JP3246916U - 金属ナノ粒子等の吸着による抗菌及び抗ウイルス性処理が施された成形品 - Google Patents

金属ナノ粒子等の吸着による抗菌及び抗ウイルス性処理が施された成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】大きな装置を必要とせず、極めて簡単な方法でアルミニウム或いはアルミ合金表面に銀によりコートされた二酸化チタンと酸化銅(II)ナノ粒子並びに二硫化モリブデンとを直接コーティング被覆する方法に係る成形品を提供する。【解決手段】二酸化チタンの微粒子に、クエン酸三ナトリウムと硝酸銀を加えて生成された「銀ナノ粒子を表面に堆積させた二酸化チタン粒子」を基材とし、酸化銅(II)ナノ粒子と二硫化モリブデンの懸濁液を加え、超音波により分散させ、更に酸を加えることで酸性にしたことによって得られた抗菌物質を、ベーマイト処理が施されたアルミニウム或いはアルミ合金基板2の表面に有機シランをバインダーとして吸着させたことにより、該アルミニウム或いはアルミ合金基板に抗菌・抗ウイルス層3が設けられた構成とする。【選択図】図1

Description

本考案は、アルミニウムまたはアルミ合金の表面に設けることにより、抗菌性・抗ウイルス性の光触媒の構造を備えた抗菌・抗ウイルス物質及びこれを用いた材料に関する。
近年、インフルエンザ、新型コロナ等のウイルスが猛威を振るい、健康上の問題等が多く発生している。また、鳥インフルエンザ等養鶏業や畜産業に多大な損失を与えている。抗ウイルス性を発揮する固体の剤として、光触媒の酸化還元力を利用した光触媒関連技術のものが存在する。二酸化チタンなどの光触媒は、本来は効果を長期間作用させることができるものであるが、紫外線光下において作用するものであり、紫外線が得られない又は得難い環境にあっては短期間しか作用しないという問題がある。
従来の光触媒は、例えば二酸化チタンからなる担体に紫外線光の存在下において、光触媒の表面で起こる酸化還元反応を介して生成するラジカルによって、細菌、ウイルス、アレルゲン又は様々な臭気の原因となる有機物が分解されることにより、殺菌効果及び脱臭効果を有する。直接廃水中に投入でき、基板表面に塗布することもでき、紫外光の照射により水と空気中の有機物質の分解を加速することができる。
しかしながら、粉体を如何に回収するか、触媒の表面積が完全に紫外光の照射を受けることができるか等の問題に直面する。また、紫外光ではなく可視光の照射による抗菌効果がないという問題にも直面する。その後二酸化チタンからなる担体に金属を担持させた構成を備えて可視光下でも活性が維持されるものも開発された。
しかし、酸化チタンをベースに抗菌、抗ウイルス性能をも備える新規素材を見出しても、生活用品や室内の壁や建材等に担持させなければ、十分な効果が発揮できない。酸化チタン自体は、無機粉体であり、効果発揮のためには均一な表面付着性が求められる。
これら問題を改善する為、二酸化チタンをフィルムにする或いは直接素材表面にコーティングする等で、二酸化チタンの露出面積を増加し、光触媒効果を向上させるなどの方法が提案されている。
また、銀を二酸化チタン表面にコートすること、すなわち還元金属を用いて結晶構造を保持したまま光触媒に酸素欠陥を導入することによって、TiOのバンドギャップの中間に酸素欠陥準位が形成されるため、可視光照射による酸化・還元反応が生じやすくなり、可視光照射下でも抗菌性を発揮する。
このようにして、二酸化チタンからなる担体に金属銀を担持させた構成の光触媒を、直接アルミニウム表面にコートする技術は、セルロースや有機シラン化合物をバインダーとして用いるか、金属アルコキシドを部分加水分解によりポリマー化し、このポリマーを水に対する適度な溶解性を有する溶媒を用いて所望の濃度の溶液にした後、流動界面ゾル-ゲル法でゲルナノシート化する他、アルコールに分散させた二酸化チタン懸濁液を固体表面にスピンコートして銀ナノ粒子を含む溶液に浸けた後、紫外線照射により作成するなどの方法で可視光下でも抗菌性を発揮する光触媒を用いた素材が開発されている。
しかし、バインダーの種類や方法によっては非常に手間がかかり或いは特別な装置が必要であった。
特許文献1には、二酸化チタン表面に銀をコーティングして、ベーマイト処理を施したアルミニウム表面に酸化銅とともに吸着させる方法、について記載されている。
また、非特許文献1には、二酸化チタン表面に銀及び酸化銅のナノ粒子をコーティング被覆し、光の照射がなくても長期間、継続的に光の照射下で有する効果と同様の効果を有する作用の記載がある。コアシェル構造に小さなAgとCuOのナノクラスターを備えた表面修飾TiOは、暗所および可視条件下で抗真菌特性を示すが、これはおそらく真菌膜内のAg-CuOナノクラスター間の相互作用とその浸透のためであると考えらる。抗菌および抗真菌特性TiOをAgおよび或いはまたはCuOナノ粒子で修飾すると、活性酸素種の形成の結果として、暗所および可視光下での環境品質が改善される可能性があるという証拠がある。Agナノ粒子の局在表面プラズモン共鳴(LSPR)に起因する可視光下での活性やCuOのより狭いバンギャップ(1.7eV)の金属酸化物、およびTiOベースのナノ粒子は微生物の細胞内部に浸透できる、またはナノ粒子が細胞膜の表面に付着し、その透過性と細胞の呼吸機能を乱す可能性がある。Agイオンの存在により、微生物の膜を通ってプロトンが漏洩し、酸素を生成する活性酸素種O ・-と反応する。(この現象は膜のエネルギー喪失を引き起こし、その結果細胞死を引き起こす)そして、Cuイオンの生成につながるCu(II)ベースのナノクラスターとも反応する。これにより分子中の酸素の減少を達成することができる。これらの効果は、暗闇および可視光下での死滅のメカニズムの役割を果たし、膜透過性と細胞壁の損傷に影響を及ぼし、その結果、タンパク質などのより大きな分子だけでなく小さな分子の漏出を引き起こし、細胞の内部成分の変性、そして最終的には細胞死に至ると記載されている。ところで、プラズモン誘起電荷分離により金属ナノ粒子から電子が奪われることで、ナノ粒子は酸化力を生じる。Agナノ粒子のプラズモン誘起電荷分離において、AgがAgへと酸化溶解することが見出されている。溶出したAgは注入された電子と酸化チタン上で再結合することで再析出粒子を粒子近傍に生じるため、これがAg生成の根拠の一つとなっている。マッピング測定の各元素の分布の図を見るとAgとTiとCuが重なっている部分が多いのでCuが生成される可能性も考えられる。つまり、新型コロナウイルスに対する抗ウイルス性も期待できる。
また、特許文献2には、ルチル型二酸化チタンに銀ナノ粒子に対してタンニン酸を用いてコーティングしたものが記載されている。
さらに、拙著である非特許文献3には、3―アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたベーマイト上にアナターゼ型二酸化チタンに銀ナノ粒子にクエン酸三ナトリウムを用いてコーティングしたものに対して、塩酸を用いてpH調整を行い、堆積させた例も紹介されている。
特許文献2には、ルチル型二酸化チタンの表面をコロイダルシリカ等のケイ素の含水酸化物で表面処理したものに硫酸銅五水和物水溶液を加え、さらに硝酸銀水溶液を添加し、その後、タンニン酸水溶液を添加し銀酸化銅担持酸化チタンにする製造方法が記載されている。
特許文献3には、銀などの抗ウイルス性元素が、エンベロープをもたないウイルスに対しては、抗ウイルス活性が低いという問題点を解決するためにモリブデン化合物を使うことによりインフルエンザウイルスや新型コロナウイルスのようにエンベロープをもつウイルスに対しての抗ウイルス活性を高めるという報告がある。
しかしながら、特許文献2は、塗料に抗菌性粒子を分散させ防カビ性を長期間維持させるという趣旨で本考案とは目的が多少異なるが、ルチル型二酸化チタンの表面をケイ素の含水酸化物で表面処理すること、即ち無機酸化物で表面を修飾した光触媒粒子を作成するのに手間がかかる。おそらく銀をタンニン酸でキレート錯体として二酸化チタン表面のコロイダルシリカに結合させると思われるが、Agナノ粒子で修飾されたTiOの局在表面プラズモン共鳴(LSPR)の観点から、直接銀をコーティング被覆する方が優れると考えられる。
ここで銀の安定性が問題となるが、拙著である非特許文献3に記載されている3―アミノプロピルトリメトキシシランで修飾されたベーマイト上にアナターゼ型二酸化チタンに銀ナノ粒子にクエン酸三ナトリウムを用いてコーティングしたものに対して、塩酸を用いてpH調整を行い、堆積させたものは、ピリジンを用いて測定したラマンスペクトルにおいて、少なくとも5か月は同じ強度が維持され光学活性にも優れている。
しかし、銀を二酸化チタン表面にコートすること、すなわち還元金属を用いて結晶構造を保持したまま光触媒に酸素欠陥を導入することによって、TiOのバンドギャップの中間に酸素欠陥準位が形成されるため、可視光照射による酸化・還元反応が生じやすくなり、可視光照射下でも抗菌性を発揮するのであるが、ドーピングされた遷移金属イオンは、可視光吸収には寄与するものの、一般に光触媒特性を劣化させてしまう。これは、ドーピングされた遷移金属イオンがいろいろな酸化状態をとりやすいため、光生成した電子と正孔の再結合中心になりうるためであると考えられている。
このようなことを改善するために、本考案では、必要に応じて銀をドープしていない二酸化チタンナノ粒子も混ぜてアルミニウム或いはアルミ合金上に吸着させている。後に示す実施例6のマッピング測定でTiとOだけ存在する領域も存在していることが分かる。
また、二酸化チタンナノ粒子との接触面に銀粒子ないし銅粒子を設けた剤は、作成に手間がかかり、高度な設備も必要となるという問題がある。尚、バインダーを用いる場合であっても前処理に手間がかかるのは同様である。また、特許文献3は酸化モリブデンを主として用いているが、酸化モリブデンのバンドギャップは3.45~3.83eVで結晶であっても2.8eV(440nm以下の波長)となり、ほとんど紫外光での活性しか示さない。これに対して二硫化モリブデンはバルクでは、約1.3eVのバンドギャップを持ち、単原子層では、バンドギャップ約1.8eV(690nm以下の波長)で十分可視光領域に対応できる。
さらに本考案では、二硫化モリブデンの上に二酸化チタンに銀ナノ粒子に対してクエン酸三ナトリウムを用いてコーティングしたものが吸着している。非特許文献3に記載されているが、銀をコーティングした二酸化チタンの表面は低いpHで銀により覆いつくされる。マッピング測定の元素の分布においてAgとTiとMoが存在し。Cuがない部分がある。非特許文献4には、Ag-MoS-Agベースの金属半導体金属(MSM)デバイスの光応答の報告と、このデバイスの広帯域入射光(UV~NIR範囲)に対する自力での光応答が述べられている。本考案は紫外光から可視光さらに近赤外光に至るまで活性が保たれる可能性がある。
実用新案登録第3245024号公報 特許第7023689号公報 特許第6868251号公報
ACS Appl. Bio Mater. 2019, 2, 5626-5633 ACS NANO.2011 VOL. 5, No. 9, 7369-7376 AJOPACS, 9(1): 11-21, 2021; Article no. AJOPACS. 66528 ACS Appl. Opt. Mater. 2023, 1, 1396-1404
そこで本考案の課題は、大きな装置を必要とせず、極めて簡単な方法でアルミニウム表面或いはアルミ合金表面に銀によりコートされた二酸化チタンと二硫化モリブデン並びに酸化銅(II)ナノ粒子とを直接コーティング被覆する方法を提供することにあり、可視光下であっても或いは光の照射がなくても長期間、継続的に光の照射下で有する効果と同様の効果を有し、なおかつ抗菌性或いは抗ウイルス性を発揮し、しかも、短時間でそれらの効果を奏することができる成形品を提供することにある。
さらに、接触面にモリブデン粒子または、モリブデン粒子及び銅粒子を設けた材料として、製造および使用に際して簡易かつ低廉な抗菌性及び抗ウイルス性材料を提供することを目的とする。
上記本考案の課題は、下記構成によって達成される。
1.二酸化チタンの微粒子に、硝酸銀を加えてクエン酸三ナトリウムを用いて生成された「銀ナノ粒子を表面に堆積させた二酸化チタン粒子」を基材とし、
前記基材に、二硫化モリブデン懸濁液又は酸化銅(II)ナノ粒子と二硫化モリブデンの懸濁液を加え、更に酸を加えることで酸性にしたことによって得られた抗菌及び抗ウイルス性物質からなり、
前記抗菌・抗ウイルス性物質を、有機シランをバインダーとして用いてベーマイト処理が施されたアルミニウムまたはアルミ合金基板の表面に吸着させたことにより、該アルミニウムまたはアルミ合金基板に抗菌・抗ウイルス層が設けられたことを特徴とする抗菌及び抗ウイルス性処理が施された成形品。
2.「銀ナノ粒子を表面に堆積させた二酸化チタン粒子」に対して、更に二酸化チタン粒子を加えたものを基材としたことを特徴とする抗菌及び抗ウイルス性処理が施された上記1に記載の成形品。
請求項1に示す考案によれば、二酸化チタンにナノ銀をコーティングすることにより、光触媒フィルムの性能を確実に増進することを可能とするアルミニウムまたはアルミ合金材料を、容易に生産することができる。さらに、二硫化モリブデン並びに酸化銅粒子を吸着させることにより、光触媒材料の性能を一層増進することができる。二酸化チタンにナノ銀をコーティングすることは還元金属を用いて結晶構造を保持したまま光触媒に酸素欠陥を導入することによって、TiOのバンドギャップの中間に酸素欠陥準位が形成されるため、可視光照射による酸化・還元反応が生じやすくなり、可視光照射下でも抗菌性を発揮する。
また、暗所でも二酸化チタン表面に銀をコーティング被覆し酸化銅のナノ粒子を吸着或いは接触させる形で配置させたため抗菌力が維持される。
また、二硫化モリブデンを吸着させることにより、より幅広い波長領域での抗菌・抗ウイルス活性を維持することができる。
抗ウイルス・抗菌性金属であるAgとMo及び銅の酸化物であるCuOを含むためこれにより、抗ウイルス・抗菌力の高いアルミニウム及びアルミ合金の材料を容易に得ることができ、高い衛生環境が求められる状況において、種々の用途に使用することができる。
なお、請求項1に記載の抗菌処理が施された成形品の製造方法について換言すれば、次のような構成となる。
(1)二酸化チタンの微粒子に、硝酸銀を加えてクエン酸三ナトリウムを用いて生成された「銀ナノ粒子を表面に堆積させた二酸化チタン粒子」を基材とし、または、この基材に二酸化チタン粒子をさらに加えたものを基材とし、
前記基材に、二硫化モリブデン懸濁液ないし酸化銅(II)ナノ粒子と二硫化モリブデンの懸濁液を加え、更に酸を加えることで酸性にしたことによって得られた抗菌及び抗ウイルス性物質からなり、前記抗菌物質を、有機シランをバインダーとして用いてベーマイト処理が施されたアルミニウムまたはアルミ合金基板の表面に吸着させたことにより、該アルミニウムまたはアルミ合金基板に抗菌・抗ウイルス層が設けられたことを特徴とする抗菌及び抗ウイルス性成形品の製造方法。
本考案に係る抗菌・抗ウイルス処理が施された成形品の一実施例を示す概略構成図 アナターゼ二酸化チタンナノ粒子表面に銀ナノ粒子をコーティングしたときのTEM画像 図2における二次電子像の元素分析を行った画像 本実施例1のベーマイト上の堆積層のSEM画像 本実施例1のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトル画像 本実施例1のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトルグラフ 本実施例1の粒子のEDXスペクトル 本実施例2のベーマイト上の堆積層のSEM画像 本実施例2のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトル画像 本実施例2のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトルグラフ 本実施例2の粒子のEDXスペクトル 本実施例3のベーマイト上の堆積層のSEM画像 本実施例3のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトル画像 本実施例3のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトルグラフ 本実施例3の粒子のEDXスペクトル 本実施例4のベーマイト上の堆積層のSEM画像 本実施例4のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトルグラフ 本実施例4の粒子のEDXスペクトル 本実施例5のベーマイト上の堆積層のSEM画像 本実施例5のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトル画像及びEDXスペクトルグラフ 本実施例5の粒子のEDXスペクトル 本実施例6のベーマイト上の堆積層のSEM画像 本実施例6のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトル画像 本実施例6のベーマイト上の堆積層のマッピング測定のEDXスペクトルグラフ 本実施例6の粒子のEDXスペクトル 本実施例6の粒子のEDXスペクトル
本考案に係る抗菌処理が施された成形品(以下、単に「成形品」ということもある。)1は、図1に示される通り、アルミニウム又はその合金からなる基板(単に「基板」ということもある。)2に、特定の抗菌物質又は抗ウイルス物質からなる抗菌・抗ウイルス層3が設けられた構成である。
本考案に係る基板2は、アルミニウム又はその合金によって形成され、その針状微細凹凸構造層は、金属酸化物の水和物または金属の水和物からなるものである。具体的には、例えばアルミナ水和物が挙げられ、より詳細には、アルミナ1水和物であるベーマイト(Al・HOあるいはAlOOHと表記される)である。
次に、本考案に係る抗菌・抗ウイルス物質およびこの抗菌・抗ウイルス物質からなる抗菌・抗ウイルス層3について説明する。
本考案の抗菌・抗ウイルス物質は、銀ナノ粒子と酸化チタン粒子とが結合している複合粒子だけでなく、二硫化モリブデン粒子及び酸化銅(II)粒子をも含んでいる。
このうち、銀粒子が二酸化チタン粒子上に結合している複合粒子は、非特許文献2に記載されているように光の照射がなくても、光の照射下で有する効果と同様の効果を有する剤として知られている成分である。なお、酸化チタンとしてはアナターゼ型またはルチル型どちらでもよいが、アナターゼ型が好ましい。
完成した剤(抗菌物質)は、アルミニウム表面或いはアルミ合金表面を煮沸処理して得られるベーマイト上に有機シランをバインダーとして用いることにより堆積させることができ、そのまま抗菌性基板或いはフィルムとして用いる以外にも、様々な形に加工することもできる。
バインダーとして用いる有機シランとしてはOH基と反応するクロロシリル基或いはアルコキシシリル基を有する有機シランであればよいが、中でも3―アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
二酸化チタン表面に、金属イオンを還元剤によってナノ化したナノ粒子を堆積させる技術は、公知のものである。本考案では、銀イオンをクエン酸還元法により二酸化チタン上にコーティングした。
コーティングされた銀は、酸性領域でより被覆が拡がる。また、アナターゼ型二酸化チタンナノ粒子はpH6.0が等電点であり、pHを低くすることにより凝集が防げるため、アルミニウム表面が溶解しない程度のpH3付近にする必要がある。この時、アナターゼ型二酸化チタンナノ粒子は正に帯電している。
アルミニウム基板の表面は、5分以上純水中で煮沸することにより、ベーマイトとなることは周知の技術である。このベーマイトのOH基はプロトン受容体であり、酸性領域で―OH となる。このため、単純に銀を二酸化チタン上にコーティングしたナノ粒子をpH3でベーマイト上に堆積させようとしても、遊離の銀イオンがイオン化傾向により水素と置き換わるだけである。
ベーマイトにバインダー剤として3―アミノプロピルトリメトキシシランを用いたが、アルカリ性であるため表面が溶解しないように希塩酸で中和した。
ベーマイト上に3―アミノプロピルトリメトキシシランを吸着させた後、先のAg@TiO(銀ナノ粒子が表面に吸着した二酸化チタン)粒子とCuOナノ粒子並びに二硫化モリブデン粒子とを混合した懸濁液に浸けた。
ここで、懸濁液を酸性にする酸を塩酸に変えると、塩化物イオンの浸食作用により、CuO(II)ナノ粒子とAg@TiOを堆積させると考えられる。検証実験の結果は、後述する実施例4に示す通りである。ただし、Moの吸着は見られない。
以下、本考案に係る抗菌・抗ウイルス処理が施された素材に関し、これに使用される抗菌・抗ウイルス物質についての実施例を説明する。この抗菌・抗ウイルス物質は、抗菌・抗ウイルス試験の結果に示す通り、光の照射がなくても光の照射下で有する効果と同様の効果を有する材料である。
ただし、以下に示す実施例は、本考案の技術思想を具体化するための例を示すものであって、本考案を実施例に示したものに特定乃至限定することを意図するものではない。本考案は、実用新案登録請求の範囲に含まれるその他の実施形態にも等しく適用し得るものである。
[ベーマイト処理]
ビーカーの中に純水を用意して沸騰させ、その沸騰水の中にアルミニウム(ケニス株式会社 純度99.7%)基板本体を浸水させて、15分間経過後に取出した。この煮沸処理(ベーマイト処理)により、アルミニウムは、バイヤーマイトまたはベーマイトとからなる針状微細凹凸構造となる。
[ベーマイトの表面処理]
1~1.5%範囲(ここでは1.2%)の3―アミノプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業株式会社)水溶液を希塩酸で中和した水溶液に先程のベーマイト処理を施したアルミ板を23時間時間浸けた。その後、110℃で約1時間アニールした。
[抗菌物質]
次に、ビーカーに500mlの純水を用意し、粒径100~300nmのアナターゼ二酸化チタン(関東化学株式会社)0.1gを20分間煮沸する。蒸発した水分は適宜補充する。これは、粒子の粒径を90nm~100nm程度にするためであり、最初から粒径90nm~100nm程度のものでは純水に添加後、沸騰させるだけでよい。
次に、1%硝酸銀(米山薬品工業株式会社)溶液5mlと、1%クエン酸三ナトリウム(和光純薬工業株式会社)溶液5mlを加え、5分間煮沸すると二酸化チタン粒子が黒変し、銀ナノ粒子にコーティングされた粒子が生成する。
図2~3に、透過性電子顕微鏡(TEM)を用いた粒子の状態を示す。
図2のうち左上に表されたSE(二次電子像)内に枠が示されており、この枠で囲われた範囲の元素分析を行った様子が、図3に示される画像である。
図3は、グレースケールで表示されるため分かり辛いが、Ti(チタン)及びO(酸素)からなるTiOと共に、右上のAgと表示された画像において銀が検出されていることが分かる。これらの画像から、二酸化チタン表面が、銀ナノ粒子によりコートされている様子を確認することができる。溶液を希塩酸でpH3に調整する。なお、希塩酸を加えpH3に調整すると溶液はオレンジ色になる。(希硝酸では赤褐色となる。)
次に、別のビーカーに200mlの純水に0.05gの酸化銅ナノ粒子(希少金属材料研究所 粒径10~50nm)並びに二硫化モリブデン(関東化学)0.20gを加え超音波洗浄機(井内盛栄堂Vs-D100)より、24KHzの超音波を10分間照射して懸濁液を得た。
銀ナノ粒子にコーティングされた二酸化チタン懸濁液に酸化銅(II)及び二硫化モリブデンを混合した懸濁液を3:1になるように混ぜ合わせ、希塩酸でpH3に再調整した溶液を超音波洗浄機により、24KHzの超音波を10分間照射した後、この溶液に先程のベーマイト処理をしたアルミ板を50時間浸けおきした。その後取り出して自然乾燥した。
結果を図4~7に示す。
図4は、実施例1に係る走査型電子顕微鏡(SEM)画像であり、粒子の堆積を確認することができる。
図5~6のエネルギー分散型X線分光法(EDX)を用いて表面上の指定した範囲を測定するマッピング測定の結果では、アルミ、ケイ素が検出され、加えて酸素、銅、銀、モリブデン、硫黄及びチタンが検出された。尚、それ以外に微量であるが検出されたClであるが、3―アミノプロピルトリメトキシシランを中和する際に用いた希塩酸或いはpH調整のために用いた希塩酸の塩化物イオンが遊離の銀イオンと反応しAgClとなって付着しているものと考えられる。
また、図7はアルミ板表面上に堆積した粒子からのEDXの結果である。アルミニウム上に有機シランでコーティングされているのでアルミ、ケイ素が検出され、加えてチタン、モリブデン、銀、銅、硫黄、酸素が検出された。これは二酸化チタン粒子上に銀、粒子上か或いは隣接した周辺に接触した状態でCuO並びにMoSが存在していることが分かる。他に2粒子について同じ測定を行ったが、結果は同じであった。
銀ナノ粒子にコーティングされた二酸化チタン懸濁液と酸化銅ナノ粒子並びに二硫化モリブデン懸濁液を3:1になるように混ぜ合わせた後に、pH調整で希硝酸を用いた以外は、実施例1と同じである。
結果を図8~11に示す。図9~10に示されるマッピング測定の結果より、アルミ、ケイ素が検出され、加えてチタン、モリブデン、銀、銅、硫黄、酸素が検出された。尚、それ以外に微量であるが検出されたClであるが、3―アミノプロピルトリメトキシシランを中和する際に用いた希塩酸の塩化物イオンが遊離の銀イオンと反応しAgClとなって付着しているものと考えられる。
ベーマイト処理する基板をアルミ‐マグネシウム系合金A5052(株式会社カブク)に変えた以外は、実施例1と同じである。結果を図12~15に示す。
マッピング測定の結果を図13~14に示す。アルミ、ケイ素が検出され、加えてチタン、モリブデン、マグネシウム、銀、銅、硫黄、酸素が検出された。
尚、それ以外に微量であるが検出されたClであるが、3―アミノプロピルトリメトキシシランを中和する際に用いた希塩酸或いはpH調整のために用いた希塩酸の塩化物イオンが遊離の銀イオンと反応しAgClとなって付着しているものと考えられる。
図15は、アルミ‐マグネシウム系合金A5052板表面上に堆積した粒子からのEDXの結果であるが。アルミ‐マグネシウム系合金A5052上に有機シランでコーティングされているのでアルミ、ケイ素、マグネシウムが検出され、加えてチタン、モリブデン、銀、銅、硫黄、酸素が検出された。これは二酸化チタン粒子上に銀、粒子上か或いは隣接した周辺に接触した状態でCuO並びにMoSが存在していることが分かる。他に2粒子について同じ測定を行ったが、結果は同じであった。
実施例1と同じであるが、バインダーである3―アミノプロピルトリメトキシシランを用いずに、直接ベーマイト上に堆積させた。結果を図16~18に示す。図16は、実施例4に係るSEM画像であり、粒子の堆積を確認することができる。
また、図17に示されるマッピングの結果からは、バインダーとして3―アミノプロピルトリメトキシシランを用いなかったのでケイ素が検出されずに酸素、銀、銅及びチタン、硫黄が検出された。しかし、モリブデンは検出されなかった。尚、それ以外に微量であるが検出されたClであるが、pH調整のために用いた希塩酸の塩化物イオンが遊離の銀イオンと反応しAgClとなって付着しているものと考えられる。
別のビーカーに200mlの純水に二硫化モリブデン(関東化学)0.12gを加え超音波洗浄機(井内盛栄堂Vs-D100)より、24KHzの超音波を10分間照射して懸濁液を得た。銀ナノ粒子にコーティングされたアナターゼ二酸化チタン懸濁液に二硫化モリブデン懸濁液を3:1になるように混ぜ合わせ、希塩酸でpH3に再調整した溶液を超音波洗浄機により、24KHzの超音波を10分間照射した後、この溶液に先程のベーマイト処理をしたアルミ板を50時間浸けおきした。アルミ、ケイ素が検出され、加えてチタン、モリブデン、銀、硫黄、酸素が検出された。
図20のマッピングにおいて、モリブデンがある部分の上に銀が存在するような位置関係に見える。
最初の銀ナノ粒子にコーティングされたアナターゼ二酸化チタン懸濁液を、銀ナノ粒子にコーティングされたアナターゼ二酸化チタン懸濁液とアナターゼ二酸化チタン懸濁液を3:1に混ぜ合わせた懸濁液に変えた以外は実施例1と同じである。
マッピング測定の結果を図23に示す。アルミ、ケイ素が検出され、加えてチタン、モリブデン、マグネシウム、銀、銅、硫黄、酸素が検出された。尚、それ以外に微量であるが検出されたClであるが、3―アミノプロピルトリメトキシシランを中和する際に用いた希塩酸或いはpH調整のために用いた希塩酸の塩化物イオンが遊離の銀イオンと反応しAgClとなって付着しているものと考えられる。ここではマッピング測定でTiとOだけ存在する領域があることが分かる。
図25~26は、アルミ板表面上に堆積した粒子からのEDXの結果であるが、粒子により元素の成分の割合が異なっているので、2例記載した。
以上の通り、実施例1~3の結果から、本考案に係る材料には、銀ナノ粒子と酸化チタン粒子とが結合している複合粒子だけでなく、酸化銅(II)粒子及び二硫化モリブデンをも含まれていることが確認された。即ち、アルミニウム基板或いはアルミ合金基板上に、本考案に係る抗菌物質が形成されていることが確認された。
また、実施例4に示すようにバインダーを用いない場合には、塩酸によりpH調整を行った場合はMo粒子以外が堆積することが分かった。
<抗菌試験>
<サンプル調整>
30mm角で厚さ1.0mmのアルミ合金A5052上に実施例1と同様の処理を施したサンプルを用意した。
<試験の内容>
黄色ブドウ球菌について、以下の通り試験を行った。
・試験名: 細菌を用いた抗菌性能評価試験
・試験開始日: 令和6年1月31日
・試験品の種類: Al-Mg系合金A5052
・試験規格: JIS R 1752:2020 (可視光応答型光触媒、抗菌、フィルム密着法)を参考
・無加工品名: 無加工ガラス
・試験品名: 加工品(1)
・試験品の大きさ: 30 mm × 30 mm × 1 mm(厚み)
・n数: n = 1
・試験菌: 黄色ブドウ球菌 (NBRC 12732)
・予備照射条件: 無し
・試験品の無菌化: サンプル表裏それぞれをUV(254 nm)照射 15 分
・光源の種類: 白色蛍光灯 (FL20SSW/18, MITSUBISHI)
・照射条件: 暗所ならびに可視光 500 lx
時間 0, 8 時間
シャープカットフィルター:Type B(N169、380nm以下の波長をカット)
・照度計: 株式会社トプコン IM-600M
・密着フィルム: ポリプロピレンフィルム(VF-10, KOKUYO)、 25 mm × 25 mm
・保湿用ガラス: 硼珪酸ガラス

<試験の結果>
上記試験の結果を、表1に示す。

Figure 0003246916000002

接種菌液の濃度:3.3×106 cfu/ml
接種量:0.04 ml/sample
*1 "E+05"とは"×105"を表す。
*2 JISを参考とし、以下の式から求めた参考値
RD :抗菌活性値(暗所): [RD =Log(BD)-Log(CD)]
RB-500 :抗菌活性値(明所): [RF-L =Log(BF-L )-Log(CF-L )]
ΔR:光照射による抗菌活性値: [ΔR=RF-L -RD ]
D:暗所、F:シャープカットフィルターの種類、L:可視光照度、B:無加工品の生菌数、C:加工品の生菌数

処理をほどこされた成形品は紫外光をカットした状態でも抗菌性を発揮していることが分かった。経過時間が8時間のみであり途中時間の測定がないが、結果を見る限り暗所でも差異なく抗菌活性があることが分かった。
<抗ウイルス試験>
<サンプル調整>
30mm角で厚さ1.0mmのアルミ合金A5052上に実施例1と同様の処理を施したサンプルを用意した。
<試験の内容>
エンベロープをもつバクテリオファージφ6を対象に、以下の通り試験を行った。
・試験名: バクテリオファージを用いた抗ウイルス性能評価試験
・試験開始日: 令和5年12月19日
・試験品の種類: Al-Mg系合金A5052
・試験規格: JIS R 1756:2020を参考
・無加工品名: 無加工ガラス
・試験品名: 加工品(1)
・試験品の大きさ: 30 mm × 30 mm × 1 mm(厚み)
・n数: n = 1
・試験ファージ:バクテリオファージΦ6(NBRC105899、JIS規格外)
[宿主Pseudomonas syringae(NBRC14084)]
・予備照射条件: 無し
・試験品の無菌化: サンプル表裏それぞれをUV(254 nm)照射 15 分
・光源の種類: 白色蛍光灯 (FL20SSW/18, MITSUBISHI)
・照射条件: 暗所ならびに可視光 500 lx
時間 0, 4 時間
シャープカットフィルター:Type B(N169、380nm以下の波長をカット)
・照度計: 株式会社トプコン IM-600M
・密着フィルム: ポリプロピレンフィルム(VF-10, KOKUYO) 25 mm × 25 mm
・保湿用ガラス: 硼珪酸ガラス

<試験の結果>
上記試験の結果を、表2に示す。
Figure 0003246916000003

接種ファージ液の濃度:1.5×107 pfu/ml
接種量:0.04 ml/sample
*1 "E+05"とは"×105"を表す。
*2 JIS規格を参考とし、以下の式より求めた参考値
VD 抗ウイルス活性値(暗所):[VD =Log(BD)-Log(CD)]
VB-500 抗ウイルス活性値(明所):[VF-L =Log(BF-L)-Log(CF-L)]
ΔV:光照射による抗ウイルス活性値:[ΔV=VF-L -VD]
D:暗所、F:シャープカットフィルターの種類、L:可視光照度、B:無加工品の感染価、C:加工品の感染価

処理をほどこされた成形品は、紫外光をカットした状態でも抗菌性を発揮していることが分かった。経過時間が4時間のみであり途中時間の測定がないが、結果を見る限り暗所でも差異なく抗ウイルス活性があることが分かった。
本考案で得られた抗菌・抗ウイルス物質及びこれを用いた素材は、細菌、真菌・ウイルス等の所望しない微生物等を死滅・壊滅させ、抑制する極めて幅広い用途に用いることができる。アルミニウムまたはアルミ合金は加工が容易であるので、例えば手すりやドアノブの抗菌や冷暖房装置の排出口など公衆衛生、細菌管理、抗ウイルス等が要求される住宅、病院、介護施設、公共の場所、食品工場等に使用することができる。また、特にアルミ合金A5052は高い耐食性とバランスの取れた強度から、建築材や圧力容器、ヒートシンクなど幅広い用途に使われているので、養鶏場のケージ、畜産施設等に使用することができる。
1 成形品
2 基板
3 抗菌・抗ウイルス層


Claims (2)

  1. 二酸化チタンの微粒子に、硝酸銀を加えてクエン酸三ナトリウムを用いて生成された「銀ナノ粒子を表面に堆積させた二酸化チタン粒子」を基材とし、
    前記基材に、二硫化モリブデン懸濁液又は酸化銅(II)ナノ粒子と二硫化モリブデンの懸濁液を加え、更に酸を加えることで酸性にしたことによって得られた抗菌及び抗ウイルス性物質からなり、
    前記抗菌・抗ウイルス性物質を、有機シランをバインダーとして用いてベーマイト処理が施されたアルミニウムまたはアルミ合金基板の表面に吸着させたことにより、該アルミニウムまたはアルミ合金基板に抗菌・抗ウイルス層が設けられたことを特徴とする抗菌及び抗ウイルス性処理が施された成形品。
  2. 「銀ナノ粒子を表面に堆積させた二酸化チタン粒子」に対して、更に二酸化チタン粒子を加えたものを基材としたことを特徴とする請求項1に記載の抗菌及び抗ウイルス性処理が施された成形品。


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