JP2002254287A - ワイヤソーのワイヤ送り方法及び送り装置 - Google Patents

ワイヤソーのワイヤ送り方法及び送り装置

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JP2002254287A JP2001052226A JP2001052226A JP2002254287A JP 2002254287 A JP2002254287 A JP 2002254287A JP 2001052226 A JP2001052226 A JP 2001052226A JP 2001052226 A JP2001052226 A JP 2001052226A JP 2002254287 A JP2002254287 A JP 2002254287A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイヤの送り動作に伴い、加工用ローラ上の
中間部分の環状溝に摩耗が発生するのを抑制することが
できて、加工用ローラの使用寿命を延ばすことができる
とともに、高精度の加工を行うことができるワイヤソー
のワイヤ送り方法及び送り装置を提供する。 【解決手段】 複数の加工用ローラ間に巻回されたワイ
ヤを一方向へ所定の送り量で送った後に、他方向へ前記
一方向の送り量よりも少ない送り量で送る。これを一送
りサイクルとして繰り返すことにより、ワイヤを一方向
へ一定量ずつ前進させる。加工用ローラ上でワイヤの一
方向送り時の加減速送り領域と他方向送り時の加減速送
り領域とがラップしないように、ワイヤの送り量を制御
する。この場合、ワイヤの一送りサイクル中で、その一
方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方に
て、ワイヤの送り量を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤソーにお
いて複数の加工用ローラ間に巻回されたワイヤを送り制
御するためのワイヤの送り方法及び送り装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ワイヤソーにおいては、1本の
ワイヤの両端が一対のリールに巻き付けられ、両リール
間において、複数の加工用ローラ間に前記ワイヤが所定
ピッチで多数回巻回されている。前記各加工用ローラに
は多数の環状溝が形成され、ワイヤはこれらの環状溝に
周回される。そして、加工用ローラ用モータ及びリール
用モータの回転制御により、ワイヤを一方向へ所定の送
り量で送った後に、他方向へ前記一方向の送り量よりも
少ない送り量で送り、これを一送りサイクルとして繰り
返すことによって、ワイヤを一方向へ一定量ずつ前進さ
せるようになっている。このワイヤの前進及び後退によ
りシリコンインゴット等のワークがウェーハ状にスライ
ス加工される。
【0003】すなわち、ワイヤの一送りサイクルでは、
図11に示すように、ワイヤを一方向(加工用ローラの
正転側、以下は単に正転側という)へ、t1(sec)の
時間内で速度V1(m/min)に達するまで加速送りし、
速度V1(m/min)でT1(sec)の時間だけ定速送りし
た後、t1(sec)の時間内で速度ゼロになるまで減速
送りする。続いて、ワイヤを他方向(加工用ローラの逆
転側、以下は単に逆転側という)へ、t2(sec)の時
間内で速度V2(m/min)に達するまで加速送りし、速
度V2(m/min)でT2(sec)の時間だけ定速送りした
後、t2(sec)の時間内で速度ゼロになるまで減速送
りする。
【0004】この場合、加工用ローラ上におけるワイヤ
長さは、ワイヤの正転側の加速送り領域及び減速送り領
域ではl1(m)、正転側の定速送り領域ではL1
(m)、逆転側の加速送り領域及び減速送り領域ではl
2(m)、逆転側の定速送り領域ではL2(m)となって
いる。また、加工用ローラ上におけるワイヤ巻数は、ワ
イヤの正転側の加速送り領域及び減速送り領域ではw1
(巻)、正転側の定速送り領域ではW1(巻)、逆転側
の加速送り領域及び減速送り領域ではw2(巻)、逆転
側の定速送り領域ではW2(巻)となっている。
【0005】このような方法でワイヤ送りを行った場
合、同じく図11の下部に示すように、ワイヤの送り速
度の変更領域、すなわち、ワイヤの正転側の加速送り領
域及び減速送り領域、並びにワイヤの逆転側の加速送り
領域及び減速送り領域において、ワイヤに大きな張力変
動が発生する。このため、ワイヤの送り動作が不安定に
なり、特に、ワイヤ張力が過大になることによって、そ
の状態のときにワイヤの周回が行われた領域における前
記環状溝の摩耗量が大きくなり、所定の加工精度を確保
するのが困難になる。
【0006】よって、ワイヤソーでは、一対のリールと
加工用ローラとの間のワイヤの走行経路中にダンサーア
ームが設けられ、それらのダンサーアーム上のダンサロ
ーラにワイヤが掛けられている。そして、ワイヤの張力
変動に伴うダンサーアームの回動量がエンコーダで検出
され、その検出結果に基づいて加工用ローラ用モータ及
び一対のリール用モータの回転数が制御されて、ワイヤ
の張力変動が吸収されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ようにダンサーアームを含む張力吸収機構を装備した場
合でも、ワイヤの張力変動を十分に吸収することができ
ず、ワイヤの正転側及び逆転側の加減速送り領域では、
依然としてワイヤに張力変動が発生するのが現状であっ
た。このため、特にワイヤの正転側送り時の加減速送り
領域と逆転側送り時の加減速送り領域とが、加工用ロー
ラ上の同一箇所の環状溝でラップした場合、そのラップ
部分の環状溝が大きく摩耗する。そして、摩耗量の大き
な環状溝の領域が広がると、加工精度が著しく低下する
という問題があった。以下に、その詳細を説明する。
【0008】従来のワイヤソーにおけるワイヤ送り方法
において、例えば、以下の条件が設定されていたとす
る。すなわち、図12及び図13に示すように、加工用
ローラ上でのワイヤの総巻数が441(巻)に設定され
ていたとする。この場合、ワイヤの正転側においては、
定速送り領域の速度V1が600(m/min)、加減速送
り領域の時間t1が6(sec)、定速送り領域の時間T
1が23(sec)に設定されている。さらに、ワイヤの
正転側における加減速送り領域のワイヤ長さl1が30
(m)、定速送り領域のワイヤ長さL1が230(m)
で、加減速送り領域のワイヤ巻数w1が14(巻)、定
速送り領域のワイヤ巻数W1が109(巻)に設定され
ている。
【0009】これに対して、ワイヤの逆転側において
は、定速送り領域の速度V2が600(m/min)、加減
速送り領域の時間t2が6(sec)、定速送り領域の時
間T2が13(sec)に設定されている。また、ワイヤ
の逆転側における加減速送り領域のワイヤ長さl2が3
0(m)、定速送り領域のワイヤ長さL2が130(m)
で、加減速送り領域のワイヤ巻数w2が14(巻)、定
速送り領域のワイヤ巻数W2が62(巻)に設定されて
いる。
【0010】このような設定において、ワイヤ送りが行
われた場合、図12に示すように、1サイクル目の正転
時には、加工用ローラの一端側(図12及び図13の左
側。以下は正転側という)に向かって他端側(図12及
び図13の右側。以下は逆転側という)からワイヤが巻
回送りされる。これにより、加工用ローラ上の逆転側端
部には、加速送り領域w1の14(巻)、定速送り領域
W1の109(巻)及び減速送り領域w1の14(巻)
のワイヤが巻き付けられる。
【0011】次の1サイクル目の逆転時には、加工用ロ
ーラの逆転側に向かって正転側からワイヤが巻回送りさ
れる。これにより、加工用ローラ上の正転側端部には、
加速送り領域w2の14(巻)、定速送り領域W2の6
2(巻)及び減速送り領域w2の14(巻)のワイヤが
巻き付けられる。これとともに、加工用ローラ上の逆転
側端部においては、前記1サイクル目の正転時に巻き付
けられたワイヤが、1サイクル目の逆転巻数分、すなわ
ち14+62+14(巻)分だけ後退(巻き戻し)され
て、加速送り領域w1の14(巻)、及び定速送り領域
W1の余り分33(巻)だけ残される。
【0012】続いて、2サイクル目の正転時には、加工
用ローラ上の逆転側端部に、加速送り領域w1の14
(巻)、定速送り領域W1の109(巻)及び減速送り
領域w1の14(巻)のワイヤが新たに巻き付けられ
る。これにより、前記1サイクル目の逆転時に、加工用
ローラ上の逆転側端部に残されていた加速送り領域w1
の14(巻)、及び定速送り領域W1の余り分33
(巻)のワイヤ部分が、2サイクル目の正転巻数分、す
なわち14+109+14(巻)分だけ正転側に前進さ
れる。また、1サイクル目の逆転時に、加工用ローラ上
の正転側端部に巻き付けられていた加減速送り領域w2
の各14(巻)及び定速送り領域W2の62(巻)のワ
イヤ部分は、正転送りに伴って加工用ローラ上から送り
出される。
【0013】さらに、2サイクル目の逆転時には、加工
用ローラ上の正転側端部に、加速送り領域w2の14
(巻)、定速送り領域W2の62(巻)及び減速送り領
域w2の14(巻)のワイヤが巻き付けられる。これに
より、加工用ローラ上の逆転側端部では、前記2サイク
ル目の正転時に巻き付けられたワイヤが、2サイクル目
の逆転巻数分、すなわち14+62+14(巻)分だけ
後退されて、加速送り領域w1の14(巻)、及び定速
送り領域W1の余り分33(巻)だけ残される。これと
ともに、1サイクル目の正転時における加速送り領域w
1の14(巻)、及び定速送り領域W1の余り分33
(巻)のワイヤ部分も後退されて、加工用ローラ上の逆
転側端部に残される。
【0014】以下、図12及び図13に示すように、3
サイクル目〜6サイクル目においても、前記1サイクル
目及び2サイクル目と同様の正転側及び逆転側の送り動
作が行われる。そして、7サイクル目の正転時には、図
13に示すように、加工用ローラ上の逆転側端部に、加
速送り領域w1の14(巻)、定速送り領域W1の10
9(巻)及び減速送り領域w1の14(巻)のワイヤが
新たに巻き付けられる。また、このワイヤの巻き付け部
分に続いて加工用ローラ上には、6サイクル目〜1サイ
クル目の正転時において残された加速送り領域w1の1
4(巻)、及び定速送り領域W1の余り分33(巻)の
ワイヤ部分が、正転側端部に向かって順に巻き付けられ
ることになる。
【0015】さらに、7サイクル目の逆転時には、加工
用ローラ上の正転側端部に、加速送り領域w2の14
(巻)、定速送り領域W2の62(巻)及び減速送り領
域w2の14(巻)のワイヤが巻き付けられる。また、
このワイヤの巻き付け部分に続いて加工用ローラ上に
は、1サイクル目〜6サイクル目の正転時において残さ
れた加速送り領域w1の14(巻)、及び定速送り領域
W1の余り分33(巻)のワイヤ部分が、逆転側端部に
向かって順に巻き付けられることになる。そして、8サ
イクル目以降は、図13に示すように、前記7サイクル
目の正転側及び逆転側の送り動作が繰り返し行われる。
【0016】このように、ワイヤの送り動作が行われた
場合、図12及び図13に斜線を施して示すように、加
工用ローラ上の長さ方向の中間部分には、ワイヤの正転
側送り時と逆転側送り時との双方における加減速送り領
域のラップ部分が、一定の巻数W3の間隔おきで所定巻
数W4ずつ交互に出現する。すなわち、ワイヤの間隔巻
数W3が37(巻)で、ラップ巻数W4が10(巻)の
ラップ部分が、加工用ローラの長さ方向において周期的
に繰り返し現れることになる。つまり、ワイヤの正転側
移動時においても、逆転側移動時においても、常にワイ
ヤの張力変動部分によって巻回される10(巻)の環状
溝が加工用ローラの長さ方向に一定間隔をおいて出現す
る。
【0017】そして、このワイヤの正転側送り時及び逆
転側送り時の加減速送り領域、前記のようにワイヤに張
力変動が生じるため、両送り時の加減速送り領域の各ラ
ップ部分では、すなわち10(巻)の環状溝では、ワイ
ヤの張力変動が重合されて作用する。このため、加工用
ローラ上の各ラップ部分の環状溝には、所定巻数W4の
10(巻)分ずつ、深溝状の摩耗が発生することになっ
た。そして、このように、10(巻)分の広い幅領域に
おける環状溝が深溝状になるため、ワークに対する加工
精度が著しく低下することになるとともに、加工用ロー
ラの寿命を低下させる原因となった。
【0018】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的
は、ワイヤの送り動作に伴い、加工用ローラ上の中間部
分の環状溝に摩耗が発生するのを抑制することができ
て、加工用ローラの使用寿命を延ばすことができるとと
もに、高精度の加工を行うことができるワイヤソーのワ
イヤ送り方法及び送り装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、複数の加工用ローラ間
に巻回されたワイヤを一方向へ所定の送り量で送った後
に、他方向へ前記一方向の送り量よりも少ない送り量で
送り、これを一送りサイクルとして繰り返すことによ
り、ワイヤを一方向へ前進させるようにしたワイヤ送り
方法において、前記加工用ローラ上でワイヤの一方向送
り時の加減速送り領域と他方向送り時の加減速送り領域
とがラップしないように、ワイヤの送り量を制御するこ
とを特徴とするものである。なお、ここで、「ラップし
ない」とは、連続する正転と逆転との双方において、加
減速送り領域が加工用ローラの長さ方向において一定長
さ領域存在しないことを指す。
【0020】従って、この請求項1に記載の発明によれ
ば、ワイヤの送り動作時に、加工用ローラ上でワイヤの
一方向送り時の加減速送り領域と他方向送り時の加減速
送り領域とが大きくラップするのを回避することができ
る。このため、加工用ローラ上の中間部分において、一
定の間隔おきで所定巻数分の環状溝に摩耗が発生するの
を抑制することができる。よって、加工用ローラの使用
寿命を延ばすことができるとともに、高精度の加工を行
うことができる。
【0021】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記ワイヤの一送りサイクル中で、そ
の一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方
にて、ワイヤの送り量を変化させることを特徴とするも
のである。
【0022】従って、この請求項2に記載の発明によれ
ば、ワイヤの各送りサイクルにおいて、一方向送り時の
ワイヤ送り量と他方向送り時のワイヤ送り量との少なく
ともいずれか一方を変化させることにより、加工用ロー
ラ上で一方向送り時と他方向送り時との加減速送り領域
がラップしないようにすることができる。
【0023】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記ワイヤの送り量を定量ずつ変化さ
せることを特徴とするものである。従って、この請求項
3に記載の発明によれば、一方向送り時と他方向送り時
との少なくともいずれか一方のワイヤ送り量を定量ずつ
変化させることにより、加工用ローラ上で加減速送り領
域のラップ部分が広範囲に発生するのを回避することが
できる。
【0024】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記ワイヤの送り量をランダムに変化
させることを特徴とするものである。従って、この請求
項4に記載の発明によれば、一方向送り時と他方向送り
時との少なくともいずれか一方のワイヤ送り量をランダ
ムに変化させることにより、加工用ローラ上で加減速送
り領域のラップ部分が広範囲に発生するのを回避するこ
とができる。
【0025】請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求
項4のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記
ワイヤの送り量の変化量が予め決められた複数の送りサ
イクル内で合計ゼロとなるように制御することを特徴と
するものである。
【0026】従って、この請求項5に記載の発明によれ
ば、複数の送りサイクル内でワイヤ送り量の変化量が最
終的にゼロに戻されることになり、ワイヤの送り動作に
伴って、ワイヤの送り量が増加または減少方向に変化し
てしまって、加工精度に悪影響を及ぼすおそれを防止す
ることができる。
【0027】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記ワイヤの一送りサイクル中で、そ
の一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方
の送り量を、前記加工用ローラ上での一方向送り時と他
方向送り時との加減速送り領域がラップしないように設
定することを特徴とするものである。
【0028】従って、この請求項6に記載の発明によれ
ば、ワイヤの一送りサイクル中で、その一方向送りと他
方向送りとの少なくともいずれか一方の送り量を任意に
設定することにより、加工用ローラ上で加減速送り領域
のラップ部分が発生するのを回避することができる。
【0029】請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求
項6のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記
各送りサイクルにおけるワイヤの一方向送り時及び他方
向送り時の定速送り領域の速度を一定にすることを特徴
とするものである。
【0030】従って、この請求項7に記載の発明によれ
ば、ワイヤの一方向送り時及び他方向送り時の定速送り
領域の速度を一定に保つことで、所定の加工精度を維持
することができる。
【0031】請求項8に記載のワイヤソーのワイヤ送り
装置に係る発明は、複数の加工用ローラ間に巻回された
ワイヤを送るワイヤ送り手段と、そのワイヤ送り手段を
制御する制御手段とを備え、前記請求項1〜請求項7の
うちのいずれか一項に記載のワイヤ送り方法を行うよう
にしたことを特徴とするものである。
【0032】従って、この請求項8に記載の発明によれ
ば、前記請求項1〜請求項7に記載と同様の作用を得る
ことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下に、この発
明の第1実施形態を、図1〜図4に基づいて説明する。
【0034】図1に示すように、この実施形態のワイヤ
ソーにおいては、3本の加工用ローラ11,12,13
が所定の間隔をおいて配設され、これらの各加工用ロー
ラ11,12,13の外周にはそれぞれ多数の環状溝1
1a,12a,13aが所定ピッチで形成されている。
1本のワイヤ14は、一対のリール16,17に両端が
それぞれ巻き付けられている。そして、両リール16,
17間において、ワイヤ14が加工用ローラ11,1
2,13の環状溝11a,12a,13a間に連続して
巻回されている。
【0035】そして、ワイヤ送り手段としての加工用ロ
ーラ用モータ18及び一対のリール用モータ19,20
の回転により、ワイヤ14が一方向(加工用ローラ1
1,12,13の正転側)へ所定の送り量で送られた後
に、他方向(加工用ローラ11,12,13の逆転側)
へ前記正転側の送り量よりも少ない送り量で送られる。
この正転側送りと逆転側送りとが一送りサイクルとして
繰り返し行われることにより、ワイヤ14が正転側へ前
進されるようになっている。そして、このワイヤ14の
走行状態で、加工用ローラ11,12間のワイヤ14に
ワーク21が押し付けられることにより、ワーク21が
所定の厚さをなすようにスライス状に切断されるように
なっている。
【0036】前記一対のリール19,20と加工用ロー
ラ11,12,13との間のワイヤ14の走行経路中に
はダンサーアーム22,23が設けられ、それらの先端
のダンサローラ22a,23aにはワイヤ14が掛けら
れている。そして、ワイヤ14の走行中に張力変動が発
生したとき、ダンサーアーム22,23が回動され、そ
の回動量に基づいてエンコーダ24,25からワイヤ張
力変動の検出信号が出力されるようになっている。な
お、両ダンサアーム22は、それぞれウェイト22aを
有し、ワイヤ14に対して所定の張力を付与するように
なっている。
【0037】図2に示すように、制御手段としての制御
装置26は、前記エンコーダ24,25からの検出信号
を入力して、その検出信号に応じて加工用ローラ用モー
タ18及び一対のリール用モータ19,20の回転数
(回転速度)を制御する。また、制御装置26は、ワイ
ヤ14の一送りサイクル中の逆転送り時において、メモ
リ27に記憶されたデータに基づいて、加工用ローラ用
モータ18及び一対のリール用モータ19,20の回転
を制御し、逆転側送りにおけるワイヤ14の送り量を定
量ずつ変化させる。これにより、加工用ローラ11,1
2,13上でワイヤ14の正転側送り時の加減速送り領
域と逆転側送り時の加減速送り領域とがラップしないよ
うに制御している。
【0038】すなわち、この実施形態のワイヤ送り方法
では、図3及び図4に示すように、加工用ローラ11,
12,13内でのワイヤの総巻数が441(巻)に設定
されている。そして、ワイヤ14の正転及と逆転とにお
ける巻数の差が49となるように設定されている。この
ため、ワイヤは巻数49分ずつ歩進的に進行する。
【0039】すなわち、ワイヤ14の正転側において
は、従来のワイヤ送り方法と同様に、加速送り領域及び
減速送り領域のワイヤ巻数w1が14(巻)、定速送り
領域のワイヤ巻数W1が109(巻)となるように設定
されている。また、このワイヤ14の正転側における定
速送り領域の速度V1は、例えば600(m/min)等の
一定に保たれるようになっている。
【0040】これに対して、ワイヤ14の逆転側におい
ては、加速送り領域及び減速送り領域のワイヤ巻数w2
が14(巻)に設定されるとともに、定速送り領域のワ
イヤ巻数W2が平均60となるように、58〜60
(巻)の範囲内で定量ずつ変化されるようになってい
る。例えば、図3及び図4に示すように、1サイクル目
には60(巻)、2サイクル目には58(巻)、3サイ
クル目には62(巻)、4サイクル目には59(巻)、
5サイクル目には61(巻)のように変化される。そし
て、この5サイクル分の送り変化が繰り返し行われると
ともに、5サイクル内で平均送り量に対する変化量が合
計ゼロになるよう制御される。さらに、このワイヤ14
の逆転側においても、定速送り領域の速度V2が、例え
ば600(m/min)等の一定に保たれるようになってい
る。
【0041】よって、この設定状態でワイヤ送りを行な
った場合には、前述した図12及び図13に示す従来の
ワイヤ送りの場合とほぼ同様で、加工用ローラ11,1
2,13上に図3及び図4に示すようなワイヤ14の巻
き付け部分が順に形成される。この場合、各サイクルの
逆転側送りにおける定速送り領域のワイヤ巻数W2が5
8〜60(巻)の範囲内で定量ずつ順に変化されるた
め、加工用ローラ11,12,13の逆転側端部に残る
前サイクルの定速送り領域のワイヤ巻数W1の余り部が
33〜37(巻)の範囲で変化する。このため、図3及
び図4に斜線を施して示すように、加工用ローラ11,
12,13上でワイヤ14の正転側送り時の加減速送り
領域と逆転側送り時の加減速送り領域とがラップする部
分の巻数W4が、従来の10(巻)から1〜7(巻)の
範囲に大幅に減少する。従って、正転と逆転とにおける
巻数の差を大きくすれば、ラップ部分が存在しないよう
にすることも可能になる。
【0042】従って、この実施形態によれば、以下のよ
うな効果を得ることができる。 (1) このワイヤソーのワイヤ送り方法においては、
前記ワイヤ14の一送りサイクル中で、その逆転側送り
におけるワイヤ14の送り量を定量ずつ変化させること
により、加工用ローラ11,12,13上でワイヤ14
の正転側送り時の加減速送り領域と逆転側送り時の加減
速送り領域とがラップしないように制御している。
【0043】このため、ワイヤ14の送り動作時に、加
工用ローラ11,12,13上でワイヤ14の正転側送
り時の加減速送り領域と逆転側送り時の加減速送り領域
とが大きくラップするのを回避することができる。この
ため、加工用ローラ11,12,13上の中間部分にお
いて、一定の間隔おきで所定巻数分の環状溝11a,1
2a,13aに摩耗が発生するのを抑制することができ
る。よって、加工用ローラ11,12,13の使用寿命
を延ばすことができるとともに、高精度の加工を行うこ
とができる。
【0044】(2) このワイヤソーのワイヤ送り方法
においては、前記ワイヤ14の送り量の変化量が正転と
逆転との差に対して予め決められた複数の送りサイクル
内でゼロとなるように制御している。このため、複数の
送りサイクル内でワイヤ送り量の前記差に対する変化量
がゼロに戻されることになり、ワイヤ14の送り動作に
伴って、ワイヤ14の送り量が増加または減少方向に変
化することを防止できる。従って、ワイヤ14をその全
長にわたって予め定められた回数だけ正確に使用でき、
ワイヤ14の使用回数が所定回数未満でワイヤ14を無
駄に使用したり、逆に所定回数以上使用されて加工精度
に悪影響を及ぼしたり、断線したりするおそれを防止す
ることができる。
【0045】(3) このワイヤソーのワイヤ送り方法
においては、前記各送りサイクルにおけるワイヤ14の
正転側送り時及び逆転側送り時の定速送り領域の速度V
1,V2を一定にするようになっている。このため、ワ
イヤ14の正転側送り時及び逆転側送り時における定速
送り領域の速度V1,V2の変動に起因して、所定の加
工精度が維持できなくなるようなことを防止できる。
【0046】(第2実施形態)次に、この発明の第2実
施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明
する。
【0047】さて、この第2実施形態のワイヤ送り方法
では、図5及び図6に示すように、加工用ローラ11,
12,13内でのワイヤの総巻数が441(巻)に設定
されている。そして、ワイヤ14の正転側においては、
加速送り領域及び減速送り領域のワイヤ巻数w1が14
(巻)に設定されるとともに、定速送り領域のワイヤ巻
数W1が110〜114(巻)の範囲内で定量ずつ変化
されるようになっている。例えば、図5及び図6に示す
ように、1サイクル目には112(巻)、2サイクル目
には110(巻)、3サイクル目には114(巻)、4
サイクル目には111(巻)、5サイクル目には113
(巻)のように変化される。そして、この5サイクル分
の送り変化が繰り返し行われるとともに、5サイクル内
で変化量が合計ゼロになるよう制御される。
【0048】これに対して、ワイヤ14の逆転側におい
ては、従来のワイヤ送り方法と同様に、加速送り領域及
び減速送り領域のワイヤ巻数w2が14(巻)、定速送
り領域のワイヤ巻数W2が62(巻)となるように設定
されている。そして、ワイヤ14の正転側及び逆転側に
おける定速送り領域の速度V1,V2は、例えば600
(m/min)等の一定に保たれるようになっている。
【0049】よって、この設定状態でワイヤ送りを行な
った場合には、前述した図3及び図4に示す第1実施形
態のワイヤ送りの場合とほぼ同様で、加工用ローラ1
1,12,13上に図5及び図6に示すようなワイヤ1
4の巻き付け部分が順に形成される。この場合、各サイ
クルの正転側送りにおける定速送り領域のワイヤ巻数W
1が110〜114(巻)の範囲内で定量ずつ順に変化
されるため、加工用ローラ11,12,13の逆転側端
部に残る前サイクルの定速送り領域のワイヤ巻数W1の
余り部が34〜38(巻)の範囲で変化する。このた
め、図5及び図6に斜線を施して示すように、加工用ロ
ーラ11,12,13上でワイヤ14の正転側送り時の
加減速送り領域と逆転側送り時の加減速送り領域とがラ
ップする部分の巻数W4が、従来の10(巻)から1〜
7(巻)の範囲に大幅に減少する。従って、この第2実
施形態においても、正転と逆転とにおける巻数の差を大
きくすれば、ラップ部分が存在しないようにすることも
可能になる。
【0050】従って、この第2実施形態によれば、前記
第1実施形態における(1)〜(3)に記載の効果とほ
ぼ同様の効果を得ることができる。 (第3実施形態)次に、この発明の第3実施形態を、前
記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0051】さて、この第3実施形態のワイヤ送り方法
では、図7及び図8に示すように、加工用ローラ11,
12,13内でのワイヤの総巻数が441(巻)に設定
されている。そして、ワイヤ14の正転側においては、
従来のワイヤ送り方法と同様に、加速送り領域及び減速
送り領域のワイヤ巻数w1が14(巻)、定速送り領域
のワイヤ巻数W1が109(巻)となるように設定され
ている。
【0052】これに対して、ワイヤ14の逆転側におい
ては、加速送り領域及び減速送り領域のワイヤ巻数w2
が従来方法と同様の14(巻)に設定されるとともに、
定速送り領域のワイヤ巻数W2が従来方法の62(巻)
から58(巻)に変更して設定されている。そして、こ
のワイヤ14の正転側及び逆転側におけるワイヤ巻数W
1,W2の設定によって、加工用ローラ11,12,1
3上での正転側送り時と逆転側送り時との加減速送り領
域がラップしないようになっている。
【0053】すなわち、この設定状態でワイヤ送りを行
なった場合には、前述した図12及び図13に示す従来
のワイヤ送りの場合とほぼ同様で、加工用ローラ11,
12,13上に図7及び図8に示すようなワイヤ14の
巻き付け部分が順に形成される。この場合、各サイクル
のワイヤ逆転側送りにおける定速送り領域のワイヤ巻数
W2が58(巻)に変更して設定されているため、図8
に斜線を施して示すように、ワイヤ14の正転側送り時
と逆転側送り時との加減速送り領域のラップ部分が、加
工用ローラ11,12,13の正転側端部のみに限定し
て出現することになる。そして、加工用ローラ11,1
2,13の端部は、ワーク切断にほとんど関与しないた
め、環状溝11a,12a,13aの摩耗量が多くなっ
ても、加工上問題は生じない。
【0054】従って、この第3実施形態によれば、前記
第1実施形態における(1)及び(3)に記載の効果に
加えて、以下のような効果を得ることができる。 (4) このワイヤソーのワイヤ送り方法においては、
前記加工用ローラ11,12,13上での正転側送り時
と逆転側送り時との加減速送り領域がラップしないよう
に、ワイヤ14の一送りサイクル中で、その逆転側の送
り量を任意に変更して設定している。このため、簡単な
制御によって、加工用ローラ11,12,13上で加減
速送り領域のラップ部分が発生するのを回避することが
できる。
【0055】(第4実施形態)次に、この発明の第4実
施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明
する。
【0056】さて、この第4実施形態のワイヤ送り方法
では、図9及び図11に示すように、加工用ローラ1
1,12,13内でのワイヤの総巻数が441(巻)に
設定されている。そして、ワイヤ14の正転側において
は、加速送り領域及び減速送り領域のワイヤ巻数w1が
従来方法と同様の14(巻)に設定されるとともに、定
速送り領域のワイヤ巻数W1が従来方法の109(巻)
から114(巻)に変更して設定されている。
【0057】これに対して、ワイヤ14の逆転側におい
ては、従来のワイヤ送り方法と同様に、加速送り領域及
び減速送り領域のワイヤ巻数w2が14(巻)、定速送
り領域のワイヤ巻数W2が62(巻)となるように設定
されている。そして、このワイヤ14の正転側及び逆転
側におけるワイヤ巻数W1,W2の設定によって、加工
用ローラ11,12,13上での正転側送り時と逆転側
送り時との加減速送り領域がラップしないようになって
いる。
【0058】すなわち、この設定状態でワイヤ送りを行
なった場合には、前述した図7及び図8に示す第3実施
形態の場合とほぼ同様で、加工用ローラ11,12,1
3上に図9及び図10に示すようなワイヤ14の巻き付
け部分が順に形成される。この場合、各サイクルのワイ
ヤ正転側送りにおける定速送り領域のワイヤ巻数W1が
114(巻)に変更して設定されているため、図10に
斜線を施して示すように、ワイヤ14の正転側送り時と
逆転側送り時との加減速送り領域のラップ部分が、加工
用ローラ11,12,13の正転側端部のみに限定して
僅かに出現することになる。そして、前記第3の実施形
態と同様に、加工用ローラ11,12,13の端部は、
ワーク切断にほとんど関与しないため、環状溝11a,
12a,13aの摩耗量が多くなっても、加工上問題は
生じない。
【0059】従って、この第4実施形態によれば、前記
各実施形態における(1)、(3)及び(4)に記載の
効果とほぼ同様の効果を得ることができる。 (変更例)なお、この実施形態は、次のように変更して
具体化することも可能である。
【0060】・ 前記第1及び第2実施形態では、ワイ
ヤ14の逆転側送り時または正転側送り時における定速
送り領域のワイヤ巻数W2,W1を定量ずつ変化させて
いるが、このワイヤ巻数W2,W1をランダムに変化さ
せるようにしてもよい。
【0061】・ 前記第1及び第2実施形態では、ワイ
ヤ14の正転側送り時と逆転側送り時とのいずれか一方
における定速送り領域のワイヤ巻数W1またはW2を定
量ずつ変化させているが、各サイクルにおいて正転側送
り時及び逆転側送り時におけるワイヤ巻数W1,W2を
同時に変化させるようにしてもよい。
【0062】・ 前記第1及び第2実施形態では、ワイ
ヤ14の正転側または逆転側における定速送り領域のワ
イヤ巻数W1,W2を変化させているが、加減速送り領
域のワイヤ巻数w1,w2を変化させるようにしてもよ
い。
【0063】・ 前記第3及び第4実施形態では、ワイ
ヤ14の正転側送り時と逆転側送り時とのいずれか一方
における定速送り領域のワイヤ巻数W1またはW2を従
来方法の場合と変更して設定しているが、正転側送り時
及び逆転側送り時におけるワイヤ巻数W1,W2を同時
に従来方法の場合と変更して設定してもよい。
【0064】・ 前記第3及び第4実施形態では、ワイ
ヤ14の正転側または逆転側における定速送り領域のワ
イヤ巻数W1,W2を従来方法の場合と変更して設定し
ているが、加減速送り領域のワイヤ巻数w1,w2を従
来方法の場合と変更して設定するようにしてもよい。
【0065】・ 前記各実施形態では、ワイヤ14の正
転側送り時及び逆転側送り時における速度V1,V2を
一定に保つようにしているが、この送り速度V1,V2
を変更して、ワイヤ14の送り量を変化させるようにし
てもよい。
【0066】以上のように構成した場合でも、前記実施
形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0067】
【発明の効果】以上、実施形態で例示したように、この
発明においては、ワイヤの送り動作時に、加工用ローラ
上でワイヤの一方向送り時の加減速送り領域と他方向送
り時の加減速送り領域とが大きくラップするのを回避す
ることができる。このため、加工用ローラ上の中間部分
において、一定の間隔おきで所定巻数分の環状溝に異常
摩耗が発生するのを抑制することができ、加工用ローラ
の使用寿命を延ばすことができるとともに、高精度の加
工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のワイヤソーを示す概略構成
図。
【図2】 図1のワイヤソーの回路構成を示すブロック
図。
【図3】 第1実施形態のワイヤ送り方法を示す説明
図。
【図4】 同じく第1実施形態のワイヤ送り方法を示す
説明図。
【図5】 第2実施形態のワイヤ送り方法を示す説明
図。
【図6】 同じく第2実施形態のワイヤ送り方法を示す
説明図。
【図7】 第3実施形態のワイヤ送り方法を示す説明
図。
【図8】 同じく第3実施形態のワイヤ送り方法を示す
説明図。
【図9】 第4実施形態のワイヤ送り方法を示す説明
図。
【図10】 同じく第4実施形態のワイヤ送り方法を示
す説明図。
【図11】 従来のワイヤ送り方法を示す説明図。
【図12】 同じく従来のワイヤ送り方法を示す説明
図。
【図13】 同じく従来のワイヤ送り方法を示す説明
図。
【符号の説明】
11,12,13…加工用ローラ、14…ワイヤ、1
6,17…リール、18…ワイヤ送り手段としての加工
用ローラ用モータ、19,20…ワイヤ送り手段として
のリール用モータ、26…制御手段としての制御装置、
W1,W2…定速送り領域のワイヤ巻数、V1,V2…
定速送り領域のワイヤ速度。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の加工用ローラ間に巻回されたワイ
    ヤを一方向へ所定の送り量で送った後に、他方向へ前記
    一方向の送り量よりも少ない送り量で送り、これを一送
    りサイクルとして繰り返すことにより、ワイヤを一方向
    へ前進させるようにしたワイヤ送り方法において、 前記加工用ローラ上でワイヤの一方向送り時の加減速送
    り領域と他方向送り時の加減速送り領域とがラップしな
    いように、ワイヤの送り量を制御することを特徴とする
    ワイヤソーのワイヤ送り方法。
  2. 【請求項2】 前記ワイヤの一送りサイクル中で、その
    一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方に
    て、ワイヤの送り量を変化させることを特徴とする請求
    項1に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
  3. 【請求項3】 前記ワイヤの送り量を定量ずつ変化させ
    ることを特徴とする請求項2に記載のワイヤソーのワイ
    ヤ送り方法。
  4. 【請求項4】 前記ワイヤの送り量をランダムに変化さ
    せることを特徴とする請求項2に記載のワイヤソーのワ
    イヤ送り方法。
  5. 【請求項5】 前記ワイヤの送り量の変化量が予め決め
    られた複数の送りサイクル内で合計ゼロとなるように制
    御することを特徴とする請求項2〜請求項4のうちのい
    ずれか一項に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
  6. 【請求項6】 前記ワイヤの一送りサイクル中で、その
    一方向送りと他方向送りとの少なくともいずれか一方の
    送り量を、前記加工用ローラ上での一方向送り時と他方
    向送り時との加減速送り領域がラップしないように設定
    することを特徴とする請求項1に記載のワイヤソーのワ
    イヤ送り方法。
  7. 【請求項7】 前記各送りサイクルにおけるワイヤの一
    方向送り時及び他方向送り時の定速送り領域の速度を一
    定にすることを特徴とする請求項2〜請求項6のうちの
    いずれか一項に記載のワイヤソーのワイヤ送り方法。
  8. 【請求項8】 複数の加工用ローラ間に巻回されたワイ
    ヤを送るワイヤ送り手段と、そのワイヤ送り手段を制御
    する制御手段とを備え、前記請求項1〜請求項7のうち
    のいずれか一項に記載のワイヤ送り方法を行うようにし
    たことを特徴とするワイヤソーのワイヤ送り装置。
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