JP3064743B2 - セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

セラミック電子部品の製造方法

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JP3064743B2
JP3064743B2 JP5121437A JP12143793A JP3064743B2 JP 3064743 B2 JP3064743 B2 JP 3064743B2 JP 5121437 A JP5121437 A JP 5121437A JP 12143793 A JP12143793 A JP 12143793A JP 3064743 B2 JP3064743 B2 JP 3064743B2
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幸雄 眞田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、セラミック電子部品
の製造方法に関するもので、特に、単板コンデンサや積
層コンデンサのようなセラミックからなる電子部品本体
上に焼付けにより形成される導電膜を備えるセラミック
電子部品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】セラミック電子部品の表面に形成される
外部電極のような導電膜は、たとえば、金属ペースト
を、セラミックからなる電子部品本体上に付与し、これ
を焼付けることによって形成される。上述した金属ペー
ストは、通常、金属成分、ガラス成分および有機ビヒク
ルを含んでいる。また、上述した金属成分として、たと
えば銅のような安価な卑金属を用いることも行なわれて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、銅の
ような卑金属成分を含む卑金属ペーストを用いる場合に
は、卑金属の酸化を防ぐため、その焼付けは、中性また
は還元雰囲気中で行なわれる。しかしながら、この焼付
け工程では、卑金属ペーストに含まれる有機ビヒクルを
完全に燃焼させながら、卑金属の酸化を防止する、とい
った要求、すなわち、一方では酸素を必要とし、他方で
は酸素の存在を嫌う、といった相反する要求を満たさな
ければならないため、酸素濃度の精密な制御が必要とな
る。
【0004】また、卑金属ペーストを焼付けると、卑金
属成分の焼結に伴い、卑金属ペーストに添加されていた
ガラス成分が表面に浮き出す現象が生じる。しかしなが
ら、このように、ガラス成分が導電膜の表面に浮き出す
と、半田付けやめっき等の表面処理を均一に行なえない
ことがある。
【0005】また、従来は、卑金属ペーストの焼付け工
程は、卑金属ペーストが付与された電子部品本体を、ジ
ルコニア等からなる匣内に収容して行なわれていた。そ
のため、匣に接する部分とそうでない部分とで、焼付け
時の雰囲気が異なったり、ガラスの挙動が変化したり
し、その結果、焼付けのむらが発生し、また、半田付け
性に関して不具合を生じさせたりすることがあった。
【0006】それゆえに、この発明の目的は、上述した
ような問題を解決し得るセラミック電子部品の製造方法
を提供しようとすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、卑金属成
分、ガラス成分および有機ビヒクルを含む卑金属ペース
トを、セラミックからなる電子部品本体の外表面に付与
する付与工程と、前記電子部品本体の外表面に付与され
た前記卑金属ペーストを、中性または還元雰囲気中で焼
付ける焼付工程とを含む、セラミック電子部品の製造方
法に向けられるものであって、上述した技術的課題を解
決するため、前記焼付工程においては、前記卑金属ペー
ストを外表面に付与した前記電子部品本体を、ジルコニ
ア粉末中に埋め込んだ状態で、前記有機ビヒクルを燃焼
させ、前記卑金属成分を焼結させることを特徴としてい
る。
【0008】
【作用】この発明において用いられるジルコニア粉末
は、酸素を吸着する性質を有している。この酸素を利用
して、卑金属ペーストに含まれる有機ビヒクルを燃焼さ
せることが行なわれる。
【0009】また、卑金属ペーストに含まれる卑金属成
分が焼結するとき、表面に浮き出すガラス成分をジルコ
ニア粉末に吸収させることが行なわれる。
【0010】
【発明の効果】したがって、この発明によれば、ジルコ
ニア粉末に吸着されている酸素をもって卑金属ペースト
の焼付けが行なわれるため、有機ビヒクルを完全に燃焼
させながら、卑金属の酸化を防止する、といった相反す
る要求を有利に満たすことができ、そのため、従来のよ
うに、酸素濃度の精密な制御が不要となる。
【0011】また、卑金属成分が焼結するときに表面に
浮き出すガラス成分は、ジルコニア粉末によって吸収さ
れるので、半田付けやめっき等の表面処理に関して、そ
の均一性が阻害されることを確実に防止できる。
【0012】また、この発明によれば、焼付け工程にお
いて、卑金属ペーストが付与された電子部品本体は、ジ
ルコニア粉末中に埋め込まれた状態とされているので、
焼付けられようとする卑金属ペーストに対して、その全
域にわたって、均一な焼付け雰囲気を与えることができ
る。そのため、焼付け後において、均一な特性を有する
導電膜を得ることができる。
【0013】なお、これらの効果を発揮させるために
は、ジルコニア粉末が、電子部品本体の上下においてそ
れぞれ1mm以上の厚みを有していれば十分である。
【0014】
【実施例】この発明に従って、以下のような実験を行な
った。
【0015】まず、セラミックからなる電子部品本体と
して、セラミック単板を用意し、その両面に銅ペースト
を塗布した。使用した銅ペーストは、銅粉末の他、ガラ
ス成分としてホウケイ酸鉛系のガラス、および有機ビヒ
クルとしてセルロース系の有機ビヒクルを含んでいる。
このようにして得られた試料に対して、以下のような態
様で焼付け工程を実施した。
【0016】この発明の実施例では、図1に示すよう
に、ニッケルからなる匣1を用意し、その中に、ジルコ
ニア粉末2をまず2mmの厚さで敷き、第1層3を形成
した後、この第1層3上に試料4を並べ、さらに、2m
mの厚みの第2層5を形成するように、ジルコニア粉末
2を敷いた。
【0017】他方、比較例では、図2に示すように、ジ
ルコニアからなる匣6を用意し、その中に試料4を並べ
た。
【0018】次に、上述した匣1および6を、それぞ
れ、炉内に入れ、750℃の温度および50ppmの酸
素分圧下で焼付け処理を行なった。この焼付け工程で
は、一例を示せば、図3に示すような昇温条件を適用し
た。すなわち、実施例において、比較的低温(A領域)
では、昇温スピードを約50℃/分とし、ジルコニア粉
末2に吸着されている酸素を消費しながら、有機ビヒク
ルを燃焼させる。次いで、昇温スピードを約20℃/分
として前述した温度まで到達するようにし、ジルコニア
粉末2が再び酸素を吸着するまでの間に銅ペーストの焼
付けを完了する。なお、比較例においても、同様の昇温
条件を適用した。
【0019】このようにして焼付けを終えた試料4に関
して、実施例および比較例の各々について評価したとこ
ろ、次のような結果を得た。実施例では、試料4の銅ペ
ーストは、両面とも十分に焼結していたのに対し、比較
例では、匣6に接する面にある銅ペーストは未焼結であ
った。また、半田付けテストを行なったところ、実施例
では、銅ペーストの焼付けによって与えられた導電膜の
全面にわたって半田が覆ったのに対し、比較例では、導
電膜の面積の40%を覆うに過ぎなかった。
【0020】なお、さらに実験を行なった結果、用いら
れるジルコニア粉末は、細かい方が好ましく、また、図
1に示す、ジルコニア粉末2が与える第1および第2層
3および4の厚みを薄くすると、有機ビヒクルの燃焼が
不十分であったり、ガラス成分の吸収が不首尾に終わる
場合があることがわかった。
【0021】上述した実施例では、卑金属ペーストに含
まれる卑金属成分が銅であったが、たとえばニッケルの
ような他の卑金属であっても、このような卑金属を主成
分とする金属材料であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による焼付け工程を実施し
ている状態を示す断面図である。
【図2】この発明の比較例による焼付け工程を実施して
いる状態を示す断面図である。
【図3】焼付け工程において採用される好ましい昇温条
件を酸素分圧とともに示す図である。
【符号の説明】
1 匣 2 ジルコニア粉末 4 試料

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 卑金属成分、ガラス成分および有機ビヒ
    クルを含む卑金属ペーストを、セラミックからなる電子
    部品本体の外表面に付与する付与工程と、 前記電子部品本体の外表面に付与された前記卑金属ペー
    ストを、中性または還元雰囲気中で焼付ける焼付工程と
    を含む 、セラミック電子部品の製造方法であって、 前記焼付工程においては、前記卑金属ペーストを外表面
    に付与した前記電子部品本体を、ジルコニア粉末中に埋
    め込んだ状態で、前記有機ビヒクルを燃焼させ、前記卑
    金属成分を焼結させる ことを特徴とする、セラミック電
    子部品の製造方法。
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