JP3066259B2 - ワイヤソー装置 - Google Patents
ワイヤソー装置Info
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Description
磁性材料、セラミック等の脆性材料をワイヤにより切断
するワイヤソー装置に関するものである。
ては、複数の加工用ローラ間に1本のワイヤが螺旋状に
巻き付けられ、その加工用ローラ間においてワークに対
して切断加工が行われる。この場合、切断加工が円滑か
つ精度よく行われるように、加工用ローラ間のワイヤに
対して張力を付与する必要がある。このため、一般には
ワイヤを案内するローラにウェイトの重量を作用させ、
そのウェイトの重量によりワイヤに張力が付与されるよ
うになっている。
ワイヤ緊張方向及びその逆方向への移動ストロークが少
ないと、ワイヤに大きな張力変動が発生した場合、ロー
ラの移動のみではワイヤの張力変動を吸収できないこと
がある。そのため、加工用ローラ間のワイヤに過剰な弛
みが生じて、ワークの切断能力が低下したり、逆にワイ
ヤが必要以上に緊張してワイヤ切れが発生したりするお
それがあった。
はローラの移動ストロークを大きく確保したり、ウェイ
トを有するローラを多数個設けたりする必要があった
が、このようにすると、当然装置全体が大形化する。
ローラのワイヤ緊張方向及びその逆方向への移動を検出
するセンサを設け、そのセンサの検出データに基づい
て、ワイヤのリールを回転させるためのリール用モータ
の回転速度を補正し、これに基づいてワイヤの張力変動
を抑制してワイヤを所定の緊張状態に維持しようとする
試みもなされている。
構成においては、ワイヤの走行速度が遅いときには、リ
ールの回転速度、すなわちリール用モータの回転速度が
遅いために、補正の効果が発現されるまでに時間がか
り、俊敏な補正を望めなかった。また、ワイヤの走行速
度が速いときには、リール用モータの回転速度が速いた
めに、補正の効果が早めに発現されすぎて、ローラがワ
イヤ緊張方向及びその逆方向に行きつ戻りつするいわゆ
るハンチング状態となり、結果として補正が収束するま
でに時間がかかるものであった。
が変化すると、リール全体の質量が変化してその慣性力
も変化する。すなわち、リールの巻径が大きくなるほど
慣性力も増大して、ワイヤ走行速度が遅い場合と同様に
俊敏な補正が不可能になり、リールの巻径が小さいほど
ワイヤ走行速度が速い場合と同様なハンチング現象が生
じた。
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、リール用モータの回転速度を、適正に変
速補正して、ワイヤの張力を適正に維持できるワイヤソ
ー装置を提供することにある。
めに、請求項1に記載のワイヤソー装置の発明では、ワ
イヤの張力変動を検出するセンサと、そのセンサの検出
データに基づいてリール用モータの回転速度を変速する
補正手段と、ワイヤの走行速度に基づいてリール用モー
タの回転速度を変速するための補正係数を変更する変更
手段とを備えたものである。
は、ワイヤの張力変動を検出するセンサと、そのセンサ
の検出データに基づいてリール用モータの回転速度を変
速する補正手段と、リールの巻径に基づいてリール用モ
ータの回転速度を変更するための補正係数を変更する変
更手段と備えたものである。
は、ワイヤの張力変動を検出するセンサと、そのセンサ
の検出データに基づいてリール用モータの回転速度を変
速する補正手段と、ワイヤの走行速度に基づいてリール
用モータの回転速度を変速するための補正係数を変更す
る第1変更手段及びリールの巻径に基づいて同じく補正
係数を変更する第2変更手段とを備えたものである。
は、ワイヤの張力変動に基づく張力付与機構の移動を検
出するセンサと、そのセンサの検出データに基づいてリ
ール用モータの回転速度を変速する補正手段と、ワイヤ
の走行速度に基づいてリール用モータの回転速度を変速
するための補正係数を変更する変更手段と備えたもので
ある。
は、ワイヤの張力変動に基づく張力付与機構の移動を検
出するセンサと、そのセンサの検出データに基づいてリ
ール用モータの回転速度を変速する補正手段と、リール
の巻径に基づいてリール用モータの回転速度を変速する
ための補正係数を変更する変更手段と備えたものであ
る。
は、ワイヤの張力変動に基づく張力付与機構の移動を検
出するセンサと、そのセンサの検出データに基づいてリ
ール用モータの回転速度を変速する補正手段と、ワイヤ
の走行速度に基づいてリール用モータの回転速度を変速
するための補正係数を変更する第1変更手段及びリール
の巻径に基づいて同じく補正係数を変更する第2変更手
段とを備えたものである。
は、請求項1〜6のいずれかにおいて、ワイヤの走行速
度を任意に設定するためのワイヤ速度設定手段を備えた
ものである。
は、請求項1〜6のいずれかにおいて、補正係数を算出
するためのデータを任意に設定するようにしたデータ設
定手段を備えたものである。
は、張力付与機構は張力付与用のウェイトを備えたアー
ムを含む。
イヤにワークを押し付けて、ワークを切断する際には、
加工用ローラ間のワイヤに所定の張力が付与される。
力変動がセンサにより検出される。そして、このセンサ
からの検出データに基づいて、補正手段によりリール用
モータの回転速度が補正される。また、この回転速度の
補正に際しては、ワイヤの走行速度に基づいて、その変
更手段により補正係数が変更される。
転速度の補正に際して、リールの巻径に応じてその変更
手段により補正係数が変更される。請求項3において
は、リール用モータの回転速度の補正に際して、ワイヤ
の走行速度及びリールの巻径に基づいて、それら各々の
変更手段により補正係数が変更される。
イヤにワークを押し付けて、ワークを切断する際には、
回動自在の張力付与機構により、加工用ローラ間のワイ
ヤに所定の張力が付与される。このとき、張力付与機構
の位置がセンサにより検出される。そして、このセンサ
からの検出データに基づいて、その補正手段によりリー
ル用モータの回転速度が補正される。また、この回転速
度の補正に際しては、ワイヤの走行速度に基づいて、そ
の変更手段により補正係数が変更される。
転速度の補正に際して、リールの巻径に応じてその変更
手段により補正係数が変更される。請求項6において
は、リール用モータの回転速度の補正に際して、ワイヤ
の走行速度及びリールの巻径に基づいて、それら各々の
変更手段により補正係数が変更される。
断条件に応じてワイヤの走行速度が任意に設定される。
請求項8においては、ワークの種類等の切断条件に応じ
て、補正係数を算出するためのデータが任意に設定され
る。
付与が回動自在のアームに設けられたウェイトによって
行われる。
て詳細に説明する。図1及び図2に示すように、切断機
構1は装置フレーム2上に装設されている。この切断機
構1は平行に延びる加工用駆動ローラ3及び加工用被動
ローラ4を備え、それらの外周には多数の環状溝3a,
4aが所定ピッチで形成されている。
イヤ5は前記加工用ローラ3,4の各環状溝3a,4a
に連続的に螺旋状に巻回されている。ワイヤ走行用モー
タ6は装置フレーム2上に配設され、このモータ6によ
り加工用駆動ローラ3が直接回転されるとともに、ワイ
ヤの走行に伴い加工用被動ローラ4が回転される。そし
て、これらの加工用ローラ3の正逆の回転によって、ワ
イヤ5が一方向または双方向に所定の走行速度で走行さ
れる。
において、フレーム2に上下動可能に支持され、その下
部にはワーク10が着脱自在にセットされる。ワーク昇
降用モータ11はフレーム2上に配設され、このモータ
11により図示しないボールスクリュー等を介してワー
ク支持機構9が上下動される。そして、装置の運転時に
は、ワイヤ5が切断機構1の加工用ローラ3,4間で走
行されながら、ワーク支持機構9が切断機構1に向かっ
て下降される。このとき、図示しないスラリ供給機構に
よりワイヤ5上へ砥粒を含むスラリが供給されるととも
に、そのワイヤ5に対しワーク10が押し付けられ、ラ
ッピング作用によってワーク10がスライス加工され
る。
は前記フレーム2上に装設され、ワイヤ5を繰り出すた
めの繰出しリール13と、ワイヤ6を巻き取るための巻
取りリール14とを備えている。各リール13,14は
アルミニウム合金等により一体に形成され、胴部13
a,14aと一対のフランジ部13b,14bとを備え
ている。回転方向及び回転速度を変更可能なサーボモー
タよりなる一対のリール回転用モータ15,16はフレ
ーム2に配設され、それらのモータ軸にはカップリング
17及び連結軸18を介して各リール13,14が連結
されている。トラバース機構19はリール機構12に隣
接してフレーム2上に装設され、繰出しリール13から
のワイヤ5の繰出し及び巻取りリール14へのワイヤ5
の巻取りを上下方向にトラバースしながら案内する。
3,14の回転により、繰出しリール13から切断機構
1へワイヤ5が繰り出され、順次巻取りリール14に巻
き取られる。そして、繰出しリール13上のワイヤ5
が、切断機構1を経て巻取りリール14にすべて巻き取
られたとき、両リール回転用モータ15,16の回転方
向が切り換えられて、リール13,14の繰出し機能及
び巻取り機能が反転される。また、加工中はワイヤの走
行が一方向では、リールはたえず同一方向に回転する。
一方、ワイヤの走行が双方向では、図9で示されるよう
に、リールは任意の時間毎に反転動作を繰り返す。
ワイヤ張力付与機構20は前記リール機構12と切断機
構1との間に配設されている。この張力付与機構20は
フレーム2の前面に回動軸23を介して回動可能に支持
された一対のダンサアーム21,22を備え、それらの
先端にはガイドローラ24及びウェイト25がそれぞれ
取り付けられている。エンコーダよりなる一対のセンサ
26,27は各ダンサアーム21,22の回動軸23に
連結され、ダンサアーム21,22の回動位置に応じて
検出信号を出力する。ストッパ28はフレーム2の前面
に突設され、このストッパ28との係合により、各ダン
サアーム21,22の最下動位置が規制される。リミッ
トスイッチ34は各ダンサアーム21,22が最下動位
置に達したときに、それを検出し、ワイヤソー装置の稼
働を停止させる。
して配置され、ワイヤ5を案内するための複数のガイド
ローラ30を備えている。そして、切断機構1の加工用
ローラ3,4とリール機構12の両リール13,14と
の間のワイヤ5が、このワイヤガイド機構29のガイド
ローラ30及びフレーム2上のガイドローラ31を介し
て、ワイヤ張力付与機構20のガイドローラ24に掛装
されている。そして、ワイヤ張力付与機構20の両ダン
サアーム21,22がウェイト25の重量により下方へ
付勢され、加工用ローラ3,4間のワイヤ5に所定の張
力が付与される。
12とワイヤ張力付与機構20との間に配設されてい
る。この張力低減機構32は一対の回転ローラ33を備
え、それらの外周溝にはワイヤ5が接触案内されてい
る。そして、両回転ローラ33が図示しない張力低減装
置により回転駆動されることで、ワイヤ張力付与機構2
0からリール機構12の各リール13,14側へ波及す
るワイヤ5の張力が低減される。
装置の主要部の制御装置について説明する。図2及び図
6に示すように、制御手段としての制御装置41は前記
フレーム2の近傍に配設され、その内部には中央処理装
置(CPU)42及びメモリ43が実装されている。こ
のCPU42は装置全体の動作を統括する。メモリ43
は装置の動作を制御するための運転プログラムを記憶す
るとともに、各種の入力データや検出データを一時的に
記憶する。この実施例では、メモリ43中に例えばワイ
ヤ5の走行速度、リール13,14の巻径及び後記各定
数の値を記憶するための領域43a,43b,43cが
確保されている。
置され、その上面には多数の入力キー45が配列されて
いる。そして、このキーボード44からCPU42に対
して、装置の運転時におけるワイヤ5の走行速度、及び
装置の運転開始時におけるリール13,14の巻径
(D,D′)及び定数の値が任意に入力されて、メモリ
43の各領域43a,43b,43cに記憶される。
42により制御手段、補正手段が構成されている。ま
た、CPU42及びキーボード44により第1,第2変
更手段を含む変更手段、ワイヤ速度設定手段及びデータ
設定手段が構成されている。そして、CPU42は装置
の運転中に、メモリ43に記憶されたワイヤ5の走行速
度及びリール13,14の巻径(D,D′)に基づい
て、リール回転用モータ15,16に必要な回転速度を
演算し、それらのモータ15,16に回転指示を与え
る。これとともに、CPU42は、ワイヤ5走行速度及
び走行時間から走行量を積算し、ワイヤ5の繰出しまた
は巻取りに伴うリール13,14の巻径変化を演算し
て、メモリ43中の巻径データを随時書き替える。
ンサ26,27から各ダンサアーム21,22の回動位
置の検出データを入力し、その検出データに基づいてリ
ール回転用モータ15,16の回転速度をそれぞれ変速
する。また、CPU42は、この回転速度の変速に際し
て、メモリ43に記憶されたワイヤ5の走行速度及びリ
ール13,14の巻径に基づいて、回転速度を変速する
ための補正係数を変更する。
に、ワイヤ5の走行速度が速くなるほど、回転速度を変
速するための補正係数を低減させるように決定する。ま
た、このリール回転用モータ15,16の回転速度の補
正時には、CPU42は図7に示すように、リール1
3,14の巻径が大きくなるほど、回転速度を変速する
ための補正係数を低減させるように変更する。また、図
7はワイヤ走行速度が速くなるほど回転速度を変速する
ための補正係数を低減させるように変更することを示し
ている。
装置について動作を説明する。まず、ワーク10の種類
等、切断条件に応じてキーボード44からワイヤ5の走
行速度が入力され、そのデータがメモリ43に記憶され
る。また、同じく切断条件に応じてキーボード44から
所定の定数が入力され、そのデータがメモリ43に記憶
される。加えて、運転開始時における両リール13,1
4の巻径(V0、V0 ′)が入力される。
正について説明する。基本的にリール回転速度は絶えず
その時点でのワイヤ走行速度とリール巻径から理論上の
演算がなされる。それにダンサアーム21,22の変動
量に伴う実質の回転数に制御するための補正量を演算し
ている。従って、もし、ダンサアーム21,22の変動
がなければ、補正量がゼロとして扱われ、理論回転数が
指示される。しかし、ダンサアーム21,22が変動し
ている場合には、補正量がそのときのワイヤ走行速度や
リール巻径より演算される補正係数などによって演算さ
れる補正量として理論回転数に加除されることになる。
それにより、ダンサアーム21,22の変動が抑制され
る方向に制御されることになる。
量(N1 ) 理論リール回転数(N0 )=V/πD 補正量(N1 )=(V/πD)×(2L/πD)×α1
×α2 ×k ここで、Vはワイヤ走行速度、Dはリール巻径、2Lは
ダンサアームの中立点からの移動量に対応するワイヤの
移動量、α1 はワイヤ走行速度より演算されるリール回
転速度を変速するときの補正係数、α2 はリール巻径よ
り演算されるリール回転速度を変速するときの補正係
数、kは定数である。
割り込みで実行される。そのフローチャートにおいて、
装置の運転が開始されると、メモリ43からCPU42
に、ワイヤ5の走行速度及び各リール13,14のそれ
ぞれの初期リール巻径のデータが読み込まれる(ステッ
プS1)。次に、上記数式にて各リール回転速度が演算
され、指示される(ステップS1,S2)。その後、ダ
ンサアーム21,22の変動量が読み込まれる(ステッ
プS4)。
び各リール巻径よりの補正係数α2が演算される(ステ
ップS5,S6)。これらの係数に基づき、上記数式に
て各リール変速回転速度が演算され、指示される(ステ
ップS7,S8)。この運転中各リール巻径のデータが
順次更新される。
に、順次加減速を繰り返しながら、正逆回転を行い、ワ
イヤ5に往復走行を与えながら次第に一方向へ向かって
繰り出されていく。従って、この運転中にワイヤ走行速
度も加減速を繰り返すため、ワイヤ走行速度データもそ
れに伴って更新される。これらの更新されたデータに基
づいて順次各リール回転速度が演算される。そして、運
転停止信号がオンされない限り、上記動作が継続され
る。
に、ワイヤ走行用モータ6が回転されて、加工用ローラ
3,4が回転され、両ローラ3,4間においてワイヤ5
が走行される。それとともに、ワーク昇降用モータ11
の回転により、ワーク支持機構9が下降され、ワイヤ5
上にスラリが供給されながらワーク10が押し付けられ
て、ラッピング作用によりワーク10がスライス加工さ
れる。
ーム21,22のウェイト25により、加工用ローラ
3,4間のワイヤ5に所定の張力が付与される。このと
き、各ダンサアーム21,22のそれぞれの回動位置が
センサ26,27により検出されて、CPU42に入力
される。これに基づき、ダンサアーム21,22の回動
位置がそれぞれ演算され、両ダンサアーム21,22の
変動量がダンサアーム21,22ごとに判断される。言
い換えれば、加工用ローラ3,4に達する前、すなわち
繰出しリール13側のワイヤ5及び加工用ローラ3,4
を周回した後、すなわち巻取りリール14側のワイヤ5
のそれぞれの張力変動が検出される。
検出データに基づいて、各リール回転用モータ15,1
6の回転速度の補正値がそれぞれ各別に演算される。図
7に示すように、例えばリール径が230φ,ワイヤ走
行速度が120m/分の場合、補正係数は1.2である
とする。これが、ワイヤ走行速度が100m/分の場合
には、補正係数が1.3になる。また、ワイヤ走行速度
が120m/分において、リール径が減少すると、補正
係数が1.3弱となる。そして、その補正係数がダンサ
アーム21,22の回動量に応じた所定の補正定数に乗
算される。そして、この乗算結果に基づいて、リール用
モータ15,16の回転数が増速または減速方向に制御
される。
ワイヤ5の張力が過大な場合はその巻取りリール14を
回転させるためのモータ16の回転数が低くなる。ま
た、繰出しリール13側のワイヤ5の張力が過大な場合
は繰出しリール13側のリール用モータ15の回転数が
高くなる。以上のように、ワイヤ走行速度が低下した
り、リール径が減少したりした場合には補正係数が増加
して、俊敏な補正が行われる。逆に、ワイヤ走行速度が
増加したり、リール径が増加したりする場合は補正係数
が減少し、両リール用モータ15,16の補正量が低減
され、ダンサアーム21,22のハンチングなどを抑制
できる。
1,22の変動が収束したか否かが再び判断され、収束
していない場合は、再び補正が行われる。以上のよう
に、ワイヤ5の走行速度が変更された場合、あるいはリ
ール13,14の巻径が変化した場合でも、リール回転
用モータ15,16の回転速度を、データの演算に基づ
いてソフトウェア的に、ワイヤ張力の変動に対応してハ
ンチング等を生じることなく、俊敏かつ正確に補正し
て、ワイヤ張力変動をすみやかに収束できる。このた
め、ダンサアーム21,22がほとんど回動せず、その
ダンサアーム21,22の回動ストロークを短くでき
る。よって、ワイヤソー装置全体が大型になるおそれが
なく、小型化が可能となる。
算出するためのデータを任意に設定できるため、ワーク
10の種類等の切断条件に応じて最適な補正係数を得る
ことができ、常に正確なワイヤ張力を得て、ウエハの精
密加工に寄与できる。
ては、図3に示すように、各リール13,14の胴部1
3a,14aと一対のフランジ部13b,14bとが、
アルミニウム合金により一体に形成されている。従っ
て、各リール13,14の製作工程で、胴部13a,1
4aと一対のフランジ部13b,14bとを組み付ける
必要がなく、製作を容易に行うことができる。これとは
逆に、胴部13a,14aと、フランジ13b,14b
とが別体の場合には、リール回転時にそれらのリール1
3,14に回転以外の運動が生じないように、胴部13
a,14aと、フランジ13b,14bとを正確に組み
付ける必要がある。しかも、長時間の使用により胴部1
3a,14aと、フランジ13b,14bとの組付けが
緩む場合もあり、この場合には両者13a,14a,1
3b,14b間の締め直しが必要となる。
3b,14bとが一体であるため、リール13,14全
体の強度も向上し、ワイヤ5の巻き付けにともなうリー
ル13,14の変形を防止できる。従って、リール1
3,14に対してワイヤ5を乱れることなく正確に巻回
でき、ワイヤ5の巻取り及び繰出しを張力変動をともな
うことなく円滑にできる。加えて、リール強度を増加で
きるために、各リール13,14にワイヤ5が巻き付け
られたとき、胴部13a,14aと各フランジ部13
b,14bとの境界部にワイヤが食い込んで、同部が破
壊されるおそれはなく、リール13,14の使用寿命を
延ばすことができる。
体化することも可能である。 (1)ワイヤ5の張力変動をダンサアーム21,22以
外のところで検出すること。 (2)ダンサアーム21,22の回動位置に応じて、リ
ール回転用モータ15,16の回転速度を変速する際
に、ワイヤ5の走行速度のみに基づいて、回転速度の補
正係数を変更するように構成すること。 (3)ダンサアーム21,22の回動位置に応じて、リ
ール回転用モータ15,16の回転速度を変速する際
に、リール13,14の巻径のみに基づいて、回転速度
の補正係数を変更するように構成すること。 (4)各リール回転速度補正演算を基本的に積分制御等
によって行うこと。
ば、リール用モータの回転速度を、ハンチング等が生じ
ることなく俊敏に補正でき、ワイヤ張力を適正に維持で
きる。また、ワイヤソー装置の小型化を図ることができ
る。さらに、補正係数の設定を任意に行うことができ、
適正張力の維持にいっそう寄与できる。
正面図。
図。
図。
補正係数との関係を示すグラフ。
ート。
フ。
ローラ、5…切断用ワイヤ、6…ワイヤ走行用モータ、
9…ワイヤ支持・スラリ供給機構、10…ワーク、12
…リール機構、13…繰出しリール、14…巻取りリー
ル、15,16…リール回転用モータ、20…ワイヤ張
力付与機構、21,22…ダンサアーム、26,27…
センサ、41…制御装置、42…補正手段及び変更手段
を構成するCPU、43…メモリ。
Claims (9)
- 【請求項1】 複数の加工用ローラ間に1本のワーク切
断用ワイヤを螺旋状に巻き付けるとともに、ワイヤの両
端部をそれぞれリールに巻き付けたワイヤソー装置にお
いて、 前記ワイヤの張力変動を検出するセンサと、そのセンサ
の検出データに基づいてリール用モータの回転速度を変
速する補正手段と、ワイヤの走行速度に基づいてリール
モータの回転速度を変速するための補正係数を変更する
変更手段とを備えたワイヤソー装置。 - 【請求項2】 複数の加工用ローラ間に1本のワーク切
断用ワイヤを螺旋状に巻き付けるとともに、ワイヤの両
端部をそれぞれリールに巻き付けたワイヤソー装置にお
いて、 前記ワイヤの張力変動を検出するセンサと、そのセンサ
の検出データに基づいてリール用モータの回転速度を変
速する補正手段と、リールの巻径に基づいてリール用モ
ータの回転速度を変速するための補正係数を変更する変
更手段とを備えたワイヤソー装置。 - 【請求項3】 複数の加工用ローラ間に1本のワーク切
断用ワイヤを螺旋状に巻き付けるとともに、ワイヤの両
端部をそれぞれリールに巻き付けたワイヤソー装置にお
いて、 前記ワイヤの張力変動を検出するセンサと、そのセンサ
の検出データに基づいてリール用モータの回転速度を変
速する補正手段と、ワイヤの走行速度に基づいてリール
用モータの回転速度を変速するための補正係数を変更す
る第1変更手段及びリールの巻径に基づいて同じく補正
係数を変更する第2変更手段とを備えたワイヤソー装
置。 - 【請求項4】 複数の加工用ローラ間に1本のワイヤを
螺旋状に巻き付け、加工用ローラとワイヤのそれぞれ両
端部を巻き付けるためのリールとの間に配設された張力
付与機構により、加工用ローラ間のワイヤに所定の張力
を付与するようにしたワイヤソー装置において、 前記ワイヤの張力変動に基づく張力付与機構の移動を検
出するセンサと、そのセンサの検出データに基づいてリ
ール用モータの回転速度を変速する補正手段と、ワイヤ
の走行速度に基づいてリール用モータの回転速度を変速
するための補正係数を変更する変更手段と備えたワイヤ
ソー装置。 - 【請求項5】 複数の加工用ローラ間に1本のワイヤを
螺旋状に巻き付け、加工用ローラとワイヤのそれぞれ両
端部を巻き付けるためのリールとの間に配設された張力
付与機構により、加工用ローラ間のワイヤに所定の張力
を付与するようにしたワイヤソー装置において、 前記ワイヤの張力変動に基づく張力付与機構の移動を検
出するセンサと、そのセンサの検出データに基づいてリ
ール用モータの回転速度を変速する補正手段と、リール
の巻径に基づいてリール用モータの回転速度を変速する
ための補正係数を変更する変更手段と備えたワイヤソー
装置。 - 【請求項6】 複数の加工用ローラ間に1本のワイヤを
螺旋状に巻き付け、加工用ローラとワイヤのそれぞれ両
端部を巻き付けるためのリールとの間に配設された張力
付与機構により、加工用ローラ間のワイヤに所定の張力
を付与するようにしたワイヤソー装置において、 前記ワイヤの張力変動に基づく張力付与機構の移動を検
出するセンサと、そのセンサの検出データに基づいてリ
ール用モータの回転速度を変速する補正手段と、ワイヤ
の走行速度に基づいてリール用モータの回転速度を変速
するための補正係数を変更する第1変更手段及びリール
の巻径に基づいて同じく補正係数を変更する第2変更手
段とを備えたワイヤソー装置。 - 【請求項7】 ワイヤの走行速度を任意に設定するため
のワイヤ速度設定手段を備えた請求項1〜6のいずれか
に記載のワイヤソー装置。 - 【請求項8】 補正係数を算出するためのデータを任意
に設定するようにしたデータ設定手段を備えた請求項1
〜6のいずれかに記載のワイヤソー装置。 - 【請求項9】 張力付与機構は張力付与用のウェイトを
備えたアームを含む請求項4〜6のいずれかに記載のワ
イヤソー装置。
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