JP2001027288A - 無段変速機用ベルト - Google Patents

無段変速機用ベルト

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JP2001027288A
JP2001027288A JP11198615A JP19861599A JP2001027288A JP 2001027288 A JP2001027288 A JP 2001027288A JP 11198615 A JP11198615 A JP 11198615A JP 19861599 A JP19861599 A JP 19861599A JP 2001027288 A JP2001027288 A JP 2001027288A
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秀昭 吉田
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属エレメントの主面の形状を工夫すること
により、ミスアライメントの吸収を可能にしながら金属
エレメントのヨーイングを防止する。 【解決手段】 無段変速機の金属ベルトに用いられる金
属エレメント32のロッキングエッジ近傍の断面は、前
側の金属エレメント32に対向する前側主面40fの左
右両端部に一対の突出部46,46が形成され、後側の
金属エレメント32に対向する後側主面40rには平坦
面45が形成される。突出部46,46および平坦面4
5の接触により、金属エレメント32はヨーイングする
ことなく正しい姿勢でプーリに巻き付くことが可能にな
って損傷が防止されるだけでなく、金属ベルトの弦部に
おいて相互に接触する金属エレメント32が左右方向に
摺動できるようになり、ドライブプーリおよびドリブン
プーリ間のミスアライメントを吸収することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相互に接触可能な
前側主面および後側主面を有する多数の金属エレメント
を、前側の金属エレメントの後側主面と後側の金属エレ
メントの前側主面とを相互に接触させた状態で金属リン
グ集合体に支持してなり、ドライブプーリおよびドリブ
ンプーリに巻き掛けられて両プーリ間で駆動力の伝達を
行う無段変速機用ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】図13に示すように、ドライブプーリ0
1およびドリブンプーリ02に金属ベルト03を巻き掛
けて成るベルト式無段変速機では、ドライブプーリ01
の固定側プーリ半体04とドリブンプーリ02の固定側
プーリ半体05とが対角位置に配置されており、かつド
ライブプーリ01の可動側プーリ半体06とドリブンプ
ーリ02の可動側プーリ半体07とが対角位置に配置さ
れている。従って、ドライブプーリ01およびドリブン
プーリ02の可動側プーリ半体06,07が固定側プー
リ半体04,05に対して接近・離反すると、ドライブ
プーリ01のV溝中心線Laとドリブンプーリ02のV
溝中心線Lbとが一致しなくなり、僅かなミスアライメ
ントα(通常は1mm以下)が発生することになる。
【0003】上記ミスアライメントαを吸収して金属ベ
ルト03をドライブプーリ01およびドリブンプーリ0
2間に巻き掛けるべく、金属ベルト03を構成する金属
エレメント08の前後の接触面の少なくとも一方を円弧
状に形成し、相互に接触する金属エレメント08間の相
対的なヨーイングを可能にしたものが、特開平4−36
2338号公報により公知である。
【0004】しかしながら、上記特開平4−36233
8号公報に記載された金属エレメント08が、図14に
示すようにプーリ01(02)に巻き付いたとき、金属
エレメント08間の相対的なヨーイングが可能であるた
めに該金属エレメント08がヨーイングしてしまい、プ
ーリ01(02)のV面との間に大きな荷重が発生して
耐久性を低下させる問題がある。
【0005】また実公平5−37068号公報には、金
属エレメントの前後の主面を波形の断面形状にし、前側
の金属エレメントの波形の主面と後側の金属エレメント
の波形の主面とを相互に嵌合させるものが記載されてい
る。この金属エレメントは相互間のヨーイングが防止さ
れるため、プーリのV面との間に大きな荷重が発生する
のを防止して耐久性を高めることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記実
公平5−37068号公報に記載されたものは、金属エ
レメント相互間のヨーイングが規制され、かつ金属エレ
メント相互間の左右方向の摺動が規制されるため、ドラ
イブプーリおよびドリブンプーリ間に発生するミスアラ
イメントを吸収するのが難しいという問題がある。
【0007】金属エレメントの主面全体を完全な平面に
形成すれば、プーリに巻き付いた状態で隣接する金属エ
レメントどうしがヨーイングするのを防止して耐久性を
高めることができ、かつプーリ間の弦部で隣接する金属
エレメントどうしの左右方向に摺動するのを許容してミ
スアライメントを吸収することができる。しかしなが
ら、打ち抜き加工だけでそのような金属エレメントを成
形することは困難であり、また打ち抜き加工後の金属エ
レメントに切削加工を施して主面を平坦に仕上げること
は加工コストの面で困難である。
【0008】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、金属エレメントの主面の形状を工夫することによ
り、ミスアライメントの吸収を可能にしながら金属エレ
メントのヨーイングを防止できるようにすることを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、相互に接触可
能な前側主面および後側主面を有する多数の金属エレメ
ントを、前側の金属エレメントの後側主面と後側の金属
エレメントの前側主面とを相互に接触させた状態で金属
リング集合体に支持してなり、ドライブプーリおよびド
リブンプーリに巻き掛けられて両プーリ間で駆動力の伝
達を行う無段変速機用ベルトにおいて、金属エレメント
の前後一方の主面のロッキングエッジ付近の領域の左右
両端部の所定位置に、前後方向に突出する突出部を形成
するとともに、金属エレメントの前後他方の主面のロッ
キングエッジ付近の領域の少なくとも左右両端部に、前
記突出部が接触する平坦面を前後方向に対して直交する
ように形成したことを特徴とする無段変速機用ベルトが
提案される。
【0010】上記構成によれば、前側の金属エレメント
の後側主面および後側の金属エレメントの前側主面は、
前後一方の主面のロッキングエッジ付近の領域の左右両
端部の所定位置に前後方向に突出するように形成した突
出部と、前後他方の主面のロッキングエッジ付近の領域
の少なくとも左右両端部に形成した平坦面とにおいて相
互に接触するので、金属エレメントはヨーイングするこ
となく正しい姿勢でプーリに巻き付くことが可能になっ
て損傷が防止される。また前後他方の主面の平坦面は前
後方向に対して直交するように形成されているため、前
後一方の主面の突出部は前記平坦面に対して左右方向に
自由に摺動することができ、従ってドライブプーリおよ
びドリブンプーリ間にミスアライメントが発生しても金
属エレメントを左右方向に自由に摺動させて正しい姿勢
でドライブプーリあるいはドリブンプーリに係合させる
ことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】図1〜図5は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は無段変速機を搭載した車両の動力伝達系の
スケルトン図、図2は金属ベルトの部分斜視図、図3は
金属エレメントの正面図、図4は図3の4−4線断面
図、図5は金属リングの左右方向の摺動によるミスアラ
イメントの吸収を説明する図である。
【0013】尚、本実施例で用いる金属エレメントの前
後方向、左右方向、半径方向の定義は図2に示されてい
る。半径方向はその金属エレメントが当接するプーリの
半径方向として定義されるもので、プーリの回転軸に近
い側が半径方向内側であり、プーリの回転軸に遠い側が
半径方向外側である。また左右方向は金属エレメントが
当接するプーリの回転軸に沿う方向として定義され、前
後方向は金属エレメントの車両の前進走行時における進
行方向に沿う方向として定義される。
【0014】図1は自動車に搭載された金属ベルト式無
段変速機Tの概略構造を示すもので、エンジンEのクラ
ンクシャフト1にダンパー2を介して接続されたインプ
ットシャフト3は発進用クラッチ4を介して金属ベルト
式無段変速機Tのドライブシャフト5に接続される。ド
ライブシャフト5に設けられたドライブプーリ6は、ド
ライブシャフト5に固着された固定側プーリ半体7と、
この固定側プーリ半体7に対して接離可能な可動側プー
リ半体8とを備えており、可動側プーリ半体8は油室9
に作用する油圧で固定側プーリ半体7に向けて付勢され
る。
【0015】ドライブシャフト5と平行に配置されたド
リブンシャフト10に設けられたドリブンプーリ11
は、ドリブンシャフト10に固着された固定側プーリ半
体12と、この固定側プーリ半体12に対して接離可能
な可動側プーリ半体13とを備えており、可動側プーリ
半体13は油室14に作用する油圧で固定側プーリ半体
12に向けて付勢される。ドライブプーリ6およびドリ
ブンプーリ11間に、左右の一対の金属リング集合体3
1,31に多数の金属エレメント32を支持してなる金
属ベルト15が巻き掛けられる(図2参照)。それぞれ
の金属リング集合体31は、12枚の金属リング33を
積層してなる。
【0016】ドリブンシャフト10には前進用ドライブ
ギヤ16および後進用ドライブギヤ17が相対回転自在
に支持されており、これら前進用ドライブギヤ16およ
び後進用ドライブギヤ17はセレクタ18により選択的
にドリブンシャフト10に結合可能である。ドリブンシ
ャフト10と平行に配置されたアウトプットシャフト1
9には、前記前進用ドライブギヤ16に噛合する前進用
ドリブンギヤ20と、前記後進用ドライブギヤ17に後
進用アイドルギヤ21を介して噛合する後進用ドリブン
ギヤ22とが固着される。
【0017】アウトプットシャフト19の回転はファイ
ナルドライブギヤ23およびファイナルドリブンギヤ2
4を介してディファレンシャル25に入力され、そこか
ら左右のアクスル26,26を介して駆動輪W,Wに伝
達される。
【0018】而して、エンジンEの駆動力はクランクシ
ャフト1、ダンパー2、インプットシャフト3、発進用
クラッチ4、ドライブシャフト5、ドライブプーリ6、
金属ベルト15およびドリブンプーリ11を介してドリ
ブンシャフト10に伝達される。前進走行レンジが選択
されているとき、ドリブンシャフト10の駆動力は前進
用ドライブギヤ16および前進用ドリブンギヤ20を介
してアウトプットシャフト19に伝達され、車両を前進
走行させる。また後進走行レンジが選択されていると
き、ドリブンシャフト10の駆動力は後進用ドライブギ
ヤ17、後進用アイドルギヤ21および後進用ドリブン
ギヤ22を介してアウトプットシャフト19に伝達さ
れ、車両を後進走行させる。
【0019】このとき、金属ベルト式無段変速機Tのド
ライブプーリ6の油室9およびドリブンプーリ11の油
室14に作用する油圧を、電子制御ユニットU1 からの
指令で作動する油圧制御ユニットU2 で制御することに
より、その変速比が無段階に調整される。即ち、ドライ
ブプーリ6の油室9に作用する油圧に対してドリブンプ
ーリ11の油室14に作用する油圧を相対的に増加させ
れば、ドリブンプーリ11の溝幅が減少して有効半径が
増加し、これに伴ってドライブプーリ6の溝幅が増加し
て有効半径が減少するため、金属ベルト式無段変速機T
の変速比はLOWに向かって無段階に変化する。逆にド
リブンプーリ11の油室14に作用する油圧に対してド
ライブプーリ6の油室9に作用する油圧を相対的に増加
させれば、ドライブプーリ6の溝幅が減少して有効半径
が増加し、これに伴ってドリブンプーリ11の溝幅が増
加して有効半径が減少するため、金属ベルト式無段変速
機Tの変速比はODに向かって無段階に変化する。
【0020】図2〜図4に示すように、金属板材から打
ち抜いて成形した金属エレメント32は、概略台形状の
エレメント本体34と、金属リング集合体31,31が
嵌合する左右一対のリングスロット35,35間に位置
するネック部36と、ネック部36を介して前記エレメ
ント本体34の上部に接続される概略三角形のイヤー部
37とを備える。エレメント本体34の左右方向両端部
には、ドライブプーリ6およびドリブンプーリ11のV
面に当接可能な一対のプーリ当接面39,39が形成さ
れる。また金属エレメント32の進行方向前側および後
側には前側主面40fおよび後側主面40rがそれぞれ
形成され、また前側主面40fの下部には左右方向に延
びるロッキングエッジ41を介して傾斜面42が形成さ
れる。更に、前後に隣接する金属エレメント32,32
を結合すべく、イヤー部37の前後面に相互に嵌合可能
な凸部43fおよび凹部43rが形成される。
【0021】図4には、金属エレメント32のロッキン
グエッジ41の近傍の領域の横断面、つまりロッキング
エッジ41とサドル面44とに挟まれた領域の横断面が
示される。金属エレメント32のロッキングエッジ41
の近傍の領域における後側主面40rは前後方向に対し
て直交する平坦面45が形成される。一方、金属エレメ
ント32のロッキングエッジ41の近傍の領域における
前側主面40fには、その左右方向両端部に一対の突出
部46,46が形成される(図3の斜線部参照)。突出
部46,46の左右方向の幅はサドル面44,44の幅
よりも小さく設定されており、突出部46,46の前方
への突出量は金属エレメント32の左右両端部で最大
(略10μm)であり、そこからネック部36に向けて
0まで減少している。金属エレメント32の主面40
f,40rの前記形状は、金属エレメント32を打ち抜
き加工する金型によって形成される。尚、図4には金属
エレメント32間に前後方向の押し力が作用していない
状態を示しており、前後方向の押し力が作用すると突出
部46,46は圧縮されて突出量は減少し、所定トルク
以上の押し力が作用すると前側主面40fおよび後側主
面40rが密着する(図7(B)参照)。
【0022】而して、金属エレメント32がドライブプ
ーリ6あるいはドリブンプーリ11に巻き付いたとき、
それら金属エレメント32はプーリ6,11の軸線に対
して放射状になってイヤー部37の主面40f,40r
は相互に離反するが、ロッキングエッジ41の近傍の領
域では、前側の金属エレメント32の後側主面40rの
平坦面45と後側の金属エレメント32の前側主面40
fの左右の突出部46,46とが相互に接触した状態に
保たれる。このように後側主面40rと前側主面40f
とが相互に接触したとき、前側主面40fの突出部4
6,46が金属エレメント32の左右両端部に形成され
ているため、金属エレメント32のヨーイングが防止さ
れてロッキングエッジ41どうしが相互に平行に保た
れ、金属エレメント32がプーリ6,11のV面に斜め
に係合して損傷することが確実に防止される。
【0023】金属エレメント2の左右両端で約10μm
の最大突出部は、所定トルク未満の押し力の作用時には
完全に潰れずに隣接する金属エレメント32間に隙間が
でき(図5参照)、所定トルク以上の押し力の作用時に
は完全に潰れて前側主面40fおよび後側主面40rが
密着する(図7(B)参照)。
【0024】金属エレメント32がドライブプーリ6の
出口およびドリブンプーリ11の入口間の弦部に存在す
るときも、後側主面40rの平坦面45と前側主面40
fの突出部46,46とが相互に接触した状態に保たれ
るため、ドライブプーリ6からドリブンプーリ11への
動力伝達が効率的に行われる。またドライブプーリ6お
よびドリブンプーリ11間にミスアライメントが発生し
たとき、後側主面40rの平坦面45が前後方向に対し
て直交するように形成されているため、前側主面40f
の突出部46,46が前記平坦面45に対してスムーズ
に摺動することができる。従って、図5に示すように、
前後の金属エレメント32は平坦面45および突出部4
6,46の摺動により左右方向に自由に平行移動するこ
とができ、前記ミスアライメントを確実に吸収すること
ができる。
【0025】尚、本実施例では金属エレメント32の突
出部46,46の位置が該金属エレメント32の左右両
端部に一致しているため、ミスアライメントを吸収すべ
く隣接する金属エレメント32どうしが左右方向に相対
移動すると、一方の金属エレメント32の片側の突出部
46が他方の金属エレメント32の後側主面40rから
外れるため、金属エレメント32は僅かに傾く(ヨーイ
ング)ことになる。しかしながら、金属エレメント2の
突出部46の最大突出量は僅かに約10μm程度である
ために前記傾きの角度は微小であり、金属エレメント3
2の左右方向のスムーズな摺動が阻害されることはな
い。
【0026】次に、図6に基づいて本発明の他の実施例
を説明する。
【0027】第1実施例の金属エレメント32のロッキ
ングエッジ41近傍の断面は、図4に示すように、後側
主面40rの平坦面45が左右方向全域に亘って延びて
いるが、図6(A)に示す第2実施例では、後側主面4
0rの左右方向中央部に凹部47を形成することによ
り、一対の平坦面45,45が左右に分離して形成され
る。また図6(B)に示す第3実施例では、後側主面4
0rの左右方向中央部に凸部48を形成することによ
り、一対の平坦面45,45が左右に分離して形成され
る。前記凹部47および凸部48は、図3に網目を施し
た領域の裏側に形成される。このように、後側主面40
rの平坦面45,45は前側主面40fの突出部46,
46と接触する範囲に、つまり隣接する金属エレメント
32の左右方向のスムーズな摺動が可能になる範囲に設
ければ良い。尚、第3実施例のような凸部48を形成す
る場合には、突出部46,46および平坦面45,45
の接触を妨げないように、その凸部48の高さを低く抑
えることが必要である(略5μm以下)。
【0028】次に、図7〜図11に基づいて本発明の第
4実施例を説明する。
【0029】図7(A)から明らかなように、第4実施
例の金属エレメント32は第1実施例の金属エレメント
32の改良であって、その突出部46,46に丸みが付
けられている。即ち、金属エレメント32は打ち抜き加
工後のバレル加工時に突出部46,46の先端に自動的
に丸みが付くため、該突出部46,46のピークポイン
トは金属エレメント32の左右両端部よりも若干内側
(0.5〜1.0mm程度)に形成されることになる。
駆動力の伝達時に金属エレメント32に大きい圧縮荷重
が作用すると、図7(B)に示すように突出部46,4
6は潰れて平坦になり、前側の金属エレメント32の後
側主面40rの平坦面45に密着する。
【0030】ここで、ドライブプーリ6およびドリブン
プーリ11のミスアライメントの影響を図5、図9およ
び図10に基づいて考察する。ドライブプーリ6および
ドリブンプーリ11のミスアライメントは、レシオ=L
OWの位置を基準とするとレシオ=1の位置における最
大値で約0.8mm程度の大きさになり、またミスアラ
イメントが0になる位置から左右方向に約0.4mmず
つのずれとなる。このミスアライメントは、複数の金属
エレメント32が少しずつ左右方向に相対移動して吸収
するため、隣接する一対の金属エレメント32間の相対
移動量は0.4mmよりも小さくなる。従って、図11
に示すように金属エレメント32の突出部46,46の
ピークポイントを金属エレメント32の左右両端部より
も0.5〜1.0mm程度内側に形成しておけば、その
ピークポイントを確実に相手方の金属エレメント2の後
側主面40rの平坦面45に当接させ、金属エレメント
32の傾きを一層確実に防止することができる。
【0031】そして金属エレメント32がプーリ6,1
1のV面に係合するときも、図8に示すように金属エレ
メント32のヨーイングが防止されてロッキングエッジ
41どうしが相互に平行に保たれ、金属エレメント32
がプーリ6,11のV面に斜めに係合して損傷すること
が確実に防止される。
【0032】次に、図12に基づいて本発明の第5、第
6実施例を説明する。
【0033】第5、第6実施例は、図6の第2、第3実
施例の改良であって、突出部46,46に丸みを付けて
ピークポイントの位置を金属エレメント32の左右両端
部よりも0.5〜1.0mm程度内側に形成したもので
ある。この第5、第6実施例によれば、前記第4実施例
と同様の作用効果を達成することができる。
【0034】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0035】例えば、実施例では金属エレメント32の
前側主面40fに突出部46,46を形成し、後側主面
40rに平坦面45,45を形成しているが、それら前
後関係を反転して後側主面40rに突出部46,46を
形成し、前側主面40fに平坦面45,45を形成して
も良い。
【0036】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、前側の金属エレメントの後側主面および後側
の金属エレメントの前側主面は、前後一方の主面のロッ
キングエッジ付近の領域の左右両端部の所定位置に前後
方向に突出するように形成した突出部と、前後他方の主
面のロッキングエッジ付近の領域の少なくとも左右両端
部に形成した平坦面とにおいて相互に接触するので、金
属エレメントはヨーイングすることなく正しい姿勢でプ
ーリに巻き付くことが可能になって損傷が防止される。
また前後他方の主面の平坦面は前後方向に対して直交す
るように形成されているため、前後一方の主面の突出部
は前記平坦面に対して左右方向に自由に摺動することが
でき、従ってドライブプーリおよびドリブンプーリ間に
ミスアライメントが発生しても金属エレメントを左右方
向に自由に摺動させて正しい姿勢でドライブプーリある
いはドリブンプーリに係合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速機を搭載した車両の動力伝達系のスケ
ルトン図
【図2】金属ベルトの部分斜視図
【図3】金属エレメントの正面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】金属リングの左右方向の摺動によるミスアライ
メントの吸収を説明する図
【図6】本発明の第2、第3実施例に係る金属エレメン
トの断面形状を示す図
【図7】本発明の第4実施例に係る金属エレメントの断
面形状を示す図
【図8】第4実施例に係る金属エレメントがプーリに巻
き付いた状態を示す図
【図9】レシオに対するベルトストロークおよびミスア
ライメントの関係を示すグラフ
【図10】レシオに対するミスアライメントの関係を示
すグラフ
【図11】金属リングの左右方向の摺動によるミスアラ
イメントの吸収を説明する図
【図12】本発明の第5、第6実施例に係る金属エレメ
ントの断面形状を示す図
【図13】従来の金属エレメントのヨーイングによるミ
スアライメントの吸収を説明する図
【図14】従来の金属エレメントがプーリに巻き付いた
状態を示す図
【符号の説明】
6 ドライブプーリ 11 ドリブンプーリ 31 金属リング集合体 32 金属エレメント 40f 前側主面 40r 後側主面 41 ロッキングエッジ 45 平坦面 46 突出部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に接触可能な前側主面(40f)お
    よび後側主面(40r)を有する多数の金属エレメント
    (32)を、前側の金属エレメント(32)の後側主面
    (40r)と後側の金属エレメント(32)の前側主面
    (40f)とを相互に接触させた状態で金属リング集合
    体(31)に支持してなり、ドライブプーリ(6)およ
    びドリブンプーリ(11)に巻き掛けられて両プーリ
    (6,11)間で駆動力の伝達を行う無段変速機用ベル
    トにおいて、金属エレメント(32)の前後一方の主面
    (40f)のロッキングエッジ(41)付近の領域の左
    右両端部の所定位置に、前後方向に突出する突出部(4
    6)を形成するとともに、 金属エレメント(32)の前後他方の主面(40r)の
    ロッキングエッジ(41)付近の領域の少なくとも左右
    両端部に、前記突出部(46)が接触する平坦面(4
    5)を前後方向に対して直交するように形成したことを
    特徴とする無段変速機用ベルト。
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