JP2862189B2 - 高温熱処理用治具 - Google Patents

高温熱処理用治具

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JP2862189B2 JP3284976A JP28497691A JP2862189B2 JP 2862189 B2 JP2862189 B2 JP 2862189B2 JP 3284976 A JP3284976 A JP 3284976A JP 28497691 A JP28497691 A JP 28497691A JP 2862189 B2 JP2862189 B2 JP 2862189B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高温熱処理用、特に
各種のセラミックスを焼結する際に用いる治具に関し、
さらに詳しくは、高温強度に優れ、セラミックスが付着
しにくく、また変色や色むらの発生しにくい高温熱処理
用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高温熱処理用治具としては、一般
に耐熱材料であるモリブデンまたはモリブデン合金製の
板材が用いられている。この板材は一般に次のようにし
て製造されていた。すなわち、まずモリブデン粉末を焼
結したインゴットに高温下で鍛造、圧延などの熱間加工
を施して板材とする。この板材をそのまま治具として実
用に供するか、またはこの板材に二次再結晶温度以下の
温度、通常は800〜1200℃の温度域で加工歪みを
除去する焼鈍を施したのち二次成形加工を施してから実
用に供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の高温熱処理用モリブデン治具は、セラミックスの
焼結中(たとえば、焼結温度1500〜2000℃)に
焼結用部品とモリブデン治具の変色や色むらなどが起こ
り、更には焼結用部品が治具と付着してしまう場合があ
った。
【0004】この発明は、上記の課題を解決するために
なされたもので、従来の高温熱処理用治具の欠点を解消
し、高温での熱処理中に変色や色むらを生ずることがな
く、更に被熱処理部材と治具との付着が起こりにくい高
温熱処理用治具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】発明者は、熱処理中にお
ける治具とセラミックスとの付着および変色や色むら
は、種々の調査の結果、高温熱処理中に敷板中へ被熱処
理部材の元素が拡散することによって生ずることを見出
し、これを防止するためには拡散しにくいバリヤーを設
ければ非常に有効であることが判明した。そこで各種元
素を調査した結果、タングステン中への拡散は、元素に
より差はあるものの、たとえばモリブデン中への拡散に
比べ約1/1000程度であり、タングステンは耐熱性
も十分であることから、耐熱性基材表面にタングステン
層を設ければ、この発明の目的達成に非常に有効である
ことを見出し、この発明を完成した。
【0006】すなわち、この発明の高温熱処理用治具
は、耐熱性基材表面にタングステン層またはタングステ
ン合金層を形成したことを特徴とするものである。この
発明の好ましい態様において、耐熱性基材がモリブデン
からなるものとすることができる。
【0007】この発明の高温熱処理用モリブデン治具の
製造法の一例としては、モリブデン基材上にタングステ
ン粉末または酸化タングステン(W‐BlueOxide)粉末
を載せ、1700℃以上の温度で焼鈍を行うことによ
り、モリブデン基材上にタングステン層を形成すること
を特徴とするものである。
【0008】この発明の高温熱処理用モリブデン治具の
他の製造法は、タングステン粉末または酸化タングステ
ン(W‐Blue Oxide)粉末を溶剤に溶かしペースト状に
してモリブデン基材上に塗布し、1700℃以上の温度
で焼鈍を行うことにより、モリブデン基材上にタングス
テン層を形成することを特徴とするものである。
【0009】この発明の高温熱処理用モリブデン治具の
さらに他の製造法は、モリブデン基材上にタングステン
の塩溶液を塗布し、1700℃以上の温度で焼鈍を行う
ことにより、モリブデン基材上にタングステン層を形成
することを特徴とするものである。
【0010】この発明の高温熱処理用モリブデン治具の
さらに他の製造法は、モリブデン基材上にタングステン
板またはタングステン合金板を接触させ、1700℃以
上の温度で焼鈍を行うことにより、モリブデン基材上に
タングステン層を形成することを特徴とするものであ
る。
【0011】この発明の高温熱処理用モリブデン治具の
さらに他の製造法は、CVD法またはPVD法によりモ
リブデン基材上にタングステンの被膜を形成することを
特徴とするものである。
【0012】この発明の高温熱処理用モリブデン治具の
さらに他の製造方法は、モリブデン基材上にタングステ
ン導電層を有するセラミックス基板を置いて最初に焼成
し、導電層のタングステンをモリブデン基材に飛着拡散
させることにより、モリブデン基材上にタングステンの
被膜を形成することを特徴とするものである。
【0013】
【作用】この発明の高温熱処理用治具は、耐熱性基材表
面にタングステン層またはタングステン合金層を形成し
たものである。
【0014】耐熱性基材としてはモリブデン、アルミナ
等のセラミックス、サーメットなどからなるものを用い
ることができるが、耐変形性、加工性、コストなどの点
でモリブデンからなるものが好ましい。たとえばモリブ
デン基材の構成材料としては、従来使用されている高温
熱処理用モリブデン材料、たとえばAl、Si、Kの一
種または二種以上が含まれたドープモリブデン材料を使
用することができる。また純モリブデンでもよい。ここ
でドープモリブデン材料を使用する場合は、このドープ
モリブデンの焼結体を熱間加工し、加工のまま或いは再
結晶温度以下、通常は800〜1200℃で歪み取り焼
鈍を行った後、二次成形加工を施したもの、或いはさら
に再結晶温度より高い温度(たとえば再結晶温度よりも
100℃高い温度から2200℃までの温度)での加熱
処理を施したものをモリブデン基材として使用できる。
【0015】このような耐熱性基材表面にタングステン
層またはタングステン合金層を形成することにより、こ
のタングステン層またはタングステン合金層が熱処理中
に被熱処理部材の元素の耐熱性基材中への拡散を防止す
るバリヤーの役目をなす。たとえば高温熱処理中におけ
る各種元素のMoとWベース材に対する拡散係数を比較
すると、たとえば温度1700℃において、Feの拡散
係数は、Moベース材に対しては1.33×10-14
2 /s、Wベース材に対しては5.37×10-19 2
/s、Nbの拡散係数は、Moベース材に対しては2.
09×10-15 2 /s、Wベース材に対しては2.4
1×10-192 /s、Reの拡散係数は、Moベース
材に対しては4.23×10-16 2 /s、Wベース材
に対しては7.15×10-19 2 /s、Uの拡散係数
は、Moベース材に対しては3.23×10-15 2
s、Wベース材に対しては9.39×10-19 2 /s
である。拡散元素の種類により差はあるものの、Mo中
への拡散に比べW中への拡散は極めて小さい。他の耐熱
性基材(Taなど)についてもほぼ同様である。従っ
て、耐熱性基材表面にタングステン層またはタングステ
ン合金層を形成すれば、被熱処理部材の元素の耐熱性基
材中への拡散が防止され、その結果治具と被熱処理部材
の変色や色むらの発生が防止され、また治具と被熱処理
部材との付着を防止することができる。さらに、タング
ステンは耐熱性も十分であり高温強度に優れているので
治具の寿命を長く保つことができる。
【0016】本発明においてタングステン合金層の一例
としてはレニウム‐タングステン合金などがある。
【0017】耐熱性基材表面に形成されるタングステン
層またはタングステン合金層の厚さは、0.2μm以
上、好ましくは0.5μm以上である。0.2μm未満
では、層を設けたことによる十分なバリヤー効果が得ら
れない。層の厚さの上限は特に限定されるわけではない
が、あまり厚いと層の形成に要する熱処理時間が長くな
るなどのため、20μm程度までが好ましい。
【0018】製造法 (1) 本発明によるモリブデン基材上へのタングステン
層の形成法は、モリブデン基材上にタングステン粉末ま
たは酸化タングステン粉末を載せ、1700℃以上の温
度で焼鈍を行う方法である。
【0019】ここで用いるタングステン粉末または酸化
タングステン粉末の平均粒径は、0.4〜5μm程度、
熱処理温度は、1700℃以上2200℃まで、好まし
くは1800℃以上2000℃までである。熱処理温度
が1700℃未満では焼結に時間がかかるため長時間保
持しなくてはならない。一方、2200℃を超えると炉
の寿命が著しく短くなり経済的でない。熱処理時間は、
1〜10時間程度である。熱処理雰囲気は、水素または
湿水素雰囲気などの還元性雰囲気が好ましい。この熱処
理によって形成されるタングステン層の厚さは、熱処理
温度、熱処理時間などの条件によって異なるが、たとえ
ば、1800℃×8時間の熱処理により約1μmのタン
グステン層が形成される。
【0020】(2) 本発明によるモリブデン基材上への
タングステン層の他の形成法は、タングステン粉末また
は酸化タングステン粉末を溶剤に溶かしペースト状にし
てモリブデン基材上に塗布し、1700℃以上の温度で
焼鈍を行う方法である。
【0021】ここで使用するタングステン粉末または酸
化タングステン粉末の平均粒径は、前記と同様である。
ペーストを形成するために使用する溶剤としては、たと
えば、メチルセルロース系バインダー、エタノール、ア
セトン、水などがある。モリブデン基材上へのペースト
の塗布は、たとえば刷毛、スプレー塗布などを用いて行
う。このようにしてモリブデン基材上にペーストを塗布
し、400℃程度で溶剤を熱分解した後、1700℃以
上の温度で焼鈍する。焼鈍時の熱処理条件(温度、時
間、雰囲気)は、前記と同様である。この熱処理によっ
て形成されるタングステン層の厚さは、熱処理温度、熱
処理時間などの条件によって異なるが、たとえば、18
00℃×8時間の熱処理により約0.8μmのタングス
テン層が形成される。
【0022】(3) 本発明によるモリブデン基材上への
タングステン層の他の形成法は、モリブデン基材上にタ
ングステンの塩溶液を塗布し、1700℃以上の温度で
焼鈍を行う方法である。
【0023】ここで使用するタングステンの塩溶液とし
ては、たとえば、タングステン酸アンモニア溶液、タン
グステン酸ナトリウム溶液、タングステン酸溶液などが
ある。モリブデン基材上にタングステンの塩溶液を塗布
し、400℃程度で溶媒を熱分解した後、1700℃以
上の温度で焼鈍する。焼鈍時の熱処理条件(温度、時
間、雰囲気)は、前記と同様である。この熱処理によっ
て形成されるタングステン層の厚さは、熱処理温度、熱
処理時間などの条件によって異なるが、たとえば、18
00℃×8時間の熱処理により約1.1μmのタングス
テン層が形成される。
【0024】(4) 本発明によるモリブデン基材上への
タングステン層の他の形成法は、モリブデン基材上にタ
ングステン板またはタングステン合金板を接触させ、1
700℃以上の温度で焼鈍を行う方法である。
【0025】厚さ0.1〜10mm程度のタングステン
板またはタングステン合金板をモリブデン基材上に載
せ、またはモリブデン基材の間に挟んで熱処理し、拡散
によってモリブデン基材表面にタングステン層またはタ
ングステン合金層を形成させる。ここで使用できるタン
グステン合金としては、レニウム‐タングステン合金な
どがある。焼鈍時の熱処理条件(温度、時間、雰囲気)
は、前記と同様である。この熱処理によって形成される
タングステン層の厚さは、熱処理温度、熱処理時間など
の条件によって異なるが、たとえば、1800℃×3時
間の熱処理により約0.3〜0.5μmのタングステン
層が形成される。
【0026】(5) 本発明によるモリブデン基材上への
タングステン層の他の形成法は、CVD法またはPVD
法によりモリブデン基材上にタングステンの被膜を形成
する方法である。
【0027】CVD法は、高温のモリブデン基材上に反
応性のガスを流し、基材上にタングステンの固体層を析
出させる方法で、その処理条件として、基材の温度は9
00〜1100℃程度、反応性ガスとしては六フッ化タ
ングステン、H2 またはH2 +N2 ガスなどがある。P
VD法は、真空または低圧気体中でモリブデン基材上に
タングステンを蒸着或いはスパッタさせる方法で、真空
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング法などが
あり、いずれの方法を用いることもできるが、イオンプ
レーティング法が好ましい。これらのCVD法またはP
VD法により0.2〜20μm程度のタングステンの膜
が形成される。
【0028】(6) 本発明によるモリブデン基材上への
タングステン層の他の形成法は、モリブデン基材上にW
導電層を有するセラミックス基板(例えばAl2 3
AlN等)を置いて、最初に焼成(例えば1100〜1
800℃で)し、導電層のWをモリブデン基材に飛着拡
散形成させる方法である。
【0029】セラミックス基板の導電層としては、モリ
ブデン、タンタル、タングステン等と種々あるが、タン
グステンを有するセラミックス基板を用いて焼成するこ
とにより、モリブデン基材上にタングステン層を形成す
ることができる。この熱処理によって形成されるタング
ステン層の厚さは熱処理温度、熱処理時間、セラミック
ス基板の大きさおよび数などの条件によって異なるが、
例えばW導電層を有する130×130mmのAl2
3 基板を1枚用い、1800℃×3時間の熱処理により
約0.3〜0.5μmのタングステン層が形成される。
この方法は、従来モリブデン板を使用していた使用者に
とって特別な装置の必要がなく、非常に有用である。即
ち、モリブデン治具使用の際、最初にタングステン導電
層を有するセラミックス基板を焼成し、故意にW層を形
成させればよいのである。
【0030】本発明の製造法の一例に関して、主にタン
グステン層を形成する際について述べたが、これらの製
造法はタングステン合金層を形成する際にも適用できる
ことは明らかである。
【0031】
【実施例】以下の実施例は、本発明をさらに具体的に説
明するためのもである。本発明はこれらの実施例により
限定されるものではない。
【0032】例1 モリブデン基板上に酸化タングステン粉末(平均粒径5
μm)を均一に載せ、水素または湿水素雰囲気中で17
00℃〜2000℃×8時間加熱し焼結を行う(この
時、酸化タングステン粉末は還元される)。この焼結体
の余分なW粉末を取り除く。Wはモリブデン板中に高温
処理中に拡散して、約1μmの厚さのW層を形成した。
このようにして得られたモリブデン敷板にアルミナ基板
を載せ、1700℃×5時間焼結した結果、モリブデン
敷板とアルミナ基板との付着はまったく無く、またアル
ミナ基板、モリブデン敷板とも変色や色むらは生じなか
った。
【0033】例2 モリブデン基板の最終焼鈍時にモリブデン基板と同サイ
ズで厚さ0.2mmのW板を一枚毎に挟んで熱処理を行っ
た。熱処理条件は、1800℃×3時間、水素雰囲気中
である。その結果、モリブデン板の表層に約0.3〜
0.5μmのW層が形成されたのが確認できた。得られ
たモリブデン敷板にアルミナ基板を載せ、1700℃×
5時間焼結した結果、モリブデン敷板とアルミナ基板と
の付着はまったく無く、またアルミナ基板、モリブデン
敷板とも変色や色むらは生じなかった。
【0034】例3 モリブデン基板を表面の酸化物や付着物を除去するた
め、硝酸‐塩酸‐湯で洗浄し乾燥させた後、CVD炉に
装入し、1100℃に保持し、六フッ化タングステンと
水素ガスを送入し、タングステンのCVDコーティング
を約1μmの厚さに形成する。得られたモリブデン敷板
にアルミナ基板を載せ、1700℃×5時間焼結した結
果、モリブデン敷板とアルミナ基板との付着はまったく
無く、またアルミナ基板、モリブデン敷板とも変色や色
むらは生じなかった。
【0035】例4 モリブデン板材として、純度99.9%以上、平均粒径
3〜5μmのモリブデン粉末を用いて通常の粉末冶金法
に従い静水圧プレスによって2ton/cm2 の圧力でプレス
成形し、水素気流中で1900℃にて5時間の焼結を行
い約30mm厚さの純モリブデンインゴットを成形し
た。このインゴットを通常の熱間加工法に従い最高温度
1300℃に加熱した後、徐々に加熱温度を下げながら
圧延加工を繰返し、温間圧延加工および冷間圧延加工を
経て厚さ2mmのモリブデン板を成形した。このモリブ
デン板を2250℃にて水素気流中で約2〜3時間の結
晶粒コントロール処理を行い、内部の円板状結晶を囲む
最小円の円板直径が平均20mmのモリブデン板にし
た。
【0036】次に、このモリブデン板を用いて、最初に
焼成するW層を有する多層セラミック基板について説明
する。まず、平均粒径が1.2μmのY2 3 を3wt
%、残部を不純物として1.4wt%の酸素を含み、平
均粒径が1.5μmのAlNとした粉末を混合し、ボー
ルミルで24時間混合する。そして、この混合粉に有機
バインダーを加え、スラリーをつくった。次にこのスラ
リーをドクターブレード法により100〜400μmの
均一の厚さのグリーンシートをつくった。このグリーン
シートを約130×130mmの大きさに切り出し、そ
の切り出されたグリーンシートには直径300μmの孔
を形成した。この孔は、この絶縁基板上(グリーンシー
ト上)に形成される電子回路と接続するためのものであ
る。
【0037】他方、導電ペーストは、平均粒径が1μm
のAl2 3 1.288wt%、平均粒径が1.2μm
の有機溶媒1.712wt%、残部が平均粒径1.1μ
mのWで形成、混合されている。
【0038】次に、このタングステンペーストを97w
t%になるように、平均粒径1μmのAl2 3 を1.
29wt%、平均粒径1.2μmのY2 3 を1.71
wt%添加する。この添加されたタングステンペースト
をスクリーン印刷法でグリーンシート上に印刷する。当
然グリーンシート上の孔もこのタングステンペーストで
埋まる。このグリーンシートを複数重ね合せ、ホットプ
レスをすることにより、ラミネート・グリーンシートが
できる。
【0039】ここで、先程製造したモリブデン板上にこ
のラミネート・グリーンシートを置き、次の熱処理を行
った。まず、バインダーをとばすためにN2雰囲気で加
熱し、その後、1800℃、5時間、N2 雰囲気で焼結
した。その結果、多層のAlN基板を得ると同時に、モ
リブデン板上に約0.7μmのタングステン層を得た。
念のため、同じモリブデン板を用い焼成、再度焼結を行
った。即ち、ラミネート・グリーンシートを前回とは置
いた位置を変え、焼結時間を3時間とする以外は前回と
同様に再度熱処理を行った。その結果、モリブデン板上
に約1μmのタングステン層が形成された。
【0040】この得られたモリブデン敷板にアルミナ基
板を載せ、1700℃×5時間焼結した。それを50回
繰返してもモリブデン敷板とアルミナ基板との付着はま
ったく無く、またアルミナ基板、モリブデン敷板とも変
色や色むらは生じなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明による高温熱処理用治具によれ
ば、耐熱性基材表面にタングステン層またはタングステ
ン合金層を形成したので、従来の高温熱処理用治具に比
べて、高温熱処理中に被熱処理部材と治具との付着が起
こりにくく、変色や色むらの発生を防止することができ
る。特に、耐熱性基材がモリブデンからなるものである
ときは、タングステンはモリブデンと耐熱性、高温強度
などの特性が非常によく似ているので、本発明の高温熱
処理用治具は、従来のモリブデン治具と同じ条件で高温
熱処理用に供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶 間 繁 貴 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 横浜事業所内 (72)発明者 横 洲 一 則 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 横浜事業所内 (72)発明者 河 合 光 雄 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 横浜事業所内 (72)発明者 石 原 秀 夫 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 横浜事業所内 (72)発明者 八 木 典 章 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 横浜事業所内 (56)参考文献 特開 昭61−153204(JP,A) 特開 昭60−2880(JP,A) 実開 昭60−135597(JP,U) 実開 昭60−16998(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モリブデンまたはモリブデン合金からなる
    耐熱性基材表面に、タングステン層またはタングステン
    合金層を形成し、変色や色むらを防止したことを特徴と
    するセラミックスの焼結に用いられる高温熱処理用治
    具。
JP3284976A 1990-10-30 1991-10-30 高温熱処理用治具 Expired - Lifetime JP2862189B2 (ja)

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