JP3281486B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JP3281486B2 JP17503994A JP17503994A JP3281486B2 JP 3281486 B2 JP3281486 B2 JP 3281486B2 JP 17503994 A JP17503994 A JP 17503994A JP 17503994 A JP17503994 A JP 17503994A JP 3281486 B2 JP3281486 B2 JP 3281486B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法によってレジ
スト画像を形成する、スルーホールを有するプリント配
線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現行のプリント配線板の製造方法は、ア
ディティブ法、サブトラクティブ法の二つに大別され
る。アディティブ法は絶縁性基板上に非配線パターン部
に相当するレジスト層を設け、配線パターン部に金属め
っき法で金属導電層を形成する手段である。サブトラク
ティブ法は絶縁性基板に銅等の第2の金属導電層を設け
た積層板上にレジスト層を形成し、レジスト層未覆部の
第1および第2の金属導電層をエッチングにより取り除
く方法である。サブトラクティブ法は各工程が簡単に行
え、コスト的に有利なことからより一般的な方法となっ
ている。
【0003】サブトラクティブ法のレジスト層の作製は
一般に感光性樹脂を用いた写真法が行われている。感光
性樹脂の形態から、液体レジスト、ドライフィルムレジ
スト、電着レジストの三つがある。液体レジストは感光
性樹脂を有機溶剤に溶解したもので、これを積層板上に
塗布後、露光現像を行いレジスト画像を得る。ドライフ
ィルムレジストは感光性樹脂をキャリアフィルム、保護
フィルムで挟んだもので、熱圧着法等により積層板上に
張り合わせて感光層を得る。電着レジストは感光性樹脂
を水性液中に溶解または分散させ、電着法により積層板
上にレジスト層を作製する。
【0004】感光性樹脂にはネガ型およびポジ型が存在
する。ネガ型では露光部が硬化して溶出液に対して不溶
性となる。逆にポジ型では露光部が溶出液に対して可溶
性となる。露光は一般にフォトツールを介したUV密着
露光法で行われるが、フォトツールの作製に時間がかか
ること、フォトツールとレジストの間のゴミ、ほこり等
により画像欠落等が起こる、フォトツールを剥す際にレ
ジストに欠陥ができるといった問題があった。このため
レーザー光による直接描画法への期待が高まっている。
しかし、 現行の感光性樹脂では光学感度が数〜数百m
J/cm2と低く、レーザー直接描画に対応するには困
難であった。
【0005】一方、感光性樹脂をレジストとして用いる
以外のプリント配線板の製造方法として、電子写真法を
利用した方法が西独特許第1,117,391号、 同第
2,526,720号、同第3,210,577号、特開昭
52−2437号、 同57−48736号、同59−
168462号公報等に提案されており、特開昭63−
129689号公報では特にレーザーの波長に感度を有
する電子写真感光体を利用したプリント配線板製造方法
が提案されている。この電子写真法を利用したレーザー
による直接描画では、必要露光量が50〜1μJ/cm2
と低く、従って使用するレーザーも低価格で低出力の半
導体レーザー等の使用が可能である。
【0006】電子写真感光体を用いてスルーホールを有
するプリント配線板の製造を行う方法は特公平1−35
518号公報に提案されている。図1に示したように、
はじめにスルーホール1を開けて金属めっき処理を行っ
た積層板(図1(a))に、光導電層21をスルーホー
ル1内部および積層板表面に設け(図1(b))た後、
光導電層21表面を暗中で一様に帯電させ(図1
(c))、図1(d)のように露光を行い、電荷が残存
する非露光部とスルーホール1部を電子写真法で逆極性
のトナーを用いて現像し、回路部に相当するトナー画像
22をスルーホール1内部および光導電層21表面に作
製する(図1(e))。その後、このトナー画像22を
レジストとしてトナー画像22で被覆されていない部分
の光導電層21を溶出除去(図1(f))し、次いで残
存するトナー画像22とその下の光導電層21をエッチ
ングレジストとして露出した金属導電層12および金属
導電層13をエッチング除去し(図1(g))、かつこ
のエッチングレジストを剥離し(図1(h))て,絶縁
性基板11上に金属配線パターンを作製する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法では、スル
ーホール1内部をトナー画像22で保護するためには、
帯電工程(図1(c))において、スルーホール内部の
光導電層21を均一に帯電させる必要がある。しかしな
がら、一般に行われているコロナ帯電法、接触帯電法等
では、スルーホールのアスペクト比(スルーホール長/
スルーホール径)が大きくなった場合、穴奥部には電荷
が発生せず、その部分にはトナー現像時にトナーの付着
が起こらないため、エッチング時にスルーホール内壁の
金属導電層13が除去されてしまうことがあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決するために鋭意検討した結果、電気絶縁性基板の両
面に第1の金属導電層を設けた積層板にスルーホールを
開けた後金属めっき処理を行ってスルーホール内部およ
び積層板表面に第2の金属導電層を形成した後、少なく
とも第2の金属導電層上に光導電層を設け、暗中で光導
電層表面を一様に帯電して電子写真反転現像法でトナー
画像を形成し、該トナー画像部以外の光導電層を溶出液
により除去してレジスト画像を設け、該レジスト画像部
以外の露出した第2の金属導電層および第1の金属導電
層をエッチング除去し、かつ場合に応じて該レジスト画
像を除去するプリント配線板の製造方法において、光導
電層を設けるに先立ってスルーホール内部を含む第2の
金属導電層表面に下引き層を形成し、かつ下引き層を光
導電層とともに除去して該レジスト画像を作製すれば良
いことを見い出した。
【0009】本発明によれば、レーザー直接描画に対応
できる電子写真感光体を用いることで解像性の高いレジ
スト画像が作製でき、ファインパターンを有するプリン
ト配線板を作製することができる。また、光導電層上へ
のトナー画像の形成を電子写真反転現像法で行うために
は非回路部が帯電していて、スルーホール内部および回
路部に相当する部分には電荷が存在しない状態が必要
で、図1に示した方法のようにスルーホール内部を均一
帯電する必要が無く、より容易にトナー画像を作製する
ことができる。従って、スルーホール内部には光導電層
は形成しなくてもよい。
【0010】また、従来の電子写真感光体を用いたプリ
ント配線板の製造方法では、光導電層およびトナー画像
が非回路部の金属導電層をエッチング除去する際のレジ
スト画像となっていた。トナー画像を作製する際に必要
な光導電層の厚みおよびその上に形成されるトナー画像
の厚みは従来使用されてきた感光性樹脂の場合と比較し
て大幅に薄く、高い解像性を有するレジスト画像を形成
することができるが、銅エッチングの条件、使用する光
導電層の種類によっては金属導電層との接着が弱かった
り、被膜の強度が小さかったりして、レジスト画像にピ
ンホール等が生じることが稀にあり、回路部およびスル
ーホール部分の銅に欠陥が生じることがあった。この場
合、光導電層を厚くすることが必要となるが、一般に光
導電層用の材料は高価であり、コスト的に問題が生じる
ことがあった。本発明のように、光導電層形成前に下引
き層を設けることで、このような接着性等のレジスト画
像の欠陥を著しく少なくすることができ、高品位のプリ
ント配線板を製造することができる。
【0011】以下、図2を基に本発明を詳細に説明す
る。まず、絶縁性基板11に第1の金属導電層12を設
けた積層板に所望の大きさのスルーホール1を開け、金
属めっき法でスルーホール内部の絶縁性基板11部およ
び第1の金属導電層12表面に第2の金属導電層(金属
めっき層)13を析出させる(図2(a))。次に、ス
ルーホール1内部を含む第2の金属導電層表面に下引き
層23を形成し(図2(b))、その上に光導電層21
を設ける(図2(c))。暗中で光導電層21表面のみ
を一様に帯電させた(図2(d))後、露光(図2
(e))により回路部に相当する部分の電荷を消失さ
せ、静電潜像を得る。さらに、静電潜像と同極性のトナ
ーを用いて、バイアス電圧印加のもと電子写真反転現像
法で回路部の光導電層21をトナーで被覆する(図2
(f))。トナー画像部22以外の光導電層21および
下引き層23を溶出除去し(図2(g))、残存するト
ナー画像22、光導電層21および下引き層23をレジ
スト画像として、第1の金属導電層12および第2の金
属導電層13をエッチングし(図2(h))、かつ場合
に応じてレジスト画像を除去する(図2(i))。
【0012】本発明に係わる下引き層は、光導電層を設
けるに先立ってスルーホール内部を含む第2の金属導電
層表面に設ける。本発明のプリント配線板の製造方法で
は、電子写真反転現像法によりトナー画像を設けるが、
光導電層の帯電している部分と露光により電荷が消失し
た部分の表面電位差が大きいほど、つまり露光部の残存
電荷がゼロに近いほど、解像性の高いトナー画像を得る
ことができる。下引き層の電気伝導度が小さいと、光導
電層の電荷消失が起こり難く、光感度が低下し、トナー
画像の解像性が低下する。本発明に係わる下引き層の電
気伝導度は10-9S/cm以上であることが好ましい。
【0013】また、本発明のプリント配線板の製造方法
では、金属配線パターンの線幅、サイドエッチングの大
きさ、形状等はトナー画像、光導電層および下引き層か
らなるレジスト画像の形状に大きく影響される。金属配
線パターンの解像性を高くするには、レジスト画像のサ
イドエッチングを小さくすることが望ましい。本発明で
は積層板表面に下引き層を設けるが、下引き層の後述す
る溶出液への溶解性が光導電層よりも大きいことで、溶
出不良が起こり難く、かつサイドエッチングの進行を抑
制することができる。
【0014】さらに、レジスト画像が下引き層、光導電
層およびトナー画像の3層から成ることでスルーホール
部および回路部の金属導電層の保護を強固に行うことが
できる。
【0015】本発明に係わる下引き層としては、導電性
酸化チタン、アルミナ、ジルコニア、酸化アンチモン、
酸化インジウム錫、カーボンブラック等の導電性を有す
る微粒子化合物やアルカリ溶解性を備える少なくともア
ニオン性官能基を持つ樹脂が好ましい。これらの化合物
を2種以上混合して用いても良い。また、微粒子化合物
を使用する場合は適当なアルカリ可溶型の分散樹脂を併
用することが望ましい。本発明に係わる下引き層用樹脂
組成にはアニオン性官能基を有する単量体に、更に非イ
オン性単量体を共重合させても良い。下引き層に用いら
れる樹脂に共重合させる非イオン性単量体としては、ア
クリル酸あるいはメタクリル酸とそれらのアルキルエス
テル、アリールエステルまたはアラルキルエステル等を
挙げることができる。非イオン性単量体が水酸基、ポリ
オキシエチレン基等を有する場合、そのイオン電導性に
より下引き層の帯電性が低下するので好ましい。また下
引き層用樹脂中のイオン性単量体含有量が増大させるこ
とで、アルカリ可溶性の上昇と帯電性の低下を招くこと
ができる。
【0016】本発明に係わる下引き層に用いられる樹脂
の具体例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリマレイン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル
酸、ポリイタコン酸、およびこれらの高分子電解質のア
ルカリ金属塩および/またはアンモニウム塩、スチレン
/無水マレイン酸、マレイン酸/アクリル酸共重合体、
メタクリル酸/アクリル酸エステル共重合体、メタクリ
ル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/ア
クリル酸エステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル
酸エステル/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸
アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体、
アクリル酸/酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エ
ステル共重合体、安息香酸ビニル/アクリル酸/メタク
リル酸エステル共重合体等のアクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等と上
記カルボン酸含有単量体との共重合体が挙げられる。更
に、メタクリル酸アミド、スルホン酸基、スルホンアミ
ド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基、フェノール性
水酸基を有する単量体を含有する共重合体や、フェノー
ル樹脂、キシレン樹脂等も用いることができる。これら
の樹脂は単独でも、あるいは2種以上を混合して用いて
も良い。
【0017】本発明に係わる下引き層に用いる樹脂の重
量平均分子量は5000〜150000が好ましい。分
子量が5000未満であると自己皮膜性が劣り、一方分
子量が150000を超えると下引き層の溶出液への溶
解性が著しく低くなる。
【0018】本発明に係わる下引き層の作製は、浸漬
法、バーコート法、スプレーコート法、カーテンコート
法、ロールコート法、電着法等により行う。塗布液は下
引き層に用いる樹脂または導電性粒子を適当な溶媒に溶
解分散して作製する。塗布液には必要に応じ、下引き層
の膜物性、塗布液の粘度、分散性等を改良する目的で、
可塑剤、界面活性剤、その他の添加剤を加えることがで
きる。塗布液の樹脂濃度および使用する溶媒は塗布方法
および乾燥条件等によって適当なものを選択する。特
に、電着法により下引き層を作製する場合には、溶媒と
して少なくとも水を併用する。また、樹脂を水溶性にす
るため、塩基で中和して用いても良い。この塩基として
は例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、モノエタ
ノールアミン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、アンモニア水等の無機塩基を使用することが
できる。
【0019】本発明において、下引き層の厚さは薄くて
も特に大きな問題はないが、厚いと溶出の進行を妨げる
とともに、溶出液の劣化を促進する。本発明に係わる積
層板表面の下引き層の厚さは0.1〜15μm、さらに
は0.5〜10μmが好適である。下引き層を光導電層
を設けるに先立って設けることで、レジスト画像全体と
しての膜強度および光導電層の接着性が向上する。ま
た、第2の金属導電層表面に傷等の凹凸があったとして
も、光導電層の膜厚はより均一に保たれる。
【0020】本発明に係わる絶縁性基板に金属導電層を
設けた積層板としては、紙基材またはガラス基材にエポ
キシ樹脂またはフェノール樹脂等を含浸させたもの、ポ
リエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶縁性基
板に銅、銀、アルミ等の金属導電層を張り合わせたもの
を使用できる。これら積層板としては、「プリント回路
技術便覧−第二版−」((社)プリント回路学会編、1
993年発行、日刊工業新聞社発刊)記載のものを使用
することができる。
【0021】本発明に係わる第1の金属導電層の厚さと
しては、種々のものが使用でき、一般には5μm〜35
μmのものが使われているが、それよりも厚いものや薄
いものも使用することができる。高い解像性を有するプ
リント配線板を製造するためには、金属導電層の厚みは
薄い方がよい。
【0022】本発明のプリント配線板の製造方法では、
上記積層板に所望の径を有するスルーホールを開けた
後、金属めっき処理を行い、スルーホール部および積層
板表面に第2の金属導電層を形成する。金属が銅の場
合、「表面実装技術」(1993年6月号、日刊工業新
聞社発刊)記載の無電解銅めっき−電気銅めっき工程、
ダイレクトプレイティング(直接電気銅めっき)工程等
を使用することができる。
【0023】本発明に係わる光導電層は、少なくとも光
導電性化合物と結着樹脂からなる。本発明で用いられる
光導電性化合物としては、有機および無機の光導電性化
合物が使用できる。無機光導電性化合物としては、セレ
ンおよびセレン合金、アモルファスシリコン、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化チタン等を挙げるこ
とができる。また、有機光導電性化合物としては、 a)米国特許第3112197号明細書等に記載のトリ
アゾール誘導体、 b)米国特許第3189447号明細書等に記載のオキ
サジアゾール誘導体、 c)特公昭37−16096号公報等に記載のイミダゾ
ール誘導体、 d)米国特許第3542544号、同3615402
号、同3820989号明細書、特公昭45−555
号、同51−10983号、特開昭51−93224
号、同55−108667号、同55−156953
号、同56−36656号公報等に記載のポリアリール
アルカン誘導体、 e)米国特許第3180729号、同4278746号
明細書、特開昭55−88064号、同55−8806
5号、同49−105537号、同55−51086
号、同56−80051号、同56−88141号、同
57−45545号、同54−112637号、同55
−74546号公報等に記載のピラゾリン誘導体および
ピラゾロン誘導体、 f)米国特許第3615404号明細書、特公昭51−
10105号、同46−3712号、同47−2833
6号、特開昭54−83435号、同54−11083
6号、同54−119925号公報等に記載のフェニレ
ンジアミン誘導体、 g)米国特許第3567450号、同3180703
号、同3240597号、同3658520号、同42
32103号、同4175961号、同4012376
号明細書、西独国特許(DAS)1110518号、特
公昭49−35702号、同39−27577号、特開
昭55−144250号、同56−119132号、同
56−22437号公報等に記載のアリールアミン誘導
体、 h)米国特許第3526501号明細書記載のアミノ置
換カルコン誘導体、 i)米国特許第3542546号明細書等に記載のN,
N-ビカルバジル誘導体、 j)米国特許第3257203号明細書等に記載のオキ
サゾール誘導体、 k)特開昭56−46234号公報等に記載のスチリル
アントラセン誘導体、 l)特開昭54−110837号公報等に記載のフルオ
レノン誘導体、 m)米国特許第3717462号明細書、特開昭54−
59143号(米国特許第4150987号に対応)、
同55−52063号、同55−52064号、同55
−46760号、同55−85495号、同57−11
350号、同57−148749号、同57−1041
44号公報等に記載のヒドラゾン誘導体、 n)米国特許第4047948号、同4047949
号、同4265990号、同4273846号、同42
99897号、同4306008号明細書等に記載のベ
ンジジン誘導体、 o)特開昭58−190953号、同59−95540
号、同59−97148号、同59−195658号、
同62−36674号公報等に記載のスチルベン誘導
体、 p)特公昭34−10966号公報に記載のポリビニル
カルバゾールおよびその誘導体、 q)特公昭43−18674号、同43−19192号
公報に記載のポリビニルビレン、ポリビニルアントラセ
ン、 ポリ-2-ビニル-4-(4´-ジメチルアミノフェニ
ル)-5-フェニルオキサゾール、ポリ-3-ビニル-N-エ
チルカルバゾール等のビニル重合体、 r)特公昭43−19193号公報に記載のポリアセナ
フチレン、ポリインデン、アセナフチレン/スチレン共
重合体等の重合体、 s)特公昭56−13940号公報等に記載のピレン/
ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール/ホルムア
ルデヒド樹脂等の縮合樹脂、 t)特開昭56−90883号、同56−161550
号公報等に記載の各種トリフェニルメタン重合体、 u)米国特許第3397086号、同4666802
号、特開昭51−90827号、同52−655643
号、特開昭64−2061号、同64−4389号等に
記載の無金属或は金属(酸化物)フタロシアニンおよび
ナフタロシアニン、およびその誘導体等がある。本発明
に係わる有機光導電性化合物は、a)〜u)に挙げられ
た化合物に限定されず、他の有機光導電性化合物を用い
ることが出来る。これらの有機光導電性化合物は、所望
により2種類以上を併用することが可能である。
【0024】また本発明においては、光導電層の感度の
向上や所望の波長域に感度を持たせるためなどの目的
で、各種の顔料、染料等を併用することが出来る。これ
らの例としては、 1)米国特許第4436800号、同4439506号
明細書、特開昭47−37543号、同58−1235
41号、同58−192042号、同58−21926
3号、同59−78356号、同60−179746
号、同61−148453号、同61−238063
号、特公昭60−5941号、同60−45664号公
報等に記載のモノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ顔料、 2)米国特許第3371884号明細書等に記載のペリ
レン系顔料、 3)英国特許第2237680号明細書等に記載のイン
ジゴ、チオインジゴ誘導体、 4)英国特許第2237679号明細書等に記載のキナ
クリドン系顔料、 5)英国特許第2237678号明細書、特開昭59−
184348号、同62−28738号公報等に記載の
多環キノン系顔料、 6)特開昭47−30331号公報等に記載のビスベン
ズイミダゾール系顔料、 7)米国特許第4396610号、同4644082号
明細書等に記載のスクアリウム塩系顔料、 8)特開昭59−53850号、同61−212542
号公報等に記載のアズレニウム塩系顔料。 また、増感染料としては、「電子写真」129 (19
73)、 「有機合成化学」24 No.11 1010
(1966)等に記載の公知の化合物を使用すること
が出来る。その例としては、 9)米国特許第3141770号、同4283475号
明細書、特公昭48−25658号、特開昭61−71
965号公報等に記載のピリリウム系染料、 10)Applied Optics Supplement 50 (196
9)、特開昭50−39548号公報等に記載のトリア
リールメタン系染料、 11)米国特許第3597196号明細書等に記載のシ
アニン系染料、 12)特開昭59−164588号、同60−1630
47号、同60−252517号公報等に記載のスチリ
ル系染料等である。 これらの増感色素は1種でも、また2種以上を併用して
も良い。
【0025】本発明に係わる光導電層には感度向上等の
ため、更にトリニトロフルオレノン、クロラニル、テト
ラシアノエチレン等の化合物の他、特開昭58−654
39号、同58−102239号、同58−12943
9号、同60−71965号公報等に記載の化合物等を
併用することができる。
【0026】本発明に係わる光導電層で用いられる結着
樹脂は帯電性等を含む電子写真特性を満足し、アルカリ
溶出液による溶解性を有するものでなければならない。
また、金属導電層を除去する際に使用するエッチング液
に対して耐性を有する必要がある。したがって結着樹脂
としてはアニオン性官能基を有する樹脂が特に使用され
る。形成された光導電層中の結着樹脂におけるアニオン
性モノマーの構成比が高いと樹脂皮膜が脆弱になり、さ
らにイオン電導性が高くなって暗中帯電性等の電子写真
特性が悪化するので、本発明に用いられる結着樹脂はア
ニオン性モノマーに非イオン性モノマーを共重合させて
樹脂組成を適宜調整する。
【0027】アニオン性官能基を有する樹脂中、特にカ
ルボン酸基を有するモノマー含有共重合体およびフェノ
ール樹脂は、電荷保持性が高く有利に使用できる。カル
ボン酸基を有するモノマー含有共重合体としては、スチ
レンとマレイン酸モノエステルとの共重合体、アクリル
酸あるいはメタクリル酸とそれらのアルキルエステル、
アリールエステルまたはアラルキルエステルとの二元以
上の共重合体が好ましい。また、酢酸ビニルとクロトン
酸との共重合体も良い。フェノール樹脂中特に好ましい
ものは、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、
あるいはp-クレゾールとホルムアルデヒドまたはアセ
トアルデヒドとを酸性条件下で縮合させたノボラック樹
脂を挙げることができる。
【0028】本発明に係わる光導電層で用いられる結着
樹脂の具体例は、スチレン/マレイン酸モノアルキルエ
ステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル
共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エス
テル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重
合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル/アクリル
酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタク
リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重
合体、酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル
共重合体、安息香酸ビニル/アクリル酸/メタクリル酸
エステル共重合体等のスチレン、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等
と上記カルボン酸含有モノマーとの共重合体や、メタク
リル酸アミド、フェノール性水酸基、スルホン酸基、ス
ルホンアミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有
するモノマーを含有する共重合体、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は単独で
も、あるいは2種以上を混合して用いても良い。また、
結着樹脂の重量平均分子量は5000〜200000が
好ましい。
【0029】下引き層は光導電層よりも溶出液への溶解
性が高いことが望ましい。つまり、同条件で光導電層の
4/5以下の時間、さらに好ましくは1/2以下の時間
で溶出されることが好ましい。
【0030】本発明に係わる光導電層における光導電性
化合物の結着樹脂に対する混合比は、光導電性化合物が
有する光感度等の電子写真特性によって異なるが、トナ
ー現像に必要な帯電性が確保される最低膜厚に結着樹脂
を設定した後、所望の感度および残留電位が得られるよ
うに光導電性化合物との混合比を決定する。本発明に係
わる光導電層においては、光導電性化合物はおおむね結
着樹脂量の1〜100重量%程度の範囲が好ましく、さ
らには5〜40重量%が好適である。
【0031】本発明に係わる光導電層の作製は、バーコ
ート法、ロールコート法、カーテンコート法、スプレー
コート法、剥離基板からの転写法、浸漬法、電着法等に
より行う。塗布液は光導電層を構成する成分を適当な溶
媒に溶解分散して作製する。溶媒としては、下引き層が
不溶または難溶のものを用いることが好ましい。しかし
ながら、たとえ溶媒が下引き層を溶解するものであった
としても塗布方法、乾燥条件により図2(c)記載の層
構成を形成することができる。
【0032】光導電性化合物がフタロシアニン等の様に
溶媒に不溶な成分を用いる場合は、分散機により平均粒
径0.4μm以下、より好ましくは0.2μm以下に分
散して用いる。また、塗布液には必要に応じ、光導電性
化合物および結着樹脂のほかに光導電層の膜物性、塗布
液の粘度、分散性等を改良する目的で、可塑剤、界面活
性剤、その他の添加剤を加えることができる。塗布液の
固形分(光導電性化合物および結着樹脂)濃度および使
用する溶媒は塗布方法および乾燥条件等によって適当な
ものを選択する。
【0033】光導電層は、厚いと非回路部の光導電層の
溶出除去において溶出液の劣化を促進するばかりかサイ
ドエッチングにより回路画像の線が細り、再現性の良好
な画像を得ることができない。また、逆に薄いと電子写
真トナー現像で必要な電荷が帯電できない、ピンホール
が生じる等の問題が起こる。本発明に係わる光導電層は
厚さ0.5〜10μmが好ましく、さらには1〜7μm
が好適である。
【0034】本発明に係わる帯電方法としてはコロナ帯
電、接触帯電等の方法を用いることができるが、スルー
ホール内部を帯電させないためには接触帯電方式を用い
ることが好ましい。
【0035】本発明に係わるトナー画像を形成する際の
帯電後の露光方法としては、キセノンランプ、タングス
テンランプ、蛍光灯等を光源として反射画像露光、透明
陽画フィルムを通した密着露光や、レーザー光、発光ダ
イオード等による走査露光が挙げられる。走査露光を行
なう場合は、He−Neレーザー、He−Cdレーザ
ー、アルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザ
ー、ルビーレーザー、YAGレーザー、窒素レーザー、
色素レーザー、エキサイマーレーザー、GaAs/Ga
AlAs、InGaAsPの様な半導体レーザーや、ア
レキサンドライトレーザー、銅蒸気レーザー等のレーザ
ー光源による走査露光、あるいは発光ダイオード、液晶
シャッタを利用した走査露光(発光ダイオードアレイ、
液晶シャッタアレイ等を用いたラインプリンタ型の光源
も含む)によって露光することができる。解像度の点か
ら走査露光が好ましい。
【0036】光導電層の露光に使用する光源は用いる光
導電性化合物の種類等により異なる。例えばχ型無金属
フタロシアニンを用いると半導体レーザーを使用するこ
とができ、ε型銅フタロシアニン、および500nm前
後に分光吸収を持つアンザンスロン化合物を用いるとア
ルゴンレーザーを使用することができる。
【0037】次に形成させた静電潜像をトナーを用いて
現像する。トナー現像方法としては、乾式現像法(カス
ケード現像、磁気ブラシ現像、パウダクラウド現像)
や、トナー粒子を適当な絶縁性液体中に分散させた湿式
トナーによる現像法を用いることができる。これらのう
ち、液体現像法は乾式現像法に比してトナー粒子を安定
的に小粒径にできるために、より微細なトナー画像22
を形成できるので、本発明においては液体現像法を用い
ることが好ましい。
【0038】本発明で用いられるトナーは、電子写真印
刷版に使用する湿式トナーを使用することができるが、
後工程である非回路部の光導電層の溶出除去および金属
導電層のエッチング除去に対してレジスト性を有したも
のでなければならない。このために樹脂成分としては、
例えばメタクリル酸、メタクリル酸エステル等から成る
アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルとエチレン
または塩化ビニル等との共重合体、塩化ビニル樹脂、塩
化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラールの様なビニル
アセタール樹脂、ポリスチレン、スチレンとブタジエ
ン、メタクリル酸エステル等との共重合物、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンおよびその塩化物、ポリエチレンテ
レフタレートやポリエチレンイソフタレート等のポリエ
ステル樹脂、ポリカプラミドやポリヘキサメチレンアジ
ポアミド等のポリアミド樹脂、フェノール樹脂、キシレ
ン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性アルキッド樹脂、
ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等のセルロース
エステル誘導体、その他ワックス、蝋等を含有すること
が好ましい。また、トナーには現像あるいは定着等に悪
影響を及ぼさない範囲で、色素や電荷制御剤を含有させ
ることもできる。さらに、その荷電は使用する光導電性
化合物および帯電の際の帯電極性に応じて正、負を使い
分ける必要がある。
【0039】トナー現像法としては、静電潜像と同じ極
性を有するトナーを用いて露光部を現像する反転現像法
を使用できる。この場合、バイアス電圧をかけることで
非回路部へのトナーの付着が少なく、かつ解像性の高い
トナー画像を形成することができる。形成されたトナー
画像は、例えば加熱定着、圧力定着、溶剤定着等の方法
により定着できる。この様に形成したトナー画像をレジ
ストとして、非回路部光導電層および下引き層をアルカ
リ溶出液により除去して、第2の金属導電層上に下引き
層、光導電層とトナー画像とからなる回路部レジスト画
像が形成される。
【0040】トナー画像が形成されていない部分の光導
電層および下引き層を溶出除去するための方法として
は、基本的には感光性樹脂を用いたプリント配線板製造
に用いられている溶出機を使用することができる。本発
明で用いられる溶出液は塩基性化合物を含有する。塩基
性化合物としては、例えばけい酸アルカリ金属塩、アル
カリ金属水酸化物、リン酸および炭酸アルカリ金属およ
びアンモニウム塩等の無機塩基性化合物、エタノールア
ミン類、エチレンジアミン、プロパンジアミン類、トリ
エチレンテトラミン、モルホリン等の有機塩基性化合物
等を用いることができる。上記塩基性化合物は単独また
は混合物として使用できる。また、溶出液の溶媒として
は水を有利に用いることができる。
【0041】光導電層が溶出されて露出した積層金属導
電層を取り除くには、前術の「プリント回路技術便覧−
第二版−」((社)日本プリント回路工業会編、199
3年刊行、日刊工業新聞社発行)記載のエッチング装置
等を使用することができる。これら金属導電層が銅によ
って形成されている場合は、塩化第二鉄液、塩化第二銅
液等が使用できる。
【0042】エッチングにより回路部に相当する金属配
線パターンが形成された後、この金属配線パターン上に
はレジスト画像である下引き層、光導電層およびトナー
画像が存在している。これらはそのまま存在していても
良いが回路構成部品、チップ等の接続の際に不要となる
場合が多い。このときは、一般の感光性樹脂を利用した
プリント配線板製造時と同様に、アルカリ溶出液よりさ
らにアルカリ度の強い溶液で処理することによりこれら
を除去することができる。これには、メチルエチルケト
ン、メタノール、エタノール、ブタノール、ジオキサン
のような有機溶剤をアルカリ溶液に混合することがで
き、場合によっては有機溶剤のみを使用する。
【0043】
【実施例】本発明の実施例を図2に基づきさらに具体的
に説明する。本発明はその主旨を越えない限り、下記の
実施例に限定されるものではない。
【0044】実施例1スルーホール1の作製 紙基材エポキシ樹脂板11の両面に銅箔12を張り合わ
せた銅張積層板(松下電工(株)製、200×250×
1.6mm、銅厚18μm)に、0.4mmφと0.6
mmφのスルーホールを50個ずつ開けた後、銅めっき
処理(OPCプロセスM:奥野製薬(株))を施し、ス
ルーホール1内部および銅箔12表面に8μmの銅層1
3を設けた。
【0045】下引き層23の作製 上記銅めっき処理を施して形成した銅層13の面に、表
1の組成の塗液を用いて電着法で塗布し90℃で30分
間乾燥して下引き層23を形成した。得られた下引き層
23の膜厚は2.0μmで、その電気伝導度は2.0×
10-7S/cmであった。スルーホール断面を顕微鏡で
観察したところ、0.4mmφ、0.6mmφのどちら
のスルーホールにも満遍なく下引き層23が形成されて
いた。
【0046】
【表1】
【0047】光導電層21の作製 上記下引き層23上に、表2の組成の塗液を用いて、ス
プレーコート法により塗布し、90℃で15分乾燥さ
せ、光導電層21を設けた。得られた光導電層21の膜
厚は平均5.6μmであった。次に川口電機(株)製静
電場測定器SP−428で静電特性を測定した。+5.
3kVのコロナ電圧を印加したところ、初期電位V
0(帯電時の表面電位)+280V、 電荷保持率CR
(暗中10秒間の表面電位保持率)は97.5%、 感
度E1/2(2lxのタングステン光を当てた後、表面電
位が半分になるまでの露光量)2.96lx・se
c.、残留電位Vr(露光7秒後の表面電位)+8.0
Vと良好な静電特性を示した。 また、スルーホール1
内部を顕微鏡で観察したところ、光導電層21が満遍な
く内壁に付着していた。
【0048】
【表2】
【0049】トナー画像22の形成 上記光導電層21の表面を暗中で接触帯電方式により+
250Vに帯電した後、半導体レーザー(波長780n
m)を用いたフラットベッドプリンターで線幅約40μ
mの回路部分を露光し、静電潜像を得た。この後、液体
トナーとして三菱OPCプリンティングシステム用正電
荷トナー(三菱製紙(株)製、「ODP−TW」)を用
いて、+120Vのバイアス電圧印加のもとで反転現像
法を行った後、70℃で5分間乾燥してトナー画像22
を形成した。得られたトナー画像22は線幅40±3μ
m、厚さ約2μmで、途中画像の欠落等は確認されなか
った。また、スルーホール1内部のトナー画像22にも
ピンホール等の欠陥は見られなかった。
【0050】アルカリ溶出および金属導電層12、13
のエッチング 上記トナー画像22を形成した後、35℃に加熱した2
%炭酸ナトリウム溶液を、スプレー圧2.0kg/cm
2で40秒間スプレーした後、 水道水で洗浄し、トナー
画像22で被覆されていない部分の光導電層21および
下引き層23層を溶出除去した。次に、45℃に加熱し
た塩化第二鉄液を60秒間スプレー(スプレー圧3.0
kg/cm2)し、 露出した銅層13および銅箔12を
除去した。さらに、30℃に加熱した5.0%の水酸化
ナトリウム溶液を5分間スプレー(スプレー圧2.0k
g/cm2)し、 エッチングレジストとして使用した光
導電層21、トナー画像22、下引き層23を除去し
た。得られた金属配線パターン(線幅40μm)は約4
μm程度のサイドエッチングはあったものの、途中ピン
ホール、断線等の欠陥は確認されなかった。また、スル
ーホールの断面を顕微鏡で観察したところ、内壁の銅層
13は完全に保護されていた。
【0051】比較例1スルーホールの作製と光導電層の作製 実施例1と同様の方法で、0.4mmφ、0.6mmφ
のスルーホール1を形成した両面銅張積層板を表3の組
成を有する塗液に浸漬して塗布し、90℃で20分間熱
風乾燥して、光導電層を作製した。得られた光導電層は
銅層への接着性は良好で、膜厚は5.5±3.5μmで
あった。。この光導電層の静電特性は、実施例1と同じ
測定条件で、V0−280V、CR 97.0%、E1/2
3.12lx・sec.、Vr −10Vと、 良好で
あった。顕微鏡で観察したところ、0.6mmφのスル
ーホール1には光導電層が付着していたが、一部の0.
4mmφのスルーホール1にはホールの中央部に帯状の
塗布不良部が観られた。
【0052】
【表3】
【0053】トナー画像の作製 上記光導電層の表面を暗中でコロナ帯電方式により−2
50Vに帯電した後、半導体レーザー(波長780n
m)を用いたフラットベッドプリンターで線幅約40μ
mの回路部以外の部分を露光し、静電潜像を得た。この
後、液体トナーとして正電荷トナー(三菱製紙(株)
製、 「LOM−EDIII」を用い、正現像法により回路
部に相当するトナー画像を作製した。得られたトナー画
像は線幅40±3μm、厚さ約2μmであった。スルー
ホール内部を顕微鏡で観察したところ、0.6mmφの
スルーホールには内壁に満遍なくトナーが付着していた
が、0.4mmφのスルーホールでは、光導電層の作製
が行われていなかった部分へのトナーの付着が確認され
なかった。
【0054】アルカリ溶出および金属導電層のエッチン
上記トナー画像を形成した後、実施例1と同様の方法で
処理し、回路部以外の光導電層および銅層および銅箔を
除去した。さらに、30℃に加熱した3.0%の水酸化
ナトリウム溶液を3分間スプレー (スプレー圧2.0
kg/cm2)し、レジストとして使用した光導電層と
トナー画像を除去した。得られた金属配線パターン(線
幅40μm)は約3μm程度のサイドエッチングがあっ
たほかは欠陥は確認されなかった。また、スルーホール
の断面を顕微鏡で観察したところ、トナー画像が形成さ
れていなかったスルーホールの銅層がエッチングされて
いた(0.6mmφ;0個、0.4mmφ;21個)。
【0055】実施例2スルーホール1の作製と下引き層23の作製 実施例1と同様の方法で銅張積層板にスルーホール1を
開け、銅めっき処理を施したあと、表4に示した組成を
有する塗液を用いて、ロールコート法により塗布し、7
0℃で20分間熱風乾燥し下引き層23を形成した。形
成された下引き層23の厚さは1.5μmであった。ま
た、その電気伝導度は、1×10-6S/cmであった。
さらに、スルーホール1内部を顕微鏡で観察したとこ
ろ、内壁は下引き層23で完全に被覆されていた。
【0056】
【表4】
【0057】光導電層21の作製 上記下引き層23の表面に表2に記載した組成の塗液を
用いてスプレーコート法により塗布し90℃で15分間
熱風乾燥して光導電層21を形成した。形成された光導
電層21の膜厚は平均5.0μmであった。次に川口電
機(株)製静電場測定器SP−428で静電特性を測定
した。+5.3kVのコロナ電圧を印加したところ、V
0 +280V、CR 97.5%、E1/2 2.96l
x・sec.、Vr +8.0Vと良好な静電特性を示
した。
【0058】トナー画像22の形成 上記光導電層21の表面を暗中で接触帯電方式により+
280Vに帯電した後、半導体レーザー(波長780n
m)を用いたフラットベッドプリンターで線幅約40μ
mの回路部分を露光し、静電潜像を得た。この後、実施
例1と同様の方法で反転現像法を行った後、70℃で5
分間乾燥してトナー画像22を形成した。得られたトナ
ー画像22は線幅40±2.5μm、厚さ約2μmで、
途中画像の欠落等は確認されなかった。また、スルーホ
ール1部分のトナー画像22にもピンホール等の欠陥は
見られなかった。
【0059】アルカリ溶出および金属導電層12、13
のエッチング 上記トナー画像22を形成した後、実施例1と同様の方
法で処理し、トナー画像22で被覆されていない部分の
光導電層21、下引き層23および銅層13および銅箔
12を除去し、さらに残存するトナー画像22、光導電
層21および下引き層23を剥離した。得られた金属配
線パターン(線幅40μm)は約3μm程度のサイドエ
ッチングはあったものの、途中ピンホール、断線等の欠
陥は確認されなかった。また、スルーホール1の断面を
顕微鏡で観察したところ、内壁の銅層13は完全に保護
されていた。
【0060】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明のプリント
配線板の製造方法によって、電子写真感光体をレジスト
材料とすることで、解像性の高いレジスト画像を得るこ
とができる。また、下引き層、好ましくはアルカリ可溶
型かつ10-9S/cm以上の電気伝導度を有する下引き
層23を設けることで、スルーホールの金属導電層の保
護を完全に行うことができ、高品位のプリント配線板を
製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電子写真法を用いたプリント配線板の製
造方法の概略説明図
【図2】本発明のプリント配線板の製造方法概略説明図
【符号の説明】
1 スルーホール 11 絶縁性基板 12 第1の金属導電層 13 第2の金属導電層(金属めっき層) 21 光導電層 22 トナー層 23 下引き層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 3/06 H05K 3/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性基板の両面に第1の金属導電
    層を設けた積層板にスルーホールを開けて金属めっき処
    理を行ってスルーホール内部および積層板表面に第2の
    金属導電層を形成した後、少なくとも第2の金属導電層
    表面上に光導電層を設け、暗中で光導電層表面を一様に
    帯電して電子写真反転現像法でトナー画像を形成し、該
    トナー画像部以外の光導電層を溶出液により除去してレ
    ジスト画像を設け、該レジスト画像部以外の露出した第
    2の金属導電層および第1の金属導電層をエッチング除
    去し、かつ場合に応じて該レジスト画像を除去するプリ
    ント配線板の製造方法において、光導電層を設けるに先
    立ってスルーホール内部を含む第2の金属導電層表面上
    に下引き層を形成し、かつ下引き層を光導電層とともに
    除去して該レジスト画像を作製することを特徴とするプ
    リント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 下引き層が光導電層よりも溶出液に対す
    る溶解性が高い請求項1記載のプリント配線板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 下引き層が10-9S/cm以上の電気伝
    導度を有する請求項1または2記載のプリント配線板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 光導電層の帯電を接触帯電法で行う請求
    項1、2または3記載のプリント配線板の製造方法
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