JP2001019431A - 酸化チタン膜形成用溶液の生成方法 - Google Patents

酸化チタン膜形成用溶液の生成方法

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JP2001019431A JP11189824A JP18982499A JP2001019431A JP 2001019431 A JP2001019431 A JP 2001019431A JP 11189824 A JP11189824 A JP 11189824A JP 18982499 A JP18982499 A JP 18982499A JP 2001019431 A JP2001019431 A JP 2001019431A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線などの光源が届きにくい場所に配置さ
れた各種基体に塗布又は含浸させ乾燥処理して、光触媒
効果を発揮させる酸化チタン膜を形成する溶液の生成方
法を提供する。 【解決方法】 水酸化チタンゲルに、過酸化水素水を作
用させて合成した溶液とその溶液を80℃以上に加熱処
理して生成した酸化チタン微粒子を含む溶液とを、混合
し合成した酸化チタン形成用の溶液を利用して、その溶
液に、カプサイシン微粒子、磁鉄鉱微粒子、トルマリン
微粒子及びシリカ溶液の混合水溶液を混合させ、改良さ
れた酸化チタン膜形成用溶液を合成する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、酸化チタン膜形
成用溶液の成分を改良した酸化チタン膜の形成方法に関
する。 【0002】 【従来の技術】従来の技術によれば、水酸化チタンゲル
に過酸化水素水を作用させて合成したチタン膜形成用溶
液に、その溶液を80℃以上に加熱して生成させた酸化
チタン微粒子を合成させ得られたチタン膜形成用溶液
を、基体に塗布し、加熱、乾燥処理し基体への付着性に
すぐれたチタン膜形成方法の発明として開示されてい
る。 【0003】上述のような従来の技術による酸化チタン
膜を塗布した基体に太陽や蛍光灯、水銀灯を光源とした
微弱な紫外線が照射されると強い酸化作用が生じ、有機
物などからなる有害物質を酸化分解する。このように酸
化チタンを媒体とした紫外線による酸化作用を利用する
光触媒を基体に塗布、含浸させた商品の市場性は、とみ
に高まっている。このように酸化チタンは、基体の表面
に塗布、含浸された場合に微弱な紫外線から発生される
光エネルギーを吸収して基体の表面において活性化し、
NOxやCO2などの汚染物質を除去し大気や水質の浄化
作用や抗菌、殺菌効果が向上される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
技術による酸化チタンを媒体とする光触媒は、紫外線を
発生する光源として太陽や蛍光灯、水銀灯を必要として
いるため光の当たらない場所においては酸化チタンによ
る酸化作用が十分働かず、例えばトンネル、バラスタン
ク、暗室などの大型施設の内壁、又は深夜バスの車内、
たんす、下駄箱などの内壁においては、従来の技術によ
る酸化チタンを媒体とする光触媒をもってしては抗菌、
殺菌を十分効果的におこなうことができないという欠点
があった。したがって、上記のような光源を必要としな
い酸化チタン膜形成方法や金属系の抗菌剤との合成によ
る併用などの発明が重要とされている。 【0005】 【問題を解決するための手段】この発明の酸化チタン膜
形成用溶液の生成方法は、水酸化チタンゲルに過酸化水
素水を作用させて合成した酸化チタン膜形成用溶液と、
その溶液を加熱して酸化チタン微粒子を生成させた溶液
とを混合して合成した従来の技術による酸化チタン膜形
成用溶液に、カプサイシン、磁鉄鉱及びトルマリンの各
微粉末並びにシリカ溶液を蒸留水を介してそれぞれ混合
した溶液を、混合し合成することにより酸化チタン膜形
成用溶液の生成方法を改良することを特徴としている。
なお混合効率を向上させるためには、前記蒸留水には微
量のメチルアルコールを添加することが好ましい。 【0006】この発明の方法により形成された酸化チタ
ン膜を、各種基体に噴霧などの方法を介して塗布又は含
浸させ乾燥処理して、基体表面の保護皮膜などを形成さ
せた場合、光源のない場所においても光触媒として効果
を生じる。 【0007】 【発明の実施の形態】この発明の方法による酸化チタン
膜の形成用溶液は、水酸化チタンゲルに過酸化水素水を
作用させて合成した溶液に、その溶液を80℃以上加熱
処理して生成した酸化チタン微粒子を含む溶液としたも
のと混合し、合成した酸化チタン溶液を基剤としてい
る。この酸化チタン溶液は、中性であり耐酸性のない基
体へのコーティングに適し、生産コストは安く基体への
密着性に優れており、用途に応じて、ペルオキソチタン
(PTA溶液)、ペルオキソ改質アナターゼゾル(PA
ゾル)及びTPXゾルなどの商品名で市販されている。 【0008】この発明の酸化チタン膜形成用溶液は、上
述のTPXゾルとして市販されている酸化チタン膜形成
用溶液を基剤として利用する。この基剤に、カプサイシ
ン、磁鉄鉱及びトルマリンの各微粉末並びにシリカ溶液
を、蒸留水で希釈した水溶液を、それぞれ混合して合成
される。基剤に利用されるTPXゾルは、上述のとおり
pH7の中性で光触媒酸化チタン溶液の濃度0.85%
のものを91.5%の蒸留水で希釈されている。 【0009】この場合、上述の酸化チタン膜形成用溶液
に混合されるカプサイシン水溶液は、この発明により生
成される酸化チタン膜形成用溶液の用途に応じて好まし
くは濃度0.01%から15%の範囲に調整され他の成
分と合成される。但しカプサイシンの原料は、その原産
地、種類など条件により、成分が不確定なので前記濃度
の範囲に限定されることはない。 【0010】また、同様に上述の磁鉄鉱微粉末水溶液
は、この発明により生成される酸化チタン膜形成用溶液
の用途に応じて好ましくは濃度は10%から40%の範
囲に調製され他の成分と合成される。但し前記濃度の範
囲に限定されるものではない。 【0011】また、同様に上述のトルマリン微粉末水溶
液は、この発明により生成される酸化チタン膜形成用溶
液の用途に応じて好ましくは濃度0.5%から15%の
範囲に調整され他の成分と合成される。但し前記の濃度
の範囲に限定されるものではない。 【0012】さらに、上述のシリカ水溶液は、この発明
により生成される酸化チタン膜形成用溶液の用途に応じ
て好ましくは濃度1%から5%の範囲に調整され他の成
分と合成される。但し前記の濃度の範囲に限定されるも
のではない。 【0013】この発明による酸化チタン膜を形成する溶
液に含まれる磁鉄鉱微粉末は、その構成電子になんらか
のエネルギーが加えられたり奪われたりすると本来の軌
道をはずれて波長の異なる電磁波(光)を放出する作用
があるので、この微量な紫外線によって酸化チタンの酸
化作用は活性化される。また、この発明による酸化チタ
ン膜を形成する溶液に含まれるトルマリン微粉末は、そ
の結晶の格子点に極性をもっており加圧されたような場
合電極に帯電し光を放出する作用が存するので、同様に
酸化チタンの酸化作用を活性化する。 【0014】したがって、従来の光触媒は、まったく紫
外線が照射されないと抗菌性などの効果がなかったが、
この発明による酸化チタン膜を形成する溶液を塗布し又
は含浸させ乾燥処理した基体においては、太陽や蛍光灯
のような外部の光源を必要とすることなく、上述のよう
に活性化された酸化チタンの酸化作用による抗菌,防カ
ビ、大気浄化,水質浄化などの作用が促進される。 【0015】 【実施例1】この発明による酸化チタン膜を形成する溶
液の基剤とする市販のPTXの溶液(濃度0.85%)
に、磁鉄鉱微粉末15%、トルマリン微粉末15%、シ
リカ溶液5%、カプサイシン微粉末1.5%を、蒸留水
62.65%に溶解して生成した溶液を、混合し合成し
た溶液を、鋼鈑(厚さ6ミリ)とフレキシブル板の300
角の試験板にそれぞれ塗布したのち、その溶液を塗布し
ないそれぞれの試験板とともに紫外線の当たらない海水
に沈め、定期的にそれぞれ試験板を検証した。この場
合、3ヶ月後において藻,フジツボ、稚貝が不塗布試験
板に付着し不塗布ていたが、塗布した試験板にはまった
く付着しておらず、6ヶ月後の検証結果も試験板に付着
した藻,フジツボ、稚貝などは増加していたが、塗布し
たものにはまったく付着しておらず、よい結果が得られ
た。この実施例及び他の実施例においても、蒸留水に微
量のメチルアルコールを混入して使用することによっ
て、各成分の溶解効率は向上した。 【0016】 【実施例2】この発明による酸化チタン膜を形成する溶
液の基剤とする市販のPTXの溶液(濃度0.85%)
に、磁鉄鉱微粉末10%、トルマリン微粉末10%、シ
リカ溶液0.2%及びカプサイシン微粉末2%を、蒸留
水77%に溶解して生成した溶液を、混合し合成した溶
液を、縦25cm、横40cm、奥行70cmの蓋付きポリ容
器の縦面の全面と奥行面40cmにわたり塗布し常温乾燥
したのち、この容器内にゴキブリを入れて紫外線の当た
らない場所に置いて観察すると、ゴキブリはすべて塗布
面の反対側に集まった。 【0017】 【実施例3】上述したように、この発明の方法による酸
化チタン膜を形成する溶液を、電線に塗布し、その上に
チーズを均一に塗布した各種実施例と、その溶剤を塗布
せず、チーズのみ均一に塗布した比較例とを、観察した
ところ、実施例においては鼠などによる食害はまったく
なく、比較例においては、その食害が観察された。 【0018】 【実施例4】一般的には、酸化チタン膜は、ダイヤモン
ドより高い屈折率を有しているので酸化チタン膜がその
表面にコーティングされたガラスなどの基体は、虹色に
反射したりガラスの透明度が極度に低下することが多か
った。例えば、従来の技術による酸化チタン膜を形成す
る溶液をガラス製水槽に塗布すると水槽中の鑑賞魚がが
見えにくくなることがある。この発明による酸化チタン
膜を形成する方法により、PTX溶液中にシリカ溶液
(0.5%)、トルマリン微粉末(0.2%)、カプサ
イシン微粉末(0.01%)を混合し蒸留水で希釈した
溶液をガラス表面にコーティングし乾燥処理された場合
においては、ガラスの透明度はまったく低下しない結果
が得られた。 【0019】上述の実施例によれば、この発明の方法に
よる酸化チタン膜の形成用溶液を紫外線の届かない大型
船舶の船底,下水溝,電力会社の海水取水口などに塗布
し乾燥処理した場合、フジツボやカキの付着を防止する
ことができる。 【0020】この発明の酸化チタン膜の形成方法による
溶液は、上述のように、TPXゾルとして市販されてい
る酸化チタン膜形成用溶液を、基剤として利用している
のでその基剤の特性により基体への付着性にすぐれてお
り、基体に噴霧するなどの方法によりコーティングして
乾燥処理する場合も、常温乾燥することができる。した
がって、この発明の方法により生成された酸化チタン膜
の形成溶液に含まれるカプサイシン、磁鉄鉱微粒子、ト
ルマリン微粒子及びシリカの各溶液が容易に基体から遊
離することはなく、それらの光触媒に相当する効用は劣
化することがない。 【0021】 【発明の効果】この発明の方法による酸化チタン膜形成
用溶液を、紫外線を発生させる光源のない場所に配置さ
れる大型の構造物,例えば、トンネル、バラスタンク貯
蔵庫などの内壁に塗布した場合においては、従来の光触
媒の抗菌、防カビ、汚染の防止、大気浄化効果を挙げる
ことができる。 【0022】通常の状態において、紫外線の照射されな
い場所に配置されている家庭内のタンス、学校施設にお
けるロッカー、靴など各種基体の内面に、この発明の方
法による酸化チタン膜形成用溶液を塗布又は含浸させた
場合に、従来の光触媒の抗菌、防カビ、汚染の防止、大
気浄化効果を挙げることができる。 【0023】この発明の方法によれば、酸化チタン膜形
成用溶液の一成分であるカプサインの防虫効果が優れて
おり、コンピュータ故障の原因をつくる電気系統の配線
が夜中鼠などに食害されることを防止することができ
る。 【0024】さらに、この発明の方法による酸化チタン
膜形成用溶液は、日光の届きにくい海中深く配置した養
殖棚、定置網などにフジツボ、カキなどが付着すること
を防止して、漁業関係産業振興に貢献できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成12年1月28日(2000.1.2
8) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】全文 【補正方法】変更 【補正内容】 【書類名】 明細書 【発明の名称】酸化チタン膜形成用溶液の生成方法 【特許請求の範囲】 【請求項l】 水酸化チタンゲルに過酸化水素水を作用
させて合成した酸化チタン膜形成用溶液(A)と、その
溶液(A)を加熱して酸化チタン微粒子を生成させた溶
(B)とを混合して酸化チタン膜形成用溶液(A+B)
合成する方法において、その酸化チタン膜形成用溶液(A
+B)に、カプサイシン、磁鉄鉱、トルマリン及びシリカ
の微粉末の水溶液をそれぞれ混合して合成することを特
徴とする酸化チタン膜形成用溶液の生成方法。 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、酸化チタン膜形
成用溶液の成分を改良した酸化チタン膜の形成方法に関
する。 【0002】 【従来の技術】従来の技術によれば、水酸化チタンゲル
に過酸化水素水を作用させて合成したチタン膜形成用溶
液に、その溶液を80℃以上に加熱して生成させた酸化
チタン微粒子を合成させ得られたチタン膜形成用溶液
を、基体に塗布し、加熱、乾燥処理し、基体への付着性
にすぐれたチタン膜形成方法の発明として開示されてい
る。 【0003】上述のような従来の技術による酸化チタン
膜を塗布した基体に太陽や蛍光灯、水銀灯を光源とした
微弱な紫外線が照射されると強い酸化作用が生じ、有機
物などからなる有害物質を酸化分解する。このように酸
化チタンを媒体とした紫外線による酸化作用を利用する
光触媒を基体に塗布、含浸させた商品の市場性は、とみ
に高まっている。このように酸化チタンは、基体の表面
に塗布,含浸された場合、微弱な紫外線から発生される
光エネルギーを吸収して基体の表面において活性化し、
NOxやCO2などの汚染物質を除去し大気や水質の浄化
作用や抗菌、殺菌効果が向上される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
技術による酸化チタンを媒体とする光触媒は、わずかと
はいえ紫外線を発生する光源として太陽や蛍光灯、水銀
灯を必要としているため、光のあたらない場所において
は酸化チタンによる酸化作用が十分働かず、例えばトン
ネル、バラスタンク、暗室などの大型施設の内壁、又は
深夜バスの車内、たんす、下駄箱などの内部において
は、従来の技術による酸化チタンを媒体とする光触媒を
もってしては抗菌、殺菌を十分効果的におこなうことが
できないという欠点があった。したがって、上記のよう
な光源を必要としない酸化チタン膜形成方法や金属系の
抗菌剤との合成による併用などの発明が重要とされてい
る。 【0005】 【問題を解決するための手段】この発明の酸化チタン膜
形成用溶液の生成方法は、水酸化チタンゲルに過酸化水
素水を作用させて合成した酸化チタン膜形成用溶液
(A)と、その溶液(A)を加熱して酸化チタン微粒子を
生成させた溶液(B)とを混合して合成した酸化チタン
膜形成用溶液(A+B)にカプサイシン、磁鉄鉱、トルマ
リン及びシリカ微粉末の水溶液をそれぞれ混合すること
により、酸化チタン膜形成用溶液の生成方法を改良する
ことを特徴としている。 【0006】この発明の方法により形成された酸化チタ
ン膜を、各種基体に塗布又は含浸させ乾燥処理して、基
体表面の保護皮膜などを形成させた場合、光源のない場
所においても光触媒として効果を生じる。 【0007】 【発明の実施の形態】この発明の方法による酸化チタン
膜の形成用溶液は、水酸化チタンゲルに過酸化水素水を
作用させて合成した溶液(A)に、その溶液を80℃以
上加熱処理して生成した酸化チタン微粒子を含む溶液と
したもの(B)と混合し、合成した酸化チタン溶液(A+
B)を基剤としている。この酸化チタン溶液(A+B)
は、中性であり耐酸性のない基体へのコーティングに適
し、生産コストは安く基体への密着性に優れており、用
途に応じてペルオキソチタン(PTA溶液)、ペルオキ
ソ改質アナターゼゾル(PAゾル)及びTPXゾルなど
の商品名で市販されている。 【0008】この発明の酸化チタン膜形成用溶液は、上
述のTPXゾルとして市販されている酸化チタン膜形成
用溶液に、カプサイシン、磁鉄鉱、トルマリン及びシリ
カの微粉末を蒸留水で溶解して得られる水溶液をそれぞ
れ混合して合成される。 【0009】この場合、上述の酸化チタン膜形成用溶液
に混合されるカプサイシン微粉末水溶液の濃度は、5%
から20%の範囲に調整されることがこのましい。 【0010】また、同様に上述の磁鉄鉱微粉末水溶液の
濃度は、10%から40%の範囲に調整されることがこ
のましい。 【0011】また、同様に上述のとるトルマリン微粉末
水溶液の濃度は、0.5%から20%の範囲に調整され
ることがこのましい。 【0012】さらに、同様に上述のシリカ微粉末水溶液
の濃度は、1%から5%の範囲に調整されることがこの
ましい。 【0013】 【実施例】上述のように、この発明による酸化チタン膜
を形成する溶液に含まれるカプサイシン微粉末は、その
溶液を基体に塗布又は含浸し乾燥処理した場合におい
て、その基体にフジツボ、カキなどが付着することを防
止し、また、その基体に及ぼす鼠などによる食害も防止
する効用がある。例えばカプサイシン微粉末を含んだ酸
化チタン膜が塗布、噴霧され乾燥処理された定置網など
の基体を6ヶ月間海中に放置した場合フジツボやカキな
どほとんど付着しなかった。 【0014】さらに、この発明による酸化チタン膜を形
成する溶液に含まれる磁鉄鉱微粉末は、その構成電子に
なんらかのエネルギーが加えられたり奪われたりすると
本来の軌道をはずれて波長の異なる電磁波(光)を放出
する作用があるので、この微量な紫外線によって酸化チ
タンの酸化作用は活性化される。 【0015】したがって、従来の光触媒は、まったく紫
外線が照射されないと抗菌性などの効果がなかったが、
この発明による酸化チタン膜を形成する溶液を塗布し又
は含浸させ乾燥処理した基体においては、太陽や蛍光灯
のような外部の光源を必要とすることなく、上述のよう
に活性化された酸化チタンの酸化作用による抗菌,防カ
ビ、大気浄化,水質浄化などの作用が促進される。 【0016】一般的には、酸化チタン膜は、ダイヤモン
ドより高い屈折率を有しているので、酸化チタン膜がそ
の表面にコーティングされたガラスなどの基体は、虹色
に光ったり、ガラスの透明度が極度に低下することが多
かった。しかしながら、この発明による酸化チタン膜を
形成する方法により、溶液中に含まれるシリカ微粉末
が、ガラスにコーティングされ、又は噴霧されて乾燥処
理された場合においてはガラスの透明度はまったく低下
しない。 【0017】この発明による酸化チタン膜の形成用溶液
を、紫外線の届かない大型船舶の船底,下水溝,電力会
社の海水取水口などに塗布し乾燥処理した場合、フジツ
ボやカキの付着を防止することができる。 【0018】この発明の酸化チタン膜の形成方法による
溶液は、上述のように、TPXゾルとして市販されてい
る酸化チタン膜形成用溶液を、基剤として利用している
ので、その基剤の特性により基体への付着性にすぐれて
おり、基体に噴霧するなどの方法によりコーティングし
て乾燥処理する場合も、常温乾燥することができる。し
たがって、酸化チタン膜形成用溶液に混合され合成され
たこの発明による酸化チタン膜コーティング溶剤の構成
溶液に含まれるカプサイシン、磁鉄鉱、トルマリン及び
シリカの各微粒子が容易に基体から遊離することはな
く、それらの光触媒効用は劣化することがない。 【0019】 【発明の効果】この発明の方法による酸化チタン膜形成
用溶液を、紫外線を発生させる光源のない場所に配置さ
れる大型の構造物,例えば、トンネル、バラスタンク貯
蔵庫などの内壁に塗布した場合においては、従来の光触
媒の抗菌、防カビ、汚染の防止、大気浄化効果を挙げる
ことができる。 【0020】通常の状態において、紫外線の照射されな
い場所に配置されている家庭内のタンス、学校施設にお
けるロッカー、靴など各種基体の内面に、この発明の方
法による酸化チタン膜形成用溶液を塗布又は含浸させた
場合に、従来の光触媒の抗菌、防カビ、汚染の防止、大
気浄化効果を挙げることができる。 【0021】この発明の方法によれば、酸化チタン膜形
成用溶液の一成分であるカプサインの防虫効果が高いの
で、コンピュータ故障の原因をつくる電気系統の配線が
鼠や蟻に食害されることを防止することができる。 【0022】さらに、この発明の方法による酸化チタン
膜形成用溶液に含まれるカプサイシンは、日光の届きに
くい海中深く配置した養殖棚、定置網などにフジツボ、
カキなどが付着することを防止して、漁業関係産業振興
に貢献できる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成12年8月31日(2000.8.3
1) 【手続補正1】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0009 【補正方法】変更 【補正内容】 【0009】この場合、上述の酸化チタン膜形成用溶液
に混合されるカプサイシン微粉末水溶液の濃度は、0.
01%から15%の範囲に調整されることがこのまし
い。 【手続補正2】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】0011 【補正方法】変更 【補正内容】 【0011】また、同様に上述のトルマリン微粉末水溶
液の濃度は、0.5%から15%の範囲に調整されるこ
とがこのましい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項l】 水酸化チタンゲルに過酸化水素水を作用
    させて合成した酸化チタン膜形成用溶液と、その溶液を
    加熱して酸化チタン微粒子を生成させた溶液とを混合し
    て合成した酸化チタン膜形成用溶液を生成する方法にお
    いて、その酸化チタン膜形成用溶液に、カプサイシン、
    磁鉄鉱、及びトルマリンの各微粉末、並びにシリカ溶液
    をそれぞれ混合した水溶液を添加して合成することを特
    徴とする酸化チタン膜形成用溶液の生成方法。
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