JPH0832232A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JPH0832232A
JPH0832232A JP16495594A JP16495594A JPH0832232A JP H0832232 A JPH0832232 A JP H0832232A JP 16495594 A JP16495594 A JP 16495594A JP 16495594 A JP16495594 A JP 16495594A JP H0832232 A JPH0832232 A JP H0832232A
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JP
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photoconductive layer
ink
layer
hole
toner image
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JP16495594A
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Wakana Inoue
和佳奈 井上
Kenji Hyodo
建二 兵頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/0094Filling or covering plated through-holes or blind plated vias, e.g. for masking or for mechanical reinforcement
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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    • H05K3/02Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H05K3/40Forming printed elements for providing electric connections to or between printed circuits
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    • H05K3/425Plated through-holes or plated via connections characterised by the sequence of steps for plating the through-holes or via connections in relation to the conductive pattern
    • H05K3/427Plated through-holes or plated via connections characterised by the sequence of steps for plating the through-holes or via connections in relation to the conductive pattern initial plating of through-holes in metal-clad substrates

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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Circuit Boards (AREA)
  • Liquid Developers In Electrophotography (AREA)
  • Combination Of More Than One Step In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スルーホールを有するプリント配線板の製造
方法を提供する。 【構成】 絶縁性基板の両面に第1の金属導電層を設け
た積層板にスルーホールを開け、金属めっき処理を行っ
てスルーホール内部および積層板表面に第2の金属導電
層を設けた後、第2の金属導電層上に光導電層を形成
し、次いで電子写真反転現像法により回路部に相当する
トナー画像を形成し、該トナー画像部以外の光導電層を
溶出除去してトナー画像、光導電層からなるエッチング
レジストを形成した後、露出した第2の金属導電層およ
び第1の金属導電層をエッチング除去し、さらに場合に
応じて残存するエッチングレジストを除去するプリント
配線板の製造方法において、光導電層を設けるに先立っ
て少なくともスルーホール内部をアルカリ可溶型のイン
クで充填することを特徴とするプリント配線板の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法を利用した
プリント配線板の製造方法に関し、解像性の高い配線パ
ターンを得ることができるとともに、スルーホールの形
成が容易に行えるプリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】サブトラクティブ法によるプリント配線
板の製造においては、絶縁性基板に銅箔等の金属導電層
を張り合わせた積層板に、回路部に相当する部分の金属
導電層を保護するレジストを設けて、不要な金属導電層
をエッチング除去する。レジスト用材料としては一般に
フォトポリマーが用いられている。現在、プリント配線
板には配線パターンの高密度化が求められているが、こ
のために解像度の高いレジスト画像が必要とされてい
る。この解像度へ影響を与える工程として露光工程が挙
げられる。一般にフォトポリマーの露光法としては、フ
ォトマスクを通しての紫外光による密着露光法が行われ
てきたが、フォトマスクの作製に時間がかかり納期短縮
化が行えない、多品種小ロット化に対応できない、フォ
トマスクとフォトポリマー間のゴミにより画像が欠落す
る等の問題があった。そこで、レーザー光を用いたフォ
トポリマーへの直接走査露光法への移行が図られてい
る。
【0003】フォトポリマーを用いたレーザー光露光法
は、ドライフィルムフォトレジスト、電着フォトレジス
トを用いて実用化されている。しかしながら、フォトポ
リマーは光学感度が1〜数100mJ/cm2と大変低
く、 これを補うために、レーザー光の出力を高くした
り、露光時間を長くしたりする必要があり、実際には効
率良くプリント配線板を製造することは困難であった。
【0004】そこで、西独特許第1117391号、同
第2526720号、同第3210577号、特開昭5
2−2437号、同57−48736号、同59−16
8462号、同63−129689号公報等に、光学感
度が高く、レーザー光による走査露光にも対応できるレ
ジスト材料として電子写真感光体が提案されている。電
子写真感光体は、光導電性化合物およびレーザー光の波
長によって異なるものの、数〜数10μJ/cm2の光
学感度を有する。
【0005】電子写真感光体を用いてスルーホールを有
するプリント配線板の製造を行う方法は特公平1−35
518号公報に提案されている。図1に示したように、
はじめにスルーホール1を開けて金属めっき処理を行っ
た積層板(図1(a))に、光導電層21をスルーホー
ル1内部および積層板表面に設け(図1(b))た後、
積層板表面を暗中で一様に帯電させ(図1(c))、図
1(d)のように露光を行い、電荷が残存する非露光部
とスルーホール1部を電子写真法で逆極性のトナーを用
いて現像し、回路部に相当するトナー画像22をスルー
ホール1内部および光導電層21表面に作製する(図1
(e))。その後、このトナー画像22をレジストとし
てトナー画像22で被覆されていない部分の光導電層2
1を溶出除去(図1(f))し、次いで残存するトナー
画像22とその下の光導電層21をエッチングレジスト
として露出した金属導電層13およびその下の金属導電
層12をエッチング除去し(図1(g))、かつこのエ
ッチングレジストを剥離し(図1(h))て、絶縁性基
板11上に金属配線パターンを作製する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のプリント配線板
製造方法では、スルーホール内部を光導電層でカバーリ
ングするのに、光導電層用途液を浸漬法、スプレー法等
で塗布する方法が用いられている。しかし、浸漬法では
膜厚を均一にするための塗布条件の設定が面倒であり、
スプレー法では塗布効率が50%と低いという欠点があ
った。また、スルーホールの径が小さくなると、どちら
の方法でも穴内部に塗布液を入れるには、塗液性状、塗
布装置等の条件が限定され、スルーホール内に容易に均
一な光導電層を設けることができず、スルーホール内導
電層の充分な保護を行うことができなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、絶縁性基板の両面に
第1の金属導電層を設けた積層板にスルーホールを開
け、金属めっき処理を行ってスルーホール内部および積
層板表面に第2の金属導電層を設けた後、第2の金属導
電層上に光導電層を形成し、次いで電子写真反転現像法
により回路部に相当するトナー画像を形成し、該トナー
画像部以外の光導電層を溶出除去してトナー画像、光導
電層からなるエッチングレジストを形成した後、露出し
た第2の金属導電層および第1の金属導電層をエッチン
グ除去し、さらに場合に応じて残存するエッチングレジ
ストを除去するプリント配線板の製造方法において、光
導電層を設けるに先立って少なくともスルーホール内部
をアルカリ可溶型のインクで充填すれば良いことを見い
出した。
【0008】本発明によれば、スルーホール部にインク
を充填することでスルーホールの保護を容易に行うこと
ができる。また、インクをアルカリ可溶型にし、さらに
光導電層よりも溶出液への溶解性を高くすることで、サ
イドエッチングの小さいレジスト画像を作製することが
できる。さらに、インクに導電性を持たせることで、そ
の上に設けた光導電層の光導電特性を阻害することな
く、高い解像性を有するレジスト画像を作製することが
でき、高密度のプリント配線板を製造することができ
る。
【0009】以下本発明を代表的な例について図2に基
づき詳細に説明する。本発明では、図2に示すように絶
縁性基板11に第1の金属導電層12を設けた積層板に
所望の大きさのスルーホール1を開け、金属めっき法で
スルーホール内部の絶縁性基板11部および第1の金属
導電層12表面に第2の金属導電層(金属めっき層)1
3を析出させた(図2(a))後、スルーホール1内部
をインク23で充填する。この場合、第2の金属導電層
13上にインク23の層24を形成させても良い(図2
(b))。次に、光導電層21をインク23部およびイ
ンク層24上、またはインク23部および第2の金属導
電層13上に作製する(図2(c))。暗中で光導電層
21表面を一様に帯電させた(図2(d))後、露光
(図2(e))により回路部に相当する部分の電荷を消
失させ、静電潜像を得る。さらに、静電潜像と同極性の
トナーを用いて、バイアス電圧印加のもと電子写真反転
現像法で回路部の光導電層をトナーで被覆する(図2
(f))。トナー画像部22以外の光導電層21および
インク層24、あるいは光導電層21を溶出除去し(図
2(g))、残存するトナー画像22、光導電層21お
よびインク層24をレジスト層として、第1の金属導電
層12および第2の金属導電層(金属めっき層)13を
エッチングし(図2(h))、かつ場合に応じてレジス
ト層を除去する(図2(i))。
【0010】本発明のプリント配線板の製造方法では、
スルーホール内部に形成された第2の金属導電層13の
保護をインク23をスルーホール1内に充填することで
行う。このインク23上には光導電層21が形成され、
次いで電子写真反転現像法によりトナー画像22が形成
される。この電子写真反転現像法によるトナー画像形成
では、光導電層21を一様に暗中で帯電した後、回路部
に相当する部分を露光し電荷を消滅させる。このとき露
光部に残存している電荷が極めて0に近く、非露光部の
表面電位との差が大きいほどトナー現像で解像度の高い
画像を得ることができる。光導電層21の下に設けられ
ているインクの電気伝導度が小さい場合には、光導電層
21の電荷消失速度が小さくなる。特にインクの電気伝
導度が10-9S/cmより小さい場合、スルーホール1
部の光導電層21の光感度が、金属導電層の上に設けた
光導電層21の倍以上に悪化し、トナー画像22の解像
性が著しく低下する。
【0011】また、本発明のプリント配線板の製造方法
では、金属配線パターンの線幅、サイドエッチングの大
きさ、形状等はトナー画像22と光導電層21またはこ
れらとインク層24からなるエッチングレジストの形状
に大きく影響される。金属配線パターンの解像性を高く
するには、エッチングレジストのサイドエッチングを小
さくすることが望ましい。本発明では図2のように光導
電層上にインク層24を設ける態様を含むが、インク層
24の後述する溶出液への溶解性が光導電層22よりも
大きいことで、溶出不良が起こり難く、かつサイドエッ
チングの進行を抑制することができる。
【0012】本発明に係わるインク23はその硬化方法
により、乾燥(風乾)型、紫外光硬化型、熱硬化型の三
つに分けられる。
【0013】本発明に係わる乾燥型インクとしては、ア
ルカリ可溶型樹脂を適当な溶媒を用いて混練したものを
用いる。アルカリ可溶型樹脂としては、少なくともアニ
オン性官能基を有するモノマーを含有し、強靱性、接着
性を与えるために、これに非イオン性モノマーを共重合
させても良い。アニオン性官能基としてはカルボン酸
基、スルホン酸基、アミド基、フェノール性水酸基、ス
ルホンアミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基等が
挙げられる。樹脂の酸価は50〜300が好ましい。
【0014】本発明に係わる乾燥型インクの樹脂成分の
具体例としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、
ポリマレイン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、ポ
リイタコン酸、およびこれらの高分子電解質のアルカリ
金属塩および/またはアンモニウム塩、(メタ)アクリ
ル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン
/無水マレイン酸、マレイン酸/アクリル酸共重合体、
(メタ)アクリル酸/酢酸ビニル共重合体、クロトン酸
/メタクリル酸エステル共重合体、クロトン酸/酢酸ビ
ニル共重合体、安息香酸ビニル/アクリル酸/メタクリ
ル酸エステル共重合体等のアクリル酸エステル、メタク
リル酸エステル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等と上記
カルボン酸含有モノマーとの共重合体が挙げられる。さ
らに、前述のアニオン性官能基を含有するモノマーを含
有する共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変
性フェノール樹脂、ノボラックフェノール樹脂、キシレ
ン樹脂等を用いることができる。これらの樹脂は単独で
も、あるいは2種以上を混合して用いても良い。
【0015】本発明に係わる乾燥型インクは、上記樹脂
成分を適当な溶媒に分散または溶解させてスルーホール
内部に充填した後、20〜120℃の温度で乾燥し、溶
媒を除去する。
【0016】本発明で用いることができる紫外光硬化型
インクは、光重合性オリゴマー、光重合性モノマー、光
重合開始剤、光重合助剤、重合禁止剤を含有し、場合に
よって消泡剤、レベリング剤等の界面活性剤を添加す
る。本発明に用いることができる光重合性オリゴマーと
しては、エポキシアクリレート、エポキシ化油アクリレ
ート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル、ポ
リエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、
酸基、酸無水物、ヒドロキシ基、グリシジル基含有アク
リレート、ポリエン/チオール、シリコンアクリレー
ト、ポリブタジエンアクリレート、ポリスチリルエチル
メタクリレート等が挙げられる。また、「UV・EB硬
化ハンドブック(原料編)」(加藤清視編、1985年
発刊、(株)高分子刊行会刊行)、「紫外線硬化システ
ム」(加藤清視編、1989年発刊、(株)総合技術セ
ンター刊行)等記載の光重合性オリゴマーも使用でき
る。これらのオリゴマーには、硬化した樹脂がアルカリ
可溶型でなければならないので、アニオン性の官能基が
含有されている必要がある。本発明に用いられる光重合
性オリゴマーの酸価は50〜300が好ましい。
【0017】本発明に用いられる光重合性モノマーとし
ては、例えばビニル基、アクリロイル基、メタクリロイ
ル基等、重合反応に寄与する官能基を分子中に1個以上
有するものを用いることができる。本発明に用いられる
光重合性モノマーの例としては、エタノール、プロパノ
ール、ヘキサノール、オクタノール、シクロヘキサノー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等のアルコール類の(メタ)アクリル酸エス
テル、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、ベ
ンジルアミン、エチレンジアミン、ヘキシレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミン、
キシリレンジアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、アニリン
等のアミン類と(メタ)アクリル酸グリシジル、アリル
グリシジルの反応生成物、アクリルアミド、メタクリル
アミド、N−メチロールアクリルアミド、メチレンビス
アクリルアミド等のアクリル誘導体、酢酸、プロピオン
酸、安息香酸、(メタ)アクリル酸、フタル酸、コハク
酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸等のカルボン酸と
(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルまた
はテトラグリシジルメタキシリレンジアミンとの反応生
成物、等を挙げることができる。さらに、前述の「UV
・EB硬化ハンドブック(原料編)」(加藤清視編、1
985年発刊、(株)高分子刊行会刊行)、「紫外線硬
化システム」(加藤清視編、1989年発刊、(株)総
合技術センター刊行)記載の光重合性モノマーも使用す
ることができる。
【0018】本発明に用いることができる光重合開始剤
としては、紫外光を吸収して上記光重合性オリゴマーと
光重合性モノマーを重合せしめるものであれば、種々の
公知の重合開始剤を使用することができる。本発明で用
いられる光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェ
ノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロ
パン−1−オン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフ
ェノン、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、1−
ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のアセトフ
ェノン誘導体、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタ
ール等のベンゾイン誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾイ
ル安息香酸メチル、アクリル化ベンゾフェノン、アクリ
ドン、2−クロロアクリドン等のベンゾフェノン誘導
体、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,
4−ジエチルチオキサンソン等のチオキサンソン誘導
体、p−ベンゾキノン、カンファーキノン、β−ナフト
キノン、2−エチルアンスラキノン等のキノン誘導体、
過酸化ベンゾイル、過酸化エステル等の過酸化物、ジベ
ンジルサルファイド、ジ−n−ブチルジサルファイド等
の硫黄化合物、2−アゾビスイソブチロニトリル、p−
ジアゾベンジルエチルアニリン等のアゾあるいはジアゾ
化合物、臭化銀、四臭化炭素等のハロゲン化合物等が挙
げられる。
【0019】本発明に用いることができる光重合助剤と
しては、トリエタノールアミン、メチルジエタノールア
ミン、トリイソプロパノールアミン、ミヒラーケトン、
4,4´−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸
エチル等が挙げられる。
【0020】本発明に係わる紫外光硬化型インクには、
貯蔵安定性を持たせるために重合禁止剤を添加すること
が好ましい。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p
−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ル、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノ
ン、4,4´−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2´−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイ
ミダゾール等が使用できる。
【0021】本発明に係わる紫外光硬化型インクの硬化
は、充填したインクに紫外光を当てることで行われる。
硬化装置としては、「プリント回路技術便覧−第二版
−」((社)プリント回路学会編、1993年刊行、日
刊工業新聞社発刊)、「紫外線硬化システム」(加藤清
視編、1989年発行、(株)総合技術センター刊行)
等記載の光源または硬化装置を使用できる。紫外光で硬
化したあとに、硬化度を高めるために40〜120℃で
加熱処理を行っても良い。本発明に係わる紫外光硬化型
インクの硬化時間は、インク組成物、光重合開始剤含有
量、充填したインクの量、光源の性質(出力、スペクト
ル等)、酸素の有無、気温により適時設定する。
【0022】本発明に係わる熱硬化型インクとしては、
例えば樹脂成分であるメラミン変性エポキシ樹脂、ビス
フェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂
と硬化剤として三級アミン類、イミダゾール誘導体、フ
ェノール樹脂等を混合したものが用いられる。樹脂成分
と硬化剤は、使用する直前に混合しても、インク製造時
に混合しても良い。樹脂成分には、アニオン性官能基が
含有されていることが望ましく、その酸価は50〜30
0が良い。
【0023】本発明に係わる熱硬化型インクとしては、
前述の紫外光硬化型インクにおいて、光重合開始剤の代
わりに熱重合開始剤を使用したものも用いることができ
る。熱重合開始剤としては、例えば2,2´−アゾビス
イソブチロニトリル、1−アゾビス−1−シクロヘキサ
ンカルボニトリル、p−ジアゾベンジルエチルアニリ
ン、コンゴーレッド等のアゾ又はジアゾ化合物、過酸化
ベンゾイル、過酸化エステル、クミルヒドロパーオキサ
イド等の過酸化物を使用できる。
【0024】本発明に係わる熱硬化型インクは、充填後
30〜250℃の温度で加熱して、インク成分の重合を
行う。硬化装置としては前述の「プリント回路技術便覧
−第二版−」等記載の装置を用いることができる。硬化
時間は、インク組成物、熱重合開始剤、硬化剤含有量、
酸素の有無、温度等の影響を鑑みて、適時調整する。
【0025】本発明に係わるインクにおいて、乾燥型、
紫外光硬化型、熱硬化型のいずれのインクにおいても、
乾燥後10-9S/cm以上の電気伝導度を有しているの
が好ましいが、これは各々インクの成分であるポリマ
ー、オリゴマー、モノマー中のアニオン性モノマーの含
有量、非イオン性モノマーの置換基およびその含有量を
変化させて、所望の電気伝導度を得る。非イオン性モノ
マーの置換基としては、ヒドロキシ基、ポリオキシエチ
レン基等が挙げられる。
【0026】本発明に係わるインクには、電気伝導度や
粘度を調整するために、導電性酸化チタン、アルミナ、
ジルコニア、酸化アンチモン、酸化インジウム錫、カー
ボンブラック等を添加しても良い。また、これらの化合
物を2種以上混合しても良い。
【0027】本発明に係わるインクは、所望の粘度を得
るために適当な溶剤に溶解しても良い。溶剤としては、
例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン等の
ようなケトン類、メタノール、エタノール、2−メトキ
シエタノール、2−プロパノール等のアルコール類、酢
酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸n−アミ
ル、蟻酸メチル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチ
ル、安息香酸エチル等のエステル類、トルエン、キシレ
ン、ベンゼン、エチルベンゼン等のような芳香族炭化水
素、四塩化炭素、トリクロロエチレン、クロロホルム、
1,1,1−トリクロロエタン、モノクロロベンゼン、
クロロナフタリン等のようなハロゲン化炭化水素、テト
ラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン、
ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエー
テル等のようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等がある。
【0028】本発明に係わるインクをスルーホール内部
に充填する方法および第2の金属導電層上に塗布する方
法としては、ロールコーター、スキージ、多ピン方式等
を用いることができる。
【0029】本発明において、第2の金属導電層上に設
けたインク層の厚さは薄くても特に大きな問題はない
が、厚いと溶出の進行を妨げるとともに、溶出液の劣化
を促進する。本発明に係わるインク層の厚さは0.1〜
15μm、さらには0.5〜10μmが好適である。こ
の範囲内の膜厚に調整するために上記の塗布方法で塗布
した後、掻き取り法等でインクを除去しても良い。
【0030】本発明に係わる絶縁性基板に第1の金属導
電層を設けた積層板としては、紙基材またはガラス基材
にエポキシ樹脂またはフェノール樹脂等を含浸させたも
の、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶
縁性基板に銅、銀、アルミ等の金属導電層を張り合わせ
たものを使用できる。これら積層板としては、「プリン
ト回路技術便覧−第二版−」((社)プリント回路学会
編、1993年発行、日刊工業新聞社発刊)記載のもの
を使用することができる。
【0031】本発明に係わる第1の金属導電層の厚さと
しては、種々のものが使用でき、一般には5μm〜35
μmのものが使われているが、それよりも厚いものや薄
いものも使用することができる。高い解像性を有するプ
リント配線板を製造するためには、第1の金属導電層の
厚みは薄い方がよい。
【0032】本発明のプリント配線板の製造方法では、
上記積層板に所望の径を有するスルーホールを開けた
後、金属めっき処理を行い、スルーホール部および積層
板表面に第2の金属導電層を形成する。金属が銅の場
合、「表面実装技術」(1993年6月号、日刊工業新
聞社発刊)記載の無電解銅めっき−電気銅めっき工程、
ダイレクトプレイティング(直接電気銅めっき)工程等
を使用することができる。
【0033】本発明に係わる光導電層は、少なくとも光
導電性化合物と結着樹脂からなる。本発明で用いられる
光導電性化合物としては、有機および無機の光導電性化
合物が使用できる。無機光導電性化合物としては、セレ
ンおよびセレン合金、アモルファスシリコン、硫化カド
ミウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化チタン等を挙げるこ
とができる。また、有機光導電性化合物としては、 a)米国特許第3112197号明細書等に記載のトリ
アゾール誘導体、 b)米国特許第3189447号明細書等に記載のオキ
サジアゾール誘導体、 c)特公昭37−16096号公報等に記載のイミダゾ
ール誘導体、 d)米国特許第3542544号、同3615402
号、同3820989号明細書、特公昭45−555
号、同51−10983号、特開昭51−93224
号、同55−108667号、同55−156953
号、同56−36656号公報等に記載のポリアリール
アルカン誘導体、 e)米国特許第3180729号、同4278746号
明細書、特開昭55−88064号、同55−8806
5号、同49−105537号、同55−51086
号、同56−80051号、同56−88141号、同
57−45545号、同54−112637号、同55
−74546号公報等に記載のピラゾリン誘導体および
ピラゾロン誘導体、 f)米国特許第3615404号明細書、特公昭51−
10105号、同46−3712号、同47−2833
6号、特開昭54−83435号、同54−11083
6号、同54−119925号公報等に記載のフェニレ
ンジアミン誘導体、 g)米国特許第3567450号、同3180703
号、同3240597号、同3658520号、同42
32103号、同4175961号、同4012376
号明細書、西独国特許(DAS)1110518号、特
公昭49−35702号、同39−27577号、特開
昭55−144250号、同56−119132号、同
56−22437号公報等に記載のアリールアミン誘導
体、 h)米国特許第3526501号明細書記載のアミノ置
換カルコン誘導体、 i)米国特許第3542546号明細書等に記載のN
,N-ビカルバジル誘導体、 j)米国特許第3257203号明細書等に記載のオキ
サゾール誘導体、 k)特開昭56−46234号公報等に記載のスチリル
アントラセン誘導体、 l)特開昭54−110837号公報等に記載のフルオ
レノン誘導体、 m)米国特許第3717462号明細書、特開昭54−
59143号(米国特許第4150987号に対応)、
同55−52063号、同55−52064号、同55
−46760号、同55−85495号、同57−11
350号、同57−148749号、同57−1041
44号公報等に記載のヒドラゾン誘導体、 n)米国特許第4047948号、同4047949
号、同4265990号、同4273846号、同42
99897号、同4306008号明細書等に記載のベ
ンジジン誘導体、 o)特開昭58−190953号、同59−95540
号、同59−97148号、同59−195658号、
同62−36674号公報等に記載のスチルベン誘導
体、 p)特公昭34−10966号公報に記載のポリビニル
カルバゾールおよびその誘導体、 q)特公昭43−18674号、同43−19192号
公報に記載のポリビニルビレン、ポリビニルアントラセ
ン、 ポリ-2-ビニル-4-(4´-ジメチルアミノフェニ
ル)-5-フェニルオキサゾール、ポリ-3-ビニル-N-エ
チルカルバゾール等のビニル重合体、 r)特公昭43−19193号公報に記載のポリアセナ
フチレン、ポリインデン、アセナフチレン/スチレン共
重合体等の重合体、 s)特公昭56−13940号公報等に記載のピレン/
ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール/ホルムア
ルデヒド樹脂等の縮合樹脂、 t)特開昭56−90883号、同56−161550
号公報等に記載の各種トリフェニルメタン重合体、 u)米国特許第3397086号、同4666802
号、特開昭51−90827号、同52−655643
号、特開昭64−2061号、同64−4389号等に
記載の無金属或は金属(酸化物)フタロシアニンおよび
ナフタロシアニン、およびその誘導体等がある。本発明
に係わる有機光導電性化合物は、a)〜u)に挙げられ
た化合物に限定されず、他の有機光導電性化合物を用い
ることが出来る。これらの有機光導電性化合物は、所望
により2種類以上を併用することが可能である。
【0034】また本発明においては、光導電層の感度の
向上や所望の波長域に感度を持たせるためなどの目的
で、各種の顔料、染料等を併用することが出来る。これ
らの例としては、 1)米国特許第4436800号、同4439506号
明細書、特開昭47−37543号、同58−1235
41号、同58−192042号、同58−21926
3号、同59−78356号、同60−179746
号、同61−148453号、同61−238063
号、特公昭60−5941号、同60−45664号公
報等に記載のモノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾ顔料、 2)米国特許第3371884号明細書等に記載のペリ
レン系顔料、 3)英国特許第2237680号明細書等に記載のイン
ジゴ、チオインジゴ誘導体、 4)英国特許第2237679号明細書等に記載のキナ
クリドン系顔料、 5)英国特許第2237678号明細書、特開昭59−
184348号、同62−28738号公報等に記載の
多環キノン系顔料、 6)特開昭47−30331号公報等に記載のビスベン
ズイミダゾール系顔料、 7)米国特許第4396610号、同4644082号
明細書等に記載のスクアリウム塩系顔料、 8)特開昭59−53850号、同61−212542
号公報等に記載のアズレニウム塩系顔料。また、増感染
料としては、「電子写真」129 (1973)、「有
機合成化学」24 No.11 1010 (1966)
等に記載の公知の化合物を使用することが出来る。その
例としては、 9)米国特許第3141770号、同4283475号
明細書、特公昭48−25658号、特開昭61−71
965号公報等に記載のピリリウム系染料、 10)Applied Optics Supplement 50 (196
9)、特開昭50−39548号公報等に記載のトリア
リールメタン系染料、 11)米国特許第3597196号明細書等に記載のシ
アニン系染料、 12)特開昭59−164588号、同60−1630
47号、同60−252517号公報等に記載のスチリ
ル系染料等である。これらの増感色素は1種でも、また
2種以上を併用しても良い。
【0035】本発明に係わる光導電層には感度向上等の
ため、更にトリニトロフルオレノン、クロラニル、テト
ラシアノエチレン等の化合物の他、特開昭58−654
39号、同58−102239号、同58−12943
9号、同60−71965号公報等に記載の化合物等を
併用することができる。
【0036】本発明で用いられる結着樹脂は帯電性等を
含む電子写真特性を満足し、アルカリ溶出液による溶解
性を有するものでなければならない。また、第1および
第2の金属導電層を除去する際に使用するエッチング液
に対して耐性を有する必要がある。したがって結着樹脂
としてはアニオン性官能基を有する樹脂が特に使用され
る。形成された光導電層中の結着樹脂におけるアニオン
性モノマーの構成比が高いと樹脂皮膜が脆弱になり、さ
らにイオン電導性が高くなって暗中帯電性等の電子写真
特性が悪化するので、本発明に用いられる結着樹脂はア
ニオン性モノマーに非イオン性モノマーを共重合させて
樹脂組成を適宜調整する。
【0037】アニオン性官能基を有する樹脂中、特にカ
ルボン酸基を有するモノマー含有共重合体およびフェノ
ール樹脂は、電荷保持性が高く有利に使用できる。カル
ボン酸基を有するモノマー含有共重合体としては、スチ
レンとマレイン酸モノエステルとの共重合体、アクリル
酸あるいはメタクリル酸とそれらのアルキルエステル、
アリールエステルまたはアラルキルエステルとの二元以
上の共重合体が好ましい。また、酢酸ビニルとクロトン
酸との共重合体も良い。フェノール樹脂中特に好ましい
ものとしては、 フェノール、o-クレゾール、m-クレ
ゾール、あるいはp-クレゾールとホルムアルデヒドま
たはアセトアルデヒドとを酸性条件下で縮合させたノボ
ラック樹脂を挙げることができる。
【0038】本発明に係わる光導電層に用いられる結着
樹脂の具体例は、スチレン/マレイン酸モノアルキルエ
ステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル
共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エス
テル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重
合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル/アクリル
酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタク
リル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重
合体、酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル
共重合体、安息香酸ビニル/アクリル酸/メタクリル酸
エステル共重合体等のスチレン、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等
と上記カルボン酸含有モノマーとの共重合体や、メタク
リル酸アミド、フェノール性水酸基、スルホン酸基、ス
ルホンアミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有
するモノマーを含有する共重合体、フェノール樹脂、キ
シレン樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は単独で
も、あるいは2種以上を混合して用いても良い。また、
結着樹脂の重量平均分子量は5000〜200000が
好ましい。
【0039】本発明に用いられるインクは光導電層より
も溶出液への溶解性が高いことが望ましい。つまり、同
条件で光導電層の4/5以下の時間、さらに好ましくは
1/2以下の時間で溶出されることが好ましい。
【0040】本発明に係わる光導電層における光導電性
化合物の結着樹脂に対する混合比は、光導電性化合物が
有する光感度等の電子写真特性によって異なるが、トナ
ー現像に必要な帯電性が確保される最低膜厚に結着樹脂
を設定した後、所望の感度および残留電位が得られるよ
うに光導電性化合物との混合比を決定する。本発明に係
わる光導電層においては、光導電性化合物はおおむね結
着樹脂量の1〜100重量%程度の範囲が好ましく、さ
らには5〜40重量%が好適である。
【0041】本発明に係わる光導電層の積層板上への作
製は、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート
法、スプレーコート法、剥離基板からの転写法、浸漬
法、電着法等により行う。塗布液は光導電層を構成する
成分を適当な溶媒に溶解分散して作製する。溶媒として
は、スルーホールを充填しているインクが不溶または難
溶のものを用いることが好ましい。しかしながら、たと
え溶媒がインクを溶解する物であったとしても塗布方
法、乾燥条件により図2(c)記載の層構成を形成する
ことができる。
【0042】光導電性化合物がフタロシアニン等の様に
溶媒に不溶な成分を用いる場合は、分散機により平均粒
径0.4μm以下、より好ましくは0.2μm以下に分
散して用いる。また、塗布液には必要に応じ、光導電性
化合物および結着樹脂のほかに光導電層の膜物性、塗布
液の粘度、分散性等を改良する目的で、可塑剤、界面活
性剤、その他の添加剤を加えることができる。塗布液の
固形分(光導電性化合物および結着樹脂)濃度および使
用する溶媒は塗布方法および乾燥条件等によって適当な
ものを選択する。
【0043】光導電層は、厚いと非回路部の光導電層の
溶出除去においてアルカリ溶出液の劣化を促進するばか
りかサイドエッチングにより回路画像の線が細り、再現
性の良好な画像を得ることができない。また、逆に薄い
と電子写真トナー現像で必要な電荷が帯電できない、ピ
ンホールが生じる等の問題が起こる。本発明に係わる光
導電層は厚さ0.5〜10μmが好ましく、さらには1
〜7μmが好適である。
【0044】本発明のプリント配線板の製造方法におけ
る露光方法としては、キセノンランプ、タングステンラ
ンプ、蛍光灯等を光源として反射画像露光、透明陽画フ
ィルムを通した密着露光や、レーザー光、発光ダイオー
ド等による走査露光が挙げられる。走査露光を行なう場
合は、He−Neレーザー、He−Cdレーザー、アル
ゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、ルビ
ーレーザー、YAGレーザー、窒素レーザー、色素レー
ザー、エキサイマーレーザー、GaAs/GaAlA
s、InGaAsPの様な半導体レーザーや、アレキサ
ンドライトレーザー、銅蒸気レーザー等のレーザー光源
による走査露光、あるいは発光ダイオード、液晶シャッ
タを利用した走査露光(発光ダイオードアレイ、液晶シ
ャッタアレイ等を用いたラインプリンタ型の光源も含
む)によって露光することができる。解像度の点から走
査露光が好ましい。
【0045】光導電層の露光に使用する光源は用いる光
導電性化合物の種類等により異なる。例えばχ型無金属
フタロシアニンを用いると半導体レーザーを使用するこ
とができ、ε型銅フタロシアニン、および500nm前
後に分光吸収を持つアンザンスロン化合物を用いるとア
ルゴンレーザーを使用することができる。
【0046】次に形成させた静電潜像をトナーを用いて
現像する。トナー現像方法としては、乾式現像法(カス
ケード現像、磁気ブラシ現像、パウダクラウド現像)
や、トナー粒子を適当な絶縁性液体中に分散させた湿式
トナーによる現像法を用いることができる。これらのう
ち、液体現像法は乾式現像法に比してトナー粒子を安定
的に小粒径にできるために、より微細なトナー画像を形
成できるので、本発明においては液体現像法を用いるこ
とが好ましい。
【0047】本発明で用いられるトナーは、電子写真印
刷版に使用する湿式トナーを使用することができるが、
後工程である非回路部の光導電層の溶出除去および第1
および第2の金属導電層のエッチング除去に対してレジ
スト性を有したものでなければならない。このために樹
脂成分としては、例えばメタクリル酸、メタクリル酸エ
ステル等から成るアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸
ビニルとエチレンまたは塩化ビニル等との共重合体、塩
化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラ
ールの様なビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、スチ
レンとブタジエン、メタクリル酸エステル等との共重合
物、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびその塩化物、
ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンイソフタレ
ート等のポリエステル樹脂、ポリカプラミドやポリヘキ
サメチレンアジポアミド等のポリアミド樹脂、フェノー
ル樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性ア
ルキッド樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース
等のセルロースエステル誘導体、その他ワックス、蝋等
を含有することが好ましい。また、トナーには現像ある
いは定着等に悪影響を及ぼさない範囲で、色素や電荷制
御剤を含有させることもできる。さらに、その荷電は使
用する光導電性化合物および帯電の際の帯電極性に応じ
て正、負を使い分ける必要がある。
【0048】トナー現像法としては、静電潜像と同じ極
性を有するトナーを用いて露光部を現像する反転現像法
を使用できる。この場合、バイアス電圧をかけることで
非回路部へのトナーの付着が少なく、かつ解像性の高い
トナー画像を形成することができる。形成されたトナー
画像は、例えば加熱定着、圧力定着、溶剤定着等の方法
により定着できる。この様に形成したトナー画像をレジ
ストとして、非回路部光導電層およびインク層をアルカ
リ溶出液により除去して、積層板上にインク層、光導電
層とトナー画像とからなる回路部レジスト画像が形成さ
れる。
【0049】トナー画像が形成されていない部分の光導
電層とインク層を溶出除去するための方法としては、基
本的には溶出液を使用した非画像部溶出型印刷版用の溶
出処理器を使用することができる。本発明で用いられる
溶出液は塩基性化合物を含有する。塩基性化合物として
は、例えばけい酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化
物、リン酸および炭酸アルカリ金属およびアンモニウム
塩等の無機塩基性化合物、エタノールアミン類、エチレ
ンジアミン、プロパンジアミン類、トリエチレンテトラ
ミン、モルホリン等の有機塩基性化合物等を用いること
ができる。上記塩基性化合物は単独または混合物として
使用できる。また、溶出液の溶媒としては水を有利に用
いることができる。
【0050】光導電層、あるいは光導電層とインク層が
溶出されて露出した第1の金属導電層および第2の金属
導電層を取り除くには、前述の「プリント回路技術便覧
−第二版−」((社)日本プリント回路工業会編、19
93年刊行、日刊工業新聞社発行)記載のエッチング装
置等を使用することができる。第1および第2の金属導
電層が銅によって形成されている場合は、塩化第二鉄
液、塩化第二銅液等が使用できる。
【0051】エッチングにより回路部に相当する金属配
線パターンが形成された後、この金属配線パターン上に
はレジスト画像である光導電層およびトナー画像あるい
はこれらとインク層が存在している。また、スルーホー
ル内にはインクが充填されている。これらはそのまま存
在していても良いが回路構成部品、チップ等の接続の際
に不要となる場合が多い。このときは、一般の感光性高
分子を利用したプリント配線板製造時と同様に、アルカ
リ溶出液よりさらにアルカリ度の強い溶液で処理するこ
とによりこれらを除去することができる。これには、メ
チルエチルケトン、メタノール、エタノール、ブタノー
ル、ジオキサンの様な有機溶剤をアルカリ溶液に混合す
ることができ、場合によっては有機溶剤のみを使用す
る。
【0052】
【実施例】本発明の実施例を図2を参照にしながらさら
に具体的に説明する。本発明はその主旨を越えない限
り、下記の実施例に限定されるものではない。
【0053】実施例1スルーホール1の作製とインク23の充填 紙基材エポキシ樹脂板11の両面に銅箔12を張り合わ
せた銅張積層板(松下電工(株)製、200×250×
1.6mm、銅厚18μm)に、0.4mmφと0.6
mmφのスルーホールを50個ずつ開けた後、銅めっき
処理(OPCプロセスM:奥野製薬(株))を施し、ス
ルーホール1内部および銅箔12表面に8μmの銅層1
3を設けた。次いで表1に示した組成を有する紫外光硬
化型インクを用いて、ロールコート法により銅層13の
表面に塗布するとともにスルーホール1内部に充填し、
40℃で紫外光(高圧水銀ランプ100W/cm;セン
特殊光源(株)製)を10分間をあてて、充填インク2
3およびインク層24を硬化させた。この後、銅層13
表面に付着したインク層24を取り除くために、バフ研
磨、水洗を行った。硬化後のインク23の電気伝導度
は、4×10-6S/cmであった。
【0054】
【表1】
【0055】光導電層21の作製 前記インク23を充填した積層板の銅層13表面に表2
に記載した組成の塗液を用いてスプレーコート法により
光導電層21を積層板表面に形成した。90℃で15分
間熱風乾燥させたところ、光導電層21の膜厚は平均
5.6μmであった。次に川口電機(株)製静電場測定
器SP−428で静電特性を測定した。+5.3kVの
コロナ電圧を印加したところ、 初期電位V0(帯電時の
表面電位)+280V、電荷保持率CR(暗中10秒間
の表面電位保持率)は97.5%、感度E1/2(2lx
のタングステン光を当てた後、 表面電位が半分になる
までの露光量)2.96lx・sec.、 残留電位Vr
(露光7秒後の表面電位)+8.0Vと良好な静電特性
を示した。
【0056】
【表2】
【0057】トナー画像22の形成 上記光導電層21の表面を暗中で接触帯電方式により+
250Vに帯電した後、半導体レーザー(波長780n
m)を用いたフラットベッドプリンターで線幅約40μ
mの回路部以外の部分を露光し、静電潜像を得た。この
後、液体トナーとして三菱OPCプリンティングシステ
ム用正電荷トナー(三菱製紙(株)製、「ODP−T
W」)を用いて、+120Vのバイアス電圧印加のもと
で反転現像法を行った後、70℃で5分間乾燥してトナ
ー画像22を形成した。得られたトナー画像22は線幅
40±3μm、厚さ約2μmで、途中画像の欠落等は確
認されなかった。また、スルーホール1に充填したイン
ク23の上のトナー画像22にもピンホール等の欠陥は
見られなかった。
【0058】アルカリ溶出および金属導電層12、13
のエッチング 上記トナー画像22を形成した後、35℃に加熱した2
%炭酸ナトリウム溶液を、スプレー圧2.0kg/cm
2で40秒間スプレーした後、 水道水で洗浄し、トナー
画像22で被覆されていない部分の光導電層21を溶出
除去した。次に、45℃に加熱した塩化第二鉄液(サン
ハヤト(株)製)を60秒間スプレー(スプレー圧3.
0kg/cm2)し、露出した銅層13および銅箔12
を除去した。さらに、30℃に加熱した5.0%の水酸
化ナトリウム溶液を5分間スプレー(スプレー圧2.0
kg/cm2)し、 レジストとして使用した光導電層2
1、トナー画像22、インク23を除去した。得られた
金属配線パターン(線幅40μm)は約3μm程度のサ
イドエッチングはあったものの、途中ピンホール、断線
等の欠陥は確認されなかった。また、スルーホールの断
面を顕微鏡で観察したところ、内壁の銅は完全に保護さ
れていた。
【0059】比較例1スルーホールの作製と光導電層の作製 実施例1と同様の方法で、両面銅張積層板に0.4mm
φ、0.6mmφのスルーホールを形成し、銅めっき処
理して銅層を形成した後、これを表3の組成を有する塗
液に浸漬し、90℃で20分間熱風乾燥して、銅層の表
面に光導電層を作製した。得られた光導電層は銅層への
接着性は良好で、膜厚は5.5±3.5μmであった。
この光導電層の静電特性は、 実施例1と同じ測定条件
で、V0−280V、CR 97.0%、E1/2 3.1
2lx・sec.、Vr −10Vと、良好であった。
顕微鏡で観察したところ、0.6mmφのスルーホール
1には光導電層が付着していたが、一部の0.4mmφ
のスルーホールにはホールの中央部に帯状の塗布不良部
が見られた。
【0060】
【表3】
【0061】トナー画像の作製 上記光導電層の表面を暗中でコロナ帯電方式により−2
50Vに帯電した後、半導体レーザー(波長780n
m)を用いたフラットベッドプリンターで線幅約40μ
mの回路部以外の部分を露光し、静電潜像を得た。この
後、液体トナーとして正電荷トナー(三菱製紙(株)
製、 「LOM−EDIII」を用い、正現像法により回路
部に相当するトナー画像を作製した。得られたトナー画
像は線幅40±3μm、厚さ約2μmであった。スルー
ホール内部を顕微鏡で観察したところ、0.6mmφの
スルーホールには内壁に満遍なくトナーが付着していた
が、0.4mmφのスルーホールでは、光導電層の作製
が行われていなかった部分へのトナーの付着が確認され
なかった。
【0062】アルカリ溶出および金属導電層のエッチン
上記トナー画像を形成した後、実施例1と同様の方法で
処理し、回路部以外の光導電層および銅層を除去した。
さらに、30℃に加熱した3.0%の水酸化ナトリウム
溶液を3分間スプレー(スプレー圧2.0kg/c
2)し、 レジストとして使用した光導電層とトナー画
像を除去した。得られた金属配線パターン(線幅40μ
m)は約3μm程度のサイドエッチングがあったほかは
欠陥は確認されなかった。また、スルーホールの断面を
顕微鏡で観察したところ、トナー画像が形成されていな
かったスルーホールの銅がエッチングされていた(0.
6mmφ;0個、0.4mmφ;21個)。
【0063】実施例2スルーホール1の作製とインク23の充填 実施例1と同様にして両面銅張積層板にスルーホールを
開け、銅めっき処理を施した後、表4に示した組成を有
するインク23をロールコート法により塗布し、90℃
で20分間乾燥させた。得られたインク層24の膜厚は
2.0μmであった。また、スルーホール1内部にもイ
ンク23は充填されていた。乾燥後のこれらのインクの
電気伝導度は、2×10-7S/cmであった。
【0064】
【表4】
【0065】光導電層21の作製 前記インク層24の表面に表2に記載した組成の塗液を
用いてスプレーコート法により光導電層21を形成し
た。90℃で15分間熱風乾燥させたところ、光導電層
21の膜厚は平均5.6μmであった。次に川口電機
(株)製静電場測定器SP−428で静電特性を測定し
た。+5.3kVのコロナ電圧を印加したところ、V0
+280V、CR 97.5%、E1/2 2.96l
x・sec.、Vr +8.0Vと良好な静電特性を示
した。
【0066】トナー画像22の形成 上記光導電層21の表面を暗中で接触帯電方式により+
250Vに帯電した後、半導体レーザー(波長780n
m)を用いたフラットベッドプリンターで線幅約40μ
mの回路部分を露光し、静電潜像を得た。この後、液体
トナーとして三菱OPCプリンティングシステム用正電
荷トナー(三菱製紙(株)製、「ODP−TW」)を用
いて、+120Vのバイアス電圧印加のもとで反転現像
法を行った後、70℃で5分間乾燥してトナー画像22
を形成した。得られたトナー画像22は線幅40±3μ
m、厚さ約2μmで、途中画像の欠落等は確認されなか
った。また、スルーホール1上のトナー画像22にもピ
ンホール等の欠陥は見られなかった。
【0067】アルカリ溶出および金属導電層12、13
のエッチング 上記トナー画像22を形成した後、35℃に加熱した2
%炭酸ナトリウム溶液を、スプレー圧2.0kg/cm
2で40秒間スプレーした後、 水道水で洗浄し、トナー
画像22で被覆されていない部分の光導電層21および
インク層24を溶出除去した。次に、45℃に加熱した
塩化第二鉄液(サンハヤト(株)製)を60秒間スプレ
ー(スプレー圧3.0kg/cm2)し、 露出した銅層
13および銅箔12を除去した。さらに、30℃に加熱
した5.0%の水酸化ナトリウム溶液を5分間スプレー
(スプレー圧2.0kg/cm2)し、 エッチングレジ
ストとして使用した光導電層21、トナー画像22、イ
ンク23およびインク層24を除去した。得られた金属
配線パターン(線幅40μm)は約4μm程度のサイド
エッチングはあったものの、途中ピンホール、断線等の
欠陥は確認されなかった。また、スルーホールの断面を
顕微鏡で観察したところ、内壁の銅は完全に保護されて
いた。
【0068】実施例3スルーホール1の作製とインク23の充填 実施例1と同様の方法で銅張積層板にスルーホールを開
け、銅めっき処理を施したあと、表5に示した組成を有
するインク23を用いて、ロールコート法により塗布
し、70℃で20分間熱風乾燥した。形成されたインク
層24の厚さは1.5μmであった。スルーホール1内
部にもインク23は充填されていた。また、乾燥後のこ
れらインクの電気伝導度は、1×10-6S/cmであっ
た。
【0069】
【表5】
【0070】光導電層21の作製 インク23を充填したスルーホール1上およびインク層
24の表面に表2に記載した組成の塗液を用いてロール
コート法により光導電層21を形成した。90℃で15
分間熱風乾燥させたところ、光導電層21の膜厚は平均
5.0μmであった。次に川口電機(株)製静電場測定
器SP−428で静電特性を測定した。+5.3kVの
コロナ電圧を印加したところ、V0 +280V、 CR
97.5%、E1/2 2.96lx・sec.、Vr
+8.0Vと良好な静電特性を示した。
【0071】トナー画像22の形成 上記光導電層21の表面を暗中で接触帯電方式により+
280Vに帯電した後、半導体レーザー(波長780n
m)を用いたフラットベッドプリンターで線幅約40μ
mの回路部分を露光し、静電潜像を得た。この後、実施
例1と同様の方法で反転現像法を行った後、70℃で5
分間乾燥してトナー画像22を形成した。得られたトナ
ー画像22は線幅40±2.5μm、厚さ約2μmで、
途中画像の欠落等は確認されなかった。また、スルーホ
ール1上のトナー画像22にもピンホール等の欠陥は見
られなかった。
【0072】アルカリ溶出および金属導電層12、13
のエッチング 上記トナー画像を形成した後、実施例1と同様の方法で
処理し、トナー画像22で被覆されていない部分の光導
電層21、銅箔12および13を除去し、さらに残存す
るトナー画像22、光導電層21、インク23およびイ
ンク層24を剥離した。得られた金属配線パターン(線
幅40μm)は約3μm程度のサイドエッチングはあっ
たものの、途中ピンホール、断線等の欠陥は確認されな
かった。また、スルーホール1の断面を顕微鏡で観察し
たところ、内壁の銅は完全に保護されていた。
【0073】実施例4スルーホール1の作製とインク23の充填 実施例1と同様にして銅張積層板にスルーホール1を開
け、金属めっき処理を行った後、表6に示した組成を有
するインク23を、ロールコート法により塗布し、80
℃で20分間熱風乾燥した。形成されたインク層24の
膜厚は2.0μmであった。またスルーホール1内部に
もインク23は充填されていた。これら乾燥後のインク
の電気伝導度は9×10-5S/cmであった。
【0074】
【表6】
【0075】光導電層21の作製 インク23を充填したスルーホール1上およびインク層
24の表面に表2に記載した組成の塗液を用いてロール
コート法により光導電層21を形成した。90℃で15
分間熱風乾燥させたところ、光導電層21の膜厚は平均
5.0μmであった。次に川口電機(株)製静電場測定
器SP−428で静電特性を測定した。+5.3kVの
コロナ電圧を印加したところ、 V0 +280V、CR
97.5%、E1/2 2.96lx・sec.、Vr
+8.0Vと良好な静電特性を示した。
【0076】トナー画像22の形成 上記光導電層21の表面を暗中で接触帯電方式により+
280Vに帯電した後、半導体レーザー(波長780n
m)を用いたフラットベッドプリンターで線幅約40μ
mの回路部分を露光し、静電潜像を得た。この後、実施
例1と同様の方法で反転現像法を行った後、70℃で5
分間乾燥してトナー画像22を形成した。得られたトナ
ー画像22は線幅40±2.5μm、厚さ約2μmで、
途中画像の欠落等は確認されなかった。また、スルーホ
ール1上のトナー画像22にもピンホール等の欠陥は見
られなかった。
【0077】アルカリ溶出および金属導電層12、13
のエッチング 上記トナー画像を形成した後、実施例1と同様の方法で
処理し、トナー画像22で被覆されていない部分の光導
電層21、銅箔12および13を除去し、さらに残存す
るトナー画像22、光導電層21、インク23およびイ
ンク層24を剥離した。得られた金属配線パターン(線
幅40μm)は約3μm程度のサイドエッチングはあっ
たものの、途中ピンホール、断線等の欠陥は確認されな
かった。また、スルーホール1の断面を顕微鏡で観察し
たところ、内壁の銅は完全に保護されていた。
【0078】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明のプリント
配線板の製造方法によって、電子写真感光体をレジスト
材料とし、かつスルーホールの保護をアルカリ可溶型の
インク、好ましくはアルカリ可溶型かつ10-9S/cm
以上の電気伝導度を有するインクを用いて行うことで、
容易にスルーホール部の金属導電層の保護ができるとと
もに、高い解像性を有するレジスト画像を得ることがで
き、その結果高密度のプリント配線板を製造できる。
【0079】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の電子写真法を用いたプリント配線板の製
造方法
【図2】本発明のプリント配線板の製造方法
【符号の説明】
1 スルーホール 11 絶縁性基板 12 第1の金属導電層 13 第2の金属導電層(めっき層) 21 光導電層 22 トナー層 23 インク 24 インク層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 9/12 15/22 103 Z H05K 1/02 T 3/06 F H G03G 9/12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板の両面に第1の金属導電層を
    設けた積層板にスルーホールを開け、金属めっき処理を
    行ってスルーホール内部および積層板表面に第2の金属
    導電層を設けた後、第2の金属導電層上に光導電層を形
    成し、次いで電子写真反転現像法により回路部に相当す
    るトナー画像を形成し、該トナー画像部以外の光導電層
    を溶出除去してトナー画像、光導電層からなるエッチン
    グレジストを形成した後、露出した第2の金属導電層お
    よび第1の金属導電層をエッチング除去し、さらに場合
    に応じて残存するエッチングレジストを除去するプリン
    ト配線板の製造方法において、光導電層を設けるに先立
    って少なくともスルーホール内部をアルカリ可溶型のイ
    ンクで充填することを特徴とするプリント配線板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 インクが10-9S/cm以上の電気伝導
    度を有する請求項1記載のプリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 インクが光導電層よりも溶出液に対する
    溶解性が高い請求項1または2記載のプリント配線板の
    製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999052335A1 (en) * 1998-04-06 1999-10-14 Mitsubishi Paper Mills Limited Method and apparatus for manufacturing printed wiring board
US7670742B2 (en) 2005-03-15 2010-03-02 Ricoh Company, Ltd. Recording material, toner, liquid developer and image forming method using the same

Cited By (3)

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WO1999052335A1 (en) * 1998-04-06 1999-10-14 Mitsubishi Paper Mills Limited Method and apparatus for manufacturing printed wiring board
US6444379B1 (en) 1998-04-06 2002-09-03 Mitsubishi Paper Mills Limited Method and apparatus for manufacturing printed wiring board
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