JP2023089451A - ワークの切断方法及びワイヤソー - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できる固定砥粒ワイヤによるワークの切断方法、及びワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できるワイヤソーを提供すること。【解決手段】ワイヤソーによるワーク切断方法であって、第一の円柱形ワークを固定砥粒ワイヤで切断する工程と、第一の円柱形ワークを切断する工程の終了後に、第一の円柱形ワークの切断に用いた固定砥粒ワイヤの一部を、第二のボビンから第一のボビンに向かって巻き戻す工程と、巻き戻す工程の後に、第二の円柱形ワークを固定砥粒ワイヤで切断する工程とを含み、第二の円柱形ワークを切断する工程では、固定砥粒ワイヤの巻き戻した部分を第一のボビンから第二のボビンに向かう方向に送りながら第二の円柱形ワークの切断を開始するワーク切断方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤソーを使用したワークの切断方法、及びワイヤソーに関する。
従来、シリコンインゴットや化合物半導体インゴットなどからウェーハを切り出す手段として、ワイヤソーが知られている。このワイヤソーでは、複数のローラの周囲に切断用ワイヤが多数巻き掛けられることによりワイヤ列が形成されており、その切断用ワイヤが軸方向に往復駆動され、かつ、スラリが適宜供給されながら前記ワイヤ列に対してワークが切り込み送りされることにより、このワークが各ワイヤの位置で同時に切断されるようにしたものである(特許文献1参照)。
ここで、図4に、従来の一般的なワイヤソーの一例の概要を示す。図4に示すように、このワイヤソー101’は、主に、ワークwを切断するためのワイヤ102’(高張力鋼線)、ワイヤ102’を巻掛けた溝付きローラ103、ワイヤ102’の張力を調整する張力調整機構104、切断されるワークwを下方へ送り出す機構105、切断時にスラリを供給する機構106’で構成されている。
ワイヤ102’は、一方のワイヤリールである第一のボビン107から繰り出され、トラバーサ108、張力調整機構104、プーリー109を経て、溝付きローラ103に300~500回程度巻掛けられた後、プーリー109’、もう一方の張力調整機構104’、トラバーサ108’を経て、もう一方のワイヤリールである第二のボビン107’に巻き取られている。
また、溝付きローラ103は、鉄鋼製円筒の周囲にポリウレタン樹脂を圧入し、その表面に略一定のピッチで溝を切ったローラであり、巻掛けられたワイヤ102’が溝付きローラ駆動モータ110によって、一方向あるいは、予め定められた周期で往復方向に駆動できるようになっている。
第一のボビン107及び第二のボビン107’は、ワイヤリール駆動モータ111及び111’によって回転駆動され、溝付きローラ駆動モータ110の速度とワイヤリール駆動モータ111及び111’の速度とをそれぞれ制御することにより、ワイヤ102’にかかる張力を調整することが出来る。
また、図4のワークwを下方へ送り出す機構105は、図5のように、ワーク保持部112及びワークプレート113から構成されるワーク保持手段114を有しており、ワークプレート113には、ワークwに貼り付けられた接合部材(ビーム)120を介してワークwが接着される。
ワークw切断時には、ワークwを下方へ送り出す機構105によってワークWは保持されつつ相対的に押し下げられ、溝付ローラ103に巻きかけられたワイヤ102’からなるワイヤ列に対して送り出される。
このようなワイヤソー101’を用い、ワイヤ102’に張力調整機構104及び104’を用いて適当な張力をかけて、ワイヤリール駆動用モータ111及び111’によりワイヤ102’を図5に示す往復方向に走行させながら、スラリ供給機構106’から供給されたスラリを供給し、ワークwを下方へ送り出す機構105でワークwを図5に示すワーク送り方向に切り込み送りすることでワークを切断する。
一方、砥粒を含むスラリを使用せず、代わりにダイヤモンド砥粒等をワイヤの表面に固着した固定砥粒ワイヤを使用して、ワークを切断する方法も知られており、直径150mm程度以下の小直径インゴットの切断には一部で実用化している。
この固定砥粒ワイヤによる切断では、図4に示したワイヤソーの鋼線ワイヤの代わりに固定砥粒ワイヤを装着し、スラリを砥粒が含まれない冷却水などのクーラントに変えることで、一般的なワイヤソーをそのまま使用することができる。
固定砥粒ワイヤによる切断は、ウェーハ表裏面に導入されるダメージが小さいため、これらのダメージを除去する、後工程での取り代を削減できるという利点がある。この利点を最大限に生かすためには、切り出すウェーハの厚さばらつきを小さくする必要がある。
しかし、固定砥粒ワイヤによる切断では、ワーク切断開始時において、固定砥粒ワイヤの表面の砥粒の初期摩耗が大きいことと、砥粒の切れ味が十分でないためワイヤがワークの軸方向に振動することとから、切り始め部分のウェーハの厚さが薄くなり、ウェーハの厚さむら(TTV:Total Thickness Variation)が大きくなってしまうという問題があった。
特許文献2には、固定砥粒ワイヤソーによるワーク(被加工物)の切断時に、連続的にワイヤを送り出してワークを切断した後に、送り出した長さより短い長さを後退方向に巻き取りながら同じワークを切断し、これの工程を繰り返して1つのワークを切断する方法が記載されている。
特許文献3には、遊離砥粒によるワイヤソーにおいて、一度切断に使用したワイヤを再利用する際に、ワイヤ張力を前回の87~95%、新線供給量を125%以上とし、断線防止と反り悪化を抑制する切断方法が記載されている
特許文献4には、固定砥粒ワイヤソーのワーク切断時に、基準厚さバラツキに対して、切断後のウェーハのインゴットの一端から他端までのウェーハの厚さを測定し厚さバラツキを算出し、基準厚さバラツキと算出した厚さバラツキの差を比較して、正常か異常の判定を行う切断工程の管理方法が記載されている。
特開平9-262826号公報 特開2014-24137号公報 特開2015-100853号公報 特開2014-213429号公報
TTVが大きいウェーハをラップ、研磨加工する場合に種々の問題点があり、例えばラップ工程でウェーハの厚さ精度を出そうとすると、厚さが薄いウェーハに揃えるように加工するため、ウェーハのフラットネス精度が悪化する方向に進んで仕上り精度がよくならないという問題点がある。そのため、ワイヤソーによるワークの切断では、ワークから切り出すウェーハの厚さむらが小さいことが望まれる。
本発明は、前述のような問題に鑑みてなされたもので、ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できる固定砥粒ワイヤによるワークの切断方法、及びワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できるワイヤソーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、円柱形ワークを前記円柱形ワークの径方向から相対的に前記ワイヤ列に対して押し当てて切り込み送りし、前記円柱形ワークをウェーハ状に切断するワイヤソーによるワーク切断方法であって、
前記固定砥粒ワイヤの前記往復走行は、前記固定砥粒ワイヤの未使用の部分を貯蔵している第一のボビンから、前記固定砥粒ワイヤの切断に使用した部分を回収する第二のボビンに向かう方向に、前記固定砥粒ワイヤを送っていく往復走行であり、
第一の円柱形ワークを前記固定砥粒ワイヤで切断する工程と、
前記第一の円柱形ワークを切断する工程の終了後に、前記第一の円柱形ワークの切断に用いた前記固定砥粒ワイヤの一部を、前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻す工程と、
前記巻き戻す工程の後に、第二の円柱形ワークを前記固定砥粒ワイヤで切断する工程と
を含み、
前記第二の円柱形ワークを切断する工程では、前記固定砥粒ワイヤの前記巻き戻した部分を前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送りながら前記第二の円柱形ワークの切断を開始することを特徴とするワーク切断方法を提供する。
第一の円柱形ワークを固定砥粒で切断した後に、第一の円柱形ワークの切断に用いた固定砥粒ワイヤの一部を第二のボビンから第一のボビンに向かって巻き戻し、第二の円柱形ワークを固定砥粒ワイヤで切断する際に、固定砥粒ワイヤの巻き戻した部分を第一のボビンから第二のボビンに向かう方向(前進方向)に送りながら第二の円柱形ワークの切断を開始することで、第二の円柱形ワークの切り始めを固定砥粒ワイヤの一度使用した部分で行うことができる。それにより、切り始めのウェーハ厚さが小さくなることを防ぐことができ、その結果、ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できる。
前記巻き戻す工程において、前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻す前記固定砥粒ワイヤの距離をL1とし、
前記第二の円柱形ワークの直径をD1とし、
前記第二の円柱形ワークを切断する工程において、前記第二の円柱形ワークへの切り込み送り距離がD1×1/6になるまでに、前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送る前記固定砥粒ワイヤの距離をS1とし、
前記第二の円柱形ワークへの前記切り込み送り距離がD1×1/2になるまでに、前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送る前記固定砥粒ワイヤの距離をS2として、
S1≦L1≦S2になる条件で、前記巻き戻す工程を行うことが好ましい。
巻き戻す工程において巻き戻す固定砥粒ワイヤの距離L1をS1≦L1≦S2になる条件とすることで、ワークから切り出すウェーハの厚さむらをより確実に抑制できる。
また、本発明では、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、円柱形ワークを前記円柱形ワークの径方向から相対的に前記ワイヤ列に対して押し当てて切り込み送りし、前記円柱形ワークをウェーハ状に切断するワイヤソーであって、
前記ワイヤソーは、前記固定砥粒ワイヤの前記往復走行が、前記固定砥粒ワイヤの未使用の部分を貯蔵している第一のボビンから、前記固定砥粒ワイヤの切断に使用した部分を回収する第二のボビンに向かう方向に、前記固定砥粒ワイヤを送っていく往復走行となるように構成されており、
前記ワイヤソーは、第一の円柱形ワークの切断終了後に、前記第一の円柱形ワークの切断に用いた前記固定砥粒ワイヤの一部を、前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻し、前記固定砥粒ワイヤの前記巻き戻した部分を前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送りながら第二の円柱形ワークの切断を開始するように制御するコントローラを具備するものであることを特徴とするワイヤソーを提供する。
このようなワイヤソーであれば、第二の円柱形ワークの切り始めを固定砥粒ワイヤの一度使用した部分で行うことができる。それにより、切り始めのウェーハ厚さが小さくなることを防ぐことができ、その結果、ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できるものとなる。
前記コントローラが、
前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻す前記固定砥粒ワイヤの距離をL1とし、
前記第二の円柱形ワークの直径をD1とし、
前記第二の円柱形ワークへの切り込み送り距離がD1×1/6になるまでに、前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送る前記固定砥粒ワイヤの距離をS1とし、
前記第二の円柱形ワークへの前記切り込み送り距離がD1×1/2になるまでに、前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送る前記固定砥粒ワイヤの距離をS2として、
S1≦L1≦S2になる条件で前記固定砥粒ワイヤを巻き戻すように、前記ワイヤソーを制御するものであることが好ましい。
このようなコントローラを具備したものであれば、ワークから切り出すウェーハの厚さむらをより確実に抑制できるものとなる。
以上のように、本発明のワーク切断方法であれば、切り始めのウェーハ厚さが小さくなることを防ぐことができ、その結果、ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できる。厚さむらの小さいウェーハであれば、後工程の取り代を削減することができる。
また、本発明のワイヤソーであれば、切り始めのウェーハ厚さが小さくなることを防ぐことができ、その結果、ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できるものとなる。厚さむらの小さいウェーハであれば、後工程の取り代を削減することができる。
本発明のワイヤソーの一例を示す概略図である。 図1に示すワークを下方へ送り出す機構の詳細を示す図である。 比較例1及び実施例1~5においてワークから切り出したウェーハの厚さばらつきを示すグラフである。 従来のワイヤソーの一例を示す概略図である。 図4に示すワークを下方へ送り出す機構の詳細を示す図である。
上述のように、ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できる固定砥粒ワイヤによるワークの切断方法、及びワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できるワイヤソーの開発が求められていた。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、第一の円柱形ワークを固定砥粒ワイヤで切断した後に、第一の円柱形ワークの切断に用いた固定砥粒ワイヤの一部を巻き戻し、第二の円柱形ワークを固定砥粒ワイヤで切断する際に、固定砥粒ワイヤの巻き戻した部分を前進方向に送りながら第二の円柱形ワークの切断を開始することで、第二の円柱形ワークの切り始めを固定砥粒ワイヤの一度使用した部分で行うことができ、切り始めのウェーハ厚さが小さくなることを防ぐことができ、その結果、ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、円柱形ワークを前記円柱形ワークの径方向から相対的に前記ワイヤ列に対して押し当てて切り込み送りし、前記円柱形ワークをウェーハ状に切断するワイヤソーによるワーク切断方法であって、
前記固定砥粒ワイヤの前記往復走行は、前記固定砥粒ワイヤの未使用の部分を貯蔵している第一のボビンから、前記固定砥粒ワイヤの切断に使用した部分を回収する第二のボビンに向かう方向に、前記固定砥粒ワイヤを送っていく往復走行であり、
第一の円柱形ワークを前記固定砥粒ワイヤで切断する工程と、
前記第一の円柱形ワークを切断する工程の終了後に、前記第一の円柱形ワークの切断に用いた前記固定砥粒ワイヤの一部を、前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻す工程と、
前記巻き戻す工程の後に、第二の円柱形ワークを前記固定砥粒ワイヤで切断する工程と
を含み、
前記第二の円柱形ワークを切断する工程では、前記固定砥粒ワイヤの前記巻き戻した部分を前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送りながら前記第二の円柱形ワークの切断を開始することを特徴とするワーク切断方法である。
また、本発明は、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、円柱形ワークを前記円柱形ワークの径方向から相対的に前記ワイヤ列に対して押し当てて切り込み送りし、前記円柱形ワークをウェーハ状に切断するワイヤソーであって、
前記ワイヤソーは、前記固定砥粒ワイヤの前記往復走行が、前記固定砥粒ワイヤの未使用の部分を貯蔵している第一のボビンから、前記固定砥粒ワイヤの切断に使用した部分を回収する第二のボビンに向かう方向に、前記固定砥粒ワイヤを送っていく往復走行となるように構成されており、
前記ワイヤソーは、第一の円柱形ワークの切断終了後に、前記第一の円柱形ワークの切断に用いた前記固定砥粒ワイヤの一部を、前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻し、前記固定砥粒ワイヤの前記巻き戻した部分を前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送りながら第二の円柱形ワークの切断を開始するように制御するコントローラを具備するものであることを特徴とするワイヤソーである。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(ワイヤソー)
図1に、本発明のワイヤソーの一例を概略的に示す。図1に示すワイヤソー101は、固定砥粒ワイヤ102と、複数(図1では2つ)の溝付きローラ103と、第一のボビン107と、第二のボビン107’と、コントローラ115とを具備している。
図1に示すワイヤソー101は、張力調整機構104及び104’、ワークを下方へ送り出す機構105、クーラント供給機構106、トラバーサ108及び108’、プーリー109及び109’、溝付きローラ駆動モータ110、ワイヤリール駆動モータ111及び111’を、本発明のワイヤソー101の任意部材として、更に具備している。
固定砥粒ワイヤ102は、表面に砥粒が固着されているワイヤである。図1に示すように、固定砥粒ワイヤ102は、一方のワイヤリールである第一のボビン107から繰り出され、トラバーサ108、張力調整機構104、プーリー109を経て、2つの溝付きローラ103に300~500回程度巻掛けられた後、プーリー109’、もう一方の張力調整機構104’、トラバーサ108’を経て、もう一方のワイヤリールである第二のボビン107’に巻き取られている。これにより、ワイヤソー101では、固定砥粒ワイヤ102が、複数の溝付きローラ103に巻きかけられることにより、ワイヤ列を形成している。
第一のボビン107は、固定砥粒ワイヤ102の未使用部分を貯蔵するものである。第二のボビン107’は、固定砥粒ワイヤ102の切断に使用した部分を回収するものである。第一のボビン107及び第二のボビン107’は、ワイヤリール駆動モータ111及び111’によって回転駆動され、溝付きローラ駆動モータ110の速度とワイヤリール駆動モータ111及び111’の速度とをそれぞれ制御することにより、固定砥粒ワイヤ102にかかる張力を調整することが出来る。
また、図1のワークwを下方へ送り出す機構105は、図2のように、ワーク保持部112及びワークプレート113から構成されるワーク保持手段114を有しており、ワークプレート113には、円柱形ワークwに貼り付けられた接合部材(ビーム)120を介して円柱形ワークwが接着される。
円柱形ワークw切断時には、円柱形ワークwを下方へ送り出す機構105によって円柱形ワークwは保持されつつ円柱形ワークwの径方向Iから相対的に押し下げられ、溝付ローラ103に巻きかけられたワイヤ102からなるワイヤ列に対して送り出される。
このようなワイヤソー101を用い、ワイヤ102に張力調整機構104及び104’を用いて適当な張力をかけて、ワイヤリール駆動用モータ111及び111’により固定砥粒ワイヤ102を往復方向に走行させながら、クーラント供給機構106からクーラントを供給し、ワークwを下方へ送り出す機構105でワークwを図2に示すワーク送り方向Iに切り込み送りすることでワークを切断する。
本発明のワイヤソー101は、固定砥粒ワイヤ102の上記往復走行が、固定砥粒ワイヤ102の未使用の部分を貯蔵している第一のボビン107から、固定砥粒ワイヤ102の切断に使用した部分を回収する第二のボビン107’に向かう方向(図2に示す前進方向F)に、固定砥粒ワイヤ102を送っていく往復走行となるように構成されている。より具体的には、図2に示す前進方向Fでの固定砥粒ワイヤ102の送りと、後退方向Bでの固定砥粒ワイヤ102の後退とを繰り返す往復走行において、前進方向Fでの前進量を後退方向Bでの後退量よりも大きくして、結果的に固定砥粒ワイヤ102が第一のボビン107から第二のボビン107’に向かう方向Fに送られていくように構成されている。
また、本発明のワイヤソー101が具備するコントローラ115は、第一の円柱形ワークの切断終了後に、第一の円柱形ワークの切断に用いた固定砥粒ワイヤ102の一部を、第二のボビン107’から第一のボビン107に向かって(図2に示す後退方法Bで)巻き戻し、固定砥粒ワイヤ102の巻き戻した部分を第一のボビン107から第二のボビン107’に向かう方向(図2に示す前進方向F)に送りながら第二の円柱形ワークの切断を開始するように制御するように構成されている。
図1に示すワイヤソー101では、コントローラ115が、配線116、117及び118を介して、ワイヤリール駆動モータ111及び111’、並びに溝付きローラ駆動モータ110の動作を制御する。それにより、コントローラ115が、上記の通り、第一の円柱形ワークの切断に用いた固定砥粒ワイヤ102の一部を後退方向Bに巻き戻し、固定砥粒ワイヤ102の巻き戻した部分を前進方向Fに送りながら第二の円柱形ワークの切断を開始するように制御する。
(ワーク切断方法)
本発明のワーク切断方法は、例えば、本発明のワイヤソーを用いて行うことができるが、本発明のワイヤソー以外の装置で行うこともできる。
以下、本発明のワーク切断方法の一例として、図1及び図2に示すワイヤソー101を用いた例を説明する。
本発明のワークの切断方法は、第一の円柱形ワークwを固定砥粒ワイヤ102で切断する工程を含む。
第一の円柱形ワークwを切断する工程では、固定砥粒ワイヤ102を軸方向に往復走行させながら、第一の円柱形ワークwを図2に示すようにその径方向Iから相対的に固定砥粒ワイヤ102のワイヤ列に対して押し当てて切り込み送りして、第一の円柱形ワークwをウェーハ状に切断する。
固定砥粒ワイヤの往復走行は、先に説明したように、第一のボビン107から第二のボビン107’に向かう方向(図2に示す前進方向F)に、固定砥粒ワイヤ102を送っていく往復走行である。
また、本発明のワークの切断方法は、第一の円柱形ワークwを切断する工程の終了後に、第一の円柱形ワークwの切断に用いた固定砥粒ワイヤ102の一部を、第二のボビン107’から第一のボビン107に向かって(すなわち、後退方向Bに)巻き戻す工程を含む。
この巻き戻しは、例えば、コントローラ115を用いて、ワイヤリール駆動モータ111及び111’に加え溝付き駆動ローラ110を更に動作制御して行うことができる。
そして、本発明のワークの切断方法は、巻き戻す工程の後に、第二の円柱形ワークwを前記固定砥粒ワイヤ102で切断する工程を含む。
この工程では、固定砥粒ワイヤ102の巻き戻した部分を第一のボビン107から第二のボビン107’に向かう方向(前進方向)Fに送りながら第二の円柱形ワークwの切断を開始する。
第二のワークの切断における固定砥粒ワイヤ102の送りも、コントローラ115を用いて、ワイヤリール駆動モータ111及び111’に加え溝付き駆動ローラ110を更に動作制御して行うことができる。
このような本発明のワークの切断方法によれば、第二の円柱形ワークの切り始めを固定砥粒ワイヤ102の一度使用した部分で行うことができ、切り始めのウェーハ厚さが小さくなることを防ぐことができ、その結果、ワークwから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できる。
なお、固定砥粒ワイヤは使用することにより摩耗劣化しワイヤ径が小さくなるため、従来の固定砥粒ワイヤを用いた切断では、往復走行を経て一度使用した部分は、再使用せず、使い捨てていた。そのため、従来では、本発明のように、固定砥粒ワイヤのうち1つのワークの切断に使用した部分を巻き戻し、他のワークの切断の際に、巻き戻した部分を前進方向に送って切断を開始することは行なわれていなかった。
更に、巻き戻す工程を、S1≦L1≦S2になる条件で行うことが好ましい。ここで、L1は、巻き戻す工程において、第二のボビン107’から第一のボビン107に向かって巻き戻す後退方向Bに送る、固定砥粒ワイヤ102の距離である。S1は、第二の円柱形ワークwの直径をD1とし、第二の円柱形ワークwを切断する工程において、第二の円柱形ワークwへの切り込み送り距離がD1×1/6になるまでに、第一のボビン107から第二のボビン107’に向かう前進方向Fに送る、固定砥粒ワイヤ102の距離である。S2は、第二の円柱形ワークへの切り込み送り距離がD1×1/2になるまでに、第一のボビン107から第二のボビン107’に向かう前進方向Fに送る固定砥粒ワイヤ102の距離である。
固定砥粒ワイヤを用いたワーク切断では、切り始めが最も薄く、切断位置の変化に伴い厚さ急峻に変化していく(厚くなっていく)。
発明者らは、特に、切り始めから円柱状ワークの直径の1/6(直径300mmのインゴットの場合、50mm)まで切り込み送りした際の厚さ変化が、全体の厚さ変化の約50%を占めることを見出した。この知見に基づき、検討した結果、巻き戻す工程をS1≦L1≦S2になる条件で行うことで、厚さ変化が大きくなる部分を固定砥粒ワイヤ102の一度使用した部分で確実に行うことができ、その結果、ワークwから切り出すウェーハの厚さむらをより確実に抑制できることが分かった。
巻き戻す工程をS1≦L1≦S2になる条件で行うことは、例えばコントローラ115で制御することができる。そのため、コントローラ115は、S1≦L1≦S2になる条件で固定砥粒ワイヤ102を巻き戻すように、ワイヤソー101を制御するものであることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1~5)
実施例1~5では、図1及び図2に示すワイヤソーを用い、以下の表1に示す条件で、第一の円柱形ワークの切断工程、及び第二の円柱形ワークの切断工程を行った。
また、実施例1~5では、第一の円柱形ワーク切断工程後に、第一の円柱形ワークの切断に用いた固定砥粒ワイヤのうち以下の表2に示す距離L1だけ、第二のボビンから第一のボビンに巻き戻す工程を行い、次いで、固定砥粒ワイヤの巻き戻した部分を第一のボビンから第二のボビンに向かう方向に送りながら、第二の円柱状ワークの切断工程を開始した。
表2に示すように、実施例1~5の巻き戻す工程において固定砥粒ワイヤを巻き戻した距離L1は、第二の円柱形ワークへの切り込み送り距離が第二の円柱形ワークの直径D1の1/10、1/8、1/6、1/4及び1/2になるまでのワイヤ使用量と同じにした。
(比較例)
図1に示すコントローラ115の代わりに、第一の円柱形ワークの切断に用いた固定砥粒ワイヤの一部を巻き戻す制御を行う機能を持たないコントローラを具備したこと以外は図1に示したものと同様のワイヤソーを用いて、表1に示す条件で第一の円柱形ワーク及び第二の円柱形ワークの切断を順に行った。すなわち、比較例では、表2に示すように、第一の円柱形ワークの切断に用いた固定砥粒ワイヤを巻き戻さなかった。
以下の表2、及び図3に、実施例1~5、並びに比較例において、第一の円柱形ワーク及び第二の円柱形ワークから切り出したウェーハの厚さばらつきを、比較例の厚さばらつきを100として算出した相対値として、合わせて示す。
Figure 2023089451000002
Figure 2023089451000003
表2に示した結果から明らかなように、固定砥粒ワイヤの第一の円柱形ワークの切断に使用した一部を巻き戻し、固定砥粒の巻き戻した部分を第一のボビンから第二のボビンに向かう方向に送りながら第二の円柱状ワークの切断工程を開始した実施例1~5では、固定砥粒ワイヤの第一の円柱形ワークの切断に使用した一部を巻き戻さなかった比較例に比べ、ウェーハの厚さばらつきを小さくすることができ、ワークから切り出すウェーハの厚さむらを抑制できた。
また、巻き戻す工程での固定砥粒ワイヤの巻き戻し距離L1を、それぞれ1500mm、2250mm及び4500mmとした実施例3~5は、実施例1及び2よりもウェーハの厚さむらを更に抑制できた。実施例3~5は、巻き戻す工程を、S1≦L1≦S2になる条件で行った例である。S1は、第二の円柱形ワークへの切り込み送り距離が第二の円柱形ワークの直径D1の1/6になるまでのワイヤ使用量であり、S2は、第二の円柱形ワークへの切り込み送り距離が第二の円柱形ワークの直径D1の1/2になるまでのワイヤ使用量である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
101及び101’…ワイヤソー、 102…固定砥粒ワイヤ、 102’…ワイヤ、 103…溝付きローラ、 104及び104’…張力調整機構、 105…ワークを下方へ送り出す機構、 106…クーラント供給機構、 106’…スラリ供給機構、 107…第一のボビン(ワイヤリール)、 107’…第二のボビン(ワイヤリール)、 108及び108’…トラバーサ、 109及び109’…プーリー、 110…溝付きローラ駆動モータ、 111及び111’…ワイヤリール駆動モータ、 112…ワーク保持部、 113…ワークプレート、 114…ワーク保持手段、 115…コントローラ、 116、116’及び117…配線、 120…接合部材。

Claims (4)

  1. 表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、円柱形ワークを前記円柱形ワークの径方向から相対的に前記ワイヤ列に対して押し当てて切り込み送りし、前記円柱形ワークをウェーハ状に切断するワイヤソーによるワーク切断方法であって、
    前記固定砥粒ワイヤの前記往復走行は、前記固定砥粒ワイヤの未使用の部分を貯蔵している第一のボビンから、前記固定砥粒ワイヤの切断に使用した部分を回収する第二のボビンに向かう方向に、前記固定砥粒ワイヤを送っていく往復走行であり、
    第一の円柱形ワークを前記固定砥粒ワイヤで切断する工程と、
    前記第一の円柱形ワークを切断する工程の終了後に、前記第一の円柱形ワークの切断に用いた前記固定砥粒ワイヤの一部を、前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻す工程と、
    前記巻き戻す工程の後に、第二の円柱形ワークを前記固定砥粒ワイヤで切断する工程と
    を含み、
    前記第二の円柱形ワークを切断する工程では、前記固定砥粒ワイヤの前記巻き戻した部分を前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送りながら前記第二の円柱形ワークの切断を開始することを特徴とするワーク切断方法。
  2. 前記巻き戻す工程において、前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻す前記固定砥粒ワイヤの距離をL1とし、
    前記第二の円柱形ワークの直径をD1とし、
    前記第二の円柱形ワークを切断する工程において、前記第二の円柱形ワークへの切り込み送り距離がD1×1/6になるまでに、前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送る前記固定砥粒ワイヤの距離をS1とし、
    前記第二の円柱形ワークへの前記切り込み送り距離がD1×1/2になるまでに、前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送る前記固定砥粒ワイヤの距離をS2として、
    S1≦L1≦S2になる条件で、前記巻き戻す工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のワーク切断方法。
  3. 表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、円柱形ワークを前記円柱形ワークの径方向から相対的に前記ワイヤ列に対して押し当てて切り込み送りし、前記円柱形ワークをウェーハ状に切断するワイヤソーであって、
    前記ワイヤソーは、前記固定砥粒ワイヤの前記往復走行が、前記固定砥粒ワイヤの未使用の部分を貯蔵している第一のボビンから、前記固定砥粒ワイヤの切断に使用した部分を回収する第二のボビンに向かう方向に、前記固定砥粒ワイヤを送っていく往復走行となるように構成されており、
    前記ワイヤソーは、第一の円柱形ワークの切断終了後に、前記第一の円柱形ワークの切断に用いた前記固定砥粒ワイヤの一部を、前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻し、前記固定砥粒ワイヤの前記巻き戻した部分を前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送りながら第二の円柱形ワークの切断を開始するように制御するコントローラを具備するものであることを特徴とするワイヤソー。
  4. 前記コントローラが、
    前記第二のボビンから前記第一のボビンに向かって巻き戻す前記固定砥粒ワイヤの距離をL1とし、
    前記第二の円柱形ワークの直径をD1とし、
    前記第二の円柱形ワークへの切り込み送り距離がD1×1/6になるまでに、前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送る前記固定砥粒ワイヤの距離をS1とし、
    前記第二の円柱形ワークへの前記切り込み送り距離がD1×1/2になるまでに、前記第一のボビンから前記第二のボビンに向かう前記方向に送る前記固定砥粒ワイヤの距離をS2として、
    S1≦L1≦S2になる条件で前記固定砥粒ワイヤを巻き戻すように、前記ワイヤソーを制御するものであることを特徴とする請求項3に記載のワイヤソー。
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