JP2001025955A - ワイヤソー - Google Patents

ワイヤソー

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JP2001025955A
JP2001025955A JP20193399A JP20193399A JP2001025955A JP 2001025955 A JP2001025955 A JP 2001025955A JP 20193399 A JP20193399 A JP 20193399A JP 20193399 A JP20193399 A JP 20193399A JP 2001025955 A JP2001025955 A JP 2001025955A
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  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リールの回転方向及びトラバーサの移動方向
が転換されて、ワイヤの走行方向が繰出し側から巻取り
側に反転されるとき、リールに対するワイヤの巻取りピ
ッチが変動するのを防止することができるワイヤソーを
提供する。 【解決手段】 ワイヤ18の走行方向を反転させながら
ワイヤ18の新線送りを行い、一方のリール25,26
からトラバーサ31,32を介して繰り出されたワイヤ
18を、複数本の加工用ローラ15,16,17間で巻
回走行させた後、他方のリール26,25にトラバーサ
32,31を介して巻き取る。トラバーサ31,32の
移動速度をリール25,26の回転速度に関連させて制
御する。ワイヤ18の走行方向の反転時において、巻取
り側となるリール25,26に対するトラバーサ31,
32の移動速度を、ワイヤ走行方向の反転直後の所定時
間だけ、前記制御による速度よりも高くなるように変化
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤを使用し
て、半導体材料、磁性材料、セラミック等の硬脆材料よ
りなるワークに対し、切断加工を施すワイヤソーに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】通常、ワイヤソーにおいては、複数本の
加工用ローラ及び一対のリールが装備され、それらのリ
ールにトラバーサが対向配置されている。この構成によ
り、一方のリールからトラバーサを介して繰り出された
ワイヤが、加工用ローラ間で巻回走行された後、他方の
リールにトラバーサを介して巻き取られるようになって
いる。また、両リールの回転方向が間欠的に転換され
て、ワイヤの走行方向が反転される。そして、ワイヤが
一方向に送られるときに、ワイヤの新線送りが行われ
る。このように、加工用ローラ間で往復走行されるワイ
ヤ列にワークが押し付けられて、ワークの切断加工が行
われる。
【0003】そして、従来のこの種のワイヤソーでは、
図6に示すように、一対のリールが回転方向を反転され
ながら、交互に繰出し及び巻取り回転されるとき、それ
らのリールと対応するトラバーサが、リールの回転速度
に関連した移動速度に制御されて、リールの軸線方向に
沿って移動されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
ワイヤソーにおいては、リールの回転が繰出し方向から
巻取り方向に転換され、そのリールの回転方向の転換に
追従してトラバーサの移動方向が反転されるとき、リー
ルに対するワイヤの巻取りピッチが変動するという問題
があった。
【0005】すなわち、図7(a)に示すように、リー
ル51が繰出し方向に回転されるとともに、トラバーサ
52がリール51の軸線方向に沿って移動されながら、
リール51から所定量のワイヤ53が繰り出されて、ワ
イヤ53が走行される。このとき、ワイヤ53は、その
巻き付け状態に沿ってリール51から繰り出され、トラ
バーサ52内におけるワイヤ53の走行域を規定する一
対のローラ52a間を通過して、トラバーサ52のガイ
ドローラ52bを介して加工域へ送り出される。
【0006】そして、ワイヤ53が所定量走行すると、
図7(b)に示すように、リール51の回転及びトラバ
ーサ52の移動が停止される。次いで、図7(c)に示
すように、リール51が巻取り方向に回動されるととも
に、トラバーサ52が繰出し時と反対方向にトラバース
移動されて、リール51に対するワイヤ53の巻取りが
開始される。このとき、トラバーサ52の移動に対しワ
イヤ53はすぐにはリール51の軸方向には同ピッチで
巻回されず、ある程度の角度になるまでは、ワイヤ53
が密に巻かれてしまう。
【0007】そして、図7(d)に示すように、ワイヤ
53にある程度の角度がつくと、ワイヤ53は、安定し
て、所定ピッチでリール51に巻回される。その後、リ
ール51上に所定量のワイヤ53が巻き取られると、図
8(a)に示すように、リール51の回転方向が繰出し
側に転換されるとともに、トラバーサ52の移動方向が
反転されて、リール51からのワイヤ53の繰出しが開
始される。このワイヤ53の繰出し時において、図8
(b)に示すように、リール51上にワイヤ53が密に
巻かれた箇所を通過する際には、トラバーサ52が所定
速度で移動されるが、ワイヤ53の巻取りピッチが小さ
いため、図8(c)に示すように、ワイヤ53に所定角
度βの遅れが発生する。
【0008】この状態で、図8(d)に示すように、リ
ール51の回転及びトラバーサ52の移動が停止され
る。そして、図9(a)に示すように、リール51の回
転方向が巻き取り側に転換されるとともに、トラバーサ
52の移動方向が反転されて、リール51に対するワイ
ヤ53の巻取りが開始される。「このとき、停止時につ
いていたワイヤ53の角度βが取り消されるように、ワ
イヤ53が巻回されている部分にさらに戻るように飛ん
で巻き取りを開始する。」従って、図9(b)に示すよ
うに、さらにトラバーサ52の移動によってワイヤ52
がある程度の角度になるまでは、ワイヤ52が密に巻か
れ、しかも一部重なって巻き取られる。
【0009】このように、図7(c)〜図9(b)の動
作が繰り返し行われ、図9(c)に示すように、ワイヤ
53が巻取りピッチの密な部分を通過するごとに、結果
的にピッチが密な巻き取り部分の範囲が大きく、かつ、
多くなる。このため、図9(d)に示すように、ワイヤ
53の反転直前における繰り出し状態でワイヤ53の遅
れ角度βが次第に大きくなり、これにより、巻き取り開
始時、再びワイヤ53がその角度分大きく飛んで、重な
って巻かれる。このような悪循環が繰り返され、このよ
うな状態になると、ワイヤソーに張力を調整する機構が
備えられていても、その機構の能力限界を越えてしま
い、その結果として、ワイヤ53に張力変動が生じ、切
断精度が低下するばかりでなく、最終的にはワイヤ53
の断線を招くというおそれがあった。
【0010】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、リールの回転方向及びトラバーサの移動
方向が転換されて、ワイヤの走行方向が繰出し側から巻
取り側に反転されるとき、リールに対するワイヤの巻取
りピッチが変動するのを抑制することができるワイヤソ
ーを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明では、ワイ
ヤの走行方向の反転時において、巻取り側となるリール
に対するトラバーサの移動速度を、ワイヤ走行方向の反
転直後の所定時間だけ、前記制御による速度よりも相対
的に高くなるように変化させたことを特徴とするもので
ある。
【0012】従って、ワイヤがリールとトラバーサとの
間で所定角度をすぐにつくることができ、安定した所定
ピッチの巻き取りが開始される。これにより、繰り出し
時においても、ワイヤに所定以上の角度がつくことなく
繰り出され、これより反転直後の巻き取り開始において
ワイヤが重なって巻き込まれたり、密に巻き取られるこ
ともなくなる。このため、巻取り密部分がほとんど形成
されず、ワイヤの繰出し時にワイヤ張力変動が生じるお
それを抑制して、切断精度が低下するのを防止できるば
かりでなく、ワイヤ切れのおそれもない。
【0013】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載のワイヤソーにおいて、前記ワイヤ走行方向の反転直
後の所定時間だけ、巻取り側のリールの回転を停止させ
るようにしたことを特徴とするものである。
【0014】従って、ワイヤの走行方向が繰出し側から
巻取り側に反転されるときには、その反転直後の所定時
間だけ、リールの回転が停止されるため、言い換えれば
トラバースのみがリールの回転開始に先行して行われる
ため、ワイヤが密に巻かれるのを、一層確実に抑制でき
る。
【0015】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2に記載のワイヤソーにおいて、前記ワイヤ走行方向
の反転直後におけるトラバーサの移動速度を、リールの
巻径に応じて変化させるようにしたことを特徴とするも
のである。
【0016】従って、リールが太くなるにつれてトラバ
ースの移動速度を遅くし、リールが細くなるにつれてリ
ールの移動速度を速くすれば、リールに対するワイヤの
巻取りピッチを常に一定にできるとともに、ワイヤ走行
方向の巻取り側への反転時に、リール上にワイヤが密に
巻かれるのを抑制することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、この発
明の第1の実施形態を、図1〜図4に基づいて説明す
る。
【0018】図1及び図2に示すように、基台11上に
はコラム12が立設されている。コラム12の一側にお
いて基台11上には、切断機構13がブラケット14を
介して装設されている。この切断機構13は所定間隔を
おいて平行に延びる複数本の加工用ローラ15,16,
17を備え、それらの外周には多数の環状溝15a,1
6a,17aが形成されている。
【0019】前記加工用ローラ15,16,17の各環
状溝15a,16a,17aには、1本の線材よりなる
ワイヤ18が連続的に巻回されている。そして、加工用
ローラ15,16,17が回転方向及び回転速度を変更
可能なサーボモータからなるワイヤ走行用モータ19に
より回転されて、ワイヤ18が走行される。この場合、
ワイヤ18の走行方向が、一定量前進(例えば10m)
及び一定量後退(例えば9m)のように反転されること
により、ワイヤ18の反復使用とワイヤ18の新線送り
及び回収とが行われる。
【0020】前記切断機構13の上方に位置するよう
に、ブラケット14上にはスラリ供給機構20が配設さ
れ、このスラリ供給機構20から加工用ローラ15,1
6,17間のワイヤ列18A上に、遊離砥粒を含む水性
または油性のスラリが供給される。スラリ供給機構20
の上方において、コラム12にはワーク支持機構21が
上下動可能に支持され、その下部には硬脆材料よりなる
ワーク22が着脱自在にセットされる。そして、ワーク
支持機構21がワーク昇降用モータ23により上下動さ
れて、ワーク22がワイヤ列18Aに接近または離間さ
れる。
【0021】そして、ワイヤソーの運転時には、ワイヤ
18が切断機構13の加工用ローラ15,16,17間
で走行されながら、ワーク支持機構21が切断機構13
に向かって下降され、そのワイヤ列18Aに対しワーク
22が押し付け接触される。このとき、スラリ供給機構
20から加工用ローラ15,16,17間のワイヤ列1
8A上へ遊離砥粒を含むスラリが供給され、ワーク22
がウエハ状に切断加工される。
【0022】前記基台11上にはリール機構24が装設
され、ワイヤ18の繰出し及び巻取を行うための一対の
リール25,26を備えている。基台11には回転方向
及び回転速度を変更可能なサーボモータよりなる一対の
リール回転用モータ27,28が配設され、それらのモ
ータ軸にはリール25,26がそれぞれ連結されてい
る。各リール回転用モータ27,28にはロータリエン
コーダ29,30が接続され、これらのロータリエンコ
ーダ29,30によりリール回転用モータ27,28の
回転速度が検出される。
【0023】前記リール機構24の各リール25,26
に対応するように、基台11上にはトラバーサ31,3
2がリール25,26の軸線方向に沿って移動可能に配
設されている。そして、両リール25,26の回転に伴
い、正逆回転可能なトラバースモータ41の駆動により
ピニオン42が回転され、そのピニオン42及びラック
43を介してトラバーサ31,32がガイド44に沿っ
て往復移動される。トラバーサ31,32には案内ロー
ラ45,46,47が設けられるとともに、その案内ロ
ーラ45,46,47とリール25,26との間のワイ
ヤ走行経路を規定する一対の規制ローラ48がそれぞれ
互いに離間して設けられている。そして、ワイヤ18の
往復動にともない、ワイヤ18が一方のリール25,2
6からトラバーサ31,32を介して繰り出されるとと
もに、加工後のワイヤ18が他方のリール26,25に
トラバーサ32,31を介して巻き取られる。
【0024】前記リール機構24と切断機構13との間
には、張力付与機構33及びガイド機構34が配設され
ている。そして、切断機構13の加工用ローラ15,1
6,17間に巻回されたワイヤ18の両端が、ガイド機
構34の各ガイドローラ35を介して張力付与機構33
に掛装されている。この状態で、張力付与機構33のダ
ンサローラ33aにより、加工用ローラ15,16,1
7間のワイヤ18に所定の張力が付与されるようになっ
ている。なお、ダンサローラ33aには常時張力付与の
ための負荷が作用していて、ワイヤ18の張力を一定に
保持する調整機能も有する。
【0025】次に、前記のように構成されたワイヤソー
について、特にリール機構24及びトラバーサ31,3
2に関連する機構部の回路構成を説明する。図3に示す
ように、中央処理装置(CPU)36は、リール機構2
4,トラバーサ31,32及びその関連構成の動作を制
御する。リードオンリメモリ(ROM)37は、リール
機構24及びその関連構成の動作に必要な制御プログラ
ムを記憶している。ランダムアクセスメモリ(RAM)
38は、制御プログラムの実行に伴って得られたデータ
等を一時的に記憶する。そして、CPU36、ROM3
7及びRAM38により、制御手段が構成されている。
【0026】前記CPU36は、ロータリエンコーダ2
9,30からの検出信号を入力するとともに、キーボー
ド等の操作入力部39からの操作信号を入力する。ま
た、CPU36は、リール機構24の各リール回転用モ
ータ27,28及び各トラバーサ31,32に、駆動回
路40A,40B,40C,40Dを介して駆動・停止
信号を出力する。
【0027】そして、前記CPU36は、リール回転用
モータ27,28を回転させて、リール25,26を繰
出し方向及び巻取り方向に回転させるとき、リール2
5,26のワイヤ巻径に相当する回転速度の検出信号
を、ロータリエンコーダ29,30から入力する。この
検出信号に基づいて、ワイヤ18の走行速度が一定とな
るように、リール回転用モータ27,28の回転を制御
して、リール25,26の回転速度を調整する。
【0028】また、前記CPU36は、リール25,2
6を繰出し方向及び巻取り方向に転換して回転させると
き、トラバーサ31,32をリール25,26の軸線に
沿って異なった方向に反転移動させる。この場合、図4
に示すように、トラバーサ31,32の移動速度を、リ
ール25,26の回転速度に関連させるように制御する
とともに、リール25,26上のワイヤ18の巻径に応
じて変化させる。すなわち、リール25,26のワイヤ
巻径が小さい場合には、リール周長が短く、リール1回
転あたりの巻き取り量が少ないために、図4に実線で示
すように、トラバーサ31,32の移動速度を増大させ
る。また、リール25,26のワイヤ巻径が大きい場合
には、リール周長が長く、リール1回転あたりの巻き取
り量が多いために、図4に鎖線で示すように、トラバー
サ31,32の移動速度を低下させる。
【0029】さらに、前記CPU36は、リール25,
26の回転方向及びトラバーサ31,32の移動方向を
転換させて、ワイヤ18の走行方向を繰出し側から巻取
り側に反転させるとき、トラバーサ31,32の移動速
度を次のように変化させる。すなわち、巻取り側となる
リール25,26に対するトラバーサ31,32の移動
速度を、ワイヤ走行方向の反転直後の所定時間t1だ
け、前記制御による速度よりも高くなるように変化させ
る。この場合、図4に実線及び鎖線で示すように、ワイ
ヤ走行方向の反転直後におけるトラバーサの移動速度
を、リール25,26のワイヤ巻径に応じて変化させ
る。すなわち、リール25,26の巻径が大きくなるほ
ど、リール1回転あたりの巻取り量が大きくなるため、
反転直後のトラバース速度を遅くする。また、リール2
5,26の巻径が小さくなるほど、リール1回転あたり
の巻取り量が少なくなるため、反転直後のトラバース速
度を速くする。
【0030】従って、このワイヤソーの運転時には、ワ
イヤ18の走行方向が繰出し側から巻取り側に反転され
る際に、その反転直後の所定時間t1だけ、巻取り側の
リール25,26に対するトラバーサ31,32が、制
御による移動速度よりも高い速度で移動され始める。こ
のため、図7(c)及び(d)に示す従来のワイヤソー
の動作とは異なって、ワイヤ走行方向の巻取り側への反
転直後に、ワイヤ18がリール25,26上に密に巻か
れることはなく、最初からワイヤ18がリール25,2
6上に安定して所定ピッチで巻き取られる。
【0031】よって、図9(c)及び図9(d)に示す
従来のワイヤソーの動作とは異なり、リール25,26
上のワイヤ18の密な巻取り部が形成されたり、その密
な巻取り部が連続したりすることがない。従って、繰り
返し後のワイヤ18の巻取り開始時における遅れ角度β
が次第に拡大されることもなく、ワイヤ18の遅れ角度
βの拡大によって、ワイヤ18に張力変動が生じて、切
断精度が低下したり、ワイヤ18が断線したりするおそ
れを抑制することができる。
【0032】前記の実施形態によって期待できる効果に
ついて、以下に記載する。 ・ この実施形態のワイヤソーにおいては、ワイヤ18
の走行方向の反転時において、巻取り側となるリール2
5,26に対するトラバーサ31,32の移動速度が、
ワイヤ走行方向の反転直後の所定時間t1だけ、前記制
御による速度よりも高い値に変更されるようになってい
る。
【0033】このため、リール25,26の回転方向及
びトラバーサ31,32の移動方向が転換されて、ワイ
ヤ18の走行方向が繰出し側から巻取り側に反転される
ときには、その反転直後の所定時間t1だけ、トラバー
サ31,32の移動速度が前記制御による速度よりも高
くなるように変更される。よって、ワイヤ走行方向の巻
取り側への反転時に、リール25,26に対するワイヤ
18の巻取りピッチが変動することはほとんどなく、リ
ール25,26上にワイヤ18が密に巻かれるのを抑制
することができる。
【0034】・ この実施形態のワイヤソーにおいて
は、ワイヤ走行方向の反転直後におけるトラバーサ3
1,32の移動速度が、リール25,26の巻径に応じ
て変更されるようになっている。このため、リールが太
くなるにつれてトラバースの移動速度を遅くし、リール
が細くなるにつれてリールの移動速度を速くすれば、リ
ールに対するワイヤの巻取りピッチを常に一定にできる
とともに、ワイヤ走行方向の巻取り側への反転時に、リ
ール上にワイヤが密に巻かれるのを抑制することができ
る。
【0035】(第2の実施形態)次に、この発明の第2
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0036】さて、この第2の実施形態においては、図
5に示すように、ワイヤ18の走行方向の反転時におい
て、巻取り側となるリール25,26に対するトラバー
サ31,32の移動速度が、ワイヤ走行方向の反転直後
の所定時間t1だけ、前記制御による速度よりも高い値
に変更されるようになっている。また、前記ワイヤ走行
方向の反転直後の所定時間t1だけ、巻取り側のリール
25,26の回転が停止されるようになっている。
【0037】従って、この第2の実施形態においては、
ワイヤ18の走行方向が繰出し側から巻取り側に反転さ
れるときには、その反転直後の所定時間t1だけ、トラ
バーサ31,32の移動速度が前記制御による速度より
も高くなるように変更されるとともに、巻取り側のリー
ル25,26の回転が停止される。このため、ワイヤ走
行方向の巻取り側への反転時に、その反転直後の所定時
間だけ、リールの回転が停止されるため、ワイヤ53の
トラバースのみがリールの回転開始に先行して行われる
ことになる。従って、ワイヤが密に巻かれるのを、一層
確実に抑制できる。なお、リール25,26の回転停止
により、ワイヤ18の張力が一時的に低下するが、その
低下は張力付与機構33により吸収され、切断精度低下
には至らない。
【0038】(変更例)なお、前記第1,第2の実施形
態は、次のように変更して具体化することも可能であ
る。
【0039】・ 前記第1の実施形態において、ワイヤ
18の走行方向が繰出し側から巻取り側に反転されると
き、その反転直後の所定時間t1だけ、巻取り側のリー
ル25,26の回転速度を低減させて、トラバーサ3
1,32の移動速度をリール回転速度に関連する制御に
よる速度よりも相対的に高くなるように変更すること。
【0040】・ 前記第2の実施形態において、リール
25,26の巻径の変化に応じてリール25,26の停
止時間を調整するように構成すること。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態のワイヤソーを示す正面図。
【図2】 図1のワイヤソーの平面図。
【図3】 ワイヤソーの主要機構部の回路構成を示すブ
ロック図。
【図4】 トラバーサ移動速度及びリール回転速度を示
す説明図。
【図5】 第2の実施形態のワイヤソーにおけるトラバ
ーサ移動速度及びリール回転速度を示す説明図。
【図6】 従来のワイヤソーにおけるトラバーサ移動速
度及びリール回転速度を示す説明図。
【図7】 従来のワイヤソーにおけるのワイヤの繰出し
及び巻取り動作を順に示す説明図。
【図8】 従来のワイヤソーにおける図7以降のワイヤ
の繰出し及び巻取り動作を順に示す説明図。
【図9】 従来のワイヤソーにおける図8以降のワイヤ
の繰出し及び巻取り動作を順に示す説明図。
【符号の説明】
13…切断機構、15,16,17…加工用ローラ、1
8…ワイヤ、21…ワーク支持機構、22…ワーク、2
4…リール機構、25,26…リール、31,32…ト
ラバーサ、36…制御手段を構成するCPU、37…制
御手段を構成するROM、38…制御手段を構成するR
AM、t1…ワイヤ走行方向の反転直後の所定時間。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤの走行方向を反転させながらワイ
    ヤの新線送りを行い、一方のリールからトラバーサを介
    して繰り出されたワイヤを、複数本の加工用ローラ間で
    巻回走行させた後、他方のリールにトラバーサを介して
    巻き取り、前記加工用ローラ間で走行されるワイヤ列に
    より、ワークを切断加工するようにしたワイヤソーにお
    いて、 前記トラバーサの移動速度をリールの回転速度に関連さ
    せて制御するとともに、ワイヤの走行方向の反転時にお
    いて、巻取り側となるリールに対するトラバーサの移動
    速度を、ワイヤ走行方向の反転直後の所定時間だけ、前
    記制御による速度よりも相対的に高くなるように変化さ
    せたことを特徴とするワイヤソー。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のワイヤソーにおいて、
    前記ワイヤ走行方向の反転直後の所定時間だけ、巻取り
    側のリールの回転を停止させるようにしたことを特徴と
    するワイヤソー。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のワイヤソーに
    おいて、前記ワイヤ走行方向の反転直後におけるトラバ
    ーサの移動速度を、リールの巻径に応じて変化させるよ
    うにしたことを特徴とするワイヤソー。
JP20193399A 1999-07-15 1999-07-15 ワイヤソー Expired - Fee Related JP3739603B2 (ja)

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JP2010089197A (ja) * 2008-10-06 2010-04-22 Toyo Advanced Technologies Co Ltd ワイヤ巻取り装置およびワイヤソー
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