JP3044162B2 - 小径ワークの高周波焼入装置 - Google Patents
小径ワークの高周波焼入装置Info
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- JP3044162B2 JP3044162B2 JP6074047A JP7404794A JP3044162B2 JP 3044162 B2 JP3044162 B2 JP 3044162B2 JP 6074047 A JP6074047 A JP 6074047A JP 7404794 A JP7404794 A JP 7404794A JP 3044162 B2 JP3044162 B2 JP 3044162B2
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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- Y02P10/25—Process efficiency
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小径ワークに対して有
芯焼入を行うための小径ワークの高周波焼入装置に関す
る。
芯焼入を行うための小径ワークの高周波焼入装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有芯焼入とは、中心部が加熱されないで
硬化層が形成されない焼入のことをいう。ここで、ワー
クがφ20mm以上の大径であれば、高周波加熱コイルで
の加熱が完了した後に、高周波加熱コイルを移動させ、
その後に冷却ジャケットから冷却液をワークに対して噴
射すれば有芯焼入が施される。すなわち、大径のワーク
であれば、加熱時間を調整することによって中心部まで
加熱されないうちに冷却液をワークに噴射することがで
きるのである。
硬化層が形成されない焼入のことをいう。ここで、ワー
クがφ20mm以上の大径であれば、高周波加熱コイルで
の加熱が完了した後に、高周波加熱コイルを移動させ、
その後に冷却ジャケットから冷却液をワークに対して噴
射すれば有芯焼入が施される。すなわち、大径のワーク
であれば、加熱時間を調整することによって中心部まで
加熱されないうちに冷却液をワークに噴射することがで
きるのである。
【0003】しかし、ドライブシャフト等のφ20mm以
下の小径ワークであれば、瞬時にしてワークの中心まで
加熱されるので、有芯焼入は高周波加熱コイルでワーク
を加熱しつつ、加熱が終了する前に冷却ジャケットから
ワークに冷却液を噴射することによって行われる。この
ように、加熱と冷却とを同時に行う焼入を進み焼入とい
う。
下の小径ワークであれば、瞬時にしてワークの中心まで
加熱されるので、有芯焼入は高周波加熱コイルでワーク
を加熱しつつ、加熱が終了する前に冷却ジャケットから
ワークに冷却液を噴射することによって行われる。この
ように、加熱と冷却とを同時に行う焼入を進み焼入とい
う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の小径ワークの進み焼入による有芯焼入には以下
のような問題点がある。すなわち、高周波加熱コイルの
加熱導体がワークの両側部に位置するとともに、冷却ジ
ャケットもワークの両側部に位置するため、冷却ジャケ
ットからの冷却液はワークに直接噴射されず、高周波加
熱コイルに一旦当たった後にワークに噴射されるのであ
る。このため、ワークの冷却が設計通りにいかず、中心
部の加熱されない部分にばらつきが生じる。
た従来の小径ワークの進み焼入による有芯焼入には以下
のような問題点がある。すなわち、高周波加熱コイルの
加熱導体がワークの両側部に位置するとともに、冷却ジ
ャケットもワークの両側部に位置するため、冷却ジャケ
ットからの冷却液はワークに直接噴射されず、高周波加
熱コイルに一旦当たった後にワークに噴射されるのであ
る。このため、ワークの冷却が設計通りにいかず、中心
部の加熱されない部分にばらつきが生じる。
【0005】また、従来では高周波加熱コイルの加熱導
体が冷却ジャケットを兼ねていることがあった。かかる
高周波加熱コイルでは、高周波加熱コイルに対する小径
ワークの供給、回収が阻害されることはなかったが、高
周波加熱コイルと冷却ジャケットとを別体とすると、高
周波加熱コイルに対する小径ワークの供給、回収の際
に、冷却ジャケットが邪魔になることがある。このた
め、従来では高周波加熱コイルと冷却ジャケットとを別
体とすることができなかった。
体が冷却ジャケットを兼ねていることがあった。かかる
高周波加熱コイルでは、高周波加熱コイルに対する小径
ワークの供給、回収が阻害されることはなかったが、高
周波加熱コイルと冷却ジャケットとを別体とすると、高
周波加熱コイルに対する小径ワークの供給、回収の際
に、冷却ジャケットが邪魔になることがある。このた
め、従来では高周波加熱コイルと冷却ジャケットとを別
体とすることができなかった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、冷却ジャケットからの冷却液が直接小径ワークに直
接当たるようにすることで、小径ワークの冷却が設計通
りに行え、小径ワークに対しても進み焼入による有芯焼
入を可能とし、かつ焼入に要する時間、詳しくは冷却に
要する時間を短縮することができる小径ワークの高周波
焼入装置を提供することを目的としている。
で、冷却ジャケットからの冷却液が直接小径ワークに直
接当たるようにすることで、小径ワークの冷却が設計通
りに行え、小径ワークに対しても進み焼入による有芯焼
入を可能とし、かつ焼入に要する時間、詳しくは冷却に
要する時間を短縮することができる小径ワークの高周波
焼入装置を提供することを目的としている。
【0007】また、加熱コイルと冷却ジャケットとを別
体として、高周波加熱コイルに対する小径ワークの供
給、回収を容易にする小径ワークの高周波焼入装置を提
供することを目的としている。
体として、高周波加熱コイルに対する小径ワークの供
給、回収を容易にする小径ワークの高周波焼入装置を提
供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る小径ワー
クの高周波焼入装置は、小径ワークの長手方向と直交す
る上下方向に小径ワークが供給・回収される小径ワーク
の有芯焼入のための高周波焼入装置において、高周波電
源に接続された高周波加熱コイルと、この高周波加熱コ
イルによって加熱開始された後であって加熱終了前に小
径ワークに対して冷却液を噴射する4つの冷却ジャケッ
トとを具備しており、前記高周波加熱コイルは、供給さ
れた小径ワークの両側部に沿って設けられた加熱導体を
有しており、前記4つの冷却ジャケットは噴射した冷却
液が前記高周波加熱コイルに直接当たらないような位置
として、前記小径ワークの側方から見て左右斜め上45
°の位置と左右斜め下45°の位置とに設置されてお
り、前記4つの冷却ジャケットのうちで下方または上方
の2つの冷却ジャケットの間の寸法は前記小径ワークが
通過できる寸法に設定されている。
クの高周波焼入装置は、小径ワークの長手方向と直交す
る上下方向に小径ワークが供給・回収される小径ワーク
の有芯焼入のための高周波焼入装置において、高周波電
源に接続された高周波加熱コイルと、この高周波加熱コ
イルによって加熱開始された後であって加熱終了前に小
径ワークに対して冷却液を噴射する4つの冷却ジャケッ
トとを具備しており、前記高周波加熱コイルは、供給さ
れた小径ワークの両側部に沿って設けられた加熱導体を
有しており、前記4つの冷却ジャケットは噴射した冷却
液が前記高周波加熱コイルに直接当たらないような位置
として、前記小径ワークの側方から見て左右斜め上45
°の位置と左右斜め下45°の位置とに設置されてお
り、前記4つの冷却ジャケットのうちで下方または上方
の2つの冷却ジャケットの間の寸法は前記小径ワークが
通過できる寸法に設定されている。
【0009】
【0010】
【0011】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例に係る小径ワー
クの高周波焼入装置の冷却ジャケットと小径ワークとの
位置関係を示す概略的斜視図、図2は本発明の第1の実
施例に係る小径ワークの高周波焼入装置の冷却ジャケッ
トと小径ワークとの位置関係を示す概略的側面図、図3
は本発明の第2の実施例に係る小径ワークの高周波焼入
装置の冷却ジャケットと小径ワークとの位置関係を示す
概略的側面図である。
クの高周波焼入装置の冷却ジャケットと小径ワークとの
位置関係を示す概略的斜視図、図2は本発明の第1の実
施例に係る小径ワークの高周波焼入装置の冷却ジャケッ
トと小径ワークとの位置関係を示す概略的側面図、図3
は本発明の第2の実施例に係る小径ワークの高周波焼入
装置の冷却ジャケットと小径ワークとの位置関係を示す
概略的側面図である。
【0012】本実施例に係る小径ワークの高周波焼入装
置は、有芯焼入のためのものであって、図外の高周波電
源に接続された高周波加熱コイル100と、この高周波
加熱コイル100によって加熱開始された後であって加
熱終了前に小径ワークWに対して冷却液Lを噴射する4
つの冷却ジャケット200とを備えており、前記4つの
冷却ジャケット200は噴射した冷却液Lが高周波加熱
コイル100に直接当たらないような後述する位置に設
置されており、前記4つの冷却ジャケット200のうち
で前記小径ワークWを供給・回収する経路沿いの両側の
後述する2つの冷却ジャケット200の間は小径ワーク
Wが通過できるような寸法に設定されている。
置は、有芯焼入のためのものであって、図外の高周波電
源に接続された高周波加熱コイル100と、この高周波
加熱コイル100によって加熱開始された後であって加
熱終了前に小径ワークWに対して冷却液Lを噴射する4
つの冷却ジャケット200とを備えており、前記4つの
冷却ジャケット200は噴射した冷却液Lが高周波加熱
コイル100に直接当たらないような後述する位置に設
置されており、前記4つの冷却ジャケット200のうち
で前記小径ワークWを供給・回収する経路沿いの両側の
後述する2つの冷却ジャケット200の間は小径ワーク
Wが通過できるような寸法に設定されている。
【0013】高周波加熱コイル100は、上側が開放さ
れた半開放鞍型のライン型コイルであって、下側が開放
された状態になっている。かかる高周波加熱コイル10
0の一対の加熱導体110は、小径ワークWの両側部に
沿って設けられている。なお、この高周波加熱コイル1
00は図外の高周波電源に接続されている。
れた半開放鞍型のライン型コイルであって、下側が開放
された状態になっている。かかる高周波加熱コイル10
0の一対の加熱導体110は、小径ワークWの両側部に
沿って設けられている。なお、この高周波加熱コイル1
00は図外の高周波電源に接続されている。
【0014】一方、4つの冷却ジャケット200は、小
径ワークWに沿って設けられたパイプ状のものであっ
て、小径ワークWに対向する面にのみ複数個の開口21
0が開設されている。この開口210から冷却液Lが小
径ワークWに対して噴射されるのである。ただし、図1
において開口210は、2つの冷却ジャケット200に
のみ表されている。
径ワークWに沿って設けられたパイプ状のものであっ
て、小径ワークWに対向する面にのみ複数個の開口21
0が開設されている。この開口210から冷却液Lが小
径ワークWに対して噴射されるのである。ただし、図1
において開口210は、2つの冷却ジャケット200に
のみ表されている。
【0015】かかる4つの冷却ジャケット200は、噴
射した冷却液Lが高周波加熱コイル100に直接当たら
ないような位置として、小径ワークWの側方から見て左
右斜め上45°の位置と、左右斜め下45°の位置とに
設置されている。従って、各冷却ジャケット200と小
径ワークWとの間には、高周波加熱コイル100の加熱
導体110のみならず、他の部材も存在しないようにな
っている。すなわち、冷却ジャケット200からの冷却
液Lが小径ワークWに直接噴射されるようになってい
る。
射した冷却液Lが高周波加熱コイル100に直接当たら
ないような位置として、小径ワークWの側方から見て左
右斜め上45°の位置と、左右斜め下45°の位置とに
設置されている。従って、各冷却ジャケット200と小
径ワークWとの間には、高周波加熱コイル100の加熱
導体110のみならず、他の部材も存在しないようにな
っている。すなわち、冷却ジャケット200からの冷却
液Lが小径ワークWに直接噴射されるようになってい
る。
【0016】4つの冷却ジャケット200のうち、下方
の2つの冷却ジャケット200(小径ワークWの供給・
回収経路沿いの両側の2つの冷却ジャケット200であ
る。)の間の間隔G1 は、図2に示すように、小径ワー
クWの直径φより大きく設定されている。詳しくは、小
径ワークWの移動は、一般的にV溝が形成され、当該V
溝によって小径ワークWを受けるVブロック600によ
って行われるため、Vブロック600の幅寸法G2 より
前記間隔G1 の方が大きく設定されるのである。このよ
うにしておけば、小径ワークWの高周波加熱コイル10
0に対する供給、回収は、冷却ジャケット200によっ
て阻害されることはない。なお、Vブロック600によ
って小径ワークWは、図2に示すように、小径ワークW
の長手方向と直交する上下方向に供給・回収される。
の2つの冷却ジャケット200(小径ワークWの供給・
回収経路沿いの両側の2つの冷却ジャケット200であ
る。)の間の間隔G1 は、図2に示すように、小径ワー
クWの直径φより大きく設定されている。詳しくは、小
径ワークWの移動は、一般的にV溝が形成され、当該V
溝によって小径ワークWを受けるVブロック600によ
って行われるため、Vブロック600の幅寸法G2 より
前記間隔G1 の方が大きく設定されるのである。このよ
うにしておけば、小径ワークWの高周波加熱コイル10
0に対する供給、回収は、冷却ジャケット200によっ
て阻害されることはない。なお、Vブロック600によ
って小径ワークWは、図2に示すように、小径ワークW
の長手方向と直交する上下方向に供給・回収される。
【0017】上述したような構成を有する小径ワークの
高周波焼入装置の動作について説明する。まず、小径ワ
ークWを高周波加熱コイル100に供給する。そして、
高周波加熱コイル100に高周波電流を流し、小径ワー
クWを加熱する。加熱終了前に、冷却ジャケット200
から冷却液Lを小径ワークWに対して噴射し、進み焼入
による有芯焼入を行う。この冷却液Lの噴射の際、冷却
ジャケットと小径ワークWとの間には高周波加熱コイル
100等の妨げとなる部材がないので、冷却液Lは直接
小径ワークWに対して噴射される。
高周波焼入装置の動作について説明する。まず、小径ワ
ークWを高周波加熱コイル100に供給する。そして、
高周波加熱コイル100に高周波電流を流し、小径ワー
クWを加熱する。加熱終了前に、冷却ジャケット200
から冷却液Lを小径ワークWに対して噴射し、進み焼入
による有芯焼入を行う。この冷却液Lの噴射の際、冷却
ジャケットと小径ワークWとの間には高周波加熱コイル
100等の妨げとなる部材がないので、冷却液Lは直接
小径ワークWに対して噴射される。
【0018】所定時間が経過したならば、冷却液Lの噴
射を停止する。その後、有芯焼入の完了した小径ワーク
Wを高周波加熱コイル100から回収する。そして、次
の小径ワークWを高周波加熱コイル100に供給し、同
様の作業を繰り返して有芯焼入を施す。
射を停止する。その後、有芯焼入の完了した小径ワーク
Wを高周波加熱コイル100から回収する。そして、次
の小径ワークWを高周波加熱コイル100に供給し、同
様の作業を繰り返して有芯焼入を施す。
【0019】上述したように、本実施例に係る小径ワー
クの高周波焼入装置によれば、高周波加熱コイル100
による加熱の後、冷却の前に小径ワークWを高周波加熱
コイル100から移動させる必要がないので、進み焼
入、すなわち進み焼入による有芯焼入が可能となる。
クの高周波焼入装置によれば、高周波加熱コイル100
による加熱の後、冷却の前に小径ワークWを高周波加熱
コイル100から移動させる必要がないので、進み焼
入、すなわち進み焼入による有芯焼入が可能となる。
【0020】また、この小径ワークの高周波焼入装置に
よると、小径ワークWに対して冷却液Lが直接噴射され
るので、設計通りの小径ワークWの冷却が可能となり、
中心部の加熱されない部分にばらつきが生じない。
よると、小径ワークWに対して冷却液Lが直接噴射され
るので、設計通りの小径ワークWの冷却が可能となり、
中心部の加熱されない部分にばらつきが生じない。
【0021】次に、請求項1に係る発明には、該当しな
いが、冷却ジャケットからの冷却液が直接小径ワークに
当たるようにすることで、小径ワークの冷却が設計通り
に行え、小径ワークに対しても進み焼入による有芯焼入
を可能とし、且つ冷却に要する時間を短縮することがで
きる小径ワークの高周波焼入装置について、第2の実施
例として図3を参照しつつ説明する。
いが、冷却ジャケットからの冷却液が直接小径ワークに
当たるようにすることで、小径ワークの冷却が設計通り
に行え、小径ワークに対しても進み焼入による有芯焼入
を可能とし、且つ冷却に要する時間を短縮することがで
きる小径ワークの高周波焼入装置について、第2の実施
例として図3を参照しつつ説明する。
【0022】第2の実施例に係る小径ワークの高周波焼
入装置は、高周波電源に接続された高周波加熱コイル3
00と、この高周波加熱コイル300が加熱した小径ワ
ークWに対して冷却液Lを噴射する冷却ジャケット40
0と、この冷却ジャケット400を小径ワークWに対し
て接離移動させるジャケット移動部500とを備えてお
り、前記冷却ジャケット400が小径ワークWに対して
最も離れた場合には、冷却ジャケット400と高周波加
熱コイル300との間に小径ワークWの直径φ以上の隙
間が設けられている。
入装置は、高周波電源に接続された高周波加熱コイル3
00と、この高周波加熱コイル300が加熱した小径ワ
ークWに対して冷却液Lを噴射する冷却ジャケット40
0と、この冷却ジャケット400を小径ワークWに対し
て接離移動させるジャケット移動部500とを備えてお
り、前記冷却ジャケット400が小径ワークWに対して
最も離れた場合には、冷却ジャケット400と高周波加
熱コイル300との間に小径ワークWの直径φ以上の隙
間が設けられている。
【0023】前記高周波加熱コイル300は、上述した
第1の実施例における高周波加熱コイル100と同様
に、半開放鞍型のライン型コイルである。ただし、この
高周波加熱コイル300は、第1の実施例におけるもの
とは異なり、側方が開放されており、一対の加熱導体3
10は、小径ワークWの上下部に沿って設けられてい
る。
第1の実施例における高周波加熱コイル100と同様
に、半開放鞍型のライン型コイルである。ただし、この
高周波加熱コイル300は、第1の実施例におけるもの
とは異なり、側方が開放されており、一対の加熱導体3
10は、小径ワークWの上下部に沿って設けられてい
る。
【0024】冷却ジャケット400は、小径ワークWの
両側部に沿って設けられている。かかる冷却ジャケット
400には、固定冷却ジャケット410と、可動冷却ジ
ャケット420との2種類がある。両冷却ジャケット4
10、420とも、パイプ状のものであって、小径ワー
クWに対向する面にのみ複数個の開口 (図示省略) が開
設されている。
両側部に沿って設けられている。かかる冷却ジャケット
400には、固定冷却ジャケット410と、可動冷却ジ
ャケット420との2種類がある。両冷却ジャケット4
10、420とも、パイプ状のものであって、小径ワー
クWに対向する面にのみ複数個の開口 (図示省略) が開
設されている。
【0025】前記可動冷却ジャケット420は、冷却ジ
ャケット移動部500によって小径ワークWに対して横
方向に接離移動可能になっている。この可動冷却ジャケ
ット420は、最も小径ワークWに接近すると、高周波
加熱コイル300の加熱導体310との間の隙間は、小
径ワークWの直径φより小さくなり、最も小径ワークW
から遠ざかると、加熱導体310との間の隙間が、小径
ワークWの直径より大きくなるように設定されている。
ャケット移動部500によって小径ワークWに対して横
方向に接離移動可能になっている。この可動冷却ジャケ
ット420は、最も小径ワークWに接近すると、高周波
加熱コイル300の加熱導体310との間の隙間は、小
径ワークWの直径φより小さくなり、最も小径ワークW
から遠ざかると、加熱導体310との間の隙間が、小径
ワークWの直径より大きくなるように設定されている。
【0026】可動冷却ジャケット420を移動させる前
記冷却ジャケット移動部500には、油圧シリンダ等が
用いられる。
記冷却ジャケット移動部500には、油圧シリンダ等が
用いられる。
【0027】上述した第2の実施例に係る小径ワークの
高周波焼入装置の動作について説明する。まず、図外の
ワーク供給機構等によって小径ワークWを高周波加熱コ
イル300に供給する。すなわち、一対の加熱導体31
0の間に小径ワークWをセットする。この際、可動冷却
ジャケット420は、高周波加熱コイル300の加熱導
体310から最も離れた位置にある。従って、可動冷却
ジャケット420と加熱導体310との間の隙間を通っ
て小径ワークWを高周波加熱コイル300に供給するこ
とができる。
高周波焼入装置の動作について説明する。まず、図外の
ワーク供給機構等によって小径ワークWを高周波加熱コ
イル300に供給する。すなわち、一対の加熱導体31
0の間に小径ワークWをセットする。この際、可動冷却
ジャケット420は、高周波加熱コイル300の加熱導
体310から最も離れた位置にある。従って、可動冷却
ジャケット420と加熱導体310との間の隙間を通っ
て小径ワークWを高周波加熱コイル300に供給するこ
とができる。
【0028】冷却ジャケット移動部500によって、可
動冷却ジャケット420を最も小径ワークWに接近させ
る。この状態では、小径ワークWの高周波加熱コイル3
00への供給、回収は不可能である。そして、この状態
で高周波加熱コイル300に高周波電流を流し、小径ワ
ークWを加熱する。
動冷却ジャケット420を最も小径ワークWに接近させ
る。この状態では、小径ワークWの高周波加熱コイル3
00への供給、回収は不可能である。そして、この状態
で高周波加熱コイル300に高周波電流を流し、小径ワ
ークWを加熱する。
【0029】小径ワークWを加熱終了前に、冷却ジャケ
ット400(固定冷却ジャケット410と可動冷却ジャ
ケット420)から冷却液Lを小径ワークWに噴射し、
進み焼入による有芯焼入を行う。所定時間が経過したな
らば、冷却液Lの噴射を停止する。
ット400(固定冷却ジャケット410と可動冷却ジャ
ケット420)から冷却液Lを小径ワークWに噴射し、
進み焼入による有芯焼入を行う。所定時間が経過したな
らば、冷却液Lの噴射を停止する。
【0030】冷却ジャケット移動部500によって可動
冷却ジャケット420を加熱導体310から最も離れた
位置にまで移動させる。加熱導体310と可動冷却ジャ
ケット420との間の隙間を介して有芯焼入の完了した
小径ワークWを高周波加熱コイル300から回収す。そ
の後、次の小径ワークWを高周波加熱コイル300に供
給し、同様の有芯焼入を施す。
冷却ジャケット420を加熱導体310から最も離れた
位置にまで移動させる。加熱導体310と可動冷却ジャ
ケット420との間の隙間を介して有芯焼入の完了した
小径ワークWを高周波加熱コイル300から回収す。そ
の後、次の小径ワークWを高周波加熱コイル300に供
給し、同様の有芯焼入を施す。
【0031】なお、上述した第1の実施例の高周波加熱
コイル100は下側が開放されており、第2の実施例の
高周波加熱コイル300では側方が開放されているが、
本発明がこれに限定されるものではない。例えば、上側
が開放された高周波加熱コイルであってもよい。この場
合には、小径ワークWは高周波加熱コイルに対して上側
から供給、回収されるものとなる。第1の実施例に当て
はめると、上方の2つの冷却ジャケット200の間の寸
法は前記小径ワークWが通過できる寸法に設定される。
コイル100は下側が開放されており、第2の実施例の
高周波加熱コイル300では側方が開放されているが、
本発明がこれに限定されるものではない。例えば、上側
が開放された高周波加熱コイルであってもよい。この場
合には、小径ワークWは高周波加熱コイルに対して上側
から供給、回収されるものとなる。第1の実施例に当て
はめると、上方の2つの冷却ジャケット200の間の寸
法は前記小径ワークWが通過できる寸法に設定される。
【0032】
【発明の効果】請求項1に係る小径ワークの高周波焼入
装置は、小径ワークの長手方向と直交する上下方向に小
径ワークが供給・回収される小径ワークの有芯焼入のた
めの高周波焼入装置において、高周波電源に接続された
高周波加熱コイルと、この高周波加熱コイルによって加
熱開始された後であって加熱終了前に小径ワークに対し
て冷却液を噴射する4つの冷却ジャケットとを備えてお
り、前記高周波加熱コイルは、供給された小径ワークの
両側部に沿って設けられた加熱導体を有しており、前記
4つの冷却ジャケットは噴射した冷却液が前記高周波加
熱コイルに直接当たらないような位置として、前記小径
ワークの側方から見て左右斜め上45°の位置と左右斜
め下45°の位置とに設置されている。このため、高周
波加熱コイルで加熱した小径ワークを冷却する際に、従
来のように高周波加熱コイル位置から外す必要がない。
従って、加熱しつつ冷却液を噴射する進み焼入が可能と
なり、小径ワークであっても有芯焼入が可能となる。ま
た、冷却液が小径ワークに直接噴射されるので設計通り
の冷却が可能となり、中心部の加熱されない部分にばら
つきが生じない。特に、小径ワークの高周波加熱コイル
に対する供給、回収の際に、冷却ジャケットを移動させ
る必要がないため、全体として作業時間の短縮を図るこ
とができる。
装置は、小径ワークの長手方向と直交する上下方向に小
径ワークが供給・回収される小径ワークの有芯焼入のた
めの高周波焼入装置において、高周波電源に接続された
高周波加熱コイルと、この高周波加熱コイルによって加
熱開始された後であって加熱終了前に小径ワークに対し
て冷却液を噴射する4つの冷却ジャケットとを備えてお
り、前記高周波加熱コイルは、供給された小径ワークの
両側部に沿って設けられた加熱導体を有しており、前記
4つの冷却ジャケットは噴射した冷却液が前記高周波加
熱コイルに直接当たらないような位置として、前記小径
ワークの側方から見て左右斜め上45°の位置と左右斜
め下45°の位置とに設置されている。このため、高周
波加熱コイルで加熱した小径ワークを冷却する際に、従
来のように高周波加熱コイル位置から外す必要がない。
従って、加熱しつつ冷却液を噴射する進み焼入が可能と
なり、小径ワークであっても有芯焼入が可能となる。ま
た、冷却液が小径ワークに直接噴射されるので設計通り
の冷却が可能となり、中心部の加熱されない部分にばら
つきが生じない。特に、小径ワークの高周波加熱コイル
に対する供給、回収の際に、冷却ジャケットを移動させ
る必要がないため、全体として作業時間の短縮を図るこ
とができる。
【0033】
【0034】さらに、加熱コイルと冷却ジャケットとを
別体とし、4つの冷却ジャケットのうちで下方または上
方の2つの冷却ジャケットの間の寸法が小径ワークが通
過できるような寸法に設定されているので、高周波加熱
コイルに対する小径ワークの供給、回収が容易になっ
た。
別体とし、4つの冷却ジャケットのうちで下方または上
方の2つの冷却ジャケットの間の寸法が小径ワークが通
過できるような寸法に設定されているので、高周波加熱
コイルに対する小径ワークの供給、回収が容易になっ
た。
【0035】
【0036】さらにまた、前記高周波加熱コイルは、半
開放鞍型のライン型高周波加熱コイルが使用可能である
ので、特別な高周波加熱コイルを使用する必要がない。
開放鞍型のライン型高周波加熱コイルが使用可能である
ので、特別な高周波加熱コイルを使用する必要がない。
【図1】本発明の第1の実施例に係る小径ワークの高周
波焼入装置の冷却ジャケットと小径ワークとの位置関係
を示す概略的斜視図である。
波焼入装置の冷却ジャケットと小径ワークとの位置関係
を示す概略的斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る小径ワークの高周
波焼入装置の冷却ジャケットと小径ワークとの位置関係
を示す概略的側面図である。
波焼入装置の冷却ジャケットと小径ワークとの位置関係
を示す概略的側面図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る小径ワークの高周
波焼入装置の冷却ジャケットと小径ワークとの位置関係
を示す概略的側面図である。
波焼入装置の冷却ジャケットと小径ワークとの位置関係
を示す概略的側面図である。
100 高周波加熱コイル 200 冷却ジャケット 300 高周波加熱コイル 400 冷却ジャケット W 小径ワーク L 冷却液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/10 C21D 1/42 C21D 9/28
Claims (1)
- 【請求項1】 小径ワークの長手方向と直交する上下方
向に小径ワークが供給・回収される小径ワークの有芯焼
入のための高周波焼入装置において、高周波電源に接続
された高周波加熱コイルと、この高周波加熱コイルによ
って加熱開始された後であって加熱終了前に小径ワーク
に対して冷却液を噴射する4つの冷却ジャケットとを具
備しており、前記高周波加熱コイルは、供給された小径
ワークの両側部に沿って設けられた加熱導体を有してお
り、前記4つの冷却ジャケットは噴射した冷却液が前記
高周波加熱コイルに直接当たらないような位置として、
前記小径ワークの側方から見て左右斜め上45°の位置
と左右斜め下45°の位置とに設置されており、前記4
つの冷却ジャケットのうちで下方または上方の2つの冷
却ジャケットの間の寸法は前記小径ワークが通過できる
寸法に設定されていることを特徴とする小径ワークの高
周波焼入装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6074047A JP3044162B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 小径ワークの高周波焼入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6074047A JP3044162B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 小径ワークの高周波焼入装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07258725A JPH07258725A (ja) | 1995-10-09 |
JP3044162B2 true JP3044162B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=13535882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6074047A Expired - Fee Related JP3044162B2 (ja) | 1994-03-18 | 1994-03-18 | 小径ワークの高周波焼入装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3044162B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6928377B2 (ja) * | 2017-11-14 | 2021-09-01 | 富士電子工業株式会社 | 高周波焼入装置の冷却ジャケット |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2623255B2 (ja) * | 1987-07-29 | 1997-06-25 | 高周波熱錬株式会社 | 定置焼入装置 |
-
1994
- 1994-03-18 JP JP6074047A patent/JP3044162B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07258725A (ja) | 1995-10-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |