JP2001017000A - 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム - Google Patents

農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム

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JP2001017000A
JP2001017000A JP11198601A JP19860199A JP2001017000A JP 2001017000 A JP2001017000 A JP 2001017000A JP 11198601 A JP11198601 A JP 11198601A JP 19860199 A JP19860199 A JP 19860199A JP 2001017000 A JP2001017000 A JP 2001017000A
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acrylic resin
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coating
acid
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English (en)
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Mutsuo Suga
睦夫 須賀
Yasuyo Wakita
容代 脇田
Hiroshi Yamagishi
宏 山岸
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Mitsubishi Chemical MKV Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性が高く、かつフィルム同士が重なりあ
った際にも融着することが少なく、かつ重なり合った後
の透明性に優れ、かつ防曇性に優れた農業用ポリオレフ
ィン系樹脂フィルムを提供する。 【解決手段】 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムで
あって、展張時ハウス外面に、ガラス転移温度が50〜
82℃の範囲にあるアクリル系樹脂被膜を形成し、他方
の面に、ガラス転移温度が35〜80℃の範囲にある疎
水性アクリル系樹脂及び無機質コロイドゾルを主成分と
する防曇被膜を形成してなる事を特徴とする農業用ポリ
オレフィン系樹脂フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は農業用ポリオレフィ
ン系フィルムに関し、さらに詳しくは、フィルム同士が
重なりあった際に融着することが少ない農業用ポリオレ
フィン系樹脂フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、農業用作物を半促成又は抑制栽培
して、その市場性、生産性を高めるため、農業用塩化ビ
ニルフィルムやポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、およびポリオレフィン系樹脂を主体とした特殊
フィルムなどの農業用被覆材による被覆下に有用植物を
栽培する、いわゆるハウス栽培やトンネル栽培が盛んに
行われている。なかでも、ポリオレフィン系樹脂を主体
とした特殊フィルムは、化学的な構造も安定しているた
め、長期の使用にも機械的物性は殆ど変化せず、また焼
却しても有毒ガスの発生が少なく、安価であることなど
から盛んに利用されるようになってきている。
【0003】さて、このような農業用ハウスでは、春〜
秋の気温が高い時期にはハウス内が高温になるのを避け
るため、ハウス側面のフィルムを金属パイプ等に巻き付
けることで、ハウス側面を開放して換気をする。気温が
高い夏期には、側面フィルムは巻き上げられたまま数ヶ
月間放置されることもあり、この時フィルムは高温度・
高湿度の雰囲気にさらされ、またフィルムは互いに圧着
されているため、接触面同士が融着することがある。秋
〜冬に気温が低下した時、ハウス内が低温になるのを避
けるために巻き上げていたフィルムを巻きおろすが、フ
ィルムが融着した場合巻きおろすことができず、また、
無理に巻きおろすとフィルムが破れてしまい大きな問題
であった。
【0004】この問題を解決する方法として、フィルム
にシボ付けをしたり、無機系配合剤を多量に添加してフ
ィルム表面を粗面化することで、巻き上げフィルムの接
触面積を低下させて融着を防止する方法が考えられる
が、粗面化によってフィルムの透明性が大きく損なわれ
るため、実用的ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、巻き上げら
れたフィルムの融着がフィルム透明性を損なうことなく
改善された、防曇性に優れた農業用ポリオレフィン系樹
脂フィルムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨とす
るところは、農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムであ
って、展張時ハウス外面に、ガラス転移温度が50〜8
2℃の範囲にあるアクリル系樹脂被膜を形成されてな
り、他方の面にガラス転移温度が35〜80℃の範囲に
あるアクリル樹脂及び無機質コロイドゾルを主成分とす
る防曇被膜を形成されてなる事を特徴とする農業用ポリ
オレフィンフィルムを提供することにある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂としては、α−オ
レフィン系の単独重合体、α−オレフィンを主成分とす
る異種単量体との共重合体であり、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1
−ペンテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられる。これら
のうち、密度が0.910〜0.935の低密度ポリエ
チレンやエチレン−α−オレフィン共重合体および酢酸
ビニル含有量が30重量%以下のエチレン−酢酸ビニル
共重合体が、透明性や耐候性および価格の点から農業用
フィルムとして好ましい。
【0007】また、本発明において、ポリオレフィン系
樹脂の一成分としてメタロセン触媒で共重合して得られ
るエチレン−α−オレフィン共重合樹脂を使用すること
ができる。これは、通常、メタロセンポリエチレンとい
われているものであり、エチレンとブテン−1、ヘキセ
ン−1、4−メチルペンテン−1、オクテンなどのα−
オレフィンとの共重合体であり、この共重合体は、(A
法)特開昭58−19309号、特開昭59−9529
2号、特開昭60−35005号、特開昭60−350
06号、特開昭60−35007号、特開昭60−35
008号、特開昭60−35009号、特開昭61−1
30314号、特開平3−163088号の各公開公
報、ヨーロッパ特許出願公開第420436号明細書、
米国特許第5055438号明細書及び国際公報WO9
1/04247号明細書などに記載されている方法、即
ちメタロセン触媒、特にメタロセン・アルモキサン触
媒、又は、例えば、国際公開公報WO92/01723
号明細書等に開示されているような、メタロセン化合物
と、メタロセン化合物と反応して安定なイオンとなる化
合物からなる触媒、又は、更には、特開平5−2950
20号、特開平5−295022号などに記載されてい
るような、メタロセン化合物を無機化合物に担持させた
触媒などを使用して、主成分のエチレンと従成分の炭素
数4〜20のα−オレフィンとを、得られる共重合体の
密度が0.880〜0.930g/cm3となるように
共重合させる方法である。この重合方法としては、高圧
イオン重合法、溶液法、スラリー法、気相法などを挙げ
ることができる。これらの中では高圧イオン重合法で製
造するのが好ましい。
【0008】なお、この高圧イオン重合法とは、特開昭
56−18607号、特開昭58−25106号の各公
報に記載されているが、圧力が100kg/cm2
上、好ましくは300〜1500kg/cm2 で、温度
が125℃以上、好ましくは150〜200℃の反応条
件下に高圧イオン重合法により製造されるものである。
他方、メタロセンポリエチレンといわれるエチレン−α
−オレフィン共重合体の製造方法として、例えば、(B
法)特開平6−9724号、特開平6−136195
号、特開平6−136196号、特開平6−20705
7号の各公開公報に記載されているメタロセン触媒成
分、有機アルミニウムオキシ化合物触媒成分、微粒子状
担体、および必要に応じて有機アルミニウム化合物触媒
成分、イオン化イオン性化合物触媒成分を含む、オレフ
ィン重合用触媒の存在下に、気相、またはスラリー状あ
るいは溶液状の液相で種々の条件でエチレンとα−オレ
フィン、具体的には炭素原子数3〜20のα−オレフィ
ンとを、得られる共重合体の密度が0.900〜0.9
30g/cm3 となるように共重合させることによって
も調製することができるが、フィルムの良好な初期透明
性及び透明持続性が得られる点で上記(A)法によりメ
タロセンポリエチレンの製造がより好ましい。
【0009】(A)法によるメタロセンポリエチレン
は、温度上昇溶離分別(TREF:Temperatu
re Rising Elution Fractio
nation)による測定によって得られる微分溶出曲
線で特定される。即ち、温度上昇溶離分別によって得ら
れる溶出曲線のピークが1つ存在するもので、そのピー
ク温度が20〜100℃、好ましくは40〜80℃の範
囲内にあるものである。また、該ピーク温度の溶出温度
以外の温度において溶出するものが実質的に該溶出曲線
に存在することがある。上記溶出曲線のピーク温度内の
ピークが2つ以上存在すると透明性が劣るものとなる。
また、存在していない場合にはフィルムがべたつくこと
になる。
【0010】温度上昇溶離分別(TREF)による溶出
曲線の測定 上記温度上昇溶離分別(Temperature Ri
sing Elution Fractionatio
n:TREF)による溶出曲線の測定は、「Journ
al of Applied Polymer Sci
ence.Vol 126,4,217−4,231
(1981)」、「高分子討論会予稿集2P1C09
(昭和63年)」等の文献に記載されている原理に基づ
いて実施される。すなわち、先ず対象とするポリエチレ
ンを溶媒中で一度完全に溶解させる。その後、冷却し、
不活性担体表面に薄いポリマー層を生成させる。かかる
ポリマー層は結晶し易いものが内側(不活性担体表面に
近い側)に形成され、結晶し難いものが外側に形成され
てなるものである。次に、温度を連続又は段階的に昇温
することにより、先ず、低温度では対象ポリマー中の非
晶部分から、すなわち、ポリマーの持つ短鎖分岐の分岐
度の多いものから溶出する。溶出温度が上昇すると共
に、徐々に分岐度の少ないものが溶出し、ついには分岐
の無い直鎖状の部分が溶出して測定は終了する。この各
温度での溶出成分の濃度を連続的に検出して、その溶出
量と溶出温度によって描かれるグラフ(溶出曲線)のピ
ークによって、ポリマーの組成分布を測定することがで
きるものである。本発明のポリオレフィン系樹脂の一成
分として使用されるエチレン−α−オレフィン共重合体
は、以下の物性を示すものである。
【0011】メルトフローレート(MFR) JIS−K7210により測定されたMFRが0.01
〜10g/10分、好ましくは0.1〜5g/10分の
値を示すものである。該MFRがこの範囲より大きいと
成形時にフィルムが蛇行し安定しない。また、該MFR
がこの範囲より小さすぎると成形時の樹脂圧力が増大
し、成形機に負荷がかかるため、生産量を減少させて圧
力の増大を抑制しなければならず、実用性に乏しい。
【0012】密度 JIS−K7112により測定された密度が0.880
〜0.930g/cm 3 、好ましくは0.880〜0.
920g/cm3 の値を示すものである。該密度がこの
範囲より大きいと透明性が悪化する。また、密度がこの
範囲より小さいと、フィルム表面のべたつきによりブロ
ッキングが生じ実用性に乏しくなる。
【0013】分子量分布 ゲルパーミュレーションクロマトグラフィー(GPC)
によって求められる分子量分布(重量平均分子量/数平
均分子量)は1.5〜3.5、好ましくは1.5〜3.
0の値を示すものである。該分子量分布がこの範囲より
大きいと機械的強度が低下し好ましくない。該分子量分
布がこの範囲より小さいと成形時にフィルムが蛇行し安
定しない。
【0014】また本発明における農業用ポリオレフィン
系樹脂フィルムには、必要に応じて可塑剤、防曇剤、紫
外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、滑剤、熱安定剤、
顔料、染料等の着色剤、防霧剤、帯電防止剤・無機微粒
子等を通常の量で配合することができる。可塑剤として
は、例えば、フタル酸誘導体、イソフタル酸誘導体、ア
ジピン酸誘導体、マレイン酸誘導体、クエン酸誘導体、
イタコン酸誘導体、オレイン酸誘導体、リシノール酸誘
導体、その他トリクレジルホスフェート、エポキシ化大
豆油、エポキシ樹脂系可塑剤等が挙げられる。
【0015】防曇剤としては、非イオン系界面活性剤、
アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等が挙げ
られる。紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリアゾ
ール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、シアノア
クリレート系、フェニルサリシレート系等の紫外線吸収
剤が挙げられる。中でも、ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤及び/又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に
好ましい。
【0016】光安定剤としては、農業用に通常配合され
る種々の化合物を使用することができる。具体的には、
特公昭62−59745号公報第5欄第37行〜第16
欄第18行目、特開平2−30529号明細書第20頁
第15行〜第38頁第3行目に記載されているヒンダー
ドアミン系化合物である。本発明で使用可能な市販のヒ
ンダードアミン系化合物を例示すれば、TINUVIN
770、TINUVIN780、TINUVIN14
4、TINUVIN622LD、CHIMASSORB
119FL、CHIMASSORB944(以上、チバ
ガイギー社製)、サノールLS−765(三共(株)
製)、MARKLA−63、MARK LA−68、M
ARK LA−62、MARK LA−67、MARK
LA−57(以上、アデカ・アーガス社製)等が挙げ
られる。
【0017】酸化防止剤としては、2,6−ジ−ter
t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2′−メチレ
ンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノー
ル)、ジラウリルチオジプロピオネート等を挙げること
ができる。滑剤ないし熱安定剤としては、例えばポリエ
チレンワックス、流動パラフィン、ビスアマイド、ステ
アリン酸、ステアリン酸亜鉛、脂肪族アルコール、ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、リシノー
ル酸バリウム、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ
マレート、有機リン酸金属塩、有機ホスファイト化合
物、フェノール類、β−ジケトン化合物等が挙げられ
る。
【0018】着色剤としては例えば、フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、アリ
ザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛華、群青、パーマネン
トレッド、キナクリドン、カーボンブラック等を挙げる
ことができる。防霧剤としては、フッ素系界面活性剤が
挙げられ、具体的には、通常の界面活性剤の疎水基のC
に結合したHの代わりにその一部または全部をFで置換
した界面活性剤で、特にパーフルオロアルキル基または
パーフルオロアルケニル基を含有する界面活性剤であ
る。以上の各種添加剤は、それぞれ1種または2種以上
を組み合わせて使用することができる。上記各種添加剤
の配合量は、フィルムの性能を悪化させない範囲、通常
は基体のオレフィン樹脂100重量部当り5重量部以下
の範囲で選ぶことができる。無機微粒子としては、保温
剤として有効なMg、Ca、Al、SiおよびLiの少
なくとも1つの原子を含有する無機酸化物、無機水酸化
物、ハイドロタルサイト類などである。具体的には、S
iO2 、Al 2 3 、MgO、CaOなどの無機酸化
物;Al(OH)3 、Mg(OH)2 、Ca(OH)2
などの無機水酸化物;式M2+ 1-x Alx (OH)2 (A
n-x/n・mH2 O〔式中、M2+は、Mg、Caまたは
Znの二価金属イオンであり、A n-はCl- 、Br-
- 、NO3 2-、ClO4-、SO4 2-、CO2 2-、Si
3 2-、HPO4 2-、HBO3 2-、PO4 2-等のアニオ
ンであり、xは、0<x<0.5の条件を満足する数値
であり、mは、0≦m≦2の条件を満足する数値であ
る〕で表される無機複合化合物、その焼成物等のハイド
ロタルサイト類などが挙げられる。
【0019】これら無機微粒子は、それぞれ1種または
2種以上を組み合わせて使用することができる。上記各
種添加剤の配合量は、フィルムの性能を悪化させない範
囲、通常は基体のオレフィン系樹脂100重量部当り1
2重量部以下の範囲で選ぶことができる。基体ポリオレ
フィン系樹脂に、各種添加剤を配合するには、各々必要
量秤量し、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、ス
ーパーミキサーその他従来から知られている配合機、混
合機を使用すればよい。このようにして得られた樹脂組
成物をフィルム化するには、それ自体公知の方法、例え
ば溶融押出し成形法(Tダイ法、インフレーション法を
含む)、カレンダー成形法等の従来から知られている方
法によればよい。
【0020】かかるフィルムは単層でもよいが、防塵性
や柔軟性及び強度などの点から積層フィルムとしてもよ
い。本発明に係るフィルムは、透明でも、梨地でも、半
梨地でもよく、その用途は農業用ハウス(温室)、トン
ネル等の被覆用に使用できるほか、マルチング用、袋掛
用等にも使用できる。また、フィルム厚みについては強
度やコストの点で0.03〜0.3mmの範囲のものが
好ましく、0.05〜0.2mmのものがより好まし
い。
【0021】本発明においては、上記基体ポリオレフィ
ン系樹脂フィルムの展張時ハウス外面に、ガラス転移温
度が50〜82℃、好ましくは55〜80℃の範囲にあ
るアクリル系樹脂被膜を形成されてなることを特徴とす
る。該アクリル系樹脂被膜のガラス転移温度が低すぎる
場合、被膜が基体フィルムに融着することがあり、また
高すぎる場合、被膜の可撓性が不十分なために、巻き上
げによるフィルム変形や、展張中の風によるフィルムは
ためき変形に、被膜が追随できず剥離や亀裂を生じ、フ
ィルム透明性を損なうことが多くなり、実用性に乏し
い。
【0022】本発明において、展張時ハウス外面に形成
される被膜のアクリル系樹脂として好ましく用いられる
1つの例としては、ヒドロキシルアルキル(メタ)アク
リレート5〜40重量%、分子内に1個もしくは2個以
上のカルボキシル基を含むα,β−不飽和カルボン酸0
〜20重量%、および残部がこれら化合物と共重合可能
な他のビニル系化合物からなるモノマー成分を共重合し
て得られる共重合体を挙げることができる。
【0023】ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
モノマーとしては、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒ
ドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアク
リレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2
−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチ
ルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシペンチルアクリレート、2−ヒドロキシペンチルメ
タクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、
6−ヒドロキシヘキシルメタクリレート等が挙げられ
る。
【0024】分子内に1個もしくは2個以上のカルボキ
シル基を含むα,β−不飽和カルボン酸としては、アク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水
マレイン酸、アコニット酸、フマル酸、クロトン酸等が
挙げられ、20重量%以下で用いるのが好ましい。前記
化合物と共重合可能な他のビニル系化合物としては、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピル
アクリレート、イソプロピルアクリレート等のアルキル
基の測鎖が1〜5のアルキルアクリレート;メチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタ
クリレート、イソプロピルメタクリレート等のアルキル
基の測鎖が1〜5のアルキルメタクリレート;エチレン
スルホン酸のようなα,β−エチレン性不飽和ホスホン
酸類;アクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエチル
等の水酸基含有ビニル単量体:アクリロニトリル類;ア
クリルアマイド類;(メタ)アクリル酸のグリシジルエ
ステル類等がある。これら単量体は単独で用いても、又
は2種以上の併用でもよい。
【0025】アクリル系樹脂の重合は、単量体を所定量
配合して、有機溶剤とともに重合缶に仕込み、重合開始
剤、必要に応じて分子量調節剤を加えて、攪拌しつつ加
熱し、重合する。重合は、通常公知の方法、例えば懸濁
重合法、溶液重合法などが採用される。この際、使用し
うる重合開始剤としては、α,α−アゾビスイソブチロ
ニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロ
パーオキサイド等のラジカル生成触媒が挙げられ、分子
量調節剤としては、ブチルメルカプタン、n−ドデシル
メルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、β−
メルカプトエタノール等が挙げられる。重合に用いる有
機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパ
ノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−
ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコ
ール、イソアミルアルコール、tert−アミルアルコ
ール、n−ヘキシルアルコール、シクロヘキサノール等
のアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エス
テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−
プロピルケトン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジ
−n−プロピルケトン、ジ−n−アミルケトンシクロヘ
キサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン等があり、
これらは、1種もしくは2種以上混合して使用すること
ができる。
【0026】また、本発明において、展張時ハウス外面
に形成される被膜のアクリル系樹脂として好ましく用い
られる他の例としては、架橋アクリル酸エステル系弾性
体の存在下に、メタクリル酸アルキルエステル単量体、
又はメタクリル酸アルキルエステルを主成分とし、これ
と共重合可能なビニル化合物単量体との混合物を重合し
て得られるグラフト共重合体であって、前記架橋アクリ
ル酸エステル系弾性体を5〜80重量%含むものを挙げ
ることができる。アクリル酸アルキルエステルとして
は、アルキル基の炭素数が1〜8のものが好ましく用い
られ、直鎖状・分岐鎖状のいずれでもよい。具体的に
は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ー2ーエチル
ヘキシル、アクリル酸オクチル等が挙げられ、これらは
混合して使用することもできる。
【0027】これらアクリル酸アルキルエステルと共重
合可能なビニル化合物単量体としては、メタクリル酸お
よびメタクリル酸のアルキルエステル、イタコン酸のジ
アルキルエステル、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、核アル
キル置換スチレン、αーメチルスチレン等が挙げられ
る。架橋性単量体としては、通常多官能性化合物として
使用されているものでよく、具体的には、エチレングリ
コールジメタクリレート、1,3ーブチレングリコール
ジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テ
トラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジプロピ
レングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、
ジビニルアジペート、ジアリルフタレート、ジアリルマ
レート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、
トリアリルシアヌレート等が挙げられ、これらは2種以
上を併用してもよい。
【0028】架橋アクリル酸エステル系弾性体は、乳化
重合法によって製造するのが好ましい。この際使用でき
る重合開始剤は、通常の遊離基発生開始剤である。具体
的には、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の無機
過硫化物;キュメンハイドロパーオキサイト、pーメン
タンハイドロパーオキサイド、ジターシャリーブチルハ
イドロパーオキサイド等の有機ハイドロパーオキサイ
ド;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、キュメンパーオキサイド等の有機過酸化物や、ア
ゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系の開始剤を挙げる
ことができる。更に、これらと亜硫酸ナトリウム、酸性
亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホ
ルムアルデヒドスルフォキシレート、グルコース、ポリ
アミン、アスコルビン酸ヒドロキシアセトン等の還元剤
を組み合わせた、通常のレドックス系開始剤も使用でき
る。
【0029】使用できる乳化剤は、通常の乳化重合用の
界面活性剤を挙げることができる。たとえば、炭素数が
8〜20個のアルキル硫酸のナトリウム、カリウム、ア
ンモニウム塩およびラウリン酸、ステアリン酸、パルミ
チン酸等の脂肪族カルボン酸のナトリウム、カリウム塩
等の陰イオン界面活性剤や、アルキルフェノール類、脂
肪族アルコール類およびポリプロピレンオキサイド類と
エチレンオキサイドとの反応生成物等の非イオン界面活
性剤が挙げられる。また、場合によっては、これら界面
活性剤を2種以上併用することができる。更に、ナフタ
レンホルムアルデヒド縮合スルフォン酸塩等の界面活性
助剤を添加することもできる。また更に、アルキルアミ
ン塩酸塩等の陽イオン界面活性剤を使用することもでき
る。
【0030】乳化重合法によって架橋アクリル酸エステ
ル系弾性体を製造するには、例えば、アクリル酸アルキ
ルエステル単量体、又はアクリル酸アルキルエステルと
これと共重合可能なビニル化合物単量体の混合物に、少
量の架橋性単量体を加えて、乳化重合法により製造すれ
ばよい。この方法で得た重合体エマルジョンに、更にア
クリル酸アルキルエステル単量体、又はアクリル酸アル
キルエステルとこれと共重合可能なビニル化合物単量体
混合物を加え、乳化重合法により製造する事もできる。
架橋アクリル酸エステル系弾性体は、前記界面活性剤の
使用量や、使用する水性媒体の量を加減することで架橋
弾性体エマルジョン粒子の平均粒子径を調節することが
できる。
【0031】上記架橋アクリル酸エステル系弾性体にグ
ラフトさせる単量体は、メタクリル酸アルキルエステ
ル、又はメタクリル酸アルキルエステルを主成分とし、
これと共重合可能なビニル化合物単量体との混合物を使
用できる。グラフトさせる成分としてのメタクリル酸エ
ステルは、弾性体製造の際にしようされる前述の中から
選ぶことができ、これと共重合可能なビニル化合物単量
体もまた、弾性体製造の際に使用されると例示したもの
の中から選ぶことができる。グラフト重合反応は、乳化
重合法によって実施するのが好ましいが、溶液重合法に
よっても良い。乳化重合法によるときは例えば、架橋ア
クリル酸エステル系弾性体のエマルジョンに、グラフト
させる単量体を加え、必要があれば乳化剤、重合開始
剤、分子量調節剤、水等を加えて、通常の乳化重合の条
件を選んで実施することができる。グラフト重合体は、
そのまま、またはグラフト重合体と相溶性がある透明な
熱可塑性樹脂をブレンドして、被膜形成用アクリル系樹
脂として使用することができる。
【0032】本発明においては、上記基体ポリオレフィ
ン系樹脂フィルムの展張時ハウス内面に、ガラス転移温
度が35〜80℃の範囲にあるアクリル系樹脂及び無機
質コロイドゾルを主成分とする防曇被膜を形成されてな
ることを特徴とする。アクリル系樹脂は、疎水性である
ことが好ましく、該疎水性アクリル系樹脂のガラス転移
温度が低すぎる場合、無機質コロイド粒子が数次凝集し
て不均一な分散状態をとりやすく、また無機質コロイド
粒子の塗布基材に対する固着が十分でないため、時間の
経過とともに無機質コロイド粒子が基材表面から脱落・
流失して防曇性能を損なうことがあり、また高すぎる場
合、透明性のある均一な被膜を得るのが困難になり、実
用性に乏しい。
【0033】本発明において、形成される被膜の疎水性
アクリル系樹脂として好ましく用いられる1つの例とし
ては、少なくとも合計60重量%のアクリル酸またはメ
タクリル酸のアルキルエステル類からなる単量体、また
はアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類
とアルケニルベンゼン類との単量体混合物及び0〜40
重量%の共重合しうるα、β−エチレン性不飽和単量体
とを、通常の重合条件に従って、例えば乳化剤の存在下
に、水系媒質中で乳化重合させて得られる水分散性の重
合体または共重合体を挙げることができる。
【0034】疎水性アクリル系樹脂の製造に用いるアク
リル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類として
は、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエス
テル、アクリル酸−n−プロピルエステル、アクリル酸
イソプロピルエステル、アクリル酸−n−ブチルエステ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステル、アクリ
ル酸デシルエステル、メタクリル酸メチルエステル、メ
タクリル酸エチルエステル、メタクリル酸−n−プロピ
ルエステル、メタクリル酸イソプロピルエステル、メタ
クリル酸−n−ブチルエステル、メタクリル酸−2−エ
チルヘキシルエステル、メタクリル酸デシルエステル等
が挙げられ、一般には、アルキル基の炭素数が1〜20
個のアクリル酸アルキルエステル及び/又はアルキル基
の炭素数が1〜20個のメタクリル酸アルキルエステル
が使用される。アルケニルベンゼン類としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ
る。
【0035】本発明で用いる疎水性アクリル系樹脂は、
上記のようなアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエ
ステル類、又は、アクリル酸又はメタクリル酸のアルキ
ルエステル類とアルケニルベンゼン類との単量体混合物
を、少なくとも計60重量%を含有することが好まし
い。60重量%に満たないときは、形成被膜の耐水性が
十分でないために、防曇持続性能を発揮しえないことが
あり好ましくない。疎水性アクリル系樹脂を得るために
用いるα、β−エチレン性不飽和単量体としては、アク
リル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα、β−エチレ
ン性不飽和カルボン酸類;エチレンスルホン酸等のα、
β−エチレン性不飽和スルホン酸類;2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパン酸;α、β−エチレン性不飽和
ホスホン酸類;アクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキ
シエチル等の水酸基含有ビニル単量体;アクリロニトリ
ル類;アクリルアマイド類;アクリル酸又はメタクリル
酸のグリシジルエステル類等が挙げられる。これら単量
体は、単独で用いても、または2種以上の併用でもよ
く、0〜40重量%の範囲で使用するのが好ましい。使
用量が多すぎると、防曇性能を低下させることがあり、
好ましくない。
【0036】疎水性アクリル系樹脂は、公知の乳化剤、
例えば陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、
非イオン系界面活性剤の中から選ばれる1種もしくは2
種以上の存在下、水系媒質中で、乳化重合させる方法、
反応性乳化剤を用いて重合させる方法、乳化剤を含有せ
ずオリゴソープ理論に基づいて重合させる方法等によっ
て得ることができる。乳化剤の存在下での重合方法の場
合、これら乳化剤は、単量体の仕込み合計量に対し0.
1〜10重量%の範囲で使用するのが、重合速度の調
整、合成される樹脂の分散安定性の点から好ましい。本
発明の疎水性アクリル系樹脂の製造に好ましく用いられ
る重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カ
リウム等の過硫酸塩;アセチルパーオキサイド、過酸化
ベンゾイル等の有機過酸化物等が挙げられる。これら
は、単量体の仕込み合計量に対して0.1〜10重量%
の範囲で使用することができる。
【0037】本発明で用いる無機質コロイドゾルは、疎
水性のポリオレフィン系樹脂フィルム表面に塗布するこ
とにより、フィルム表面に親水性を付与する機能を果た
すものである。無機質コロイドゾルとしては、シリカ、
アルミナ、水不溶性リチウムシリケート、水酸化鉄、水
酸化スズ、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機質水性コ
ロイド粒子を、種々の方法で、水又は親水性媒体中に分
散させた、水性ゾルが挙げられる。中でも好ましく用い
られるのは、シリカゾルとアルミナゾルで、これらは、
単独で用いても併用しても良い。無機質コロイドゾルと
しては、その平均粒子径が5〜100μmの範囲で選ぶ
のが好ましく、また、この範囲であれば、平均粒子径の
異なる2種以上のコロイドゾルを組み合わせて用いても
良い。平均粒子径が大きすぎると、被膜が白く失透する
ことがあり、また、平均粒子径が小さすぎると、無機質
コロイドゾルの安定性に欠けることがあるため好ましく
ない。
【0038】無機質コロイドゾルは、その配合量をアク
リル系樹脂の固形分重量に対して、固形分として50〜
400重量%にするのが好ましい。すなわち、配合量が
少なすぎる場合は、十分な防曇効果が発揮できないこと
があり、一方、配合量が多すぎる場合は、防曇効果が配
合量に比例して向上しないばかりでなく、塗布後に形成
される被膜が白濁化してフィルムの光線透過率を低下さ
せる現象があらわれ、また、被膜が粗雑で脆弱になるこ
とがあり、好ましくない。
【0039】本発明の防曇被膜を形成するための防曇剤
組成物を調製するときに、陰イオン系界面活性剤、陽イ
オン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、高分子界面
活性剤等の界面活性剤を添加することができる。陰イオ
ン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、オレ
イン酸カリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリル硫酸アンモニウム等の高級アルコール硫酸
エステル類;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキル
ベンゼンスルホン酸塩及びアルキルナフタレンスルホン
酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ジアル
キルスルホコハク酸塩;ジアルキルホスフェート塩;ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポ
リオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリ
ウム等のポリオキシエチレンサルフェート塩等が挙げら
れる。
【0040】陽イオン系界面活性剤としては、エタノー
ルアミン類;ラウリルアミンアセテート、トリエタノー
ルアミンモノステアレートギ酸塩;ステアラミドエチル
ジエチルアミン酢酸塩等のアミン塩;ラウリルトリメチ
ルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアン
モニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウム
クロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロラ
イド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド等の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
【0041】非イオン系界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンラウリルアルコール、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル
等のポリオキシエチレン高級アルコールエーテル類;ポ
リオキシエチレンオクチルフェノール、ポリオキシエチ
レンノニルフェノール等のポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル類;ポリエチレングリコールモノステ
アレート等のポリオキシエチレンアシルエステル類;ポ
リプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物;ソ
ルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテー
ト、ソルビタンモノベンゾエート等のソルビタン脂肪酸
エステル類;ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセ
リンモノステアレート等のジグリセリン脂肪酸エステル
類;グリセリンモノステアレート等のグリセリン脂肪酸
エステル類;ペンタエリスリトールモノステアレート等
のペンタエリスリトール脂肪酸エステル類;ジペンタエ
リスリトールモノパルミテート等のジペンタエリスリト
ール脂肪酸エステル類;ソルビタンモノパルミテート・
ハーフアジペート、ジグリセリンモノステアレート・ハ
ーフグルタミン酸エステル等のソルビタン及びジグリセ
リン脂肪酸・2塩基酸エステル類;またはこれらとアル
キレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、プロピ
レンオンオキサイド等の縮合物、例えばポリオキシエチ
レンソルビタンモノラウレート、ポリオキシプロピレン
ソルビタンモノステアレート等;ポリオキシエチレンス
テアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、
ポリオキシエチレンステアリン酸アミド等のポリオキシ
エチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド類;シュガーエ
ステル類等が挙げられる。
【0042】高分子界面活性剤としては、ポリアクリル
酸塩、ポリメタクリル酸塩、セルロースエーテル類等が
挙げられる。これら界面活性剤の添加は、疎水性アクリ
ル系樹脂と無機質コロイドゾルとを容易にかつ速やかに
均一に分散することができ、また無機質コロイドゾルと
併用することにより、疎水性のポリオレフィン系樹脂フ
ィルム表面に親水性を付与する機能を果たす。界面活性
剤の添加量は、疎水性アクリル系樹脂の固形分100重
量部に対し0.1〜50重量部の範囲で選ぶと良い。界
面活性剤の添加量が少なすぎると、疎水性アクリル系樹
脂及び無機質コロイドゾルが十分に分散するのに時間が
かかり、また、無機質コロイドゾルとの併用での防曇効
果を十分に発揮しえず、一方界面活性剤の添加量が多す
ぎると塗布後に形成される被膜表面へのブリードアウト
現象により被膜の透明性が低下し、顕著な場合は被膜の
耐ブロッキング性の悪化や被膜の耐水性低下を引き起こ
す場合がある。
【0043】本発明の防曇被膜を形成するための防曇剤
組成物を調製するときに、架橋剤を添加することができ
る。架橋剤は、アクリル系樹脂同士を架橋させ、被膜の
耐水性を向上させる効果がある。架橋剤としては、フェ
ノール樹脂類、アミノ樹脂類、アミン化合物類、アジリ
ジン化合物類、アゾ化合物類、イソシアネート化合物
類、エポキシ化合物類、シラン化合物類等が挙げられる
が、特にアミン化合物類、アジリジン化合物類、エポキ
シ化合物類が好ましく使用できる。
【0044】アミン化合物類としては、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジア
ミン等の脂肪族ポリアミン;3,3’−ジメチル−4,
4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジ
アミン等の脂環式アミン;4−4’−ジアミノジヘニル
メタン、m−フェニレンジアミン等の芳香族アミンが使
用される。アジリジン化合物類としては、トリス−2,
4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジ
ン、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニル
プロピオネート、トリス[1−(2−メチル)−アジリ
ジニル]ホスフィンオキシド、ヘキサ[1−(2−メチ
ル)−アジリジニル]トリホスファトリアジン等が使用
される。エポキシ化合物類としては、ビスフェノールA
又はビスフェノールFとエピクロルヒドリンとの反応生
成物、フェノール(又は置換フェノール)とホルムアル
デヒドとの樹脂反応生成物とエピクロルヒドリンの反応
により生成されるエポキシ化ノボラック樹脂、エピクロ
ルヒドリン及び脂肪族多価アルコール例えばグリセロー
ル、1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシプロピレ
ン)グリコール又は類似の多価アルコール成分から生成
される樹脂状反応生成物及び過酢酸を用いるエポキシ化
により得られる樹脂等が使用される。エポキシ化合物類
では、さらに三級アミン類や四級アンモニウム塩類を触
媒として併用することができる。これら架橋剤は、その
添加量がアクリル系樹脂固形分に対して0.1〜30重
量%の範囲で使用することができる。本発明に使用され
る防曇剤組成物には、必要に応じて、液状分散媒を配合
することができる。かかる液状分散媒としては、水を含
む親水性ないし水混合性溶媒がふくまれ、水;メチルア
ルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、等の1価アルコール類;エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;
ベンジルアルコール等の環式アルコール類;セロソルブ
アセテート類;ケトン類等が挙げられる。これら液状分
散媒は単独で用いても併用しても良い。防曇剤組成物
は、疎水性アクリル系樹脂、無機質コロイドの固形分と
して一般に0.5〜50重量%の濃度で調製し、これを
希釈して使用することが多い。本発明で調製される防曇
剤組成物には、更に必要に応じて、消泡剤、可塑剤、造
膜助剤、造粘剤、顔料、顔料分散剤等の慣用の添加剤を
混合することができる。なお、本発明でいう、アクリル
系樹脂被膜のガラス転移温度は、次式により算出した。
【0045】
【数1】1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+…+
Wn/Tgn
【0046】ただし、Tgはアクリル系樹脂のガラス転
移温度(絶対温度)、Tg1、Tg2、…、Tgnは各
成分1、2、…、nのホモポリマーのガラス転移温度
(絶対温度)、W1、W2、…、Wnは各成分1、2、
…、nの重量分率をそれぞれ示す。
【0047】基体フィルムの表面にアクリル系樹脂被膜
及び防曇性被膜をそれぞれ形成するには、前述の重合に
て得られたアクリル系樹脂溶液及び防曇剤組成物をそれ
ぞれドクターブレードコート法、ロールコート法、ディ
ップコート法、スプレーコート法、ロッドコート法、バ
ーコート法、ナイフコート法、ハケ塗り法等それ自体公
知の塗布方法を採用し、塗布後乾燥すればよい。塗布後
の乾燥方法は、自然乾燥及び強制乾燥のいずれの方法を
採用してもよく、強制乾燥方法を採用する場合、通常5
0〜250℃、好ましくは70〜200℃の温度範囲で
乾燥すればよい。加熱乾燥には、熱風乾燥法、赤外線乾
燥法、遠赤外線乾燥法等適宜方法を採用すればよく、乾
燥速度、安定性を勘案すれば熱風乾燥法を採用するのが
有利である。
【0048】本発明において、基体フィルムの表面に形
成させる被膜の厚さは、基体フィルムの1/10以下を
目安に選択するとよいが、必ずしもこの範囲に限定され
るものではない。被膜の厚さが基体フィルムの1/10
より大であると、基体フィルムと被膜とでは屈曲性に差
があるため、被膜が基体フィルムから剥離する等の現象
がおこりやすく、また、被膜に亀裂が生じて基体フィル
ムの強度を低下させるという現象が生起し、好ましくな
い。
【0049】また、基体フィルムと被膜組成物に由来す
る被膜との接着性が充分でない場合には、基体フィルム
の表面を予めアルコールまたは水で洗浄したり、プラズ
マ放電処理、あるいはコロナ放電処理をしたり、他の塗
料あるいはプラズマを下塗りする等の前処理を施してお
いてもよい。本発明に係る農業用ポリオレフィン系樹脂
フィルムを、実際に使用するにあたっては、アクリル系
樹脂被膜の設けられた側をハウス又はトンネルの外側と
なるようにして展張するのがよい。
【0050】以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に
説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の
例に限定されるものではない。 (1)基体フィルムの調製 三層インフレーション成形装置として三層ダイに100
mmφ((株)プラ工研製)を用い、押出機は外内層を
30mmφ((株)プラ技研製)2台、中間層を40m
mφ((株)プラ技研製)として成形温度160℃、ブ
ロー比2.0、引取速度5m/分にて、0.10mm厚
の表−1に示す積層フィルムAまたは単層フィルムB及
び単層フィルムCを得た。
【0051】(2)ハウス外面のアクリル系樹脂被膜の
形成 実施例1の被覆剤は下記のとおり作成した。重合缶に、
イソプロピルアルコール150重量部と、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート15.0重量%、メチルメタク
リレート60.0重量%、ブチルメタクリレート20.
0重量%、アクリル酸5.0重量%を加えて、窒素ガス
気流下、80℃で10時間重合反応を行った。得られた
重合体溶液に、イソプロピルアルコールを加えて、固形
分を20重量%に調節して、被覆剤とした(作成した被
覆剤のガラス転移温度は表−2に示す)。
【0052】実施例2の被覆剤は下記のとおり作成し
た。重合缶中に、脱イオン水300重量部、過硫酸カリ
ウム0.3重量部、燐酸二ナトリウム12水塩0.5重
量部、燐酸水素ナトリウム2水塩0.3重量部を加え、
窒素ガス気流下、缶内温を70℃に昇温し、攪拌しなが
らアクリル酸10.0重量部、メタクリル酸ブチル9.
8重量部、アクリル酸ブチル69.3重量部、メタクリ
ル酸アリル0.9重量部、ジオクチルスルフォコハク酸
ナトリウム2.5重量部からなる混合物を、2時間にわ
たって連続的に添加した。添加終了後直ちに、ターシャ
リーブチルパーオキシー2ーエチルヘキサノエート1.
0重量部、メタクリル酸ブチル2.2重量部、アクリル
酸ブチル7.7重量部、アクリル酸アリル0.1重量部
からなる混合物を加え、その後30分間経過してから、
缶内温を90℃に昇温し、3時間反応を続け、架橋弾性
体エマルジョンを得た。
【0053】別の重合缶に、上記方法で得た架橋弾性体
エマルジョン400重量部を加え、攪拌しながら、窒素
ガス気流下、缶内温を80℃に昇温し、さらに攪拌しな
がら脱イオン水3.0重量部のナトリウムフォルムアル
デヒドスルフォキシレート0.15重量部を溶解した液
を添加してから、メタクリル酸メチル30.0重量部、
n−オクチルメルカプタン0.03重量部、パラメンタ
ンハイドロパーオキサイド50%溶液0.15重量部の
混合物を、30分間にわたって連続的に添加し、更に3
0分間重合反応を継続し、グラフト共重合エマルジョン
を得た。得られたグラフト共重合体エマルジョンは、常
法によって塩析し、重合体を濾別し、水洗し、乾燥して
グラフト共重合体の粉末を得た。上記方法で得たグラフ
ト共重合体4.0重量部に、メタクリル樹脂(メタクリ
ル酸メチル/メタクリル酸エチルが96/4の割合の共
重合体)のビーズ16.0重量部を混合し、この混合物
をメチルエチルケトン64とトルエン16とよりなる混
合溶媒中に入れて、攪拌しつつ溶解し、固形分が25重
量%のアクリル系樹脂溶液を調製した。
【0054】前記、基体フィルムの表面に、上記被覆材
をグラビアコート法によって塗布した後、150℃に温
度調節した温風乾燥炉内に2分間滞留させ、溶剤を飛散
させ、表−2に示す厚さの被膜を形成させた。 (3)ハウス内面の防曇被膜の形成 四ツ口フラスコにポリオキシエチレンラウリルエーテル
2重量部及び水80重量部を仕込んで窒素ガス気流下で
60℃まで加熱し、ここに過硫酸アンモニウム0.5重
量部を添加し、さらに後記表−3に示した各単量体の混
合物100重量部を3時間にわたって滴下した。このさ
いの反応温度は60〜70℃の範囲に保持するが、滴下
終了後も同温度範囲に2時間保持してから冷却し、アン
モニア水で中和して、アクリル系樹脂の水分散液を製造
した。
【0055】上記製造例において得られたアクリル系樹
脂水分散液に、後記表−4に示した種類及び量の無機コ
ロイドゾル、その他の成分を配合し、各種の防曇剤組成
物を調製した。前記、基体フィルムの、ハウス外面のア
クリル系樹脂被膜を形成した面と別の面に、上記の防曇
剤組成物をグラビアコート法によって塗布した後、80
℃に温度調節した温風乾燥炉内に2分間滞留させ、液状
分散媒を飛散させて被膜を形成させた。得られた各フィ
ルムについて、次のような評価試験を行った。その結果
を表−5に示した。 i)透明性試験 本発明で得られたフィルムの波長555nmにおける平
行光線透過率を分光光度計(日立製作所製330型)に
よって測定し、その値を示した。 ii)融着性試験 幅30cm、長さ150cmに切断したフィルムを、名
古屋市の水道水に2日間浸し、これを、直径2cm幅3
5cmの亜鉛メッキをした鉄製のパイプに巻き付け、6
5℃のオーブン内で1週間放置し、乾燥させた。このフ
ィルムを鉄パイプから巻き戻した時のフィルム接触部分
の融着が発生した面積の、フィルム全体の面積に対する
割合を示した。
【0056】(3)もみ試験後のフィルム透明性 株式会社上島製作所製UF耐揉試験機FT−501にて
揉み試験を実施した。幅2cm、長さ7cmに切断した
フィルムを23℃恒温室に60分静置した後、荷重50
0g、もみ幅2cm、もみ速度120回/分の条件にて
10回揉み試験を実施した。その後、もみ幅部分の、波
長555nmにおける平行光線透過率を、U−2000
型日立ダブルビーム分光光度計で測定した。 (4)防曇性試験 三重県一志郡の捕縄に、間口5.4m、棟高3m、奥行
き15mのパイプハウス6棟を構築し、各棟に上記フィ
ルムの1種を防曇被膜が形成された面がハウスの内側に
なるように被覆した。評価方法は、展張中のフィルム内
側にした面に、水滴の付着する状況を経時的に肉眼で観
察した。評価基準は、次の通りである。 ◎・・・フィルム表面(ハウス内側に面した方、以下同
じ)に付着した水滴同士が合体して薄膜状に広がり、こ
の薄膜状部分の面積がフィルム表面の2/3以上にわた
るもの。 ○・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認め
られるが、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の2/
3未満、1/2以上のもの。 △・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認め
られるが、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の1/
2未満のもの。 X・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認め
られるが、薄膜状部分が認められないもの、または、フ
ィルム表面に付着した水滴同士の合体が認められないも
の。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】上記の実施例及び比較例の結果から、本願
発明による実施例1及び実施例2の農業フィルムでは、
透明性が高く、かつフィルム同士が重なった際の融着
や、重なった後の透明性に優れ、かつ防曇性にも優れた
結果が得られることが確認された。一方、外面のアクリ
ル系樹脂として、ガラス転移温度が高い樹脂を用い、内
面の疎水性アクリル系樹脂のガラス転移温度が低い場合
の比較例1、外面のアクリル系樹脂のガラス転移温度が
低すぎて、内面の疎水性アクリル系樹脂のガラス転移温
度が高すぎる場合の比較例2、融着防止のためフィルム
自体に無機粉末を入れて、外面には被膜を設けず、内面
に無機質コロイドゾルを用いない場合の比較例3、及
び、外面の被膜がない場合の比較例4、の結果では、実
施例1及び実施例2のような良好な結果が得られないこ
とがわかった。
【発明の効果】本発明によれば、透明性が高く、かつフ
ィルム同士が重なりあった際にも融着することが少な
く、かつ重なり合った後の透明性に優れ、かつ防曇性に
優れた農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムを得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岸 宏 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 Fターム(参考) 2B024 DB01 DB07 2B029 EB03 EC02 EC06 EC09 EC17 RA03 4F100 AA01D AA21H AC10H AK03A AK11C AK11J AK12 AK12J AK24B AK24J AK25B AK25C AK25J AK62A AK68 AL01B AL01C AL05B AL09B BA04 BA05 BA07 BA10B BA10D CA23 EJ05B GB01 JA05B JA05C JL00 JL07D JM01D JN01 YY00B YY00C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムで
    あって、展張時ハウス外面に、ガラス転移温度が50〜
    82℃の範囲にあるアクリル系樹脂被膜を形成し、他方
    の面に、ガラス転移温度が35〜80℃の範囲にあるア
    クリル系樹脂及び無機質コロイドゾルを主成分とする防
    曇被膜を形成してなる事を特徴とする農業用ポリオレフ
    ィン系樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂の一成分として、
    メタロセン触媒で共重合して得られるエチレン−α−オ
    レフィン共重合樹脂が使用される事を特徴とする請求項
    1記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 フィルムのハウス外面の被膜を形成する
    アクリル系樹脂が、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
    レート5〜40重量%、分子内に1個もしくは2個以上
    のカルボキシル基を含むα,β−不飽和カルボン酸0〜
    20重量%、および残部がこれら化合物と共重合可能な
    他のビニル系化合物からなるモノマー成分を共重合して
    得られる共重合体であることを特徴とする請求項1また
    は2のいずれかに記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 フィルムのハウス外面の被膜を形成する
    アクリル系樹脂が、架橋アクリル酸エステル系弾性体の
    存在下に、メタクリル酸アルキルエステル単量体、又は
    メタクリル酸アルキルエステルを主成分とし、これと共
    重合可能なビニル化合物との混合物を重合して得られる
    グラフト共重合体であって、該架橋アクリル酸エステル
    系弾性体を5〜80重量%含むものであることを特徴と
    する請求項1または2のいずれかに記載の農業用ポリオ
    レフィン系樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 フィルムのハウス内面の防曇被膜を形成
    するアクリル系樹脂が、アクリル酸またはメタクリル酸
    のアルキルエステル類からなる単量体、またはアクリル
    酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類とアルケニ
    ルベンゼン類との単量体混合物を主要成分として製造さ
    れた重合体または共重合体であることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかに記載の農業用ポリオレフィン
    系樹脂フィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8122638B2 (en) 2007-12-26 2012-02-28 Rohm And Haas Company Multilayer film
CN113073291A (zh) * 2021-03-23 2021-07-06 浙江大学 一种用于温室薄膜的超疏水改性方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8122638B2 (en) 2007-12-26 2012-02-28 Rohm And Haas Company Multilayer film
CN113073291A (zh) * 2021-03-23 2021-07-06 浙江大学 一种用于温室薄膜的超疏水改性方法
CN113073291B (zh) * 2021-03-23 2022-04-05 浙江大学 一种用于温室薄膜的超疏水改性方法

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