JP2001023856A - 電子部品の製造方法 - Google Patents

電子部品の製造方法

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JP2001023856A
JP2001023856A JP11193905A JP19390599A JP2001023856A JP 2001023856 A JP2001023856 A JP 2001023856A JP 11193905 A JP11193905 A JP 11193905A JP 19390599 A JP19390599 A JP 19390599A JP 2001023856 A JP2001023856 A JP 2001023856A
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JP
Japan
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electrode film
work
base electrode
heat treatment
ceramics
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JP11193905A
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English (en)
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Soushi Saoshita
宗士 竿下
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックスの表面に形成される電極部の上
地電極膜側の下地電極膜の表面の酸化を抑えることがで
きる電子部品の製造方法を提供する。 【解決手段】 ワーク10は板状のセラミックス12を
含む。セラミックス12の両主面には、電極部14の下
地電極膜16が、それぞれ親和力の高い材料で形成され
ている。下地電極膜16の上には、はんだ付けしやすい
材料で上地電極膜18が形成されている。そして、複数
のワーク10は、トレイ1上で電極部14の表面が少な
くとも数百μm程度以上の間隔を隔てて開放された状態
でセットされ、たとえば150℃の大気雰囲気中で1時
間熱処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電子部品の製造方
法に関し、特に、セラミックスの表面に電極部の下地電
極膜が親和力の高い材料で形成され、後工程としてセラ
ミックスおよび下地金属膜などを熱処理する工程を有す
る電子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスの表面に電極部が形成され
るたとえばコンデンサなどの電子部品では、セラミック
スへの電極部の密着強度などを向上することを目的とし
て、電極部の下地電極膜としてたとえばCr、Tiなど
の金属またはその合金など、酸素に対して親和力が高い
材料が用いられることがある。また、電極部の下地電極
膜の上には、はんだ付け性をよくするために、たとえば
Cu、Agなどのはんだ付けしやすい材料で電極部の上
地電極膜が形成されることがある。そのようにセラミッ
クスの表面に下地電極膜を形成し、下地電極膜の上に上
地電極膜を形成したワークに熱処理を施す時には、ワー
クと処理スペースとの関係などから、たとえば、図7に
示すようにトレイ1上にワーク10を平らに置いた状態
や図8に示すようにトレイ1上に複数のワーク10を重
ねて置いた状態で、ワーク10がセットされ熱処理され
ていた。なお、ワーク10は板状のセラミックス12を
含み、セラミックス12の両主面には電極部14がそれ
ぞれ形成されている。電極部14はセラミックス12の
表面に形成される下地電極膜16を含み、下地電極膜1
6の上には上地電極膜18が形成されている。したがっ
て、上述の熱処理を施す時の状態では、ワーク10の少
なくとも一方の電極部14の面が密閉された状態となっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の電子部品
の製造方法において、ある条件下で熱処理を施すと、図
7に示すセット状態で熱処理したワーク10の状態を図
9に示し、図8に示すセット状態で熱処理したワーク1
0の状態を図10に示すように、ワーク10の密閉され
ていた電極部14において、セラミックス12側の下地
電極膜16の表面だけでなく上地電極膜18側の下地電
極膜16の表面も、酸化して酸化膜層17となってしま
う。つまり、親和力が高い金属などの材料は酸素結合し
やすい材料であるので、本来その下地電極膜16の機能
として求めるセラミックス12と下地金属膜16との界
面の酸化以外に、上地電極膜18側の下地電極膜16の
表面の酸化の現象が確認される。この現象は、電子部品
の製造工程において施されるエージングなどの熱処理に
より、その傾向が顕著に確認できる。この上地電極膜1
8側の下地電極膜16の表面の酸化は、はんだ濡れ性の
不良となるので、後工程のはんだ付け工程およびユーザ
ーでのはんだ付け工程において、製品上大きな問題とな
る。また、その酸化の傾向は、熱処理の温度、時間およ
びその雰囲気により大きな影響を受けることが一般に知
られ、熱処理の温度、時間などに対する依存性が顕著で
あることが確認されていることから、熱処理条件の上限
がその酸化状態で決定され、熱処理の温度、時間などに
ある制限を設ける必要が生じ、または、電極部の密着強
度を向上する手法としてこの下地電極膜の構造が採用で
きないという課題があった。なお、その酸化に関する影
響として熱処理時のワークのセット状態については、特
にその傾向が明確になっていなかったことから、特に注
意を払われる項目ではなかった。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、セ
ラミックスの表面に形成される電極部の上地電極膜側の
下地電極膜の表面の酸化を抑えることができる電子部品
の製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる電子部
品の製造方法は、セラミックスの表面に電極部の下地電
極膜を親和力の高い材料で形成する工程と、下地電極膜
の上に電極部の上地電極膜をはんだ付けしやすい材料で
形成する工程と、セラミックス、下地電極膜および上地
電極膜を含むワークを熱処理する工程とを有し、ワーク
を熱処理する工程は、セラミックスの表面側を開放した
状態で行われることを特徴とする、電子部品の製造方法
である。
【0006】熱処理による上地電極膜側の下地電極膜の
表面の酸化は、熱処理条件である温度、時間およびその
雰囲気による依存性については、一般に知られていると
おりである。この発明は、それ以外の要因である熱処理
時におけるワークのセット状態が何らかの熱処理時によ
る下地電極膜の酸化に至る大きな要因の1つであること
を見出したことにある。すなわち、熱処理時におけるワ
ークのセット状態は、ワークのセラミックスにおいて電
極部が形成される表面側が開放された状態となっている
ことが、上地電極膜側の下地電極膜の表面の酸化に至る
熱処理の温度、時間などの上限を広げることが可能とな
り、上地電極膜側の下地電極膜の表面の酸化を抑える重
要なポイントになる。
【0007】この発明の上述の目的、その他の目的、特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、ワーク10が準備される。
ワーク10は、板状のセラミックス12を含む。セラミ
ックス12の両主面には、電極部14がそれぞれ形成さ
れている。電極部14は、セラミックス12の表面に形
成される下地電極膜16を含み、下地電極膜16の上に
は、上地電極膜18が形成されている。下地電極膜16
としては、セラミックス12の両主面にたとえばCr、
Tiまたはその合金からなる膜がスパッタリング工法に
より形成される。また、上地電極膜18としては、下地
電極膜16の上にたとえばAgからなる膜がスパッタリ
ング工法により形成される。なお、それらのスパッタリ
ング工法の条件としては、スパッタガスとしてたとえば
Ar(100%)を用い、スパッタガス圧をたとえば5
×10-3torr程度にし、所定の電圧を印加し、放電
膜を形成するものとする。
【0009】その後、種々なる目的に応じて、ワーク1
0は、たとえば図1に示すように、トレイ1上で電極部
14の表面が少なくとも数百μm程度以上の間隔を隔て
て開放された状態でセットされ、たとえば130〜16
0℃の大気雰囲気中で50〜80分熱処理される。
【0010】その結果、ワーク10は、図2に示すよう
に、電極部14において、セラミックス12側の下地電
極膜16の表面は酸化して酸化膜層17となるが、上地
電極膜18側の下地電極膜16の表面は酸化しない。
【0011】熱処理による上地電極膜18側の下地電極
膜16の表面の酸化は、熱処理条件である温度、時間お
よびその雰囲気による依存性については、一般に知られ
ているとおりである。そして、この発明は、それ以外の
要因である熱処理時におけるワーク10のセット状態が
何らかの熱処理時による下地電極膜16の酸化に至る大
きな要因の1つであることを見出したことにある。すな
わち、熱処理時におけるワーク10のセット状態は、ワ
ーク10のセラミックス12において電極部14が形成
される表面側が開放された状態となっていることが、上
地電極膜18側の下地電極膜16の表面の酸化に至る熱
処理の温度、時間などの上限を広げることが可能とな
り、上地電極膜18側の下地電極膜16の表面の酸化を
抑える重要なポイントになる。
【0012】この発明を完成するにあたっては、初期段
階での下地電極膜16の表面の酸化の進行における酸素
の供給源が、熱処理の雰囲気中の酸素ではなく、温度上
昇につれてセラミックス12の外部に放されるセラミッ
クス12中に含有する酸素であることを明確にした。
【0013】この発明において、熱処理時のセラミック
ス12の表面側を開放した状態とは、セラミックス12
より放出された酸素が、電極部14の外部へと放出され
る状態のことを意味する。つまり、酸化膜層17の形成
は、電極部14を通過する酸素の寄与に限定されること
になる。
【0014】一方、従来例のように、熱処理時にワーク
10の表面が密閉された状態では、放出された酸素が遮
蔽物(トレイ1や他のワーク10)によって密閉された
面で反跳により電極部14に再突入することになり、こ
の発明のように開放された状態に比較して、より下地電
極膜16の表面の酸化が進行する状態となる。なお、図
3には、ワーク10から放出された水分の遮蔽物での反
跳などを示す。
【0015】アニール温度150℃の大気雰囲気中で、
従来例のように電極部14を密閉した状態でセットして
1時間熱処理したワーク10については、その密閉した
面となっている電極部14の下地電極膜16の表面が酸
化しているが、この発明のように電極部14を開放した
状態でセットして1時間熱処理したワーク10について
は、下地電極膜16の表面に顕著な酸化状態を確認でき
ない。図4にはワークを熱処理する前の下地電極膜と上
地電極膜との界面の酸化状態の一例を示し、図5にはワ
ークの表面を開放して熱処理した後の下地電極膜と上地
電極膜との界面の酸化状態の一例を示し、図6にはワー
クの表面を密閉して熱処理した後の下地電極膜と上地電
極膜との界面の酸化状態の一例を示す。それらの結果か
ら、ワークのセット状態により上地電極膜と下地電極膜
との界面の酸化状態における差が明確に確認できる。つ
まり、図4、図5に比較して、図6の上地電極膜と下地
電極膜との界面における酸素の相対濃度が高くなってい
る。
【0016】なお、図1に示す上述の例では3つのワー
ク10がトレイ1上にセットされているが、この発明で
はセットされるワークの数は特に限定されない。
【0017】また、上述の例は特にコンデンサに適用さ
れるが、この発明は他の電子部品にも適用され得る。
【0018】
【発明の効果】この発明によれば、電子部品の製造方法
において、セラミックスの表面に形成される電極部の上
地電極膜側の下地電極膜の表面の酸化を抑えることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる電子部品の製造方法の一例に
おける熱処理前のワークのセット状態を示す図解図であ
る。
【図2】図1に示すセット状態で熱処理したワークの状
態を示す図解図である。
【図3】ワークから放出された水分の遮蔽物での反跳な
どを示す図解図である。
【図4】ワークを熱処理する前の下地電極膜と上地電極
膜との界面の酸化状態の一例を示すグラフである。
【図5】ワークの表面を開放して熱処理した後の下地電
極膜と上地電極膜との界面の酸化状態の一例を示すグラ
フである。
【図6】ワークの表面を密閉して熱処理した後の下地電
極膜と上地電極膜との界面の酸化状態の一例を示すグラ
フである。
【図7】従来の電子部品の製造方法の一例における熱処
理前のワークのセット状態を示す図解図である。
【図8】従来の電子部品の製造方法の他の例における熱
処理前のワークのセット状態を示す図解図である。
【図9】図7に示すセット状態で熱処理したワークの状
態を示す図解図である。
【図10】図8に示すセット状態で熱処理したワークの
状態を示す図解図である。
【符号の説明】
1 トレイ 10 ワーク 12 セラミックス 14 電極部 16 下地電極膜 17 酸化膜層 18 上地電極膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスの表面に電極部の下地電極
    膜を酸素に対して親和力が高い材料で形成する工程、 前記下地電極膜の上に前記電極部の上地電極膜をはんだ
    付けしやすい材料で形成する工程、および前記セラミッ
    クス、前記下地電極膜および前記上地電極膜を含むワー
    クを熱処理する工程を有し、 前記ワークを熱処理する工程は、前記セラミックスの表
    面側を開放した状態で行われることを特徴とする、電子
    部品の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012023303A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Murata Mfg Co Ltd 電子部品

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JP2012023303A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Murata Mfg Co Ltd 電子部品

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