JPH1199466A - ワイヤソー - Google Patents

ワイヤソー

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JPH1199466A
JPH1199466A JP21755998A JP21755998A JPH1199466A JP H1199466 A JPH1199466 A JP H1199466A JP 21755998 A JP21755998 A JP 21755998A JP 21755998 A JP21755998 A JP 21755998A JP H1199466 A JPH1199466 A JP H1199466A
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JP
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wire
reel
winding diameter
motor
measuring
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JP21755998A
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Shigeo Kobayashi
茂雄 小林
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D57/00Sawing machines or sawing devices not covered by one of the preceding groups B23D45/00 - B23D55/00
    • B23D57/003Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts
    • B23D57/0069Sawing machines or sawing devices working with saw wires, characterised only by constructional features of particular parts of devices for tensioning saw wires

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing Of Stones Or Stones Resemblance Materials (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンサアーム及びその回動変位量の検出手段
を設けることなく、加工用ローラ間のワイヤの張力を調
整することができて、構造が簡単で製造コストを低減す
ることができるワイヤソーを提供する。 【解決手段】 一方のリール25から繰り出されたワイ
ヤ18を、複数の加工用ローラ15,16,17間に複
数回巻き付けた後、他方のリール26に巻き取る。加工
用ローラ15,16,17間においてワイヤ18にワー
ク22を接触させて、ワーク22を切断加工する。ワー
ク22の切断加工時には、両リール25,26を回転さ
せるためのモータ27,28の内、少なくとも繰出し側
のリール用モータ27のトルクを制御して、加工用ロー
ラ15,16,17間のワイヤ18の張力を所定の値に
調整保持する。このリール用モータ27のトルクは、リ
ール27上のワイヤ18の巻径に応じて設定演算され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ワイヤを用い
て、半導体材料、磁性材料、セラミック等の硬脆材料よ
りなるワークに対し、切断加工を施すようにしたワイヤ
ソーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワイヤソーにおいては、複数の加工用ロ
ーラがそれらの軸線を平行にして間隔をおいて並設さ
れ、それらのローラの外周には複数の環状溝が形成され
ている。また、一対のリールが設けられ、一方のリール
から繰り出されたワイヤが、加工用ローラ間を跨ぐよう
に環状溝に順に巻き付けられた後、他方のリールに巻き
取られる。そして、加工用ローラ間において、ワイヤ上
に遊離砥粒を含むスラリが供給されるとともに、ワイヤ
にワークが押し付け接触されて、そのワークに切断加工
が施される。そして、この種のワイヤソーでは、加工精
度確保のために、加工用ローラ間のワイヤを常に緊張状
態に保持する必要がある。
【0003】このため、従来のワイヤソーにおいては、
両リールと加工用ローラとの間におけるそれぞれのワイ
ヤ走行経路に、ウェイトを有するとともに、先端のロー
ラにおいてワイヤ上に載せられるダンサアームが設けら
れていた。従って、ワイヤにはウェイトを主とする荷重
が作用し、この荷重によってワイヤに緊張が付与され
る。そして、加工負荷の変動等に起因するワイヤの張力
変動に伴って各ダンサアームが回動変位されたとき、そ
の回動変位がエンコーダ等の検出手段により検出され
る。次いで、検出された回動変位量に応じて、リールを
回転させるためのモータの駆動トルクが変更され、ワイ
ヤ張力を所定の値に調整保持するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、この従
来のワイヤソーにおいては、ワイヤの走行経路中にウェ
イトやローラ、あるいはエンコーダ等の検出手段等を有
する一対のダンサアームを配設する必要があるため、構
造が複雑で製造コストを高騰させるという問題があっ
た。特に、ワイヤ上には、スラリは付着するため、ワイ
ヤの走行域の周囲にはスラリが飛散する。このような環
境のところに、ダンサアームのような可動部品を設置す
ることは、メンテナンスのうえからも好ましくない。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
するところは、ダンサアームやその関連部品を設けるこ
となく、加工用ローラ間のワイヤの張力を所要の値に調
整保持することができて、構造が簡単で製造コストを低
減することができるとともに、メンテナンスの手間を省
くことができるワイヤソーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、繰出し側及び巻取り
側の両リールを回転させるためのモータの内、少なくと
も繰出し側のリール用モータの駆動トルクを制御して、
加工用ローラ間のワイヤの張力を所定の値に調整保持す
る張力調整手段を、ワークを切断する加工プログラム中
に設けたものである。
【0007】請求項2に記載の発明では、ワークの切断
加工手順を示す加工プログラムを記憶する記憶手段を設
けるとともに、その記憶手段には、前記両リールを回転
させるためのモータの内、少なくとも繰出し側のリール
用モータの駆動トルクを制御して、加工用ローラ間のワ
イヤの張力を所定の値に調整保持する張力調整手段を設
けたものである。
【0008】従って、ワイヤの走行経路中にダンサアー
ムや、その回動変位量を検出するための検出手段等を設
けなくても、加工用ローラ間のワイヤの張力を一定の値
に調整保持することができて、装置の構造を簡素化する
ことができるとともに、製造コストを低減することがで
きる。また、繰出しリール及び巻取リールと加工用ロー
ラとの間のワイヤの走行経路にダンサアーム等の可動部
品を設ける必要がない。
【0009】請求項3においては、請求項1または2に
おいて、前記張力調整手段は、リール上のワイヤの巻径
の変化に応じて、リール用モータの駆動トルクを設定す
るものである。
【0010】ワイヤソーの運転にともなうワイヤの走行
によって、リール上のワイヤはその巻径が変化するもの
である。従って、リール上のワイヤの巻径の変化に応じ
て、そのリール用モータの駆動トルクを設定すること
は、ワイヤの張力を一定に保持することを確実にする。
【0011】請求項4においては、請求項3において、
リール上のワイヤの巻径を測定するための測定手段を設
け、加工開始前において前記測定手段により巻径を測定
するための巻径測定プログラムを有するものである。
【0012】このように、加工開始前にリールの巻径を
あらかじめ測定するため、測定中において測定プログラ
ムの動作に対するノイズが少なく、リール巻径を正確に
測定して、ワイヤの張力調整を正確に行うことができ
る。
【0013】請求項5においては、請求項1〜4のいず
れかにおいて、リール上のワイヤの巻径を測定する測定
手段を設け、加工開始前において前記測定手段により測
定されたワイヤの巻径に基づいて、モータの駆動トルク
を設定するものである。
【0014】リール巻径の変化は、ワイヤの張力変動に
対して大きな影響を与える。従って、ワイヤの巻径を測
定してモータの駆動トルクを設定すれば、ワイヤ張力の
変動を最小限に抑制できる。
【0015】請求項6においては、請求項4において、
張力調整手段は、前記巻径測定プログラムの実行によっ
て測定されたワイヤの巻径に基づいて加工開始時のモー
タの駆動トルクを決定するとともに、加工開始後は前記
加工プログラムに関連して演算されたワイヤの巻径に基
づいてモータの駆動トルクを演算設定するものである。
【0016】従って、加工開始に先だって、ワイヤ張力
を調整するためのモータの駆動トルクが決定されるとと
もに、加工開始後は、加工を実行するするためのプログ
ラムによりモータの駆動トルクが決定される。このた
め、加工開始から加工中にわたってワイヤ張力を適正に
調整できる。
【0017】請求項7においては、請求項4において、
張力調整手段は、前記巻径測定プログラムの実行によっ
て測定されたワイヤの巻径に基づいて加工開始時のモー
タの駆動トルクを決定するとともに、加工開始後はリー
ルに対してワイヤをリール軸方向に移動案内するトラバ
ース機構の反転信号に関連して演算されたワイヤの巻径
に基づいてモータの駆動トルクを演算設定するものであ
る。
【0018】請求項8においては、請求項4において、
張力調整手段は、前記巻径測定プログラムの実行によっ
て測定されたワイヤの巻径に基づいて加工開始時のモー
タの駆動トルクを決定するとともに、加工開始後は前記
測定手段によって測定されたワイヤの巻径に基づいてモ
ータの駆動トルクを演算設定するものである。
【0019】従って、請求項7,8においても、前記請
求項6の場合と同様に、加工開始に先だって、ワイヤ張
力を調整するためのモータの駆動トルクが決定されると
ともに、加工開始後は、トラバースの反転信号あるいは
測定されたワイヤ巻径によりモータの駆動トルクが決定
される。このため、加工開始から加工中にわたってワイ
ヤ張力を適正に調整できる。
【0020】請求項9においては、請求項4〜8のいず
れかにおいて、測定手段は、ワイヤの走行長を測定する
測定器を備え、この測定器により測定されたワイヤの走
行長と同区間でのリール回転数とに基づいてリール上の
ワイヤの巻径を演算するものである。
【0021】このように、ワイヤソーの実際の運転にと
もなって得られるデータをもとにワイヤ巻径を演算する
ので、実際のワイヤ巻径にきわめて近似した巻径データ
を得ることができる。
【0022】請求項10に記載の発明では、請求項1〜
9のいずれかにおいて、前記両リール用モータはリール
にそれぞれ直結したものである。従って、リールとモー
タとの間に歯車機構等の動力伝達機構を介在させた場合
とは異なり、遊び等が生じることなくモータの駆動トル
クの変化をリールにダイレクトに、かつ即時に伝えるこ
とができる。
【0023】請求項11に記載の発明では、請求項1〜
10のいずれかにおいて、加工用ローラ間のワイヤの張
力が所定範囲を越えたとき、それを検出する検出手段を
設けたものである。
【0024】従って、何らかの原因に起因して加工用ロ
ーラ間のワイヤ張力が設定値から変動しても、その事態
をただちに検出して対処することができる。請求項12
に記載の発明では、請求項1において、前記張力調整手
段は、リールの回転数の変化に応じてリール用モータの
駆動トルクを設定するものである。
【0025】ワイヤ巻径が変化すれば、リールの回転数
が変化する。従って、この変化を捉えれて駆動トルクを
調整すれば、ワイヤ張力を適正に調整できる。請求項1
3に記載の発明では、請求項1において、前記張力調整
手段は、ワイヤ張力の値とリールのワイヤの巻径に応じ
てリール用モータの駆動トルクを演算設定するものであ
る。
【0026】この場合は、直接的にワイヤ張力を検出
し、そのワイヤ張力を調整するために、ワイヤ巻径に応
じて駆動トルクを設定するため、ワイヤ張力を適正に所
要の値に調整できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下に、この発明の第1の実施形態
を、図1〜図6に基づいて説明する。
【0028】図1〜図3に示すように、装置機台11上
にはコラム12が立設されている。コラム12の一側に
は切断機構13がブラケット14を介して装設されてい
る。この切断機構13は間隔をおいて平行に延びる複数
の加工用ローラ15,16,17を備え、それらの外周
には多数の環状溝15a,16a,17aが形成されて
いる。なお、図面においては理解を容易にするために、
環状溝15a,16a,17aの数を実際よりも少なく
描いてある。
【0029】1本のワイヤ18は、前記各加工用ローラ
15,16,17間を跨ぐように、各加工用ローラ1
5,16,17の各環状溝15a,16a,17aに連
続的に巻回されている。ブラケット14には回転方向、
回転速度及び駆動トルクを変更調節可能なサーボモータ
よりなるワイヤ走行用モータ19が配設され、このモー
タ19により図示しない伝達機構を介して加工用ローラ
15,16,17が回転される。モータ19には図4に
示すエンコーダ36が連結され、ワイヤソーの運転時
に、このエンコーダ36によりモータ19の回転数が検
出される。そして、前記ワイヤ走行用モータ19による
加工用ローラ15,16,17の回転に伴って、ワイヤ
18が所定の走行速度で走行される。このワイヤ18の
走行は、一定量前進及びその前進よりも少ない一定量後
退を繰り返し、全体として一方向に歩進的に前進するよ
うに行われる。
【0030】前記切断機構13の上方に位置するよう
に、ブラケット14上にはスラリ供給機構20が配設さ
れ、このスラリ供給機構20から上部の加工用ローラ1
5,16間のワイヤ18上に、遊離砥粒を含む水性また
は油性のスラリが供給される。スラリ供給機構20の上
方において、コラム12にはワーク支持機構21が上下
動可能に支持され、その下部には硬脆材料よりなるワー
ク22が着脱自在にセットされる。コラム12上にはワ
ーク昇降用モータ23が配設され、このモータ23によ
り図示しないボールスクリュー等を介してワーク支持機
構21が上下動される。
【0031】そして、このワイヤソーの運転時には、ワ
イヤ18が切断機構13の加工用ローラ15,16,1
7間で走行されながら、ワーク支持機構21が切断機構
13に向かって下降される。このとき、スラリ供給機構
20からワイヤ18上へ遊離砥粒を含むスラリが供給さ
れるとともに、上部の加工用ローラ15,16間のワイ
ヤ18に対しワーク22が押し付け接触され、ラッピン
グ作用によってワーク22がスライス状に切断加工され
る。
【0032】前記装置機台11上にはリール機構24が
装設され、ワイヤ18の新線部を繰り出すための繰出し
リール25と、ワイヤ18の使用済み部分を巻き取るた
めの巻取りリール26とを備えている。なお、ワイヤ1
8の後退時には、巻取りリール26が繰り出し側、繰出
しリール25が巻取り側となる。装置機台11には回転
方向、回転速度及び駆動トルクを変更調節可能なサーボ
モータよりなる一対のリール回転用モータ27,28が
配設され、それらのモータ軸にはカップリング30を介
してリール25,26が直接連結されている。前記装置
機台11上にはリール機構24に隣接してトラバース機
構29が装設され、両リール25,26からのワイヤ1
8の繰出し及び巻取りを上下にトラバースしながら案内
する。図4に示す反転センサ44はトラバース機構29
の反転動作を検出する。
【0033】前記トラバース機構29と切断機構13と
の間には、複数のガイドローラ32からなるガイド機構
31が配設されている。そして、切断機構13の加工用
ローラ15,16,17群から延びるワイヤ18が、ガ
イド機構31の各ガイドローラ32に掛装されて、その
ワイヤ18の走行が案内される。
【0034】前記リール機構24の繰出しリール25及
び巻取りリール26にそれぞれ隣接して、トラバース機
構29と切断機構13間のワイヤ18の繰出し走行経路
中には測定手段としてのワイヤ走行長測定器33が配設
されている。この測定器33は、ワイヤ18の走行に伴
って回転される一対のローラ34と、一方のローラ34
に連結されたエンコーダ等のセンサ35とから構成さ
れ、加工開始前において、ワイヤ18を低速で走行させ
たとき、このセンサ35によりその走行長が測定され
る。なお、一対のローラ34はワーク22の切断加工時
にはワイヤ18から退避させ得るように、図示しない開
閉機構により支持されている。
【0035】次に、前記のように構成されたワイヤソー
の回路構成について説明する。図4に示すように、中央
処理装置(CPU)37は、ワイヤソーの各部の動作を
制御する。記憶手段としてのリードオンリメモリ(RO
M)38は、ワイヤソーの動作に必要な図6に示す加工
プログラムや図5に示す巻径測定プログラム等の動作手
順を示す各種の制御プログラムを記憶している。記憶手
段としてのランダムアクセスメモリ(RAM)39は、
制御プログラムの実行に伴って得られたデータを一時的
に記憶する。そして、このCPU37、ROM38及び
RAM39により、張力調整手段が構成されている。操
作パネル40は、スタートキー等の各種操作キーを備え
ている。
【0036】すなわち、ワーク22に対する加工開始前
において、図5のフローチャートに示すような巻径測定
プログラムが実行されると、繰出しリール25及び加工
用ローラ15,16,17が低速回転されて、ワイヤ1
8が低速走行される。ワイヤ走行長測定器33は、この
ワイヤ18の低速走行時に所定時間内でのワイヤ18の
走行長を測定して、その測定信号をCPU37に出力す
る。同時間でエンコーダ36は、繰り出し側のリール回
転用モータ27の回転数を検出して、その検出信号をC
PU37に出力する。その後、ワイヤ18の走行方向が
反転され、巻き取り側においても同様な動作が行われ
る。
【0037】ワイヤ走行用モータ19は、CPU37か
ら駆動回路41を介して駆動信号を入力して、所定の回
転速度で回転される。繰出し側のリール回転用モータ2
7及び巻取り側のリール回転用モータ28は、CPU3
7から駆動回路42,43を介して駆動信号を入力し
て、所定の回転速度及び所定の駆動トルクで回転され
る。
【0038】そして、前記CPU37は、ワイヤソーの
加工運転開始前においてワイヤ18の低速走行時に、ワ
イヤ走行測定器33からワイヤ18の走行長の測定信号
を入力したとき、そのワイヤ18の走行長と繰出しリー
ル25及び巻取りリール26の回転数との関係に基づい
て、それぞれのリール25,26上のワイヤ18の巻径
を演算する。一方、ワーク22に対する切断加工開始時
において、リール用モータ27,28の加工開始時の駆
動トルクの設定は予め入力されたワイヤの所要張力値
と、前記の方法で演算された各リール25,26の巻径
に基づいて演算設定される。
【0039】また、図6のフローチャートで示す加工プ
ログラムが実行され、ワーク22に対する切断加工が開
始されると、CPU37は、加工プログラムに関連して
各リール25,26上のワイヤ18の巻径変化に応じ
て、それらのリール用モータ27,28の回転速度を電
圧制御により設定変更し、リール25,26上のワイヤ
18の外径周速度を一定に保持する。さらに、CPU3
7は、加工開始時の設定駆動トルクを基準にして、各リ
ール25,26上のワイヤ18の巻径変化に応じて、そ
れらのリール用モータ27,28の駆動トルクを電流制
御により調整し、加工用ローラ15,16,17間のワ
イヤ18の張力を所定の値に保持する。
【0040】次に、前記のように構成されたワイヤソー
について動作を説明する。まず、ワイヤソーを起動した
後、ワーク22に対する加工に先立って、リール機構2
4における各リール25,26上のワイヤ18の巻径を
測定する場合の動作を、図5に示すフローチャートに従
って説明する。このフローチャートは、ROM38に記
憶されている巻径測定プログラムに基づいて、CPU3
7の制御のもとで進行する。
【0041】さて、測定動作のためにスタートキーが操
作されると(S1)、切断機構13のワイヤ走行用モー
タ19、及びリール機構24の両リール回転用モータ2
7,28が一定時間低速で一方向及び他方向へ回転され
る(S2)。これにより、ワイヤ18が低速にて繰出し
リール25から繰り出され、加工用ローラ15,16,
17間において走行された後、巻取りリール26に巻き
取られる。
【0042】このワイヤ18の低速走行に伴い、ワイヤ
走行長測定器33のローラ34が従動回転され、センサ
35からワイヤ18の走行長の測定信号が出力される
(S3)。すると、このワイヤ18の走行長と、同区間
での繰出しリール25及び巻取りリール26の回転量と
に基づいて、それぞれのリール25,26上のワイヤ1
8の初期巻径が演算される(S4)。その後、ワイヤソ
ーはワーク22の切断加工に移行する。
【0043】次に、ワーク22に対する切断加工運転時
において、特にワイヤ18の張力調整に関連する動作
を、図6に示すフローチャートに従って説明する。この
フローチャートは、ROM38に記憶されている加工プ
ログラムに基づいて、CPU37の制御のもとで進行す
る。
【0044】さて、操作パネル40からワイヤ18の走
行速度、両リール25,26の上下寸法及び前記のよう
にして測定された初期巻径、ワイヤ18の径(太さ)、
ワイヤ18の所要張力、加工用ローラ15,16,17
の外径等の各種データが入力される(S5)。その後、
スタートキーにより切断加工の開始が指示されると(S
6)、ワイヤソーの加工運転が開始される。
【0045】まず、巻径プログラムで測定演算された両
リール25,26上のワイヤ18の巻径に基づいてリー
ル回転用モータ27,28の加工開始時における設定駆
動トルクが決定される(S7)。そして、切断機構13
のワイヤ走行用モータ19、及びリール機構24の両リ
ール回転用モータ27,28がトルク制御されながら回
転され(S8)、ワイヤ18が繰出しリール25から繰
り出され、加工用ローラ15,16,17間において歩
進的に走行された後、巻取りリール26に巻き取られ
る。また、スラリ供給機構20により、上部の加工用ロ
ーラ15,16間のワイヤ18上に遊離砥粒を含むスラ
リが供給されながら、ワーク支持機構21の下降によ
り、ワイヤ18に対してワーク22が押し付け接触され
る。これによって、ワーク22が所定の厚さに切断加工
される。
【0046】このワーク22の切断加工中は、エンコー
ダ36によりワイヤ走行用モータ19の回転量が検出さ
れ(S9)、その回転量データの積算値及びトラバース
機構29の反転センサ44からの検出信号に応じて、リ
ール回転用モータ27,28の回転速度及び回転方向が
加減制御される(S10)。すなわち、ワイヤ走行用モ
ータ19の回転にともない、トラバースが反転するごと
に、リール25,26の巻径が変化するため、これにと
もなって加工用ローラ15,16,17間におけるワイ
ヤ18の走行速度と、両リール25,26上のワイヤ1
8の周速度とが、常に一定となるようにリール回転用モ
ータ27,28の回転速度が調整される。
【0047】これと同時に、各リール25,26上のワ
イヤ18の巻径が変化したか否かが判別され(S1
1)、そのワイヤ18の巻径変化に応じて、リール用モ
ータ27,28の駆動トルク設定値が加減される(S1
2)。すなわち、ワイヤ18に対する繰出し及び巻取り
トルクが一定になるように、言い換えれば、ワイヤ18
が定張力を維持するように、両リール25,26の巻径
が大きくなる程、リール回転用モータ27,28の駆動
トルクが大きくなるように制御される。このように、こ
の設定駆動トルク値に基づくリール用モータ27,28
の駆動トルク制御により、加工用ローラ15,16,1
7間のワイヤ18の張力が所定の値に調整保持される。
すなわち、ステップS7及びS9〜S12が張力調整手
段を構成している。
【0048】その後、ワーク22の切断加工が終了した
か否かが判別され(S13)、切断加工が終了するまで
は、前記S8に戻ってS8〜S13の動作が繰り返し実
行される。そして、ワーク22の切断加工が終了したと
きに、すべての動作が終了する。
【0049】前記の実施形態によって期待できる効果に
ついて、以下に記載する。 ・ この実施形態のワイヤソーにおいては、繰出しリー
ル25及び巻取リール26を回転させるためのリール回
転用モータ27,28の駆動トルクを制御して、加工用
ローラ15,16,17間のワイヤ18の張力を一定の
値に調整保持するようになっている。このため、従来装
置とは異なり、ワイヤ18の走行経路中にダンサアーム
や、その回動変位量を検出するための検出手段等を設け
なくても、加工用ローラ15,16,17間のワイヤ1
8の張力を一定の値に調整保持することができて、装置
の構造を簡素化することができるとともに、製造コスト
を低減することができる。
【0050】・ また、繰出しリール25及び巻取リー
ル26と加工用ローラ15,16,17との間のワイヤ
18の走行経路にダンサアーム等の可動部品を設ける必
要がない。このため、可動部品に付着したスラリを除去
したり、部品交換を行ったりするメンテナンスが不要に
なり、装置の取り扱いに手間がかからなくなる。
【0051】・ 切断加工開始前に測定されたリール2
5,26上のワイヤ巻径からリール回転用モータ27,
28の初期設定駆動トルクが決定されるとともに、切断
加工開始後に、リール25,26上のワイヤ18の巻径
変化に応じて、前記初期設定駆動トルクを基準にして、
そのリール回転用モータ27,28の駆動トルクが演算
設定されて、同モータ27,28の駆動トルクが制御さ
れるようになっている。このため、ワイヤ18の巻径の
変化に追従して、リール回転用モータ27,28の駆動
トルクを設定変更することができて、ワイヤ18の張力
を的確に調整することができる。
【0052】・ リール25,26上のワイヤ18の巻
径を測定する測定手段が設けられ、プログラムに基づい
て、自動的にその測定手段により測定されたワイヤ18
の巻径に基づいて、リール回転用モータ27,28の駆
動トルクが設定されるようになっている。また、ワーク
22の加工開始後において、リール25,26上のワイ
ヤ18の巻径測定に基づき、リール回転用モータ27,
28の駆動トルクが自動的に設定演算されて、その後の
巻径変化に応じた駆動トルク制御によりワイヤ18の張
力を入力された所要張力値に自動的に調整することがで
きる。
【0053】・ 繰出し側及び巻取り側のリール25,
26上のワイヤ18の巻径を、加工開始前に測定プログ
ラムを動作させて測定するため、言い換えれば、他の動
作が行われていないタイミングでプログラム測定するた
め、ノイズが少なく、リール巻径を正確に測定して、ワ
イヤの張力調整を正確に行うことができ、高精度な切断
加工が可能になる。
【0054】・ 繰出し側及び巻取り側のリール25,
26上のワイヤ18の巻径を、切断加工開始前において
測定して、繰出し側及び巻取り側のリール用モータ2
7,28の駆動トルクをしている。以上のように、ワイ
ヤの張力変動に対して大きな影響を与えるワイヤ18の
巻径を切断加工開始前に測定して、モータの駆動トルク
を設定すれば、ワイヤ張力の変動を最小限に抑制でき、
高精度加工に寄与できる。
【0055】・巻径測定プログラムの実行によって測定
されたワイヤ18の巻径に基づいて加工開始時における
繰出し側及び巻取り側のリール用モータ27,28の駆
動トルクが決定される。そして、切断加工開始後は加工
プログラムに関連して演算されたワイヤ18の巻径に基
づいてモータの駆動トルクを演算設定するものである。
【0056】従って、加工開始に先だって、ワイヤ張力
を調整するためのモータの駆動トルクが決定されるとと
もに、加工開始後は、加工を実行するするためのプログ
ラムにより繰出し側及び巻取り側のリール用モータ2
7,28の駆動トルクが決定される。このため、加工開
始から加工中の全期間にわたってワイヤ張力を適正に調
整でき、ワーク22の切断加工をその開始から終了まで
高精度に維持できる。
【0057】・ 測定器33によりワイヤ18の走行長
が測定され、測定されたワイヤ18の走行長と同区間で
のリール回転数とに基づいて繰出し側及び巻取り側のリ
ール25,26上のワイヤ18の巻径が演算される。従
って、ワイヤソーの実際の運転にともなって得られるデ
ータをもとにワイヤ巻径を演算されることになり、ワイ
ヤ巻径を実際の値にきわめて近似した値として演算する
ことができ、ワイヤ18の張力を適正に調整できる。
【0058】・ 繰出し側及び巻取り側の両リール用モ
ータ27,28は繰出し側及び巻取り側のリール25,
26にそれぞれ直結されている。従って、繰出し側及び
巻取り側の両リール用モータ27,28と両リール2
5,26との間に歯車機構等の動力伝達機構を介在させ
た場合とは異なり、バックラッシュに基づく遊び等が生
じることなくモータの駆動トルクの変化をリールにダイ
レクトに、かつ即時に伝えることができる。従って、ワ
イヤ18の張力を瞬間的に変動したりすることなく、常
時適正に維持できて、高精度加工に寄与できるばかりで
なく、ワイヤ18の切断や加工用ローラ15,16,1
7の破損等を未然に防止できる。
【0059】・ 測定手段がワイヤ18の走行長を測定
する測定器33から構成され、その測定器33により測
定されたワイヤ18の走行長と、リール25,26の回
転数とに基づいて、リール25,26上のワイヤ18の
巻径が演算されるようになっている。このため、切断開
始時におけるリール25,26上のワイヤ18の巻径を
容易に知ることができ、そのワイヤ18の巻径に基づい
て、切断加工時のリール回転用モータ27,28の駆動
トルクを正確に設定することができる。
【0060】(第2の実施形態)次に、この発明の第2
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0061】さて、この第2の実施形態においては、図
7に示すように、リール機構24の一方のリール26に
隣接して、トラバース機構29と切断機構13との間で
ワイヤ18の巻取り走行経路中に検出手段としての検出
器45が配設されている。この検出器45はワイヤ18
の走行に伴って回転される上下動可能なローラ46と、
そのローラ46の近傍に配置された圧力センサ47とか
ら構成されている。
【0062】そして、ワーク22の切断加工中に、加工
用ローラ15,16,17間のワイヤ18の張力が所定
範囲を越えて変動したとき、ローラ46が上方移動して
この検出器45の圧力センサ47から検出信号が出力さ
れる。そして、この検出信号の出力時には、リール回転
用モータ27,28の駆動トルク制御により、ワイヤ1
8の張力変動が修正される。圧力センサ47からの検出
信号が所定の値以上を示す場合にはワイヤソーの運転が
一時的に停止される。
【0063】従って、この第2の実施形態においても、
前述した第1の実施形態とほぼ同様の効果を発揮させる
ことができる。また、この第2の実施形態においては、
加工用ローラ15,16,17間のワイヤ18の張力が
所定範囲を越えたとき、それを検出する検出手段として
の検出器45が設けられている。このため、何らかの原
因により、ワイヤ18に想定外の張力変動が生じた場合
に、それを検出して直ちに対処することができ、ワイヤ
切断や、ワーク破損等の事態を未然に防止できる。
【0064】(第3の実施形態)次に、この発明の第3
の実施形態を、前記第1の実施形態と異なる部分を中心
に説明する。
【0065】さて、この第3の実施形態においては、図
8に示すように、リール機構24の繰出しリール25及
び巻取りリール26に対応して、測定手段としての巻径
測定器48が配設されている。この巻径測定器48は、
各リール25,26の外周面に対して一側方からレーザ
光線を照射する発光器49と、その発光器49からのレ
ーザ光線を各リール25,26の外周面の他側方におい
て受光する受光器50とから構成されている。そして、
各リール25,26上のワイヤ18の巻径が変化したと
き、巻径測定器48の受光素子50によるレーザ光線の
受光面積が変化して、ワイヤ18の巻径が測定される。
【0066】よって、この実施形態の巻径測定器48を
使用すれば、各リール25,26上のワイヤ18の巻径
を直接測定することができ、加工開始前及び加工開始後
においてその巻径の測定値に基づいてリール回転用モー
タ27,28の駆動トルクを設定制御することができ
る。
【0067】なお、この実施形態は、次のように変更し
て具体化することも可能である。 ・一対のリール回転用モータ27,28の内、繰出しリ
ール25側のリール回転用モータ27のみの駆動トルク
を制御して、加工用ローラ15,16,17間のワイヤ
18の張力を調整するように構成すること。このように
構成しても、ワイヤ張力に最も影響を与える繰出し側の
リール25におけるモータ27の駆動トルクを制御する
ため、ワイヤ張力を適正に維持できる。
【0068】・巻径変化の検出を、トラバース機構29
の反転センサや測定器による直接的測定によらず、加工
プログラムに関連して、例えばワイヤ走行速度とリール
の回転速度データとから演算して、ワイヤの巻径データ
を得ること。
【0069】・リール25,26の回転数変化から設定
駆動トルク値を演算すること。すなわち、リール25,
26上のワイヤ巻径が変化すれば、リール25,26の
回転数が変化するため、それを捉えてトルク制御すれ
ば、ワイヤ張力を適正に維持できる。
【0070】・トラバース機構29の反転センサ44か
らの出力された反転信号に基づいて、リール25,26
上のワイヤ巻径を演算するように構成すること。すなわ
ち、トラバース機構29の動作が反転するごとに、リー
ル25,26上の巻径が変化するため、この反転動作に
関連して巻径を演算するものである。
【0071】・ワイヤ18が往復走行することなく、一
方向にのみ走行するワイヤソーにこの発明を具体化する
こと。
【0072】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1、2に記載
の発明によれば、ダンサアーム及びその回動変位量の検
出手段等を設けることなく、加工用ローラ間のワイヤの
張力を加工プログラムにより所定の値に調整保持するこ
とができて、構造が簡単で製造コストを低減することが
できるとともに、メンテナンス上も有利になる。
【0073】請求項3に記載の発明によれば、張力調整
手段が、リール上のワイヤの巻径の変化に応じて、リー
ル用モータの駆動トルクを設定するため、ワイヤの張力
を一定に保持することを確実にすることができる。
【0074】請求項4に記載の発明によれば、加工開始
前において前記測定手段により巻径を測定するための巻
径測定プログラムを設けたことにより、測定プログラム
の動作に対するノイズが少なく、リール巻径を正確に測
定できる。
【0075】請求項5に記載の発明によれば、加工開始
前において測定手段によりワイヤ巻径を測定することが
でき、ワイヤ張力の変動を最小限に抑制できる。請求項
6,7,8に記載の発明によれば、加工開始前は、ワイ
ヤの巻径に基づいて加工開始時のモータの駆動トルクが
決定されるとともに加工開始後はワイヤの巻径に基づい
てモータの駆動トルクを演算設定することができ、加工
開始から加工中にわたってワイヤ張力を適正に調整でき
る。
【0076】請求項9に記載の発明によれば、測定器に
より測定されたワイヤの走行長と同区間でのリール回転
数とに基づいてリール上のワイヤの巻径が演算されるた
め、実際のワイヤ巻径にきわめて近似した巻径データを
得ることができる。
【0077】請求項10に記載の発明によれば、両リー
ル用モータはリールにそれぞれ直結されているため、モ
ータの駆動トルクの変化をリールにダイレクトに、かつ
即時に伝えることができる。
【0078】請求項11に記載の発明によれば、加工用
ローラ間のワイヤの張力が所定範囲を越えたとき、それ
を検出する検出手段を設けることにより、何らかの原因
に起因して加工用ローラ間のワイヤ張力が設定値から変
動しても、その事態をただちに検出して対処することが
できる。
【0079】請求項12に記載の発明によれば、リール
の回転数の変化に応じてリール用モータの駆動トルクを
設定するため、ワイヤ張力を適正に調整できる。請求項
13に記載の発明によれば、ワイヤ張力の値とリールの
ワイヤの巻径に応じてリール用モータの駆動トルクを演
算設定するため、ワイヤ張力を適正に所要の値に調整で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のワイヤソーの第1の実施形態を示
す正面図。
【図2】 そのワイヤソーの平面図。
【図3】 ワイヤの走行経路を示す概略図。
【図4】 ワイヤソーの回路構成を示すブロック図。
【図5】 巻径測定プログラムを示すフローチャート。
【図6】 加工プログラムを示すフローチャート。
【図7】 この発明の第2の実施形態を示すワイヤの走
行経路の概略図。
【図8】 この発明の第3の実施形態を示すリール機構
の要部横断面図。
【符号の説明】
13…切断機構、15,16,17…加工用ローラ、1
5a,16a,17a…環状溝、18…ワイヤ、19…
ワイヤ走行用モータ、20…スラリ供給機構、21…ワ
ーク支持機構、22…ワーク、24…リール機構、25
…繰出しリール、26…巻取りリール、27,28…リ
ール回転用モータ、33…測定手段としてのワイヤ走行
長測定器、37…張力調整手段を構成するCPU、38
…張力調整手段を構成するROM、39…張力調整手段
を構成するRAM、45…検出手段としての検出器、4
8…測定手段としての巻径測定器。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のリールから繰り出されたワイヤ
    を、複数の加工用ローラ間に複数回巻き付けた後、他方
    のリールに巻き取り、前記加工用ローラ間においてワイ
    ヤにワークを接触させて、そのワークを切断するように
    したワイヤソーにおいて、 ワークを切断する加工プログラム中に、前記両リールを
    回転させるためのモータの内、少なくとも繰出し側のリ
    ール用モータの駆動トルクを制御して、加工用ローラ間
    のワイヤの張力を所定の値に調整保持する張力調整手段
    を設けたワイヤソー。
  2. 【請求項2】 一方のリールから繰り出されたワイヤ
    を、複数の加工用ローラ間に複数回巻き付けた後、他方
    のリールに巻き取り、前記加工用ローラ間においてワイ
    ヤにワークを接触させて、そのワークを切断するように
    したワイヤソーにおいて、 ワークの切断加工手順を示す加工プログラムを記憶する
    記憶手段を設けるとともに、その記憶手段には、前記両
    リールを回転させるためのモータの内、少なくとも繰出
    し側のリール用モータの駆動トルクを制御して、加工用
    ローラ間のワイヤの張力を所定の値に調整保持する張力
    調整手段を設けたワイヤソー。
  3. 【請求項3】 前記張力調整手段は、リール上のワイヤ
    の巻径の変化に応じて、そのリール用モータの駆動トル
    クを設定する請求項1または2に記載のワイヤソー。
  4. 【請求項4】 リール上のワイヤの巻径を測定するため
    の測定手段を設け、加工開始前において前記測定手段に
    より巻径を測定するための巻径測定プログラムを有する
    請求項3に記載のワイヤソー。
  5. 【請求項5】 前記リール上のワイヤの巻径を測定する
    測定手段を設け、加工開始前において前記測定手段によ
    り測定されたワイヤの巻径に基づいて、モータの駆動ト
    ルクを設定する請求項1〜4のいずれかに記載のワイヤ
    ソー。
  6. 【請求項6】 張力調整手段は、前記巻径測定プログラ
    ムの実行によって測定されたワイヤの巻径に基づいて加
    工開始時のモータの駆動トルクを決定するとともに、加
    工開始後は前記加工プログラムに関連して演算されたワ
    イヤの巻径に基づいてモータの駆動トルクを演算設定す
    る請求項4に記載のワイヤソー。
  7. 【請求項7】 張力調整手段は、前記巻径測定プログラ
    ムの実行によって測定されたワイヤの巻径に基づいて加
    工開始時のモータの駆動トルクを決定するとともに、加
    工開始後はリールに対してワイヤをリール軸方向に移動
    案内するトラバース機構の反転信号に関連して演算され
    たワイヤの巻径に基づいてモータの駆動トルクを演算設
    定する請求項4に記載のワイヤソー。
  8. 【請求項8】 張力調整手段は、前記巻径測定プログラ
    ムの実行によって測定されたワイヤの巻径に基づいて加
    工開始時のモータの駆動トルクを決定するとともに、加
    工開始後は前記測定手段によって測定されたワイヤの巻
    径に基づいてモータの駆動トルクを演算設定する請求項
    4に記載のワイヤソー。
  9. 【請求項9】 前記測定手段は、ワイヤの走行長を測定
    する測定器を備え、この測定器により測定されたワイヤ
    の走行長と同区間でのリール回転数とに基づいてリール
    上のワイヤの巻径を演算する請求項4〜8のいずれかに
    記載のワイヤソー。
  10. 【請求項10】 前記両リール用モータはリールにそれ
    ぞれ直結した請求項1〜9のいずれかに記載のワイヤソ
    ー。
  11. 【請求項11】 前記加工用ローラ間のワイヤの張力が
    所定範囲を越えたとき、それを検出する検出手段を設け
    た請求項1〜10のいずれかに記載のワイヤソー。
  12. 【請求項12】 前記張力調整手段は、リールの回転数
    の変化に応じてリール用モータの駆動トルクを設定する
    請求項1または2に記載のワイヤソー。
  13. 【請求項13】 前記張力調整手段は、ワイヤ張力の値
    とリールのワイヤの巻径に応じてリール用モータの駆動
    トルクを演算設定する請求項1に記載のワイヤソー。
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