JP7020454B2 - ワークの切断方法及びワイヤソー - Google Patents

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Description

本発明はワークの切断方法及びワイヤソーに関する。
従来、シリコンインゴットや化合物半導体インゴットなどからウェーハを切り出す手段として、ワイヤソーが知られている。このワイヤソーでは、複数のローラの周囲に切断用ワイヤが多数巻き掛けられることによりワイヤ列が形成されており、その切断用ワイヤが軸方向に高速駆動され、かつ、スラリが適宜供給されながら前記ワイヤ列に対してワークが切り込み送りされることにより、このワークがワイヤ列の各位置で同時に切断されるようにしたものである(特許文献1参照)。
ここで、図3に、従来の一般的なワイヤソーの一例の概要を示す。図3に示すように、このワイヤソー101は、主に、ワークW’を切断するためのワイヤ102(高張力鋼線)、ワイヤ102を巻掛けた溝付ローラ103,103’、ワイヤ102を複数の溝付ローラ103、103’に巻きかけられることによって形成されたワイヤ列130、ワイヤ102の張力を調整する張力調整機構104,104’、切断されるワークW’を下方へ送り出すワーク送り機構105、切断時にスラリ供給するスラリ供給機構106で構成されている。
ワイヤ102は、一方のワイヤリール107から繰り出され、トラバーサ108、プーリー109、張力調整機構104を経て、溝付ローラ103,103’に300~500回程度巻掛けられた後、もう一方の張力調整機構104’、プーリー109’、トラバーサ108’を経てワイヤリール107’に巻き取られている。
また、溝付ローラ103,103’は鉄鋼製円筒の周囲にポリウレタン樹脂を圧入し、その表面に略一定のピッチで溝を切ったローラであり、巻掛けられたワイヤ102が溝付ローラ駆動モータ110によって、一方向あるいは、予め定められた周期で往復方向に駆動できるようになっている。
ワイヤリール107、107’はワイヤリール駆動モータ111、111’によって回転駆動され、溝付ローラ駆動モータ110とワイヤリール駆動モータ111,111’の速度をそれぞれ制御することにより、ワイヤ102にかかる張力を調整することができる。
また、図3のワークW’を下方へ送り出すワーク送り機構105は、図4のように、ワーク保持部112、ワークプレート113から構成されるワーク保持手段114を有しており、ワークプレート113には、ワークW’に貼り付けられた接合部材(ビーム)120を介してワークW’が接着される。
ワークW’切断時には、ワーク送り機構105によってワークW’は保持されつつ相対的に押し下げられ、溝付ローラ103に巻きかけられたワイヤ102からなるワイヤ列130に対して送り出される。
このようなワイヤソー101を用い、ワイヤ102に張力調整機構104,104’を用いて適当な張力をかけて、ワイヤリール駆動モータ111,111’によりワイヤ102を往復方向に走行させながら、スラリ供給機構106からスラリを供給し、ワーク送り機構105でワークW’を切り込み送りすることでワークW’を切断する。
一方、砥粒を含むスラリを使用せず、代わりにダイヤモンド砥粒等をワイヤの表面に固着した固定砥粒ワイヤを使用して、ワークを切断する方法も知られており、直径150mm程度以下の小直径インゴットの切断には一部で実用化している。
この固定砥粒ワイヤによる切断では、図3に示したワイヤソーの鋼線ワイヤの代わりに固定砥粒ワイヤを装着し、スラリを砥粒が含まれない冷却水などのクーラントに変えることで、一般的なワイヤソーをそのまま使用することができる。
特開平9-262826号公報
固定砥粒ワイヤによる切断では、遊離砥粒を使用していないため、環境面からも産業廃棄物が少ないという利点がある。また、加工速度が速いという利点もあり、遊離砥粒を利用したワイヤソーによる加工と比べて便利な点が多い。しかしながら、ワイヤソーでは、図3に示すように、溝付ローラ103に巻掛けられた1本のワイヤ102に対しワークW’を押しつけて移動させて切断するため、切断終了時にワークW’はワークW’を押し付けたワイヤ102の下側へ位置している。そのため、ワークW’を取り出すためには、ワークW’を上方へ移動させることにより、ワイヤ102を、切断されてウェーハ状となったワークW’の間隙を通過させて相対的に下側へ引き抜く必要がある。
ワイヤを引き抜く際、遊離砥粒を用いたワイヤソーの場合は、図5(a)に示すように、遊離砥粒Gの幅の分だけワイヤ102とワークW’との間に隙間(クリアランス)ができるため、ワイヤ102の抜き取りは比較的容易であった。しかし、図5(b)に示すように、固定砥粒を用いたワイヤソーの場合、固定砥粒ワイヤ402とワークW’との間には隙間が生じないため、固定砥粒ワイヤ402が抜け難い。
よって、ワークW’に引っ掛かって固定砥粒ワイヤ402が浮き上がり、この状態で固定砥粒ワイヤ402を抜こうとすると、ワーク切断面がダメージを受けて当該切断面に、所謂、ソーマークが生じ、これによってWarpが悪化して品質を損なう。固定砥粒ワイヤ402の浮き上がりがさらに大きくなった場合には、ワイヤ断線に至ることがある。ワイヤ断線が発生した場合には、固定砥粒ワイヤを溝付ローラに巻掛け直す手間が必要となり、また巻掛け直す分の固定砥粒ワイヤが余分に必要になるなど損失が大きい。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、ワーク切断後の固定砥粒ワイヤの引き抜きにおいて、ワークに固定砥粒ワイヤが引っ掛かってソーマークが生じたり、固定砥粒ワイヤの断線が発生したりすることがないワークの切断方法及びワイヤソーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤにクーラントを供給し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、ワークに貼り付けられた接合部材を介してワーク保持手段で保持した前記ワークを、前記ワイヤ列に対して切り込み送りすることによって、前記ワークを軸方向に並ぶ複数の箇所で同時に切断するワイヤソーによるワークの切断方法において、
前記ワークの切断終了後、かつ、前記ワイヤ列から前記ワークを引き抜く時に、前記クーラントの流量を180L/min.以上とし、かつ、前記固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度を6m/min.以上、30m/min.以下とすることを特徴とするワークの切断方法を提供する。
本発明のワーク切断方法であれば、ワークと固定砥粒ワイヤ間の潤滑性を高めて、ワーク引き抜き時の固定砥粒ワイヤの引っ掛かりの発生を防ぐことができる。そのため、本発明のワークの切断方法であれば、ワークに固定砥粒ワイヤが引っかかることに起因するソーマークの発生、及び固定砥粒ワイヤの断線の発生を防止することができる。
このとき、前記クーラントの流量を250L/min.以下とすることが好ましい。
このようにクーラントの供給を抑えることにより、上述した効果を得つつ、クーラントの使用量を抑えることもできる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤが、複数の溝付ローラに巻きかけられることによって形成されたワイヤ列と、
前記固定砥粒ワイヤにクーラントを供給するクーラント供給機構と、
ワークに貼り付けられた接合部材を介してワーク保持手段により前記ワークを保持しながら、該ワークを前記ワイヤ列に対して切り込み送りするワーク送り機構とを具備し、
前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、前記ワイヤ列に対して前記ワーク送り機構により前記ワークを切り込み送りすることにより、前記ワークを軸方向に並ぶ複数の箇所で同時に切断するワイヤソーであって、
前記ワークの切断終了後、かつ、前記ワイヤ列から前記ワークを引き抜く時に、前記クーラントの流量が180L/min.以上で、かつ、前記固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度が6m/min.以上、30m/min.以下に制御するものであることを特徴とするワイヤソーを提供する。
本発明のワイヤソーであれば、ワークと固定砥粒ワイヤ間の潤滑性を高めて、ワーク引き抜き時の固定砥粒ワイヤの引っ掛かりの発生を防ぐことができる。そのため、本発明のワイヤソーであれば、ワークに固定砥粒ワイヤが引っかかることに起因するソーマークの発生、及び固定砥粒ワイヤの断線の発生を防止することができるものとなる。
また、前記クーラントの流量が250L/min.以下のものであることが好ましい。
このようにクーラントの供給を抑えることにより、上述した効果を得つつ、クーラントの使用量を抑えることができるものとなる。
以上のように、本発明のワークの切断方法及びワイヤソーであれば、ワーク切断後の固定砥粒ワイヤの引き抜きにおいて、ワークに固定砥粒ワイヤが引っ掛かることに起因するソーマークや固定砥粒ワイヤの断線を防止することができる。この結果、ワークとの接触に起因する固定砥粒ワイヤの巻掛け直しや、巻掛け直す分の固定砥粒ワイヤを追加する必要がなくなり、一つのワイヤソーで次々にワークを切断することもできる。
本発明のワークの切断方法に用いることができるワイヤソーの一例を示す概略図である。 (a)ワークの切断終了時のワークと固定砥粒ワイヤの位置関係を示す図である。(b)ワイヤの引っ掛かり発生時のワークと固定砥粒ワイヤの状態を示す図である。(c)ワークの引き抜き終了時のワークと固定砥粒ワイヤの位置関係を示す図である。 一般的なワイヤソーの一例を示す概略図である。 一般的なワイヤソーのワーク保持手段の一例を示す概略図である。 (a)遊離砥粒を用いたワイヤソーの場合(遊離砥粒方式)における、ワイヤの抜き取りを示す説明図である。(b)固定砥粒ワイヤを用いたワイヤソーの場合(固定砥粒方式)における、ワイヤの抜き取りを示す説明図である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記のように、固定砥粒ワイヤを用いてワークの切断を行う場合、ワイヤ列から切断後のワークを引き抜く際に、固定砥粒ワイヤがワークに引っ掛かり、切断面にソーマークが生じたり、固定砥粒ワイヤが断線したりするという問題があった。
そこで、本発明者はこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、固定砥粒ワイヤを用いたワイヤソーによるワークの切断方法において、ワークの切断終了後、かつ、ワイヤ列からワークを引き抜く時に、クーラント流量及び固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度を所定の値とすれば、固定砥粒ワイヤがワークに引っ掛かることなくワークを引き抜くことができることを発見し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤにクーラントを供給し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、ワークに貼り付けられた接合部材を介してワーク保持手段で保持した前記ワークを、前記ワイヤ列に対して切り込み送りすることによって、前記ワークを軸方向に並ぶ複数の箇所で同時に切断するワイヤソーによるワークの切断方法において、
前記ワークの切断終了後、かつ、前記ワイヤ列から前記ワークを引き抜く時に、前記クーラントの流量を180L/min.以上とし、かつ、前記固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度を6m/min.以上、30m/min.以下とすることを特徴とするワークの切断方法である。
また、本発明は、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤが、複数の溝付ローラに巻きかけられることによって形成されたワイヤ列と、
前記固定砥粒ワイヤにクーラントを供給するクーラント供給機構と、
ワークに貼り付けられた接合部材を介してワーク保持手段により前記ワークを保持しながら、該ワークを前記ワイヤ列に対して切り込み送りするワーク送り機構とを具備し、
前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、前記ワイヤ列に対して前記ワーク送り機構により前記ワークを切り込み送りすることにより、前記ワークを軸方向に並ぶ複数の箇所で同時に切断するワイヤソーであって、
前記ワークの切断終了後、かつ、前記ワイヤ列から前記ワークを引き抜く時に、前記クーラントの流量が180L/min.以上で、かつ、前記固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度が6m/min.以上、30m/min.以下に制御するものであることを特徴とするワイヤソーである。
以下、本発明について図面を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[ワイヤソー]
まず、本発明のワークの切断方法に用いることができるワイヤソーについて、図1を参照して説明する。図1に示すように、本発明のワイヤソー1は、主に、ワークWを切断するための表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤ2、固定砥粒ワイヤ2を巻掛けた溝付ローラ3,3’、固定砥粒ワイヤ2が複数の溝付ローラ3、3’に巻きかけられることによって形成されたワイヤ列30、切断されるワークWをワイヤ列30に対して下方へ送り出すワーク送り機構5、固定砥粒ワイヤ2にクーラントを供給するクーラント供給機構6で構成されている。
ワーク送り機構5は、従来のワーク送り機構105のように、図4に示すようなワーク保持手段を有しており、このワーク保持手段はワークWに貼り付けられた接合部材(ビーム)20(図1)を介してワークWを保持する。
ワイヤソー1は、さらに、固定砥粒ワイヤ2の張力を調整する張力調整機構4,4’を具備することができる。
図1において、固定砥粒ワイヤ2は、一方のワイヤリール7から繰り出され、トラバーサ8、プーリー9、張力調整機構4を経て、溝付ローラ3,3’に300~500回程度巻掛けられた後、もう一方の張力調整機構4’、プーリー9’、トラバーサ8’を経てワイヤリール7’に巻き取られている。
溝付ローラ3,3’は例えば、鉄鋼製円筒の周囲にポリウレタン樹脂を圧入し、その表面に略一定のピッチで溝を切ったローラであり、巻掛けられた固定砥粒ワイヤ2が溝付ローラ駆動モータ10によって、一方向あるいは、予め定められた周期で往復方向に駆動できるようになっている。
ワイヤリール7、7’はワイヤリール駆動モータ11、11’によって回転駆動され、溝付ローラ駆動モータ10とワイヤリール駆動モータ11,11’の速度をそれぞれ制御することにより、固定砥粒ワイヤ2にかかる張力を調整することができる。
このようなワイヤソー1は、固定砥粒ワイヤ2をその軸方向に往復走行させながら、ワイヤ列30に対してワーク送り機構5によりワークWを切り込み送りすることにより、ワークWを軸方向に並ぶ複数の箇所で同時に切断する。
固定砥粒ワイヤ2の往復走行は、複数の溝付ローラ3、3’間に巻回された固定砥粒ワイヤ2を一方向へ所定の長さ前進させた後に、他方向へ前述の前進量よりも少ない長さ後退させ、これを一送りサイクルとして、このサイクルを繰り返すことにより、ワイヤを一方向へ送り出す等の方法により行われる。溝付ローラ3’は、巻掛けられた固定砥粒ワイヤ2が、溝付ローラ駆動モータ10によって予め定められた周期で往復方向に駆動できるようになっている。
さらに、本発明のワイヤソー1は、ワークWの切断終了後、かつ、ワイヤ列30からワークWを引き抜く時に、クーラントの流量が180L/min.以上で、かつ、固定砥粒ワイヤ2の軸方向の走行速度が6m/min.以上、30m/min.以下に制御するものである。
ここで、図2の(a)、(c)は、それぞれワークの切断終了時とワーク引き抜き終了時のワークWと溝付ローラ203、203’に巻掛けられた固定砥粒ワイヤ202の位置関係を示した図である。図2(a)に示したように、切断終了時には、ワークWがワイヤ列よりも下側へ位置している。そのため、ワークWを取り出すには、ワークWを上方へ移動させることにより、切断されてウェーハ状となったワークWのウェーハ間の隙間を通過させて、固定砥粒ワイヤ202を相対的に下側へ引き抜く必要がある。
しかし、このような固定砥粒ワイヤを用いた従来のワイヤソーの場合、固定砥粒ワイヤ202とワークWとの間にはクリアランスが生じないため(図5の(b)参照)、固定砥粒ワイヤ202がワークWに引っ掛かって、図2(b)に示すように浮き上がり、ワークWの切断面にソーマークが生じたり、ワイヤ断線が発生したりする。
これに対して、本発明のワイヤソー1は、クーラント流量および固定砥粒ワイヤ2の軸方向の走行速度を上記のように制御器31により制御することにより、ワークWと固定砥粒ワイヤ2間の潤滑性を高めて、ワークW引き抜き時の固定砥粒ワイヤ2の引っ掛かりを防止することができる。そのため、本発明のワイヤソー1であれば、ワークWに固定砥粒ワイヤ2が引っかかることに起因するソーマークの発生、及び固定砥粒ワイヤの断線の発生を防止することができる。
また、前記クーラントの流量が250L/min.以下のものであることが好ましい。
このようにクーラントの供給を抑えることにより、上述した効果を得つつ、クーラントの使用量を抑えることもできる。
[ワーク切断方法]
続いて、本発明のワークの切断方法を、上記本発明のワイヤソーを用いる場合を例に説明する。まず、図1に示すように、表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤ2を複数の溝付ローラ3、3’に巻掛けることによってワイヤ列30を形成する。続いて、固定砥粒ワイヤ2を溝付ローラ駆動モータ10によって、固定砥粒ワイヤ2の軸方向に往復走行させる。このとき、固定砥粒ワイヤ2に張力調整機構4、4’を用いて適当な張力をかけて、ワイヤリール駆動モータ11、11’により固定砥粒ワイヤ2を往復方向に走行させながら、固定砥粒ワイヤ2にかかる張力を調整できる。そして、クーラント供給機構6から固定砥粒ワイヤ2にクーラントを供給し、固定砥粒ワイヤ2を往復方向に走行させながら、円柱状のワークWに貼り付けられた接合部材20を介してワーク保持手段で保持したワークWを、ワイヤ列30に対して切り込み送りすることにより、ワークWを軸方向に並ぶ複数の箇所で同時に切断する。
以上は前述したワーク切断方法と同じであるが、本発明のワークの切断方法においては、ワークWの切断終了後、かつ、ワイヤ列30からワークWを引き抜く時に、クーラントの流量を180L/min.以上とし、かつ、固定砥粒ワイヤ2の軸方向の走行速度を6m/min.以上、30m/min.以下とする点で、通常のワーク切断方法と異なる。
このような本発明のワーク切断方法であれば、ワークWと固定砥粒ワイヤ2間の潤滑性を高めて、ワークW引き抜き時の固定砥粒ワイヤ2の引っ掛かりの発生を防ぐことができる。そのため、本発明のワークの切断方法であれば、ワークWに固定砥粒ワイヤ2が引っかかることに起因するソーマークの発生、及び固定砥粒ワイヤの断線の発生を防止することができる。
このとき、前記クーラントの流量を250L/min.以下とすることが好ましい。
このようにクーラントの供給を抑えることにより、上述した効果を得つつ、クーラントの使用量を抑えることもできる。
以下、本発明の実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例及び比較例)
図1に示すような本発明のワイヤソー1を用いて、本発明のワークの切断方法に従い、円柱状のワークWの切断を行い、ワイヤ列30からのワークWの引き抜きを行った。比較例のワーク切断方法を用いてワークの切断及びワーク引き抜きを行った。実施例及び比較例の共通条件を表1に示す。
Figure 0007020454000001
次に、実施例及び比較例のワークの切断終了後、かつ、ワイヤ列からワークを引き抜く時の条件を表2に示す。その結果を表3に示す。
Figure 0007020454000002
Figure 0007020454000003
その結果、表3に示すように、ワークの切断終了後、かつ、ワイヤ列からワークを引き抜く時に、クーラントの流量を180L/min.以上とし、かつ、固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度を6m/min.以上、30m/min.以下とした実施例1~6では、引き抜き時に断線やソーマークの発生は無かった。対して、クーラント流量及び固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度のうち少なくとも一方が本発明の範囲外であった比較例1~8では、引き抜き時に断線及びソーマークが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1、101…ワイヤソー、
2、202、402…固定砥粒ワイヤ、 102…ワイヤ、
3、3’、103、103’、203、203’…溝付ローラ、
4、4’、104、104’…張力調整機構、 5、105…ワーク送り機構、
6…クーラント供給機構、 106…スラリ供給機構、
7、7’、107、107’…ワイヤリール、
8、8’、108、108’…トラバーサ、
9、9’、109、109’…プーリー、
10、110…溝付ローラ駆動モータ、
11、11’、111、111’…ワイヤリール駆動モータ、
112…ワーク保持部、
113…ワークプレート、
114…ワーク保持手段、
20、120…接合部材、 31…制御器、
30、130…ワイヤ列、
W、W’…ワーク、 G…遊離砥粒。

Claims (4)

  1. 表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤを、複数の溝付ローラに巻きかけることによってワイヤ列を形成し、前記固定砥粒ワイヤにクーラントを供給し、前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、ワークに貼り付けられた接合部材を介してワーク保持手段で保持した前記ワークを、前記ワイヤ列に対して切り込み送りすることによって、前記ワークを軸方向に並ぶ複数の箇所で同時に切断するワイヤソーによるワークの切断方法において、
    前記ワークの切断終了後、かつ、前記ワイヤ列から前記ワークを引き抜く時に、前記クーラントの流量を180L/min.以上とし、かつ、前記固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度を6m/min.以上、30m/min.以下とすることを特徴とするワークの切断方法。
  2. 前記クーラントの流量を250L/min.以下とすることを特徴とする請求項1に記載のワークの切断方法。
  3. 表面に砥粒が固着された固定砥粒ワイヤが、複数の溝付ローラに巻きかけられることによって形成されたワイヤ列と、
    前記固定砥粒ワイヤにクーラントを供給するクーラント供給機構と、
    ワークに貼り付けられた接合部材を介してワーク保持手段により前記ワークを保持しながら、該ワークを前記ワイヤ列に対して切り込み送りするワーク送り機構とを具備し、
    前記固定砥粒ワイヤを軸方向に往復走行させながら、前記ワイヤ列に対して前記ワーク送り機構により前記ワークを切り込み送りすることにより、前記ワークを軸方向に並ぶ複数の箇所で同時に切断するワイヤソーであって、
    前記ワークの切断終了後、かつ、前記ワイヤ列から前記ワークを引き抜く時に、前記クーラントの流量が180L/min.以上で、かつ、前記固定砥粒ワイヤの軸方向の走行速度が6m/min.以上、30m/min.以下に制御するものであることを特徴とするワイヤソー。
  4. 前記クーラントの流量が250L/min.以下のものであることを特徴とする請求項3に記載のワイヤソー。
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