び前記移動部材の載置部の周囲を囲む筒状の支持部材と、前記支持部材と前記中間部材との間、及び前記支持部材と前記移動部材の載置部との間に、該中間部材から該移動部材の載置部に亘って配設されたゴム材から成る弾性部材と、を含むことを特徴とする。
また、本発明は、免震対象物と地盤側構造物との間に介装される免震装置であって、
前記地盤側構造物に固定されるべき固定部材と、前記固定部材上に相対移動可能に載置された中間部材と、前記中間部材と前記固定部材との相対移動を一方向に規制する第一直動手段と、前記中間部材上に相対移動可能に載置され、前記免震対象物に固定されるべき移動部材と、前記移動部材と前記中間部材との相対移動を、前記第一直動手段の規制方向とは異なる他の一方向に規制する第二直動手段と、前記移動部材に固定され、前記中間部材の周囲及び前記固定部材の載置部の周囲を囲む筒状の支持部材と、前記支持部材と前記中間部材との間、及び前記支持部材と前記固定部材の載置部との間に、該中間部材から該固定部材の載置部に亘って配設されたゴム材から成る弾性部材と、を含むことを特徴とする。
また、本発明は、前記第一直動手段が、
前記固定部材の上部載置面に設けられた凹部または凸部と、前記中間部材の下部載置面に設けられ、前記固定部材の凹部または凸部に直線スライド可能に嵌合された相方凸部または相方凹部と、から構成され、
前記第二直動手段が、
前記中間部材の上部載置面に設けられた凹部または凸部と、前記移動部材の下部載置面に設けられ、前記中間部材の凹部または凸部に直線スライド可能に嵌合された相方凸部または相方凹部と、から構成されていることを特徴とする。
更にまた、本発明は、前記中間部材が、互いに相対移動可能に積層された複数の積層部材から構成され、隣接する積層部材同士の相対移動を一方向に規制する一又は複数の直動手段を備え、各直動手段の規制方向が、前記第一直動手段及び前記第二直動手段を含む他の直動手段の規制方向と異なることを特徴とする。
更にまた、本発明は、前記弾性部材が、複数の弾性ブロックを前記中間部材の周囲に環状に配列して構成されていることを特徴とする。
本発明に係る免震装置は、固定部材、中間部材、及び移動部材が互いに積層載置されているので、免震対象物の垂直荷重を安定に支承することができ、木造住宅は勿論のこと、比較的重量の大きい鉄筋コンクリート建築物等にも適用することができる。そして、地震時には、移動部材が全方向へ相対移動するので、地盤の振動が免震対象物に直接伝わるのを防ぐことができ、また、移動した中間部材及び移動部材が周囲の弾性部材を押圧するので、地震時の振動を弾性部材で緩衝させ、減衰させることができる。したがって、たとえ免震対象物が木造住宅等のような比較的に軽量の構造物であっても、その振動周期を長周期化でき、免震対象物の振動を抑制することができる。
しかも、固定部材、中間部材、及び移動部材のそれぞれの相対移動を、複数の直動手段によって互いに異なる方向に規制しているので、地震時において、中間部材を移動部材の移動方向とは異なる方向へ相対移動させることが可能となり、中間部材及び移動部材の周囲に配設した弾性部材を、地盤の振動方向に限定されずに広範囲に亘って有効利用することができ、弾性部材の緩衝・減衰機能を効果的に発揮させることができる。
また、このように周囲の弾性部材を有効利用できるので、中間部材や移動部材等をより小さく構成することが可能となり、免震装置を従来品に比べより小型でコンパクトに構成することができる。したがって、既存の建築物に対しても、その免震対象物と地盤側構造物との間に比較的簡単に介装させることができ、施工性にも優れている。
以下、本実施形態の免震装置10について、図1〜図6を参照しながら説明する。
本実施形態の免震装置10は、例えば、図1に示すように、免震対象物である木造住宅1の上部構造12と、地盤上に設けられた地盤側構造物である基礎16との間に介装される。つまり、基礎16上に複数の免震装置10が固定され、これら複数の免震装置10上にH鋼材等から成る枠体14が掛け渡されて固定されている。この枠体14上に木造住宅1の上部構造12が構築されている。これら複数の免震装置10によって、木造住宅1の上部構造12を安定支承すると共に、地震時における上部構造12の振動周期を長周期化して上部構造12の振動を抑制する。
本実施形態の免震装置10は、図2及び図3に示すように、主として、基礎16に固定されるべき固定部材2と、この固定部材2上に相対移動可能に載置された中間部材3と、この中間部材3上に相対移動可能に載置された移動部材4と、これら中間部材3及び移動部材4の相対移動をそれぞれ一方向に規制する直動手段71・72・73・74と、固定部材2に設けられた筒状の支持部材5と、この支持部材5と中間部材3との間隙に配設された弾性部材6と、から構成されている。以下、各構成部材について詳しく説明する。
固定部材2は、図3に示すように、四角板状の鋼材製のベース板22と、ベース板22の上面中央において上方へ向けて円板状に突出した載置部24とから構成されている。そして、ベース板22の四隅には貫通孔26が開設されており、これら貫通孔26に基礎に固定された図示しないボルトを通してナットで締結することによって、固定部材2と基礎とが固定される。
中間部材3は、上記固定部材2の載置部24上に相対移動可能に積層載置されている。本実施形態の中間部材3は、互いに相対移動可能に積層された3枚の円板形状の積層部材32・34・36から構成されている。積層部材32・34・36は何れも固定部材2の載置部24と同径の円形鋼板から形成されており、載置部24の上面に第一積層部材32が載置され、第一積層部材32の上面に第二積層部材34が載置され、更に第二積層部材34の上面に第三積層部材36が載置されている。
移動部材4は、四角板状の鋼材製ベース板42と、ベース板42の下面中央において下方へ向けて円板状に突出した載置部44とから構成されている。この載置部44は、上記固定部材2の載置部24と同径に形成されており、載置部44が中間部材3の第三積層部材36の上面に相対移動可能に積層載置されている。そして、ベース板42の四隅には貫通孔46が開設されており、これら貫通孔46に図示しないボルトを通してナットで締結することによって、移動部材4と木造住宅1の上部構造12とが枠体14を介して固定される。
上記固定部材2と中間部材3との間には、両者の相対移動を一方向に規制する第一の直動手段71が設けられている。この第一直動手段71は、固定部材2の載置部24の上面(上部載置面)に設けられた一条の凸部711と、中間部材3の第一積層部材32の下面(下部載置面)に設けられた一条の相方凹部712とから構成されている。そして、凸部711と相方凹部712とが互いに直線スライド可能に嵌合している。このことで、中間部材3の第一積層部材32が固定部材2上に載置されたまま、第一積層部材32と固定部材2との相対移動が一方向へ規制される。
また、中間部材3と移動部材4の間には、両者の相対移動を一方向に規制する第二の直動手段72が設けられている。第二直動手段72は、中間部材3の第三積層部材36の上面(上部載置面)に設けられた一条の凸部721と、移動部材4の載置部44の下面(下部載置面)に設けられた一条の相方凹部722とから構成されている。そして、凸部721と相方凹部722とが互いに直線スライド可能に嵌合している。このことで、移動部材4が中間部材3の第三積層部材36上に載置されたまま、移動部材4と第三積層部材36との相対移動が一方向へ規制される。
更にまた、中間部材3の第一積層部材32と第二積層部材34との間には、両者の相対移動を一方向に規制する第三の直動手段73が設けられている。第三直動手段73は、第一積層部材32の上面(上部載置面)に設けられた一条の凸部731と、第二積層部材34の下面(下部載置面)に設けられた一条の相方凹部732とから構成されている。そして、凸部731と相方凹部732とが互いに直線スライド可能に嵌合している。このことで、第二積層部材34が第一積層部材32上に載置されたまま、第二積層部材34と第一積層部材32との相対移動が一方向へ規制される。
更にまた、中間部材3の第二積層部材34と第三積層部材36との間には、両者の相対移動を一方向に規制する第四の直動手段74が設けられている。第四直動手段74は、第二積層部材34の上面(上部載置面)に設けられた一条の凸部741と、第三積層部材36の下面(下部載置面)に設けられた一条の相方凹部742とから構成されている。そして、凸部741と相方凹部742とが互いに直線スライド可能に嵌合している。このことで、第三積層部材36が第二積層部材34上に載置されたまま、第三積層部材36と第二積層部材34との相対移動が一方向へ規制される。
これら第一乃至第四の直動手段71・72・73・74は、その規制方向を全て異ならせてある。本実施形態では、図4に示すように、各直動手段の規制方向を45度ずつずらして放射状に配設されている。このことで、地震時には、最上部の移動部材4が最下部の固定部材2に対して全方向へ相対的に移動する。なお、図4の平面図は、免震装置10の最上部の移動部材4を取り除いた状態を示すものである。また、本実施形態では、各直動手段において、その凸部を横断面鳩尾状の蟻ほぞ形状に形成している一方、相方凹部を蟻溝形状に形成している。したがって、地震時に固定部材2、中間部材3、及び移動部材4が互いに分離してしまう惧れがない。
支持部材5は、図2及び図3に示すように、円筒鋼材から形成されており、上記固定部材2の載置部24の周囲、中間部材3の周囲、及び移動部材4の載置部44の周囲を、所定の間隔を保って取り囲むように固定部材2のベース板22上に立設されている。このように円板状の中間部材3と円筒状の支持部材5との間に設けられた環状の間隙によって、中間部材3の相対移動を許容している。
弾性部材6は、図2及び図4に示すように、上記支持部材5と中間部材3との間、及び支持部材5と移動部材4の載置部44との間に、中間部材3から移動部材4の載置部44に亘って配設されている。本実施形態では、図4に示すように、弾性部材6として、高減衰性ゴム材から成る直方体形状の弾性ブロック62を採用しており、複数の弾性ブロック62を支持部材5の間隙に環状に並べて配設している。弾性ブロック62同士の間には隙間64が形成され、この隙間64によって各弾性ブロック62を変形させ易くしている。また、各弾性ブロック62は、支持部材5の環状間隙に適度に圧縮させて配設されており、図2に示すように、平常時には、各弾性ブロック62は、固定部材2の載置部24の側面、中間部材3の積層部材32・34・36の各側面、及び移動部材4の載置部44の側面に接触している。なお、図3では、弾性部材6の図示を省略している。
以上に説明したように、本実施形態の免震装置10は、固定部材2、中間部材3、及び移動部材4が互いに積層載置されているので、免震対象物の垂直荷重を安定に支承することができ、木造住宅は勿論のこと、比較的重量の大きい鉄筋コンクリート建築物等にも適用することができる。そして、地震時には、移動部材4が全方向へ相対移動するので、地盤の振動が免震対象物に直接伝わるのを防ぐことができ、また、移動した中間部材3及び移動部材4が周囲の弾性部材6を押圧するので、地震時の振動を弾性部材6で緩衝させ、減衰させることができる。したがって、たとえ免震対象物が木造住宅等のような比較的に軽量の構造物であっても、その振動周期を長周期化でき、免震対象物の振動を抑制することができる。そして、地震後には弾性部材6の弾性力により免震対象物を平常時の位置に戻すことができる。
しかも、本実施形態の免震装置10は、固定部材2、中間部材3、及び移動部材4の相対移動方向を複数の直動手段71・72・73・74により互いに異なる方向に規制しているので、弾性部材6をより効果的に利用することができる(図5及び図6参照)。
即ち、図5(a)に示すように、地震時に、例えば直動手段71の規制方向と直動手段72の規制方向の中間の方向Dに振動したとき、本実施形態の免震装置10にあっては、図5(b)に示すように、移動部材4が固定部材2に対し振動方向Dへ相対移動(矢印A参照)するだけでなく、中間部材3が振動方向Dとは異なる方向(直動手段71の規制方向)へ相対移動(矢印B参照)することになり、移動部材4が押圧する弾性ブロックとは異なる方向の弾性ブロックを中間部材3が押圧することになる。したがって、中間部材3及び移動部材4の周囲に環状配列した複数の弾性ブロックを、地盤の振動方向Dに限定されることなく広範囲に亘って利用することが可能となり、弾性部材6の緩衝・減衰機能を効果的に発揮させることができる。
また、本実施形態の免震装置10は、このように周囲の弾性部材6を有効利用できるので、中間部材3及び移動部材4等をより小さく構成することが可能となり、従来品に比べより小型でコンパクトに構成することができる。したがって、既存の建築物に対しても、その上部構造(免震対象物)と基礎(地盤側構造物)との間に、比較的簡単に介装させることができ、施工性にも優れている。
なお、ここでは、図5(b)及び図6に示すように、振動方向Dの地震時において、第一直動手段71及び第二直動手段72のみがスライド移動した状態について説明したが、振動方向Dの地震により、第三直動手段73及び第四直動手段74もスライド移動する。このとき、中間部材3の積層部材32・34・36がそれぞれ、各直動手段の規制方向へ相対移動し、それぞれの方向の弾性ブロックを押圧することになるので、より効率的に弾性部材6の緩衝・減衰機能を利用することができる。
また、地震時に、例えば第一直動手段71の規制方向と同じ方向に振動した場合には、移動部材4だけが第一直動手段71に沿って相対移動することになるので、図1に示すように免震対象物と地盤側構造物との間に複数の免震装置10を介装する際に、各免震装置10の直動手段の規制方向を互いにずらして介装することが好ましい。このことで、他の免震装置10において弾性部材の有効利用を図ることができる。
以上、本発明に係る免震装置について、代表的な実施形態を説明したが、本発明に係る免震装置は、その他の形態でも実施することができる。
例えば、上記実施形態では、中間部材3を複数の積層部材32・34・36を積層して構成しているが、本発明は決してこれに限定されるものではなく、中間部材3を単に一枚の板材で構成しても良い。この場合、第一直動手段71の規制方向と第二直動手段72の規制方向とが互いに異なっていれば、固定部材2に対し移動部材4を全方向へ相対移動させることができ、免震効果を得ることができる。第一直動手段71の規制方向と第二直動手段72の規制方向とを直交させることが好ましい。
また、上記実施形態では、直動手段を、下方の部材に設けた一条の蟻ほぞ形状の凸部と、上方の部材に設けた一条の蟻溝形状の相方凹部とから構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、横断面三角形状の凸部と相方凹部とから直動手段を構成しても良く、また、直動式ボールベアリング機構等の他の直動機構を採用することもできる。本発明に係る免震装置は、免震対象物の垂直荷重を固定部材2、中間部材3、及び移動部材4の各載置面で全て支えることも可能である。したがって、直動機構の選定にあたっては、その耐荷重性を考慮する必要がなく、種々の直動機構を採用し得る。例えば、固定部材2等の各部材の両側部に載置面より突起するスライドガイドを設け、これら一対のスライドガイド間で他の部材の相対移動を規制するようにしても良い。更にまた、上記実施形態では、各直動手段において下方の部材に凸部を設け、上方の部材に相方凹部を設けているが、複数の直動手段の全部または一部において、下方の部材に凹部を設け、上方の部材に相方凸部を設けても良い。また、上下の部材に、規制方向が同一の複数組の直動手段を設けても良い。
更にまた、上記実施形態では、固定部材2、中間部材3、移動部材4を直接的に積層載置しているが、各部材間に潤滑油を介在させてスライド移動の円滑化及び防錆化等を図り得ることは勿論のこと、各部材の載置面にゴム系の薄層ないし皮膜を介在させて鉛直方向の免震効果を持たせるようにしても良い。また、各部材間に粘性材料を介在させる等してスライド抵抗を大きくしてこれら載置面において振動減衰等のダンパ効果を持たせるようにしても良い。
更にまた、上記実施形態では、弾性部材6を支えるための支持部材5を、固定部材2のベース板22の上面に固定しているが、図7に示す免震装置20のように、筒状の支持部材52を移動部材4のベース板42の下面に固定しても良い。そして、例えば、支持部材52の先端部と固定部材2のベース板22との間にシーリング材54を介在させるなどして、支持部材52の環状間隙を密封すれば、環状間隙内の弾性部材の寿命を向上させることができ、長期間に亘ってメンテナンス不要の免震装置を提供することが可能となる。上記実施形態の免震装置10においても同様に、支持部材5の環状間隙の密封により長寿命の免震装置を提供し得る。
更にまた、上記実施形態では、弾性部材6として、ゴム材から成る直方体形状の複数の弾性ブロック62を採用しているが、一体に環状成形された弾性材料を使用しても良い。また、弾性部材として、例えば金属ばね、空気ばね、液体ばね、弾塑性体等を採用することも可能である。
更にまた、上記実施形態では、免震装置10を木造住宅1の上部構造12と基礎16との間に介装する具体例について説明したが、本発明に係る免震装置の用途は決してこれに限定されるものではなく、例えば、図8に示すように、橋梁17にも適用することができる。橋梁17と橋脚18等の地盤側構造物との間に免震装置10を介在させることで、通常時の風圧等によっては変位せず、地震時には橋軸方向及び橋軸直角方向(幅員方向)等の変位が可能となり、従来品に比べより合理的に免震効果を発揮させることができる。また、例えば、鉄塔、測定機器、電子計算機、家具等の他の構造物にも適用することができる。地震時の振動を抑制したい免震対象物と、地盤上に設けられた地盤側構造物との間に本発明の免震装置を介装しさえすれば、免震効果を得ることができる。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成したり、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施しても良い。
本実施形態の免震装置の適用例を示す模式図である。 本実施形態の免震装置の部分破断側面図である。 本実施形態の免震装置の分解斜視図である。 本実施形態の免震装置の部分平面図である。 本実施形態の免震装置の振動時における中間部材及び移動部材の相対移動についての説明図であり、同図(a)は相対移動前の状態を示す平面図、同図(b)は相対移動後の状態を示す平面図である。 本実施形態の免震装置の中間部材及び移動部材の相対移動後の状態を示す部分破断側面図である。 本発明に係る免震装置の変形例を説明する部分破断側面図である。 本実施形態の免震装置の他の適用例を示す概略側面図である。
10、20 免震装置
1 木造住宅
12 上部構造(免震対象物)
16 基礎(地盤側構造物)
2 固定部材
3 中間部材
32 第一積層部材
34 第二積層部材
36 第三積層部材
4 移動部材
5、52 支持部材
6 弾性部材
62 弾性ブロック
71 第一直動手段
711 凸部
712 相方凹部
72 第二直動手段
721 凸部
722 相方凹部
73 第三直動手段
731 凸部
732 相方凹部
74 第四直動手段
741 凸部
742 相方凹部

Claims (5)

  1. 免震対象物と地盤側構造物との間に介装される免震装置であって、
    前記地盤側構造物に固定されるべき固定部材と、
    前記固定部材上に相対移動可能に載置された中間部材と、
    前記中間部材と前記固定部材との相対移動を一方向に規制する第一直動手段と、
    前記中間部材上に相対移動可能に載置され、前記免震対象物に固定されるべき移動部材と、
    前記移動部材と前記中間部材との相対移動を、前記第一直動手段の規制方向とは異なる他の一方向に規制する第二直動手段と、
    前記固定部材に固定され、前記中間部材の周囲及び前記移動部材の載置部の周囲を囲む筒状の支持部材と、
    前記支持部材と前記中間部材との間、及び前記支持部材と前記移動部材の載置部との間に、該中間部材から該移動部材の載置部に亘って配設されたゴム材から成る弾性部材と、
    を含むことを特徴とした免震装置。
  2. 免震対象物と地盤側構造物との間に介装される免震装置であって、
    前記地盤側構造物に固定されるべき固定部材と、
    前記固定部材上に相対移動可能に載置された中間部材と、
    前記中間部材と前記固定部材との相対移動を一方向に規制する第一直動手段と、
    前記中間部材上に相対移動可能に載置され、前記免震対象物に固定されるべき移動部材と、
    前記移動部材と前記中間部材との相対移動を、前記第一直動手段の規制方向とは異なる他の一方向に規制する第二直動手段と、
    前記移動部材に固定され、前記中間部材の周囲及び前記固定部材の載置部の周囲を囲む筒状の支持部材と、
    前記支持部材と前記中間部材との間、及び前記支持部材と前記固定部材の載置部との間に、該中間部材から該固定部材の載置部に亘って配設されたゴム材から成る弾性部材と、
    を含むことを特徴とした免震装置。
  3. 前記第一直動手段が、
    前記固定部材の上部載置面に設けられた凹部または凸部と、
    前記中間部材の下部載置面に設けられ、前記固定部材の凹部または凸部に直線スライド可能に嵌合された相方凸部または相方凹部と、
    から構成され、
    前記第二直動手段が、
    前記中間部材の上部載置面に設けられた凹部または凸部と、
    前記移動部材の下部載置面に設けられ、前記中間部材の凹部または凸部に直線スライド可能に嵌合された相方凸部または相方凹部と、
    から構成されている請求項1または請求項2に記載の免震装置。
  4. 前記中間部材が、互いに相対移動可能に積層された複数の積層部材から構成され、
    隣接する積層部材同士の相対移動を一方向に規制する一又は複数の直動手段を備え、各直動手段の規制方向が、前記第一直動手段及び前記第二直動手段を含む他の直動手段の規制方向と異なる請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の免震装置。
  5. 前記弾性部材が、複数の弾性ブロックを前記中間部材の周囲に環状に配列して構成されている請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の免震装置。
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