JP2001026824A - 棒状ワークの移動焼入方法 - Google Patents

棒状ワークの移動焼入方法

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JP2001026824A
JP2001026824A JP11199832A JP19983299A JP2001026824A JP 2001026824 A JP2001026824 A JP 2001026824A JP 11199832 A JP11199832 A JP 11199832A JP 19983299 A JP19983299 A JP 19983299A JP 2001026824 A JP2001026824 A JP 2001026824A
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coil
primary coil
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axial direction
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Takehiko Nagao
武彦 長尾
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Fuji Electronics Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸方向の一部に大径部11が設けられた棒状
ワーク10の外周面を、大径部11の直近まで均一な深
さで移動焼入する。 【構成】 誘導加熱コイル20として、棒状ワーク10
の外周面を誘導加熱する一次コイル21と、一次コイル
21からの誘導電流により、一次コイル21に流れる電
流の一部を打ち消す二次コイル22とを、軸方向に移動
可能に組み合わせた複合コイルを使用する。二次コイル
22の前部を一次コイル21の前方に突出させた状態
で、誘導加熱コイル20を移動させて棒状ワーク10の
外周面を軸方向に順次加熱する。二次コイル22が大径
部11の直近に到達すると、二次コイル22の移動を停
止し、一次コイル21のみを引き続き移動させる。大径
部11の近傍が二次コイル22の前部により集中的に加
熱される。二次コイル22の停止中も一次コイル21の
移動が続き、一次コイル21の前進に追従して前進する
冷却ジャケット30の一次停止が回避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールねじの表面
焼入等に使用される棒状ワークの移動焼入方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ボールねじの表面焼入には、従来より移
動焼入が多用されている。移動焼入を用いた従来のボー
ルねじの表面焼入方法を図4により説明する。
【0003】ワークであるボールねじ10は、軸方向の
一端部に大径のヘッド部11を有しており、ねじ部12
は、ヘッド部11を除く部分の外周面に、反ヘッド側の
端部からヘッド部11の近傍にかけて形成されている。
【0004】焼入では、ボールねじ10を水平に支持
し、その軸方向の一部に半開放鞍型コイルと呼ばれる誘
導加熱コイル2を対向させる。そして、ボールねじ10
を周方向に回転させ、誘導加熱コイル2に所定の高周波
電流を通じながら、誘導加熱コイル2をボールねじ10
の軸方向に移動させることにより、ボールねじ10の外
周面を反ヘッド側からヘッド11の近傍まで誘導加熱す
る。これと同時に、誘導加熱コイル2に続いて移動する
冷却ジャケット3から誘導加熱コイル2の加熱面に焼入
液を吹き付ける。この結果、ボールねじ10のねじ部1
2が移動焼入される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ボールねじの表面焼入では、図5に示すように、ヘッド
部11の近傍で焼入層13の深さが徐々に浅くなる、い
わゆる切れ上がりが発生するのを避け得ない。この切れ
上がりが発生する理由は以下の通りである。
【0006】誘導加熱コイル2はガイド機構に案内され
て所定速度でヘッド部11の近傍まで移動した後、ヘッ
ド部11を乗り越えるために上方へ移動しながら前進を
続ける。誘導加熱コイル2に続く冷却ジャケット3は、
通常、誘導加熱コイル2に機械的に連結され、誘導加熱
コイル2の前進に追従して前進する。切れ上がりはヘッ
ド部11による奪熱とも関係しているため、切れ上がり
を防止するには、ヘッド部11の直近で誘導加熱コイル
2を一時的に停止させて、ヘッド部11の近傍を集中的
に加熱するのが有効である。
【0007】しかし、誘導加熱コイル2を停止させると
冷却ジャケット3も停止し、焼入品質が軸方向で不均一
になる。このため、誘導加熱コイル2は、冷却ジャケッ
ト3がヘッド部11の近傍に到達するまで、ヘッド部1
1を乗り越えて前進を続ける必要があり、ヘッド部11
の近傍に一時停止することができないため、ヘッド部1
1の近傍で、奪熱等による切れ上がりが生じることにな
る。
【0008】この切れ上がりは、以前は大きな問題では
なかった。なぜなら、ボールねじ10のねじ部12は、
ヘッド部11から比較的離れた位置までしか形成されて
いないため、切れ上がりの影響を受けなかったからであ
る。しかし、最近はボールねじ10を使用する機器の小
型化等のために、ボールねじ10が短くなり、一方、ね
じ部12については従来通りの長さが必要とされるた
め、ねじ部12がヘッド部11の直近まで形成されるよ
うになった。このため、ねじ部12は切れ上がりと干渉
してその影響を受けるようになり、切れ上がりによるね
じ端部分の焼入品質の低下が問題になり始めた。
【0009】本発明はかかる事情に鑑みて創案されたも
のであり、軸方向の一部に大径部が設けられた棒状ワー
クの外周面を、大径部の直近まで均等な深さで移動焼入
することができる棒状ワークの移動焼入方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る棒状ワークの移動焼入方法は、軸方向
の一部に大径部が形成された棒状ワークの外周面を、そ
の外周面の軸方向一部に対向する誘導加熱コイルの軸方
向移動により、前記大径部の直近まで移動焼入する際
に、前記誘導加熱コイルとして、ワーク外周面を誘導加
熱する一次コイルと、一次コイルからの誘導電流によ
り、一次コイルに流れる電流の一部を打ち消す二次コイ
ルとを、軸方向に相対移動可能に組み合わせた複合コイ
ルを使用し、二次コイルの前部を一次コイルの前方に突
出させて一次コイルと二次コイルの前部でワーク外周面
を加熱するようにした状態で両コイルを軸方向に移動さ
せ、二次コイルが前記大径部の直近に到達した段階で二
次コイルの移動を停止し、一次コイルのみを引き続き前
記大径部の直近に到達するまで軸方向に移動させるもの
である。
【0011】本発明に係る棒状ワークの移動焼入方法で
は、二次コイルは一次コイルに流れる電流の一部を打ち
消す。このため、一次コイルは二次コイルと重なる部分
でもワーク外周面を誘導加熱することができる。一方、
二次コイルは一次コイルと重なる部分ではワーク外周面
を誘導加熱することができないが、一次コイルと重なら
ない部分では誘導電流によりワーク外周面を誘導加熱す
ることができる。このため、二次コイルの前部を一次コ
イルの前方に突出させた状態で複合コイルを軸方向に移
動させることにより、ワーク外周面は一次コイルと二次
コイルの前部分により誘導加熱される。
【0012】そして、二次コイルが大径部の直近に到達
した段階で二次コイルのみの移動を停止し、一次コイル
のみを引き続き大径部の直近に到達するまで軸方向に移
動させることにより、大径部近傍は一次コイルによる通
常の移動加熱に加え、二次コイルの前部による停止加熱
を受ける。このため、一次コイルが軸方向に移動し続け
るにもかかわらず、大径部近傍での切れ上がりが防止さ
れる。また、一次コイルが軸方向に移動し続けるため、
棒状ワークの加熱面を急冷する冷却ジャケットが一次コ
イルの前進に追従して前進する場合にも、冷却ジャケッ
トの一時停止が回避され、その一時停止による焼入品質
の不均一が防止される。
【0013】従って、棒状ワークが、軸方向の一方の端
部に大径のヘッド部が形成され、そのヘッド部の直近ま
でねじ部が設けられたボールねじである場合も、ねじ部
の全長が均一な深さで移動焼入される。
【0014】誘導加熱コイルとして使用される複合コイ
ルは、一対の直線導体部をワーク外周面に両側から対向
させた半開放鞍型の一次コイルと、一次コイルの内側に
配置され、一対の直線導体部を一次コイルの直線導体部
に各対向させると共に、一対の直線導体部を移動方向前
部で接続する接続導体部をワーク外周面に略半周にわた
って対向させた半開放鞍型の二次コイルとを組み合わせ
たものが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る棒状
ワークの移動焼入方法に使用される移動焼入装置の縦断
側面図、図2は図1のA−A線矢示図、図3は同棒状ワ
ークの移動焼入方法に使用される誘導加熱コイルの斜視
図である。
【0016】本発明の実施形態に係る棒状ワークの移動
焼入方法では、図1及び図2に示すように、棒状ワーク
としてのボールねじ10が移動焼入される。ボールねじ
10は、軸方向の一端部に大径のヘッド部11を有して
おり、ヘッド部11を除く外周面には、他端部からヘッ
ド部11の直近にかけてねじ部12が設けられている。
そして、移動焼入は、このねじ部12の先端(反ヘッド
側の端部)から後端(ヘッド側の端部)へ行われる。
【0017】移動焼入装置は、ボールねじ10を水平に
支持して回転させる図示されない支持機構と、水平に支
持されたボールねじ10のねじ部12の軸方向一部に上
方から対向する誘導加熱コイル20と、同じくボールね
じ10のねじ部12の軸方向一部に上方から対向する冷
却ジャケット30とを備えている。
【0018】誘導加熱コイル20は、図3に示すよう
に、高周波電源に接続された、いわゆる半開放鞍型の一
次コイル21と、一次コイル22の内側に配置された二
次コイル22とを組み合わせた複合コイルであり、二次
コイル22は一次コイル21に対し軸方向に相対移動が
可能である。
【0019】半開放鞍型の一次コイル21は、水平に支
持されたボールねじ10の軸心線に平行な一対の直線状
導体部21a,21aと、一対の直線状導体部21a,
21aを一端側で接続する略1/2円弧状の接続導体部
21bと、一対の直線状導体部21a,21aの各他端
部を高周波電源に接続するために各他端部に接続された
略1/4円弧状の給電導体部21c,21cとを有して
いる。直線状導体部21a,21aは、ボールねじ10
の外周面を効率的に加熱するために、その外周面に両側
から至近距離で対向する。
【0020】一次コイル21の内側に配置される二次コ
イル22は、一次コイル22の直線状導体部21a,2
1aに沿って設けられた一対の直線状導体部22a,2
2aと、一対の直線状導体部22a,22aを一端側で
接続する略蒲鉾形状の導電板22bと、一対の直線状導
体部22a,22aを他端部で接続する略1/2円弧状
の接続導体部22cとを有している。
【0021】ここで、二次コイル22の全長は、一次コ
イル21の全長より大とされている。また、二次コイル
22の直線状導体部22a,22aは、一次コイル21
の直線状導体部21a,21aと重なる部分で直線状導
体部21a,21aに流れる電流により誘導電流を生じ
る一方、その誘導電流により、一次コイル21の直線状
導体部21a,21aに流れる電流の一部を限定的に打
ち消すようになっている。これを実現するため、直線状
導体部22a,22aは、他の部分と共に、通電路の断
面積が一次コイル21より小とされ、且つ、ボールねじ
10の外周面から離れた位置で一次コイル21の直線状
導体部21a,21aの上面に対向している。
【0022】また、二次コイル22の導電板22bは、
一次コイル21の接続導体部21bの内側に位置し、ボ
ールねじ10のねじ部12の外周面に略半周にわたって
対向する。二次コイル22の接続導体部22cは、一次
コイル21の給電導体部21c,21cより小半径であ
るのは勿論、ボールねじ10のねじ部12の外周面に至
近距離で略半周にわたって対向するよう、導電板22b
よりも小半径とされている。
【0023】誘導加熱コイル20に組み合わされる冷却
ジャケット30は、ボールねじ10のねじ部12の外周
面に略半周にわたって対向し、その外周面に焼入を噴射
する。この冷却ジャケット30は、一次コイル21との
機械的な接続により、一次コイル21の前進に追従して
前進する。
【0024】次に、本発明の実施形態に係る棒状ワーク
の移動焼入方法を説明する。
【0025】まず、誘導加熱コイル20及び冷却ジャケ
ット30をボールねじ10のねじ部12に上方から対向
させる。このとき、給電導体部21c,21c及び接続
導体部22cは前方を向き、且つ二次コイル22の前部
は一次コイル21の前方に突出している(図1参照)。
この状態で、一次コイル21に高周波電流を通じ、ボー
ルねじ10を周方向に回転させながら、一次コイル21
及び二次コイル22をボールねじ10のねじ部12の先
端(反ヘッド側の端部)からヘッド部11へ向けて軸方
向に同期移動させる。
【0026】誘導加熱コイル20の一次コイル21に高
周波電流を通じると、その高周波電流は、一方の給電導
体部21c、一方の直線状導体部21a、接続導体部2
1b、他方の直線状導体部21a、他方の給電導体部2
1cに流れる。直線状導体部21a,21aに高周波電
流が流れると、これに沿って設けられた二次コイル22
の直線状導体部22a,22aに逆向きの誘導電流が発
生し、直線状導体部21a,21aに流れる高周波電流
を打ち消すが、打ち消すのは直線状導体部21a,21
aに流れる高周波電流の一部である。このため、直線状
導体部21a,21aに流れる高周波電流により、ボー
ルねじ10のねじ部12が誘導加熱される。
【0027】一方、二次コイル22を見た場合、直線状
導体部22a,22aは一次コイル21の直線状導体部
21a,21aと重なった部分ではボールねじ10のね
じ部12を加熱せず、一次コイル21から突出した前部
でもボールねじ10のねじ部12から離れているためね
じ部12を殆ど加熱しない。しかし、接続導体部22c
は、一次コイル21から突出し且つボールねじ10のね
じ部12に接近しているため、誘導電流によりねじ部1
2を誘導加熱する。
【0028】従って、誘導コイル20は、一次コイル2
1の直線状導体部21a,21aと二次コイル22の接
続導体部22cとで、ボールねじ10のねじ部12を先
端(反ヘッド側の端部)から順次誘導加熱する。
【0029】加熱されたねじ部12は、誘導加熱コイル
20の一次コイル21に追従して前進する冷却ジャケッ
ト30により順次急冷される。これにより、ねじ部12
が先端(反ヘッド側の端部)から順次移動焼入される。
【0030】この移動焼入を続けることにより、誘導加
熱コイル20はボールねじ10のヘッド部11に近づ
く。二次コイル22の接続導体部22cがヘッド部11
の直近に達すると、二次コイル22の移動を停止し、一
次コイル21の移動のみを続ける。このとき、一次コイ
ル21は二次コイル22の外側を支障なく移動し、その
移動は、給電導体部21c,21cがヘッド部11の直
近に達するまで続けられる。
【0031】この一次コイル21の単独移動により、ヘ
ッド部11の直近では、一次コイル21の直線状導体部
21a,21aによる移動加熱に加え、二次コイル22
の接続導体部22cによる停止加熱が行われる。このた
め、ねじ部12はヘッド部11の直近まで十分に加熱さ
れる。また、二次コイル22が停止する間も一次コイル
21が前進を続けることにより、冷却ジャケット30の
一時停止が回避される。
【0032】給電導体部21c,21cがヘッド部11
の直近に達すると、一次コイル21は二次コイル22と
共にヘッド部11の上方を通過する。一次コイル21の
前進が続いていることにより、冷却ジャケット30は前
進を続け、ヘッド部11の直近まで急冷を行う。
【0033】かくして、ねじ部12には、先端(反ヘッ
ド側の端部)から後端(ヘッド側の端部)まで均等な深
さの焼入層が形成され、ヘッド部11の近傍での切れ上
がりが防止される。しかも、焼入の全期間を通して、一
次コイル21の前進が続くことにより、冷却ジャケット
30はヘッド部11の直近まで均一に急冷を行う。この
ため、ヘッド部11の近傍で実質的な一時停止加熱を行
うにもかかわらず、急冷の不均一に伴う焼入品質の低下
が防止される。
【0034】なお、棒状ワークについては、ボールねじ
に限らない。また大径部が軸方向の中間部に設けられた
ワークでもよい。
【0035】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明に係る棒状
ワークの移動焼入方法は、誘導加熱コイルとして、ワー
ク外周面を誘導加熱する一次コイルと、一次コイルから
の誘導電流により、一次コイルに流れる電流の一部を打
ち消す二次コイルとを、軸方向に相対移動可能に組み合
わせた複合コイルを使用し、二次コイルの前部を一次コ
イルの前方に突出させた状態で複合コイルを軸方向に移
動させ、二次コイルが大径部の直近に到達した段階で二
次コイルのみの移動を停止し、一次コイルのみを引き続
き大径部の直近に到達するまで軸方向に移動させること
により、一次コイルの移動を続けつつ大径部の近傍で停
止加熱を行うことができるので、大径部の直近まで所定
の焼入深さを確保できる。また、一次コイルの前進に追
従して前進する冷却ジャケットの一時停止を回避できる
ため、一時停止による焼入品質の不均一を回避できる。
従って、軸方向の一方の端部に大径のヘッド部が形成さ
れ、そのヘッド部の直近までねじ部が設けられたボール
ねじの場合も、ねじ部の全長を均一な深さで高品質に移
動焼入できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る棒状ワークの移動焼入
方法に使用される移動焼入装置の縦断側面図である。
【図2】図1のA−A線矢示図である。
【図3】同棒状ワークの移動焼入方法に使用される誘導
加熱コイルの斜視図である。
【図4】従来の移動焼入方法に使用される移動焼入装置
の構成図である。
【図5】従来の移動焼入方法で問題となる切れ上がりを
示すワーク断面図である。
【符号の説明】
10 ボールねじ(棒状ワーク) 11 ヘッド部(大径部) 12 ねじ部 13 焼入層 20 誘導加熱コイル 21 一次コイル 22 二次コイル 30 冷却ジャケット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向の一部に大径部が形成された棒状
    ワークの外周面を、その外周面の軸方向一部に対向する
    誘導加熱コイルの軸方向移動により、前記大径部の直近
    まで移動焼入する際に、前記誘導加熱コイルとして、ワ
    ーク外周面を誘導加熱する一次コイルと、一次コイルか
    らの誘導電流により、一次コイルに流れる電流の一部を
    打ち消す二次コイルとを、軸方向に相対移動可能に組み
    合わせせた複合コイルを使用し、二次コイルの前部を一
    次コイルの前方に突出させて一次コイルと二次コイルの
    前部でワーク外周面を誘導加熱するようにした状態で両
    コイルを軸方向に移動させ、二次コイルが前記大径部の
    直近に到達した段階で二次コイルの移動を停止し、一次
    コイルのみを引き続き前記大径部の直近に到達するまで
    軸方向に移動させることを特徴とする棒状ワークの移動
    焼入方法。
  2. 【請求項2】 棒状ワークの加熱面を急冷する冷却ジャ
    ケットを一次コイルの前進に追従させて前進させること
    を特徴とする請求項1に記載の棒状ワークの移動焼入方
    法。
  3. 【請求項3】 棒状ワークは、軸方向の一方の端部に大
    径のヘッド部が形成されたボールねじである請求項1又
    は2に記載の棒状ワークの移動焼入方法。
  4. 【請求項4】 誘導加熱コイルの一次コイルは、一対の
    直線導体部をワーク外周面に両側から対向させた半開放
    鞍型コイルであり、二次コイルは一次コイルの内側に組
    み合わされ、一対の直線導体部を一次コイルの直線導体
    部に各対向させると共に、一対の直線導体部を移動方向
    前部で接続する接続導体部をワーク外周面に略半周にわ
    たって対向させた半開放鞍型コイルであることを特徴と
    する請求項1、2又は3に記載の棒状ワークの移動焼入
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3770285A4 (en) * 2018-03-23 2021-12-15 Nippon Steel Corporation DEVICE FOR HARDENING A TRAVERSE AND METHOD FOR HARDENING A TRAVERSE

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3770285A4 (en) * 2018-03-23 2021-12-15 Nippon Steel Corporation DEVICE FOR HARDENING A TRAVERSE AND METHOD FOR HARDENING A TRAVERSE

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