JP4268765B2 - ワイヤソーのワイヤ送り方法及び送り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ワイヤソーにおいて、外周面に環状溝を所定ピッチでで形成した複数の加工用ローラにより加工用ローラ組を構成し、その加工用ローラ組に巻回されたワイヤを送り制御するためのワイヤの送り方法及び送り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ワイヤソーにおいては、1本のワイヤの両端が一対のリールに巻き付けられ、両リール間において、加工用ローラ組に前記ワイヤが所定ピッチで多数回巻回されている。前記加工用ローラ組を構成する各加工用ローラには多数の環状溝が形成され、ワイヤはこれらの環状溝に周回される。そして、加工用ローラ用モータ及びリール用モータの回転制御により、ワイヤを一方向へ所定の送り量で送った後に、他方向へ前記一方向の送り量よりも少ない送り量で送り、これを一送りサイクルとして繰り返すことによって、ワイヤを一方向へ一定量ずつ前進させるようになっている。このワイヤの前進及び後退によりシリコンインゴット等のワークがウェーハ状にスライス加工される。
【0003】
すなわち、ワイヤの一送りサイクルでは、図11に示すように、ワイヤを一方向(加工用ローラの正転側、以下は単に正転側という)へ、t1(sec)の時間内で速度V1(m/min)に達するまで加速送りし、速度V1(m/min)でT1(sec)の時間だけ定速送りした後、t1(sec)の時間内で速度ゼロになるまで減速送りする。続いて、ワイヤを他方向(加工用ローラの逆転側、以下は単に逆転側という)へ、t2(sec)の時間内で速度V2(m/min)に達するまで加速送りし、速度V2(m/min)でT2(sec)の時間だけ定速送りした後、t2(sec)の時間内で速度ゼロになるまで減速送りする。
【0004】
この場合、加工用ローラ組上におけるワイヤの前進後退の進行量(以下、このワイヤの進行量をワイヤ長さと称する)は、ワイヤの正転側の加速送り時及び減速送り時にはl1(m)、正転側の定速送り時にはL1(m)、逆転側の加速送り時及び減速送り時にはl2(m)、逆転側の定速送り時にはL2(m)となっている。また、加工用ローラ組上における前記ワイヤ長さのワイヤが周回状態で進行する環状溝の数(以下、この環状溝の数をワイヤの巻数と称する)、言い換えればそのワイヤの巻数に対応する加工用ローラの軸方向における幅は、ワイヤの正転側の加速送り時及び減速送り時にはw1、正転側の定速送り時にはW1、逆転側の加速送り時及び減速送り時にはw2、逆転側の定速送り時にはW2となっている。
【0005】
このような方法でワイヤ送りを行った場合、同じく図11の下部に示すように、ワイヤの送り速度の変更時、すなわち、ワイヤの正転側の加速送り時及び減速送り時、並びにワイヤの逆転側の加速送り時及び減速送り時において、ワイヤに大きな張力変動が発生する。このため、ワイヤの送り動作が不安定になり、後述のように前記環状溝の摩耗量が大きくなり、所定の加工精度を確保するのが困難になる。
【0006】
よって、ワイヤソーでは、一対のリールと加工用ローラ組との間のワイヤの走行経路中にダンサーアームが設けられ、それらのダンサーアーム上のダンサローラにワイヤが掛けられている。そして、ワイヤの張力変動に伴うダンサーアームの回動量がエンコーダで検出され、その検出結果に基づいて加工用ローラ用モータ及び一対のリール用モータの回転数が制御されて、ワイヤの張力変動が吸収されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のようにダンサーアームを含む張力吸収機構を装備した場合でも、ワイヤの張力変動を十分に吸収することができず、ワイヤの正転側及び逆転側の加減速送り時では、依然としてワイヤに張力変動が発生するのが現状であった。このため、特に加工用ローラ組のワイヤ周回領域においてワイヤの正転側送りの加減速送り時と逆転側送りの加減速送り時にワイヤが進行する領域とが、加工用ローラ上の同一箇所の環状溝でオーバーラップした場合、そのオーバーラップ部分の環状溝が大きく摩耗する。そして、摩耗量の大きな環状溝の領域が広がると、加工精度が著しく低下するという問題があった。以下に、その詳細を説明する。
【0008】
従来のワイヤソーにおけるワイヤ送り方法において、例えば、以下の条件が設定されていたとする。すなわち、図12及び図13に示すように、加工用ローラ組,すなわち加工用ローラ上でのワイヤの総巻数が441(巻)に設定されていたとする。この場合、ワイヤの正転側においては、定速送り時の速度V1が600(m/min)、加減速送りの時間t1が6(sec)、定速送りの時間T1が23(sec)に設定されている。さらに、ワイヤの正転側における加減速送り時のワイヤ長さl1が30(m)、定速送り時のワイヤ長さL1が230(m)で、加減速送り時の前記幅w1が14(巻)分、定速送り時の幅W1が109(巻)分に設定されている。
【0009】
これに対して、ワイヤの逆転側においては、定速送り時の速度V2が600(m/min)、加減速送りの時間t2が6(sec)、定速送りの時間T2が13(sec)に設定されている。また、ワイヤの逆転側における加減速送り時のワイヤ長さl2が30(m)、定速送り時のワイヤ長さL2が130(m)で、加減速送り時の前記幅w2が14(巻)分、定速送り時の幅W2が62(巻)分に設定されている。
【0010】
このような設定において、ワイヤ送りが行われた場合、図12に示すように、1サイクル目の正転時には、加工用ローラの一端側(図12及び図13の左側)に向かって他端側(図12及び図13の右側)からワイヤが巻回送りされる。これにより、加工用ローラ上の右側端部には、加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の109(巻)分及び減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分のワイヤが巻き付けられる。
【0011】
次の1サイクル目の逆転時には、加工用ローラの右側に向かって左側からワイヤが巻回送りされる。これにより、加工用ローラ上の左側端部には、加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w2の14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W2の62(巻)分及び減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w2の14(巻)分のワイヤが巻き付けられる。これとともに、加工用ローラ上の右側端部においては、前記1サイクル目の正転時に巻き付けられたワイヤが、1サイクル目の逆転巻数分、すなわち14+62+14(巻)分だけ後退(巻き戻し)されて、加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、及び定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の余り33(巻)分だけ残される。
【0012】
続いて、2サイクル目の正転時には、加工用ローラ上の右側端部に、加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の109(巻)分及び減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分のワイヤが新たに巻き付けられる。これにより、前記1サイクル目の逆転時に、加工用ローラ上の右側端部に残されていた加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、及び定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の余り33(巻)分のワイヤ部分が、2サイクル目の正転巻数分、すなわち14+109+14(巻)分だけ左側に前進される。また、1サイクル目の正転時に、加工用ローラ上の左側端部に巻き付けられていた加減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w2の各14(巻)分及び定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W2の62(巻)分のワイヤ部分は、正転送りに伴って加工用ローラ上から送り出される。
【0013】
さらに、2サイクル目の逆転時には、加工用ローラ上の左側端部に、加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w2の14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W2の62(巻)分及び減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w2の14(巻)分のワイヤが巻き付けられる。これにより、加工用ローラ上の右側端部では、前記2サイクル目の正転時に巻き付けられたワイヤが、2サイクル目の逆転巻数分、すなわち14+62+14(巻)分だけ後退されて、加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、及び定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の余り33(巻)分だけ新たに残される。これとともに、1サイクル目の正転時における加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、及び定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の余り33(巻)分のワイヤ部分も加工用ローラ上の右側端部に残される。
【0014】
以下、図12及び図13に示すように、3サイクル目〜6サイクル目においても、前記1サイクル目及び2サイクル目と同様の正転側及び逆転側のワイヤ送り動作が行われる。そして、7サイクル目の正転時には、図13に示すように、加工用ローラ上の右側端部に、加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の109(巻)分及び減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分のワイヤが新たに巻き付けられる。また、このワイヤの巻き付け部分に続いて加工用ローラ上には、6サイクル目〜1サイクル目の正転時において残された加速送り時のワ イヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、及び定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の余り33(巻)分のワイヤ部分が、左側端部に向かって順に巻き付けられている。
【0015】
さらに、7サイクル目の逆転時には、加工用ローラ上の左側端部に、加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w2の14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W2の62(巻)分及び減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w2の14(巻)分のワイヤが巻き付けられる。また、このワイヤの巻き付け部分に続いて加工用ローラ上には、1サイクル目〜6サイクル目の正転時において残された加速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1の14(巻)分、及び定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1の余り33(巻)分のワイヤ部分が、右側端部に向かって順に巻き付けられている。そして、8サイクル目以降は、図13に示すように、前記7サイクル目の正転側及び逆転側の送り動作が繰り返し行われる。
【0016】
このように、ワイヤの送り動作が行われた場合、図12及び図13に斜線を施して示すように、加工用ローラ組、すなわち各加工用ローラ上の長さ方向の中間部分には、ワイヤの正転側送り時と逆転側送り時との双方における加減速送り時にワイヤが進行した領域であるオーバーラップ部分が、一定の巻数に対応した幅W3の間隔おきで所定巻数に対応した幅W4ずつ交互に出現する。すなわち、幅W3が37(巻)分の間隔で、オーバーラップ幅W4が10(巻)分のオーバーラップ部分が、各加工用ローラの長さ方向において周期的に繰り返し現れることになる。つまり、常にワイヤの張力変動部分によって巻回される10(巻)分の環状溝が加工用ローラの長さ方向に一定間隔をおいて出現する。
【0017】
そして、このワイヤの正転側送り時及び逆転側送り時に前記のようにワイヤに張力変動が生じるため、各オーバーラップ部分では、すなわち10(巻)分の環状溝では、ワイヤの張力変動が重合されて作用する。このため、各加工用ローラ上の各オーバーラップ部分の環状溝には、所定幅W4の10(巻)分ずつ、深溝状の摩耗が発生することになった。そして、このように、10(巻)分の広い幅領域における環状溝が深溝状になるため、ワークに対する加工精度が著しく低下することになるとともに、加工用ローラの寿命を低下させる原因となった。
【0018】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、ワイヤの送り動作に伴い、加工用ローラ上の中間部分の環状溝に摩耗が発生するのを抑制することができて、加工用ローラの使用寿命を延ばすことができるとともに、高精度の加工を行うことができるワイヤソーのワイヤ送り方法及び送り装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、外周面に環状溝を所定ピッチで形成した複数の加工用ローラにより加工用ローラ組を構成し、その加工用ローラ組に巻回されたワイヤを一方向へ所定の送り量で送った後に、他方向へ前記一方向の送り量よりも少ない送り量で送り、これを一送りサイクルとして繰り返すことにより、ワイヤを一方向へ前進させるようにしたワイヤ送り方法にであって、前記加工用ローラ組のワイヤ周回領域においてワイヤの一方向送りの加減速送り時にワイヤが進行する領域と他方向送りの加減速送り時にワイヤが進行する領域とがオーバーラップしないように、ワイヤの送り量を制御することを特徴とするものである。
【0020】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、ワイヤの送り動作時に、加工用ローラ上でワイヤの一方向送り時の加減速送り領域と他方向送り時の加減速送り領域とが大きくオーバーラップするのを回避することができる。このため、加工用ローラ上の中間部分において、一定の間隔おきで所定巻数分の環状溝に摩耗が発生するのを抑制することができる。よって、加工用ローラの使用寿命を延ばすことができるとともに、高精度の加工を行うことができる。
【0021】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ワイヤの一送りサイクル中で、その一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方にて、ワイヤの送り量を変化させることを特徴とするものである。
【0022】
従って、この請求項2に記載の発明によれば、ワイヤの各送りサイクルにおいて、一方向送り時のワイヤ送り量と他方向送り時のワイヤ送り量との少なくともいずれか一方を変化させることにより、加工用ローラ上で一方向送り時と他方向送り時との加減速送り領域がオーバーラップしないようにすることができる。
【0023】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記ワイヤの送り量を定量ずつ変化させることを特徴とするものである。
従って、この請求項3に記載の発明によれば、一方向送り時と他方向送り時との少なくともいずれか一方のワイヤ送り量を定量ずつ変化させることにより、加工用ローラ上で加減速送り領域のオーバーラップ部分が広範囲に発生するのを回避することができる。
【0024】
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記ワイヤの送り量をランダムに変化させることを特徴とするものである。
従って、この請求項4に記載の発明によれば、一方向送り時と他方向送り時との少なくともいずれか一方のワイヤ送り量をランダムに変化させることにより、加工用ローラ上で加減速送り領域のオーバーラップ部分が広範囲に発生するのを回避することができる。
【0025】
請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記ワイヤの送り量の変化量が予め決められた複数の送りサイクル内で合計ゼロとなるように制御することを特徴とするものである。
【0026】
従って、この請求項5に記載の発明によれば、複数の送りサイクル内でワイヤ送り量の変化量が最終的にゼロに戻されることになり、ワイヤの送り動作に伴って、ワイヤの送り量が増加または減少方向に変化してしまって、加工精度に悪影響を及ぼすおそれを防止することができる。
【0027】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ワイヤの一送りサイクル中で、その一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方の送り量を、前記加工用ローラ組上での一方向送りと他方向送りとの加減速送り時におけるワイヤ進行長さに対応する幅の領域がオーバーラップしないように設定することを特徴とするものである。
【0028】
従って、この請求項6に記載の発明によれば、ワイヤの一送りサイクル中で、その一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方の送り量を任意に設定することにより、加工用ローラ上で加減速送り領域のオーバーラップ部分が発生するのを回避することができる。
【0029】
請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求項6のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記各送りサイクルにおけるワイヤの一方向送り及び他方向送りの定速送り時の速度を一定にすることを特徴とするものである。
【0030】
従って、この請求項7に記載の発明によれば、ワイヤの一方向送り時及び他方向送り時の定速送り領域の速度を一定に保つことで、所定の加工精度を維持することができる。
【0031】
請求項8に記載のワイヤソーのワイヤ送り装置に係る発明は、複数の加工用ローラ間に巻回されたワイヤを送るワイヤ送り手段と、そのワイヤ送り手段を制御する制御手段とを備え、前記請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項に記載のワイヤ送り方法を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0032】
従って、この請求項8に記載の発明によれば、前記請求項1〜請求項7に記載と同様の作用を得ることができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図4に基づいて説明する。
【0034】
図1に示すように、この実施形態のワイヤソーにおいては、3本の加工用ローラ11,12,13が所定の間隔をおいて配設され、これらの各加工用ローラ11,12,13の外周にはそれぞれ多数の環状溝11a,12a,13aが所定ピッチで形成されている。これらの加工用ローラ11,12,13により加工用ローラ組が構成されている。1本のワイヤ14は、一対のリール16,17に両端がそれぞれ巻き付けられている。そして、両リール16,17間において、ワイヤ14が加工用ローラ組、すなわち加工用ローラ11,12,13の環状溝11a,12a,13a間に連続して巻回されている。
【0035】
そして、ワイヤ送り手段としての加工用ローラ用モータ18及び一対のリール用モータ19,20の回転により、ワイヤ14が一方向(加工用ローラ11,12,13の正転側)へ所定の送り量で送られた後に、他方向(加工用ローラ11,12,13の逆転側)へ前記正転側の送り量よりも少ない送り量で送られる。この正転側送りと逆転側送りとが一送りサイクルとして繰り返し行われることにより、ワイヤ14が正転側へ前進されるようになっている。そして、このワイヤ14の走行状態で、加工用ローラ11,12間のワイヤ14にワーク21が押し付けられることにより、ワーク21が所定の厚さをなすようにスライス状に切断されるようになっている。
【0036】
前記一対のリール19,20と前記加工用組との間のワイヤ14の走行経路中にはダンサーアーム22,23が設けられ、それらの先端のダンサローラ22a,23aにはワイヤ14が掛けられている。そして、ワイヤ14の走行中に張力変動が発生したとき、ダンサーアーム22,23が回動され、その回動量に基づいてエンコーダ24,25からワイヤ張力変動の検出信号が出力されるようになっている。なお、両ダンサアーム22は、それぞれウェイト22aを有し、ワイヤ14に対して所定の張力を付与するようになっている。
【0037】
図2に示すように、制御手段としての制御装置26は、前記エンコーダ24,25からの検出信号を入力して、その検出信号に応じて加工用ローラ用モータ18及び一対のリール用モータ19,20の回転数(回転速度)を制御する。また、制御装置26は、ワイヤ14の一送りサイクル中の逆転送り時において、メモリ27に記憶されたデータに基づいて、加工用ローラ用モータ18及び一対のリール用モータ19,20の回転を制御し、逆転側送りにおけるワイヤ14の送り量を定量ずつ変化させる。これにより、加工用ローラ組、すなわち加工用ローラ11,12,13のワイヤ周回領域においてワイヤ14の正転側送りの加減速送り時のワイヤ進行領域と逆転側送りの加減速送り時のワイヤ進行領域とがオーバーラップしないように制御している。
【0038】
すなわち、この実施形態のワイヤ送り方法では、図3及び図4に示すように、加工用ローラ組内でのワイヤの総巻数が441(巻)に設定されている。そして、ワイヤ14の正転及と逆転とにおける巻数の差が49となるように設定されている。このため、ワイヤは巻数49分ずつ歩進的に進行する。
【0039】
すなわち、ワイヤ14の正転側においては、従来のワイヤ送り方法と同様に、加速送り時及び減速送り時のワイヤ長さに対応した数の環状溝11a,12a,13aの幅w1が14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応した数の環状溝11a,12a,13aの幅W1が109(巻)分となるように設定されている。また、このワイヤ14の正転側における定速送り時の速度V1は、例えば600(m/min)等の一定に保たれるようになっている。
【0040】
これに対して、ワイヤ14の逆転側においては、加速送り時及び減速送り時のワイヤ長さに対応した数の環状溝11a,12a,13aの幅w2が14(巻)分に設定されるとともに、定速送り時のワイヤ長さに対応した数の環状溝11a,12a,13aの幅W2が平均60(巻)分となるように、58〜60(巻)分の範囲内で定量ずつ変化されるようになっている。例えば、図3及び図4に示すように、1サイクル目には60(巻)分、2サイクル目には58(巻)分、3サイクル目には62(巻)分、4サイクル目には59(巻)分、5サイクル目には61(巻)分のように変化される。そして、この5サイクル分の変化が繰り返し行われるとともに、5サイクル内で平均送り量に対する変化量が合計ゼロになるよう制御される。さらに、このワイヤ14の逆転側においても、定速送り時の速度V2が、例えば600(m/min)等の一定に保たれるようになっている。
【0041】
よって、この設定状態でワイヤ送りを行なった場合には、前述した図12及び図13に示す従来のワイヤ送りの場合とほぼ同様で、加工用ローラ組、すなわち各加工用ローラ11,12,13上に図3及び図4に示すようなワイヤ14の巻き付け部分が順に形成される。この場合、各サイクルの逆転側送りにおける定速送り時のワイヤ長さに対応した前記幅W2が58〜60(巻)の範囲内で定量ずつ順に変化されるため、各加工用ローラ11,12,13の右側端部に残る前サイクルの定速送り時のワイヤ長さに対応した前記幅W1の余りが33〜37(巻)分の範囲で変化する。このため、図3及び図4に斜線を施して示すように、加工用ローラ11,12,13上でワイヤ14の正転側送りの加減速送り時と逆転側送りの加減速送り時とにワイヤ14がオーバーラップする部分の幅W4が、従来の10(巻)分から1〜7(巻)分の範囲に大幅に減少する。従って、正転と逆転とにおける巻数の差を大きくすれば、オーバーラップ部分が存在しないようにすることも可能になる。
【0042】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) このワイヤソーのワイヤ送り方法においては、前記ワイヤ14の一送りサイクル中で、その逆転側送りにおけるワイヤ14の送り量を定量ずつ変化させることにより、加工用ローラ組,すなわち各加工用ローラ11,12,13のワイヤ周回領域においてワイヤ14の正転側送りの加減速送り時にワイヤが進行する領域と逆転側送りの加減速送り時にワイヤが進行する領域とが大きくオーバーラップしないように制御している。
【0043】
このため、ワイヤ14の送り動作時に、加工用ローラ11,12,13上でワイヤ14の正転側送りの加減速送り時の領域と逆転側送りの加減速送り時の領域とが大きくオーバーラップするのを回避することができる。このため、加工用ローラ11,12,13上の中間部分において、一定の間隔おきで所定巻数分の環状溝11a,12a,13aに摩耗が発生するのを抑制することができる。よって、加工用ローラ11,12,13の使用寿命を延ばすことができるとともに、高精度の加工を行うことができる。
【0044】
(2) このワイヤソーのワイヤ送り方法においては、前記ワイヤ14の送り量の変化量が正転と逆転との差に対して予め決められた複数の送りサイクル内でゼロとなるように制御している。このため、複数の送りサイクル内でワイヤ送り量の前記差に対する変化量がゼロに戻されることになり、ワイヤ14の送り動作に伴って、ワイヤ14の送り量が増加または減少方向に変化することを防止できる。従って、ワイヤ14をその全長にわたって予め定められた回数だけ正確に使用でき、ワイヤ14の使用回数が所定回数未満でワイヤ14を無駄に使用したり、逆に所定回数以上使用されて加工精度に悪影響を及ぼしたり、断線したりするおそれを防止することができる。
【0045】
(3) このワイヤソーのワイヤ送り方法においては、前記各送りサイクルにおけるワイヤ14の正転側送り及び逆転側送りの定速送り時の速度V1,V2を一定にするようになっている。このため、ワイヤ14の正転側送り及び逆転側送りにおける定速送り時の速度V1,V2の変動に起因して、所定の加工精度が維持できなくなるようなことを防止できる。
【0046】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0047】
さて、この第2実施形態のワイヤ送り方法では、図5及び図6に示すように、加工用ローラ組に対するワイヤの総巻数が441(巻)に設定されている。そして、ワイヤ14の正転側においては、加速送り時及び減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w1が14(巻)分に設定されるとともに、定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1が110〜114(巻)分の範囲内で定量ずつ変化されるようになっている。例えば、図5及び図6に示すように、1サイクル目には112(巻)分、2サイクル目には110(巻)分、3サイクル目には114(巻)分、4サイクル目には111(巻)分、5サイクル目には113(巻)分のように変化される。そして、この5サイクル分の送り変化が繰り返し行われるとともに、5サイクル内で変化量が合計ゼロになるよう制御される。
【0048】
これに対して、ワイヤ14の逆転側においては、従来のワイヤ送り方法と同様に、加速送り時及び減速送り時のワイヤ長さに対応した幅w2が14(巻)分、定速送り領域のワイヤ長さに対応した幅W2が62(巻)分となるように設定されている。そして、ワイヤ14の正転側及び逆転側における定速送り時速度V1,V2は、例えば600(m/min)等の一定に保たれるようになっている。
【0049】
よって、この設定状態でワイヤ送りを行なった場合には、前述した図3及び図4に示す第1実施形態のワイヤ送りの場合とほぼ同様で、各加工用ローラ11,12,13上に図5及び図6に示すようなワイヤ14の巻き付け部分が順に形成される。この場合、各サイクルの正転側送りにおける定速送り時のワイヤ長さに対応した幅W1が110〜114(巻)分の範囲内で定量ずつ順に変化されるため、各加工用ローラ11,12,13の右側端部に残る前サイクルの定速送り領域の幅W1の余りが34〜38(巻)分の範囲で変化する。このため、図5及び図6に斜線を施して示すように、加工用ローラ11,12,13上でワイヤ14の正転側送りの加減速送り時と逆転側送りの加減速送り時とにオーバーラップする領域の幅W4が、従来の10(巻)分から1〜7(巻)分の範囲に大幅に減少する。従って、この第2実施形態においても、正転と逆転とにおける巻数の差を大きくすれば、オーバーラップ部分が存在しないようにすることも可能になる。
【0050】
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(3)に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0051】
さて、この第3実施形態のワイヤ送り方法では、図7及び図8に示すように、加工用ローラ組に対するワイヤの総巻数が441(巻)に設定されている。そして、ワイヤ14の正転側においては、従来のワイヤ送り方法と同様に、加速送り時及び減速送り時のワイヤ長さに対応する幅w1が14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応する幅W1が109(巻)分となるように設定されている。
【0052】
これに対して、ワイヤ14の逆転側においては、加速送り時及び減速送り時のワイヤ長さに対応する幅w2が従来方法と同様の14(巻)分に設定されるとともに、定速送り時のワイヤ長さに対応する幅W2が従来方法の62(巻)分から58(巻)分に変更して設定されている。そして、このワイヤ14の正転側及び逆転側における前記幅W1,W2の設定によって、加工用ローラ11,12,13上での正転側送りと逆転側送りとの加減速送り時のワイヤ長さに対応する幅の領域がオーバーラップしないようになっている。
【0053】
すなわち、この設定状態でワイヤ送りを行なった場合には、前述した図12及び図13に示す従来のワイヤ送りの場合とほぼ同様で、各加工用ローラ11,12,13上に図7及び図8に示すようなワイヤ14の巻き付け部分が順に形成される。この場合、各サイクルのワイヤ逆転側送りにおける定速送り時の幅W2が58(巻)分に変更して設定されているため、図8に斜線を施して示すように、ワイヤ14の正転側送りと逆転側送りとの加減速送り時のオーバーラップ部分が、加工用ローラ11,12,13の左側端部のみに限定して出現することになる。そして、加工用ローラ11,12,13の端部は、ワーク切断にほとんど関与しないため、環状溝11a,12a,13aの摩耗量が多くなっても、加工上問題は生じない。
【0054】
従って、この第3実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)及び(3)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(4) このワイヤソーのワイヤ送り方法においては、前記加工用ローラ11,12,13上での正転側送りと逆転側送りとの加減速送り時におけるワイヤ長さに対応する領域がオーバーラップしないように、ワイヤ14の一送りサイクル中で、その逆転側の送り量を任意に変更して設定している。このため、簡単な制御によって、加工用ローラ11,12,13上で加減速送りにおけるオーバーラップ部分が発生するのを回避することができる。
【0055】
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0056】
さて、この第4実施形態のワイヤ送り方法では、図9及び図10に示すように、加工用ローラ11,12,13内でのワイヤの総巻数が441(巻)に設定されている。そして、ワイヤ14の正転側においては、加速送り時及び減速送り時のワイヤ長さに対応する幅w1が従来方法と同様の14(巻)分に設定されるとともに、定速送り時のワイヤ長さに対応する幅W1が従来方法の109(巻)分から114(巻)分に変更して設定されている。
【0057】
これに対して、ワイヤ14の逆転側においては、従来のワイヤ送り方法と同様に、加速送り時及び減速送り時のワイヤ長さに対応する幅w2が14(巻)分、定速送り時のワイヤ長さに対応する幅W2が62(巻)分となるように設定されている。そして、このワイヤ14の正転側及び逆転側における幅W1,W2の設定によって、加工用ローラ11,12,13上での正転側送りと逆転側送りとの加減速送り時のワイヤ長さに対応する領域がオーバーラップしないようになっている。
【0058】
すなわち、この設定状態でワイヤ送りを行なった場合には、前述した図7及び図8に示す第3実施形態の場合とほぼ同様で、加工用ローラ11,12,13上に図9及び図10に示すようなワイヤ14の巻き付け部分が順に形成される。この場合、各サイクルのワイヤ正転側送りにおける定速送り時領域のワイヤ巻数W1が114(巻)に変更して設定されているため、図10に斜線を施して示すように、ワイヤ14の正転側送りと逆転側送りとの加減速送り時に形成される領域のオーバーラップ部分が、加工用ローラ11,12,13の左側端部のみに限定して僅かに出現することになる。そして、前記第3の実施形態と同様に、加工用ローラ11,12,13の端部は、ワーク切断にほとんど関与しないため、環状溝11a,12a,13aの摩耗量が多くなっても、加工上問題は生じない。
【0059】
従って、この第4実施形態によれば、前記各実施形態における(1)、(3)及び(4)に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
【0060】
・ 前記第1及び第2実施形態では、ワイヤ14の逆転側送りまたは正転側送りにおける定速送り時のワイヤ長さに対応する幅W2,W1を定量ずつ変化させているが、この幅W2,W1をランダムに変化させるようにしてもよい。
【0061】
・ 前記第1及び第2実施形態では、ワイヤ14の正転側または逆転側における定速送り時のワイヤ長さに対応する幅W1,W2を変化させているが、加減速送り時のワイヤ長さに対応する幅w1,w2を変化させるようにしてもよい。
【0062】
・ 前記第3及び第4実施形態では、ワイヤ14の正転側または逆転側における定速送り時のワイヤ長さに対応する幅W1,W2を従来方法の場合と変更して設定しているが、加減速送り時のワイヤ長さに対応する幅w1,w2を従来方法の場合と変更して設定するようにしてもよい。
【0063】
・ 前記各実施形態では、ワイヤ14の正転側送り時及び逆転側送り時における速度V1,V2を一定に保つようにしているが、この送り速度V1,V2を変更して、ワイヤ14の送り量を変化させるようにしてもよい。
【0064】
以上のように構成した場合でも、前記実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0065】
【発明の効果】
以上、実施形態で例示したように、この発明においては、ワイヤの送り動作時に、加工用ローラ組、すなわち加工用ローラ上でワイヤの一方向送りの加減速送り時と他方向送りの加減速送り時とにおけるワイヤ長さに対応する幅の領域が大きくオーバーラップするのを回避することができる。このため、加工用ローラ上の中間部分において、一定の間隔おきで所定巻数分の環状溝に異常摩耗が発生するのを抑制することができ、加工用ローラの使用寿命を延ばすことができるとともに、高精度の加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のワイヤソーを示す概略構成図。
【図2】 図1のワイヤソーの回路構成を示すブロック図。
【図3】 第1実施形態のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図4】 同じく第1実施形態のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図5】 第2実施形態のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図6】 同じく第2実施形態のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図7】 第3実施形態のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図8】 同じく第3実施形態のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図9】 第4実施形態のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図10】 同じく第4実施形態のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図11】 従来のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図12】 同じく従来のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図13】 同じく従来のワイヤ送り方法を示す説明図。
【符号の説明】
11,12,13…加工用ローラ、14…ワイヤ、16,17…リール、18…ワイヤ送り手段としての加工用ローラ用モータ、19,20…ワイヤ送り手段としてのリール用モータ、26…制御手段としての制御装置、W1,W2…定速送り時のワイヤ長さに対応した幅、V1,V2…定速送り時のワイヤ長さに対応した幅。
Claims (8)
- 外周面に環状溝を所定ピッチで形成した複数の加工用ローラにより加工用ローラ組を構成し、その加工用ローラ組に巻回されたワイヤを一方向へ所定の送り量で送った後に、他方向へ前記一方向の送り量よりも少ない送り量で送り、これを一送りサイクルとして繰り返すことにより、ワイヤを一方向へ前進させるようにしたワイヤ送り方法であって、
前記加工用ローラ組のワイヤ周回領域においてワイヤの一方向送りの加減速送り時にワイヤが進行する領域と他方向送りの加減速送り時にワイヤが進行する領域とがオーバーラップしないように、ワイヤの送り量を制御することを特徴とするワイヤソーのワイヤ送り方法。 - 前記ワイヤの一送りサイクル中で、その一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方にて、ワイヤの送り量を変化させることを特徴とする請求項1に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
- 前記ワイヤの送り量を定量ずつ変化させることを特徴とする請求項2に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
- 前記ワイヤの送り量をランダムに変化させることを特徴とする請求項2に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
- 前記ワイヤの送り量の変化量が予め決められた複数の送りサイクル内で合計ゼロとなるように制御することを特徴とする請求項2〜請求項4のうちのいずれか一項に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
- 前記ワイヤの一送りサイクル中で、その一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方の送り量を、前記加工用ローラ組上での一方向送りと他方向送りとの加減速送り時におけるワイヤ進行長さに対応する幅の領域がオーバーラップしないように設定することを特徴とする請求項1に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
- 前記各送りサイクルにおけるワイヤの一方向送り及び他方向送りの定速送り時の速度を一定にすることを特徴とする請求項2〜請求項6のうちのいずれか一項に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
- 複数の加工用ローラ間に巻回されたワイヤを送るワイヤ送り手段と、そのワイヤ送り手段を制御する制御手段とを備え、前記請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項に記載のワイヤ送り方法を行うようにしたことを特徴とするワイヤソーのワイヤ送り装置。
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