JP2000353931A - 電子部品及びその製造方法 - Google Patents

電子部品及びその製造方法

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JP2000353931A
JP2000353931A JP16590899A JP16590899A JP2000353931A JP 2000353931 A JP2000353931 A JP 2000353931A JP 16590899 A JP16590899 A JP 16590899A JP 16590899 A JP16590899 A JP 16590899A JP 2000353931 A JP2000353931 A JP 2000353931A
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electrode
film
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tungsten
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JP16590899A
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English (en)
Inventor
Soushi Saoshita
宗士 竿下
Hitsuhigashi Takai
筆東 高井
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックスとの密着強度等に優れ、かつ、
膜厚精度が高い電極下地膜を有する電子部品及びその製
造方法を得る。 【解決手段】 振動電極膜2aは、圧電セラミックス基
板1の表面に、電極下地膜21を介して形成される。電
極下地膜21及び振動電極膜2aは、スパッタリング法
によって形成される。電極下地膜21はタングステンを
19〜20重量%含有したニッケル−タングステン系合
金からなる。そして、電極下地膜21の膜厚は、0.1
〜0.3μmの範囲内に入るように設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品、特に、
セラミックス表面に電極膜を設けた電子部品及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品において、一般に、セラミック
ス表面に電極膜を設ける場合、電極膜の材料としてAg
やCu等の貴金属が用いられる。このとき、電極膜とセ
ラミックスとの密着強度の向上及び電極膜の耐はんだ喰
れ性の向上等を目的として、通常、セラミックス表面と
電極膜との間に電極下地膜を配設する。従来、この電極
下地膜の材料としては、例えば、ニッケルを主成分とす
る卑金属粉末に、硼化物粉末や炭化物粉末等を含有させ
た電極ペースト、あるいは、薄膜用にはニッケル−クロ
ム系合金やニッケル−銅系合金が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電極下地膜の材料のうち、ニッケルを主成分とする卑金
属粉末に硼化物粉末や炭化物粉末等を含有させた電極ペ
ーストは、塗布法で成膜するため、電極下地膜の膜厚精
度が低いという問題があった。また、ニッケル−クロム
系合金等はエッチング性が劣り、特に環境問題の観点か
らもクロムは使用しない方が好ましい。また、ニッケル
−銅系合金は密着強度がやや弱かった。
【0004】そこで、本発明の目的は、セラミックスと
の密着強度等に優れ、かつ、膜厚精度が高い電極下地膜
を有する電子部品及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】以上の目的を達成
するため、本発明に係る電子部品は、セラミックス表面
に、タングステンを19〜20重量%含有したニッケル
−タングステン系合金からなる電極下地膜を介して電極
膜を設けている。そして、信頼性の観点から、電極下地
膜の膜厚は、0.1〜0.3μmであることが好まし
い。以上の構成において、ニッケル−タングステン系合
金は、セラミックスとの密着強度が強く、耐はんだ喰れ
性にも優れている。
【0006】また、本発明に係る電子部品の製造方法
は、セラミックス表面に、タングステンを19〜20重
量%含有したニッケル−タングステン系合金からなる電
極下地膜をスパッタリング法で形成する。以上の方法に
より、膜厚精度が高い電極下地膜が形成される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電子部品及び
その製造方法の一実施形態について添付図面を参照して
説明する。本実施形態では、圧電部品を例にして説明す
るが、コンデンサやインダクタ等のように、セラミック
ス表面に電極膜を設ける電子部品であれば種類は問わな
い。
【0008】[圧電部品の構成]図1に示すように、圧
電部品18は、振動電極膜2a,2bを表裏面に設けた
圧電セラミックス基板1と、2枚の外装セラミックス基
板12,13とで構成されている。圧電セラミックス基
板1にはPZT等のセラミックス基板が使用され、外装
セラミックス基板12,13には、アルミナ等のセラミ
ックス基板が使用される。振動電極膜2a,2bは厚み
すべり振動モードを利用して振動する。
【0009】圧電セラミックス基板1は外装セラミック
ス基板12,13にて挟まれ、接着剤を利用して積層体
とされる。振動電極膜2a,2bが振動するための空間
は、接着剤の厚みを利用して確保される。
【0010】図2に示すように、この積層体の左右にそ
れぞれ、外部電極膜14,15が形成される。外部電極
膜14には振動電極膜2bの引出し部3bが電気的に接
続され、外部電極膜15には振動電極2aの引出し部3
aが電気的に接続される。こうして、圧電部品18が得
られる。
【0011】[電極膜の形成]以上の構成からなる圧電
部品18において、振動電極膜2a,2b及び外部電極
膜14,15の形成について以下に詳説する。なお、以
下の説明では、振動電極膜2aを圧電セラミックス基板
1の表面に形成する場合を例にして説明するが、他の電
極膜2b,14,15についても同様である。
【0012】図3に示すように、振動電極膜2aは、圧
電セラミックス基板1の表面に、ニッケル−タングステ
ン系合金からなる電極下地膜21を介して形成される。
タングステンは優れた親和性と活性化エネルギー特性を
有しており、セラミックスに含有する酸素と強い化学結
合をする。また、耐はんだ喰れ性にも優れている。電極
下地膜21及び振動電極膜2aは、膜厚精度が高い成膜
工法として知られる、スパッタリング法によって形成さ
れる。両者の膜形成工程は、真空状態を維持したまま、
連続した工程とされる。電極下地膜21のニッケル−タ
ングステン系合金表面を大気に晒すと、表面が酸化して
振動電極膜2aとの密着強度が不安定になるおそれがあ
るからである。
【0013】ここに、電極下地膜21の特性として、エ
ッチングスピードが速く、かつ、比抵抗の小さいものが
好ましいため、電極下地膜21はタングステンを19〜
20重量%含有したニッケル−タングステン系合金から
なるように設定する。この合金組成は、従来のニッケル
−クロム系合金と比較して、良好なエッチング性及び比
抵抗を有する。また、この合金組成は、クロムを7重量
%含有したニッケル−クロム系合金と同等の飽和磁化の
値を有し、電極下地膜21を強磁性体としないため、本
実施形態の成膜装置として用いた非磁性用のマグネトロ
ンスパッタリング装置に好適の合金組成である。
【0014】図4は、ニッケル−タングステン系合金の
Oe−kG曲線を示すグラフである。図4において、曲
線31はタングステンの含有量が20重量%の場合、曲
線32はタングステンの含有量が19.5重量%の場
合、曲線33はタングステンの含有量が19重量%の場
合である。非磁性用のマグネトロンスパッタリング装置
に適した飽和磁化の値は経験上7Oeにおいて略0.8
kG以下が好ましいといわれている。従って、タングス
テンの含有量は20重量%以下にした。一方、電極下地
膜21の密着強度は、タングステンの含有量が多いほう
が良くなるため、19重量%以上にした。
【0015】従って、電極下地膜21用のスパッタリン
グターゲットとしてタングステンを19〜20重量%含
有したニッケル−タングステン系合金材を使用する。ス
パッタリング法は、ターゲット組成と略同様の組成の膜
を容易に形成することができるからである。その他のス
パッタリング条件は、例えば、以下に示すとおりであ
る。 スパッタリングガス :Ar(100%) スパッタリングガス圧力:5×10-3Torr
【0016】なお、スパッタリングの際、圧電セラミッ
クス基板1を加熱すれば、電極下地膜21と圧電セラミ
ックス基板1との密着強度をさらにアップさせることが
できる。しかし、圧電セラミックス基板1を加熱する
と、圧電特性への影響が避けられないため、この点を考
慮して基板1を加熱するかどうかを決める。
【0017】以上のスパッタリング条件の下で、圧電セ
ラミックス基板1の表面全面に電極下地膜21を形成す
る。電極下地膜21の膜厚は、機械的強度や電気的特性
等の信頼性(さらに、リード端子を振動電極膜2a,2
bの引出し部3a,3bにはんだ付けする場合、あるい
は、外部電極膜14,15の電極下地膜の場合は、耐は
んだ喰れ性の観点から、使用するはんだ材料等)を考慮
して所定の値に設定される。本実施形態の場合、図5及
び図6にそれぞれ示した高温放置(150℃)及びはん
だ付け(350℃)による電極下地膜21のはんだ喰れ
量の変化のグラフから、電極下地膜21の膜厚を0.1
〜0.3μmにした。
【0018】こうして形成された電極下地膜21の表面
全面に、さらに、Ag,Cu,Ag−Pd等からなる振
動電極膜2aがスパッタリング法により形成される。こ
の後、圧電セラミックス基板1はスパッタリング装置か
ら取り出され、電極下地膜21と振動電極膜2aがエッ
チング処理される。こうして、引出し部3aを有した円
形の振動電極膜2aが、圧電セラミックス基板1の表面
に電極下地膜21を介して形成される。
【0019】以上のように、電極下地膜21の材料とし
て、タングステンを19〜20重量%含有したニッケル
−タングステン系合金を用いることにより、セラミック
スとの密着強度が強く、エッチング性や電気特性や耐は
んだ喰れ性に優れた振動電極膜2aが得られる。
【0020】なお、本発明に係る電子部品及びその製造
方法は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨
の範囲内で種々に変更することができる。前記実施形態
は、圧電セラミックス基板1の表面全面に電極下地膜2
1や振動電極膜2aを形成した後、必要な部分を残して
エッチングで取り除く方法である。しかし、スパッタリ
ングの際に、所望の形状の開口部を有したマスキング材
を圧電セラミックス基板1の表面に被せ、必要な部分に
のみ電極下地膜21や振動電極膜2aを形成する方法で
あってもよい。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、セラミックス表面に、タングステンを19〜2
0重量%含有したニッケル−タングステン系合金からな
る電極下地膜を介して電極膜を設けたので、セラミック
スとの密着強度が強く、耐はんだ喰れ性やエッチング性
や電気特性に優れた電極膜を得ることができる。また、
タングステンを19〜20重量%含有したニッケル−タ
ングステン系合金からなる電極下地膜をスパッタリング
法で形成することにより、膜厚精度が高い電極下地膜を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子部品の一実施形態である圧電
部品の構成を示す分解斜視図。
【図2】図1に示した圧電部品の外観を示す斜視図。
【図3】セラミックス表面に電極膜を形成する方法を示
す一部拡大断面図。
【図4】ニッケル−タングステン系合金のOe−kG曲
線を示すグラフ。
【図5】高温放置による電極下地膜のはんだ喰れ量の変
化を示すグラフ。
【図6】はんだ付けによる電極下地膜のはんだ喰れ量の
変化を示すグラフ。
【符号の説明】
1…圧電セラミックス基板 2a,2b…振動電極膜 12,13…外装セラミックス基板 14,15…外部電極膜 18…圧電部品 21…電極下地膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス表面に、タングステンを1
    9〜20重量%含有したニッケル−タングステン系合金
    からなる電極下地膜を介して、電極膜を設けたことを特
    徴とする電子部品。
  2. 【請求項2】 前記電極下地膜の膜厚が0.1〜0.3
    μmであることを特徴とする請求項1記載の電子部品。
  3. 【請求項3】 セラミックス表面に、タングステンを1
    9〜20重量%含有したニッケル−タングステン系合金
    からなる電極下地膜をスパッタリング法で形成したこと
    を特徴とする電子部品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003046365A (ja) * 2001-08-01 2003-02-14 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 水晶振動子用2層電極膜
US6674336B2 (en) 2001-04-13 2004-01-06 Murata Manufacturing Co., Ltd. Non-reciprocal circuit element and communication device
JP2011250390A (ja) * 2010-04-27 2011-12-08 Nippon Dempa Kogyo Co Ltd 圧電デバイス

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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