JP2002176096A - 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法 - Google Patents

半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法

Info

Publication number
JP2002176096A
JP2002176096A JP2000352588A JP2000352588A JP2002176096A JP 2002176096 A JP2002176096 A JP 2002176096A JP 2000352588 A JP2000352588 A JP 2000352588A JP 2000352588 A JP2000352588 A JP 2000352588A JP 2002176096 A JP2002176096 A JP 2002176096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
sintered body
element wiring
internal electrode
heater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000352588A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichiro Aonuma
伸一朗 青沼
Shigeko Muramatsu
滋子 村松
Mitsuhiro Fujita
光広 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority to JP2000352588A priority Critical patent/JP2002176096A/ja
Publication of JP2002176096A publication Critical patent/JP2002176096A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス製ヒータおよび静電チャックの
反りを抑制し、発熱体配線または/および内部電極の寸
法ならびに配置を高精度で形成することができる半導体
処理装置用セラミックス部材の製造方法を提供する。 【解決手段】 セラミックス焼結体基板に発熱体配線ま
たは/および内部電極を設けるための溝を加工する工程
と、前記溝に発熱体配線または/および内部電極となる
金属ワイヤ、薄膜またはメッシュのいずれかを、発熱体
配線または/および内部電極のパターン形状に加工した
ものを設ける工程と、前記セラミックス焼結体基板と別
のセラミックス焼結体基板とを積層させる工程と、前記
発熱体配線または/および内部電極に電極端子を接続す
る工程と、前記積層させたセラミックス焼結体基板同士
を接合させるための加圧熱処理を行う工程とを含むこと
を特徴とする半導体処理装置用セラミックス部材の製造
方法を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体処理装置用
セラミックス部材の製造方法に関し、より詳細には、半
導体製造装置において用いられる、シリコンウエハ等を
加熱するセラミックス製ヒータの製造方法または/およ
びシリコンウエハ等を静電的に吸着するセラミックス製
静電チャックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置において、シリコンウエ
ハ等にプラズマエッチング、CVD、イオンプレーティ
ング等の処理加工を施す場合、ウエハを加熱する部材と
して面状ヒータが使用されている。また、ウエハの固定
部材としては、静電チャックが多用されている。これら
のヒータ、静電チャック等の半導体処理装置用部材に
は、耐食性、耐摩耗性、精度等に優れた材質として、セ
ラミックスが用いられている。これらのヒータ、静電チ
ャック等の構造は、一般に、基板上に発熱体または内部
電極が設けられ、その上にヒータカバーまたは誘電層と
なる別の基板が積層されている。
【0003】これらの半導体処理装置用セラミックス部
材の製造方法としては、以下に掲げる方法が一般的であ
る。なお、上記のように、ヒータと静電チャックは、構
造上、基板上に発熱体が設けられているか、内部電極が
設けられているかの点において相違するのみであるた
め、それらの製造方法は、基本的には同一である。よっ
て、以下においては、ヒータの製造方法を例として説明
する。
【0004】例えば、シート形成法においては、まず、
ドクターブレードにより、所定厚さに積層させたセラミ
ックスのグリーンシート上に発熱体配線を設け、その上
に所定厚さのセラミックスのヒータカバー部をヒート成
形により積層させる。得られた積層体に、発熱体配線に
接続するように電極端子を設け、所定の条件で脱脂した
後、ホットプレス等により所定温度で焼結させ、ヒータ
を得る。なお、このシート形成法において、グリーンシ
ート上に発熱体配線を設ける方法としては、導電性ペー
ストのスクリーン印刷が一般的である。
【0005】また、ヒータの他の製造方法としては、セ
ラミックスのプレス成形体中に、配線形状に加工した金
属プレートまたはメッシュ等からなる発熱体配線を埋設
させ、ホットプレスにより焼結させることにより、内蔵
させる方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
シート形成法またはプレス成形体を用いる方法は、焼結
時にシートまたは成形体が収縮し、反りが生じやすかっ
た。この反りは、研削加工等により修正した場合であっ
ても、基板の変形、配線の断線または位置のずれ等を生
じる原因となり、温度分布が均一なヒータを得ることが
困難であった。
【0007】また、スクリーン印刷による発熱体配線の
形成は、配線の膜厚が大きい場合、印刷回数が増加する
こととなる。そのため、配線の形状の精度が低下し、ヒ
ータの温度が不均一になる場合があった。
【0008】また、金属プレートまたはメッシュ等から
なる発熱体配線をプレス成形体中に埋設させる方法は、
この金属プレートまたはメッシュの厚さが50μmを超
えると、焼結の際、セラミックス焼結体基板同士が十分
に密着せず、空隙やクラック等を生じ、配線間における
ショートの原因となっていた。一方、厚さが50μm以
下の場合、セラミックス焼結体基板同士の密着性は十分
であるが、発熱体配線の膜厚が小さすぎるため、強度が
低く、金属プレートまたはメッシュ等の加工およびハン
ドリングが困難であるという問題があった。
【0009】さらに、ヒータカバー表面における面内温
度の均一化を図るための方法として、コイル状の発熱体
配線を用いることにより、発熱部分を大きくする方法も
ある。しかし、この方法では、配線の径が大きくなるた
め、基板の厚さを大きくする必要があり、その結果、熱
容量が増大し、温度コントロール時の応答性が低下して
しまうという問題があった。
【0010】本発明は、上記のような技術的課題を解決
するためになされたものであり、半導体処理装置におい
て、シリコンウエハ等を電熱により均一に加熱すること
ができるセラミックス製のヒータ、静電的に均一な吸着
力で固定することができるセラミックス製の静電チャッ
ク、または、両者の機能を兼ね備えたセラミック製ヒー
タ内蔵静電チャックを得るために、ヒータまたは静電チ
ャックの反りを抑制し、発熱体配線または/および内部
電極の寸法ならびに配置を高精度で形成することができ
る半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体処理
装置用セラミックス部材の製造方法は、セラミックス焼
結体基板に発熱体配線または/および内部電極を設ける
ための溝を加工する工程と、前記溝に発熱体配線または
/および内部電極となる導電性材料を設ける工程と、前
記セラミックス焼結体基板と別のセラミックス焼結体基
板とを積層させる工程と、前記発熱体配線または/およ
び内部電極に電極端子を接続する工程と、前記積層させ
たセラミックス焼結体基板同士を接合するための熱処理
を行う工程とを含むことを特徴とするものである。この
ように、セラミックス焼結体基板に、予め溝を設けてお
き、この溝に発熱体配線または/および内部電極を設け
ることにより、半導体処理装置用セラミックス部材の反
りを抑制し、発熱体配線または/および内部電極の歪み
を抑制することができる。
【0012】上記製造方法においては、溝に発熱体また
は内部電極となる導電性材料を設ける前記工程が、前記
溝に発熱体配線または/および内部電極となる導電性ペ
ーストを入れ込み、焼き付けることにより、発熱体配線
または/および内部電極を形成させる工程であることが
好ましい。このように、発熱体配線または/および内部
電極の所定のパターン形状に合わせてセラミックス焼結
体基板に予め設けられている溝に、流動性を有する導電
性ペーストを入れ込み、発熱体配線または/および内部
電極を形成することにより、これら発熱体配線等の寸法
および配置を高精度で形成することができる。
【0013】また、本発明に係る半導体処理装置用セラ
ミックス部材の製造方法は、セラミックス焼結体基板に
発熱体配線または/および内部電極を設けるための溝を
加工する工程と、前記溝に発熱体配線または/および内
部電極となる導電性ペーストを入れ込み、焼き付けるこ
とにより、発熱体配線または/および内部電極を形成す
る工程と、前記発熱体配線または/および内部電極が形
成されたセラミックス焼結体基板を研削し、所定の厚さ
の発熱体配線または/および内部電極埋め込み体に加工
する工程と、前記発熱体配線または/および内部電極埋
め込み体の上面および下面に、各々セラミックス焼結体
基板を積層させる工程と、前記発熱体配線または/およ
び内部電極に電極端子を接続する工程と、前記積層させ
たセラミックス焼結体基板と、発熱体配線または/およ
び内部電極埋め込み体とを接合させるための熱処理を行
う工程とを含むことを特徴とする。発熱体配線または/
および内部電極埋め込み体を別途作製しておくことによ
り、発熱体配線または/および内部電極をより高精度で
形成することができる。
【0014】上記の製造方法においては、前記溝の加工
が、マシニングまたは/およびサンドブラストにより行
われることが好ましい。マシニング、サンドブラストに
よる加工は、広面積の溝加工および量産に対応するため
の好適態様である。
【0015】本発明においては、前記セラミックス焼結
体基板は、窒化アルミニウム質からなることが好まし
い。機械的強度、硬度、半導体製造装置において使用さ
れるハロゲン系ガスに対する耐食性が優れていること、
高熱伝導率であること、耐熱衝撃性が優れていること等
の観点から、窒化アルミニウム質の焼結体基板が好適に
用いられる。
【0016】また、上記のセラミックス焼結体基板と別
のセラミックス焼結体基板とを積層させる工程において
は、アルミニウムまたは/およびイットリウム系の化合
物からなる接合剤を介して、両者の基板を積層させるこ
とが好ましい。半導体処理装置用セラミックス部材は、
フッ素系プラズマに曝される環境で使用されるため、フ
ッ素系プラズマに対する耐性を有する前記接合剤が好適
に用いられる。
【0017】さらに、前記接合剤は、AlN−Y23
−Li2 O系の接合剤であることが、特に好ましい。こ
の接合剤を用いれば、1550℃以上1750℃以下の
低温で接合することができるため、基板が変形すること
なく、より高精度で配線等を形成することができる。
【0018】また、本発明に係る半導体処理装置用セラ
ミックス部材の製造方法は、セラミックス焼結体基板に
発熱体配線または/および内部電極を設けるための溝を
加工する工程と、前記溝に発熱体配線または/および内
部電極となる金属ワイヤ、薄膜またはメッシュのいずれ
かを、発熱体配線または/および内部電極のパターン形
状に加工したものを設ける工程と、前記セラミックス焼
結体基板と別のセラミックス焼結体基板とを積層させる
工程と、前記発熱体配線または/および内部電極に電極
端子を接続する工程と、前記積層させたセラミックス焼
結体基板同士を接合させるための加圧熱処理を行う工程
とを含むことを特徴とする。前記加圧熱処理を行うこと
により、基板を接合させると同時に、発熱体配線または
/および内部電極を溝に空隙なく形成することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づき、より詳細に説明する。図1〜6は、本発明
に係る半導体処理装置用セラミックス部材であるヒータ
または静電チャックの構造の一例を示したものである。
【0020】図1に示すように、本発明に係るセラミッ
クス製ヒータは、セラミックスからなるヒータカバー1
に設けられた溝に、発熱体配線2が設けられている。そ
して、このヒータカバー1とセラミックスからなるヒー
タベース3とが、接合剤4を介して、接合されている。
さらに、ヒータベース3には、電極端子用の孔から、発
熱体配線2に電極端子5が接続されており、この電極端
子5を通じて外部から電流が供給される構造を有する。
また、図2に示すように、発熱体配線を設けるための溝
は、ヒータベース3に設けてもよい。
【0021】また、本発明に係るセラミックスヒータの
他の実施形態としては、図5(b)に示すように、発熱
体配線埋め込み体20を、セラミックスからなるヒータ
カバー11とヒータベース13とにより、接合剤14を
介して、挟み合わせた状態で接合された構造を有する。
前記発熱体配線埋め込み体20は、セラミックス焼結体
基板9に発熱体配線12が形成されたものを、所定の厚
さに研削したものである。
【0022】図3は、本発明に係るセラミックス製静電
チャックであり、セラミックスからなる誘電層6に設け
られた溝に、内部電極7が設けられている。そして、こ
の誘電層6とセラミックスからなるチャックベース8と
が、接合剤4を介して、接合されている。さらに、チャ
ックベース8には、電極端子用の孔から、内部電極7に
電極端子5が接続されており、この電極端子5を通じて
外部から電流が供給される構造を有する。また、図4に
示すように、内部電極を設けるための溝は、誘電層6に
設けてもよい。
【0023】また、本発明に係る静電チャックの他の実
施形態としては、図6に示すように、内部電極埋め込み
体21を、セラミックスからなる誘電層16とチャック
ベース18とにより、接合剤14を介して、挟み合わせ
た状態で接合された構造を有する。前記内部電極埋め込
み体21は、セラミックス焼結体基板9に内部電極17
が形成されたものを、所定の厚さに研削したものであ
る。
【0024】上記においては、ヒータまたは静電チャッ
クの各々について説明したが、これらの両方を兼ね備え
たもの、すなわち、ヒータ内蔵静電チャックの場合であ
っても、上記と同様の構造を有するものであり、本発明
に係る製造方法を適用することができる。
【0025】次に、セラミックス製ヒータを例として、
本発明に係る製造方法を詳細に説明する。図1に示した
セラミックス製ヒータの製造方法は、まず、ヒータカバ
ー1となるセラミックス焼結体基板に、発熱体配線2を
設けるための溝を、その配線パターン形状に合わせて加
工する。そして、その溝に発熱体配線2となる導電性材
料を設けた後、このヒータカバー1とヒータベース3と
なるセラミックス焼結体基板とを接合剤4により積層さ
せる。次いで、ヒータベース3に予め設けられた孔に、
外部から電流を供給するための電極端子5を発熱体配線
2に接続させる。そして、この配線が設けられたセラミ
ックス焼結体基板の積層体に接合熱処理を施すことによ
り、セラミックス製ヒータが得られる。また、図2に示
したヒータは、ヒータベース2となるセラミックス焼結
体基板に、発熱体配線2を設けるための溝を、その配線
パターン形状に合わせて加工し、その溝に発熱体配線2
となる導電性材料を設ける点以外は、上記の図1に示し
たヒータの製造方法と同様の方法により、得られる。
【0026】また、図5に示したヒータの製造方法とし
ては、まず、図5(a)に示したように、セラミックス
焼結体基板9に、発熱体配線12を設けるための溝を、
その配線パターン形状に合わせて加工する。そして、そ
の溝に発熱体配線12となる導電性ペーストを入れ込
み、焼き付けて、発熱体配線12を形成し、これを仮想
線まで研削し、所定の厚さの発熱体配線埋め込み体20
に加工する。次いで、この発熱体配線埋め込み体20
を、図5(b)に示したように、それぞれ接合剤14が
塗布されたヒータカバー11とヒータベース13とを形
成するセラミックス焼結体基板により、挟み合わせる。
そして、ヒータベース13に予め設けられた孔に、外部
から電流を供給するための電極端子15を発熱体配線1
2に接続させた後、前記ヒータカバー11と発熱体配線
埋め込み体20とヒータベース13との接合熱処理を施
すことにより、ヒータが得られる。
【0027】本発明において用いられる発熱体配線は、
粉末またはペースト等の流動性を有するものを、セラミ
ックス焼結体基板上の発熱体配線パターン形状に合わせ
て加工された溝へ入れ込むことにより形成することがで
きる。溝内へ空隙なく充填するためには、流動性のある
ペーストを用いることが好ましい。
【0028】また、発熱体配線は、金属ワイヤをガスバ
ーナーにより加熱し、所定の形状に折り曲げて加工した
ものや、薄板をレーザー加工もしくは打ち抜き加工等す
ることにより得られた薄膜、メッシュ等のように、予め
発熱体配線パターン形状に加工されたものを用いること
ができる。
【0029】金属ワイヤ、薄膜、メッシュ等の予め発熱
体配線パターン形状に加工されたものを用いる場合は、
ペーストを併用することにより、溝への密着性および充
填度を向上させることができる。
【0030】次に、発熱体配線となる導電性材料として
は、通常使用されているものを用いることができる。例
えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、白金
(Pt)、銀(Ag)等の金属やモリブデンシリサイド
(MoSi2 )等の導電性セラミックスを用いることが
できる。また、発熱体配線となる導電性材料の材質は、
発熱体配線としての抵抗を有し、かつ、所望の発熱温度
よりも高い融点を有する材質であれば、通常用いられて
いるものでよい。しかし、ヒータの使用状態において
は、発熱体配線とともに、セラミックス焼結体基板も加
熱されることにより、膨張する。このため、発熱体配線
とセラミックスの熱膨張係数の差が大きいと、その界面
に応力が生じ、反りや剥離、さらには、セラミックス焼
結体基板が破損する場合もあるため、基板であるセラミ
ックスの熱膨張係数の値に近いものであることが、特に
好ましい。
【0031】また、セラミックス焼結体基板が窒化アル
ミニウム質からなる場合には、導電性材料の材質は、タ
ングステン、モリブデンおよびそれらを含む化合物であ
ることが好ましい。1500℃を超える接合熱処理温
度、窒化アルミニウムの熱膨張係数の値に近いこと等を
考慮すると、特に、タングステンが好ましい。
【0032】発熱体配線の断面形状は、一般に、ワイヤ
の場合は円形であり、薄膜、メッシュ等の場合は四角形
であるが、特に制限されない。ただし、基板同士を接合
させた状態において、その断面に空隙が残存しないよう
に、発熱体配線および溝を設計することが好ましい。空
隙があると、その部分に存在するガスが、ヒータの加熱
により膨張し、その応力により、セラミックス焼結体基
板にクラックが生じたり、配線が断線する原因となる。
また、そのガスが化学的に反応し、反応物と未反応物と
の熱膨張差により、ヒータ内部に応力が生じ、ヒータに
クラックが生じ、破損する場合もあり、ヒータの耐久性
低下の原因となる。
【0033】発熱体配線となる導電性材料にタングステ
ンペーストを用いる場合、ブチルカルビトール、アクリ
ル樹脂、フタル酸ブチル等の一般に使用されているペー
スト用溶剤を用いて調製する。なお、焼き付け時の収縮
を抑制するため、窒化アルミニウム粉末をフィラーとし
て、タングステンペーストに添加してもよい。
【0034】セラミックス焼結体基板に設けられた溝に
ペーストを装入するときは、振動機や減圧脱泡機によ
り、ペースト中の気泡を除去し、乾燥時も減圧下で行う
ことが好ましい。
【0035】導電性ペーストの焼き付け温度は、145
0℃以上1850℃以下であることが好ましい。しか
し、この焼き付け温度が、後の接合熱処理工程における
熱処理温度以下である場合、接合時に焼き付け膜が収縮
し、欠陥を生じるおそれがあるため、この熱処理温度以
上にする必要がある。また、この焼き付け温度は、ヒー
タカバーの変形を抑制する観点から、1750℃以下で
あることが好ましい。
【0036】本発明において用いられるセラミックス焼
結体基板の材質は、窒化アルミニウム(AlN)、アル
ミナ(Al23 )、窒化ケイ素(Si34 )、炭化
ケイ素(SiC)等が好ましい。この中でも、機械的強
度、硬度等の観点から、窒化物系である窒化アルミニウ
ム、窒化ケイ素がより好ましく、半導体製造装置におい
て使用されるハロゲン系ガスに対する耐食性が優れてい
ること等の観点から、特に、窒化アルミニウムが好まし
い。
【0037】この場合、窒化アルミニウム質からなるセ
ラミックス焼結体基板は、半導体処理装置用部材として
通常用いられているものでよい。この窒化アルミニウム
質からなるセラミックス焼結体基板には、一般に、焼結
体の製造工程において用いられる、アルミナ(Al2
3 )、イットリア(Y23 )およびこれらの複合酸化
物等の焼結助剤、バインダー等の他の成分が含まれてい
るが、上記特性の観点から、これらの成分はできるだけ
少ないことが好ましい。より好ましくは、窒化アルミニ
ウムを除く、その他の成分の含有量は3重量%以下であ
る。
【0038】次に、溝加工は、セラミックス焼結体基板
を表面研削した後、その面に、発熱体配線のパターン形
状に合わせて、溝を設ける。この溝加工は、マシニン
グ、サンドブラスト等、通常のセラミックスにおいて行
う加工方法を用いることができるが、広面積の溝加工お
よび量産することを考慮すると、マシニング、サンドブ
ラストによる加工が好ましい。溝の断面形状は、四角、
三角、半円等でもよいが、その断面積は、発熱体配線
が、接合時の圧力により変形し、その部分に収まるよう
にする必要がある。すなわち、発熱体配線の断面積と同
一、あるいは、若干小さくすることが好ましい。ここ
で、ヒータベース側のセラミックス焼結体基板には、表
面研削した後、後工程で電極端子等を組み込むための孔
を加工し、設けておく。
【0039】次に、発熱体配線が設けられた基板と別の
基板を接合させるため、接合剤を介して、これらの基板
同士を積層させる。本発明において用いられる接合剤
は、一般的なガラス成分が含まれているセラミックス接
合剤でよいが、半導体処理装置において用いられるヒー
タは、フッ素系プラズマに曝されるため、フッ素系プラ
ズマに対する耐性を有する接合剤が好ましい。例えば、
アルミニウムまたは/およびイットリウム系の化合物を
用いることが好ましい。また、より高精度で配線を形成
するためには、低温で接合できるものが、特に好まし
く、例えば、AlN−Y23 −Li2 O系の接合剤を
使用すれば、1550℃以上1750℃以下で、基板が
変形することなく接合させることができる。
【0040】接合剤は、ペースト化して、スクリーン印
刷を行ったり、アルコール等の有機溶剤に分散させてス
プレー噴霧することにより、基板上に塗布する。そし
て、必要に応じて、通常行われている条件で、脱脂す
る。接合強度を十分なものとするため、400℃以上で
加熱するのが一般的である。次いで、この接合剤が塗布
された基板同士を重ね合わせ、ヒータベースに予め設け
られた孔に、必要な電極端子等を組み込む。
【0041】接合は、接合剤を介して積層された基板を
熱処理することにより行う。接合強度を高くするために
は、圧力下で熱処理を行うことが好ましく、例えば、ホ
ットプレスを使用し、外部から圧力をかけて熱処理を行
う。なお、ホットプレスによる接合の場合は、熱処理温
度、圧力にもよるが、接合剤を必ずしも必要とせずに接
合させることもできる。
【0042】なお、金属ワイヤ、薄膜、メッシュ等の予
め発熱体配線パターン形状に加工されたものを用いる場
合は、接合と同時に、発熱体配線を溝に空隙なく形成さ
せるため、ホットプレスを使用することが好ましい。こ
の場合、圧力は、発熱体配線の径、長さ等によるが、通
常、10kg/cm2 以上500kg/cm2 以下で行
う。この圧力が、10kg/cm2 未満では、金属ワイ
ヤ、薄膜、メッシュ等の発熱体配線が、十分に変形しな
いため、溝との間に空隙が生じる。一方、圧力が500
kg/cm2 を超えると、基板が破損するおそれがあ
る。
【0043】また、AlN−Y23 −Li2 O系の接
合剤を用いた場合は、6g/cm2以上の荷重をかけ
て、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスまたは減圧
雰囲気下、熱処理を行うことにより、接合体、すなわ
ち、セラミックス製ヒータを得ることができる。
【0044】熱処理温度は、1400℃以上1950℃
以下であることが好ましい。処理温度が1400℃未満
であると、接合剤の粒成長が起こりにくく、良好な接合
状態を得ることができない。また、金属ワイヤ、薄膜、
メッシュ等の予め発熱体配線パターン形状に加工された
ものを用いる場合は、十分に変形しないため、溝との間
に空隙が生じる。一方、処理温度が1950℃を超える
と、接合剤が異常粒成長し、均一な接合強度を得ること
ができない等の不具合が生じる。この熱処理温度は、よ
り好ましくは、1600℃以上1800℃以下である。
【0045】なお、上記実施形態においては、セラミッ
クス製ヒータの製造方法を例として説明したが、発熱体
配線に代えて、例えば、くし歯状の内部電極を形成すれ
ば、セラミックス製静電チャックを製造することができ
る。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的
に説明するが、本発明は下記の実施例により制限される
ものではない。 [実施例1]ヒータカバーとなる直径210mm、厚さ
5mmの窒化アルミニウム焼結体(助剤としてY23
を外率1重量%添加)に、発熱体配線パターンの形状に
合わせて、幅1.1mm、深さ150μmの溝を、マシ
ニング加工により形成した。この溝に、発熱体配線パタ
ーンの形状に加工した、直径0.5mmのタングステン
ワイヤーをはめ込み、固定した。ヒータベースとなる直
径210mm、厚さ5mmの窒化アルミニウム焼結体
(助剤としてY23 を外率1重量%添加)に、AlN
/Y23 /Li2 O=100/10/1の接合剤ペー
ストを、脱脂後の厚さが30μmとなるようにスクリー
ン印刷により塗布し、大気中で、600℃で1時間脱脂
させた。ヒータカバーとヒータベースを重ね合わせ、1
00kg/cm2 の荷重をかけて、ホットプレスによ
り、窒素雰囲気下、1800℃で3時間接合熱処理を行
い、図1に示すようなヒータを得た。このヒータの寸法
は、直径210mm、厚さ10mmであった。このヒー
タカバー表面の平面度(反り)をエアスライダーにより
測定した。その後、ヒータカバー表面を平面研削によ
り、平面度10μmになるまで研削加工した。作製した
ヒータを600℃に加熱し、ヒータカバー表面の面内温
度較差を測定した。さらに、このヒータを厚さ方向に切
断し、その断面を光学顕微鏡およびSEMにより観察
し、ヒータカバー表面から発熱体までの距離を20点測
定した。また、上記ヒータを20個作製し、それらの発
熱体配線の全抵抗値の較差を測定した。これらの測定結
果を表1に示す。
【0047】[比較例1]窒化アルミニウム粉末100
重量部、バインダーとしてPVB3重量部、溶剤として
メタノール60重量部を混合し、スプレードライヤによ
り造粒した。得られた造粒粉を金型に注型し、100k
g/cm2 で成形後、CIPにより1.0t/cm2
加圧し、直径210mm、厚さ6.3mmの窒化アルミ
ニウム成形体を得た。得られた成形体の1枚をヒータカ
バー、もう1枚をヒータベースとし、発熱体配線パター
ンの形状に加工した、直径0.5mmのタングステンワ
イヤーを挟んで重ね合わせ、100kg/cm2 の荷重
をかけて、ホットプレスにより、窒素雰囲気下、180
0℃で3時間接合熱処理を行い、ヒータを得た。このヒ
ータの寸法は、直径210mm、厚さ10mmであっ
た。このヒータカバー表面の平面度(反り)をエアスラ
イダーにより測定した。その後、ヒータカバー表面を平
面研削により、平面度10μmになるまで研削加工し
た。作製したヒータを、実施例1と同様に、600℃に
加熱し、ヒータカバー表面の面内温度較差を測定した。
さらに、このヒータカバー表面から発熱体までの距離
を、実施例1と同様にして、20点測定した。これらの
測定結果を表1に示す。
【0048】[比較例2]窒化アルミニウム粉末100
重量部、アジターとしてPVB、メチルエチルケトン、
エチルアルコール、n−ブチルアルコール、ブチルセル
ロース、リン酸トリn−ブチルを各10:20:13:
14:10:3の割合で混合したもの20重量部を混合
し、スラリーとし、ドクターブレード法によりグリーン
シートを作製した。得られたグリーンシートの積層体を
ヒータカバーとし、これに、焼結収縮後に幅10mm、
厚さ150μmの発熱体配線パターン形状になるよう
に、タングステンペーストを繰り返しスクリーン印刷し
た。この上に、もう1体のグリーンシート積層体を重ね
合わせ、1kg/cm2 の荷重をかけて、140℃で熱
圧着させた。得られた積層体を窒素雰囲気下、700℃
で熱処理し、脱脂させた後、窒素雰囲気下、1800℃
で4時間焼成し、ヒータを得た。このヒータの寸法は、
直径205mm、厚さ8mmであった。このヒータカバ
ー表面の平面度(反り)をエアスライダーにより測定し
た。その後、ヒータカバー表面を平面研削により、平面
度10μmになるまで研削加工した。作製したヒータ
を、実施例1と同様に、600℃に加熱し、ヒータカバ
ー表面の面内温度較差を測定した。さらに、このヒータ
カバー表面から発熱体までの距離を、実施例1と同様に
して、20点測定した。また、上記ヒータを20個作製
し、それらの発熱体配線の全抵抗値の較差を測定した。
これらの測定結果を表1に示す。
【0049】[比較例3]窒化アルミニウム粉末100
重量部、バインダーとしてPVB3重量部、溶剤として
メタノール60重量部を混合し、スプレードライヤによ
り造粒した。得られた造粒粉を金型に注型し、100k
g/cm2 で成形後、CIPにより1.0t/cm2
加圧し、直径210mm、厚さ12.5mmの窒化アル
ミニウム成形体を得た。得られた成形体の1枚をヒータ
カバーとし、発熱体配線パターンの形状に合わせて、幅
0.6mm、深さ0.6mmの溝を、マシニング加工に
より形成した。この溝に、発熱体配線パターンの形状に
加工した、線径0.5mm、コイル径10mmのタング
ステンコイルをはめ込み、もう1枚の窒化アルミニウム
成形体で挟むようにして重ね合わせた。これに、100
kg/cm2 の荷重をかけて、ホットプレスにより、窒
素雰囲気下、1800℃で3時間接合熱処理を行い、ヒ
ータを得た。このヒータの寸法は、直径210mm、厚
さ20mmであった。このヒータカバー表面の平面度
(反り)をエアスライダーにより測定した。その後、ヒ
ータカバー表面を平面研削により、平面度10μmにな
るまで研削加工した。作製したヒータを、実施例1と同
様に、600℃に加熱し、ヒータカバー表面の面内温度
較差を測定した。さらに、このヒータカバー表面から発
熱体までの距離を、実施例1と同様にして、20点測定
した。これらの測定結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1に示したように、実施例1のヒータ
は、ヒータカバー表面の平面度(反り)が40μmであ
り、70μm以上である比較例1〜3のヒータに比べて
小さいことが認められた。また、ヒータカバー表面から
発熱体配線までの距離は、任意の20点について、比較
例1〜3においては、精度が1mm以上であった。これ
に対して、実施例1においては、精度は0.04mmと
小さいことがわかった。このことから、セラミックス焼
結体基板に設けた溝に発熱体配線を形成して製造したヒ
ータは、その反りを抑制することができ、かつ、ヒータ
カバーから均等な距離に発熱体を設けることができると
いえる。さらに、面内温度較差および発熱体配線の全抵
抗値較差も実施例1は小さく、全抵抗値のコントロール
を容易にすることができ、異常発熱を起こすことなく、
ヒータカバー表面を均一に加熱することができることが
わかる。
【0052】[実施例2]ヒータカバーとなる直径21
0mm、厚さ5mmの窒化アルミニウム焼結体に、発熱
体配線パターンの形状に合わせて、幅10mm、深さ1
50μmの溝を、サンドブラスト装置により加工した。
この溝に、外率10重量%の窒化アルミニウムを添加し
たタングステンペーストを入れ込み、減圧脱泡機によ
り、ペースト中の気泡を除去した。そして、真空乾燥機
により、10Torrの減圧雰囲気下、昇温速度50℃
/hr、110℃で1時間保持の設定条件の下、乾燥さ
せた。これを1750℃で3時間の焼き付け熱処理し
た。ヒータベースとなる直径210mm、厚さ5mmの
窒化アルミニウム焼結体に、AlN/Y23 /Li2
O=100/10/1の接合剤ペーストをスクリーン印
刷により塗布し、大気中で、600℃で1時間脱脂させ
た。ヒータカバーとヒータベースを重ね合わせ、電流供
給用のタングステン端子を組み込んだ後、100kg/
cm2 の荷重をかけて、ホットプレスにより、窒素雰囲
気下、1750℃で1時間接合熱処理を行い、図1に示
すようなヒータを得た。このヒータカバー表面を厚さ1
mmまで研削加工した。これを厚さ方向に切断し、その
断面において、発熱体配線の厚さおよびヒータカバー表
面から発熱体までの距離を10点測定した。この測定結
果の平均値および精度を表2に示す。
【0053】[実施例3]チャックベースとなる直径2
10mm、厚さ5mmの窒化アルミニウム焼結体に、単
極型静電チャックの内部電極パターンの形状に合わせ
て、直径200mm、深さ150μmの溝を、サンドブ
ラスト装置により加工した。この溝に、外率10重量%
の窒化アルミニウムを添加したタングステンペーストを
入れ込み、減圧脱泡機により、ペースト中の気泡を除去
した。そして、真空乾燥機により、10Torrの減圧
雰囲気下、昇温速度50℃/hr、110℃で1時間保
持の設定条件の下、乾燥させた。これを1750℃で3
時間の焼き付け熱処理した。誘電層となる直径210m
m、厚さ1.5mmの窒化アルミニウム焼結体に、Al
N/Y23 /Li2 O=100/10/1の接合剤ペ
ーストをスクリーン印刷により塗布し、大気中で、60
0℃で1時間脱脂させた。誘電層とチャックベースを重
ね合わせ、電流供給用のタングステン端子を組み込んだ
後、100kg/cm2 の荷重をかけて、ホットプレス
により、窒素雰囲気下、1750℃で1時間接合熱処理
を行い、図4に示すような静電チャックを得た。この静
電チャックの誘電層表面を厚さ1mmまで研削加工し
た。この静電チャックを厚さ方向に切断し、その断面に
おいて、内部電極の厚さおよび誘電層表面から内部電極
までの距離を10点測定した。この測定結果の平均値お
よび精度を表2に示す。
【0054】[実施例4]直径210mm、厚さ2mm
の窒化アルミニウム焼結体に、発熱体配線パターンの形
状に合わせて、幅10mm、深さ300μmの溝を、サ
ンドブラスト装置により加工した。この溝に、外率10
重量%の窒化アルミニウムを添加したタングステンペー
ストを入れ込み、減圧脱泡機により、ペースト中の気泡
を除去した。そして、真空乾燥機により、10Torr
の減圧雰囲気下、昇温速度50℃/hr、110℃で1
時間保持の設定条件の下、乾燥させた。これを1750
℃で3時間の焼き付け熱処理した。そして、発熱体配線
の厚さが150μmとなるように研削加工し、発熱体配
線埋め込み体を得た。一方、ヒータカバー、ヒータベー
スとなる直径210mm、厚さ5mmの各窒化アルミニ
ウム焼結体に、AlN/Y23 /Li2 O=100/
10/1の接合剤ペーストをスクリーン印刷により塗布
し、大気中で、600℃で1時間脱脂させた。ヒータカ
バーとヒータベースとの間に、発熱体配線埋め込み体を
挟み合わせ、電流供給用のタングステン端子を組み込ん
だ後、100kg/cm2 の荷重をかけて、ホットプレ
スにより、窒素雰囲気下、1750℃で1時間接合熱処
理を行い、図5に示すようなヒータを得た。このヒータ
カバー表面を厚さ1mmまで研削加工した。これを厚さ
方向に切断し、その断面において、発熱体配線の厚さお
よびヒータカバー表面から発熱体までの距離を10点測
定した。この測定結果の平均値および精度を表2に示
す。
【0055】[実施例5]直径210mm、厚さ2mm
の窒化アルミニウム焼結体に、単極型静電チャックの内
部電極パターンの形状に合わせて、直径200mm、深
さ300μmの溝を、サンドブラスト装置により加工し
た。この溝に、外率10重量%の窒化アルミニウムを添
加したタングステンペーストを入れ込み、減圧脱泡機に
より、ペースト中の気泡を除去した。そして、真空乾燥
機により、10Torrの減圧雰囲気下、昇温速度50
℃/hr、110℃で1時間保持の設定条件の下、乾燥
させた。これを1750℃で3時間の焼き付け熱処理し
た。そして、内部電極の厚さが150μmとなるように
研削加工し、内部電極埋め込み体を得た。一方、誘電層
となる直径210mm、厚さ1.5mm、チャックベー
スとなる直径210mm、厚さ5mmの各窒化アルミニ
ウム焼結体に、AlN/Y23/Li2 O=100/
10/1の接合剤ペーストをスクリーン印刷により塗布
し、大気中で、600℃で1時間脱脂させた。誘電層と
チャックベースとの間に、内部電極埋め込み体を挟み合
わせ、電流供給用のタングステン端子を組み込んだ後、
100kg/cm2 の荷重をかけて、ホットプレスによ
り、窒素雰囲気下、1750℃で1時間接合熱処理を行
い、図6に示すような静電チャックを得た。この静電チ
ャックの誘電層表面を厚さ1mmまで研削加工した。こ
れを厚さ方向に切断し、その断面において、内部電極の
厚さおよび誘電層表面から内部電極までの距離を10点
測定した。この測定結果の平均値および精度を表2に示
す。
【0056】[比較例4]比較例1と同様にして、ヒー
タを作製し、このヒータカバー表面を厚さ1mmまで研
削加工した。これを厚さ方向に切断し、その断面におい
て、ヒータカバー表面から発熱体までの距離を10点測
定した。この測定結果の平均値および精度を表2に示
す。
【0057】[比較例5]比較例2と同様にして、静電
チャックを作製し、この静電チャックの誘電層表面を厚
さ1mmまで研削加工した。これを厚さ方向に切断し、
その断面において、内部電極の厚さおよび誘電層表面か
ら内部電極までの距離を10点測定した。この測定結果
の平均値および精度を表2に示す。
【0058】[比較例6]ヒータカバーとなる直径21
0mm、厚さ10mmの窒化アルミニウム成形体に、焼
結収縮後に幅10mm、厚さ150μmの発熱体配線パ
ターン形状になるように、タングステンペーストを繰り
返し、スクリーン印刷した。この成形体を窒素雰囲気
下、600℃で熱処理し、脱脂させた後、100kg/
cm2 の荷重をかけて、ホットプレス装置により、窒素
雰囲気下、1900℃で3時間熱処理を行い、ヒータを
得た。このヒータの線収縮率は20%であった。このヒ
ータカバー表面を厚さ1mmまで研削加工した。これを
厚さ方向に切断し、その断面において、発熱体配線の厚
さおよびヒータカバー表面から発熱体までの距離を10
点測定した。この測定結果の平均値および精度を表2に
示す。
【0059】[比較例7]誘電層となる直径210m
m、厚さ10mmの窒化アルミニウム成形体に、焼結収
縮時に直径200mm、厚さ150μmの単極型静電チ
ャックの内部電極パターン形状になるように、タングス
テンペーストを繰り返し、スクリーン印刷した。この成
形体を窒素雰囲気下、600℃で熱処理し、脱脂させ
た。次に、100kg/cm2 の荷重をかけて、ホット
プレス装置により、窒素雰囲気下、1900℃で3時間
熱処理を行い、静電チャックを得た。この静電チャック
の線収縮率は20%であった。この静電チャックの誘電
層表面を厚さ1mmまで研削加工した。これを厚さ方向
に切断し、その断面において、内部電極の厚さおよび誘
電層表面から内部電極までの距離を10点測定した。こ
の測定結果の平均値および精度を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】表2に示したように、実施例2、4のヒー
タは、任意の10点について、発熱体配線の厚さの平均
値が、設けた溝の深さと同じく150μmであり、ま
た、精度は3μmと、比較例5、6に比べて小さいこと
が認められた。また、ヒータカバー表面から発熱体配線
までの距離は、任意の10点について、実施例2、4
は、比較例4〜6に比べて、精度で最大約1/100の
値であった。さらに、発熱体配線埋め込み体を作製する
製造方法(実施例4)の方が、ヒータカバーに発熱体配
線を設ける製造方法(実施例2)よりも精度が向上する
ことが認められた。
【0062】一方、実施例3、5の静電チャックは、任
意の10点について、内部電極の厚さの平均値が、設け
た溝の深さと同じく150μmであり、また、精度は3
μmと、比較例7に比べて小さいことが認められた。ま
た、誘電層表面から内部電極までの距離は、任意の10
点について、実施例3、5は、比較例7に比べて、精度
が精度で最大約1/50の値であった。さらに、内部電
極埋め込み体を作製する製造方法(実施例5)の方が、
ヒータカバーに発熱体配線を設ける製造方法(実施例
3)よりも精度が向上することが認められた。
【0063】よって、セラミックス焼結体基板に設けた
溝にペースト状の発熱体配線または内部電極を形成して
製造したヒータまたは静電チャックは、発熱体配線また
は内部電極の歪みが小さく、寸法および配置が高精度で
あるといえる。また、発熱体配線または内部電極埋め込
み体を作製する製造方法によれば、さらに高精度のヒー
タまたは静電チャックを得ることができるといえる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る半導体処理
装置用セラミックス部材の製造方法を用いることによ
り、セラミックス製ヒータまたは静電チャックの反りを
抑制し、発熱体配線または/および内部電極の歪みを抑
制することができる。また、本発明によれば、発熱体配
線または/および内部電極の寸法ならびに配置が高精度
で形成された、セラミックス製ヒータ、静電チャックま
たはヒータ内蔵静電チャックを製造することができる。
したがって、本発明に係る方法により製造された半導体
処理装置用セラミックス部材を用いれば、半導体処理装
置において、シリコンウエハ等の加工の際、加熱または
吸着力を均一なものとすることができ、半導体製造の歩
留まりの向上を図ることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミックス製ヒータの一例を模
式的に示した断面図である。
【図2】本発明に係るセラミックス製ヒータの一例を模
式的に示した断面図である。
【図3】本発明に係るセラミックス製静電チャックの一
例を模式的に示した断面図である。
【図4】本発明に係るセラミックス製静電チャックの一
例を模式的に示した断面図である。
【図5】(a)発熱体配線埋め込み体の作製工程を模式
的に示した断面図である。 (b)本発明に係るセラミックス製ヒータの他の実施形
態を模式的に示した断面図である。
【図6】本発明に係るセラミックス製静電チャックの他
の実施形態を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】
1、11 ヒータカバー 2、12 発熱体配線 3、13 ヒータベース 4、14 接合剤 5、15 電極端子 6、16 誘電層 7、17 内部電極 8、18 チャックベース 9 セラミックス焼結体基板 20 発熱体配線埋め込み体 21 内部電極埋め込み体
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月20日(2000.11.
20)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 半導体処理装置用セラミックス部材の
製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体処理装置用
セラミックス部材の製造方法に関し、より詳細には、半
導体製造装置において用いられる、シリコンウエハ等を
加熱するセラミックス製ヒータの製造方法または/およ
びシリコンウエハ等を静電的に吸着するセラミックス製
静電チャックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置において、シリコンウエ
ハ等にプラズマエッチング、CVD、イオンプレーティ
ング等の処理加工を施す場合、ウエハを加熱する部材と
して面状ヒータが使用されている。また、ウエハの固定
部材としては、静電チャックが多用されている。これら
のヒータ、静電チャック等の半導体処理装置用部材に
は、耐食性、耐摩耗性、精度等に優れた材質として、セ
ラミックスが用いられている。これらのヒータ、静電チ
ャック等の構造は、一般に、基板上に発熱体または内部
電極が設けられ、その上にヒータカバーまたは誘電層と
なる別の基板が積層されている。
【0003】これらの半導体処理装置用セラミックス部
材の製造方法としては、以下に掲げる方法が一般的であ
る。なお、上記のように、ヒータと静電チャックは、構
造上、基板上に発熱体が設けられているか、内部電極が
設けられているかの点において相違するのみであるた
め、それらの製造方法は、基本的には同一である。よっ
て、以下においては、ヒータの製造方法を例として説明
する。
【0004】例えば、シート形成法においては、まず、
ドクターブレードにより、所定厚さに積層させたセラミ
ックスのグリーンシート上に発熱体配線を設け、その上
に所定厚さのセラミックスのヒータカバー部をヒート成
形により積層させる。得られた積層体に、発熱体配線に
接続するように電極端子を設け、所定の条件で脱脂した
後、ホットプレス等により所定温度で焼結させ、ヒータ
を得る。なお、このシート形成法において、グリーンシ
ート上に発熱体配線を設ける方法としては、導電性ペー
ストのスクリーン印刷が一般的である。
【0005】また、ヒータの他の製造方法としては、セ
ラミックスのプレス成形体中に、配線形状に加工した金
属プレートまたはメッシュ等からなる発熱体配線を埋設
させ、ホットプレスにより焼結させることにより、内蔵
させる方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
シート形成法またはプレス成形体を用いる方法は、焼結
時にシートまたは成形体が収縮し、反りが生じやすかっ
た。この反りは、研削加工等により修正した場合であっ
ても、基板の変形、配線の断線または位置のずれ等を生
じる原因となり、温度分布が均一なヒータを得ることが
困難であった。
【0007】また、スクリーン印刷による発熱体配線の
形成は、配線の膜厚が大きい場合、印刷回数が増加する
こととなる。そのため、配線の形状の精度が低下し、ヒ
ータの温度が不均一になる場合があった。
【0008】また、金属プレートまたはメッシュ等から
なる発熱体配線をプレス成形体中に埋設させる方法は、
この金属プレートまたはメッシュの厚さが50μmを超
えると、焼結の際、セラミックス焼結体基板同士が十分
に密着せず、空隙やクラック等を生じ、配線間における
ショートの原因となっていた。一方、厚さが50μm以
下の場合、セラミックス焼結体基板同士の密着性は十分
であるが、発熱体配線の膜厚が小さすぎるため、強度が
低く、金属プレートまたはメッシュ等の加工およびハン
ドリングが困難であるという問題があった。
【0009】さらに、ヒータカバー表面における面内温
度の均一化を図るための方法として、コイル状の発熱体
配線を用いることにより、発熱部分を大きくする方法も
ある。しかし、この方法では、配線の径が大きくなるた
め、基板の厚さを大きくする必要があり、その結果、熱
容量が増大し、温度コントロール時の応答性が低下して
しまうという問題があった。
【0010】本発明は、上記のような技術的課題を解決
するためになされたものであり、半導体処理装置におい
て、シリコンウエハ等を電熱により均一に加熱すること
ができるセラミックス製のヒータ、静電的に均一な吸着
力で固定することができるセラミックス製の静電チャッ
ク、または、両者の機能を兼ね備えたセラミック製ヒー
タ内蔵静電チャックを得るために、ヒータまたは静電チ
ャックの反りを抑制し、発熱体配線または/および内部
電極の寸法ならびに配置を高精度で形成することができ
る半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法を提供
することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体処理
装置用セラミックス部材の製造方法は、セラミックス焼
結体基板に発熱体配線または/および内部電極を設ける
ための溝を加工する工程と、前記溝に発熱体配線または
/および内部電極となる金属ワイヤ、薄膜またはメッシ
ュのいずれかを、発熱体配線または/および内部電極の
パターン形状に加工したものを設ける工程と、前記セラ
ミックス焼結体基板と別のセラミックス焼結体基板とを
積層させる工程と、前記発熱体配線または/および内部
電極に電極端子を接続する工程と、前記積層させたセラ
ミックス焼結体基板同士を接合させるための加圧熱処理
を行う工程とを含むことを特徴とする。このように、セ
ラミックス焼結体基板に、予め溝を設けておき、この溝
に発熱体配線または/および内部電極を設けることによ
り、半導体処理装置用セラミックス部材の反りを抑制
し、発熱体配線または/および内部電極の歪みを抑制す
ることができる。また、前記加圧熱処理を行うことによ
り、基板を接合させると同時に、発熱体配線または/お
よび内部電極を溝に空隙なく形成することができる。
【0012】上記の製造方法においては、前記溝の加工
が、マシニングまたは/およびサンドブラストにより行
われることが好ましい。マシニング、サンドブラストに
よる加工は、広面積の溝加工および量産に対応するため
の好適態様である。
【0013】本発明においては、前記セラミックス焼結
体基板は、窒化アルミニウム質からなることが好まし
い。機械的強度、硬度、半導体製造装置において使用さ
れるハロゲン系ガスに対する耐食性が優れていること、
高熱伝導率であること、耐熱衝撃性が優れていること等
の観点から、窒化アルミニウム質の焼結体基板が好適に
用いられる。
【0014】また、上記のセラミックス焼結体基板と別
のセラミックス焼結体基板とを積層させる工程において
は、アルミニウムまたは/およびイットリウム系の化合
物からなる接合剤を介して、両者の基板を積層させるこ
とが好ましい。半導体処理装置用セラミックス部材は、
フッ素系プラズマに曝される環境で使用されるため、フ
ッ素系プラズマに対する耐性を有する前記接合剤が好適
に用いられる。
【0015】さらに、前記接合剤は、AlN−Y23
−Li2 O系の接合剤であることが、特に好ましい。こ
の接合剤を用いれば、1550℃以上1750℃以下の
低温で接合することができるため、基板が変形すること
なく、より高精度で配線等を形成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づき、より詳細に説明する。図1〜4は、本発明
に係る半導体処理装置用セラミックス部材であるヒータ
または静電チャックの構造の一例を示したものである。
【0017】図1に示すように、本発明に係るセラミッ
クス製ヒータは、セラミックスからなるヒータカバー1
に設けられた溝に、発熱体配線2が設けられている。そ
して、このヒータカバー1とセラミックスからなるヒー
タベース3とが、接合剤4を介して、接合されている。
さらに、ヒータベース3には、電極端子用の孔から、発
熱体配線2に電極端子5が接続されており、この電極端
子5を通じて外部から電流が供給される構造を有する。
また、図2に示すように、発熱体配線を設けるための溝
は、ヒータベース3に設けてもよい。
【0018】図3は、本発明に係るセラミックス製静電
チャックであり、セラミックスからなる誘電層6に設け
られた溝に、内部電極7が設けられている。そして、こ
の誘電層6とセラミックスからなるチャックベース8と
が、接合剤4を介して、接合されている。さらに、チャ
ックベース8には、電極端子用の孔から、内部電極7に
電極端子5が接続されており、この電極端子5を通じて
外部から電流が供給される構造を有する。また、図4に
示すように、内部電極を設けるための溝は、誘電層6に
設けてもよい。
【0019】上記においては、ヒータまたは静電チャッ
クの各々について説明したが、これらの両方を兼ね備え
たもの、すなわち、ヒータ内蔵静電チャックの場合であ
っても、上記と同様の構造を有するものであり、本発明
に係る製造方法を適用することができる。
【0020】次に、セラミックス製ヒータを例として、
本発明に係る製造方法を詳細に説明する。図1に示した
セラミックス製ヒータの製造方法は、まず、ヒータカバ
ー1となるセラミックス焼結体基板に、発熱体配線2を
設けるための溝を、その配線パターン形状に合わせて加
工する。そして、その溝に発熱体配線2となる導電性材
料を設けた後、このヒータカバー1とヒータベース3と
なるセラミックス焼結体基板とを接合剤4により積層さ
せる。次いで、ヒータベース3に予め設けられた孔に、
外部から電流を供給するための電極端子5を発熱体配線
2に接続させる。そして、この配線が設けられたセラミ
ックス焼結体基板の積層体に接合熱処理を施すことによ
り、セラミックス製ヒータが得られる。また、図2に示
したヒータは、ヒータベース2となるセラミックス焼結
体基板に、発熱体配線2を設けるための溝を、その配線
パターン形状に合わせて加工し、その溝に発熱体配線2
となる導電性材料を設ける点以外は、上記の図1に示し
たヒータの製造方法と同様の方法により、得られる。
【0021】本発明において用いられる発熱体配線とし
ては、金属ワイヤをガスバーナーにより加熱し、所定の
形状に折り曲げて加工したものや、薄板をレーザー加工
もしくは打ち抜き加工等することにより得られた薄膜、
メッシュ等のように、予め発熱体配線パターン形状に加
工されたものを用いる。この場合、導電性ペーストを併
用することにより、溝への密着性および充填度を向上さ
せることができる。
【0022】次に、発熱体配線となる導電性材料として
は、通常使用されているものを用いることができる。例
えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、白金
(Pt)、銀(Ag)等の金属やモリブデンシリサイド
(MoSi2 )等の導電性セラミックスを用いることが
できる。また、発熱体配線となる導電性材料の材質は、
発熱体配線としての抵抗を有し、かつ、所望の発熱温度
よりも高い融点を有する材質であれば、通常用いられて
いるものでよい。しかし、ヒータの使用状態において
は、発熱体配線とともに、セラミックス焼結体基板も加
熱されることにより、膨張する。このため、発熱体配線
とセラミックスの熱膨張係数の差が大きいと、その界面
に応力が生じ、反りや剥離、さらには、セラミックス焼
結体基板が破損する場合もあるため、基板であるセラミ
ックスの熱膨張係数の値に近いものであることが、特に
好ましい。
【0023】また、セラミックス焼結体基板が窒化アル
ミニウム質からなる場合には、導電性材料の材質は、タ
ングステン、モリブデンおよびそれらを含む化合物であ
ることが好ましい。1500℃を超える接合熱処理温
度、窒化アルミニウムの熱膨張係数の値に近いこと等を
考慮すると、特に、タングステンが好ましい。
【0024】発熱体配線の断面形状は、一般に、ワイヤ
の場合は円形であり、薄膜、メッシュ等の場合は四角形
であるが、特に制限されない。ただし、基板同士を接合
させた状態において、その断面に空隙が残存しないよう
に、発熱体配線および溝を設計することが好ましい。空
隙があると、その部分に存在するガスが、ヒータの加熱
により膨張し、その応力により、セラミックス焼結体基
板にクラックが生じたり、配線が断線する原因となる。
また、そのガスが化学的に反応し、反応物と未反応物と
の熱膨張差により、ヒータ内部に応力が生じ、ヒータに
クラックが生じ、破損する場合もあり、ヒータの耐久性
低下の原因となる。
【0025】発熱体配線となる導電性材料にタングステ
ンペーストを併用する場合、このペーストは、ブチルカ
ルビトール、アクリル樹脂、フタル酸ブチル等の一般に
使用されているペースト用溶剤を用いて調製する。な
お、焼き付け時の収縮を抑制するため、窒化アルミニウ
ム粉末をフィラーとして、タングステンペーストに添加
してもよい。
【0026】本発明において用いられるセラミックス焼
結体基板の材質は、窒化アルミニウム(AlN)、アル
ミナ(Al23 )、窒化ケイ素(Si34 )、炭化
ケイ素(SiC)等が好ましい。この中でも、機械的強
度、硬度等の観点から、窒化物系である窒化アルミニウ
ム、窒化ケイ素がより好ましく、半導体製造装置におい
て使用されるハロゲン系ガスに対する耐食性が優れてい
ること等の観点から、特に、窒化アルミニウムが好まし
い。
【0027】この場合、窒化アルミニウム質からなるセ
ラミックス焼結体基板は、半導体処理装置用部材として
通常用いられているものでよい。この窒化アルミニウム
質からなるセラミックス焼結体基板には、一般に、焼結
体の製造工程において用いられる、アルミナ(Al2
3 )、イットリア(Y23 )およびこれらの複合酸化
物等の焼結助剤、バインダー等の他の成分が含まれてい
るが、上記特性の観点から、これらの成分はできるだけ
少ないことが好ましい。より好ましくは、窒化アルミニ
ウムを除く、その他の成分の含有量は3重量%以下であ
る。
【0028】次に、溝加工は、セラミックス焼結体基板
を表面研削した後、その面に、発熱体配線のパターン形
状に合わせて、溝を設ける。この溝加工は、マシニン
グ、サンドブラスト等、通常のセラミックスにおいて行
う加工方法を用いることができるが、広面積の溝加工お
よび量産することを考慮すると、マシニング、サンドブ
ラストによる加工が好ましい。溝の断面形状は、四角、
三角、半円等でもよいが、その断面積は、発熱体配線
が、接合時の圧力により変形し、その部分に収まるよう
にする必要がある。すなわち、発熱体配線の断面積と同
一、あるいは、若干小さくすることが好ましい。ここ
で、ヒータベース側のセラミックス焼結体基板には、表
面研削した後、後工程で電極端子等を組み込むための孔
を加工し、設けておく。
【0029】次に、発熱体配線が設けられた基板と別の
基板を接合させるため、接合剤を介して、これらの基板
同士を積層させる。本発明において用いられる接合剤
は、一般的なガラス成分が含まれているセラミックス接
合剤でよいが、半導体処理装置において用いられるヒー
タは、フッ素系プラズマに曝されるため、フッ素系プラ
ズマに対する耐性を有する接合剤が好ましい。例えば、
アルミニウムまたは/およびイットリウム系の化合物を
用いることが好ましい。また、より高精度で配線を形成
するためには、低温で接合できるものが、特に好まし
く、例えば、AlN−Y23 −Li2 O系の接合剤を
使用すれば、1550℃以上1750℃以下で、基板が
変形することなく接合させることができる。
【0030】接合剤は、ペースト化して、スクリーン印
刷を行ったり、アルコール等の有機溶剤に分散させてス
プレー噴霧することにより、基板上に塗布する。そし
て、必要に応じて、通常行われている条件で、脱脂す
る。接合強度を十分なものとするため、400℃以上で
加熱するのが一般的である。次いで、この接合剤が塗布
された基板同士を重ね合わせ、ヒータベースに予め設け
られた孔に、必要な電極端子等を組み込む。
【0031】接合は、接合剤を介して積層された基板を
熱処理することにより行う。接合強度を高くするために
は、圧力下で熱処理を行うことが好ましく、例えば、ホ
ットプレスを使用し、外部から圧力をかけて熱処理を行
う。なお、ホットプレスによる接合の場合は、熱処理温
度、圧力にもよるが、接合剤を必ずしも必要とせずに接
合させることもできる。
【0032】また、接合と同時に、発熱体配線を溝に空
隙なく形成させるため、ホットプレスを使用することが
好ましい。この場合、圧力は、発熱体配線の径、長さ等
によるが、通常、10kg/cm2 以上500kg/c
2 以下で行う。この圧力が、10kg/cm2 未満で
は、金属ワイヤ、薄膜、メッシュ等の発熱体配線が、十
分に変形しないため、溝との間に空隙が生じる。一方、
圧力が500kg/cm2 を超えると、基板が破損する
おそれがある。
【0033】また、AlN−Y23 −Li2 O系の接
合剤を用いた場合は、6g/cm2以上の荷重をかけ
て、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスまたは減圧
雰囲気下、熱処理を行うことにより、接合体、すなわ
ち、セラミックス製ヒータを得ることができる。
【0034】熱処理温度は、1400℃以上1950℃
以下であることが好ましい。処理温度が1400℃未満
であると、接合剤の粒成長が起こりにくく、良好な接合
状態を得ることができない。また、発熱体配線が十分に
変形しないため、溝との間に空隙が生じる。一方、処理
温度が1950℃を超えると、接合剤が異常粒成長し、
均一な接合強度を得ることができない等の不具合が生じ
る。この熱処理温度は、より好ましくは、1600℃以
上1800℃以下である。
【0035】なお、上記実施形態においては、セラミッ
クス製ヒータの製造方法を例として説明したが、発熱体
配線に代えて、例えば、くし歯状の内部電極を形成すれ
ば、セラミックス製静電チャックを製造することができ
る。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的
に説明するが、本発明は下記の実施例により制限される
ものではない。 [実施例1]ヒータカバーとなる直径210mm、厚さ
5mmの窒化アルミニウム焼結体(助剤としてY23
を外率1重量%添加)に、発熱体配線パターンの形状に
合わせて、幅1.1mm、深さ150μmの溝を、マシ
ニング加工により形成した。この溝に、発熱体配線パタ
ーンの形状に加工した、直径0.5mmのタングステン
ワイヤーをはめ込み、固定した。ヒータベースとなる直
径210mm、厚さ5mmの窒化アルミニウム焼結体
(助剤としてY23 を外率1重量%添加)に、AlN
/Y23 /Li2 O=100/10/1の接合剤ペー
ストを、脱脂後の厚さが30μmとなるようにスクリー
ン印刷により塗布し、大気中で、600℃で1時間脱脂
させた。ヒータカバーとヒータベースを重ね合わせ、1
00kg/cm2 の荷重をかけて、ホットプレスによ
り、窒素雰囲気下、1800℃で3時間接合熱処理を行
い、図1に示すようなヒータを得た。このヒータの寸法
は、直径210mm、厚さ10mmであった。このヒー
タカバー表面の平面度(反り)をエアスライダーにより
測定した。その後、ヒータカバー表面を平面研削によ
り、平面度10μmになるまで研削加工した。作製した
ヒータを600℃に加熱し、ヒータカバー表面の面内温
度較差を測定した。さらに、このヒータを厚さ方向に切
断し、その断面を光学顕微鏡およびSEMにより観察
し、ヒータカバー表面から発熱体までの距離を20点測
定した。また、上記ヒータを20個作製し、それらの発
熱体配線の全抵抗値の較差を測定した。これらの測定結
果を表1に示す。
【0037】[比較例1]窒化アルミニウム粉末100
重量部、バインダーとしてPVB3重量部、溶剤として
メタノール60重量部を混合し、スプレードライヤによ
り造粒した。得られた造粒粉を金型に注型し、100k
g/cm2 で成形後、CIPにより1.0t/cm2
加圧し、直径210mm、厚さ6.3mmの窒化アルミ
ニウム成形体を得た。得られた成形体の1枚をヒータカ
バー、もう1枚をヒータベースとし、発熱体配線パター
ンの形状に加工した、直径0.5mmのタングステンワ
イヤーを挟んで重ね合わせ、100kg/cm2 の荷重
をかけて、ホットプレスにより、窒素雰囲気下、180
0℃で3時間接合熱処理を行い、ヒータを得た。このヒ
ータの寸法は、直径210mm、厚さ10mmであっ
た。このヒータカバー表面の平面度(反り)をエアスラ
イダーにより測定した。その後、ヒータカバー表面を平
面研削により、平面度10μmになるまで研削加工し
た。作製したヒータを、実施例1と同様に、600℃に
加熱し、ヒータカバー表面の面内温度較差を測定した。
さらに、このヒータカバー表面から発熱体までの距離
を、実施例1と同様にして、20点測定した。これらの
測定結果を表1に示す。
【0038】[比較例2]窒化アルミニウム粉末100
重量部、アジターとしてPVB、メチルエチルケトン、
エチルアルコール、n−ブチルアルコール、ブチルセル
ロース、リン酸トリn−ブチルを各10:20:13:
14:10:3の割合で混合したもの20重量部を混合
し、スラリーとし、ドクターブレード法によりグリーン
シートを作製した。得られたグリーンシートの積層体を
ヒータカバーとし、これに、焼結収縮後に幅10mm、
厚さ150μmの発熱体配線パターン形状になるよう
に、タングステンペーストを繰り返しスクリーン印刷し
た。この上に、もう1体のグリーンシート積層体を重ね
合わせ、1kg/cm2 の荷重をかけて、140℃で熱
圧着させた。得られた積層体を窒素雰囲気下、700℃
で熱処理し、脱脂させた後、窒素雰囲気下、1800℃
で4時間焼成し、ヒータを得た。このヒータの寸法は、
直径205mm、厚さ8mmであった。このヒータカバ
ー表面の平面度(反り)をエアスライダーにより測定し
た。その後、ヒータカバー表面を平面研削により、平面
度10μmになるまで研削加工した。作製したヒータ
を、実施例1と同様に、600℃に加熱し、ヒータカバ
ー表面の面内温度較差を測定した。さらに、このヒータ
カバー表面から発熱体までの距離を、実施例1と同様に
して、20点測定した。また、上記ヒータを20個作製
し、それらの発熱体配線の全抵抗値の較差を測定した。
これらの測定結果を表1に示す。
【0039】[比較例3]窒化アルミニウム粉末100
重量部、バインダーとしてPVB3重量部、溶剤として
メタノール60重量部を混合し、スプレードライヤによ
り造粒した。得られた造粒粉を金型に注型し、100k
g/cm2 で成形後、CIPにより1.0t/cm2
加圧し、直径210mm、厚さ12.5mmの窒化アル
ミニウム成形体を得た。得られた成形体の1枚をヒータ
カバーとし、発熱体配線パターンの形状に合わせて、幅
0.6mm、深さ0.6mmの溝を、マシニング加工に
より形成した。この溝に、発熱体配線パターンの形状に
加工した、線径0.5mm、コイル径10mmのタング
ステンコイルをはめ込み、もう1枚の窒化アルミニウム
成形体で挟むようにして重ね合わせた。これに、100
kg/cm2 の荷重をかけて、ホットプレスにより、窒
素雰囲気下、1800℃で3時間接合熱処理を行い、ヒ
ータを得た。このヒータの寸法は、直径210mm、厚
さ20mmであった。このヒータカバー表面の平面度
(反り)をエアスライダーにより測定した。その後、ヒ
ータカバー表面を平面研削により、平面度10μmにな
るまで研削加工した。作製したヒータを、実施例1と同
様に、600℃に加熱し、ヒータカバー表面の面内温度
較差を測定した。さらに、このヒータカバー表面から発
熱体までの距離を、実施例1と同様にして、20点測定
した。これらの測定結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1に示したように、実施例1のヒータ
は、ヒータカバー表面の平面度(反り)が40μmであ
り、70μm以上である比較例1〜3のヒータに比べて
小さいことが認められた。また、ヒータカバー表面から
発熱体配線までの距離は、任意の20点について、比較
例1〜3においては、精度が1mm以上であった。これ
に対して、実施例1においては、精度は0.04mmと
小さいことがわかった。このことから、セラミックス焼
結体基板に設けた溝に発熱体配線を形成して製造したヒ
ータは、その反りを抑制することができ、かつ、ヒータ
カバーから均等な距離に発熱体を設けることができると
いえる。さらに、面内温度較差および発熱体配線の全抵
抗値較差も実施例1は小さく、全抵抗値のコントロール
を容易にすることができ、異常発熱を起こすことなく、
ヒータカバー表面を均一に加熱することができることが
わかる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る半導体処理
装置用セラミックス部材の製造方法を用いることによ
り、セラミックス製ヒータまたは静電チャックの反りを
抑制し、発熱体配線または/および内部電極の歪みを抑
制することができる。また、本発明によれば、発熱体配
線または/および内部電極の寸法ならびに配置が高精度
で形成された、セラミックス製ヒータ、静電チャックま
たはヒータ内蔵静電チャックを製造することができる。
したがって、本発明に係る方法により製造された半導体
処理装置用セラミックス部材を用いれば、半導体処理装
置において、シリコンウエハ等の加工の際、加熱または
吸着力を均一なものとすることができ、半導体製造の歩
留まりの向上を図ることできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミックス製ヒータの一例を模
式的に示した断面図である。
【図2】本発明に係るセラミックス製ヒータの一例を模
式的に示した断面図である。
【図3】本発明に係るセラミックス製静電チャックの一
例を模式的に示した断面図である。
【図4】本発明に係るセラミックス製静電チャックの一
例を模式的に示した断面図である。
【符号の説明】 1 ヒータカバー 2 発熱体配線 3 ヒータベース 4 接合剤 5 電極端子 6 誘電層 7 内部電極 8 チャックベース
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】削除
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】削除
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 光広 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 Fターム(参考) 5F031 CA02 HA02 HA03 HA37 PA30

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス焼結体基板に発熱体配線ま
    たは/および内部電極を設けるための溝を加工する工程
    と、 前記溝に発熱体配線または/および内部電極となる導電
    性材料を設ける工程と、 前記セラミックス焼結体基板と別のセラミックス焼結体
    基板とを積層させる工程と、前記発熱体配線または/お
    よび内部電極に電極端子を接続する工程と、 前記積層させたセラミックス焼結体基板同士を接合させ
    るための熱処理を行う工程とを含むことを特徴とする半
    導体処理装置用セラミックス部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 溝に発熱体配線または/および内部電極
    となる導電性材料を設ける前記工程が、前記溝に発熱体
    配線または/および内部電極となる導電性ペーストを入
    れ込み、焼き付けることにより、発熱体配線または/お
    よび内部電極を形成する工程であることを特徴とする請
    求項1記載の半導体処理装置用セラミックス部材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 セラミックス焼結体基板に発熱体配線ま
    たは/および内部電極を設けるための溝を加工する工程
    と、 前記溝に発熱体配線または/および内部電極となる導電
    性ペーストを入れ込み、焼き付けることにより、発熱体
    配線または/および内部電極を形成する工程と、 前記発熱体配線または/および内部電極が形成されたセ
    ラミックス焼結体基板を研削し、所定の厚さの発熱体配
    線または/および内部電極埋め込み体に加工する工程
    と、 前記発熱体配線または/および内部電極埋め込み体の上
    面および下面に、各々セラミックス焼結体基板を積層さ
    せる工程と、 前記発熱体配線または/および内部電極に電極端子を接
    続する工程と、 前記積層させたセラミックス焼結体基板と、発熱体配線
    または/および内部電極埋め込み体とを接合させるため
    の熱処理を行う工程とを含むことを特徴とする半導体処
    理装置用セラミックス部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記溝の加工が、マシニングまたは/お
    よびサンドブラストにより行われることを特徴とする請
    求項1から3までのいずれかに記載の半導体処理装置用
    セラミックス部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記セラミックス焼結体基板が窒化アル
    ミニウム質からなることを特徴とする請求項1から4ま
    でのいずれかに記載の半導体処理装置用セラミックス部
    材の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記のセラミックス焼結体基板と別のセ
    ラミックス焼結体基板とを積層させる工程において、ア
    ルミニウムまたは/およびイットリウム系の化合物から
    なる接合剤を介して、セラミックス焼結体基板と別のセ
    ラミックス焼結体基板とを積層させることを特徴とする
    請求項1から5までのいずれかに記載の半導体処理装置
    用セラミックス部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記接合剤が、AlN−Y23 −Li
    2 O系の接合剤であることを特徴とする請求項6記載の
    半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 セラミックス焼結体基板に発熱体配線ま
    たは/および内部電極を設けるための溝を加工する工程
    と、 前記溝に発熱体配線または/および内部電極となる金属
    ワイヤ、薄膜またはメッシュのいずれかを、発熱体配線
    または/および内部電極のパターン形状に加工したもの
    を設ける工程と、 前記セラミックス焼結体基板と別のセラミックス焼結体
    基板とを積層させる工程と、 前記発熱体配線または/および内部電極に電極端子を接
    続する工程と、 前記積層させたセラミックス焼結体基板同士を接合させ
    るための加圧熱処理を行う工程とを含むことを特徴とす
    る半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記溝の加工が、マシニングまたは/お
    よびサンドブラストにより行われることを特徴とする請
    求項8記載の半導体処理装置用セラミックス部材の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 前記セラミックス焼結体基板が窒化ア
    ルミニウム質からなることを特徴とする請求項8または
    9記載の半導体処理装置用セラミックス部材の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 上記のセラミックス焼結体基板と別の
    セラミックス焼結体基板とを積層させる工程において、
    アルミニウムまたは/およびイットリウム系の化合物か
    らなる接合剤を介して、セラミックス焼結体基板と別の
    セラミックス焼結体基板とを積層させることを特徴とす
    る請求項8から10までのいずれかに記載の半導体処理
    装置用セラミックス部材の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記接合剤が、AlN−Y23 −L
    2 O系の接合剤であることを特徴とする請求項11記
    載の半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法。
JP2000352588A 2000-06-30 2000-11-20 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法 Pending JP2002176096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000352588A JP2002176096A (ja) 2000-06-30 2000-11-20 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000197662 2000-06-30
JP2000-293860 2000-09-27
JP2000293860 2000-09-27
JP2000-197662 2000-09-27
JP2000352588A JP2002176096A (ja) 2000-06-30 2000-11-20 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000352897A Division JP2002173378A (ja) 2000-06-30 2000-11-20 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002176096A true JP2002176096A (ja) 2002-06-21

Family

ID=27343909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000352588A Pending JP2002176096A (ja) 2000-06-30 2000-11-20 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002176096A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005042436A1 (ja) * 2003-10-31 2005-05-12 Tokuyama Corporation 窒化アルミニウム接合体及びその製造方法
JP2011148687A (ja) * 2009-12-25 2011-08-04 Taiheiyo Cement Corp セラミックス接合体及びその製造方法
JP2014093467A (ja) * 2012-11-06 2014-05-19 Taiheiyo Cement Corp 電極内蔵型セラミックス焼結体の製造方法
JP2018129196A (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 日本特殊陶業株式会社 セラミックヒータの製造方法
JP2019204923A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 ▲らん▼海精研股▲ふん▼有限公司 セラミック製静電チャックの製造方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005042436A1 (ja) * 2003-10-31 2005-05-12 Tokuyama Corporation 窒化アルミニウム接合体及びその製造方法
KR100756776B1 (ko) * 2003-10-31 2007-09-07 가부시끼가이샤 도꾸야마 질화 알루미늄 접합체 및 그의 제조 방법
JP2011148687A (ja) * 2009-12-25 2011-08-04 Taiheiyo Cement Corp セラミックス接合体及びその製造方法
JP2014093467A (ja) * 2012-11-06 2014-05-19 Taiheiyo Cement Corp 電極内蔵型セラミックス焼結体の製造方法
JP2018129196A (ja) * 2017-02-08 2018-08-16 日本特殊陶業株式会社 セラミックヒータの製造方法
JP2019204923A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 ▲らん▼海精研股▲ふん▼有限公司 セラミック製静電チャックの製造方法
KR20190134440A (ko) * 2018-05-25 2019-12-04 블루 오션 리서치 & 네트워크 리미티드 세라믹제 정전 척의 제조 방법
KR102111291B1 (ko) * 2018-05-25 2020-05-19 블루 오션 리서치 & 네트워크 리미티드 세라믹제 정전 척의 제조 방법
US10899670B2 (en) 2018-05-25 2021-01-26 Blue Ocean Research & Network Limited Manufacturing method of ceramic electrostatic chuck

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4476701B2 (ja) 電極内蔵焼結体の製造方法
KR100420456B1 (ko) 반도체 제조 장치용 웨이퍼 지지체와 그 제조 방법 및반도체 제조 장치
KR100438881B1 (ko) 반도체 제조 장치용 웨이퍼 보유체 및 그것을 이용한반도체 제조 장치
JP4482472B2 (ja) 静電チャック及びその製造方法
US6365879B1 (en) Wafer holder for semiconductor manufacturing apparatus
KR20080025012A (ko) 정전 척 및 그 제조 방법
KR20070066890A (ko) 정전척
JP2004296254A (ja) セラミックスヒータおよびそれを搭載した半導体あるいは液晶製造装置
JP2006332068A (ja) セラミックスヒータおよびそれを搭載した半導体あるいは液晶製造装置
JP5740637B2 (ja) セラミックス接合体及びその製造方法
JP2002173378A (ja) 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法
JP2002176096A (ja) 半導体処理装置用セラミックス部材の製造方法
KR20030040049A (ko) 전극 내장형 서셉터 및 그 제조 방법
JP3966201B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
WO2004038771A1 (ja) 半導体製造装置用セラミックスヒーター
KR100717109B1 (ko) 산화이트륨 소결체, 정전척 및 산화이트륨 소결체의 제조방법
JP4529690B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびその製造方法ならびに半導体製造装置
JP6672244B2 (ja) セラミックス接合体の製造方法
JP4111013B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP2006319344A (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP3991887B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP2004289137A (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体及びそれを搭載した半導体製造装置
JP2004247387A (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP4522963B2 (ja) 加熱装置
JP2005166821A (ja) ウェーハ保持用静電チャック及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070711

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091002

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100210