JP2001016725A - ケーブル作業装置 - Google Patents

ケーブル作業装置

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JP2001016725A
JP2001016725A JP18302899A JP18302899A JP2001016725A JP 2001016725 A JP2001016725 A JP 2001016725A JP 18302899 A JP18302899 A JP 18302899A JP 18302899 A JP18302899 A JP 18302899A JP 2001016725 A JP2001016725 A JP 2001016725A
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reel
drive
driving
cable
revolving
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JP18302899A
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Takeshi Kitaoka
健史 北岡
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Original Assignee
Aichi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のリール駆動装置を有するケーブル作業
装置を安全に構成する。 【解決手段】 ケーブルリールの支持手段と駆動手段と
を有する第1及び第2のリール駆動装置10,50と、
これ等の作動を選択的に切り替える駆動選択手段5と、
作動操作に応じて第1及び第2のリール駆動装置の作動
を制御する制御装置90とからケーブル作業装置1を構
成する。そして、制御装置は第1支持手段30により第
1のケーブルリールRbが第1駆動手段(6b,7b,8b等)に
係合連結され、且つ駆動選択手段5により第1駆動手段
が選択されているときにのみ第1駆動手段の作動を許容
し、第2支持手段70により第2のケーブルリールRk
が第2駆動手段(6k,7k,8k等)に係合連結され、且つ駆動
選択手段5により第2駆動手段が選択されているときに
のみ第2駆動手段の作動を許容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線・ケーブル等
の巻き取りあるいは繰り出しを行うケーブル作業装置に
関し、さらに詳しくは複数のリール駆動装置を有するケ
ーブル作業装置の周辺作業に対する安全装置に関するも
のに関する。
【0002】
【従来の技術】配電工事において架線の交換作業やバイ
パス工法による無停電工事を行うときには、ケーブルの
布設や撤去を行う必要があり、これら作業を効率的に行
うため車体上にケーブル作業装置を備えた架空ケーブル
工事車やバイパス工事車等の工事用ケーブル作業車両
(以下「ケーブル工事車」という)が広く用いられてい
る。この様なケーブル工事車はトラックをベース車両と
し、その荷台上にケーブルリールの選択やリールの巻き
取りおよび繰り出し作動等が自在に構成されたケーブル
作業装置を備えて構成されている。そして、ケーブル工
事車を用いて工事を行うときには、作業者は例えば架空
線工事の進行状況やケーブルの繰り出し状況を見なが
ら、ケーブル工事車の車体後方側部に設けられた操作盤
や、この操作盤に接続したリモートコントロール装置に
よってケーブルの繰り出しや巻き取り等の操作を行う。
【0003】また、近年では、工事車両の効率的な利用
をはかるため、従来各々専用の工事車両として構成され
ていたバイパス工事車と架空ケーブル工事車を一体化
し、車体上にバイパス工事用のバイパスリール駆動装置
と架空ケーブル工事用の架線リール駆動装置との両リー
ル駆動装置を備え、一台のケーブル工事車で工事目的に
応じていずれかのリール駆動装置を選択作動させて所望
のケーブル工事を行うことができるよう構成されたケー
ブル工事車が開発され実用に供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ケーブル作
業装置を用いて作業を行うに当たり、例えば、空のリー
ルの取り外しや新たなリールの取付などリールの脱着交
換時、あるいはケーブルの口出し部(端部)をリールか
ら取り出すときやケーブル終端部のリールからの取り外
し時、繰り出したケーブルの終端部と新たなケーブルと
の接続時、などにおいては作業者がリール駆動装置の近
傍に立ち入って作業を行う必要が生じる。
【0005】例えば、前記の様にバイパスリール駆動装
置と架線リール駆動装置の2つのリール駆動装置を備え
るケーブル作業装置において、バイパスリール駆動装置
のケーブルリールからケーブル端部を引き出す作業を行
うため、作業者がバイパスリール駆動装置と架線リール
駆動装置の間に立ち入って引き出し作業を行い、当該リ
ールをケーブル作業装置の操作装置を用いて自転作動さ
せる場合がある。このとき作業者がバイパスリールと誤
って架線リールの駆動装置の自転操作を行ってしまう場
合がある。あるいは、バイパスリールの自転操作と誤っ
てバイパスリール選択のための公転作動操作を行ってし
まう場合がある。
【0006】しかし従来は上記のような誤操作に対する
適切な安全装置がなく、例えば前記駆動装置の選択作動
操作を誤った場合には、作業者が意図しないリール駆動
装置側の架線リールやその駆動力伝達経路上のギヤ、チ
ェーン等が回転作動するためこれらに巻き込まれるおそ
れがあった。また、例えばリール駆動装置の選択が正し
くなされ、目的とするバイパスリール駆動装置が駆動さ
れる場合においても、自転操作と公転操作を誤って操作
したときに、ケーブルを引き出していたリールが突然公
転作動して上記同様引き込まれたり、ケーブルを裂断す
る等のおそれがあった。あるいは、引き出されたケーブ
ルからの張力に抗してバイパスリールの自転軸を回転自
在に支持する支持部材が、正しくセットされない状態で
バイパスリール駆動装置が作動されたときには、リール
駆動装置を破損させるおそれがあるという課題があっ
た。
【0007】本発明は上記課題に鑑みて成されたもので
あり、複数のリール駆動装置を有するケーブル作業装置
において作業者の安全を確保し、併せてリール駆動装置
の破損等を未然に防止するケーブル作業装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明では第1のケーブルリール(例えば実施形態に於け
るバイパスリールRb)、この第1のケーブルリールを
回転駆動するための第1駆動手段(例えば実施形態に於
けるリール駆動モータ3、バイパスリール駆動チェーン
6b、スプロケット7b、バイパスリール駆動ギヤ8b
等)、および第1のケーブルリールを回転自在に支持す
るとともに第1駆動手段との係脱を行わせる第1支持手
段(例えば実施形態に於けるロックアーム31、揺動シ
リンダ32等)を有して成る第1リール駆動装置(例え
ば実施形態に於けるバイパスリール駆動装置10)と、
第2のケーブルリール(例えば実施形態に於ける架線リ
ールRk)、第2のケーブルリールを回転駆動するため
の第2駆動手段(例えば実施形態に於けるリール駆動モ
ータ3、架線リール駆動チェーン6k、スプロケット7
k、架線リール駆動ギヤ8k等)、および第2のケーブル
リールを回転自在に支持するとともに第2駆動手段との
係脱を行わせる第2支持手段(例えば実施形態に於ける
リールシャフト支持部材71、昇降シリンダ72等)を
有して成る第2リール駆動装置(例えば実施形態に於け
る架線リール駆動装置50)と、前記第1駆動手段と前
記第2駆動手段の作動を選択的に切り替える駆動選択手
段(例えば実施形態に於けるリール駆動切替クラッチ
5)と、第1リール駆動装置または第2リール駆動装置
の作動操作に応じて第1リール駆動装置および第2リー
ル駆動装置の作動を制御する制御装置とからなり、制御
装置(例えば実施形態に於けるコントローラ91)は第
1支持手段により第1のケーブルリールが第1駆動手段
に係合連結され、且つ駆動選択手段により第1駆動手段
が選択されているときにのみ第1駆動手段の作動を許容
し、第2支持手段により第2のケーブルリールが第2駆
動手段に係合連結され、且つ駆動選択手段により第2駆
動手段が選択されているときにのみ第2駆動手段の作動
を許容することを特徴としてケーブル作業装置を構成す
る。
【0009】上記構成によれば、第1リール駆動装置と
第2リール駆動装置とは、駆動選択手段により作動が選
択的に切替られる。そして、制御装置はいずれかのリー
ル駆動装置の作動操作がなされたときに、操作のなされ
たリール駆動装置が駆動選択手段により選択されてお
り、且つ選択されたリール駆動装置のケーブルリールが
該リール駆動装置の支持手段により駆動手段に係合連結
されているとき、にのみ作動操作に応じた駆動手段の作
動を許容する。このため、誤って他方のリール駆動装置
側の作動操作を行った場合にその誤操作に係るリール駆
動装置が作動することがなく、また、選択されたリール
駆動装置のケーブルリールが駆動手段に正しく係合連結
されていない状態で当該ケーブルリールが回転作動する
ことがない。従って、作業者が作動を意図しないケーブ
ルリールや伝達経路上のギヤ、チェーン等に巻き込まれ
る危険性を低減し、またリール駆動装置を破損させるこ
とがない。
【0010】なお、前記第1駆動手段と前記第2駆動手
段とは共通の駆動源(例えば実施形態に於けるリール駆
動モータ3)を有し、駆動選択手段は共通の駆動源から
の駆動力を第1駆動手段または第2駆動手段に選択的に
切り替え、制御装置は第1支持手段により第1のケーブ
ルリールが第1駆動手段に係合連結され、且つ駆動選択
手段により第1駆動手段が選択されているとき、また
は、第2支持手段により第2のケーブルリールが第2駆
動手段に係合連結され、且つ駆動選択手段により第2駆
動手段が選択されているときに限り共通の駆動源の作動
を許容することが好ましい。
【0011】上記構成では前記同様の効果を有するほ
か、二つのリール駆動装置を駆動選択手段で駆動力の伝
達を切替えて一つの駆動源で作動させるため、ケーブル
作業装置をコンパクト且つローコストに構成することが
できる。
【0012】また、第1リール駆動装置および第2リー
ル駆動装置の少なくとも一方は、回転自在に構成された
公転軸、この公転軸から同一半径上に前記公転軸と平行
に延びる複数の自転軸、及びこれ等複数の自転軸を公転
軸まわりに公転可能に支持する公転アーム部材を有し、
公転軸まわりに公転アーム部材を回転させて自転軸に支
持された所望のケーブルリールを選択して第1駆動手段
もしくは第2駆動手段に係脱させるリール公転装置を備
えて構成され、制御装置はリール公転装置を備えるリー
ル駆動装置において、選択されたケーブルリールが該リ
ール駆動装置の支持手段により駆動手段に係合連結され
ているときに、リール公転装置の作動を規制することが
望ましい。
【0013】上記構成によれば、リール公転装置を備え
るリール駆動装置の作動操作がなされたときに、制御装
置は操作のなされたリール駆動装置が駆動選択手段によ
り選択されており、且つ選択されたリール駆動装置のケ
ーブルリールが該リール駆動装置の支持手段により駆動
手段に係合連結されているときに作動操作に応じた駆動
手段の作動を許容し、リール公転装置の公転作動を規制
する。従って、作業者が誤ってケーブルリールの公転操
作を行った場合でもケーブルリールが公転作動すること
がなく、作業者が突然公転作動するリールに巻き込まれ
る危険を低減し、またリール駆動装置を破損させたりケ
ーブルを裂断したりすることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】以降本発明のケーブル作業装置に
ついて、図面を参照して説明を行う。図1には本発明に
係るケーブル作業装置1を備えたケーブル工事車100
を示しており、このケーブル工事車100は、いわゆる
バンボディ型のトラックをベースとして製作されてい
る。ケーブル工事車の車体前部には車両を運行するため
の運転キャビン110が備えられ、車体後部の荷台上に
はアルミパネル部材等により形成された荷室120内に
ケーブル作業装置1を搭載し、車体後部にはケーブル作
業装置1で使用するケーブルリール等の積み卸し用リフ
トゲート130が架装されて、自走可能に構成されてい
る。
【0015】ケーブル作業装置1は、バイパスケーブル
の布設あるいは撤去作業用のバイパスリール駆動装置1
0と架空ケーブルの布設あるいは撤去作業用の架線リー
ル駆動装置50との二つのリール駆動装置と、これ等の
リール駆動装置を操作するリール駆動操作装置80及び
リール駆動制御装置90とからなり、共通のリール駆動
モータ3から伝達される駆動力がリール駆動切替クラッ
チ5によって伝達経路を選択的に切替えられ、それぞれ
のリール駆動チェーン6b、6kを介してバイパスリール
駆動装置10または架線リール駆動装置50に伝達され
る。
【0016】バイパスリール駆動装置10は、図2に示
す様に荷室架台上に立設された支柱11と、この支柱1
1の上端部の公転軸12を回転中心として同一円周上に
配設されたバイパスリールRb1,Rb2,Rb3を公転作動さ
せるバイパスリール公転装置20と、支柱11に回転自
在に配設されてバイパスリール駆動チェーン6bを介し
てスプロケット7bに伝達される回転駆動力をバイパス
リールの自転軸151に伝達するバイパスリール駆動ギ
ヤ8bと、バイパスリールRb1の自転軸151に同軸配設
されたバイパスリール従動ギヤ161とバイパスリール
駆動ギヤ8bとが噛合して該リールの自転作動可能とな
るバイパスリール駆動位置でバイパスリールRb1を回転
(自転)自在に支持するバイパスリール支持装置30、と
を備えて構成されている。
【0017】バイパスリール公転装置20は、公転駆動
モータ21、このモータ軸に取り付けられた公転駆動ス
プロケット22、公転軸12を回転中心として回転自在
に取り付けられ、公転軸12を中心として同一円周上に
配設されたバイパスリールRb1,Rb2,Rb3を自転軸15
1,152,153廻りに自転自在に支持する公転アーム2
5、この公転アーム25を公転軸まわりに回転駆動させ
るための公転従動スプロケット24、及びこれら二つの
スプロケット22,24の間に掛け渡されて公転駆動モ
ータの回転駆動力を伝達する公転駆動チェーン23とか
ら構成されている。
【0018】そして、次段で説明するロックアーム31
の係合連結を解除した状態で、公転駆動モータ21を回
転作動させることにより、公転駆動スプロケット22、
公転駆動チェーン23、公転従動スプロケット24を介
して回転駆動力を公転アーム25に伝達し、公転アーム
25を公転作動させて先端部に配設された複数のバイパ
スリールから所望のバイパスリール(Rb1)をバイパスリ
ール駆動位置に移動させ、当該位置において前記バイパ
スリール駆動ギヤ8bとバイパスリール従動ギヤ161
を噛合連結させる。
【0019】バイパスリール支持装置30は、支柱11
に揺動支点31aを中心として揺動自在に配設されたロ
ックアーム31と、このロックアーム31を前記揺動支
点31a廻りに揺動作動させるための揺動シリンダ32
とから構成されている。
【0020】ロックアーム31は、バイパスリールRb1
をバイパスリール駆動位置(バイパスリール駆動ギヤ8
bとバイパスリール従動ギヤ161とが噛合してバイパス
リールRb1の自転作動を行う位置)において回転自在に
支持し、バイパスケーブルの布設あるいは巻き取り作動
を自由に許容するとともに、これ等ケーブル作業時にバ
イパスケーブルからバイパスリールRb1に作用する張力
をこのロックアーム31の支持部で受けることにより当
該自転軸151の軸受け部や連接ギヤ161,7b等にかか
る負荷を軽減する。また、ロックアーム31はケーブル
からの張力によって公転アーム25を公転軸12廻りに
回転させようとする回転モーメントに抗してバイパスリ
ールRb1を支持し、バイパスリール公転装置20のスプ
ロケット22,24やチェーン23、公転駆動モータ2
1に負荷が作用したり回転モーメントで公転アーム25
が無理に回転されることを防止している。
【0021】また、ロックアーム31は公転アーム25
へのバイパスリールRb1の着脱交換時にバイパスリール
Rb1を支承する。すなわち、公転アーム上の各バイパス
リールRbはボルト等の図示しない固定手段により公転
アーム25の端部に回転(自転)自在に取り付けられてお
り、リールの交換時にはこの固定手段による係止を解除
して自転軸ごとバイパスリールRbを取り外す。そこ
で、リール交換時には、交換しようとするバイパスリー
ルRbを公転装置20を用いてバイパスリール駆動位置
に回転させ、この位置でロックアーム31によりバイパ
スリールRb1を支持させて固定手段による係止を解除す
る。そして、ロックアーム31を揺動作動させて図中一
点鎖線で示す位置31’まで下降させることによりバイ
パスリールRb1のフランジ部を荷室床面に接地させ、こ
のリールを搬出する。新たなバイパスリールの挿着は上
記と逆の手順により行い、ロックアーム31を上昇させ
ることで新たなバイパスリールをバイパスリール駆動位
置まで上昇させてバイパスリール駆動ギヤ7bとバイパ
スリール従動ギヤ161とを噛合させ、固定手段により
係止する。
【0022】次に、架線リール駆動装置50の構成につ
いて説明する。架線リール駆動装置50は、荷室架台上
に立設された支柱51と、支柱51に回転自在に配設さ
れて架線リール駆動チェーン6kを介してスプロケット
7kに伝達される回転駆動力を架線リールの回転軸65
に伝達する架線リール駆動ギヤ8kと、架線リールRkの
自転軸65に同軸配設された架線リール従動ギヤ66と
架線リール駆動ギヤ8kとが噛合して該リールの自転作
動を行う架線リール駆動位置において架線リールRkの
自転軸65を回転自在に支持する架線リール支持装置7
0と、を備えて構成されている。
【0023】架線リール支持装置70は、架線リールR
kを回転軸65廻りに回転自在に支持し、支柱51に対
して上下方向に摺動移動自在に配設されたリールシャフ
ト支持部材71と、このリールシャフト支持部材71を
上下方向に移動作動させるための昇降シリンダ72とか
ら構成されている。
【0024】リールシャフト支持部材71は、昇降シリ
ンダの上昇作動により架線リールRkを架線リール駆動
位置(架線リール駆動ギヤ8kと架線リール従動ギヤ6
6とが噛合して架線リールRkの回転作動を行う位置)
に上昇させて回転自在に支持し、架線ケーブルの巻き取
りあるいは繰り出し作動を行わせる。また、架線リール
Rkの交換時にはこの支持部材71を昇降シリンダ72
により下降作動させて架線リール駆動ギヤ8kと架線リ
ール従動ギヤ66との噛合を離脱させ、架線リールRk
のフランジ部を荷室床面に接地させて架線リールRkを
搬出する。新たな架線リールの挿着は上記と逆の手順に
より行い、リールシャフト支持部材71を上昇させるこ
とで新たな架線リールを架線リール駆動位置まで上昇さ
せ、架線リール駆動ギヤ8bと架線リール従動ギヤ66
とを噛合させる。
【0025】なお、バイパスリール支持装置30及び架
線リール支持装置70の各々には、ロックアーム31及
びリールシャフト支持部材71の位置を検出するロック
アーム位置検出器35、リール昇降位置検出器75が配
設されており、ロックアーム31が上昇してバイパスリ
ールRbがバイパスリール駆動位置に支持された状態と
なっているか否か、及びリールシャフト支持部材71が
上昇して架線リールRkが架線リール駆動位置に支持さ
れた状態となっているか否かがリール駆動制御装置90
に出力されている。これ等の検出器は、例えば、リミッ
トスイッチや近接スイッチ、フォトインタラプタ等を用
いてロックアーム31やリールシャフト支持部材の位置
を直接検出し、あるいは揺動シリンダ32や昇降シリン
ダ72に併設されてこれらロッドの伸縮位置やシリンダ
に作用する油圧(空圧)を検出し、またはロックアームの
揺動角を検出する等種々の検出方法を用いて構成するこ
とができる。
【0026】また、上記二つのリール駆動装置(バイパ
スリール駆動装置10,架線リール駆動装置50)への
駆動力伝達経路を選択的に切替えるリール駆動切替クラ
ッチ5は、例えば機械式のドグクラッチからなるととも
に、このリール駆動切替クラッチ5に内蔵された駆動選
択検出器5aにより、いずれのリール駆動装置にクラッ
チが係合されているかが検出され制御装置90に出力さ
れる。あるいは、リール駆動切替クラッチ5を電磁式若
しくは油圧式のクラッチで構成し、このクラッチへの選
択信号を上記検出信号に代えて制御装置90に出力する
よう構成することもできる。
【0027】そして、架空ケーブルの工事を行うときに
は、リール駆動切替クラッチ5を架線リール駆動装置に
切り替え、架線リールRkをリールシャフト支持部材7
1によって架線リール駆動位置に支持した状態で、リー
ル駆動操作装置80を用いて行う。また、バイパスケー
ブル工事を行うときには、架線リールRkを取り外した
状態で作業を行い、リール駆動切替クラッチ5をバイパ
スリール駆動装置に切り替え、バイパスリールRb1をロ
ックアーム31によってバイパスリール駆動位置に支持
した状態で、リール駆動操作装置80を用いて行う。な
お、これ等ケーブル工事を行うときには、支柱51の上
部に配設されたケーブルガイド装置(トラバーサ)55
を用いることができる。
【0028】図3には以上のように構成されるケーブル
作業装置の制御装置90の構成をブロック図として示し
ており、以降この図3を交えて説明を続ける。制御装置
のコントローラ91には、ロックアーム位置検出器35
によって検出されたロックアーム31の位置、リール昇
降位置検出器75によって検出されたリールシャフト支
持部材71の位置、及びリール駆動切替クラッチにより
選択されたリール駆動装置の各情報が入力されており、
コントローラ91は、これ等の情報に基づいてリール駆
動操作装置80からの操作指令を許容してリール駆動装
置を作動させるか、あるいは作動規制を行うかを判断す
る。
【0029】図4には、このコントローラ91の判断条
件を表として示しており、コントローラ91は表中の丸
印の条件がともに検出されたときにのみ表上段に示すリ
ール駆動装置の自転作動を許容する。すなわち、バイパ
スリール駆動装置10の自転作動については、ロックア
ーム31がバイパスリールRb1をバイパスリール駆動位
置で支持していること(ロックアーム31が「上」位置
にあること)がロックアーム位置検出器35によって検
出され、且つ、リール駆動切替クラッチ5によりバイパ
スリール駆動装置10が選択されているときにのみ、リ
ール駆動操作装置80からのバイパスリール駆動操作を
許容し、これ等どちらかの条件が検出されない状態では
バイパスリール駆動装置10(リール駆動モータ3)の
自転作動を規制する。また、バイパスリールの自転作動
可能な上記条件では、バイパスリール公転装置20の作
動を規制する。
【0030】また、同様に架線リール駆動装置50の自
転作動については、リールシャフト支持部材71が架線
リールRkを架線リール駆動位置で支持していること
(リールシャフト支持部材71が「上」位置にあるこ
と)がリール昇降位置検出器75によって検出され、且
つ、リール駆動切替クラッチ5により架線リール駆動装
置が選択されている場合にのみ、リール駆動操作装置8
0からの架線リール駆動操作を許容し、これ等どちらか
の条件が検出されないときには架線リール駆動装置50
(リール駆動モータ3)の自転作動を規制する。また、
リール駆動切替クラッチ5により架線リール駆動装置が
選択されているときには、バイパスリール公転装置20
の作動を規制する。
【0031】このため、バイパスリール駆動装置10を
用いてバイパスリールRb1からのケーブルの引き出し
や、既に繰り出したケーブルとの接続作業等を行ってい
る作業中に、誤って架線リール駆動装置50の作動操作
を行った場合であっても、架線リール駆動装置50の架
線リール駆動チェーン6kやスプロケット7k等の回転駆
動部が回転作動することがなく、従って、これ等意図し
ない部材の回転作動による巻き込み等の危険を未然に回
避することができる。
【0032】また、上記同様の作業中に誤ってバイパス
リールRbの公転作動操作を行った場合であっても、ロ
ックアーム31が上昇してバイパスリールRb1が自転作
動可能な条件であるときには公転作動が規制されてお
り、公転アーム25が公転作動することがない。従っ
て、この様な誤操作によってバイパスリールRbや引き
出したケーブル等に巻き込まれ、あるいはバイパスリー
ル駆動装置10を破損させる等の心配がない。なお、バ
イパスリール公転装置20の公転作動を許容する条件と
しては、例えば、ロックアーム位置検出器35によって
ロックアーム31が下降位置(「下」位置)にあること
が検出され、且つ、リール昇降位置検出器75によって
リールシャフト支持部材71が下降位置(「下」位置)
にあることが検出されているとき、のように定めること
が好ましい。
【0033】なお、以上の実施例では、第1のリール駆
動装置と第2のリール駆動装置として、バイパスリール
駆動装置と架線リール駆動装置とを備えるケーブル作業
装置について説明したが、リール駆動装置はこれ等2種
の組み合わせにのみに限定されるものでなく、例えばバ
イパスリール駆動装置を2台搭載する場合のように同種
のリール駆動装置を2台備えるものや、これ等と他種の
リール駆動装置とを搭載するものであってもよく、実施
例で説明したと同様に安全性を高めたケーブル作業装置
を提供することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のケーブル
作業装置は、ケーブルリールの支持手段と駆動手段とを
各々有する第1及び第2のリール駆動装置と、これ等の
作動を選択的に切り替える駆動選択手段と、作動操作に
応じて第1及び第2のリール駆動装置の作動を制御する
制御装置とからなり、制御装置は第1支持手段により第
1のケーブルリールが第1駆動手段に係合連結され、且
つ駆動選択手段により第1駆動手段が選択されていると
きにのみ第1駆動手段の作動を許容し、第2支持手段に
より第2のケーブルリールが第2駆動手段に係合連結さ
れ、且つ駆動選択手段により第2駆動手段が選択されて
いるときにのみ第2駆動手段の作動を許容する。
【0035】このため、誤って他方のリール駆動装置側
の作動操作を行った場合であってもそのリール駆動装置
が作動することがなく、また、選択されたリール駆動装
置のケーブルリールが駆動手段に正しく係合連結されて
いない状態で当該ケーブルリールが回転作動することが
ない。従って、作業者が作動を意図しないケーブルリー
ルや伝達経路上のギヤ、チェーン等に巻き込まれる危険
性を低減し、リール駆動装置を破損させるおそれがな
い。
【0036】なお、第1駆動手段と第2駆動手段とは共
通の駆動源を有し、駆動選択手段は共通の駆動源からの
駆動力を第1駆動手段または第2駆動手段に選択的に切
り替え、制御装置は第1支持手段により第1のケーブル
リールが第1駆動手段に係合連結され、且つ駆動選択手
段により第1駆動手段が選択されているとき、または、
第2支持手段により第2のケーブルリールが第2駆動手
段に係合連結され、且つ駆動選択手段により第2駆動手
段が選択されているときに限り共通の駆動源の作動を許
容することが好ましい。この様な構成では前記同様の効
果を有するほか、二つのリール駆動装置を駆動選択手段
で駆動力の伝達を切替えて一つの駆動源で作動させるた
め、ケーブル作業装置をコンパクト且つローコストに構
成することができる。
【0037】また、第1及び第2リール駆動装置の少な
くとも一方は、リール公転装置を備えて構成され、制御
装置はリール公転装置を備えるリール駆動装置におい
て、選択されたケーブルリールが該リール駆動装置の支
持手段により駆動手段に係合連結されているときに、リ
ール公転装置の作動を規制することが望ましい。この様
な構成によれば、ケーブルリールが支持手段によって係
合連結された状態で、誤ってケーブルリールの公転アー
ム部材を回転作動することがない。従って、作業者が突
然公転作動するリールに巻き込まれる危険性を低減し、
またリール駆動装置を破損させたりケーブルを裂断した
りすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るケーブル作業装置を備えたケーブ
ル工事車の全体構成を示す側面図である。
【図2】本発明に係るケーブル作業装置の構成を説明す
る側面図である。
【図3】上記ケーブル作業装置の制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図4】上記制御装置に於けるリール駆動装置の作動規
制判断条件を示す図表である。
【符号の説明】
Rb 第1のケーブルリール Rk 第2のケーブルリール 3 リール駆動モータ(第1駆動手段、第2駆動手段、
共通の駆動手段) 5 リール駆動切替クラッチ(駆動選択手段) 6b,7b,8b 第1駆動手段 6k,7k,8k 第2駆動手段 10 バイパスリール駆動装置(第1リール駆動装置) 12 公転軸 151,152,153 自転軸 20 バイパスリール公転装置(リール公転装置) 25 公転アーム(公転アーム部材) 31 ロックアーム(第1支持手段) 50 架線リール駆動装置(第2リール駆動装置) 71 リールシャフト支持部材(第2支持手段) 80 リール駆動操作装置 90 コントローラ(制御装置)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のケーブルリール、前記第1のケーブ
    ルリールを回転駆動するための第1駆動手段、および前
    記第1のケーブルリールを回転自在に支持するとともに
    前記第1駆動手段との係脱を行わせる第1支持手段を有
    して成る第1リール駆動装置と、 第2のケーブルリール、前記第2のケーブルリールを回
    転駆動するための第2駆動手段、および前記第2のケー
    ブルリールを回転自在に支持するとともに前記第2駆動
    手段との係脱を行わせる第2支持手段を有して成る第2
    リール駆動装置と、 前記第1駆動手段と前記第2駆動手段の作動を選択的に
    切り替える駆動選択手段と、 前記第1リール駆動装置または前記第2リール駆動装置
    の作動操作に応じて前記第1リール駆動装置および前記
    第2リール駆動装置の作動を制御する制御装置とからな
    り、 前記制御装置は、前記第1支持手段により前記第1のケ
    ーブルリールが前記第1駆動手段に係合連結され、且つ
    前記駆動選択手段により前記第1駆動手段が選択されて
    いるときにのみ前記第1駆動手段の作動を許容し、前記
    第2支持手段により前記第2のケーブルリールが前記第
    2駆動手段に係合連結され、且つ前記駆動選択手段によ
    り前記第2駆動手段が選択されているときにのみ前記第
    2駆動手段の作動を許容することを特徴とするケーブル
    作業装置。
  2. 【請求項2】 前記第1駆動手段と前記第2駆動手段と
    は共通の駆動源を有し、 前記駆動選択手段は前記共通の駆動源からの駆動力を前
    記第1駆動手段または前記第2駆動手段に選択的に切り
    替え、 前記制御装置は、前記第1支持手段により前記第1のケ
    ーブルリールが前記第1駆動手段に係合連結され、且つ
    前記駆動選択手段により前記第1駆動手段が選択されて
    いるとき、または、前記第2支持手段により前記第2の
    ケーブルリールが前記第2駆動手段に係合連結され、且
    つ前記駆動選択手段により前記第2駆動手段が選択され
    ているときに限り前記共通の駆動源の作動を許容するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のケーブル作業装置。
  3. 【請求項3】 前記第1リール駆動装置および前記第2
    リール駆動装置の少なくとも一方は、 回転自在に構成された公転軸、前記公転軸から同一半径
    上に前記公転軸と平行に延びる複数の自転軸、および前
    記複数の自転軸を前記公転軸まわりに公転可能に支持す
    る公転アーム部材を有し、前記公転軸まわりに前記公転
    アーム部材を回転させて前記自転軸に支持された所望の
    ケーブルリールを選択して前記第1駆動手段もしくは第
    2駆動手段に係脱させるリール公転装置を備え、 前記制御装置は前記リール公転装置を備えるリール駆動
    装置において、前記選択されたケーブルリールが該リー
    ル駆動装置の支持手段により駆動手段に係合連結されて
    いるときには、前記リール公転装置の作動を規制するこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のケーブ
    ル作業装置。
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