JP4529690B2 - 半導体製造装置用ウェハ保持体およびその製造方法ならびに半導体製造装置 - Google Patents

半導体製造装置用ウェハ保持体およびその製造方法ならびに半導体製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、半導体製造装置用ウェハ保持体とその製造方法に関する。保持体としては、半導体ウェハを下から加熱する機能を有したヒーター、半導体ウェハとの間に静電力を発生させて半導体ウェハを固定するために用いられる静電チャック用電極、およびプラズマを発生させるために用いられるプラズマ下部電極の少なくともいずれか1つを有する保持体を含む。
半導体ウェハの表面をエッチングしたり、その表面に膜を形成する際、半導体ウェハをラックに多数個保持して、バッチ式でエッチングや膜形成用のガスを流し、必要に応じて外周からヒーターで加熱する(ホットウォール式)という手法が用いられてきた。
しかしながら、近年、半導体装置の高集積化、高速化の要求が厳しくなるに従い、半導体製造装置内の場所によって温度やガスの流れが不均一になり、それらに起因してエッチングや形成される膜の品質のばらつきが問題になってきた。そこで、複数のエッチング装置や成膜装置を並べて、それらの装置間をローダーを用いて半導体ウェハを自動送りで1枚ずつ処理する枚葉式に半導体製造装置が切換わりつつある。そのような枚葉式の半導体製造装置を用いる場合に、ローダーで、エッチング装置や成膜装置のチャンバ内のウェハ保持体の上にウェハを搬送し、その保持体に静電チャックでウェハを固定した状態で、または保持体のウェハ支持面の面精度を上げてウェハを静置密着させた状態で保持体に熱を直接与えてウェハを均一に加熱する方法が採用されている。したがって、ウェハ保持体は、少なくともウェハに接する部分が、膜形成用の反応ガスやエッチングガスとしての腐食性の高いハロゲンガス等のガスに対する耐食性と高い熱伝導率を有する材料で構成される必要がある。また、保持体自身に静電チャック機能や機械固定機能、およびヒーター機能を付与する必要がある。
そこで、保持体の材料としては、耐食性、高い熱伝導率を有する窒化アルミニウムが注目されてきている。窒化アルミニウム粉末からなる成形体の間にモリブデン等の高融点金属のコイルやワイヤを挟み込んで、これらをホットプレス焼結することにより、ヒーターや静電チャック用電極の導電層を埋設することによって保持体が製造されてきた。たとえぱ、ヒーターを埋込んだ保持体として、特許第2604944号には、発熱面でより均熱化を図るための埋設ヒーター構造が開示されている。また、導電層を埋設するためには、たとえば、窒化アルミニウム成形体の表面にタングステンやモリブデンを含んだペーストを印刷し、成形体を重ね合わせて窒化アルミニウム成形体とペーストとを同時に焼結することにより、導電層が埋設され積層された保持体を製造するという方法が採用されてきた。
特許第2604944号
しかしながら、窒化アルミニウム成形体の間にモリブデン等の高融点金属のコイルやワイヤを挟み込んでホットプレス焼結する場合、成形体の上に置かれたコイルやワイヤはその後工程のホットプレス焼結までのハンドリング過程で位置がずれてしまい、製品ごとの特性が大きくばらついたり、ショートするという問題があった。そのため、成形体に溝を掘ってコイルやワイヤを溝に挿入する方法が採用される。したがって、ヒーターや静電チャック用電極を形成するための導体パターンの精度が成形体に形成される溝のパターン精度に支配されることになる。ところが、微細なパターンを有するように溝を窒化アルミニウム成形体に形成することは困難である。溝幅や溝間隔が5mmピッチ以下で成形体に溝を形成すると、溝間の薄い壁が欠けやすく、量産性を考慮すると溝間隔を10mmピッチ以上で形成する必要があった。その結果、成形体に溝を形成してヒーターや静電チャック用電極の導電体を微細でかつ高い精度のパターンで形成することは困難であった。
また、上記のようにホットプレス焼結法を用いて大型の窒化アルミニウム焼結体を製造するためには、大型の装置を必要とし、設備費が増大し、製造コストの増大を招くという問題もある。
さらに、窒化アルミニウム成形体にタングステン等の高融点金属のペーストを印刷して、成形体を重ね合わせて窒化アルミニウム成形体と金属ペーストとを同時焼結する場合、成形体の密度のばらつきや加熱のばらつきにより、焼結時の収縮が場所によって、あるいは製品ごとにばらつき、高い精度のパターンで導電層を形成することは困難であった。また、成形体の表面を溶剤で濡らして成形体を重ね合わせ、加熱して圧着して密着させた後、脱脂と焼結を行なう方法が採用されるが、その加熱過程で圧着部分の一部または全面の剥離が生じやすく、安定した工程で製造を行なうことは困難であった。
なお、上記のように同時焼結によって保持体を製造する場合、焼結時の収縮を高い精度で管理することが困難であり、密着部分で剥離が生じる可能性があるので、製造歩留まりを向上させることが困難であり、製造コストの増大を招くという問題もある。
また、上記のいずれの方法でも窒化アルミニウム成形体と高融点金属のコイルやワイヤまたは金属ペーストとを同時に焼結するため、導電層の材料が高融点金属のタングステンやモリブデン等に限定される。そのため、低融点の銀−パラジウム合金等を導電層の材料として使用することができず、その導電層をヒーターとして用いる場合に発熱量の制御範囲が制約されるという問題もあった。
保持体の材料として用いられる窒化アルミニウム等のセラミックスは高い熱伝導率を有するように製造する方が、得られた保持体の均熱性を図ることができ、半導体ウェハを均一に加熱することができる。しかしながら、窒化アルミニウム等のセラミックスが高い熱伝導率を有するように焼結体を製造するためには、高温で長時間焼結する必要がある。セラミックスの成形体を高温で長時間焼結すると、導電体の材料として用いられるタングステンやモリブデンが異常粒成長したり、窒化アルミニウム等の焼結に用いられる助剤やタングステンやモリブデンの金属ペーストの焼成のために添加される助剤と過剰反応して、導電層の断線や密着不良を起こす可能性がある。このため、窒化アルミニウム等のセラミックスの成形体を1800℃以下の低温で短時間で焼結する必要がある。したがって、窒化アルミニウム等のセラミックスが高い熱伝導率を有するように焼結することができず、その結果、保持体の均熱性を図ることができず、ウェハを均一に加熱する保持体を製造するには限界があった。
そこで、この発明の目的は、上述の問題を解決することができるとともに、高い熱伝導率を有するように製造することができ、かつ高い精度のパターンで導電層を埋設することが可能な半導体製造装置用ウェハ保持体とその製造方法、そのウェハ保持体を内蔵する半導体製造装置を提供することである。
この発明のもう一つの目的は、高い製造歩留まりでかつ低い製造コストで製造可能な半導体製造装置用ウェハ保持体とその製造方法、そのウェハ保持体を内蔵する半導体製造装置を提供することである。
この発明に従った半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法は、以下構造のウェハ保持体の製造方法であって、以下の工程を備える。
護層/導電層/セラミックス構造のウェハ保持体の製造方法
(a)セラミックス焼結体の一方の表面または両方の表面に、金属粒子を含むペーストを塗布して焼成することによって、導電層を形成する工程。
(b)導電層の表面を被覆するようにセラミックス焼結体の上に非酸化物セラミックスを含む層を塗布して加熱することにより保護層を形成する工程。
の構造の製造方法のように1枚の焼結体の片側に導電層を形成し、この表面をハロゲン等の腐食性ガスから保護する層で覆うという手法を採ると、歩留まりとコストの観点からは好ましい。この場合、焼結体の片側あるいは両側に電極を形成できるので、ヒーター回路、プラズマ下部電極、静電チャック用電極から選ばれる1種または2種の導電層を持った保持体を作製することができる。保護層の表面の面粗度や平面度の必要に応じて、保護層を形成した後、機械的、化学的あるいは両者を組み合わせた加工を施すこともできる。
この発明の製造方法おいては、予め焼結されたセラミックス焼結体の表面上に金属粒子を含むペーストを塗布して焼成することによって導電層を形成する。セラミックス焼結体は、金属粒子を含むペーストが塗布される前に高い熱伝導率を有するように予め焼結されることによって準備される。このため、保持体の材料として高い熱伝導率を有するように高温で長時間焼結することによってセラミックス焼結体を準備することができる。
また、予め準備されたセラミックス焼結体の表面上に、金属粒子を含むペーストを、熱収支等を考慮したパターンに高精度で塗布して焼成することができる。この金属粒子の焼成温度は、セラミックス焼結体の焼結温度よりも低い温度で行なわれるので、ベースとなるセラミックス焼結体が収縮せず、塗布時のペーストのパターンの精度を高く維持した状態で、セラミックス焼結体の表面上に高い精度の導電層を形成することができる。
ウェハ保持体においてウェハを載せる面を研磨して表面の反りをなくすことは可能であるが、この場合、ウェハ保持体内における導電層の反りやうねりはそのままの状態である。このため、ウェハ保持体の上に載せられたウェハの温度は、護層が形成された焼結体の研磨前の反りやうねりの影響を受けてばらつくので、成形体の表面上に金属粒子を含むペーストを塗布して同時焼結することによって導電層を形成する場合と異なり、本発明の製造方法では焼結体の表面上に金属粒子を含むペーストを塗布して焼成することによって導電層を形成するので、成形体に比べて焼結体は変形し難く、ペーストの焼成時の収縮により発生するセラミックス焼結体の反りを小さく抑えることができ、ウェハの均一加熱も可能となる。
また、たとえば、輻射等により温度の下がりやすい外周部や、伝熱により温度の下がりやすい電力引き出し線保護部との接合部において、発熱量を設計通り増加させることも容易であるため、ウェハ全面を均一加熱することのできるウェハ保持体を作製できる。
線状の導電層の線幅および線間隔を狭くすることにより、ウェハ加熱面におけるヒーター線上とヒーター線間上の温度差の影響まで小さくした均一加熱を行なうことも可能となり、また複雑な導電層のパターンも設計しやすくなる。
成膜時のウェハの温度分布は少なくとも1%以内に抑える必要があるので、線状の導電層の線幅および線間隔は5mm以下であるのが好ましく、さらに可能なら、ウェハの温度分布を0.5%以内に抑えるのが好ましく、そのためには線幅および線間隔を1mm以下に抑える必要がある。本発明の製造方法においては、金属粒子を含むペーストの印刷塗布条件を検討することにより、線幅と線間隔が5mm以下の線状の導電層のパターンを形成することができる。また、好ましくは、線幅と線間隔が1mm以下の線状の導電層のパターンを形成することも可能である。
この発明の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法において、保持体の基材としてセラミックスは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素または酸窒化アルミニウムのいずれか1種を含むのが好ましい。上記のようなセラミックスを用いることにより、ウェハ保持体が耐熱性を備えるとともに、反応ガスに用いられる、たとえばハロゲンを含む腐食性のガスに対する耐食性も備えることができる。
さらに好ましくは、この発明の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法において、保持体の基材としてセラミックスは窒化アルミニウムを用いる。窒化アルミニウムを用いることにより、100W/mK以上の高い熱伝導率とハロゲンガス等に対する高い耐食性を有する保持体を製造することができる。
この発明の製造方法において、導電層を形成する工程では、タングステン、モリブデン、銀、パラジウム、白金、ニッケルおよびクロムからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含むペーストを塗布して焼成するのが好ましい。特に、この発明の製造方法において、予め準備されたセラミックス焼結体の表面上に導電層を形成するので、低融点の銀−パラジウム合金等のペーストを塗布して焼成することによって導電層を形成することができる。
この発明の製造方法おいてセラミックス焼結体の上に保護層を形成する工程では、有機系の接着剤を用いることもできるが、耐熱性を考えると、ガラスを含む層を布して加熱することによって行なわれるのが好ましい。
護層としてガラス等の酸化物層を用いることにより、ヒーター回路、静電チャック用電極、プラズマ下部電極を形成するための微細な導電層パターンを歩留まりよく安価に製造することができる。
また、保持体の基材のセラミックスとして、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素または酸窒化アルミニウムのいずれかを用いる場合には、上記の護層は3.0×l0−6/℃以上8.0×10−6/℃以下の熱膨脹係数を有するガラスを含む層であるのが好ましい。ウェハ保持体の室温から600℃までの昇温時間は30分以内が望まれているが、接着層または保護層の熱膨張係数が上記の範囲にある場合には30分以内の昇温時間を達成できる。
このようなガラス層を護層として用いることにより、護層の熱膨脹係数をセラミックス焼結体とほぼ同等にすることができ、接合工程、保護層形成工程、あるいは保持体の加熱、冷却の際に生じる熱応力を小さくすることができる。
また、護層は、濡れ性と接着性の観点から、基材としてセラミックス焼結体が窒化アルミニウムの場合には、イッテルビウム(Yb)とネオジウム(Nd)とカルシウム(Ca)を含む酸化物、または加熱によりイッテルビウムとネオジウムとカルシウムを含む酸化物を生ずる化合物を含むのが好ましい。同じ観点から、基材としてセラミックス焼結体が窒化ケイ素の場合には、接着層あるいは保護層は、イットリウム(Y)とアルミニウム(Al)を含む酸化物、または加熱によりイットリウム(Y)とアルミニウム(Al)とを含む酸化物を生ずる化合物を含むのが好ましい。
高温で高電圧を印加して用いるウェハ保持体の製造方法においては、護層形成工程では、耐熱性、耐食性、耐電圧の観点から護層の材料として非酸化物セラミックスを用いるのがより好ましい。
上記の非酸化物セラミックスの熱膨脹係数は、熱応力緩和の観点から3.0×10−6/℃以上6.0×10−6/℃以下であるのが好ましい。
上記の非酸化物セラミックスは、耐熱性、耐食性、耐電圧の観点から特に窒化アルミニウムまたは窒化ケイ素を50重量%以上含むのが好ましい。
この発明のつの局面にしたがった半導体製造装置用ウェハ保持体は、セラミックス焼結体と、このセラミックス焼結体の一方の表面または両方の表面の上に形成された導電層と、この導電層の表面を被覆するようにセラミックス焼結体の上に形成された保護層とを備える。
また、この発明に従って製造される半導体製造装置用ウェハ保持体において、セラミックスは、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素または酸窒化アルミニウムのいずれか1種を含むのが好ましく、窒化アルミニウムであるのがさらに好ましい。
半導体ウェハ上においてCVD法等による膜形成やエッチングが行なわれると、ウェハ保持体の表面にも膜が積層され、その膜が剥離することによって発生するパーティクルが半導体ウェハに付着する可能性がある。これを防止するために、ウェハ保持体をある期問使用すると、ウェハ保持体のクリーニングを行なう必要がある。たとえば、1〜3日に1度クリーニングのためにチャンバ内の温度を下げて、または1ヶ月に1度程度、室温までチャンバ内の温度を下げてチャンバを開放して、ウェハ保持体のクリーニングを行なう。クリーニングを終了した後、室温から反応温度までの昇温はできるだけ急速に行なうことが望まれている。具体的には、室温から温度700℃まで10分以内(昇温速度:70℃/分以上)、可能であれば7分以内(昇温速度:100℃/分以上)で昇温することが望まれている。また、ウェハ保持体の温度が低下または上昇した場合にすぐに所定の温度に戻るようにするためにも、70℃/分以上、可能であれば、100℃/分以上の急昇降温特性を有することが望まれている。このような要求を満足するためには、本発明のウェハ保持体の厚みは5mm以下であるのが好ましく、2mm以下であるのがさらに好ましい。
この発明に従って製造される半導体製造装置用ウェハ保持体において導電層は、線幅と線間隔がそれぞれ5mm以下の線状の導電層のパターンを含むのが好ましく、線幅と線間隔がそれぞれ1mm以下の線状の導電層のパターンを含むのがさらに好ましい。
この発明に従って製造される半導体製造装置用ウェハ保持体において、導電層は、タングステン、モリブデン、銀、パラジウム、白金、ニッケルおよびクロムからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含むのが好ましい。
なお、導電層は、上記の金属を少なくとも1種以上で50質量%以上含むのが好ましい。
この発明に従って製造される半導体製造装置用ウェハ保持体において、護層はガラスを含むのが好ましい。
保持体の基材のセラミックスとして、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素または酸窒化アルミニウムのいずれかを用いる場合には、上記の護層は3.0×10−6/℃以上8.0×10−6/℃以下の熱膨脹係数を有するガラスを含む層であるのが好ましい。
また、護層は、基材が窒化アルミニウムの場合には、イッテルビウムとネオジウムとカルシウムを含む酸化物、または加熱によりイッテルビウムとネオジウムとカルシウムを含む酸化物を生ずる化合物を含むのが好ましい。また、護層は、基材が窒化ケイ素の場合には、イットリウムとアルミニウムを含む酸化物、または加熱によりイットリウムとアルミニウムを含む酸化物を生ずる化合物を含むのが好ましい。
この発明に従って製造される半導体製造装置用ウェハ保持体において、高温で高電圧を印加して使用する保持体では、耐熱性、耐食性、耐電圧の観点から護層は非酸化物セラミックスを含むのが好ましい。
その場合、保持体の基材のセラミックスとして、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素または酸窒化アルミニウムのいずれかを用いる場合には、上記の護層は3.0×10−6/℃以上6.0×10−6/℃以下の熱膨脹係数を有する非酸化物セラミックスを含む層であるのが好ましい。非酸化物セラミックスは、窒化アルミニウムまたは窒化ケイ素を50重量%以上含むのが好ましい。保護層は、ガラスあるいは非酸化物セラミックスからなり、窒化アルミニウムを主成分とするのがより好ましい。
本発明のウェハ保持体をCVD装置やエッチング装置で実際に用いるためには、ウェハ保持体は、導電層に接続されてウェハ保持体の外側に延びる電極部材をさらに備えるのが好ましく、電極部材がハロゲン等の腐食性ガスで腐食されないように、電極部材は、導電性の基材と、基材の表面を被覆するセラミックス層とを含むのが好ましい。
セラミックス層は、耐熱性と耐食性の観点から、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウムからなるのが好ましい。
セラミックス層は、緻密さ等の観点から、PVD法、CVD法または溶射法によって形成されるのが好ましい。
電極部材の基材は、セラミックスとの間で熱膨張係数差を小さくして熱応力を低減することと、耐熱性の観点から、タングステンまたはモリブデンからなるのが好ましい。
この発明に従った半導体製造装置は、上述のように構成された半導体製造装置用ウェハ保持体を内蔵する。
この発明に従った半導体製造装置は、エッチング装置、CVD装置、プラズマCVD装置およびイオン注入装置からなる群より選ばれた1種である。
本発明によれば、より大きな外径を有する半導体ウェハを均一に加熱することが必要な、膜形成やエッチング用の半導体製造装置のウェハ保持体として、熱収縮等を考慮した微細なパターンを有する発熱回路、静電チャック用電極またはプラズマ下部電極を高い精度で内蔵した保持体を製造することが可能になる。また、このウェハ保持体を従来より高い製造歩留まりで安価に製造することが可能になる。
図1と図2は、この発明に従って製造されるウェハ保持体が用いられる半導体製造装置の実施の形態を概念的に示す図である。
図1に示すように、プラズマCVD装置やプラズマエッチング装置用のチャンバ101の内部には、処理されるべき半導体ウェハ3を配置する。半導体ウェハ3はウェハ保持体1の上に固定される。ウェハ保持体1は支持体2に取付けられている。ウェハ保持体1は、窒化アルミニウム焼結体等のセラミックス焼結体から形成され、その内部に導電層としてヒーター回路パターン11、プラズマ下部電極12、静電チャック用電極13を備えている。チャンバ101の上部にはプラズマ下部電極12に対向するようにプラズマ上部電極5が設けられている。膜形成用の反応ガスやエッチング用のガスはガス導入口200から導入され、ガスシャワー体4を通じて半導体ウェハ3の上に供給される。チャンバ101の内部ではプラズマ放電が行なわれ、供給されたガスによって半導体ウェハ3の表面上
に所定の膜が形成され、または半導体ウェハ3の表面上でエッチングが行なわれる。なお、チャンバ101の内部を排気するために排気口300が設けられている。
図2に示すように、CVD装置やエッチング装置用のチャンバ102の内部には、処理されるべき半導体ウェハ3が配置される。半導体ウェハ3は、この発明に従って製造されるウェハ保持体1の上に固定される。ウェハ保持体1は、窒化アルミニウム焼結体等のセラミックス焼結体から形成され、その内部に導電層としてヒーター回路パターン11、静電チャック用電極13を備えている。ウェハ保持体1は支持体2の上に取付けられている。図2に示される装置においては、膜形成用の反応ガスやエッチング用のガスがガス導入口200から導入され、ガスシャワー体4を通じて半導体ウェハ3の表面上に供給される。半導体ウェハ3の表面上では、供給されたガスによって膜の形成やエッチングが行なわれる。
なお、図1と図2に示す装置において、ウェハ保持体1に内蔵される静電チャック用電極13は、その上に配置される半導体ウェハ3との間で静電力を発生させ、半導体ウェハを固定するために設けられる。
本発明に従って製造されるウェハ保持体のより具体的な構造を図3〜図8に概念的に示す。
図3に示すように、ェハ保持体1の1つの実施の形態として、セラミックス焼結体10aの一方の表面上に導電層からなるヒーター回路パターン11は、線幅と線間隔が5mm以下、より好ましくは1mm以下になるように形成されている。ヒーター回路パターン11が形成されたセラミックス焼結体10aの一方の表面上に、もう1つのセラミックス焼結体10bを、それらの間に介在した接着層としてガラス層あるいは非酸化物セラミックス層14によって接合する。このようにしてヒーター機能を備えたウェハ保持体1が構成されている。
図4に示すように、セラミックス焼結体10aの一方の表面上にヒーター回路パターン11を形成する。ヒーター回路パターン11が形成されたセラミックス焼結体10aの一方の表面上と、もう1つのセラミックス焼結体10bとの問に接着層としてガラス層14aを配置してセラミックス焼結体10aと10bとを接合する。もう1つ別のセラミックス焼結体10dの一方の表面上に導電層として静電チャック用電極13を基板外周から0.1〜20mm程度プルバックをとった円形に形成する。この静電チャック用電極13が形成されたセラミックス焼結体10dの一方の表面と、セラミックス焼結体10aの他方の表面との間にガラス層あるいは非酸化物セラミックス層14bを介在させて両者を接合する。このようにして、静電チャック機能とヒーター機能とを備えたウェハ保持体1を構成する。
また、図5に示すように、セラミックス焼結体10aの一方の表面上にヒーター回路パターン11を形成し、もう1つのセラミックス焼結体10bとの間にガラス層14aを配置してセラミックス焼結体10aと10bを接合する。さらにもう1つのセラミックス焼結体10cの一方の表面上に導電層としてプラズマ下部電極12を基板外周から0.1〜20mm程度プルバックをとった円形に形成し、ガラス層14bを用いてセラミックス焼結体10aの他方表面と接合する。さらに、もう1つの別のセラミックス焼結体10dの一方の表面上に導電層として静電チャック用電極13を形成し、セラミックス焼結体10cの他方の表面上にガラス層14cを用いて接合する。このようにして、静電チャック機能、プラズマ下部電極およびヒーター機能を備えたウェハ保持体1が構成される。
なお、図4に示される実施の形態において静電チャック用電極13がプラズマ下部電極を兼ねるように構成してもよい。また、静電チャック用電極のみ、あるいはプラズマ下部電極のみを内蔵するようにウェハ保持体1を構成してもよい。
この発明のウェハ保持体の基材として用いられるセラミックス焼結体は従来の手法で製造することができる。セラミックス粉末には必要により焼結用の助剤を添加し、さらには必要に応じてバインダを添加することによってセラミックス成形体を準備する。その成形体を焼結することによってセラミックス焼結体を製造する。セラミックスの種類としては、耐熱性とハロゲンを含むガスに対する耐食性の観点から、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化珪素、酸窒化アルミニウムを用いるのが好ましく、窒化アルミニウムが特に好ましい。
セラミックス粉末を成形する方法としては、ドクターブレード、押出、プレス等の公知のシート成形方法を用いる。セラミックス成形体を脱脂し、所定の温度で焼結する。焼結はホットプレス、常圧焼結、高温静水圧圧縮(HIP)等の公知の方法のいずれを用いてもよい。できるだけ高い熱伝導率を有するセラミックス焼結体を得るために、高い温度で長時間焼結する。焼結体は、寸法精度が所望の精度で得ることができれば、焼結したままの状態でウェハ保持体の基材の材料として用いてもよいが、さらに精度が必要であれば、焼結体の表面を研磨したり、切断等の加工を施す。
上記のようにして準備されたセラミックス焼結体の表面上に導電層の材料として、高融点金属のタングステンやモリブデン、あるいは銀、銀−パラジウム、金−白金、ニッケル−クロム等の合金材料を用いて所定の導電体パターンを高い精度で形成する。導電体パターンの形成は、たとえば、金属粉末に焼成用の助剤とバインダとを含ませたペーストを高い精度のパターンでセラミックス焼結体の表面上に印刷によって塗布することによって行われる。この金属ペーストを乾燥し、脱脂した後、焼成することによって導電層を形成する。
上記のようにして導電層が形成されたセラミックス焼結体同士、あるいは導電層が形成されたセラミックス焼結体と導電層が形成されていない焼結体とを複数枚重ね合わせて接合する。セラミックス焼結体の問には接着層として好ましくはガラス等の酸化物層を介在させる。酸化物層は、重ね合わせるセラミックス焼結体の一方側、あるいは両方側にたとえば酸化物粉末を塗布し、脱脂して膜を形成する。塗布する粉末は加熱により醸化物に変化するものであればよく、窒化物、炭化物等の粉末を用いてもよい。セラミックス焼結体を重ね合わせた後、必要に応じて動かないように治具を用いて固定したり、重りを載せたり、ワイヤで結んだりすることによりセラミックス焼結体の位置がずれない対策を施した後、加熱して、融解または固相拡散により接合する。耐熱性を向上させるために、その後熱処理を施すことにより、酸化物を結晶化してもよい。
高温で高電圧を印加して用いる保持体の場合は、耐熱性、耐食性、耐電圧の観点からセラミックス焼結体の間には接着層として非酸化物セラミックス層を介在させるのがさらに好ましい。非酸化物セラミックス層は、重ね合わせるセラミックス焼結体の一方側あるいは両方側に塗布し、脱脂して形成する。接合の固定方法等はガラスの場合と同じ手法で実施し、加熱して、焼結または固相拡散によりセラミックス焼結体を接合する。
また、図6に示すように、セラミックス焼結体10aの一方の表面上に導電層としてヒーター回路パターン11を形成する。ヒーター回路パターン11が形成されたセラミックス焼結体10aの一方の表面上を非酸化物セラミックス層14で被覆することにより、ヒーター回路パターン11をハロゲン等の腐食性ガスから保護する保護層を形成する。このようにして、1枚のセラミックス焼結体10aを用いて、ウェハ保持体1がヒーター回路パターン11を導電層の形態で内蔵するように構成してもよい。
さらに、図7に示すように、セラミックス焼結体10aの一方の表面上に導電層としてヒーター回路パターン11を形成し、他方の表面上に導電層としてプラズマ下部電極12を形成する。これらの導電層上を非酸化物セラミックス層14aと14bで被覆することにより、導電層としてのヒーター回路パターン11およびプラズマ下部電極12をハロゲン等の腐食性ガスから保護する保護層を形成する。このようにして、1枚のセラミックス焼結体10aを用いて、ウェハ保持体1がヒーター回路パターン11とプラズマ下部電極12を導電層の形態で内蔵するように構成してもよい。
図8に示すように、セラミックス焼結体10aの一方の表面上に導電層としてヒーター回路パターン11を形成する。ヒーター回路パターン11の両端のパッド部に金属ペーストを介在させて加熱することにより、2本の導電線17を接合する。もう1つのセラミックス焼結体10bに形成された2つの貫通孔19にそれぞれ2本の導電線17を通した状態で、2つのセラミックス焼結体10aと10bとを、それらの間に接着層としてガラス層または非酸化物セラミックス層14を介在させて接合する。2本の導電線17の表面を、CVD法、PVD法または溶射法によって形成されたセラミックス層18で被覆する。このようにして、ウェハ保持体1が、ヒーター回路パターン11等の導電層に電気的に接続された電極部材を、たとえば引き出し線の形態で備えていてもよい。上記の実施の形態では、導電層に引き出し線をウェハ保持体の裏側から接続するようにしているが、ウェハ保持体の側面から接続するようにしてもよい。
参考例1)
窒化アルミニウム粉末に焼結助剤としてイットリア(Y)を5質量%、バインダとしてポリビニルアルコールを添加してエタノールを溶媒としてボールミルによって分散混合した。この混合粉末をスプレードライ乾燥した後、直径380mm、厚み1mmの形状になるようにプレス成形した。この成形体を温度800℃の窒素ガス中で脱脂した後、温度1800℃で4時間焼結することによって窒化アルミニウム焼結体を得た。得られた窒化アルミニウム焼結体の上下面をダイヤモンド砥粒によって研磨し、直径が300mmになるまで外周面を研磨した。このようにしてウェハ保持体の基材となる窒化アルミニウム焼結体を2枚準備した。
タングステン粉末と焼成助剤とをエチルセルロースバインダにて混練したものを1枚の窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上に印刷塗布した。印刷パターンは線幅が0.5mm、線間隔が0.5mmの線状パターンとし、これを渦巻状に窒化アルミニウム焼結体のほぼ全面にわたって形成した。上記の線状パターンに接続する2つの端子電極を窒化アルミニウム焼結体の外周面に形成した。このようにして導電体の印刷パターンが形成された窒化アルミニウム焼結体を温度800℃の窒素ガス中で脱脂した後、温度1700℃の窒素ガス中で焼成した。このようにして導電層としてヒーター回路パターンが形成された窒化アルミニウム焼結体を準備した。
一方、もう1つの窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上に熱膨張係数が5.0×l0−6/℃のSiO−B系のガラス粉末をエチルセルロースバインダで混練したものを印刷塗布した。この窒化アルミニウム焼結体を温度500℃で脱脂した後、ヒーター回路パターンが形成された窒化アルミニウム焼結体の一方の表面の上に重ね合わせて、モリブデン製の治具で固定し、重りを載せた状態で温度700℃の窒素ガス中で加熱することにより接合した。このようにして図3で示される構成のウェハ保持体1を製造した。
以上のようにして得られたウェハ保持体の外周面に形成した2つの電極から200Vの電圧でヒーター回路に電流を流すことによってウェハ保持体の表面は700℃まで昇温した。その際にウェハ保持体の上に載せた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの表面の温度分布は±0.5℃以内であった。温度分布の測定は輻射表面温度計によって行なわれた。また、ウェハ保持体の表面の反りは接合されたままの状態で100μm未満であり、研磨によって反りを50μm以内にした。さらに、室温から温度800℃の間でウェハ保持体のヒートサイクル試験を300回以上行なったが、割れやクラックは見られなかった。
なお、熱膨張係数が2.0×10−6/℃のSiO−B系のガラス粉末と、熱膨張係数が9.0×10−6/℃のSiO−B系のガラス粉末を用いて窒化アルミニウム焼結体を接合して、それぞれ、上記と同様にしてウェハ保持体を製造した。室温から温度800℃の間でこれらのウェハ保持体のヒートサイクル試験を行なったところ、100回以上では割れやクラックは見られなかった。
(比較例1)
参考例1と同じ方法を用いて窒化アルミニウム成形体を作製した。タングステン粉末と焼成助剤をエチルセルロースバインダによって混練したものを窒化アルミニウム成形体の一方の表面上に印刷塗布した。印刷パターンは、焼結収縮後に参考例1と同じ線幅と線間隔になるパターンとし、渦巻状に窒化アルミニウム成形体のほぼ全面にわたって形成したこの導電体の印刷パターンに接続する2つの端子電極を窒化アルミニウム成形体の外周面に形成した。
一方、導電体の印刷パターンを形成しないもう1つの窒化アルミニウム成形体を、導電体の印刷パターンを形成した窒化アルミニウム成形体の一方の表面上に重ね合わせて加圧して密着させた。その後、温度800℃の窒素ガス中で脱脂し、温度1800℃で4時間焼結した。得られた窒化アルミニウム焼結体の反りは900μm以上であった。そのため、窒化アルミニウム焼結体の上に重りを載せて温度1800℃で1時間加熱することにより反りを修正したが、200μm以上残存した。研磨によって表面を50μm以内に仕上げることはできたが、内蔵された導電体の焼結体中における200μm以上の反りは補正できなかった。このようにして得られたウェハ保持体を図9に示す。図9に示すように、2枚の窒化アルミニウム成形体が焼結によって密着することによって、窒化アルミニウム焼結体10eにヒーター回路パターン15が内蔵されている。
上記のようにして得られたウェハ保持体の外周面に形成した2つの電極から200Vの電圧でヒーター回路に電流を流すことによってウェハ保持体の表面は700℃まで昇温した。その際のウェハ保持体の表面に載せた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの表面における温度分布は±9℃であった。温度分布の測定は輻射表面温度計によって行なわれた。
(比較例2)
参考例1と同じ方法を用いて窒化アルミニウム成形体を2枚作製した。1枚の窒化アルミニウム成形体の表面上に、直径0.5mmのモリブデンのワイヤをコイル状に巻き、さらに渦巻状に曲げて配置した。ワイヤの巻き径は5mmで渦巻きのピッチは10mmであった。ワイヤを配置した窒化アルミニウム成形体の一方の表面の上にもう1枚の窒化アルミニウム成形体を載せて、温度800℃の窒素ガス中で脱脂し、カーポン製の型に入れて温度1800℃で4時間ホットプレス焼結した。得られた焼結体の上下面をダイヤモンド砥粒によって研磨し、直径が300mmになるまで外周面を研磨した。このようにして得られた窒化アルミニウム焼結体からなるウェハ保持体を図10に示す。図10に示すように、2枚の窒化アルミニウム成形体が焼結によって密着することによって、窒化アルミニウム焼結体10fにモリブデンワイヤ16が内蔵されている。
このようにして得られたウェハ保持体の外周面に形成した2つの電極から200Vの電圧でモリブデンワイヤに電流を流すことによってウェハ保持体の表面を700℃まで昇温させた。その際のウェハ保持体に載せられた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの温度分布は±15℃であった。温度分布の測定は輻射表面温度計によって行なわれた。
参考例2)
参考例1と同じ方法を用いて窒化アルミニウム焼結体を3枚作製した。2枚の窒化アルミニウム焼結体のそれぞれの一方の表面上に、タングステン粉末と焼成助剤とをエチルセルロースバインダにて混練したものを塗布した。1枚の窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上には静電チャック用の電極としてほぼ全面に上記の導電体ペーストを印刷塗布した。もう1枚の窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上には、ヒーター回路パターンとして導電体の線幅が0.5mm、線間隔が0.5mmの線状のパターンで導電体の印刷パターンを渦巻状に窒化アルミニウム焼結体のほぼ全面にわたって形成した。このようにして導電体のパターンを印刷した2つの窒化アルミニウム焼結体の外周面には、それぞれ導電体パターンに接続する2つの端子電極を形成した。その後、2枚の窒化アルミニウム焼結体に形成された導電体パターンを温度800℃の窒素ガス中で脱脂し、温度1600℃の窒素ガス中で焼成した。
一方、さらにもう1枚の窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上にSiO−B系のガラス粉末をエチルセルロースバインダで混練したものを印刷塗布した。また、同様にして、一方の表面にヒーター回路パターンが形成された窒化アルミニウム焼結体の他方の表面の上にもガラス粉末をエチルセルロースバインダで混練したものを印刷塗布した。これらの2枚の窒化アルミニウム焼結体を温度500℃で脱脂した後、もう1枚の静電チャック用電極が形成された窒化アルミニウム焼結体と重ね合わせて、3枚の窒化アルミニウム焼結体をモリブデン製の治具で固定し、重りを載せて、温度700℃の窒素ガス中で加熱することにより接合した。このようにして得られたウェハ保持体は図4に示される構造を有する。接合された状態のままのウェハ保持体の反りは100μm以内であった。この反りを研磨によって50μmにした。
以上のようにして得られたウェハ保持体のヒーター回路パターンの部分に、外周面に形成した2つの電極から200Vの電圧で電流を流すことによってウェハ保持体の表面は700℃まで昇温した。この際のウェハ保持体の表面に載せられた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの表面における温度分布は±1.0℃以内であった。温度分布の測定は輻射表面温度計によって行なわれた。静電チャック用電極に150Vの電圧を印加したところ、200g/cmのチャック力が得られた。
参考例3)
参考例1と同様の方法によって2枚の窒化アルミニウム焼結体を作製した。
銀−パラジウム(Ag−Pd)合金の粉末と焼成助剤とをエチルセルロースバインダによって混練したものを1枚の焼結体の一方の表面上に印刷塗布した。印刷パターンは、線幅が0.5mm、線間隔が0.5mmの線状パターンとし、これを渦巻状に窒化アルミニウム焼結体のほぼ全面にわたって形成した。この導電体のパターンに接続する2つの電極を窒化アルミニウム焼結体の外周面に形成した。この導電体のパターンが形成された窒化アルミニウム焼結体を温度800℃の窒素ガス中で脱脂し、温度900℃の窒素ガス中で焼成することにより、ヒーター回路パターン用の導電層を形成した。
一方、もう1枚の窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上にSiO−B系のガラス粉末をエチルセルロースバインダで混練したものを印刷した。この窒化アルミニウム焼結体を温度500℃で脱脂した後、ヒーター回路パターンを形成した窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上に重ね合わせてモリブデン製の治具で固定し、重りを載せた状態で温度500℃の窒素ガス中で加熱することによって接合した。このようにして図3に示される構造を有するウェハ保持体が得られた。
得られたウェハ保持体の外周面に形成した2つの電極から150Vの電圧でヒーター回路に電流を流すことによってウェハ保持体の表面は700℃まで昇温した。この際のウェハ保持体の表面上に置かれた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの表面における温度分布は±1.0℃以内であった。
参考例4〜16)
参考例4〜16では、参考例1と同じ方法で、研磨された窒化アルミニウム焼結体を作製した。
1枚の窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上にタングステン粉末と焼成助剤をエチルセルロースバインダーにて混練したものを印刷塗布した。これを窒素ガス中900℃で脱脂し、温度1700℃の窒素ガス中にて焼き付けることにより導電層としてヒーター回路パターンを形成した。
一方、もう1枚の窒化アルミニウム焼結体の一方の表面上に、以下の表1に記載した接着層の組成を有するように配合された非酸化物セラミックスと酸化物セラミックスの混合粉末、または酸化物セラミックス粉宋をエチルセルロース系バインダで混練したものを印刷塗布した。これを窒素ガス中にて900℃で脱脂した後、ヒーター回路パターンが形成された窒化アルミニウム焼結体の一方の表面の上に重ね合わせて、モリブデン製の治具で固定し、重りを載せた状態で表1に示した接合温度で窒素ガス中で加熱することにより接合した。
以上のようにして得られたウェハ保持体の外周面に形成した2つの電極から200Vの電圧でヒーター回路に電流を流すことによってウェハ保持体の表面は750℃まで昇温した。その際にウェハ保持体の上に載せた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの表面の温度分布は±1℃以内であった。温度分布の測定は輻射表面温度計によって行なわれた。また、ウェハ保持体の表面の反りは0.3μm/mm未満であった。さらに、室温から温度800℃の間でウェハ保持体のヒートサイクル試験を500回以上行なったが、割れやクラックは見られなかった。
参考例1〜3では、ウェハ保持体をフッ素雰囲気中700℃の温度で1000時間連続使用しても問題がなかったが、750℃の温度で1000時間連続使用したところ、10個中1個、800℃の温度で1000時間連続使用したところ、10個中3個、ヒーターの劣化が見られた。ガラス層の熱劣化によってヒーターの保護効果が低下したためと考えられる。
参考例4、10では、ウェハ保持体をフッ素雰囲気中700℃の温度で100時間、750℃の温度で1000時間連続使用しても問題がなかったが、800℃の温度で1000時間連続使用したところ、10個中1個の、ヒーターの劣化が見られた。参考例5〜9、11〜16では、ウェハ保持体をフッ素雰囲気中700℃、750℃、800℃のいずれの温度で1000時間連続使用しても問題がなかった。
Figure 0004529690
参考例17)
窒化ケイ素粉末に焼結助剤としてYを5質量%とAlを2質量%添加し、バインダとしてポリビニルアルコールを添加してエタノールを溶媒としてボールミルによって分散混合した。この混合粉末をスプレードライ乾燥した後、直径380mm、厚み1mmの形状になるようにプレス成形した。この成形体を温度800℃の窒素ガス中で脱脂した後、1550℃で4時間焼結した。得られた窒化ケイ素焼結体の上下面をダイヤモンド砥粒にて研磨した。このようにしてウェハ保持体の基材となる窒化ケイ素焼結体を2枚準備した。
参考例1と同じ方法で1枚の窒化ケイ素焼結体にタングステンヒーター回路パターンを形成し、もう1枚の窒化ケイ素焼結体に熱膨張係数が5.0×10−6/℃のSiO−Al系酸化物セラミックス層を形成して重ね合わせて窒素ガス中1100℃で加熱接合した。
以上のようにして得られたウェハ保持体の外周面に形成した2つの電極から200Vの電圧でヒーター回路に電流を流すことによってウェハ保持体の表面は700℃まで昇温した。その際にウェハ保持体の上に載せた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの表面の温度分布は±1℃以内であった。温度分布の測定は輻射表面温度計によって行なわれた。また、ウェハ保持体の表面の反りは0.3μm/mm未満であった。さらに、室温から温度800℃の間でウェハ保持体のヒートサイクル試験を300回以上行なったが、割れやクラックは見られなかった。
参考例18)
酸窒化アルミニウム(ALON)粉末に焼結助剤としてMgOを2質量%添加し、バインダを添加して分散混合した。この混合粉末をスプレードライ乾燥した後、直径380mm、厚み1mmの形状になるようにプレス成形した。この成形体を温度800℃の窒素気流中で脱脂した後、温度1770℃で4時間焼結した。得られた酸窒化アルミニウム焼結体の上下面をダイヤモンド砥粒にて研磨した。このようにしてウェハ保持体の基材となる酸窒化アルミニウム焼結体を2枚準備した。
参考例1と同じ方法で1枚の酸窒化アルミニウム焼結体にタングステンヒーター回路パターンを形成し、もう1枚の焼結体に熱膨張係数が5.0×10−6/℃のSiO−Al系酸化物セラミックス層を形成して重ね合わせて窒素ガス中1100℃の温度で加熱接合した。
以上のようにして得られたウェハ保持体の外周面に形成した2つの電極から200Vの電圧でヒーター回路パターンに電流を流すことによってウェハ保持体の表面は700℃まで昇温した。その際にウェハ保持体の上に載せた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの表面の温度分布は±1℃以内であった。温度分布の測定は輻射表面温度計によって行なわれた。また、ウェハ保持体の表面の反りは0.3μm/mm未満であった。さらに、室温から温度800℃の間でウェハ保持体のヒートサイクル試験を300回以上行なったが、割れやクラックは見られなかった。
(実施例
参考例1と同じ方法を用いて厚み3mmの窒化アルミニウム焼結体を1枚作製した。その窒化アルミニウム焼結体の表面上にタングステン粉末と焼成助剤とをエチルセルロースバインダにて混練したものを塗布した。一方の表面上には静電チャック用の電極としてほぼ全面に上記の導電体ペーストを印刷塗布した。もう一方の表面上にはヒーター回路パターンとして導電体の線幅が0.5mm、線間隔が0.5mmの線状のパターンで導電体の印刷パターンを渦巻き状に窒化アルミニウム焼結体のほぼ全面にわたって形成した。このようにして導電体のパターンを印刷した窒化アルミニウム焼結体の外周面には、それぞれ導電体パターンに接続する2つの端子電極を形成した。その後、窒化アルミニウム焼結体に形成された導電体パターンを温度800℃の窒素ガス中で脱脂し、温度1600℃の窒
素ガス中で焼成した。
窒化アルミニウム粉末にY−CaOを1重量%添加してエチルセルロースバインダで混練したものを、両面の導電層を被覆するように印刷塗布した。これを温度500℃で脱脂した後、温度1600℃の窒素ガス中で加熱することにより焼き付けた。
以上のようにして得られたウェハ保持体のヒーター回路パターンの部分に、外周面に形成した2つの電極から200Vの電圧で電流を流すことによってウェハ保持体の表面は700℃まで昇温した。この際のウェハ保持体の表面に載せられた厚み0.8mm、直径300mmのシリコンウェハの表面における温度分布は±1℃以内であった。温度分布の測定は輻射表面温度計によって行なわれた。
静電チャック用電極に150Vの電圧を印加したところ、200g/cmのチャックカが得られた。
参考例20)
タングステンヒーター回路パターンの線幅と線間隔をそれぞれ5mm、5mmとした以外は、参考例1と同じ製造方法でウェハ保持体を作製した。参考例1と同一条件でウェハ表面の温度分布を測定したところ、700℃±6℃であった。
参考例21)
タングステンヒーター回路パターンの線幅と線間隔をそれぞれ6mm、6mmとした以外は、参考例1と同じ製造方法でウェハ保持体を作製した。参考例1と同一条件でウェハ表面の温度分布を測定したところ、700℃±8℃であった。
参考例22)
参考例1と同じ製造方法で焼結体を2枚作製した。1枚の焼結体にモリブデン(Mo)ペーストを、線幅と線間隔がそれぞれ0.5mm、0.5mmのパターンで塗布して、窒素ガス中で焼き付けることによってヒーター回路パターンを形成した以外は、参考例1と同じ手法でウェハ保持体を作製した。参考例1と同一条件でウェハ表面の温度分布を測定したところ、700℃±1℃であった。
参考例23)
参考例1と同じ製造方法で焼結体を2枚作製した。1枚の焼結体にニッケル−クロム(Ni−Cr)ペーストを、線幅と線間隔がそれぞれ0.5mm、0.5mmのパターンで塗布して、窒素ガス中で焼き付けることによってヒーター回路パターンを形成した以外は、参考例1と同じ手法でウェハ保持体を作製した。参考例1と同一条件でウェハ表面の温度分布を測定したところ、700℃±1℃であった。
参考例24〜28)
参考例1と同じ製造方法で、焼結体を1枚と、線幅と線間隔がそれぞれ0.5mm、0・5mmのヒーター回路パターンのタングステン導電層を形成した焼結体を1枚作製し、それぞれ熱膨張係数が2.5×10−6/℃、3.0×10−6/℃、5.0×10−6/℃、7.9×10−6/℃、10×10−6/℃のガラスを用いて2枚の焼結体を窒素ガス中にて温度700℃で接合した。昇温速度の目標は30分/600℃以内であったが、それぞれ35分で割れ、6分で割れ、6分以下で割れず、8分で割れ、80分で割れた。
(実施例2、参考例30〜31)
参考例1と同じ製造方法で、1枚(実施例)、5枚(参考例30)、6枚(参考例31)の焼結体を作製し、各において1枚の焼結体に導電層を形成した。
実施例では、その導電層の上に、窒化アルミニウム粉末をバインダで混練したものを塗布して、窒素ガス中にて温度600℃で脱バインダ処理をした後、窒素ガス中にて温度700℃で焼き付けた。
参考例30と31では、それぞれ残りの4枚、5枚の焼結体の上に、97質量%の窒化アルミニウムと3質量%のYb−Nd−Ca−O系の酸化物セラミックスの混合粉末をバインダで混練したものを塗布して、窒素ガス中にて温度600℃で脱バインダ処理をした後、導電層を形成した1枚の焼結体を中央に挟み込むように重ねて窒素ガス中にて温度1650℃で接合した。
上記のようにして得られたウェハ保持体の厚みは、それぞれ1mm(実施例)、5mm(参考例30)、6mm(参考例31)であった。参考例10で得られたウェハ保持体の厚みは、2mmであった。
各ウェハ保持体の導電層に200Vの電圧を印加して昇温させたところ、それぞれ6分(実施例)、7分(参考例10)、9分(参考例30)、15分(参考例31)で700℃に昇温させることができた。
参考例32)
参考例10と同様にして、窒化アルミニウム焼結体のウェハ保持面と反対側の表面上に導電層としてヒーター回路パターンを形成し、そのヒーター回路パターンの両端にパッド部を形成した。このヒーター回路パターンの両端のパッド部に、タングステンを90質量%、Y−Al−O系の酸化物を10質量%含むペーストを介在させて窒素ガス中にて温度1700℃で加熱することにより、2本のモリブデン線をそれぞれ接合した。さらに、モリブデン線を通すことができるように2個の貫通孔が形成された同形状のもう1つの窒化アルミニウム焼結体の上に、参考例10で用いた接着層の組成を有するように配合された窒化アルミニウムの混合粉末をバインダで混練したものを塗布し、脱バインダ処理をした後、2個の貫通孔にそれぞれ2本のモリブデン線を通した状態で、導電層が形成された窒化アルミニウム焼結体の表面に重ね合せて、窒素ガス中にて温度1650℃で2つの窒化アルミニウム焼結体を接合した。
上記のようにして2個の接合体を作製し、1個の接合体においてはモリブデン線の表面にCVD法によって窒化アルミニウム層を厚み10μmで形成し、もう1個の接合体においてはモリブデン線の表面に溶射法によって酸化アルミニウム層を厚み50μmで形成することによって、図8で示されるような形態を有する2個のウェハ保持体を作製した。
モリブデン線はOリングを通してCVD装置のチャンバの外側に引き出すようにして、各ウェハ保持体をCVD装置内に設置した。各ウェハ保持体のヒーター回路パターンに200Vの電圧を印加して温度700℃まで昇温させた後、シリコンウェハを各ウェハ保持体の保持面に置いて、TiClガスとNHガスをチャンバ内に供給してシリコンウェハの表面上にTiN膜を形成した。
1000時間連続使用しても、いずれのウェハ保持体のモリブデン線も電流異常等の劣化等は見られなかった。
以上に開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示的に示されるものであり、制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態や実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
以上のようにこの発明によれば、より大きな外径を有する半導体ウェハを均一に加熱することが必要な、膜形成やエッチング用の半導体製造装置のウェハ保持体として、熱収縮等を考慮した微細なパターンを有する発熱回路、静電チャック用電極またはプラズマ下部電極を高い精度で内蔵した保持体を製造することが可能になる。また、このウェハ保持体を従来より高い製造歩留まりで安価に製造することが可能になる。
この発明に従って製造されるウェハ保持体を用いる半導体製造装置の1つの実施の形態を概念的に示す図である。 この発明に従って製造されるウェハ保持体を用いる半導体製造装置のもう1つの実施の形態を概念的に示す図である。 この発明の参考例に従って製造されるウェハ保持体の1つの実施の形態を槻念的に示す断面図である。 この発明の参考例に従って製造されるウェハ保持体のもう1つの実施の形態を概念的に示す断面図である。 この発明の参考例に従って製造されるウェハ保持体のさらにもう1つの実施の形態を概念的に示す断面図である。 この発明に従って製造されるウェハ保持体の別の1つの実施の形態を概念的に示す断面図である。 この発明に従って製造されるウェハ保持体のさらに別の1つの実施の形態を概念的に示す断面図である。 この発明に従って製造されるウェハ保持体のさらに他の実施の形態を概念的に示す断面図である。 この発明の1つの比較例として示すウェハ保持体の構造を概念的に示す断面図である。 この発明のさらにもう1つの比較例として示すウェハ保持体の構造を概念的に示す断面図である。
1:ウェハ保持体、10a,10b,10c,10d:窒化アルミニウム焼結体、11:ヒーター回路パターン、12:プラズマ下部電極、13:静電チャック用電極、14,14a,14b,14c:ガラス層。

Claims (26)

  1. セラミックス焼結体の一方の表面または両方の表面に金属粒子を含むペーストを塗布して焼成することによって、導電層を形成する工程と、
    前記導電層の表面を被覆するように前記セラミックス焼結体の上に非酸化物セラミックスを含む層を塗布して加熱することにより保護層を形成する工程とを備えた、半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  2. 前記非酸化物セラミックスは3.0×10−6/℃以上6.0×10−6/℃以下の熱膨脹係数を有する、請求項1に記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  3. 前記非酸化物セラミックスは、窒化アルミニウムまたは窒化ケイ素のいずれかを50質量%以上含む、請求項1または請求項2に記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  4. 前記セラミックス焼結体は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素および酸窒化アルミニウムからなる群より選ばれた1種を含む、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  5. 前記セラミックス焼結体は窒化アルミニウムである、請求項4に記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  6. ウェハ保持体の厚みが5mm以下である、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  7. ウェハ保持体の厚みが2mm以下である、請求項1から請求項までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  8. 前記導電層を形成する工程は、線幅と線間隔がそれぞれ5mm以下の線状の導電層のパターンを形成することを含む、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  9. 前記導電層を形成する工程は、線幅と線間隔がそれぞれ1mm以下の線状の導電層のパターンを形成することを含む、請求項1から請求項8までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  10. 前記導電層を形成する工程は、タングステン、モリブデン、銀、パラジウム、白金、ニッケルおよびクロムからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含むペーストを塗布して焼成することを含む、請求項1から請求項9までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体の製造方法。
  11. セラミックス焼結体と、
    前記セラミックス焼結体の一方の表面または両方の表面の上に形成された導電層と、
    前記導電層の表面を被覆するように前記セラミックス焼結体の上に形成された非酸化物セラミックスを含む保護層とを備え、前記保護層は、イッテルビウムとネオジウムとカルシウムとを含む酸化物、または加熱によりイッテルビウムとネオジウムとカルシウムとを含む酸化物を生ずる化合物、またはイットリウムとアルミニウムを含む酸化物、または加熱によりイットリウムとアルミニウムとを含む酸化物を生ずる化合物のいずれかを含むことを特徴とする、半導体製造装置用ウェハ保持体。
  12. 前記非酸化物セラミックスは3.0×10−6/℃以上6.0×10−6/℃以下の熱膨脹係数を有する、請求項11に記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  13. 前記非酸化物セラミックスは、窒化アルミニウムまたは窒化ケイ素のいずれかを50質量%以上含む、請求項11または請求項12に記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  14. 前記セラミックス焼結体は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、窒化ケイ素および酸窒化アルミニウムからなる群より選ばれた1種を含む、請求項11から請求項13のいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  15. 前記セラミックス焼結体は窒化アルミニウムである、請求項14に記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  16. ウェハ保持体の厚みが5mm以下である、請求項11から請求項15までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  17. ウェハ保持体の厚みが2mm以下である、請求項11から請求項16までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  18. 前記導電層は、線幅と線間隔が5mm以下の線状の導電層のパターンを含む、請求項11から請求項17までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  19. 前記導電層は、線幅と線間隔が1mm以下の線状の導電層のパターンを含む、請求項11から請求項18までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  20. 前記導電層は、タングステン、モリブデン、銀、パラジウム、白金、ニッケルおよびクロムからなる群より選ばれた少なくとも1種の金属を含む、請求項11から請求項19までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  21. 前記導電層に接続されてウェハ保持体の外側に延びる電極部材をさらに備え、前記電極部材は、導電性の基材と、前記基材の表面を被覆するセラミックス層とを含む、請求項11から請求項20までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  22. 前記セラミックス層は、窒化アルミニウムまたは酸化アルミニウムからなる、請求項21に記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  23. 前記セラミックス層は、PVD法、CVD法および溶射法からなる群より選ばれた1種の方法によって形成されている、請求項21または請求項22に記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  24. 前記基材は、タングステンまたはモリブデンからなる、請求項21から請求項23までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体。
  25. 請求項11から請求項24までのいずれかに記載の半導体製造装置用ウェハ保持体を内蔵する半導体製造装置。
  26. エッチング装置、CVD装置、プラズマCVD装置およびイオン注入装置からなる群より選ばれた1種である、請求項25に記載の半導体製造装置。
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