JPH09144810A - 構造物用3次元免震装置 - Google Patents

構造物用3次元免震装置

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JPH09144810A
JPH09144810A JP33269095A JP33269095A JPH09144810A JP H09144810 A JPH09144810 A JP H09144810A JP 33269095 A JP33269095 A JP 33269095A JP 33269095 A JP33269095 A JP 33269095A JP H09144810 A JPH09144810 A JP H09144810A
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disc spring
seismic isolation
support mechanism
vertical
isolation device
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JP33269095A
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English (en)
Inventor
Takeru Hirakawa
長 平川
Riyouichi Oonami
亮一 大南
Kazushi Ogawa
一志 小川
Toshio Saito
敏雄 斉藤
Koji Kadota
浩次 門田
Katsuya Umemoto
勝弥 梅本
Toshio Soejima
敏夫 副島
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物用3次元免震装置では、鉛直方向の振
動に対する感度が高過ぎ、また、皿バネ支承機構に水平
方向の振動力が作用すると性能が低下する。 【解決手段】 水平方向の振動を鉛直方向に積層された
積層ゴム体11の免震作用で緩和するゴム支承機構10
と、鉛直方向の振動を鉛直方向に積層された皿バネ積層
体21の免震作用で緩和する皿バネ支承機構20とを備
え、皿バネ支承機構20に皿バネ積層体21に水平方向
の振動力が作用しないようにする案内伝達機構24と、
鉛直方向の静荷重のα%(0≦α<100)を支持する
荷重支持部材27を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構造物用3次元免
震装置に関し、特に水平方向の振動を鉛直方向に積層さ
れた積層ゴム体の免震作用で緩和するゴム支承機構と、
鉛直方向の振動を鉛直方向に積層された皿バネ積層体の
免震作用で緩和する皿バネ支承機構とを有し、構造物と
その下方の基礎構造との間に配設される構造物用3次元
免震装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地震や強風による振動やその他の
種々の振動に対して、建物、橋梁、高架道路等の構造物
を免震する種々の免震装置が実用化されており、水平方
向の振動を緩和する免震装置としては、積層ゴム体を主
体とするゴム支承機構が広く適用され、また、鉛直方向
の振動を緩和する免震装置としては、皿バネ積層体を主
体とする皿バネ支承機構、空気バネにより免震する空気
バネ支承機構、等が適用されている。
【0003】構造物の水平方向の振動と鉛直方向の振動
を緩和する3次元免震装置としては、ゴム支承機構と皿
バネ支承機構とを鉛直方向に直列的に配置してなるも
の、また、ゴム支承機構と空気バネ支承機構とを鉛直方
向に直列的に配置してなるもの等が適用されている。前
記ゴム支承機構と皿バネ支承機構とを鉛直方向に直列的
に配置してなる従来の3次元免震装置においては、皿バ
ネ支承機構に水平方向の振動が作用しないようにする為
の特別の機構も設けられていないし、また、鉛直方向の
振動が作用していない状態において、皿バネ支承機構に
は分担すべき静荷重の全荷重が負荷されている(「日本
建築学会大会学術講演梗概集」1995年8月の1045〜1046
頁参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の皿バネ支承機構
を備えた3次元免震装置では、皿バネ支承機構には分担
すべき静荷重の全荷重が負荷されているため、構造物の
付近を走行する車両や列車あるいは風による鉛直方向の
小さな振動力が作用した場合にも、鋭敏に反応して構造
物が鉛直方向に振動するという問題がある。
【0005】例えば、図3において、ラインLはゴム支
承機構のバネ特性、圧縮荷重Wは鉛直方向の振動が作用
していない状態において3次元免震装置に作用する静荷
重であり、ラインL0は、前記静荷重の全部を皿バネ支
承機構に負荷するときの皿バネ支承機構のバネ特性であ
り、ゴム支承機構と皿バネ支承機構とが鉛直方向に直列
状に配置されている関係上、ゴム支承機構にも皿バネ支
承機構にも圧縮荷重Wが作用するので、点P0が鉛直方
向の振動が作用していない初期状態を示す。この初期状
態において、例えば風による振動力が構造物に上向きに
作用したとすると、点P0からラインLに沿って変化す
るので、鉛直方向に小さな振動力が作用したときにも鉛
直方向変位がラインLに沿って大きく変化する。
【0006】しかも、皿バネ支承機構に水平方向の振動
が作用しないようにする為の特別の機構も設けられてい
ないため、地震時等においては、皿バネ支承機構に水平
方向の振動が作用すると、その水平方向の振動により皿
バネ支承機構の鉛直方向の免震性能が低下するおそれが
ある。本発明の目的は、構造物用3次元免震装置におい
て、鉛直方向の振動力に対する応答性又は感度を鈍くす
ること、皿バネ支承機構に水平方向の振動力が作用しな
いようにすること、等である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の構造物用3次
元免震装置は、水平方向の振動を鉛直方向に積層された
積層ゴム体の免震作用で緩和するゴム支承機構と、鉛直
方向の振動を鉛直方向に積層された皿バネ積層体の免震
作用で緩和する皿バネ支承機構とを有し、構造物とその
下方の基礎構造との間に配設される構造物用3次元免震
装置において、前記ゴム支承機構と皿バネ支承機構とが
鉛直方向に直列状に配設され、前記皿バネ支承機構は、
前記皿バネ積層体に水平方向の振動力が作用しないよう
に、皿バネ積層体の一端側基板と他端側基板との相対上
下動を許すように案内しながら、一端側基板と他端側基
板との間で水平方向の振動力を伝達する案内伝達機構
と、前記一端側基板から他端側基板の間に皿バネ積層体
と並列的に設けられ、鉛直方向の振動が作用しない状態
において構造物から作用する鉛直方向静荷重のα%(但
し、0≦α<100)を支承する荷重支持部材とを備え
たものである。
【0008】ゴム支承機構は水平方向の振動を積層ゴム
体の免震作用で緩和し、皿バネ支承機構は鉛直方向の振
動を皿バネ積層体の免震作用で緩和する。ゴム支承機構
と皿バネ支承機構とが鉛直方向に直列状に配設されてい
るので、ゴム支承機構と皿バネ支承機構とに夫々の機能
を分担させることができる。
【0009】前記皿バネ支承機構の案内伝達機構は、皿
バネ積層体に水平方向の振動力が作用しないように、皿
バネ積層体の一端側基板と他端側基板との相対上下動を
許すように案内しながら一端側基板と他端側基板との間
で水平方向の振動力を伝達する。皿バネ積層体に水平方
向の振動力が作用すると、皿バネ積層体の鉛直方向の振
動を免震する性能が変動して所期の性能を達成できない
からである。皿バネ積層体により鉛直方向の振動を免震
する際には、皿バネ積層体が鉛直方向に伸縮する関係
上、一端側基板と他端側基板との相対上下動を許容する
必要がある。
【0010】前記皿バネ支承機構の荷重支持部材は、一
端側基板から他端側基板の間に皿バネ積層体と並列的に
設けられ、鉛直方向の振動が作用しない状態において構
造物から作用する鉛直方向静荷重のα%(但し、0≦α
<100)を支承する。α>0の場合には、荷重支持部
材が鉛直方向静荷重の一部を分担しており、例えばα=
25の場合、図3において、皿バネ支承機構のバネ特性
はラインL1のようになる。この場合、鉛直方向圧縮荷
重が点P1の荷重(0.75×W)に減少するまでは、ライ
ンL1に沿って状態が変化するため鉛直方向変位の変化
量が小さくなる。尚、α=50の場合はラインL2、α
=75の場合はラインL3、α=100の場合はライン
L4となる。このように、α>0に設定することで、鉛
直方向の振動力が増減両方向に作用しても、鉛直方向変
位を小さく維持できるようになる。αを大きく設定する
程、ラインL上での荷重変化幅を大きくすることができ
る。このように、荷重支持部材が応答性(感度)低下機
能と安定化機能を奏することになる。
【0011】α=0の場合、荷重支持部材は鉛直方向静
荷重を分担せず、皿バネ積層体が鉛直方向静荷重の全部
を分担する。この場合は、鉛直方向荷重が減少すると
き、点P0からラインLに沿って移動することになるか
ら、荷重支持部材の応答性低下機能や安定化機能が得ら
れない。
【0012】請求項2の構造物用3次元免震装置は、請
求項1の発明において、前記案内伝達機構は、皿バネ積
層体に遊嵌状に外嵌されて一端側基板に固着された内筒
部材と、この内筒部材に鉛直方向に摺動自在に外嵌され
て他端側基板に固着された外筒部材とを有するものであ
る。このように、案内伝達機構が内筒部材と外筒部材を
有するので、水平方向の全ての方向の力を伝達可能とな
るし、また、内筒部材と外筒部材が、皿バネ積層体の外
側に外嵌する状態に設けられるため、案内伝達機構の占
有スペースを小さくし、免震装置が大型化するのを防止
できる。その他請求項1と同様の作用を奏する。
【0013】請求項3の構造物用3次元免震装置は、請
求項2の発明において、前記荷重支持部材は、前記内筒
部材と外筒部材の少なくとも一方からなることを特徴と
するものである。このように、荷重支持部材を内筒部材
と外筒部材の少なくとも一方で構成するため、案内伝達
機構の部材を荷重支持部材として有効活用することがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。本発明に係る構造物用3次
元免震装置は、種々の構造物(建物、橋梁、高架道路橋
等)に適用されるものであり、この構造物用3次元免震
装置は、構造物に作用する水平方向の振動を緩和すると
ともに鉛直方向の振動を緩和する為のものである。
【0015】図1に示すように、この構造物用3次元免
震装置1(以下、3次元免震装置という)は、構造物2
とその下方の基礎構造3との間に配設され、この3次元
免震装置1は、水平方向の振動を鉛直方向に積層された
積層ゴム体11の免震作用で緩和するゴム支承機構10
と、鉛直方向の振動を鉛直方向に積層された皿バネ積層
体21の免震作用で緩和する皿バネ支承機構20とを備
えている。
【0016】ゴム支承機構10と皿バネ支承機構20と
が鉛直方向に直列状に配設され、ゴム支承機構10の上
側に皿バネ支承機構20を重ねた状態に配設され、ゴム
支承機構10の下端の基板12が基礎構造部3の上面に
複数のボルトにより固定され、ゴム支承機構10の上端
の基板13の上面に皿バネ積層体21の下端の基板22
が溶接や複数のボルト等で固着され、皿バネ積層体21
の上端の基板23が構造物2の下面に複数のボルト等で
固定されている。
【0017】ゴム支承機構10の積層ゴム体11は、高
減衰性ゴム製のゴム板(例えば厚さ10〜20mm)に
金属板(例えば厚さ数mm)を接着したものを複数層に
積層し接着してなる一般的な構造のものであり、必要に
応じて中心部に鉛製の鉛直の柱状体を複合的に組み込ん
だ構造にすることもある。皿バネ支承機構20の皿バネ
積層体21は、多数のバネ鋼製の皿バネを鉛直方向に積
層して、水平方向に位置ズレしないように位置規制部材
(図示略)で位置規制したものである。
【0018】前記皿バネ支承機構20には、案内伝達機
構24と、荷重支持部材27とが設けられている。案内
伝達機構24は、皿バネ積層体21に水平方向の振動力
が作用しないように、皿バネ積層体21の基板22と基
板23との相対上下動を許すように案内しながら、基板
21と基板23との間で水平方向の振動力を伝達するも
のである。この案内伝達機構24は、皿バネ積層体21
に遊嵌状に外嵌されて基板23に固着された内筒部材2
5と、この内筒部材25に鉛直方向に摺動自在に外嵌さ
れて基板22に固着された外筒部材26とで構成されて
いる。内筒部材25と外筒部材26との摺動面には、必
要に応じて摩擦力低減の為のテフロンコーティング等が
形成される。
【0019】荷重支持部材27は、基板22と基板23
の間に皿バネ積層体21と並列的に設けられ、鉛直方向
の振動が作用しない状態において、構造物2から作用す
る鉛直方向静荷重のα%(但し、0≦α<100)を支
承するように構成してあり、この荷重支持部材27は、
本実施形態の場合は内筒部材25で構成されている。但
し、荷重支持部材27は、外筒部材26で構成すること
もできるし、内筒部材25と外筒部材26の両方で構成
することもできる。
【0020】前記α>0の場合には、図1のように、鉛
直方向の振動が作用しない状態において、内筒部材25
の下端が基板22に当接して、構造物2から作用する鉛
直方向静荷重のα%が内筒部材25で支持されている。
また、α=0の場合、図2に示す3次元免震装置1Aの
皿バネ支承機構20Aにおいては、案内伝達機構24A
の内筒部材25Aが図1の内筒部材25よりも短く形成
され、この内筒部材25Aからなる荷重支持部材27A
の下端と基板22との間には小さな隙間が形成されてい
る。その他の構造は、図1の構造と同様である。
【0021】次に、以上説明した3次元免震装置1,1
Aの作用について説明する。案内伝達機構24,24A
を設け、皿バネ積層体21に水平方向の荷重が作用しな
いように構成したので、地震や風などによって水平方向
の振動が作用しても、皿バネ積層体21が水平方向に弾
性変形することはないので、そのバネ特性が変動するこ
とがなく、鉛直方向の振動に対する免震性能が低下する
ことがない。また、内筒部材25,25Aと外筒部材2
6が、皿バネ積層体21の外側に遊嵌状に外嵌する状態
に設けられるため、案内伝達機構24,24Aの占有ス
ペースを小さくし、3次元免震装置1,1Aが大型化す
るのを防止できる。また、内筒部材25,25Aを荷重
伝達部材27,27Aとして有効活用するため、部材数
を節減し小型化を図り、製作コストの低減を図ることが
できる。
【0022】図1の3次元免震装置1では、荷重支持部
材27によって、鉛直方向の振動が作用しない状態にお
いて鉛直方向静荷重の一部を支持するように構成してあ
るため、鉛直方向の振動力が作用した場合の鉛直方向変
位を小さく抑制することができる。即ち、図3におい
て、ラインLはゴム支承機構10のバネ特性、圧縮荷重
Wは鉛直方向の振動が作用していない状態において3次
元免震装置1,1Aに作用する静荷重である。
【0023】ラインL0は、前記静荷重の全部を皿バネ
支承機構20に負荷するときの皿バネ支承機構20のバ
ネ特性であり、ゴム支承機構10と皿バネ支承機構20
とが鉛直方向に直列状に配置されている関係上、ゴム支
承機構10にも皿バネ支承機構20にも圧縮荷重Wが作
用するので、点P0が鉛直方向の振動が作用していない
初期状態を示す。そして、α=25,50,75,10
0のとき皿バネ支承機構20のバネ特性は、夫々ライン
L1、L2,L3,L4のようになり、ラインLとライ
ンL1、L2,L3,L4の交点がP1,P2,P3,
P4である。
【0024】前記の初期状態(点P0)において、例え
ば風による振動力が構造物に上向きに作用したとする
と、点P0からラインLに沿って上方へ移行するので、
鉛直方向に小さな振動力が作用したときにも鉛直方向変
位がラインLに沿って大きく変動する。これは、図2の
3次元免震装置1Aの特性に該当している。
【0025】しかし、構造物2が居住用建物やビルのよ
うな人間の活動空間を構成する建物である場合には、風
や走行する車両や電車による鉛直方向の小さな振動力に
鋭敏に反応して構造物2が振動すると好ましくない。そ
こで、図1の3次元免震装置1において、例えばα=2
5の場合、鉛直方向の振動力が作用しても、荷重が点P
1の荷重(0.75×W)まで減少するまではラインL1に
沿って鉛直方向変位が変化するので、鉛直方向に0.25×
W以下の振動力が、増減両方向に作用する範囲では、鉛
直方向変位の変化量が小さく維持される。つまり、風や
走行する車両や電車による鉛直方向の小さな振動力に対
する応答性が低下し、安定性が向上する。
【0026】但し、荷重が点P1の荷重(0.75×W)よ
りも小さい荷重まで減少する場合には、点P1からライ
ンLに沿って変化することになる。尚、図3には、α=
25,50,75,100のとき皿バネ支承機構20の
バネ特性を例示してあるが、αの値を大きくする程荷重
支持部材27,27Aの応答性低下機能や安定化機能が
向上する。αの値は、前記の値以外の種々の値に設定す
ることが可能であり、α=5〜10程度に設定すること
も十分に有り得る。
【0027】ここで、前記ゴム支承機構10の積層ゴム
体11のサイズ、形状、バネ定数、皿バネ支承機構20
の皿バネ積層体21のサイズ、形状、バネ定数、前記α
の値、等は、構造物2の種類や用途、3次元免震装置
1,1Aに負荷する静荷重Wに応じて適宜設定するもの
とする。ここで、前記実施形態の変更形態について簡単
に説明すると、前記内筒部材25,25Aを基板22
に、外筒部材26を基板23に固定してもよい。また、
ゴム支承機構10を上段にまた皿バネ支承機構20を下
段に配置してもよい。前記3次元免震装置1,1Aを1
80度反転した状態に配置してもよい。
【0028】
【発明の効果】請求項1の構造物用3次元免震装置にお
いては、皿バネ支承機構に案内伝達機構を設け、この案
内伝達機構により皿バネ積層体に水平方向の振動力が作
用しないように、皿バネ積層体の一端側基板と他端側基
板との相対上下動を許すように案内しながら一端側基板
と他端側基板との間で水平方向の振動力を伝達するの
で、皿バネ積層体に水平方向の振動力が作用して、皿バ
ネ積層体の鉛直方向の振動を免震する性能が変動するの
を防止することができる。
【0029】皿バネ支承機構に、一端側基板から他端側
基板の間に皿バネ積層体と並列的に荷重支持部材を設
け、この荷重支持部材により、鉛直方向の振動が作用し
ない状態において、構造物から作用する鉛直方向静荷重
のα%(但し、0≦α<100)を支承するので、α>
0の場合には、荷重支持部材で鉛直方向静荷重の一部を
分担し、荷重支持部材の応答性低下作用により、鉛直方
向の振動力が作用しても、鉛直方向変位を小さく維持で
きるようにすることができる。尚、α=0の場合、荷重
支持部材は鉛直方向静荷重を分担せず、皿バネ積層体が
鉛直方向静荷重の全部を分担する。
【0030】請求項2の構造物用3次元免震装置におい
ては、請求項1と同様の効果を奏するが、案内伝達機構
は、皿バネ積層体に外遊嵌されて一端側基板に固着され
た内筒部材と、この内筒部材に鉛直方向に摺動自在に外
嵌されて他端側基板に固着された外筒部材とを有するの
で、水平方向の全ての方向の力を伝達可能となるし、ま
た、内筒部材と外筒部材が、皿バネ積層体の外側に外嵌
する状態に設けられるため、案内伝達機構の占有スペー
スを小さくし、免震装置が大型化するのを防止できる。
【0031】請求項3の構造物用3次元免震装置におい
ては、請求項2と同様の効果を奏するが、荷重支持部材
は、内筒部材と外筒部材の少なくとも一方からなるの
で、案内伝達機構の部材を荷重支持部材として有効活用
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構造物用3次元免震装置の
一部切欠き縦断正面図である。
【図2】本発明の実施形態の構造物用3次元免震装置の
一部切欠き縦断正面図である。
【図3】構造物用3次元免震装置の荷重・変位特性の説
明図である。
【符号の説明】
1,1A 構造物用3次元免震装置 10 ゴム支承機構 11 積層ゴム体 20,20A 皿バネ支承機構 21 皿バネ積層体 22,23 基板 24,24A 案内伝達機構 25,25A 内筒部材 26 外筒部材 27,27A 荷重伝達部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 一志 兵庫県加古郡播磨町新島8番地 川崎重工 業株式会社播磨工場内 (72)発明者 斉藤 敏雄 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 門田 浩次 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 梅本 勝弥 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 副島 敏夫 兵庫県加古郡播磨町新島8番地 川崎重工 業株式会社播磨工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平方向の振動を鉛直方向に積層された
    積層ゴム体の免震作用で緩和するゴム支承機構と、鉛直
    方向の振動を鉛直方向に積層された皿バネ積層体の免震
    作用で緩和する皿バネ支承機構とを有し、構造物とその
    下方の基礎構造との間に配設される構造物用3次元免震
    装置において、 前記ゴム支承機構と皿バネ支承機構とが鉛直方向に直列
    状に配設され、 前記皿バネ支承機構は、 前記皿バネ積層体に水平方向の振動力が作用しないよう
    に、皿バネ積層体の一端側基板と他端側基板との相対上
    下動を許すように案内しながら、一端側基板と他端側基
    板との間で水平方向の振動力を伝達する案内伝達機構
    と、 前記一端側基板から他端側基板の間に皿バネ積層体と並
    列的に設けられ、鉛直方向の振動が作用しない状態にお
    いて構造物から作用する鉛直方向静荷重のα%(但し、
    0≦α<100)を支承する荷重支持部材と、 を備えたことを特徴とする構造物用3次元免震装置。
  2. 【請求項2】 前記案内伝達機構は、皿バネ積層体に遊
    嵌状に外嵌されて一端側基板に固着された内筒部材と、
    この内筒部材に鉛直方向に摺動自在に外嵌されて他端側
    基板に固着された外筒部材とを有することを特徴とする
    請求項1に記載の構造物用3次元免震装置。
  3. 【請求項3】 前記荷重支持部材は、前記内筒部材と外
    筒部材の少なくとも一方からなることを特徴とする請求
    項2に記載の構造物用3次元免震装置。
JP33269095A 1995-11-27 1995-11-27 構造物用3次元免震装置 Pending JPH09144810A (ja)

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