JP2001031846A - ポリエステル組成物及びその製造法 - Google Patents
ポリエステル組成物及びその製造法Info
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- JP2001031846A JP2001031846A JP11204625A JP20462599A JP2001031846A JP 2001031846 A JP2001031846 A JP 2001031846A JP 11204625 A JP11204625 A JP 11204625A JP 20462599 A JP20462599 A JP 20462599A JP 2001031846 A JP2001031846 A JP 2001031846A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 溶融時におけるエチレンテレフタレート環状
3量体生成量が少ないポリエチレンテレフタレート系ポ
リエステル組成物及びその製造法を提供する。 【解決手段】 アンチモン原子を特定量含有するポリエ
チレンテレフタレート系ポリエステルに、硫酸塩、硫酸
水素塩、硫酸エステル、硫酸水素エステルの中から選ば
れた1種以上の硫酸基を含有する化合物を特定量配合さ
せることにより、溶融時にエチレンテレフタレート環状
3量体生成量の少ないポリエステル組成物を得る。
3量体生成量が少ないポリエチレンテレフタレート系ポ
リエステル組成物及びその製造法を提供する。 【解決手段】 アンチモン原子を特定量含有するポリエ
チレンテレフタレート系ポリエステルに、硫酸塩、硫酸
水素塩、硫酸エステル、硫酸水素エステルの中から選ば
れた1種以上の硫酸基を含有する化合物を特定量配合さ
せることにより、溶融時にエチレンテレフタレート環状
3量体生成量の少ないポリエステル組成物を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融時におけるエ
チレンテレフタレート環状3量体(以下「CTET」と
いう。)の生成量の少ないポリエチレンテレフタレート
系ポリエステル(以下「PET系ポリエステル」とい
う。)組成物及びその製造法に関する。
チレンテレフタレート環状3量体(以下「CTET」と
いう。)の生成量の少ないポリエチレンテレフタレート
系ポリエステル(以下「PET系ポリエステル」とい
う。)組成物及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】PET系ポリエステルは、機械的強度、
耐熱性、透明性、ガスバリアー性等に優れ、また軽量、
安価であるため、ボトル、シート、フィルム、繊維、発
泡体等に幅広く用いられている。特に、炭酸飲料、果汁
飲料、液体調味料、食用油、酒、ワイン等、飲食料品の
充填容器として好適である。
耐熱性、透明性、ガスバリアー性等に優れ、また軽量、
安価であるため、ボトル、シート、フィルム、繊維、発
泡体等に幅広く用いられている。特に、炭酸飲料、果汁
飲料、液体調味料、食用油、酒、ワイン等、飲食料品の
充填容器として好適である。
【0003】このようなPET系ポリエステルは、テレ
フタル酸成分とエチレングリコール成分を主たる成分と
し、これらをエステル化した後、通常は重縮合触媒の存
在下に溶融重縮合を行って製造される。
フタル酸成分とエチレングリコール成分を主たる成分と
し、これらをエステル化した後、通常は重縮合触媒の存
在下に溶融重縮合を行って製造される。
【0004】このようにして製造されたPET系ポリエ
ステル中には、CTETが相当量含まれているので、通
常は固相重合によって、分子量を増大させるのと同時に
CTETの低減が行われている。しかし、固相重合によ
ってCTETを低減しても、成形加工の際、溶融押出し
を行うとCTETが再生成し、該ポリエステル製品の製
造工程上の障害となることが知られている。例えば、ボ
トル等の中空容器を製造する際には、射出成形時にCT
ETが再生成するため、金型汚染が生じたり、これらの
CTETが異物としてPET系ポリエステル中に混在し
て品質低下をもたらすという問題がある。また、溶融紡
糸の際には、ノズルの吐出孔周辺にCTETが蓄積し、
やがて吐出孔周辺で糸が変形したり、糸切れや糸むらが
発生したりする。さらに、フィルムを製造する際にも、
ポリエステルの溶融時にCTETが再生成するため、フ
ィルム切れを起こしたり、品質低下をもたらすという問
題がある。
ステル中には、CTETが相当量含まれているので、通
常は固相重合によって、分子量を増大させるのと同時に
CTETの低減が行われている。しかし、固相重合によ
ってCTETを低減しても、成形加工の際、溶融押出し
を行うとCTETが再生成し、該ポリエステル製品の製
造工程上の障害となることが知られている。例えば、ボ
トル等の中空容器を製造する際には、射出成形時にCT
ETが再生成するため、金型汚染が生じたり、これらの
CTETが異物としてPET系ポリエステル中に混在し
て品質低下をもたらすという問題がある。また、溶融紡
糸の際には、ノズルの吐出孔周辺にCTETが蓄積し、
やがて吐出孔周辺で糸が変形したり、糸切れや糸むらが
発生したりする。さらに、フィルムを製造する際にも、
ポリエステルの溶融時にCTETが再生成するため、フ
ィルム切れを起こしたり、品質低下をもたらすという問
題がある。
【0005】したがって、上記したCTETに関する問
題を解決するためには、固相重合によってCTET含有
量を低減するのみならず、再溶融時のCTETの生成を
抑制し、含有量を増加させないようにする必要がある。
題を解決するためには、固相重合によってCTET含有
量を低減するのみならず、再溶融時のCTETの生成を
抑制し、含有量を増加させないようにする必要がある。
【0006】そこで従来より、これらの問題を解決する
ために種々の方法が試みられている。例えば、特開平6-
322082号公報には、PET系ポリエステルにヒドロキシ
ル基又はカルボキシル基を有する一官能成分を共重合す
る方法が提案されている。しかしながら、この方法では
溶融重縮合時に末端官能基が一官能成分によって封鎖さ
れるため重縮合反応が阻害され、固有粘度の大きいPE
T系ポリエステルが得られないという問題がある。
ために種々の方法が試みられている。例えば、特開平6-
322082号公報には、PET系ポリエステルにヒドロキシ
ル基又はカルボキシル基を有する一官能成分を共重合す
る方法が提案されている。しかしながら、この方法では
溶融重縮合時に末端官能基が一官能成分によって封鎖さ
れるため重縮合反応が阻害され、固有粘度の大きいPE
T系ポリエステルが得られないという問題がある。
【0007】また、溶融重縮合工程及び固相重合工程を
経てPET系ポリエステルを製造するに際し、固相重合
工程後に熱水又は水蒸気処理を行い、該ポリエステル中
に含まれている重縮合触媒を失活させることによって、
溶融成形時のCTETの生成を抑制する方法(特開平3-
174441号公報、特開平5-97990号公報、特開平8-283393
号公報等)が提案されている。しかし、これらの方法で
は重縮合触媒を失活させるために、重合装置の他に熱水
処理装置や水蒸気処理装置を必要とし、コスト高になる
という問題がある。
経てPET系ポリエステルを製造するに際し、固相重合
工程後に熱水又は水蒸気処理を行い、該ポリエステル中
に含まれている重縮合触媒を失活させることによって、
溶融成形時のCTETの生成を抑制する方法(特開平3-
174441号公報、特開平5-97990号公報、特開平8-283393
号公報等)が提案されている。しかし、これらの方法で
は重縮合触媒を失活させるために、重合装置の他に熱水
処理装置や水蒸気処理装置を必要とし、コスト高になる
という問題がある。
【0008】また、特開平8-283393号公報には、エステ
ル化工程又は溶融重縮合工程で、重縮合触媒由来の金属
とそれ以外のある特定の金属原子を添加し、CTETの
生成を抑制する方法が示されているが、この方法では重
縮合触媒原子以外の金属原子が添加されているため、金
属原子添加以降の工程でPET系ポリエステルの重縮合
反応が阻害され、重縮合速度が遅くなってしまうという
問題がある。
ル化工程又は溶融重縮合工程で、重縮合触媒由来の金属
とそれ以外のある特定の金属原子を添加し、CTETの
生成を抑制する方法が示されているが、この方法では重
縮合触媒原子以外の金属原子が添加されているため、金
属原子添加以降の工程でPET系ポリエステルの重縮合
反応が阻害され、重縮合速度が遅くなってしまうという
問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、溶融時にお
けるCTET生成量が少ないPET系ポリエステル組成
物及びその製造法を提供するものである。
けるCTET生成量が少ないPET系ポリエステル組成
物及びその製造法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、溶融重縮合工
程及び固相重合を行って得られるアンチモン原子を含有
したPET系ポリエステルに、特定の硫酸基を有する化
合物を特定量配合することで、この目的が達成できるこ
とを見出し、本発明に到達した。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、溶融重縮合工
程及び固相重合を行って得られるアンチモン原子を含有
したPET系ポリエステルに、特定の硫酸基を有する化
合物を特定量配合することで、この目的が達成できるこ
とを見出し、本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明の要旨は次の通りであ
る。 (1) アンチモン原子と、硫酸塩、硫酸水素塩、硫酸エス
テル、硫酸水素エステルの中から選ばれた1種以上の硫
酸基を有する化合物を含有するPET系ポリエステル組
成物。 (2) 温度 280℃で30分間溶融した時に検出されるCTE
Tの重量%(A1)と、熱溶融しない時に検出されるCT
ETの重量%(A0)との比が、下記式を満足するもの
であることを特徴とする上記(1) 記載のポリエステル組
成物。 A1/A0< 1.7 (3) ポリエステルを構成する全酸成分1モルに対して、
1×10-6〜1×10-3モルのアンチモン原子を含有する化
合物の存在下に、溶融重縮合及び固相重合を行ってPE
T系ポリエステルを製造した後、前記ポリエステル 100
重量部に対して、1×10-3〜10重量部の硫酸基を有する
化合物もしくは1×10-3〜10重量部の硫酸基を有する化
合物を含有する熱可塑性樹脂を混練することを特徴とす
る上記(1)記載のポリエステル組成物の製造法。
る。 (1) アンチモン原子と、硫酸塩、硫酸水素塩、硫酸エス
テル、硫酸水素エステルの中から選ばれた1種以上の硫
酸基を有する化合物を含有するPET系ポリエステル組
成物。 (2) 温度 280℃で30分間溶融した時に検出されるCTE
Tの重量%(A1)と、熱溶融しない時に検出されるCT
ETの重量%(A0)との比が、下記式を満足するもの
であることを特徴とする上記(1) 記載のポリエステル組
成物。 A1/A0< 1.7 (3) ポリエステルを構成する全酸成分1モルに対して、
1×10-6〜1×10-3モルのアンチモン原子を含有する化
合物の存在下に、溶融重縮合及び固相重合を行ってPE
T系ポリエステルを製造した後、前記ポリエステル 100
重量部に対して、1×10-3〜10重量部の硫酸基を有する
化合物もしくは1×10-3〜10重量部の硫酸基を有する化
合物を含有する熱可塑性樹脂を混練することを特徴とす
る上記(1)記載のポリエステル組成物の製造法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のポリエステル組成物は、PET系ポリエ
ステル中にアンチモン原子と、硫酸塩、硫酸水素塩、硫
酸エステル、硫酸水素エステルの中から選ばれた1種以
上の硫酸基を有する化合物が含有されているものであ
り、温度 280℃で30分間溶融した時に検出されるCTE
Tの重量%(A1)が、熱溶融しない時に検出されるCT
ETの重量%(A0)の 1.7倍より小さいことが好まし
い。この値が 1.7倍以上のものでは、溶融時におけるC
TET生成量が少ないポリエステル組成物とすることが
難しい。
する。本発明のポリエステル組成物は、PET系ポリエ
ステル中にアンチモン原子と、硫酸塩、硫酸水素塩、硫
酸エステル、硫酸水素エステルの中から選ばれた1種以
上の硫酸基を有する化合物が含有されているものであ
り、温度 280℃で30分間溶融した時に検出されるCTE
Tの重量%(A1)が、熱溶融しない時に検出されるCT
ETの重量%(A0)の 1.7倍より小さいことが好まし
い。この値が 1.7倍以上のものでは、溶融時におけるC
TET生成量が少ないポリエステル組成物とすることが
難しい。
【0013】本発明におけるPET系ポリエステルは、
テレフタル酸成分とエチレングリコール成分とを主成分
として製造され、エチレンテレフタレート単位を80モル
%以上、好ましく90モル%以上含有するものである。
テレフタル酸成分とエチレングリコール成分とを主成分
として製造され、エチレンテレフタレート単位を80モル
%以上、好ましく90モル%以上含有するものである。
【0014】PET系ポリエステルには、上記成分の他
に、フタル酸、イソフタル酸、5-ナトリウムスルホイソ
フタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4'- ジフェ
ニルジカルボン酸、ジフェニルスルホジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸及びそれらの酸無水物等の芳香族多価カルボン酸成
分、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ア
ゼライン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン
酸成分、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオー
ル、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブ
タンジオール、2,3-ブタンジオール、ジエチレングリコ
ール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
等の脂肪族ジオール成分、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール成分、1,
4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジ
エタノール等の脂環族ジオール成分、4-ヒドロキシ安息
香酸、ε−カプロラクトンのヒドロキシカルボン酸成分
等の共重合成分が、本発明の特性を損なわない範囲で少
量(通常は20モル%未満、好ましくは10モル%未満)含
有されていてもよい。
に、フタル酸、イソフタル酸、5-ナトリウムスルホイソ
フタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4'- ジフェ
ニルジカルボン酸、ジフェニルスルホジカルボン酸等の
芳香族ジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸及びそれらの酸無水物等の芳香族多価カルボン酸成
分、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ア
ゼライン酸、デカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン
酸成分、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオー
ル、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブ
タンジオール、2,3-ブタンジオール、ジエチレングリコ
ール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
等の脂肪族ジオール成分、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール等の脂肪族多価アルコール成分、1,
4-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジ
エタノール等の脂環族ジオール成分、4-ヒドロキシ安息
香酸、ε−カプロラクトンのヒドロキシカルボン酸成分
等の共重合成分が、本発明の特性を損なわない範囲で少
量(通常は20モル%未満、好ましくは10モル%未満)含
有されていてもよい。
【0015】本発明における硫酸基を有する化合物とし
ては、硫酸塩、硫酸水素塩、硫酸エステル、硫酸水素エ
ステルが挙げられが、硫酸水素塩、硫酸水素エステルが
好ましく、硫酸水素塩が特に好ましい。その具体例とし
ては、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウ
ム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、
硫酸ニッケル、硫酸マグネシウム、硫酸リチウム、硫酸
水素アンモニウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナトリ
ウム、硫酸水素リチウム、硫酸水素テトラ-n- ブチルア
ンモニウム、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸水素メ
チル、硫酸水素エチル、硫酸水素-2- アミノエチル等が
ある。
ては、硫酸塩、硫酸水素塩、硫酸エステル、硫酸水素エ
ステルが挙げられが、硫酸水素塩、硫酸水素エステルが
好ましく、硫酸水素塩が特に好ましい。その具体例とし
ては、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウ
ム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、
硫酸ニッケル、硫酸マグネシウム、硫酸リチウム、硫酸
水素アンモニウム、硫酸水素カリウム、硫酸水素ナトリ
ウム、硫酸水素リチウム、硫酸水素テトラ-n- ブチルア
ンモニウム、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸水素メ
チル、硫酸水素エチル、硫酸水素-2- アミノエチル等が
ある。
【0016】次に、本発明のポリエステル組成物を製造
する方法について説明する。本発明の方法においては、
第1の手段として、アンチモン原子を含有するPET系
ポリエステルを製造する必要がある。そのためには、ま
ず初めにテレフタル酸とエチレングリコールとを主原料
とし、エステル化反応によりエステル化物を得る。通
常、エステル化物は、テレフタル酸とエチレングリコー
ルとのエステル化反応により得られるビス-(β- ヒドロ
キシエチル)テレフタレート(以下「BHET」とい
う。)及び/又はその低重合物に、テレフタル酸とエチ
レングリコールとを添加し、窒素ガス下、160 〜280 ℃
の温度でエステル化反応を行って得ることができる。
する方法について説明する。本発明の方法においては、
第1の手段として、アンチモン原子を含有するPET系
ポリエステルを製造する必要がある。そのためには、ま
ず初めにテレフタル酸とエチレングリコールとを主原料
とし、エステル化反応によりエステル化物を得る。通
常、エステル化物は、テレフタル酸とエチレングリコー
ルとのエステル化反応により得られるビス-(β- ヒドロ
キシエチル)テレフタレート(以下「BHET」とい
う。)及び/又はその低重合物に、テレフタル酸とエチ
レングリコールとを添加し、窒素ガス下、160 〜280 ℃
の温度でエステル化反応を行って得ることができる。
【0017】次いで、得られたエステル化物を特定量の
アンチモン原子を含有する化合物の存在下に、通常0.01
〜13.3 hPa程度の減圧下で 260〜310 ℃、好ましくは 2
75〜290 ℃の温度で溶融重縮合を行って、PET系ポリ
エステルのプレポリマー(以下「PET系プレポリマ
ー」という。)を得る。
アンチモン原子を含有する化合物の存在下に、通常0.01
〜13.3 hPa程度の減圧下で 260〜310 ℃、好ましくは 2
75〜290 ℃の温度で溶融重縮合を行って、PET系ポリ
エステルのプレポリマー(以下「PET系プレポリマ
ー」という。)を得る。
【0018】この際、アンチモン原子は重縮合触媒とし
て用いられるものであり、アンチモン原子を含有する化
合物としては、それらの酸化物、水酸化物、ハロゲン化
物、カルボン酸塩、炭酸塩、アルキル化物等が挙げら
れ、具体的には、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン等
がある。
て用いられるものであり、アンチモン原子を含有する化
合物としては、それらの酸化物、水酸化物、ハロゲン化
物、カルボン酸塩、炭酸塩、アルキル化物等が挙げら
れ、具体的には、三酸化アンチモン、酢酸アンチモン等
がある。
【0019】アンチモン原子を含有する化合物の配合量
は、PET系ポリエステルを構成する全酸成分1モルに
対して、1×10-6〜1×10-2モルの範囲にすることが必
要であり、1×10-5〜5×10-3モルの範囲とすることが
特に好ましい。この配合量が1×10-6モル未満では、固
有粘度の大きなPET系ポリエステルが得られない。一
方、この配合量が1×10-2モルを超えると、ポリエステ
ルの色調及び透明性が低下し、成形時に金型汚染等が発
生し易くなり好ましくない。
は、PET系ポリエステルを構成する全酸成分1モルに
対して、1×10-6〜1×10-2モルの範囲にすることが必
要であり、1×10-5〜5×10-3モルの範囲とすることが
特に好ましい。この配合量が1×10-6モル未満では、固
有粘度の大きなPET系ポリエステルが得られない。一
方、この配合量が1×10-2モルを超えると、ポリエステ
ルの色調及び透明性が低下し、成形時に金型汚染等が発
生し易くなり好ましくない。
【0020】また、溶融重縮合の際に、熱安定剤として
リン酸エステル類、亜リン酸エステル類等のリン化合物
を含有させることが好ましいが、中でもリン酸トリエチ
ルやリン酸トリブチル等のリン酸エステル類が特に好ま
しい。これらのリン化合物の含有量としては、PET系
ポリエステルを構成する全酸成分1モルに対して、1×
10-7〜1×10-3モルの範囲とすることが好ましい。
リン酸エステル類、亜リン酸エステル類等のリン化合物
を含有させることが好ましいが、中でもリン酸トリエチ
ルやリン酸トリブチル等のリン酸エステル類が特に好ま
しい。これらのリン化合物の含有量としては、PET系
ポリエステルを構成する全酸成分1モルに対して、1×
10-7〜1×10-3モルの範囲とすることが好ましい。
【0021】また、溶融重縮合において、アンチモン原
子を含有する化合物及び熱安定剤としてのリン化合物
は、生産性及び取り扱い易さの点で溶融重縮合の直前に
加えることが好ましい。
子を含有する化合物及び熱安定剤としてのリン化合物
は、生産性及び取り扱い易さの点で溶融重縮合の直前に
加えることが好ましい。
【0022】上記した溶融重縮合により製造されたPE
T系プレポリマーは、通常、CTETを約 1.0重量%の
割合で含有するものであり、成形時に金型汚染がきわめ
て発生し易い。したがって、本発明においては、次に固
相重合を行うことが必要である。
T系プレポリマーは、通常、CTETを約 1.0重量%の
割合で含有するものであり、成形時に金型汚染がきわめ
て発生し易い。したがって、本発明においては、次に固
相重合を行うことが必要である。
【0023】固相重合は、溶融重縮合により得られたP
ET系プレポリマーを、通常、直径2〜5mm、長さ3〜
6mm、好ましくは直径3〜4mm、長さ4〜5mmのチップ
にした後、不活性ガスの流通下、あるいは減圧下で、該
プレポリマーの融点未満の温度で、5時間以上、好まし
くは10時間以上行うことが好ましい。この際、固相重合
の温度は、PET系プレポリマーの融点よりも10℃以上
低く、かつ 190℃以上とすることがより好ましい。この
温度が 190℃未満ではCTET含有量の減少速度が遅
く、固相重合に長時間を要する。一方、この温度が融点
付近の温度では、当然ながらチップが融着するので好ま
しくない。
ET系プレポリマーを、通常、直径2〜5mm、長さ3〜
6mm、好ましくは直径3〜4mm、長さ4〜5mmのチップ
にした後、不活性ガスの流通下、あるいは減圧下で、該
プレポリマーの融点未満の温度で、5時間以上、好まし
くは10時間以上行うことが好ましい。この際、固相重合
の温度は、PET系プレポリマーの融点よりも10℃以上
低く、かつ 190℃以上とすることがより好ましい。この
温度が 190℃未満ではCTET含有量の減少速度が遅
く、固相重合に長時間を要する。一方、この温度が融点
付近の温度では、当然ながらチップが融着するので好ま
しくない。
【0024】また、固相重合に先立って、固相重合を行
う温度よりも低い温度で予備結晶化を行うと、固相重合
が効率よく進行する。この予備結晶化工程は、PET系
プレポリマーのチップを乾燥状態で、通常、100 〜180
℃の温度で30分間〜8時間加熱して行う。
う温度よりも低い温度で予備結晶化を行うと、固相重合
が効率よく進行する。この予備結晶化工程は、PET系
プレポリマーのチップを乾燥状態で、通常、100 〜180
℃の温度で30分間〜8時間加熱して行う。
【0025】上記の溶融重縮合及び固相重合を行って得
られるPET系ポリエステルは、通常、CTETを 0.5
重量%以下の割合で含有するものであり、固有粘度が
0.5〜1.0 、通常は 0.6〜0.8 のものであるが、280 ℃
付近の温度で溶融成形加工すると、CTET含有量が
0.5重量%を超えるものとなる。
られるPET系ポリエステルは、通常、CTETを 0.5
重量%以下の割合で含有するものであり、固有粘度が
0.5〜1.0 、通常は 0.6〜0.8 のものであるが、280 ℃
付近の温度で溶融成形加工すると、CTET含有量が
0.5重量%を超えるものとなる。
【0026】そこで、本発明においては、第2の手段と
して、前記した方法によって得られるPET系ポリエス
テルに、特定量の硫酸基を有する化合物もしくは硫酸基
を有する化合物を含有する熱可塑性樹脂を混練する必要
がある。混練方法としては、溶融混練、ドライブレンド
のいずれでもよいが、本発明の特性を発揮させるには溶
融混練の方が好ましい。
して、前記した方法によって得られるPET系ポリエス
テルに、特定量の硫酸基を有する化合物もしくは硫酸基
を有する化合物を含有する熱可塑性樹脂を混練する必要
がある。混練方法としては、溶融混練、ドライブレンド
のいずれでもよいが、本発明の特性を発揮させるには溶
融混練の方が好ましい。
【0027】この際、硫酸基を有する化合物の配合量
は、PET系ポリエステル 100重量部に対して、1×10
-3〜10重量部の範囲とすることが必要である。この配合
量が1×10-3重量部未満では、溶融時にCTETの生成
を抑制する効果が少なく、10重量部を超えると、ポリエ
ステルの粘度低下や着色等の問題がある。
は、PET系ポリエステル 100重量部に対して、1×10
-3〜10重量部の範囲とすることが必要である。この配合
量が1×10-3重量部未満では、溶融時にCTETの生成
を抑制する効果が少なく、10重量部を超えると、ポリエ
ステルの粘度低下や着色等の問題がある。
【0028】また、硫酸基を有する化合物を含有する熱
可塑性樹脂は、ペレット状、粉末状あるいは繊維状のい
ずれの形態でも使用できる。この際、熱可塑性樹脂とし
ては、上記したPET系ポリエステルの他に、ポリブタ
ジエン、ブタジエン/スチレン共重合体、アクリルゴ
ム、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピ
レン/ブタジエン共重合体、天然ゴム、塩素化ブチルゴ
ム、塩素化ポリエチレン等のエラストマー及びこれらの
無水マレイン酸等による酸変性物、スチレン/無水マレ
イン酸共重合体、スチレン/フェニルマレイミド共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ブタジエン/アク
リロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリブチレン
テレフタレート、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
エーテルサルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエ
ーテル、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケト
ン、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、
ポリアリレート、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる
が、PET系ポリエステルが好ましい。
可塑性樹脂は、ペレット状、粉末状あるいは繊維状のい
ずれの形態でも使用できる。この際、熱可塑性樹脂とし
ては、上記したPET系ポリエステルの他に、ポリブタ
ジエン、ブタジエン/スチレン共重合体、アクリルゴ
ム、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/プロピ
レン/ブタジエン共重合体、天然ゴム、塩素化ブチルゴ
ム、塩素化ポリエチレン等のエラストマー及びこれらの
無水マレイン酸等による酸変性物、スチレン/無水マレ
イン酸共重合体、スチレン/フェニルマレイミド共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ブタジエン/アク
リロニトリル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリブチレン
テレフタレート、ポリアセタール、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
エーテルサルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレンエ
ーテル、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルケト
ン、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン、
ポリアリレート、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる
が、PET系ポリエステルが好ましい。
【0029】
【作用】本発明のポリエステル組成物において、溶融時
にCTETの生成が抑制される理由は、硫酸基を有する
化合物が、PET系ポリエステル中に含まれている重縮
合触媒に配位(相互作用)することによってポリエステ
ルを安定化し、高温下で溶融したときにCTETの生成
が抑制されるためと推定される。
にCTETの生成が抑制される理由は、硫酸基を有する
化合物が、PET系ポリエステル中に含まれている重縮
合触媒に配位(相互作用)することによってポリエステ
ルを安定化し、高温下で溶融したときにCTETの生成
が抑制されるためと推定される。
【0030】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例並びに比較例で用いた原料及び測定法
は次の通りである。 1.原料 ・硫酸水素ナトリウム:ナカライテスク社製 ・硫酸水素カリウム:ナカライテスク社製 ・硫酸水素テトラ-n- ブチルアンモニウム:ナカライテ
スク社製 ・硫酸水素-2- アミノエチル:ナカライテスク社製 ・硫酸ナトリウム:ナカライテスク社製 ・硫酸ジエチル:ナカライテスク社製
る。なお、実施例並びに比較例で用いた原料及び測定法
は次の通りである。 1.原料 ・硫酸水素ナトリウム:ナカライテスク社製 ・硫酸水素カリウム:ナカライテスク社製 ・硫酸水素テトラ-n- ブチルアンモニウム:ナカライテ
スク社製 ・硫酸水素-2- アミノエチル:ナカライテスク社製 ・硫酸ナトリウム:ナカライテスク社製 ・硫酸ジエチル:ナカライテスク社製
【0031】2.測定法 (1) 固有粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20℃で測定し、dl/g 単位で表した。 (2) CTET検出量 ポリエステル組成物のチップ(温度 280℃で30分間溶融
したもの及び熱溶融しないもの)200 mgを、ヘキサフル
オルイソプロパノール/クロロホルム(1/1、体積
比)の混合溶媒4mlに溶解する。次に、この溶液を 196
mlのアセトニトリル中に投入してポリマーを沈殿させ、
メンブランフィルターで濾過した濾液中のCTETを高
速液体クロマトグラフ(ウォーターズ社製、600E)を用
いて、下記条件で測定することにより定量した。 高速液体クロマトグラフ条件: カラム:5μ C18-100A 、3.9 mmφ×150 mmL 移動相:A アセトニトリル/水= 70 /30(体積比) B アセトニトリル グラジュエント:0〜6分 100 %A 6〜20分 0〜100 %B 流速:1ml/分、温度:25℃、検出:254 nm
て、温度20℃で測定し、dl/g 単位で表した。 (2) CTET検出量 ポリエステル組成物のチップ(温度 280℃で30分間溶融
したもの及び熱溶融しないもの)200 mgを、ヘキサフル
オルイソプロパノール/クロロホルム(1/1、体積
比)の混合溶媒4mlに溶解する。次に、この溶液を 196
mlのアセトニトリル中に投入してポリマーを沈殿させ、
メンブランフィルターで濾過した濾液中のCTETを高
速液体クロマトグラフ(ウォーターズ社製、600E)を用
いて、下記条件で測定することにより定量した。 高速液体クロマトグラフ条件: カラム:5μ C18-100A 、3.9 mmφ×150 mmL 移動相:A アセトニトリル/水= 70 /30(体積比) B アセトニトリル グラジュエント:0〜6分 100 %A 6〜20分 0〜100 %B 流速:1ml/分、温度:25℃、検出:254 nm
【0032】実施例1 BHET及びその低重合体の存在するエステル化反応容
器に、テレフタル酸(TPA)とエチレングリコール
(EG)とのモル比 1/1.6 のスラリーを連続的に供給
し、温度 250℃、圧力50 hPaの条件で反応させ、滞留時
間8時間として平均重合度7のエステル化物を連続的に
得た。このエステル化物60kgを重縮合反応容器に移し、
酸成分1モルに対して、1.5×10-4モルの三酸化アンチ
モン及び3×10-4モルのリン酸トリエチルを加えた後、
重縮合反応容器中を徐々に減圧して、最終的に圧力 0.6
7hPa、温度 280℃で2時間、溶融重縮合を行った。溶融
重縮合が完結した時点で、重縮合反応容器から〔η〕0.
60で、直経3mm、長さ4mmのPET系プレポリマーのチ
ップを得た。次いで、このチップを回転式固相重合装置
に仕込み、1.33 hPaの減圧下、70℃で2時間予備乾燥し
た後、130 ℃で6時間加熱して結晶化させた。続いて、
窒素ガスを流しながら 230℃に昇温し、10時間固相重合
を行って〔η〕0.75のPET系ポリエステルのチップを
得た。次に、上記方法により得られたPET系ポリエス
テルのチップに、該ポリエステル 100重量部に対して1
重量部の硫酸水素ナトリウムを混練した後、シリンダー
温度 280℃、滞留(溶融)時間30分に設定したエクスト
ルーダーを用いて溶融押し出しすることにより、ポリエ
ステル組成物のチップを得た。上記のポリエステル組成
物のチップについて、温度 280℃で30分間溶融した時に
検出されたCTETの重量%(A1)、熱溶融しない時に
検出されたCTETの重量%(A0)、及びA1/A0の値を
表1に示す。
器に、テレフタル酸(TPA)とエチレングリコール
(EG)とのモル比 1/1.6 のスラリーを連続的に供給
し、温度 250℃、圧力50 hPaの条件で反応させ、滞留時
間8時間として平均重合度7のエステル化物を連続的に
得た。このエステル化物60kgを重縮合反応容器に移し、
酸成分1モルに対して、1.5×10-4モルの三酸化アンチ
モン及び3×10-4モルのリン酸トリエチルを加えた後、
重縮合反応容器中を徐々に減圧して、最終的に圧力 0.6
7hPa、温度 280℃で2時間、溶融重縮合を行った。溶融
重縮合が完結した時点で、重縮合反応容器から〔η〕0.
60で、直経3mm、長さ4mmのPET系プレポリマーのチ
ップを得た。次いで、このチップを回転式固相重合装置
に仕込み、1.33 hPaの減圧下、70℃で2時間予備乾燥し
た後、130 ℃で6時間加熱して結晶化させた。続いて、
窒素ガスを流しながら 230℃に昇温し、10時間固相重合
を行って〔η〕0.75のPET系ポリエステルのチップを
得た。次に、上記方法により得られたPET系ポリエス
テルのチップに、該ポリエステル 100重量部に対して1
重量部の硫酸水素ナトリウムを混練した後、シリンダー
温度 280℃、滞留(溶融)時間30分に設定したエクスト
ルーダーを用いて溶融押し出しすることにより、ポリエ
ステル組成物のチップを得た。上記のポリエステル組成
物のチップについて、温度 280℃で30分間溶融した時に
検出されたCTETの重量%(A1)、熱溶融しない時に
検出されたCTETの重量%(A0)、及びA1/A0の値を
表1に示す。
【0033】実施例2〜6 硫酸水素ナトリウムの代わりに、表1に記載した硫酸基
を有する化合物を用いた他は、実施例1と同様にしてポ
リエステル組成物のチップを得た。そして、このポリエ
ステル組成物のチップについて、温度 280℃で30分間溶
融した時に検出されたCTETの重量%(A1)、熱溶融
しない時に検出されたCTETの重量%(A0)、及びA1
/A0の値を表1に示す。
を有する化合物を用いた他は、実施例1と同様にしてポ
リエステル組成物のチップを得た。そして、このポリエ
ステル組成物のチップについて、温度 280℃で30分間溶
融した時に検出されたCTETの重量%(A1)、熱溶融
しない時に検出されたCTETの重量%(A0)、及びA1
/A0の値を表1に示す。
【0034】比較例1 固相重合後のポリエステルチップに硫酸水素ナトリウム
を混合せず、それ以外は実施例1と同様にしてポリエス
テルのチップを得た。そして、このポリエステルのチッ
プについて、温度 280℃で30分間溶融した時に検出され
たCTETの重量%(A1)、熱溶融しない時に検出され
たCTETの重量%(A0)、及びA1/A0の値を表1に示
す。
を混合せず、それ以外は実施例1と同様にしてポリエス
テルのチップを得た。そして、このポリエステルのチッ
プについて、温度 280℃で30分間溶融した時に検出され
たCTETの重量%(A1)、熱溶融しない時に検出され
たCTETの重量%(A0)、及びA1/A0の値を表1に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、溶融時におけるCTE
Tの生成量が少ないPET系ポリエステル組成物を得る
ことができる。
Tの生成量が少ないPET系ポリエステル組成物を得る
ことができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 CF061 DD077 DE127 DE247 DG046 DG056 EG047 EV186 EW048 EW068 EZ007 FD068 4J029 AA03 AB07 AC01 AD01 BA03 CB06A JA061 JA091 JA121 JA203 JB171 JC353 JC751 JF023 JF033 JF043 JF183 JF223 JF471 KB04 KB05 KD01 KD02 KE05 KE12 KH03 KH08
Claims (3)
- 【請求項1】 アンチモン原子と、硫酸塩、硫酸水素
塩、硫酸エステル、硫酸水素エステルの中から選ばれた
1種以上の硫酸基を有する化合物を含有するポリエチレ
ンテレフタレート系ポリエステル組成物。 - 【請求項2】 温度 280℃で30分間溶融した時に検出さ
れるエチレンテレフタレート環状3量体の重量%(A1)
と、熱溶融しない時に検出されるエチレンテレフタレー
ト環状3量体の重量%(A0)との比が、下記式を満足
するものであることを特徴とする請求項1記載のポリエ
ステル組成物。 A1/A0< 1.7 - 【請求項3】 ポリエステルを構成する全酸成分1モル
に対して、1×10-6〜1×10-3モルのアンチモン原子を
含有する化合物の存在下に、溶融重縮合及び固相重合を
行ってポリエチレンテレフタレート系ポリエステルを製
造した後、前記ポリエステル 100重量部に対して、1×
10-3〜10重量部の硫酸基を有する化合物もしくは1×10
-3〜10重量部の硫酸基を有する化合物を含有する熱可塑
性樹脂を混練することを特徴とする請求項1記載のポリ
エステル組成物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11204625A JP2001031846A (ja) | 1999-07-19 | 1999-07-19 | ポリエステル組成物及びその製造法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11204625A JP2001031846A (ja) | 1999-07-19 | 1999-07-19 | ポリエステル組成物及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001031846A true JP2001031846A (ja) | 2001-02-06 |
Family
ID=16493581
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11204625A Pending JP2001031846A (ja) | 1999-07-19 | 1999-07-19 | ポリエステル組成物及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6369157B1 (en) | 2000-01-21 | 2002-04-09 | Cyclics Corporation | Blend material including macrocyclic polyester oligomers and processes for polymerizing the same |
US6420047B2 (en) | 2000-01-21 | 2002-07-16 | Cyclics Corporation | Macrocyclic polyester oligomers and processes for polymerizing the same |
US6420048B1 (en) | 2001-06-05 | 2002-07-16 | Cyclics Corporation | High molecular weight copolyesters from macrocyclic oligoesters and cyclic esters |
US6436548B1 (en) | 2000-09-12 | 2002-08-20 | Cyclics Corporation | Species modification in macrocyclic polyester oligomers, and compositions prepared thereby |
US6436549B1 (en) | 2001-07-16 | 2002-08-20 | Cyclics Corporation | Block copolymers from macrocyclic oligoesters and dihydroxyl-functionalized polymers |
US6525164B2 (en) | 2000-09-01 | 2003-02-25 | Cyclics Corporation | Methods for converting linear polyesters to macrocyclic oligoester compositions and macrocyclic oligoesters |
US6787632B2 (en) | 2001-10-09 | 2004-09-07 | Cyclics Corporation | Organo-titanate catalysts for preparing pure macrocyclic oligoesters |
US6831138B2 (en) | 2002-01-07 | 2004-12-14 | Cyclics Corporation | Polymer-containing organo-metal catalysts |
JP2006348169A (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-28 | Mitsui Chemicals Inc | ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂の製造方法およびポリエステル樹脂よりなる中空成形体 |
US7666517B2 (en) | 2001-06-27 | 2010-02-23 | Cyclics Corporation | Isolation, formulation, and shaping of macrocyclic oligoesters |
US7750109B2 (en) | 2000-09-01 | 2010-07-06 | Cyclics Corporation | Use of a residual oligomer recyclate in the production of macrocyclic polyester oligomer |
US7767781B2 (en) | 2000-09-01 | 2010-08-03 | Cyclics Corporation | Preparation of low-acid polyalkylene terephthalate and preparation of macrocyclic polyester oligomer therefrom |
JP2013203981A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | ポリエステル組成物及びその製造方法 |
JP2017052839A (ja) * | 2015-09-08 | 2017-03-16 | 東レ株式会社 | ポリエチレンテレフタレート樹脂組成物及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-07-19 JP JP11204625A patent/JP2001031846A/ja active Pending
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