JPH08211639A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法

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JPH08211639A
JPH08211639A JP1823395A JP1823395A JPH08211639A JP H08211639 A JPH08211639 A JP H08211639A JP 1823395 A JP1823395 A JP 1823395A JP 1823395 A JP1823395 A JP 1823395A JP H08211639 A JPH08211639 A JP H08211639A
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JP
Japan
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photoconductive
photoconductive layer
layer
resin
toner image
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JP1823395A
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Wakana Inoue
和佳奈 井上
Kenji Hyodo
建二 兵頭
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い解像性を有するレジスト画像を形成する
ことで、高品位のプリント配線板を製造する方法を提供
する。 【構成】 絶縁性基板に導電層を設けた積層板の導電層
上に光導電層を設け、更に該光導電層上に電子写真法に
よりトナー画像を形成し、次いでトナー画像部以外の光
導電層を溶解除去した後、光導電層除去部導電層をエッ
チング除去し、さらに場合に応じて残存する光導電層お
よびトナー画像を除去するプリント配線板の製造方法に
おいて、該光導電層が少なくとも、カルバゾール基含有
単量体およびフタロシアニン基含有単量体から選ばれる
少なくとも一種の単量体[I]と酸性基含有単量体[I
I]を重合成分として含む光導電性樹脂を含有し、該光
導電性樹脂中[I]の含有量が10〜90重量%、[I
I]の含有量が10〜40重量%であり、特にトナー画
像を反転現像法により作製し、また光導電層を電着法に
より形成するプリント配線板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法を利用した
プリント配線板の製造方法に関し、さらに詳しくは絶縁
性基板に導電層を設けた積層板の導電層上に光導電層を
設けたあと、電子写真法によりレジスト画像を形成して
得られるプリント配線板の製造方法に関し、光学感度の
高い光導電層を安定に形成することによって、解像度の
高い回路を有するプリント配線板を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】サブトラクティブ法によるプリント配線
板の製造方法では、絶縁性基板上に導電層を設けた積層
板上に回路部に相当するレジスト画像を作製し、非回路
部の導電層をエッチング除去する。レジスト材料には、
印刷法で用いられるレジストインキ、写真法で用いられ
る感光性高分子を用いた液状レジスト、ドライフィルム
レジスト、電着レジスト、および電子写真感光体等があ
る。
【0003】電子写真感光体を利用したプリント配線板
の製造方法は、西独特許第1117391号、同第25
26720号、同第3210577号、特開昭52−2
437号、同57−48736号、同59−16846
2号公報等に提案されており、まず積層板に光導電層を
形成し、電子写真法で回路部に相当するトナー画像を作
製した後、トナー画像部以外の光導電層を溶出除去し、
残存するトナー画像および光導電層で被覆されていない
導電層をエッチング除去する。
【0004】現在、プリント配線板の高密度化、多層化
が進む中で、電子写真感光体は、高い感度を有すること
から、ファインパターンの形成が可能である。また、特
開平6−112627号公報記載のように、多層構造を
有するプリント配線板で層間接続用のスルーホールがあ
る場合、スルーホール内部の導電層をエッチング工程に
おいて保護することが、従来の感光性高分子を用いたレ
ジスト画像形成より容易である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光導電層は主に光導電
性を発現する光導電性化合物と帯電性、製膜性等の性質
を有する結着樹脂とからなり、これらを適当な溶媒に溶
解または分散させた塗布液を用いて、スプレー法、スピ
ンコート法、浸漬法、電着法、転写法等で積層板上に作
製する。ところが一般に光導電性化合物は結着樹脂含有
溶液に不溶(難溶)であるため、長期間の保存で塗布液
の分散性が悪くなって得られた光導電層が不均一とな
り、その帯電性、光導電性、製膜性等に悪影響を及ぼす
ことがあった。
【0006】光導電層の塗布方法の中で、電着法は積層
板の凹凸への追従性が良好で、導電層への接着性も良
く、さらに主溶媒が水であることから環境問題にも対応
した塗装方法である。しかしながら、この主溶媒である
水に対して特に光導電性化合物は分散しづらく、長期間
の保存で沈降することがあった。このため電着法で形成
した光導電層の光導電性化合物と結着樹脂の含有比が経
時的に変化してしまい、補充液の調製が困難になった
り、光導電層の各種特性が変化して、製品の品質に悪影
響が出ることがあった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、絶縁性基板に導電層を設けた積層板の導電層上
に光導電層を設け、更に該光導電層上に電子写真法によ
りトナー画像を形成し、次いでトナー画像部以外の光導
電層を溶解除去した後、光導電層除去部導電層をエッチ
ング除去し、さらに場合に応じて残存する光導電層およ
びトナー画像を除去するプリント配線板の製造方法にお
いて、該光導電層が少なくとも、カルバゾール基含有単
量体およびフタロシアニン基含有単量体から選ばれる少
なくとも一種の単量体[I]とアニオン性官能基含有単
量体[II]を重合成分として含む光導電性樹脂を含有
し、該光導電性樹脂中[I]の含有量が10〜90重量
%、[II]の含有量が10〜40重量%であることで、
上記問題を解決できることを見い出した。
【0008】本発明では、電子写真法によりレジスト画
像を形成することで、ファインパターンを有するレジス
ト画像を容易に作製することができる。また、特にトナ
ー現像法を反転現像法で行うことで、スルーホールを有
するプリント配線板を製造する際に、容易にスルーホー
ル内部の導電層を保護することができて、欠陥のないプ
リント配線板を製造することができる。
【0009】本発明では、光導電層が、光導電性と製膜
性を有するカルバゾール基含有単量体およびフタロシア
ニン基含有単量体から選ばれる少なくとも一種の単量体
とアニオン性官能基含有単量体を重合成分として含む光
導電性樹脂を含有してなる。したがって、光導電性、製
膜性、帯電性等の性質を光導電性樹脂のみで保持するこ
とができる。また、本発明に係わる光導電性樹脂は、溶
媒への溶解性・分散性が良好なので、長期間の保存で沈
降等の分散の悪化が起こらず、安定な性質を有する光導
電層を形成することができる。
【0010】特に、光導電層を電着法により作製する場
合においても、光導電性樹脂がアニオン性官能基含有単
量体を重合成分として含んでいることから、中和をすれ
ば水を主溶媒とする溶媒に溶解させることができ、塗布
液および光導電層の成分が経時的に変化するようなこと
がなく、連続塗布における補充塗布液の調整も容易であ
る。
【0011】以下、本発明を詳説する。本発明のプリン
ト配線板の製造方法では、絶縁性基板に導電層を設けた
積層板の導電層上に光導電層を形成する。次に、この光
導電層上を一様に帯電した後、露光により静電潜像を形
成する。この静電潜像をトナー現像を行って顕像化する
ことで、回路部に相当するトナー画像を作製する。この
トナー画像で被覆されなかった光導電層を溶出液により
除去し、次いで露出した導電層をエッチング除去し、さ
らに場合に応じて残存する光導電層とトナー画像を剥離
することでプリント配線板を製造する。
【0012】本発明に係わる光導電層は、少なくとも光
導電性を発現するためのカルバゾール基含有単量体およ
びフタロシアニン基含有単量体から選ばれる少なくとも
一種の単量体[I]と、電着性(イオン性)、アルカリ
可溶性を発現するためのアニオン性官能基含有単量体
[II]を重合成分として含む光導電性樹脂を含有する。
【0013】本発明に係わる光導電性樹脂中の単量体
[I]であるカルバゾール基含有単量体としては、例え
ばビニルカルバゾール、3−ビニル−9−エチルカルバ
ゾール、4−ニトロ−9−ビニルカルバゾール、3−ブ
ロモ−9−ビニルカルバゾール、4−ブロモ−9−ビニ
ルカルバゾール、3−ヨード−9−ビニルカルバゾー
ル、3−ニトロ−9−ビニルカルバゾール、3−アミノ
−9−ビニルカルバゾール、3−メチルアミノ−9−ビ
ニルカルバゾール、3−ジメチルアミノ−9−ビニルカ
ルバゾール、3−クロロ−9−ビニルカルバゾール、
3,6−ジクロロ−9−ビニルカルバゾール、3,6−
ジブロム−9−ビニルカルバゾール、3−ヨード−9−
ビニルカルバゾール、3,6−ジヨード−9−ビニルカ
ルバゾール、3−ベンジリデンアミノ−9−ビニルカル
バゾール、9−プロペニルカルバゾール、9−アリルカ
ルバゾールの他、特開昭49−60739号公報に記載
のものを使用することができる。
【0014】本発明に係わる光導電性樹脂中の単量体
[I]であるフタロシアニン基含有単量体としては、例
えばPc−(COO−L−OCOCR=CH2n(但
し、Pcはフタロシアニン残基、Lはアルキレン基、R
は水素またはアルキレン基、nは1以上の整数)が挙げ
られる。これらフタロシアニン基含有単量体は、特開昭
60−178672号、同60−184083、同62
−50311号、同62−53990号、同63−96
868号等に例が記載されている。
【0015】上記単量体[I]の光導電性樹脂における
含有量は、10〜90重量%である。単量体[I]の含
有量が10重量%未満では、画像形成に必要な光導電性
が得られず、また90重量%を超えると、膜形成性、帯
電性、溶出液への溶解性等の性質が低下する。
【0016】本発明に係わる光導電性樹脂中の単量体
[II]としては、例えばカルボン酸基、酸アミド基、ア
ミド基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホン
イミド基、スルホンアミド基、ホスホン酸基等を有する
単量体が挙げられる。このうち、カルボン酸基およびフ
ェノール性水酸基を有する単量体を用いた光導電性樹脂
は、電荷保持性が高く有利に使用することができる。カ
ルボン酸基含有単量体として、マレイン酸モノエステ
ル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、安息香
酸、イタコン酸、フマル酸等を使用することができる。
フェノール性水酸基を有する単量体としては、フェノー
ル、ビニルフェノール等が挙げられる。
【0017】単量体[II]の光導電性樹脂中の含有量は
10〜40重量%である。単量体[II]の含有量が10
重量%未満では、導電層への接着性や溶出液への溶解性
が低下する。また、単量体[II]の含有量が40重量%
を超えると、帯電性等の電子写真特性が低下し、樹脂被
膜も脆弱になる。
【0018】本発明に係わる光導電性樹脂は、上記単量
体[I][II]の2成分の他に第3成分として、光導電
層の製膜性、帯電性等を調整するためにビニル重合可能
な単量体を含有しても構わない。このビニル重合可能な
単量体としては、例えばスチレン、α−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシス
チレン、p−メトキシスチレン、m−ジメチルアミノス
チレン、p−ジメチルアミノスチレン等のスチレンおよ
びその誘導体、ビニルトルエン、アクリロニトリル、ア
クリロイルモルホリン、塩化ビニル、蟻酸ビニル、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル、n−酪酸ビニル、カプロ
ン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラ
ウリン酸ビニル、安息香酸ビニル、パルミチン酸ビニ
ル、ステアリン酸ビニル等の有機酸ビニルエステル、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブ
チル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アク
リル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、
(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シ
クロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
2−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸2,4−ジニトロフェニ
ル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル
酸エステル、ビニルピロリドン、無水マレイン酸等が挙
げられる。
【0019】本発明に係わる光導電性樹脂の重量平均分
子量は、5000〜200000が好ましく、より好ま
しくは10000〜100000である。重量平均分子
量が5000未満であると導電層上に設けた光導電層の
機械的強度が劣り、また200000を超えると、トナ
ー画像部以外の光導電層の溶出液への溶出性が低下す
る。
【0020】本発明に係わる光導電層には、光導電性樹
脂の他に、光導電層の感度向上や所望の波長域に感度を
持たせるためなどの目的で、各種の顔料、染料等を用い
ることができる。これらの例としては、アゾ顔料、ペリ
レン系顔料、インジゴ誘導体、キナクリドン系顔料、多
環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、スク
アリウム塩系顔料、アズレニウム塩系顔料、「電子写
真」129(1973)、「有機合成化学」24No.
11 1010(1966)等に記載されているピリリ
ウム系染料、トリアリールメタン系染料、シアニン系染
料、スチリル系染料等が挙げられる。これらは、1種で
も、また2種以上を併用しても良い。
【0021】上記の他、光導電層の感度向上のために、
トリニトロフルオレノン、クロラニル、テトラシアノエ
チレン等の化合物の他、特開昭58−65439号、同
58−102239号、同58−129439号、同6
0−71965号公報に記載の化合物等を併用すること
ができる。
【0022】本発明に係わる絶縁性基板に金属導電層を
設けた積層板としては、紙基材またはガラス基材にエポ
キシ樹脂またはフェノール樹脂を含浸させたもの、ポリ
エステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶縁性基板
に銅、銀、アルミ等の導電層を張り合わせたものを使用
できる。これら積層板としては、「プリント回路技術便
覧−第二版−」((社)プリント回路学会編、1993
年発行、日刊工業新聞社発刊)記載のものを使用するこ
とができる。
【0023】本発明のプリント配線板の製造方法におい
て、所望のプリント配線板が2層以上の構造を有する多
層配線板である場合には、層間をスルーホールで連結す
ることがある。スルーホールは、絶縁性基板の両面に導
電層を形成した積層板に穴を開けた後、金属めっき処理
を行って穴内部を含む積層板表面に金属めっき層を形成
することで得られる。金属が銅の場合には、「表面実装
技術」(1993年6月号、日刊工業新聞社発刊)記載
の無電解めっき工程、無電解めっき−電解めっき工程、
ダイレクトプレイティング(直接電解めっき)工程等を
使用することができる。
【0024】本発明に係わる光導電層は、積層板の導電
層表面にバーコート法、スプレーコート法、ロールコー
ト法、浸漬法、電着法等により設けることができる。塗
布液は、光導電性樹脂を適当な溶媒に分散または溶解し
て作製する。塗布液には必要に応じて、光導電層の膜物
性、塗布液の粘度、分散性等を改良する目的で、可塑
剤、界面活性剤、その他の添加剤を加えることができ
る。塗布液中の光導電性樹脂濃度および使用する溶媒は
塗布方法および乾燥条件等によって適当なものを選択す
る。
【0025】上記の光導電層形成方法の中で、電着法は
導電層の凹凸への追従性に優れ、また均一な光導電層を
得やすいことから、優位に用いることができる。電着法
により光導電層を形成する場合には、光導電性樹脂を水
を主溶媒とする塗布液中に分散、より好ましくは溶解さ
せておく。そのため、光導電性樹脂中のアニオン性官能
基を有機もしくは無機の塩基性化合物で中和しておくこ
とが好ましい。無機の塩基性化合物としては、例えば炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ア
ンモニア等が、有機の塩基性化合物としては、ジメチル
アミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、エタノ
ールアミン等を用いることができる。
【0026】電着法の塗布液は主溶媒は水であるが、水
の代わりに有機溶媒を使用することができるほか、水と
有機溶媒の混合溶媒を用いることも可能である。また電
着法では、光導電層を形成する積層板と対極である適当
な金属板を塗布液に浸漬して、この間に適当な直流電流
を流すことにより、光導電層が形成される。得られた光
導電層はそのままでは多孔性であるが、熱乾燥させるこ
とで孔が塞がり、均一な層となる。
【0027】スルーホールを有するプリント配線板を製
造する場合には、穴開けおよび金属めっき処理を施した
積層板の金属めっき層上に光導電層を形成する。このと
き、穴内部の金属めっき層には光導電層が形成されなく
ても良い。
【0028】光導電層は厚いと非回路部の光導電層を溶
出除去するときに、溶出液の劣化を促進するばかりか、
サイドエッチングにより回路画像の線が細り、再現性の
良好な画像を得ることができない。また、逆に薄いと電
子写真法で必要な電荷を十分に帯電することができな
い。したがって、光導電層の厚さは0.5μm〜20μ
mが好ましく、さらには1〜10μmが好適である。
【0029】本発明に係わる帯電方法としてはコロナ帯
電方法、接触帯電方法等を用いることができる。
【0030】本発明に係わるトナー画像を形成する際の
帯電後の露光方法としては、キセノンランプ、タングス
テンランプ、蛍光灯、水銀ランプを光源とした反射画像
露光、透明陽画フィルムを通した密着露光、レーザー
光、発光ダイオード等による走査露光が挙げられる。
【0031】形成された静電潜像はトナー現像により顕
像化され、回路部に相当するトナー画像が形成される。
トナー現像方法としては、乾式現像法(カスケード現
像、磁気ブラシ現像、パウダクラウド現像)や、トナー
成分を適当な絶縁性液体に分散させた湿式トナーによる
湿式現像法を用いることができる。これらのうち、湿式
現像法は乾式現像法と比較して、トナー成分を安定的に
小粒径にできるために、より微細なトナー画像を形成す
ることが可能である。
【0032】本発明で用いられるトナーは、電子写真印
刷版に使用する湿式トナーを使用することができるが、
後工程である非回路部の光導電層の溶出除去および金属
導電層のエッチング除去に対してレジスト性を有したも
のでなければならない。このためにトナーの樹脂成分と
しては、例えばメタクリル酸、メタクリル酸エステル等
から成るアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニルと
エチレンまたは塩化ビニル等との共重合体、塩化ビニル
樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラールの様
なビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、スチレンとブ
タジエン、メタクリル酸エステル等との共重合物、ポリ
エチレン、ポリプロピレンおよびその塩化物、ポリエチ
レンテレフタレートやポリエチレンイソフタレート等の
ポリエステル樹脂、ポリカプラミドやポリヘキサメチレ
ンアジポアミド等のポリアミド樹脂、フェノール樹脂、
キシレン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル変性アルキッド
樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等のセル
ロースエステル誘導体、その他ワックス、蝋等を含有す
ることが好ましい。また、トナーには現像あるいは定着
等に悪影響を及ぼさない範囲で、色素や電荷制御剤を含
有させることもできる。さらに、その荷電は帯電の際の
帯電極性に応じて正、負を使い分ける必要がある。
【0033】現像法としては、静電潜像と反対の極性の
荷電を有するトナーを用いて非露光部を現像する正現像
法、静電潜像と同じ極性を有するトナーを用いて適当な
バイアス電圧の印加の下で露光部を現像する反転現像法
とがある。形成されたトナー画像は、例えば加熱定着、
圧力定着、溶剤定着等の方法により定着できる。この様
に形成したトナー画像をレジストとして、回路部光導電
層を溶出液により除去して、光導電層とトナー画像とか
らなる回路部レジスト画像が形成される。
【0034】トナー画像が形成されていない部分の光導
電層を溶出除去するための方法としては、基本的には感
光性樹脂を用いたプリント配線板製造に用いられている
溶出機および液を使用することができる。本発明で用い
られる溶出液は塩基性化合物を含有する。塩基性化合物
としては、例えばけい酸アルカリ金属塩、アルカリ金属
水酸化物、リン酸および炭酸アルカリ金属およびアンモ
ニウム塩等の無機塩基性化合物、エタノールアミン類、
エチレンジアミン、プロパンジアミン類、トリエチレン
テトラミン、モルホリン等の有機塩基性化合物等を用い
ることができる。上記塩基性化合物は単独または混合物
として使用できる。また、溶出液の溶媒としては水を有
利に用いることができる。
【0035】光導電層が溶出されて露出した導電層また
は、金属めっき層および導電層を取り除くには、前述の
「プリント回路技術便覧−第二版−」((社)日本プリ
ント回路工業会編、1993年刊行、日刊工業新聞社発
行)記載のエッチング装置等を使用することができる。
これら導電層が銅によって形成されている場合は、塩化
第二鉄液、塩化第二銅液等が使用できる。
【0036】エッチングにより回路部に相当する金属回
路が形成された後、この金属回路上にはレジスト画像で
ある光導電層およびトナー画像が存在している。これら
はそのまま存在していても良いが回路構成部品、チップ
等の接続の際に不要となる場合が多い。このときは、一
般の感光性樹脂を利用したプリント配線板製造時と同様
に、アルカリ溶出液よりさらにアルカリ度の強い溶液で
処理することによりこれらを除去することができる。こ
れには、メチルエチルケトン、メタノール、エタノー
ル、ブタノール、ジオキサンのような有機溶剤をアルカ
リ溶液に混合することができ、場合によっては有機溶剤
のみを使用する。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はその主旨を超えない限り、下記の実
施例に限定されるものではない。なお表中の[I]と
は、本発明における単量体[I]、[II]とは本発明に
おける単量体[II]である。
【0038】実施例1光導電性樹脂Aの合成 9−ビニルカルバゾール50重量部、アクリル酸20重
量部、メタクリル酸n−ブチル30重量部およびアゾビ
スイソブチロニトリル(AIBN)2重量部からなる混
合液を窒素ガス雰囲気下において80℃に保持したブチ
ルセロソルブ溶液90重量部中に1時間かけて滴下した
後、3時間加熱した。これにAIBN0.5重量部、ブ
チルセロソルブ10重量部を滴下し、さらに2時間加熱
して、光導電性樹脂Aの溶液を得た。得られた光導電性
樹脂Aの重量平均分子量は1.5万であった。
【0039】光導電層の形成 先に作製した光導電性樹脂Aの溶液50重量部にトリエ
チルアミン3重量部を加えて中和し、樹脂濃度が10重
量%になるように、イオン交換水を添加して、電着浴と
した。ガラス基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(三菱瓦
斯化学(株)製、150×250×0.8mm、銅厚1
8μm)に、0.5mmφのスルーホールを200個開
けた後、銅めっき処理(奥野製薬(株)、OPCシステ
ムM)を施して、厚さ8μmの銅めっき層をスルーホー
ル内を含む銅張積層板の表面に形成した。この積層板を
陽極として、電着浴中に浸漬し、その両側に10cm離
して積層板と同面積のステンレス板(厚さ0.5mm)
を陰極として設置し、25℃で0.1A/dm2の直流
電流を印加して、 電着法により光導電層を形成した。
印加後の積層板を120℃で20分間熱風乾燥したとこ
ろ、積層板のスルーホール内部を含む銅めっき層上に厚
さ約4.5μmの平滑な光導電層が得られた。
【0040】光導電層の評価 形成された光導電層は銅めっき層への密着性が良好で、
銅めっき層上の凹凸部も完全に被覆されていた。また、
スルーホール内部を顕微鏡で観察したところ、ピンホー
ル等の欠陥は確認されなかった。この光導電層にコロナ
電圧5.3kVを印加したところ、初期電位V0(帯電
時の表面電位) 250V、 電荷保持率CR(暗中1
0秒間の表面電位保持率) 93%であった。また高圧
水銀ランプを用いて、2mJ/cm2のエネルギーで露
光したところ、 10秒後の表面電位Vrは15Vであ
り、 電子写真法による画像形成が可能な光導電性を有
していることが確認された。
【0041】トナー画像の形成 スルーホール内部を含まない光導電層表面を、ロール帯
電法により暗中で+250Vに一様に帯電させた後、回
路部に相当する部分を露光し、静電潜像を作製した。こ
の潜像を正帯電湿式トナー(三菱製紙(株)、OPCプ
リンティングシステム用トナー「ODP−TW」)を用
い、銅めっき層の一部を接地しながら、100Vのバイ
アス電圧を印加して、反転現像法を行った。トナー現像
後の積層板を70℃で2分間加熱して、トナー画像を定
着させた。得られたトナー画像には断線等の欠陥はな
く、また顕微鏡でスルーホール内部を調べたところ、内
壁全面に満遍なくトナーが付着していた。
【0042】非回路部光導電層の除去 35℃に加熱した2%炭酸ナトリウム溶液を用いて、非
回路部の光導電層を除去した。光導電層の炭酸ナトリウ
ム溶液への溶解性は良好で、10秒以内に光導電層を除
去することができた。
【0043】非回路部銅めっき層および銅層の除去 トナー画像およびその下の光導電層をレジスト画像とし
て、50℃に加熱した市販の塩化第二鉄エッチング液を
スプレー圧力2.5kg/cm2で1.5 分スプレーす
ることにより、露出している銅めっき層および積層板の
銅層を除去した。その後、35℃の3.0%水酸化ナト
リウム溶液をスプレー圧1.5kg/cm2で1分間ス
プレーして、 レジスト画像として使用した光導電層お
よびトナー画像を除去したころ、線幅約40μmの銅回
路が得られた。また、スルーホール内壁の銅を顕微鏡で
観察したところ、ピンホール等の欠陥は確認されなかっ
た。
【0044】塗布液の経時変化 上記の電着浴を密閉し、暗中25℃で15週間静置保存
したところ、液は均一で光導電性樹脂の沈降は見られな
かった。この液を用いて上記と同条件で光導電層を作製
した。得られた光導電層にコロナ電圧5.3kVを印加
したところ、V0 253V、 CR 92%であった。
また高圧水銀ランプを用いて、2mJ/cm2のエネル
ギーで露光したところ、Vrは14Vであり、良好な性
質を保持していた。
【0045】比較例1結着樹脂の作製 メチルメタクリレート40重量部、ブチルアクリレート
40重量部、アクリル酸20重量部およびAIBN2重
量部からなる混合液を窒素ガス雰囲気下において100
℃に保持した1,4−ジオキサン90重量部中に3時間
かけて滴下し、さらにAIBN0.5重量部、1,4−
ジオキサン10重量部を添加した後、3時間加熱して、
結着樹脂B溶液を得た。結着樹脂Bの重量平均分子量は
2.2万であった。
【0046】光導電層の形成 上記で作製した結着樹脂B溶液50重量部に、χ型無金
属フタロシアニン(大日本インキ(株)、Fastog
en Blue#8120)5重量部およびトリエチル
アミン3重量部を加えて、ペイントコンディショナーで
1時間分散した。この分散液に466重量部のイオン交
換水を加えて、電着浴とした。実施例1と同様の方法で
スルーホールを有する銅張積層板に、厚さ約5μmの光
導電層を形成した。得られた光導電層は銅層への密着性
も良好で、傷等への追従性も良好であった。
【0047】光導電性の評価 この光導電層の性質を静電場測定機SP−428(川口
電機(株)製)にて評価した。 コロナ印加電圧+5.
3kVを印加したところ、V0 294V、CR95%
であった。また、2lxのタングステンランプで露光し
たところ、感度E1/2 (露光後表面電位が半分になるま
でに必要な露光量) 3.23lx・sec.、Vr
9Vであった。
【0048】銅回路の形成 実施例1と同様の方法で、トナー画像の形成、非画像部
光導電層の除去、銅めっき層および銅層の除去、レジス
ト画像の剥離を行ったところ、断線、ピンホール等の欠
陥のない銅回路が作製された。
【0049】塗布液の経時変化 上記の電着浴を密閉し、暗中25℃で15週間静置保存
したところ、χ型無金属フタロシアニンの一部が沈降し
ているのが確認された。この液を用いて上記と同条件で
光導電層を作製した。得られた光導電層にコロナ電圧+
5.3kVを印加したところ、V0 285V、CR
82%、E1/2 5.64lx・sec.、Vr 29V
と、 帯電性、光導電性の低下が確認された。この光導
電層を用いてプリント配線板を製造したところ、非回路
部へのトナーの付着が確認された。
【0050】実施例2光導電性樹脂の合成 表1の組成を有する光導電性樹脂C〜F溶液を、実施例
1と同様の方法で合成した。光導電性樹脂C、Dでは、
単量体[I]として9−ビニルカルバゾールを、E、F
では、4−ニトロ−9−ビニルカルバゾールを使用し
た。単量体[II]としては、C、Eではメタクリル酸、
D、Fではアクリル酸を使用した。その他(第3)の重
合成分はメタクリル酸n−ブチルを使用した。
【0051】
【表1】
【0052】光導電層の形成 光導電性樹脂C〜F溶液40重量部に、それぞれ1,4
−ジオキサン160重量部を添加して、塗布液とした。
ガラス基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(三菱瓦斯化学
(株)、150×250×0.8mm、銅厚18μm)
の両面銅層上にロールコート法により厚さ約4.5μm
の光導電層を形成した。
【0053】光導電層の評価 形成された光導電層は、何れも銅層への密着性が良好で
あった。この光導電層を、実施例1と同方法で評価した
(表2)ところ、電子写真法による画像形成が可能であ
ることが確認された。
【0054】
【表2】
【0055】トナー画像の形成 光導電層表面をロール帯電法により+250Vに一様に
帯電した後、回路部に相当する部分を露光した。この
後、実施例1と同様にトナー画像を作製したところ、断
線等の欠陥は見られなかった。
【0056】銅回路の形成 実施例1と同様の方法で、非回路部光導電層の除去、銅
めっき層および銅層の除去、レジスト画像の剥離を行っ
たところ、断線、ピンホール等の欠陥のない銅回路が作
製された。
【0057】塗布液の経時変化 上記の電着浴を密閉し、暗中25℃で15週間静置保存
したあと、ロールコート法により銅張積層板の銅層上に
光導電層を形成し、光導電性を評価したところ、大きな
劣化は確認されなかった。
【0058】実施例3光導電性樹脂の合成 コバルト(II)フタロシアニンテトラカルボン酸1重量
部に対して、エチレングリコール30重量部とp−トル
エンスルホン酸を触媒量加えて、150℃で24時間反
応させたあと、 反応物をアセトンで沈殿させ、Pc−
[COOCH2CH2OH]4(Pc:フタロシアニン
基、但し中心金属;コバルト(II))を得た。これにア
クリル酸クロライド30重量部、ベンゼン300重量
部、ヒドロキノン0.01重量部を添加して60℃にて
3日間反応させ、フタロシアニン基含有単量体として、
Pc−[COOCH2CH2OCOCH=CH24(P
c:フタロシアニン基、但し中心金属;コバルト(I
I))を得た。この反応を繰り返し、10gの単量体
[I]を合成した。
【0059】上記フタロシアニン基含有単量体10重量
部と、9−ビニルカルバゾール20重量部、メタクリル
酸20重量部、メタクリル酸n−ブチルエステル25重
量部、アクリル酸n−ブチルエステル25重量部、AI
BN2重量部の混合溶液を窒素ガス雰囲気下で80℃に
保持した1,4−ジオキサンに3時間かけて滴下した
後、20時間加熱した。この後、AIBN1重量部と
1,4−ジオキサン10重量部を添加してさらに、24
時間反応させて、光導電性樹脂Gを得た。得られた樹脂
の重量平均分子量は1.9万であった。
【0060】光導電層の形成 光導電性樹脂Gの溶液50重量部にトリエチルアミン3
重量部を加えて中和し、樹脂濃度が10重量%になるよ
うに、イオン交換水を添加して、電着浴とした。これ
に、ガラス基材エポキシ樹脂両面銅張積層板で、実施例
1と同様の方法でスルーホールを形成したものを、陽極
として浸漬し、電着法により光導電層を形成した。諸条
件は実施例1と同条件とした。得られた光導電層は約5
μmであった。
【0061】光導電性の評価 得られた光導電層の銅めっき層への接着性、凹凸への追
従性は良好であった。また、スルーホール内部を顕微鏡
で観察したところ、ピンホール等の欠陥は確認されなか
った。この光導電層にコロナ電圧5.3kVを印加した
ところ、 V0330V、CR 94%であった。 また
高圧水銀ランプで2mJ/cm2のエネルギーで露光し
たところ、10秒後の表面電位は13Vとなり、電子写
真法による画像形成が可能であることが確認された。
【0062】銅回路の形成 実施例1と同様の方法で、トナー画像の形成、非回路部
光導電層の除去、非回路部銅めっき層および銅層の除去
を行った。レジスト画像である光導電層とトナー画像を
剥離したところ、線幅40μmの銅回路が得られた。ま
た、スルーホール内部を観察したところ、ピンホール等
の欠陥は見られなかった。
【0063】塗布液の経時変化 上記の電着浴を密閉し、暗中25℃で15週間静置保存
したあと、上記と同様にして電着法により銅張積層板の
銅層上に光導電層を形成し、光導電性を評価したとこ
ろ、劣化は確認されなかった。
【0064】実施例4光導電性樹脂の合成 表3の組成を有する光導電性樹脂H、J、K、L溶液
を、実施例3と同様の方法で合成した。単量体[I]と
して実施例3で合成したフタロシアニン基含有単量体
を、単量体[II]としては、H、Jではメタクリル酸、
K、Lではアクリル酸を使用した。その他の重合成分は
メタクリル酸n−ブチル/アクリル酸n−ブチル(重量
比1/1)を使用した。
【0065】
【表3】
【0066】光導電層の形成 光導電性樹脂H、J、K、L溶液40重量部に、それぞ
れ1,4−ジオキサン160重量部を添加して、塗布液
とした。ガラス基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(三菱
瓦斯化学(株)、150×250×0.8mm、銅厚1
8μm)の両面銅層上にロールコート法により厚さ約5
μmの光導電層を形成した。
【0067】光導電層の評価 形成された光導電層は、何れも銅層への密着性が良好で
あった。この光導電層を、実施例1と同方法で評価した
(表4)ところ、電子写真法による画像形成が可能であ
ることが確認された。
【0068】
【表4】
【0069】トナー画像の形成 光導電層表面をロール帯電法により+250Vに一様に
帯電した後、回路部に相当する部分を露光した。この
後、実施例1と同様にトナー画像を作製したところ、断
線等の欠陥は見られなかった。
【0070】銅回路の形成 実施例1と同様の方法で、非回路部光導電層の除去、銅
めっき層および銅層の除去、レジスト画像の剥離を行っ
たところ、断線、ピンホール等の欠陥のない銅回路が作
製された。
【0071】塗布液の経時変化 上記の電着浴を密閉し、暗中25℃で15週間静置保存
したあと、ロールコート法により銅張積層板の銅層上に
光導電層を形成し、光導電性を評価したところ、大きな
劣化は確認されなかった。
【0072】比較例2光導電性樹脂の合成 単量体[I]として、9−ビニルカルバゾールを用いて
光導電性樹脂M、Nを実施例1と同様の方法で、実施例
3で合成したフタロシアニン基含有単量体を用いて光導
電性樹脂O、Pを実施例3と同様の方法で合成した。単
量体[II]には、メタクリル酸を使用した。また、その
他の単量体としては、メタクリル酸n−ブチル/アクリ
ル酸n−ブチル(重量比1/1)を用いた。各樹脂の組
成を表5に示した。
【0073】
【表5】
【0074】光導電層の形成 光導電性樹脂M〜P溶液40重量部に、それぞれ1,4
−ジオキサン160重量部を添加して、塗布液とした。
ガラス基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(三菱瓦斯化学
(株)、150×250×0.8mm、銅厚18μm)
の両面銅層上にロールコート法により厚さ約5μmの光
導電層を形成した。
【0075】光導電層の評価 光導電性樹脂N、Pを用いた光導電層は銅層への接着性
が悪く、ひび割れ、膜剥がれが見られた。光導電層M、
Oの光導電層は銅層への密着性が良好であった。光導電
性樹脂M、Oを用いた光導電層を、実施例1と同方法で
評価した(表6)ところ、光導電性が悪く、電子写真法
による画像形成は不可能であった。
【0076】
【表6】
【0077】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明のプリント
配線板の製造方法によれば、高い感度を有する光導電性
樹脂を用いることで、高い解像性を有するレジスト画像
を作製することができ、スルーホールを有するプリント
配線板も容易に製造することができる。さらに、光導電
性化合物自体が樹脂で各種溶媒への分散性、溶解性が良
好であるので、塗布液の経時変化が少ない。特に、塗布
液の溶媒として主に水を用いる電着法により光導電層を
形成する場合でも、光導電性樹脂がアニオン性を有して
いるので、中和することで水に溶解することができ、光
導電層成分の沈降等の欠点が無く、高い安定性を有する
光導電層を常に形成でき、高品質のプリント配線板を製
造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/24 Z 7511−4E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板に導電層を設けた積層板の導
    電層上に光導電層を設け、更に該光導電層上に電子写真
    法によりトナー画像を形成し、次いでトナー画像部以外
    の光導電層を溶解除去した後、光導電層除去部導電層を
    エッチング除去し、さらに場合に応じて残存する光導電
    層およびトナー画像を除去するプリント配線板の製造方
    法において、該光導電層が少なくとも、カルバゾール基
    含有単量体およびフタロシアニン基含有単量体から選ば
    れる少なくとも一種の単量体[I]とアニオン性官能基
    含有単量体[II]を重合成分として含む光導電性樹脂を
    含有し、該光導電性樹脂中[I]の含有量が10〜90
    重量%、[II]の含有量が10〜40重量%であること
    を特徴とするプリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 反転現像法によりトナー画像を形成する
    請求項1記載のプリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 光導電層を電着法により形成する請求項
    1または2記載のプリント配線板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999052335A1 (en) * 1998-04-06 1999-10-14 Mitsubishi Paper Mills Limited Method and apparatus for manufacturing printed wiring board
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