JP6908386B2 - ワイヤソー及びワイヤによるワークの切断加工方法 - Google Patents

ワイヤソー及びワイヤによるワークの切断加工方法 Download PDF

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Description

本発明は、セラミックや半導体材料などの脆性材料よりなるワークを砥粒固定構造のワイヤによってワークを切断加工するようにしたワイヤソー及びワイヤによるワークの切断加工方法に関するものである。
ワイヤソーにおいは、ワイヤがボビンから繰り出されたり、ボビンに巻き取られたりすることが繰り返されて、そのワイヤによりワークが切断加工される。この場合、ワイヤが前記砥粒固定構造のものである場合、ボビン上においてワイヤの固定砥粒が同ワイヤの隣接部分に接触して、固定砥粒が脱落したり、ワイヤの素線が傷付いたりするおそれがある。
このような問題に対処するために、特許文献1及び特許文献2に開示された技術が提案されている。
特許文献1に開示された技術においては、固定砥粒を有するワイヤの平均直径をDとし、そのワイヤがボビン上に巻き取りピッチPで巻き取られるが、この場合、D<P<2Dの関係を満たすようにしている。従って、ワイヤの巻き取りピッチPがワイヤの平均直径Dより大きいため、ワイヤがその隣接部分に強く擦れることを防止できて、砥粒脱落などを防止できるとしている。
特許文献2においては、平均直径Dのワイヤの巻き取り間隔をPとして、2.3D<P<4Dの関係を満たすように、ワイヤがボビンに巻き取られ、これによってワイヤの巻き崩れが低減されて、ワイヤ断線などの損傷を低減できるとしている。
特開2005−186202号公報 特開2010−194677号公報
特許文献1及び特許文献2においては、ワイヤの巻き取りピッチをワイヤの直径より大きくして、ワイヤ間に間隔を設けることにより、ワイヤどうしの接触を回避して、砥粒がワイヤの隣接部分に影響を与えないことを意図したものである。しかしながら、ワイヤは、同一部分が複数回切断使用されるものであるため、その切断使用によって多くの砥粒が脱落するだけではなく、ワイヤ素線も磨滅して細くなる。このため、ワイヤの多数回切断使用された部分がボビンに巻き取られると、巻き取りピッチが広いことも相俟って、巻き取られたワイヤ間の間隔が大きくなり、その間隔内に上層部分のワイヤが入り込んでしまう事態が生じる。このような事態になると、前記間隔内に入り込んだワイヤの砥粒によって前記の砥粒脱落やワイヤ損傷などが生じたりするだけではなく、ワイヤの繰り出しにともない前記間隔内のワイヤが間隔内から引き出される際にワイヤの張力が大きく変動して、加工精度に悪影響を与えるおそれもある。
また、特許文献1及び特許文献2においては、ワイヤをその平均直径より大きなピッチでボビンに巻き取るものであるため、巻き取られた状態のワイヤの貯留体積が過大になる。従って、ワイヤが巻き取られるボビンとして、過大な貯留体積に対応するための大径のものや軸方向長さの長いものが必要となる。このため、ワイヤソーの大形化を招いたり、ワイヤソーに対するボビンの脱着に労を要したり、あるいはボビンの運搬や保管に不便であったりする問題が生じる。
本発明の目的は、ワイヤの使用済み部分をボビンに対して適切に巻き取ることができるようにしたワイヤソーを提供することにある。
上記の目的を達成するために、ワイヤソーに関する本発明においては、一対のボビン上に巻き取られたワーク切断加工用のワイヤが架設されて周回される複数の加工用ローラと、前記ボビンの軸線方向に沿って往復動されて、そのボビンに対するワイヤの巻き取り及び繰り出しを案内するトラバーサとを備え、前記加工用ローラ及びボビンの往復回転にともなってワイヤの往復走行が繰り返されて、加工用ローラ間の位置においてワイヤによりワークに切断加工が施されるようにしたワイヤソーにおいて、ワイヤの使用済み部分が他の部分より狭いピッチで一方のボビンに巻き取られるように、前記トラバーサの動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
また、ワイヤによるワーク切断加工方法に係る発明においては、第1ボビン上の砥粒固定構造のワイヤを繰り出してワーク切断加工用のワイヤを複数の加工用ローラ間に架設状態で周回させて、第2ボビンに巻き取り、その状態で、前記加工用ローラ及び前記両ボビンを往復回転させることにより、前記ワイヤを複数回往復走行させてワークを切断加工するとともに、切断加工終了後のワイヤの使用済み部分を第2ボビンに巻き取るワイヤによるワーク切断加工方法において、前記使用済み部分を他の部分より狭いピッチで前記第2ボビンに巻き取ることを特徴とする。
本発明においては、加工用ローラの往復回転により、ワイヤが複数回往復走行されて、ワークに対する切断加工が実行される。そして、ワイヤの切断加工終了後の使用済み部分が他の部分より狭いピッチで前記第2ボビンに巻き取られる。従って、ワイヤの使用済み部分以外の他の部分(以下、使用予定部分という)が使用済み部分に食い込んで、ワイヤから砥粒が脱落したり、ボビンから繰り出されるときにワイヤ張力が大きく変動したりすることを防止できる。また、ワイヤの使用予定部分の巻き取りピッチが広くなるため、同使用予定部分どうしの接触を少なくできて、砥粒脱落やワイヤ損傷を少なくできる。以上のように、ワイヤの使用済み部分をボビンに対して適切に巻き取ることができて、ワークを効率よく高精度で切断加工することが可能になる。また、ワイヤの使用済み部分をボビンに対して高密度で巻き取ることができるため、ボビンとして巻き取り部が小さい小形のものを用いることができる。
本発明によれば、ワイヤの使用済み部分をボビンに対して適切に巻き取ることができるという効果を発揮する。
実施形態のワイヤソーの簡略図。 電気的構成を示すブロック図。 ワイヤを第2ボビンに巻き取った状態を示す簡略断面図。 ワイヤの往復動作を示すタイムチャート。 ワイヤの往行のストローク長及び復行ストローク長と使用済み部分との関係を示す線図。 第1実施形態の動作を示すフローチャート。 第2実施形態の動作を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態を図1〜図6の図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態のワイヤソーにおいては、ワーク加工用のワイヤ10が巻き取られる第1ボビン11及び第2ボビン12がワイヤソーの図示しないフレームに回転可能に支持される。第1ボビン11及び第2ボビン12は、それぞれボビン回転用モータ13,14によって正逆方向に回転される。このボビン回転用モータ13,14は、図2に示す制御装置41の制御のもとに作動される。そして、これらのボビン11,12が所定の時間間隔で同時に、かつ同方向に往復回転されて、両ボビン11,12間においてワイヤ10が往復走行される。
図3に示すように、ワイヤ10は砥粒固定構造のものであり、ワイヤ10の外周には砥粒101が結合剤102によって固定されている。
図1に示すように、前記両ボビン11,12間の位置においてワイヤソーのフレーム(図示しない)には、複数(実施形態では一対)の加工用ローラ15が相互間隔をおいて回転可能に支持されている。両加工用ローラ15の外周面には複数の環状溝(図示しない)が所定のピッチで形成され、その加工用ローラ15の環状溝間に前記ワイヤ10が架設されて両加工用ローラ15間において周回されている。そして、前記制御装置41の制御のもとに作動される加工用ローラ回転モータ16により、両加工用ローラ15が図1に示す前記第1,第2ボビン11,12の往復回転と同期して所定の時間間隔で往復回転される。このため、両ボビン11,12に対するワイヤ10の巻き取りと、両ボビン11,12からのワイヤ10の繰り出しとが所定間隔で交互に行なわれ、ワイヤ10が加工用ローラ15間における周回状態で往復移動される。前記制御装置41は、加工用ローラ回転モータ16の回転量をカウントし、その積算回転量に基づいてワイヤ10の走行量を認識する。
前記両加工用ローラ15間のワイヤ10の上方には図示しないサドル17が昇降可能に配置され、そのサドル17の下面にはワーク200が支持板201に貼着した状態で着脱可能に装着される。そして、サドル17の下降によりワーク200が走行するワイヤ10に押し付けられて、そのワーク200に対してワイヤ10によって切断加工が施され、ワーク200から多数のウェーハ(図示しない)が同時に切り出される。
この場合、図2に示すワイヤソー全体の作動を制御するための制御装置41の作用により、図4及び図5に示すように、ワイヤ10の往復動において、往行のストローク長αが復行のストローク長βより長くなるように設定される。従って、ワイヤ10は往復走行されるものの、トータルとして、ストローク長αとストローク長βとの差分γずつ一方向に送られる。例えば、往行のストローク長αが1000m(メートル)で、復行のストローク長βが950mの場合、ワイヤ10は、1往復ごとに差分γである50mずつ送られる。従って、このような場合、ワイヤ10は各部分が20回ずつ切断加工に使用される。
前記第1,第2ボビン11,12の近傍位置には、それぞれトラバーサ18,19がボビン11,12の軸線方向に沿って往復動可能に配置されている。各トラバーサ18,19には、ボビン11,12に対するワイヤ10の巻き取り及び繰り出しを案内するためのトラバースローラ20,21が回転可能に支持されている。そして、前記ワイヤ10の走行時には、制御装置41の制御を受けるトラバースモータ22,23の正逆回転により、トラバーサ18,19が往復動されて、トラバースローラ20,21のトラバース動作が行なわれる。このため、トラバースローラ20,21によりボビン11,12に対するワイヤ10の巻き取り及び繰り出しが案内される。従って、トラバースローラ20,21のトラバース速度が高速であれば、ボビン11,12に対するワイヤ10の巻き取りが低密度になり、トラバース速度が低速であれば、ボビン11,12に対するワイヤ10の巻き取りが高密度になる。
前記両加工用ローラ15とトラバーサ18,19との間においてフレームには、ダンサ機構24,25が支持されている。各ダンサ機構24,25には、ワイヤ10が周回されるダンサローラ26,27が回転可能に支持されている。各ダンサ機構24,25には、制御装置41の制御を受けるダンサモータ28,29が連結されている。そして、ダンサモータ28,29の作動により、ダンサローラ26,27を介して、ワイヤ10に張力が付与されるとともに、その張力の強弱が調節される。ダンサ機構24,25には、ワイヤ10の張力を検出するためのロードセルなどからなる圧力センサ30,31が設けられている。この圧力センサ30,31からワイヤ張力を示す検出データが制御装置41に入力されてワイヤ張力が適正値に調節されるとともに、第1,第2ボビン11,12のモータ16の回転が制御されて、ボビン11,12の回転速度が調節される。その結果、ボビン径や巻き取り径の大小に関わらず、ワイヤ10が一定速度で走行される。
各ダンサローラ26,27と両加工用ローラ15との間において加工用ローラ15の近傍位置には、ワイヤ10の走行をガイドするためのガイドローラ32が回転可能に配置されている。
次に、本実施形態のワイヤソーの作用を説明する。ワイヤソーは制御装置41の制御によって動作される。
ワーク200の切断加工時には、ワイヤ10の往復走行にともない、トラバースモータ22,23の駆動により、トラバーサ18,19がボビン11,12の軸線に沿ってトラバース動作される。このため、ボビン11,12に対するワイヤ10の巻き取りが設定ピッチとなるように制御されるとともに、ボビン12,11からのワイヤ10の繰り出しが円滑になるように、同ワイヤ10が案内される。この場合、ダンサ機構24によってワイヤ10に対して適度の張力が付与される。
そして、前記のように、ワイヤ10は、ワーク200の切断加工の進行にともない、往行ストローク長αと復行ストローク長βとの差分γずつ送られて、全体が複数回使用される。そして、本実施形態においては、制御装置41の作用により、複数回使用された差分γの長さの使用済み部分が第2ボビン12に対して狭いピッチで、かつ高張力で巻き取られる。この使用済み部分とは、あらかじめ定められた複数の使用回数切断加工に使用された部分であって、第2ボビン12に巻き取られた後は切断加工に使用されない部分を示す。
以下に、制御装置41の制御のもとに進行する前記巻き取り動作を図6に示すフローチャートに従って説明する。
本実施形態においては、ワーク加工前において未使用ワイヤ10は第1ボビン11に巻き取られ、ワーク加工後における使用済みワイヤ10は第2ボビン12に巻き取られる。そして、図6に示すフローチャートは、第2ボビン12,第2ボビン12側のトラバーサ19及び第2ボビン12側のダンサ機構25の動作プログラムを示すものである。
図6に示すように、ステップ(以下、Sという)1において、ワイヤ10の往行が開始される。この往行開始にともない、S2においてダンサ機構25によるワイヤ10の張力が高めに設定される。また、これと同時に、S3において、ダンサ機構25による張力付与がダンサローラ27と第2ボビン12との間のワイヤ10全体に伝播するように、つまり、トラバーサ19のローラ21が張力付与の伝播を阻害しないように、ローラ21が一時的(例えば、1秒未満でよい)にワイヤ10から離間して、原位置に復帰する。S4においては、トラバーサ19の移動速度が低速に設定される。従って、ワイヤ10の往行にともない、ワイヤ10が第2ボビン12に対して高張力で、かつ狭いピッチで巻付けられる。本実施形態においては、S1〜S4において、ワイヤ10はその直径と等しいピッチで巻き取られる。
そして、S5において、加工用ローラ15の積算回転量のデータに基づき、ワイヤ10の差分γの長さの部分の巻き取りが終了したか否かが判断され、終了していない場合は、S1に戻る。ここで、前記往行の先頭部分における差分γの長さは、往行ストローク長αと復行ストローク長βとの差であって、ワイヤ10の1往復移動における送り長に相当するため、前記のように、第2ボビン12に巻き取られた後は、繰り出されることはなく、使用済み部分となり、切断加工に使用されることはない。
S5の判断において、第2ボビン12に対する使用済み部分の巻き取りが終了したと判断された場合は、S6において、ダンサ機構25によるワイヤ10の張力が緩められ、S7においてトラバーサ19のトラバース速度が高速に設定される。この状態で、ワイヤ10の往行が継続されるため、ワイヤ10の使用予定部分は、第2ボビン12に対して広いピッチで、かつ低張力で巻き取られる。この使用予定部分は、あらかじめ定められた使用回数に達していない部分を指す。ただし、ワイヤ10の切断開始側の最初の往行ストローク長α部分において、後端に位置する差分γに相当する部分を除き、他の部分はあらかじめ定められた使用回数には達しないが、使用予定部分ではなく、使用済み部分となる。
引き続き、S8において、往行ストローク長α分の往行が終了したと判断された場合は、S9において、ワイヤ10が復行に切り換えられるとともに、S10においてワイヤ10が低張力に設定され、S11においてトラバーサ19が高速に設定される。従って、第2ボビン12上において広いピッチで巻き取られたワイヤ10が円滑に無理なく繰り出される。そして、S12において、復行ストローク長β分の復行が終了したと判断された場合は、S13においてワーク200の切断加工が終了したか否かが判断され、切断加工が終了していない場合は、S1に戻る。
このようにして、ワイヤ10の使用済み部分が第2ボビン12に対して高密度で巻き取られるため、使用予定部分のワイヤ10が使用済み部分のワイヤ10間に入り込むことを防止できる。なお、使用予定部分の広いピッチの巻き取りが第2ボビン12の端部において折り返されて、同部分の上にさらに巻き取られて重ねられることもあるが、この場合は、広いピッチの巻き取り部分は1層しかないため、問題はほとんど生じない。
なお、第1ボビン11においては、ワイヤ10の巻き取り及び繰り出しが低張力で、かつ高速トラバースで行なわれる。従って、第1ボビン11においては、ワイヤ10が低張力で、かつ広いピッチで巻き取られるとともに、そのピッチに対応したトラバース速度で繰り出される。
従って、本実施形態においては、以下の効果がある。
(1)ワイヤ10の使用済み部分が第2ボビン12に対してワイヤ10の直径と等しい狭いピッチで高密度に巻き取られる。このため、ワイヤ10の使用予定部分がボビンに対する巻き取りによって使用済み部分の間に入り込んだり、繰り出しにともなって使用済み部分のワイヤ間から抜け出したりすることを回避できる。従って、ワイヤ10どうしの接触による使用予定部分の砥粒脱落やワイヤ損傷を回避できるとともに、ワイヤ10の繰り出しにともなう大きな張力変動を防止できて、ワーク200を高効率で能率よく切断加工できる。
(2)ワイヤ10の使用済み部分が第2ボビン12に狭いピッチで巻き取られるだけではなく、高張力で巻き取られるため、使用予定部分が使用済み部分の上に巻き取られても、使用予定部分が使用済み部分のワイヤ10間に入り込むことをより確実に回避できる。従って、ワーク200の切断加工に対する悪影響を回避して、高精度加工を得ることができる。
(3)第2ボビン12には使用済み部分が狭いピッチで巻付けられるため、ワイヤ10がその全長にわたって第2ボビン12に巻き取られた状態においても、ワイヤ10の貯留体積が大きくなることを避けることができる。従って、図1に示すように、第2ボビン12は第1ボビン11と比較して、巻き取り部の軸方向長さ及び径のうちの少なくとも一方の寸法が小さなものでよい。このため、第2ボビン12を小形,軽量に形成できて、第2ボビン12のワイヤソーに対する脱着が容易になるとともに、第2ボビン12の運搬,保管などに便利である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を図7に基づいて説明する。
この第2実施形態においては、ワイヤ10の往行のストローク長αと復行のストローク長βとが等しい。そして、ワイヤ10の往復が所定回数に達したら、ストローク長分だけ、使用済み部分として第2ボビン12に巻き取られる。
すなわち、S21においてストローク長αの往行が実行され、S22においてストローク長βの復行が実行される。そして、S23において、往復回数が所定回数に達したことが判断されると、S24において、さらにストローク長αの往行が実行される。このとき、S25においてワイヤ張力が高めに設定され、S26においてトラバーサ19のローラ21がワイヤ10から一時的に離間され、S27においてトラバーサ19の速度が低速に切り換えられる。このため、ワイヤ10が、その直径と等しいピッチで、かつ高張力で第2ボビン12に巻き取られる。
従って、前記のように、ワイヤ10は複数回の往復走行後に、ストローク長分の使用済み部分が第2ボビン12に巻き取られる。その後、プログラムはS28の判断を経て、S21に戻る。
よって、第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は前記第1,第2実施形態に限定されるものではなく、以下の態様で具体化することも可能である。
・前記第1,第2実施形態では、使用済み部分がワイヤ10の直径と等しいピッチで巻き取られるようにしたが、使用済み部分の巻き取りピッチを、例えばワイヤ10の直径の1.1倍程度にして、使用予定部分の巻き取りピッチを1.1倍を越えるピッチとすること。要するに、使用済み部分を使用予定部分より小さな巻き取りピッチで巻き取るようにすること。
・ワイヤ10の使用済み部分を巻き取る場合、ワイヤ10の張力をそれ以前の張力と同じ張力とすること。つまり、使用済み部分の巻き取りを使用予定部分の巻き取りと同じ張力で実行すること。
10…ワイヤ、11…第1ボビン、12…第2ボビン、15…加工用ローラ、18…トラバーサ、19…トラバーサ、24…ダンサ機構、25…ダンサ機構、41…制御装置、α…往行ストローク長、β…復行ストローク長。

Claims (5)

  1. 一対のボビン上に巻き取られたワーク切断加工用のワイヤが架設されて周回される複数の加工用ローラと、前記ボビンの軸線方向に沿って往復動されて、そのボビンに対するワイヤの巻き取り及び繰り出しを案内するトラバーサとを備え、前記加工用ローラ及びボビンの往復回転にともなってワイヤの往復走行が繰り返されて、加工用ローラ間の位置においてワイヤによりワークに切断加工が施されるようにしたワイヤソーにおいて、
    ワイヤの使用済み部分が他の部分より狭いピッチで一方のボビンに巻き取られるように、前記トラバーサの動作を制御する制御手段を備え
    前記トラバーサと前記加工用ローラとに間において前記ワイヤに対して張力を付与するためのダンサ機構を備え、前記制御手段は、前記ワイヤの使用済み部分が他の部分より高い張力で前記一方のボビンに巻き取られるように前記ダンサ機構の動作を制御するものであるワイヤソー。
  2. 前記制御手段は、前記一方のボビンに対して前記ワイヤがその直径と等しいピッチで巻き取られるように前記トラバーサの動作を制御するものである請求項1に記載のワイヤソー。
  3. 前記制御手段は、前記ワイヤの1往復当たりの往行ストローク長が復行ストローク長より長くなるようにワイヤ送りを制御するものである請求項1または2に記載のワイヤソー。
  4. 前記制御手段は、ワイヤの使用済み部分の巻き取り開始時に、前記ダンサ機構の動作による高張力付与作用が前記トラバーサと前記一方のボビンとの間の部分のワイヤに伝播されるように前記トラバーサの作用を一時的に低下させるものである請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイヤソー。
  5. 第1ボビン上の砥粒固定構造のワイヤを繰り出して複数の加工用ローラ間に架設状態で周回させて、第2ボビンに巻き取り、その状態で、前記加工用ローラ及び前記両ボビンを往復回転させることにより、前記ワイヤを複数回往復走行させてワークを切断加工するとともに、切断加工終了後のワイヤの使用済み部分を前記第2ボビンに巻き取るワイヤによるワークの切断加工方法において、
    制御手段が、前記ワイヤに対して張力を付与するダンサ機構の動作と、前記両ボビンに対するワイヤの巻き取り及び繰り出しを案内するトラバーサの動作を制御することで、前記使用済み部分を他の部分より高い張力で、かつ狭いピッチで前記第2ボビンに巻き取るワイヤによるワークの切断加工方法。
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