JP2001015892A - 電子写真プリント配線板用塗液及びそれを用いた電子写真プリント配線板の製造方法 - Google Patents

電子写真プリント配線板用塗液及びそれを用いた電子写真プリント配線板の製造方法

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JP2001015892A
JP2001015892A JP11183011A JP18301199A JP2001015892A JP 2001015892 A JP2001015892 A JP 2001015892A JP 11183011 A JP11183011 A JP 11183011A JP 18301199 A JP18301199 A JP 18301199A JP 2001015892 A JP2001015892 A JP 2001015892A
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wiring board
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Munetoshi Irisawa
宗利 入沢
Yasuo Kaneda
安生 金田
Masatoshi Kito
昌利 鬼頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子写真プリント配線板の作製に於いて、ロー
ル塗布法を光導電層の形成に適用し、高生産性で、筋や
斑のない膜厚均一な光導電層を形成することが可能な電
子写真プリント配線板用塗液を提供することを目的とす
る。 【解決手段】ロール塗布により光導電層が形成される電
子写真プリント配線板用の光導電体塗布用塗液であっ
て、1)塗液の粘度が500〜3000cpsの範囲で
あり、2)チクソトロピックインデックス(TI)が
3.5〜5.5であることを特徴とする電子写真プリン
ト配線板用塗液。および、該電子写真プリント配線板用
塗液を用いて、銅張積層板にロール塗布法で塗布し、乾
燥することで光導電膜を形成する電子写真プリント配線
板用塗液の使用方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロール塗布を行っ
た際に良好な電子写真プリント配線板を作製する事ので
きる電子写真プリント配線板用塗液および該塗液の使用
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器の軽薄短小化や多様化に伴い、
プリント配線板においても高密度化、工期の短縮化が要
求されている現在、レジスト材料として電子写真感光体
の応用が検討されている。従来、電子写真平版印刷版等
に使用されている電子写真感光体では、既に赤外域での
描画が行われており、レーザ光による走査露光によりフ
ォトマスクを使用せずにコンピューターから直接画像デ
ータを送り、高密度の画像を形成する事が実用化されて
いる。
【0003】電子写真法を利用したプリント配線板(以
下、電子写真プリント配線板という)の作製は、次の様
にしてなされる。絶縁性基板上に金属導電層を設けた積
層板上に光導電層を設け、暗中で光導電層表面を一様に
帯電した後、配線パターンに従って露光を行う事により
露光部分の帯電が消失して静電潜像が形成される。この
静電潜像をトナー現像処理を行ってトナー画像を形成
し、このトナー画像をレジストとして、トナー画像部以
外の光導電層を溶解除去し、トナー画像と光導電層とか
らなる金属導電層のレジスト画像が作製される。金属導
電層の不要部の溶解除去及びそれ以降のプリント配線板
の作製工程は、従来と同様にして行う事ができる。
【0004】上記の光導電層は電子写真プリント配線板
用塗液を塗布して形成されることとなるが、電子写真プ
リント配線板に係わる光導電層の支持体への積層は、浸
漬法が従来より主に用いられていた。しかし、この塗布
法では浸漬塗布槽中の液の粘度、濃度、液面の制御が困
難であるという問題や、槽内の底部、上部、壁面、液供
給口等の箇所に濃度や粘度のムラが発生するという問題
がある。また、他のコート法に比べ少量枚の基板を塗布
する際に液量を多く必要とするため液無駄が多いという
問題や、1枚あたりの塗布時間が長いので生産性が悪い
という問題がある。
【0005】一方、ロールコーター法を用いると、浸漬
法で達成されなかった高生産性、必要液量の少量化、メ
ンテナンス性の改善、塗布量コントロール幅の拡大等が
期待できる。特に、特開平9−290191号公報に記
載されているようなロールコーターでは、プリント配線
板の液状レジストインクを銅張積層板上に両面同時に、
迅速に略均一な膜厚の塗布が達成されている。
【0006】しかし、チクソトロピックな流動特性を有
する電子写真プリント配線板用の塗液は、一般に使用さ
れている液状レジストインクとは塗布の特性が異なり、
ロールコーター法で塗布をするとロール上もしくは塗布
基板上に、塗布量の相異からなる筋や斑が発生する問題
や、レベリング不良、ロールと塗液がなじみにくいとい
う問題があり、膜面、膜厚良好な光導電層の形成が困難
であった。
【0007】電子写真プリント配線板では、光導電層が
薄くなると必要な帯電電位が確保できず、高品位のトナ
ー画像が得られない。逆に厚くなると後工程のトナー画
像部以外の光導電層の溶出除去に於て溶出液の劣化を促
進するばかりか、光導電層の層方向からの溶出液の回り
込みによる光導電層細りが悪化して好ましくない。従っ
て、電子写真プリント配線板用塗液を塗布した際、光導
電層に筋や斑が発生すると、表面電位、現像特性、トナ
ー画質等の変化が発生し、最終的にファインラインの断
線、太り、導電層の残り等の欠陥が発生する問題があ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、電子写真プリント配線板の作製に於いて、ロール
塗布法を光導電層の形成に適用し、高生産性で、筋や斑
のない膜厚均一な光導電層を形成することが可能な電子
写真プリント配線板用塗液を提供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に検討した結果、電子写真プリント配線板用の光導電体
塗布用塗液であって、 1)塗液の粘度が500〜3000cpsの範囲であ
り、 2)チクソトロピックインデックス(TI)が3.5〜
5.5 であることを特徴とする電子写真プリント配線板用塗液
を使用することによってロール塗布時に発生する上記課
題は達成された。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の電子写真プリント
配線板用塗液及びそれを用いた電子写真プリント配線板
の製造方法について詳細に説明する。
【0011】本発明に係わる電子写真プリント配線板用
塗液は、少なくとも有機光導電性化合物と結着樹脂と溶
剤とからなる。また、光導電層の膜物性、塗布液の粘
度、及び分散性等を改良する目的で、可塑剤、界面活性
剤、その他の添加剤を加える事ができる。
【0012】有機光導電性化合物としては、 a)米国特許第3,112,197号明細書等に記載の
トリアゾール誘導体、 b)米国特許第3,189,447号明細書等に記載の
オキサジアゾール誘導体、 c)特公昭37−16096号公報等に記載のイミダゾ
ール誘導体、 d)米国特許第3,542,544号、同3,615,
402号、同3,820,989号明細書、特公昭45
−555号、同51−10983号、特開昭51−93
224号、同55−108667号、同55−1569
53号、及び同56−36656号公報等に記載のポリ
アリールアルカン誘導体、 e)米国特許第3,180,729号、同4,278,
746号明細書、特開昭55−88064号、同55−
88065号、同49−105537号、同55−51
086号、同56−80051号、同56−88141
号、同57−45545号、同54−112637号、
及び同55−74546号公報等に記載のピラゾリン誘
導体及びピラゾロン誘導体、 f)米国特許第3,615,404号明細書、特公昭5
1−10105号、同46−3712号、同47−28
336号、特開昭54−83435号、同54−110
836号、及び同54−119925号公報等に記載の
フェニレンジアミン誘導体、 g)米国特許第3,567,450号、同3,180,
703号、同3,240,597号、同3,658,5
20号、同4,232,103号、同4,175,96
1号、同4,012,376号明細書、西独国特許(D
AS)1,110,518号、特公昭49−35702
号、同39−27577号、特開昭55−144250
号、同56−119132号、及び同56−22437
号公報等に記載のアリールアミン誘導体、 h)米国特許第3,526,501号明細書記載のアミ
ノ置換カルコン誘導体、 i)米国特許第3,542,546号明細書等に記載の
N,N-ビカルバジル誘導体、 j)米国特許第3,257,203号明細書等に記載の
オキサゾール誘導体、 k)特開昭56−46234号公報等に記載のスチリル
アントラセン誘導体、 l)特開昭54−110837号公報等に記載のフルオ
レノン誘導体、 m)米国特許第3,717,462号明細書、特開昭5
4−59143号(米国特許第4,150,987号に
対応)、同55−52063号、同55−52064
号、同55−46760号、同55−85495号、同
57−11350号、同57−148749号、及び同
57−104144号公報等に記載のヒドラゾン誘導
体、 n)米国特許第4,047,948号、同4,047,
949号、同4,265,990号、同4,273,8
46号、同4,299,897号、及び同4,306,
008号明細書等に記載のベンジジン誘導体、 o)特開昭58−190953号、同59−95540
号、同59−97148号、同59−195658号、
及び同62−36674号公報等に記載のスチルベン誘
導体、 p)特公昭34−10966号公報に記載のポリビニル
カルバゾール及びその誘導体、 q)特公昭43−18674号及び同43−19192
号公報に記載のポリビニルビレン、ポリビニルアントラ
セン、ポリ−2−ビニル−4−(4′−ジメチルアミノ
フェニル)−5−フェニルオキサゾール、及びポリ−3
−ビニル−N−エチルカルバゾール等のビニル重合体、 r)特公昭43−19193号公報に記載のポリアセナ
フチレン、ポリインデン、及びアセナフチレン/スチレ
ン共重合体等の重合体、 s)特公昭56−13940号公報等に記載のピレン/
ホルムアルデヒド樹脂及びエチルカルバゾール/ホルム
アルデヒド樹脂等の縮合樹脂、 t)特開昭56−90883号、同56−161550
号公報等に記載の各種トリフェニルメタン重合体、 u)米国特許第3,397,086号、同4,666,
802号、特開昭51−90827号、同52−655
643号、特開昭64−2061号、及び同64−43
89号公報等に記載の無金属あるいは金属(酸化物)フ
タロシアニン及びナフタロシアニン、及びその誘導体等
がある。本発明に係わる有機光導電性化合物は、a)〜
u)に挙げられた化合物に限定されず、他の有機光導電
性化合物を用いる事ができる。これらの有機光導電性化
合物は、所望により2種類以上を併用しても良い。
【0013】また、本発明に係わるプリント配線板用塗
液に於ては、形成する光導電層の感度の向上や所望の波
長域に感度を持たせるため等の目的で、各種の顔料、染
料等を併用する事ができる。これらの例としては、 1)米国特許第4,436,800号、同4,439,
506号明細書、特開昭47−37543号、同58−
123541号、同58−192042号、同58−2
19263号、同59−78356号、同60−179
746号、同61−148453号、同61−2380
63号、特公昭60−5941号、及び同60−456
64号公報等に記載のモノアゾ、ビスアゾ、及びトリス
アゾ顔料、 2)米国特許第3,371,884号明細書等に記載の
ペリレン系顔料、 3)英国特許第2,237,680号明細書等に記載の
インジゴ及びチオインジゴ誘導体、 4)英国特許第2,237,679号明細書等に記載の
キナクリドン系顔料、 5)英国特許第2,237,678号明細書、特開昭5
9−184348号、及び同62−28738号公報等
に記載の多環キノン系顔料、 6)特開昭47−30331号公報等に記載のビスベン
ズイミダゾール系顔料、 7)米国特許第4,396,610号及び同4,64
4,082号明細書等に記載のスクアリウム塩系顔料、 8)特開昭59−53850号及び同61−21254
2号公報等に記載のアズレニウム塩系顔料等が挙げられ
る。また、増感染料としては、「電子写真」129(1
973)、「有機合成化学」24 No.11 101
0 (1966)等に記載の公知の化合物を使用する事
ができる。その例としては、 9)米国特許第3,141,770号、同4,283,
475号明細書、特公昭48−25658号、及び特開
昭61−71965号公報等に記載のピリリウム系染
料、 10)Applied Optics Supplement 50 (196
9)及び特開昭50−39548号公報等に記載のトリ
アリールメタン系染料、 11)米国特許第3,597,196号明細書等に記載
のシアニン系染料、 12)特開昭59−164588号、同60−1630
47号、及び同60−252517号公報等に記載のス
チリル系染料等である。これらの増感色素は1種でも、
また2種以上を併用しても良い。
【0014】本発明に係わる電子写真プリント配線板用
塗液には更に、トリニトロフルオレノン、クロラニル、
及びテトラシアノエチレン等の化合物、特開昭58−6
5439号、同58−102239号、同58−129
439号、及び同60−71965号公報等に記載の化
合物等を併用する事ができる。
【0015】本発明に係わる電子写真プリント配線板用
塗液には、上記光導電性化合物の他に結着樹脂を含有さ
せる事が好ましい。本発明に用いられる結着樹脂は、帯
電性等を含む電子写真特性を満足し、かつ溶出液への溶
解性を有していなければならない。溶出液としては酸性
またはアルカリ性液が用いられるが、酸性溶出液の場合
結着樹脂としては酸可溶型結着樹脂が、アルカリ性溶出
液の場合はアルカリ可溶型結着樹脂を使用する。
【0016】本発明に用いられる結着樹脂の内、アルカ
リ可溶型樹脂としては、カルボン酸基、メタクリル酸ア
ミド、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホンア
ミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有する単量
体を含有する共重合体、及びフェノール樹脂、キシレン
樹脂等が挙げられる。これらの内、カルボン酸基を有す
る単量体を含有する共重合体及びフェノール樹脂は、電
荷保持性が高いため有利に使用できる。カルボン酸基を
有する単量体含有共重合体としては、スチレンとマレイ
ン酸モノエステルとの共重合体、アクリル酸あるいはメ
タクリル酸とそれらのアルキルエステル、アリールエス
テルまたはアラルキルエステルとの二元以上の共重合体
が好ましい。また、酢酸ビニルまたは安息香酸ビニルと
クロトン酸との共重合体も良い。フェノール樹脂中特に
好ましいものは、フェノール、o−クレゾール、m−ク
レゾール、あるいはp−クレゾールとホルムアルデヒド
またはアセトアルデヒドとを酸性条件下で縮合させたノ
ボラック樹脂を挙げる事ができる。
【0017】本発明に用いられる結着樹脂の具体例とし
ては、スチレン/マレイン酸モノアルキルエステル共重
合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、
スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合
体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、メタ
クリル酸/メタクリル酸エステル/アクリル酸エステル
共重合体、スチレン/メタクリル酸/アクリル酸エステ
ル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エス
テル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸
ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体、
安息香酸ビニル/アクリル酸/メタクリル酸エステル共
重合体等のスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等と上記カル
ボン酸含有単量体との共重合体等が挙げられる。これら
の結着樹脂は単独でも、あるいは2種以上を混合して用
いても良い。
【0018】酸可溶型結着樹脂の例としては、特公平1
−41982号公報に記載のトリフェニルメタンポリマ
ー及びキトサン等が挙げられる。
【0019】本発明に係わる電子写真プリント配線板用
塗液に於て、光導電性化合物に結着樹脂を併用する場合
の混合比は、光導電性化合物が有する電子写真特性によ
って異なるが、トナー現像に必要な帯電性が確保される
最低膜厚に結着樹脂を設定し、しかる後に所望の感度及
び残留電位が得られる様に光導電性化合物との混合比を
決定する。本発明に係わる光導電層に於ては、光導電性
化合物は概ね結着樹脂の1〜100重量%程度の範囲が
好ましく、更には5〜40重量%が好適である。
【0020】本発明に係わる電子写真プリント配線板用
塗液の溶剤としては、上記結着樹脂を溶解するものでな
ければならないが、光導電性化合物の分散を促進するも
のであれば効果的である。本発明に於いて使用できる電
子写真プリント配線板用塗液に於ける有機溶剤として
は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、1−
ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタ
ノール、1−ペンタノール、2−プロパノール及びベン
ジルアルコール等のアルコール類、オキソラン、オキサ
ン、及び1,4−ジオキサン等の環状エーテル類、2−
メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−
(1−プロポキシ)エタノール、2−(ブトキシ)エタ
ノール、1−メトキシ−2−プロパノール、及び1−エ
トキシ−2−プロパノール等のグリコールエーテル類、
ジメチルケトン、メチルエチルケトン、メチルプロピル
ケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル、及
び酢酸ブチルなどのエステル類、トルエン及びジメチル
ベンゼン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の窒素化合
物、また、ジメチルスルホキシド、ハロゲン化炭化水素
類、脂肪族炭化水素などが挙げられるが、その他の常温
で液体の溶剤でも良い。これらの溶剤は単独で用いても
良いし、2種以上の混合を使用してもよい。
【0021】これらの溶剤を用いて本発明でいう粘度を
500〜3000cps、TIを3.5〜5.5の範囲
とする場合、上記塗液組成の任意の配合から一般的には
不揮発分をプリント配線板用塗液中の25〜45重量%
とすることが望ましい。また、溶剤は100〜160℃
程度の比較的沸点が高いものを使用すると、塗液の揮発
が抑制されるので安定した塗布量を得ることができるの
で好ましい。
【0022】本発明のプリント配線板用塗液を用いるこ
とにより、ロールコーターでの良好な塗布が可能であ
る。適用できるロールコーターとしては、ダイレクトロ
ーラーコーター、リバースローラーコーター等であり、
通常の感光性レジスト液用のロールコーターで適用でき
る。また、両面同時に塗布できる機械も使用できる。ロ
ールの材質は、本発明に於けるプリント配線板用塗液に
耐性のあるゴムロールや金属ロールが適用でき、またロ
ールに溝が掘ってあるものであれば塗布量をコントロー
ルする際に有利である。例えば、縦型搬送式の溝付きロ
ールを用いたロールコーター((株)ファーネス製)等
が挙げられるが、その他のロールコーターに於いても適
用できる。
【0023】上記、ロールコーターを用いてプリント配
線板用塗液を塗布する際、銅張積層板の種類、搬送速
度、ロール回転速度、ロールと銅張積層板の押し込み量
およびニップ圧、計測ロールの速度、ドクターバー圧
力、計測ロールニップ圧等のコーター条件等の兼ね合い
によって塗布性が変化するが、塗液の粘度を500〜3
000cps、TIを3.5〜5.5に調整すること
で、膜面良好で膜圧均一な塗布が可能な条件の範囲が大
幅に広がることになる。
【0024】本発明に於けるプリント配線板用塗液の粘
度の測定は、JIS K 54004.5.3に従い、
BM型粘度計を使用し、3号ローター、30rpmでの
粘度である。
【0025】また、チクソトロピックインデクスの測定
は、上記の粘度測定と同様にして、3番ローター、6r
pmおよび60rpmでの粘度を測定し、(6rpmで
の粘度)/(60rpmでの粘度)を算出して得られ
る。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが、本発明はその主旨を逸脱しない限り、下
記の実施例に限定されるものではない。
【0027】実施例1 有機光導電体にはχ型無金属フタロシアニン、結着樹脂
にはメタクリル酸/メタクリル酸ブチル/アクリル酸ブ
チル共重合体(単量体重量比 3:4:3、重量平均分
子量 約20000)、溶剤には1−メトキシ−2−プ
ロパノールを使用し、表1に示した配合組成に従って混
合し、有機光導電体を0.2μm以下の粒子径になるま
で分散を行い不揮発分が33重量%のプリント配線板用
塗液を得た。
【0028】
【表1】
【0029】得られたプリント配線板用塗液の粘度およ
びチクソトロピックインデックス(TI)を測定した。
【0030】粘度の測定 JIS K 5400 4.5.3に従い、BM型粘度
計を使用し、3号ローター、30rpmでの粘度を測定
した。得られた粘度の値は、1800cpsであった。
【0031】TIの測定 粘度測定と同様に3番ローター、60rpmでの粘度を
測定し、(6rpmでの粘度)/(60rpmでの粘
度)を算出して得た。得られたTIは4.1であった。
【0032】以上のように作製したプリント配線板用塗
液を使用し、ロールコーター(ファーネス(株))にて
搬送速度10m/min、ロール押し込み量1.2m
m、ドクターバー圧1.5kgfの条件にて、340m
m×512mm×0.6mm(銅厚18μm)の長方形
状の両面銅張積層板(三菱ガス化学(株)製、CCL−
E170)の両面に、塗布を行ったところロール上や基
板上に筋や斑く、膜面、膜厚、塗布量の略均一な光導電
層の形成を行うことができた。
【0033】上記膜厚の測定は、塗布および充分な乾燥
終了後に、光導電層を有した銅張積層板を50mm×5
0mmに切断し、重量を測定し、アルカリ溶液で光導電
層を除去し、水洗乾燥後に重量を測定し、その重量減少
量から1平米あたりの塗布量を算出した。さらに、密度
(g/cm3)より膜厚を算出して、5±0.5μmの範
囲のばらつきであることを確認した。
【0034】実施例2 実施例1記載の有機光導電体、結着樹脂に、溶剤を添加
し、表1に示した配合比のなかで、シクロヘキサノンの
配合比のみを変え、不揮発分が10、15、20、2
5、30、40、45、50重量%の8種の濃度の異な
るプリント配線板用塗液を実施例1と同様にして作製し
た。
【0035】このようにして得られたプリント配線板用
塗液の粘度およびチクソトロピックインデックス(T
I)を20〜50重量%については実施例1と同様に測
定した。10、15重量%については、実施例1の測定
方法の粘度測定の内3号ローターの代わりに2号ロータ
ーを用いて測定した。表2に示す結果となった。
【0036】
【表2】
【0037】以上のように作製したプリント配線板用塗
液を使用し、ロールコーター(ファーネス(株))にて
塗布を試みたところ、不揮発分が25〜45重量%の範
囲で良好な塗布が行えたが、不揮発分が10〜20重量
%、また50重量%では、搬送速度、ロール押し込み
量、ドクターバー圧等のコート条件を変更しても良好な
塗布が可能な条件は定まらず、筋や斑く、膜面、膜厚、
塗布量の略均一な光導電層の形成を行うことが達成され
なかった。
【0038】また、上記した50重量%の塗液をコータ
ー上で濃縮させたが、一向に塗布筋が消えず、さらに筋
の悪化したした状態となり、50重量%以上の不揮発分
の塗液では、塗布が良好な不可能であった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明の電子写真
プリント配線板用の光導電体塗布用塗液を用いることに
より、ロールコーターを光導電層の支持体への積層に適
用でき、さらにロール上や基板上に筋や斑く、膜面、膜
厚、塗布量の略均一な光導電層の形成を行うことができ
る秀逸な効果をもたらす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA13 AA19 BA38 BB07 BB08 EA14 EA18 FB21 5E339 BE13 CC01 CC02 CD10 CE12 CE18 CF02 CF16 FF10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール塗布により光導電層が形成される
    電子写真プリント配線板用の光導電体塗布用塗液であっ
    て、 1)塗液の粘度が500〜3000cpsの範囲であ
    り、 2)チクソトロピックインデックス(TI)が3.5〜
    5.5であることを特徴とする電子写真プリント配線板
    用塗液。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の塗液を用いて、銅張積
    層板にロール塗布法で塗布し、乾燥することで光導電層
    を形成することを特徴とする電子写真プリント配線板の
    製造方法。
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