JPH1012484A - 電子部品の製造方法 - Google Patents
電子部品の製造方法Info
- Publication number
- JPH1012484A JPH1012484A JP15932896A JP15932896A JPH1012484A JP H1012484 A JPH1012484 A JP H1012484A JP 15932896 A JP15932896 A JP 15932896A JP 15932896 A JP15932896 A JP 15932896A JP H1012484 A JPH1012484 A JP H1012484A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ceramic body
- temperature
- electronic component
- electrodes
- vacuum chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Ceramic Capacitors (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 品質の優れた電極を生産性良くセラミック素
体の表面に形成する。 【解決手段】 セラミック素体1をスパッタリング装置
の真空チャンバー内にセットし、真空ポンプでチャンバ
ー内の気圧が0.5torr以下になるように荒引きす
る。次に、セラミック素体1を50℃以上150℃未満
の温度にて予備加熱する。予備加熱が終了すると、再び
真空ポンプで真空チャンバー内を真空引きする。そし
て、真空チャンバー内の気圧が10-3torrの状態
で、スパッタリングを行ない、セラミック素体1の上下
面に電極2,3を形成する。
体の表面に形成する。 【解決手段】 セラミック素体1をスパッタリング装置
の真空チャンバー内にセットし、真空ポンプでチャンバ
ー内の気圧が0.5torr以下になるように荒引きす
る。次に、セラミック素体1を50℃以上150℃未満
の温度にて予備加熱する。予備加熱が終了すると、再び
真空ポンプで真空チャンバー内を真空引きする。そし
て、真空チャンバー内の気圧が10-3torrの状態
で、スパッタリングを行ない、セラミック素体1の上下
面に電極2,3を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の製造方
法、特に、セラミック素体の表面に電極を設ける電子部
品の製造方法に関する。
法、特に、セラミック素体の表面に電極を設ける電子部
品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、セラミック素体の表面に例えば
スパッタリング法により電極を形成する場合には、セラ
ミック素体を予備加熱してセラミック素体に付着してい
る水分等の異物を除去する必要がある。そして、従来の
予備加熱は、セラミック素体を大気圧雰囲気中にセット
した後、150℃以上の温度にてセラミック素体を加熱
していた。このとき、加熱温度を150℃より低い温度
に設定すると、セラミック素体に付着している水分等の
異物を効率良く除去できなかった。
スパッタリング法により電極を形成する場合には、セラ
ミック素体を予備加熱してセラミック素体に付着してい
る水分等の異物を除去する必要がある。そして、従来の
予備加熱は、セラミック素体を大気圧雰囲気中にセット
した後、150℃以上の温度にてセラミック素体を加熱
していた。このとき、加熱温度を150℃より低い温度
に設定すると、セラミック素体に付着している水分等の
異物を効率良く除去できなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法では、セラミック素体の予備加熱温度を150℃以
上という高温に設定しなければならなかったので、スパ
ッタリング時においては、スパッタリングによる熱エネ
ルギーの影響を受けてセラミック素体の温度は更に上昇
し、200℃以上になる。このため、以下の問題が発生
する。
方法では、セラミック素体の予備加熱温度を150℃以
上という高温に設定しなければならなかったので、スパ
ッタリング時においては、スパッタリングによる熱エネ
ルギーの影響を受けてセラミック素体の温度は更に上昇
し、200℃以上になる。このため、以下の問題が発生
する。
【0004】(1)スパッタリング終了後、すぐにセラ
ミック素体をスパッタリング装置から取り出すと、Cu
等の卑金属からなる電極が酸化し(例えばCuの場合、
150℃以上で酸化する)、誘電損失や半田濡れ性等が
低下する場合がある。 (2)また、電極の酸化を防止するためには、タクトタ
イムを長くしてセラミック素体の温度が十分下がるまで
の冷却時間を確保したり、冷却装置を新たに追加する必
要がある。
ミック素体をスパッタリング装置から取り出すと、Cu
等の卑金属からなる電極が酸化し(例えばCuの場合、
150℃以上で酸化する)、誘電損失や半田濡れ性等が
低下する場合がある。 (2)また、電極の酸化を防止するためには、タクトタ
イムを長くしてセラミック素体の温度が十分下がるまで
の冷却時間を確保したり、冷却装置を新たに追加する必
要がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、品質の優れた電
極を生産性良くセラミック素体の表面に形成することが
できる電子部品の製造方法を提供することにある。
極を生産性良くセラミック素体の表面に形成することが
できる電子部品の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明に係る電子部品の製造方法は、気圧が10t
orr以下の減圧雰囲気中にセットされたセラミック素
体を50℃以上150℃未満の温度にて予備加熱した
後、このセラミック素体の表面に乾式めっき法により電
極を形成する工程を備えたことを特徴とする。
め、本発明に係る電子部品の製造方法は、気圧が10t
orr以下の減圧雰囲気中にセットされたセラミック素
体を50℃以上150℃未満の温度にて予備加熱した
後、このセラミック素体の表面に乾式めっき法により電
極を形成する工程を備えたことを特徴とする。
【0007】ここに、乾式めっき法は、スパッタリング
法や真空蒸着法やイオンプレーティング法やプラズマ溶
射法等を意味する。また、電極の材料としては、例えば
Cu,Ni,Cr,Al,Zn,Ti,Fe,Si等の
卑金属、これらの合金あるいはこれらを主成分とする金
属材料が用いられる。
法や真空蒸着法やイオンプレーティング法やプラズマ溶
射法等を意味する。また、電極の材料としては、例えば
Cu,Ni,Cr,Al,Zn,Ti,Fe,Si等の
卑金属、これらの合金あるいはこれらを主成分とする金
属材料が用いられる。
【0008】
【作用】以上の方法により、セラミック素体を気圧が1
0torr以下の減圧雰囲気中にセットした状態で予備
加熱を行うため、加熱温度が50℃以上150℃未満の
低い温度でも、セラミック素体に付着している水分等の
異物が効率良く除去される。
0torr以下の減圧雰囲気中にセットした状態で予備
加熱を行うため、加熱温度が50℃以上150℃未満の
低い温度でも、セラミック素体に付着している水分等の
異物が効率良く除去される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子部品の製
造方法の一実施形態について添付図面を参照して説明す
る。本実施形態では、電子部品として単板コンデンサを
例にして説明する。図1に示すように、BaTiO3や
SrTiO3等の板状の誘電体セラミック素体1を準備
する。このセラミック素体1を、乾式めっき装置の真空
チャンバー内の所定の位置にセットする。次に、真空ポ
ンプで真空チャンバー内の気圧が10torr以下にな
るように荒引きする。本実施形態では、0.5torr
の気圧に設定した。
造方法の一実施形態について添付図面を参照して説明す
る。本実施形態では、電子部品として単板コンデンサを
例にして説明する。図1に示すように、BaTiO3や
SrTiO3等の板状の誘電体セラミック素体1を準備
する。このセラミック素体1を、乾式めっき装置の真空
チャンバー内の所定の位置にセットする。次に、真空ポ
ンプで真空チャンバー内の気圧が10torr以下にな
るように荒引きする。本実施形態では、0.5torr
の気圧に設定した。
【0010】次に、減圧雰囲気中のセラミック素体1を
50℃以上150℃未満の温度にて予備加熱する。この
とき、セラミック素体1は、気圧が0.5torrの減
圧雰囲気中にセットされた状態で予備加熱が行われるの
で、加熱温度が50℃以上150℃未満の低い温度で
も、セラミック素体1に付着している水分等の異物を効
率良く除去することができる。
50℃以上150℃未満の温度にて予備加熱する。この
とき、セラミック素体1は、気圧が0.5torrの減
圧雰囲気中にセットされた状態で予備加熱が行われるの
で、加熱温度が50℃以上150℃未満の低い温度で
も、セラミック素体1に付着している水分等の異物を効
率良く除去することができる。
【0011】予備加熱が終了すると、再び真空ポンプで
真空チャンバー内を真空引きする。そして、真空チャン
バー内の気圧が10-3〜10-6torrで安定した状態
で、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティン
グ、プラズマ溶射等の乾式めっき法により電極2,3を
セラミック素体1の上下面に形成する。電極2,3の材
料としては、例えば、Cu,Ni,Cr,Al,Zn,
Ti,Fe,Si等の卑金属、これらの合金、あるいは
これらを主成分とする金属材料が用いられる。
真空チャンバー内を真空引きする。そして、真空チャン
バー内の気圧が10-3〜10-6torrで安定した状態
で、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティン
グ、プラズマ溶射等の乾式めっき法により電極2,3を
セラミック素体1の上下面に形成する。電極2,3の材
料としては、例えば、Cu,Ni,Cr,Al,Zn,
Ti,Fe,Si等の卑金属、これらの合金、あるいは
これらを主成分とする金属材料が用いられる。
【0012】本実施形態では、真空チャンバー内の気圧
が10-3torrの条件下でスパッタリング法により、
Cu,Ni,Cr,Cu−Ni,Ni−Cr,Ni−T
i,Ni−Siのそれぞれの材料で電極2,3をセラミ
ック素体1の上下面に形成した。電極2,3の形成が終
了すると、チャンバー内の真空引きが解除され、乾式め
っき装置からセラミック素体1が取り出される。このと
き、最初の予備加熱温度を低く(50℃以上150℃未
満)設定しているので、装置からすぐに取り出してもC
u等の電極2,3は酸化しにくく、誘電損失や半田濡れ
性が低下しにくくなる。また、仮に、乾式めっき中の熱
エネルギーの影響を受けてセラミック素体1の温度が上
昇して電極2,3が酸化される温度より高くなっても、
従来の製法と比較してその上昇温度は低く、冷却時間は
従来の製法より短くてすむ。
が10-3torrの条件下でスパッタリング法により、
Cu,Ni,Cr,Cu−Ni,Ni−Cr,Ni−T
i,Ni−Siのそれぞれの材料で電極2,3をセラミ
ック素体1の上下面に形成した。電極2,3の形成が終
了すると、チャンバー内の真空引きが解除され、乾式め
っき装置からセラミック素体1が取り出される。このと
き、最初の予備加熱温度を低く(50℃以上150℃未
満)設定しているので、装置からすぐに取り出してもC
u等の電極2,3は酸化しにくく、誘電損失や半田濡れ
性が低下しにくくなる。また、仮に、乾式めっき中の熱
エネルギーの影響を受けてセラミック素体1の温度が上
昇して電極2,3が酸化される温度より高くなっても、
従来の製法と比較してその上昇温度は低く、冷却時間は
従来の製法より短くてすむ。
【0013】こうして得られた単板コンデンサにおい
て、電極2,3のセラミック素体1との接着強度の測定
を行なったところ、図2に示すグラフが得られた(実線
10参照)。グラフには、予備加熱温度が50℃未満の
場合と150℃以上の場合も併せて記載している。グラ
フより、予備加熱温度が50℃未満になると急激に電極
2,3の接着強度が低下していることが認められる。予
備加熱温度を50℃より低い温度に設定すると、セラミ
ック素体に付着している水分等の異物を効率良く除去で
きなくなるからである。比較のために、従来の製造方法
(セラミック素体を大気圧雰囲気中で予備加熱して電極
を形成する方法)にて製作した単板コンデンサの電極の
接着強度の測定結果も併せて記載している(点線1
1)。
て、電極2,3のセラミック素体1との接着強度の測定
を行なったところ、図2に示すグラフが得られた(実線
10参照)。グラフには、予備加熱温度が50℃未満の
場合と150℃以上の場合も併せて記載している。グラ
フより、予備加熱温度が50℃未満になると急激に電極
2,3の接着強度が低下していることが認められる。予
備加熱温度を50℃より低い温度に設定すると、セラミ
ック素体に付着している水分等の異物を効率良く除去で
きなくなるからである。比較のために、従来の製造方法
(セラミック素体を大気圧雰囲気中で予備加熱して電極
を形成する方法)にて製作した単板コンデンサの電極の
接着強度の測定結果も併せて記載している(点線1
1)。
【0014】なお、本発明に係る電子部品の製造方法は
前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲
内で種々に変更することができる。電子部品は、コンデ
ンサ以外に、圧電部品や正特性サーミスタやバリスタ等
であってもよい。
前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲
内で種々に変更することができる。電子部品は、コンデ
ンサ以外に、圧電部品や正特性サーミスタやバリスタ等
であってもよい。
【0015】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、セラミック素体を気圧が10torr以下の減
圧雰囲気中にセットした状態で予備加熱したので、50
℃以上150℃未満の低い温度でもセラミック素体に付
着している水分等の異物を効率良く除去することができ
る。この結果、電極の接着強度や誘電損失や半田濡れ性
に優れた電極が形成され、新たな冷却装置の追加や冷却
のためのタクトタイムの延長を行うことなく、電極の酸
化防止を図ることができる。
よれば、セラミック素体を気圧が10torr以下の減
圧雰囲気中にセットした状態で予備加熱したので、50
℃以上150℃未満の低い温度でもセラミック素体に付
着している水分等の異物を効率良く除去することができ
る。この結果、電極の接着強度や誘電損失や半田濡れ性
に優れた電極が形成され、新たな冷却装置の追加や冷却
のためのタクトタイムの延長を行うことなく、電極の酸
化防止を図ることができる。
【図1】本発明に係る電子部品の製造方法の一実施形態
を示す電子部品の正面図。
を示す電子部品の正面図。
【図2】セラミック素体の予備加熱温度と電極接着強度
の関係を示すグラフ。
の関係を示すグラフ。
1…セラミック素体 2,3…電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大菅 信義 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 吉田 和宏 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内
Claims (1)
- 【請求項1】 気圧が10torr以下の減圧雰囲気中
にセットされたセラミック素体を50℃以上150℃未
満の温度にて予備加熱した後、このセラミック素体の表
面に乾式めっき法により電極を形成する工程を備えたこ
とを特徴とする電子部品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15932896A JPH1012484A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 電子部品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15932896A JPH1012484A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 電子部品の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1012484A true JPH1012484A (ja) | 1998-01-16 |
Family
ID=15691421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15932896A Pending JPH1012484A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 電子部品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1012484A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6674336B2 (en) | 2001-04-13 | 2004-01-06 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Non-reciprocal circuit element and communication device |
-
1996
- 1996-06-20 JP JP15932896A patent/JPH1012484A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6674336B2 (en) | 2001-04-13 | 2004-01-06 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Non-reciprocal circuit element and communication device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2005343733A (ja) | 電極内蔵焼結体の製造方法 | |
JP2006196864A (ja) | アルミナ部材及びその製造方法 | |
US3339267A (en) | Metallizing non-metals | |
GB2106714A (en) | Ceramic capacitor and method of making the same | |
JPH06290989A (ja) | チップ状回路部品 | |
JPH1012484A (ja) | 電子部品の製造方法 | |
JP2000277592A (ja) | 基板保持装置 | |
US3791861A (en) | Method for producing thin film circuits on high purity alumina substrates | |
JPS6321109B2 (ja) | ||
KR940007867B1 (ko) | 고온열처리용 지그 | |
JP4199604B2 (ja) | 窒化アルミニウムのセラミックスヒータ | |
JPH02191303A (ja) | 正特性サーミスタの製造方法 | |
JPH07268616A (ja) | スパッタ用シリコンターゲットの製造方法 | |
JPS5931018A (ja) | 金属化プラスチツクフイルムコンデンサの製造方法 | |
JP2002176096A (ja) | 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法 | |
JP2003212665A (ja) | セラミックス電子部品焼成用セッター | |
JP3486745B2 (ja) | プレートヒーターとその製造方法 | |
JP2862189B2 (ja) | 高温熱処理用治具 | |
JP2000353931A (ja) | 電子部品及びその製造方法 | |
JP2004289137A (ja) | 半導体製造装置用ウェハ保持体及びそれを搭載した半導体製造装置 | |
JPH07141914A (ja) | 銀ペーストとセラミック電子部品 | |
JP2000353932A (ja) | 電子部品及びその製造方法 | |
JPH09260107A (ja) | サーミスタ素子及びその製造方法 | |
JPH0766070A (ja) | 積層セラミックコンデンサの製造方法 | |
SU1668043A1 (ru) | Способ получени полупроводниковых изделий из оксидных порошков |